JP4894755B2 - 保持補助具を備えた筆記具の軸筒 - Google Patents

保持補助具を備えた筆記具の軸筒 Download PDF

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Description

本発明は、筆記具の軸筒に関し、特に、筆記具を弱い力で把持できる保持補助具を備えた筆記具の軸筒に関する。
従来の筆記具用保持補助具としては種々の物が提案されている。例えば、筆記具において使用者の指(例えば親指、人指し指及び中指)で挟む部分に溝を付けたり、或いはこの部分の材質にゴムなどを使用することにより、良好な把持性を図ったものがある。また、筆記具とは別のゴムなどの帯状体を用意し、これを把持部分に差し込んで、その把持性の向上を図ったものもあった。しかし、これらの提案はいずれも筆記具を把持する態様は基本的には親指と人指し指及び中指の3本の指だけに頼るものであり、従って筆記時における筆圧の付与の仕方が、これら3本の指を介してなされるものに限られていた。
そして上記の筆記具用保持補助具の場合、筆記具の安定な把持性に問題があり、特に長時間の筆記が要求される場合や、或いは、腕や指に一時的にせよ支障や障害を有する使用者が疲労を伴うことなく、筆記具を比較的弱い把持力で保持することが要求される場合の対処が全く考慮されておらず、改善の余地があった。
これを改善するものとして、把持部に係る指の疲労の低減や、滑り止め性を考慮した提案もなされている。例えば特開平5−177979号公報に開示された構造(筆記具用保持補助具)がある。これは、筆記具の軸筒中間部に環体を装着し、その上側に板状の保持体の一端部に形成した環状部を遊嵌状態で保持するように構成し、手掌(てのひら)が板状保持体に当接して、手掌によって保持体に筆圧を付与するようにし、この筆圧が上記環状部と上記環体を介して筆記具の軸筒に伝達されるようにしたものである。
しかしながら、軸筒に手掌で保持できるような支持部を取り付けることは、親指、人差し指、中指の3点で支える力の軽減手段として用いるためであり、支持部の手掌に対する当接が不充分であると、その目的を達成するのが困難であった。また、把持する際には、軸筒を持つ方向性が強制的に定められてしまう問題があった。
特開平5−177979号公報
本発明は、上記従来技術の欠陥を払拭し、小さな把持力でもって安定して、しかも継続的に把持状態を維持することの可能な、改良された新規な保持補助具を備えた筆記具の軸筒を提供することを目的とするものである。
本発明の第1の態様によれば、筆記具の軸筒において、軸筒の長手方向の中間部に指間当接柄を形成し、その指間当接柄よりも前方部に把持部を設けると共に、前記指間当接柄を軸筒に対して収納可能に、かつ当該軸筒の長手方向に対して移動・固定可能に配置してなる保持補助具を備え筆記具の軸筒である。
この構成により、使用者の握り方や握力に左右されることなく、安定して筆記具を支えることができ、それ故に、比較的小さな把持力によって筆記荷重も十分に得られ、また、携帯性、取り扱い性にも優れたものとすることができる。
本発明の第2の態様によれば、上記第1の態様において、前記指間当接柄を軸筒の長手方向の軸心に直行する垂線を回転軸線として回転自在に設けてなる、補助具を有する筆記具の軸筒である。
本発明の第3の態様によれば、前記指間当接柄を軸筒の長手方向の軸心に対して任意の角度で固定可能に配置してなる、補助具を有する筆記具の軸筒である。
本発明の第4の態様によれば、前記指間当接柄の軸筒の長手方向の軸心に対する角度を30度以上90度以下とした、補助具を有する筆記具の軸筒である。
この構成により筆記先端の紙面当接部の方向性を所望に変えることができ、筆記により摩耗した筆記用芯の指名当接位置を変えることが可能となる。
本発明の第の態様によれば、前記把持部、或いは、指間当接柄の少なくとも一方に滑り止め性を付与してなる、補助具を有する筆記具の軸筒である。
図1は本発明の第1実施例による正面外観図。 図2は図1の縦断面図。 図3は本発明による筒体部分の外観斜視図。 図4は指間当接部の閉じた状態を示す正面外観図。 図5は指間当接部の拡開角度を変えた状態を示す正面外観図。 図6は図5のA矢視図。 図7は指間当接部の拡開角度を更に変えた状態を示す正面外観図。 図8は図7のA矢視図。 図9は、筆記具先端の先具を形成する場合の問題点を示す参考図。 図10は本発明の第2実施例による正面外観図。 図11は第2実施例による指間当接部の変形例を示す斜視図。 図12は本発明による第3の実施例を示す斜視図。 図13は指間当接部と筒体の組み立て斜視図。 図14は指間当接部の拡開状態と筒体の最終後退位置を示す正面図。 図15は図14のA−A線に沿って破断した断面図。 図16は筆記具を把持した状態を示す説明図。 図17は筆記具の把持部を示す正面外観図。 図18は図17の要部縦断面拡大図。 図19は別の実施例を示す正面外観図。 図20は図19の拡開状態を示す正面外観図。 図21は図20に示す構成の部品展開図。 図22は更に別の実施例を示す正面外観図。 図23は図22に示す実施例の拡開状態を示す正面外観図。 図24は図22に示す構造の部品展開図。 図25は指間当接部の拡開状態と筒体の最前進位置を示す正面外観図。 図26は指間当接部の拡開状態と筒体の最後退位置を示す正面外観図。 図27は図26の縦断面図。 図28は更に別の実施例を示す正面外観図。 図29は図28の縦断面図。 図30は指間当接部の閉じた状態を示す正面外観図。 図31は指間当接部の拡開状態と、筒体の最後退位置を示す正面外観図。 図32は更に別の実施例を示す正面外観図。 図33は図32の縦断面図。 図34は更に別の実施例を示す正面外観図。 図35は図34の縦断面図。 図36は本発明の更に別の実施例を示す正面外観図。 図37は図36の縦断面図。 図38は更に別の実施例を示す正面外観図。 図39は図38の縦断面図。 図40は実験に用いたモデル(サンプル)を示す図。 図41は標準化EMGの水準間比較を示す図。 図42は一対比較による各サンプルの平均嗜好度を示す図。 図43は男女間の各サンプルの平均嗜好度を示す図。 図44は本発明の補助具を有する筆記具の軸筒において、シャープペンシルを内蔵させた構成の、回転機構の第1例を示す縦断面図。 図45は図44の部分拡大図。 図46は図44のA−A線に沿って破断して断面図。 図47は図44と同様であるが、シャープペンシル部を軸筒内に後退・収納させた状態を示す縦断面図。 図48は図47の円で示した部分の拡大図。 図49はシャープペンシル先端部の内部構造を示す断面図。 図50は図49の変形例を示す図。 図51はグリップ(中軸)と中ねじ(中軸セット)及び芯との関係を示す図。 図52は中ねじの構造を示す斜視図。 図53は図51に示した回転樹脂の斜視図。 図54は軸筒内に配置されている芯繰り出し機構やボールペン用リフィルの、軸筒に対する回転機構の第2例を示す外観図である。 図55は図54の一部拡大図。 図56は図54の縦断面図。 図57は図56の一部を拡大した破断図。 図58は図57に示した弾発部材の斜視図。 図59は図57に示したワッシャの斜視図。 図60は弾発部材として使用する皿ばねの斜視図。 図61は図60の皿ばねの折り曲げ部を伸ばした状態示す図。 図62は軸筒内に配置されている芯繰り出し機構やボールペン用リフィルの、軸筒に対する回転機構の第3例を示す外観図である。 図63は図62の一部拡大図。 図64は図63の破断図。 図65は軸筒を示す斜視図。 図66は前軸の中軸を示す斜視図。 図67は図44に示した先部材(92)に代えて弾性変形可能なガイド筒を採用した変形例を示す縦断面図。 図68は図67における保持部材の一部を破断した斜視図。 図69は図68の保持部材の一部を破断した状態の斜視図。
符号の説明
1 軸筒
14 筒体
17 指間当接柄
18 角度調整部材
34 押圧部
37 把持部
本発明の第1の実施例について、図1〜図8に示し説明する。図中上方を後方と言い、下方を前方と言う。軸筒1の内部には、シャープペンシルの芯繰り出し機構や、ボールペンのリフィルなどが収納・配置されている。本例における軸筒1の内部には、ボールペンのリフィル2が内蔵されており、また、軸筒1は、そのリフィル2の出没動作を行う回転子3や摺動子4、それら回転子3や摺動子4を軸線方向に対し案内するカム溝5、ノック6、並びに、それら回転子3やリフィル2などを後方に向けて付勢するコイルスプリングなどの弾発部材7を備えている。つまり、出没式のボールペンである。前記リフィル2がスプリング7によって後方に付勢されることにより、そのリフィル2の収納状態が維持される。ここで、前記摺動子4の後方に取り付けられているノック6を押圧すると、摺動子4が回転子3を押圧してカム溝5の前方に回転子3が係合し、リフィル2のペン先2aが先具8から突出する。その先具8は、後述する中軸を介して軸筒1に取り付けられている。尚、符号9は、コイルスプリングなどの弾発部材であって、前記ノック6並びに摺動子4を後方に向けて付勢している。前記先具8は、金属材質から形成しても良いが、本例においては樹脂材質から形成されており、その樹脂製の先具8の表面にはめっき処理が施されている(めっき層10)が、塗料などを塗布した塗料層を形成しても良い。しかし、めっき処理によって先具8に形成されている角部8a、8b、8c、8dには電流が集中し、その結果、めっき(金属)がその角部8a、8b、8c、8dに集中し、その金属の集中によって該部分が膨出した状態で厚く形成され(膨出部10a、10b、10c、10d)、それら膨出部10a〜10dによって前記先具8の突出孔の内径が部分的に不正確になってしまう(図9参照)。しかし、本例においては先具8の先端の内側に樹脂材質からなる先部材12を挿着している。即ち、前記膨出部10a〜10dを含むめっき層10を先具8と先部材12とで挟着している。そして、その先部材12の弾性変形作用などを利用して前記膨出部10a〜10dの厚さ(膨出量)を吸収させている。
尚、前記先部材12にはめっき処理(めっき層10)が施されておらず、正確な突出孔12aの内径が確保されている。ちなみに、その先部材12は、射出成形によって成形されているが、切削加工や打ち抜き加工などの手段によって形成しても良い。しかし、前記めっき層10を施さない場合や、めっき層10を均一な状態で正確に施すことができるのであれば、また、意匠的にも必要がないのであれば、前記先部材12は必ずしも必要なものではない。
また、その先部材12の内側には、前記ボールペンリフィル2のチップ13が位置しており、その先部材12の内側によってガイドされている。つまり、チップ13が先部材12の内面によってガイドされることにより、筆記の際に振れなどが生じることなく良好な筆記感触が得られる。
前記軸筒1には、その軸筒1の長手方向の軸心に対して前後動が可能ではあるものの、回転不能に筒体14が配置されている。つまり、前記軸筒1の対向する側面に形成された平面部15と、筒体14の内面に形成された平面部16とが係合することによって、筒体14の軸筒1に対する回転が不能になっているのである。その筒体14には指間当接柄17が前記軸筒1の軸線と直行する垂線を回転軸線として回転自在に設けられている。その指間当接柄17の軸筒1の長手方向に対する拡開角度を任意に設定できるようにするためである。つまり、指間当接柄17を好みの角度で固定し、そして、解除し、別な角度に変更し、その角度を固定し得るようになっている。その具体的な手段について説明すると、指間当接柄17は筒体14に跨るように取り付けられており、その指間当接柄17は二股状の脚部17aとその脚部17aを連結する指間当接部17bとから構成されていて、前記脚部17aが筒体14の支持軸14aに回転自在に取り付けられている(図3参照)。また、筒体14に跨る指間当接部17bと筒体14との間には、指間当接部17bと当接すべく角度調整部材18が筒体14のレール14bに前後摺動可能に設置されており、その角度調整部材18の前方には膨出部18aが形成されており、その膨出部18aの後方には傾斜面18bが形成されている。この膨出部18aは指間当接柄17を傾斜面18bに当接させることによって安定した状態で拡開位置を維持させておくことができると共に、角度調整部材18を指で操作する際の補助部ともなっている。
図1においては、角度調整部材18は後方に配置され、指間当接柄17の指間当接部17bと角度調整部材18は当接しない関係にある。この時、指間当接柄17の指間当接部17bは、角度調整部材18の傾斜面18bに当接され、回転を停止して拡開角度αが維持される。また、図4は指間当接柄17が筒体14に収納された状態である。一方、図5及び図6において、角度調整部材18は筒体14のレール14bを摺動して前方に配置されており、指間当接柄17の指間当接部17bと角度調整部材18の傾斜面18bが当接する関係にある。この時、指間当接柄17の回転動作は、角度調整部材18によって途中停止された状態にあり、指間当接柄17の軸筒1の長手方向に対する拡開角度は、図1で示す指間当接柄17の拡開角度αより大きい拡開角度βに設定され・固定される。更に、図7及び図8において、角度調整部材18の傾斜面18bを複数段階設けることにより、角度調整部材18の摺動距離を調節して拡開角度も自由に設定し、各々の拡開角度で固定できる(α<β<γ)。なお、指間当接柄17の軸筒1の長手方向に対する拡開角度は60度が適切であるが、極端に異なる筆記具の持ち方を除けば角度が30度以上90度以下の範囲であるならば同様な効果が得られる。
指間当接柄の軸筒1の長手方向に対する拡開角度を任意に設定できる第2例を図10に示し説明する。前述した様に指間当接柄17の脚部17aは筒体14の支持軸14aに回転自在に取り付けられており、また、脚部17aの周縁上の1部には係合突起19が設けられている。一方、筒体14には支持軸14aと同心円上に係合段部20が複数設けられており、前記係合突起19と係脱可能に係合している。即ち、指間当接柄17の脚部17aが支持軸14aを回転するとき、前記係合突起19が複数の係合段部20のいずれかと段階的に係合し、これによって、指間当接柄17の軸筒1の長手方向に対する拡開角度が決定され、また、固定状態となる。
尚、前記係合突起19を指間当接柄17と別体に設けることも可能である。例えば、板バネ部材21とし係合耐久性を向上させることを考慮したものが図11であるが、その板バネ部材21に変え、ボールプランジャなどを採用しても良い。
指間当接柄17の軸筒1の長手方向に対する拡開角度を任意に設定できる第3例を図12に示し説明する。前述した様に指間当接柄17の脚部17aは筒体14の支持軸14aに回転自在に取り付けられている。その指間当接柄17の脚部17aには回転孔23が形成されており、その回転孔23にはピアノ線などの線材からなる回転アーム24が回転自在に設けられている。一方、筒体14には当接段部25が複数設けられており、前記回転アーム24の中間部24aが当接段部25と当接している。即ち、指間当接柄17の脚部17aが支持軸14aを回転するとき、前記回転アーム24の中間部24aが複数の当接段部25のいずれかと段階的に当接し、これによって、指間当接柄17の軸筒1の長手方向に対する拡開角度が決定される。
前記指間当接柄17の筒体14への組立方法について、図13を参照して説明する。指間当接柄17は一体で形成しても良いが、本例においては別部材で構成されている。具体的には、回転支持部26並びに、脚部17aと指間当接部17bは各々適当な樹脂で形成され連結されている。この場合、指間当接柄17本体を金属プレスや鋳造等、耐衝撃性に優れたものとし、回転支持部26には、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂等の摩擦、摩耗特性に優れた材料を用い、指間当接部17bにはABS、ポリカーボネート等の比較的寸法安定性がよく、見栄えのよい材料や、熱可塑性エラストマー、ポリウレタン樹脂、NBR、シリコーン樹脂等の手触り感触のよい材料を選定することもできる。
前記回転支持部26には、指間当接部17bと反対側にテーパ部26aが設けてあり、一方、指間当接柄17には切り欠き部27が設けられている。そして、それらテーパ部26aと切り欠き部27は、各々の位置が合致している。その結果、前記切り欠き部27によって、テーパ部26aは、脚部17aからその外周方向に露出された状態となる。このテーパ部26aを前記筒体14の支持軸14aに設けたテーパ部28と当接する様に、指間当接柄17の本体を持って挿入すれば、両脚部17aが自然と拡開され、容易に前記指間当接柄17の筒体14への組立を行うことが出来る。
また、前記回転支持部26の内側には、係合突起29が設けてあり、他方、筒体14には、係合突起30が設けてある。前記係合突起29は、両脚部17aに相対する方向に組まれており、筒体14の係合突起30にそれぞれ係合している。前記脚部17aが前記支持軸14aに対して回転するとき、係合の係脱が繰り返し発生し、それにより角度の固定が容易になるばかりか、回転操作への好感触が付与されることが狙いである。
指間当接柄17が配置された筒体14が、軸筒1の長手方向に対して移動可能な第1の例を図14及び図15を参照して説明する。軸筒1には、前例と同様に筒体14及び指間当接柄17が設けられている。筒体14の指間当接柄17が取り付けられた反対側前方部には半円状弾性体31が配置されている。また、半円状弾性体31の内径部には、複数の係合突起32が形成されている。その係合突起32は、半円状弾性体31自身の弾力によって軸筒1の中心軸線方向に付勢され、その軸筒1の一部周上に設けられた係合段部33に係合している。この係合段部33は、軸筒1の長手方向に複数形成されている。尚、この係合を解除するには、半円状弾性体31の押圧部34の側壁を軸筒1の中心軸線方向に押圧して、その半円状弾性体31の両端部に形成されている斜面部35を軸筒1の斜面部36に押し当てる。この斜面部35の斜面部36への当接・押圧によって前記係合突起32が軸筒1の係合段部33から離反し、係合が解除される。即ち、押圧部34を押圧すれば、それまで係合段部33に係合していた係合突起32が自己の弾発力に反して拡開することになり、これによって上記係合が解かれる。その筒体14を移動・固定する機構によって、使用者の手の大きさに対応して、使用者が軸筒1を把持したときの指間当接柄17の位置を前後に調節できるのである。ちなみに、図1に示す例は、比較的手の小さい使用者が把持する場合であって、指間当接柄17を前方に位置させた状態であり、図14に示す例は、比較的手の大きい使用者が把持する場合であって指間当接柄17を後方に位置させた状態である。
また、その指間当接柄17が設けられた筒体14より前方には、把持部37が設けられている。図1の状態において、前記把持部37を親指と人差し指、中指の3点で包囲するように握ると(図16参照)、指間当接柄17は、親指と人差し指の間に位置し、その結果、指間当接柄17の全体を手掌で支えることになる。この支持力が筆記荷重の補助となり、把持部37の指への負担を軽減させることになる。尚、前記指間当接柄17や把持部37は、軸筒1と別部材で構成されているが、一体成形しても良い。また、それら指間当接柄17や把持部37は、滑り止め効果を得る為に熱可塑性エラストマーやシリコーン、ニトリルブタジエンラバーなどの弾性部材から形成されているが、硬質な材質で形成した指間当接柄17や把持部37の表面に弾性部材を被覆するか、或いは、部分的に弾性部材を配置しても良いし、滑り止め効果が得られる塗料などを塗布し、硬化させても良い。特に、指間当接柄17にあっては、比較的大きな力が掛かることも懸念されることから、同部材を硬質な材質で形成し、その表面に滑り止め作用を有する弾性部材を付着させたり、指間当接柄17の表面に微細な凹凸状のローレット加工などを施したりするのも良い。
本例において、把持部37は熱可塑性エラストマーから構成されており、その表面には、指の指紋に類似した複数の波状模様38が施されている。具体的に説明すると、その波状間のピッチPは15.0mm、波状の高さHは4.7mm、隣り合う波状の間隔Sは0.9mm、そして、溝の深さMは0.35mmとなっている(図17、図18)。指紋に類似した模様を施すことによって、その模様が指紋との微妙な摩擦的協働をもたらし、これによって把時する指の把持部材に対する滑り止め効果が向上する。また、その把持部37は、熱可塑性エラストマーから構成されているが、柔軟な材質からなる内層6と、その内層の表面に被覆され、又、内層よりも若干硬度の高い材質からなる外層とから構成されている。ちなみに、本実施例においては、内層にショアA硬度で10度〜20度の軟質シルコーンを用いており、外層としてはショアA硬度で30度〜70度の薄いシリコーン皮膜を用いている。内層の柔らかさを触感できると共に、外層の表面へのほこりや汚れなどの付着を防止している。
また、本例においては、筒体14が配置されている軸筒1はOリング39を介して中軸40の軸心の周方向に対して回転可能に設けられていると共に、中軸40は後端部に形成された後端鍔部40aと軸筒1の中間部内面に形成された内面段部42との係合によって軸筒1からの脱落が防止されている。指間当接柄17が設けられている筒体14を軸筒1に対して回転自在に配置せしめることによって、例えば、ボールペンの筆記部やシャープペンシルの芯を指間当接柄17に対して回転させることができるようになり、例えば、片減りしたシャープペンシルの芯の方向を容易に変えることができ、これによって、良好な筆記を維持することができるようになる。尚、前述もしたように、軸筒1の側面には、平面部15が形成されており、その平面部15に筒体14の内面に形成されている平面部16が係合している。これによって、筒体14の軸筒1に対する相対的な回転が防止されている。また、前記Oリング39を軸筒1と中軸40との間に介在させることによって、それらの相対的な回転動作に抵抗を付与している。不用意には回転しないようにしているのである。
尚、符号41は軸筒1に固定されたクリップであって、そのクリップ41は前記指間当接柄17とは反対側に取り付けられている。筆記の際には、クリップ41が握る方向(親指と人差し指の指間)とは反対側に位置するため、良好な把時状態が得られるものとなっている。つまり、邪魔にならない位置に取り付けられている。
また、本実施例においては、指間当接柄17を軸筒1の軸線と直行する垂線に対して回転させることによって軸筒1の長手方向における拡開角度を可変できるようになすと共に、軸筒1に対して収納可能となしたが、前記指間当接柄17を折りたたむ構造としたり、軸筒1に対してスライドさせる構造を採用したり、或いは、リンク機構を採用することによって、軸筒に収納させても良い。
次に、指間当接柄17が、軸筒1に対して収納可能な第4例を図19〜図21に示し説明する。指間当接柄17は筒体14に設けた1つの回転支柱部14dに対して回転可能に設置してあり、その回転支柱部42を軸筒1の軸心線に対して60度の角度で取り付けているが、回転支柱部42の軸筒1に対する角度が45度以上90度以下であるならば同様な効果が得られるものの、特に、回転支柱部14dの軸筒1に対する角度を55度以上75度以下(指間当接柄17の軸心線に対する角度を30度以上70度以下)に設定するのが好ましい。この様に、回転支柱部14dを軸筒1に対して角度を持たせることによって、指間当接柄17を回転支柱部14dに対して回転させると、軸筒1に対して指間当接柄17が拡開する。勿論、指間当接柄17の軸筒1に対する収納時と拡開時の位置を固定するために、各々の位置で係合する凹凸係合手段などを配置するのが好ましい。具体的には、筒体14に凸部43が形成されており、その凸部43と係脱する凹部44が指間当接柄17の内側に形成されている。符号45は、指間当接柄17を回転支柱部42に回転自在に固定するための蓋体である。本例においては、指間当接柄17の表面46が拡開後も手掌に把持される側に存在するため、好ましい触感が得られると同時に、美観を損なう恐れもない。つまり、円筒状の筒体14の中間部には、平面部47が形成されており、指間当接柄17の収納時においてはその指間当接柄17が前記平面部47に埋没するように位置決めされるのである。尚、本例においても、指間当接柄17が取り付けられた筒体14が軸筒1に対して前後動が可能なものとなっており、使用者の手の大きさによって調整が可能となっている。
次に、指間当接柄17が、軸筒1に対して収納可能な第5例を図22〜図24に示し説明する。軸筒1の軸心に対して回転軸1aを30度の角度を持たせて回転自在に取り付けているが、実質的には指間当接柄17をリング状の筒体14に一体成形し、その指間当接柄17を有する筒体14を軸筒1に対して回転自在に取り付けている。尚、本例においては、指間当接柄17の軸筒1に対する角度を60度としているが、30度〜70度の範囲であるならば、同様な効果が得られる。
動作について説明すると、筒体14を軸筒1に設けた回転軸1aに対して回転させると、筒体14と一体成形された指間当接柄8が軸筒1に対して拡開する。この場合、回転軸47や筒体14の寸法的制約が比較的少ないため、充分な強度設計が行い易く、拡開後における指間当接柄8の強度も十分に得ることができる。
次に、前記指間当接柄8が、軸筒1の長手方向に対して移動可能な第2例を図25〜図27を参照して説明する。軸筒1の外周には、筒体14が摺動可能に嵌入されており、その筒体14には指間当接柄17が取り付けられている。また、軸筒1には複数の溝48が長手方向の円周方向に形成されており、他方、筒体14の前方部には孔部49が形成されている。その筒体14を前後に移動して軸筒1に固定する場合、筒体14の孔部49を通して軸筒1の溝部48に指間当接柄17の係合突起50を係合させる。これによって、筒体14、即ち、指間当接柄17の軸筒1に対する位置が固定される。この係合動作は、指間当接柄17を軸筒1に対して拡開することによってなされる。即ち、使用状態である。本例の場合は、その係合突起50を指間当接柄17の一部に設けているが、筒体14の内面に弾性変形が可能な突起などを形成して前記溝部49と係合・非係合させても良い。
その指間当接柄17を移動・固定する機構によって、使用者の手の大きさに対応して、使用者が軸筒1を把持したときの指間当接柄17の位置を前後に調節できるのである。ちなみに、図25に示す例は、比較的手の小さい使用者が把持する場合であって、指間当接柄17を前方に位置させた状態であり、図26(図27)に示す例は、比較的手の大きい使用者が把持する場合であって指間当接柄17を後方に位置させた状態である。
次に、前記指間当接柄17が、軸筒1の長手方向に対して移動可能な第3例を図28〜図31を参照して説明する。前記筒体14の指間当接柄17が取り付けられた周方向における反対側(指間当接柄から周方向へ180度回転した位置)の前方部には係合体51が配置されており、板状弾性体52によって係合体51の係合突起53が、軸筒1の一部周上に設けた係合段部55に係合するよう軸筒1側への付勢を受けている。その係合段部55は、軸筒1の長手方向に複数形成されている。
この係合を解除するには、係合体51の前方に位置する押圧部56を押圧すればよい。この押圧操作によって押圧部56の前方部が中心軸線の方向に向かって倒れこむ一方、後方部が外径方向に向かって突出する。このとき、係合突起53は支点57を支えに軸筒1の係合段部55から外れて、係合突起53と係合段部55との係合が解除される。
その筒体14を移動・固定する機構によって、使用者の手の大きさに対応して、使用者が軸筒1を把持したときの指間当接柄17の位置を前後に調節できるのである。ちなみに、図28に示す例は、比較的手の小さい使用者が把持する場合であって、指間当接柄17を前方に位置させた状態であり、図31に示す例は、比較的手の大きい使用者が把持する場合であって指間当接柄17を後方に位置させた状態である。
指間当接柄17が配置された筒体14が、軸筒1の長手方向に対して移動可能な第4例を図32及び図33を参照して説明する。軸筒1には、前例と同様に筒体14及び指間当接柄17が設けられている。筒体14の指間当接柄17が取り付けられた反対側前方部には板状弾性体58が配置・固定されており、板状弾性体58を覆う様に摺動体59が配置されている。また、板状弾性体58の前方部には、前方に向かって中心軸線方向に低くなる傾斜(傾斜部60)した係合突起61が形成されている。その係合突起61は、板状弾性体58自身の弾力によって軸筒1の中心軸線方向に付勢され、その軸筒1の一部周上に設けられ、前方に向かって順次縮径する円錐状の係合段(溝)部62に係合している。この係合段部62は、軸筒1の長手方向に複数形成されている。尚、この係合を解除するには、摺動体59を前方に摺動させて、その摺動体59に形成されている斜面63を板状弾性体58の傾斜部60に押し当てる。この斜面部63の斜面部60への当接・押圧によって前記係合突起61が軸筒1の係合段部62から離反する。また、本例においては、筒体14(指間当接柄17)を後方に移動させる場合は、前記した解除操作は不要であり、自動的に係合が解除される。つまり、筒体14を後方に移動させる際、前記板状弾性体58が係合段部62の頂部によって外径方向に押圧変形せしめられ、これによって、係合突起61と係合段部62との係合が一時的に解除され、前記の係合突起61は再び(後部に位置する)次の係合段部62に係合するのである。
指間当接柄17が配置された筒体14が、軸筒1の長手方向に対して移動可能な第5例を図34及び図35を基に説明する。軸筒1には、前例と同様に筒体14及び指間当接柄17が設けられている。筒体14の指間当接柄17が取り付けられた周方向における反対側には蝶螺子64が配置されており、筒体14と螺合している。本例においては、筒体14を軸筒1に固定するときは蝶螺子64を締め付ける方向にねじり、固定を解除するときは、蝶螺子64をゆるめる方向にねじれればよい。筒体14(指間当接柄17)の軸筒1に対する取り付け位置を無段階で設定することができる。
指間当接柄17が配置された筒体14が、軸筒1の長手方向に対して移動可能な第6例を図36及び図37を参照して説明する。軸筒1には、前例と同様に筒体14及び指間当接柄17が設けられている。筒体14の前方と後方にはナット65、66が配置されており、軸筒1の雄螺子67に各々螺合している。所謂、ダブルナットである。本例においては、筒体14を移動するときは移動したい方向に前後のナット65、66を移動させ、固定したい位置で、筒体14を前後のナット65、66で締め付ければよい。本例においても、筒体14(指間当接柄17)の軸筒1に対する取り付け位置を無段階で設定することができる。
指間当接柄17が配置された筒体14が、軸筒1の長手方向に対して移動可能な第7例を図38及び図39を参照して説明する。軸筒1には、前例と同様に筒体14及び指間当接柄17が設けられている。筒体14の指間当接柄17が取り付けられた周方向における反対側の内径部には半球状の凸部68が設けてあり、樹脂の弾性により軸筒1の中心方向に付勢されている。軸筒1の外周には溝部69が、一定間隔で、かつ、傾斜した状態で回転して螺旋の一部を形成したものを右回り、左回りと交互に繰り返して設けてある。所謂、スイッチバック形状の溝部69である。そして、溝部69の回転方向が反転するところ、つまり、スイッチバック形状の折り返し点に前記溝部69よりも深さを有する凹部70がそれぞれ設けられている。この凹部70に前記筒体14の凸部68が嵌合し、筒体14の位置を決定する。つまり、筒体14が軸筒1に対して固定された状態となる。これにより、使用者が筒体14(指間当接柄17)を摺動させて調節するとき、勢い余って好みの位置を通り過ぎてしまうことはなく、確実に一定区間を摺動させることが可能であり、更に、操作性が向上するものである。
以上の例においては、指間当接柄17の軸筒1の長手方向に対する拡開角度が任意に設定できるようになっている(図1など)。例えば、図10に示す例を再度具体的に説明すると、前述した様に指間当接柄17の脚部17aは筒体14の支持軸14aに回転自在に取り付けられており、その脚部17aの周縁上の1部には係合突起19が設けられている。一方、筒体14には支持軸14aと同心円上に係合段部20が複数設けられており、前記係合突起19と係脱可能に係合している。即ち、指間当接柄17の脚部17aが支持軸14aを回転するとき、前記係合突起19が複数の係合段部20のいずれかと段階的に係合し、これによって、指間当接柄17の軸筒1の長手方向に対する拡開角度が決定され、また、固定状態となる。なお、指間当接柄17の軸筒1の長手方向に対する拡開角度は60度が適切であるが、極端に異なる筆記具の持ち方を除けば角度が30度以上90度以下の範囲であるならば同様な効果が得られる。
次に、前記指間当接柄17の軸筒1の長手方向に対する角度を変化させてモニタ調査(実験)を行った。その調査方法、並びに、モニタ結果について説明する。
軸筒1(ボールペン)のほぼ中央部に指間当接柄17を設けたモデル(G〜L)と指間当接柄17のないモデル(M)の7モデルを作製した(図40参照)。指間当接柄17は軸筒1に対する角度(3水準:30度、60度、90度)、長さ(2水準:2cm、4cm)を設定し、ボールペン先からの距離は調整可能とした。調査(実験)のモニタは各モデルで指間当接柄17の位置を設定した後、B罫ノートに「国会の年日」を5回筆記するものとした。筆記中の筋電図及び、筆記圧を測定した。主観評価については「書きやすさ」「疲れにくさ」に関して5段階で一対比較を行った。被験者は15名(男性:9名、女性:6名、全員右利き)であった。筆記モニタではモデル提示順の影響を避けるためランダムにモデルを提示した。
測定項目は、以下の通りである。
1.筋電図:ポリグラフPEG−1000(日本光電(株)製)を用いて右手の短拇指屈筋、第一背側骨間筋の筋電を導出し、帯域5〜100Hz、サンプリングレート250Hzで記録。
2.筆記圧:筆記圧測定器(株式会社 東洋ボールドウイン製)で記録。
3.主観評価:一対比較。
調査(実験)結果は、以下の通りであった。
はじめに筆記作業中の筋電図(以下EMG)を確認した。各サンプルで5回筆記した「国会の年日」における3回目、4回目のEMGをそれぞれ積分し、分散分析により比較した。その結果、短拇指屈筋(p=0.042)、第一背側骨間筋(p=0.016)のEMGでサンプル間に有意な差があることが判明した(図41参照)。この時、筆記圧にはサンプル間で有意な差がみられないことから、指間当接柄17は筆記の妨げにはならず、通常の筆記が出来ていることも確認できた。短拇指屈筋では通常の筆記具にあたる補助部のないモデル(M)に対して、有意に筋負担が少ないモデル(H、J、K、L)が多数あることから、4点目の支持部を設けることが、筆記中の筋負担低減につながる結果となった。特にH、Jのサンプルは短拇指屈筋、第一背側骨間筋共に筋活動量が低いことから、疲労低減効果の高い羽根状筆記補助部の条件として有力であると考えられる。
一方、主観評価で各サンプルの平均嗜好度を確認したところ、「書きやすい」、「疲れにくい」両方の評価でサンプル間に有意な差が確認できた(図42参照)。主観評価では90°の角度(I、L)は書きにくく、疲れやすいと評価されていた。また、男女別でみると女性はG、Hを、男性はH、Kを「書きやすく、疲れにくい」と評価していることも明らかとなった(図43参照)。
この主観評価における男性、女性の評価の違いは手の大きさ(指の長さ)に由来すると考えられる。手が小さく、指も短い女性は羽根が短い、G、Hを書きやすく、疲れにくいと感じ、逆に手が大きく、指の長い男性は羽根の長いKを好ましいと感じる傾向であった。
これらの結果から、筋負担低減の効果と一対比較の評価が高い指間当接柄17はH(60度、2cm)であることが明らかとなった。
尚、本調査(実験)では、4点目の支持部として指間当接柄17を設置した筆記具(軸筒1)を作製し、客観的な評価を試みた。その結果、指間当接柄17による筆記作業中の筋負担低減効果が明らかとなった。また、主観評価においても「書きやすく、疲れにくい」効果を両立する羽根の角度、長さが判明した。これらの結果を反映させた指間当接柄17の設置は、筆記具のみならず、食器等多方面への応用が可能である。
次に、筆記具としてシャープペンシルを内蔵したいくつかの例について説明する。その第1例を図44〜図53に示す。基本的な外装構造は、図1と同じである。同一な構成に付いては、同一符号を付す。軸筒1の内部には芯繰り出し機構71が収納されている。その芯繰り出し機構について説明する。複数の芯を収容することが可能な芯タンク72の前方には、継ぎ手部材73を介して芯の把持・開放を行うチャック体74が取り付けられているが、前記継ぎ手部材73の中間部には、リング部材75が圧入・固定されており、そのリング部材75の外周面には縦リブ76が等間隔な4箇所に形成されている。また、前記チャック体74の前方には、チャック体74の開閉を行うチャックリング77が囲繞している。そして、チャック体74の前方には、繰り出される芯の後退を阻止しゴム状弾性体からなる芯戻り止め部材78が内設されたスライド部材78が配置されている。他方、前記芯タンク72の後方には、消しゴム受け79を介して消しゴム80が着脱自在に取り付けられている。符号81は、消しゴム80を覆うと共に、芯の繰り出し操作を行うためのノックであり、前記消しゴム受け79に対して着脱自在に取り付けられている。
前記芯繰り出し機構70の前方には、中螺子82が取り付けられており、その中螺子82によって芯繰り出し機構71が前軸83に固定されている。具体的に説明すると、その前軸83は中軸83aと先具83bとから構成されており、それら中軸83aと先具83bは螺合によって着脱自在に固定されている。そして、前記芯繰り出し機構71の中螺子82に形成されている鍔部82aが中軸83aと先具83bに挟み込まれることによって、芯繰り出し機構71が前軸83に対して固定されている。また、前記中螺子82の外周面には縦リブ84が形成される一方、内周面には縦溝85が形成されている。そして、中螺子82の縦リブ84は前記中軸83aの縦溝86に係合し得るようになっており、一方、中螺子82の縦溝85には前記リング部材75の縦リブ76が係合し得るようになっている。これにより、把持部37を軸筒1に対して相対的に回転させた際、その回転が確実に芯を把持しているチャック体74に伝達され、もって、片減りした芯が確実に回転させられることになる。
更に、前記中螺子82の前方には、金属製の先部材87が螺合によって着脱自在に固定されている。また、前記中螺子82と芯タンク72との間にはコイルスプリングなどの弾発部材88が張設されており、芯タンク72やチャック体74などを後方に向けて付勢している。
ここで、前記先部材87には芯の後退を阻止するゴム状弾性体からなる前記芯戻り止め部材78を内設した金属製のスライド部材89が配置されているが、前記芯戻り止め部材78は先部材87とスライド部材89との摺動に対しても摩擦抵抗を付与している。尚、その先部材87に対するスライド部材89の摩擦抵抗は、芯戻り止め部材78に対する芯の摩擦抵抗よりも大きく設定されている。また、前記先部材87の前方内面には、縮径部87aが形成されており、その小径部87aの後方内面には大径部87bが形成されており、それら小径部87aと大径部87bは連接され一体形成されているが、別部材で構成し互いを連結させても良い。しかし、互いの中心軸線を合致させるには、一体形成するのが望ましい。ちなみに、前記小径部87aにはスライド部材89の外周部が摺接しており、一方、大径部87bには芯戻り止め部材78の外周鍔部78aが摺接しているが、前述もしたようにその芯戻り止め部材78(スライド部材89)は先部材87に対して摩擦抵抗を付与している。尚、本例においては、芯戻り止め部材88の外周鍔部78aを先部材87に摺接させることによって摩擦抵抗を付与しているが、先部材87とスライド部材89との間にOリング90などを介在させることによって摩擦抵抗を付与しても良い(図50)。
さらに、本例においては、先部材87とその先部材87内を摺動するスライド部材89を共に金属材質で形成しているが、樹脂材質としても良く互いを異ならしめても良い。また、本例においては、前記中螺子82と先部材87との螺合部分に弾性ゴムからなるOリング91を介在させている。Oリング91を介在させることによって、中螺子82と先部材87との緩みを防止しているが、先部材87を中螺子82に対して着脱自在となすことによって、各々を意図的に分離させ、スライド部材89を取り外すことができ、これによって、万が一、先部材87内で芯が折れてしまった場合などにおける補修作業が可能となる。
符号92は、前記先具83bの前部内面に圧入された透明性のある樹脂製の先部材であって、その先部材92の後方には、スリット92aが対向した2箇所に形成されている。先部材92を先具83bに挿着し易くするためのスリットであって、先部材92の後方部を内径方向に撓ませた状態で前記先具83bに挿着すると共に、挿着後においては、若干圧入力が和らいでしまうものの、長期的に安定した経たりのない圧入力が得られるものとなっている。そして、その先部材92の後方内面には、前記先部材87が周接した状態で位置している。即ち、先部材92に先部材87を周接させることによって、先部材92とスライド部材78の中心軸線を合致させている。また、先部材87は、前述の通り中螺子82を介して芯繰り出し機構71に螺合・固定されているため、芯繰り出し機構71とは勿論、前記先部材92などの中心軸線とも合致している。そして、これら、芯繰り出し機構71(中螺子82)と先部材92、並びに、スライド部材78の中心軸線が正確に合致することによって、チャック体74ら繰り出された芯は、湾曲などすることなく、正確に芯戻り止め部材88に案内され、スライド部材78の先端から突出する。
尚、前記先部材92の前方内面は小径部92bとなっており、一方、スリット92aが形成された後方内面は大径部92cとなっている。そして、前記先部材87の外形も先部材92の小径部92bと大径部92cと同等な外径を有している。つまり、直径の異なる2箇所を周接させる。互いの部材を組み付け易くしていると共に、組み付け後における周接力を向上させている。
また、前記先具83bは、金属材質から形成しても良いが、本例においては樹脂材質から形成されており、その樹脂の表面にめっき処理が施されている(めっき層40)が、塗料などを塗布した塗料層を形成しても良い。そして、前述の通り、その先具83bには先部材92が挿着されており、前例と同様な作用も有している。
次に、軸筒1内に配置されている芯繰り出し機構やボールペンリフィルの軸筒1に対する回転機構の第2例を図54〜図58を参照して説明する。第1例は、前記軸筒1と中軸12との間にOリングを介在させた例である。
軸筒1は、前述のように前記指間当接柄17を有する筒体14を外装した軸筒1と把持部37を被嵌する前軸83(中軸83a)とから構成されているが、それら軸筒1と前軸83は軸筒1の軸心線の周方向に対して回転自在に連結されている。尚、軸筒1の表面には、平面部83が形成されており、その平面部83に筒体14の内面に形成されている平面部が圧接した状態で接触している。これによって、筒体14の軸筒1に対する相対的な回転が防止されている。前記軸筒1の内面には、内面段部42が形成されており、一方、前軸83(中軸83a)の後端には、前記内面段部42と係合する後端鍔部40aが形成されている。これら、内面後端鍔部40aと段部42の係合は、その係合力を若干強めることによって、軸筒1と前軸83の相対的な回転に対する回転摩擦抵抗が付与されるようになっている。つまり、ある程度の負荷をかけないと軸筒1と前軸83が相対的に回転しないようになっているのである。
また、本例においては、軸筒1と前軸83との間にコイルスプリングなどの弾発部材93を配置させ、互いを長手方向に対して付勢している。つまり、弾発部材93によって互いを離隔する方向に付勢せしめ、この付勢力によっても軸筒1と前軸83との回転に対して回転摩擦抵抗を付与しているのである。尚、その弾発部材93の弾発力を変えることによって、容易に前記軸筒1と前軸83との回転摩擦抵抗を変更・設定することができる。また、本例においては、見栄えを良くするために前記弾発部材93を軸筒1の内部に位置させている。具体的には、軸筒1の前方内面には大径空間部94が形成されており、その大径空間部94内に弾発部材93が配置されている。そして、その弾発部材93は、大径空間部94を形成することによって形成された内面段部94aと中軸83aの中間鍔部95との間に張設されている。しかし、興趣性を考慮し、軸筒1の前端部と前軸83の中間鍔部95との間に露出させた状態で弾発部材93を張設しても良い。
前記弾発部材93の両端部近傍には、平面部93aが形成されている。両端部近傍に平坦部93aを形成することによって、弾発部材93の端部の角部と軸筒1(前軸83)との接触部における引っ掛かりを極力防止しているのである。ちなみに、引っ掛かり現象が発生してしまうと、その擦れによって粉が発生してしまったり、ややもすると、弾発部材(コイルスプリング)93が拡径したりしてしまい、相対的な回転が得られなくなってしまう危険性がある。
さらに、本例においては、前記弾発部材93の前後に、金属製のワッシャ96を設けている(図59)。弾発部材93と各軸との間にワッシャ96を介在させることによって、前記の引っ掛かり現象をさらに防止できるものとなっている。また、そのワッシャ96の外面には、僅かながらではあるが筒部96aが形成されている。弾発部材93の端部と大径空間部94の内面との引っ掛かり現象をも防止できるものとなっているが、ワッシャ96の内面にも筒部を形成することによって、前軸83の外面における引っ掛かり現象をも防止できるようになる。
尚、前記コイルスプリングの弾発部材93に変え、皿ばね97を使用しても良い(図60、図61)。その皿ばね97には、折り曲げ部97aが等間隔な位置に形成されている。この皿ばね97は、端部が無いため前記のような引っ掛かり現象が発生せず、よって、ワッシャや組み立て工数を削減することができることになる。
符号41は、軸筒1に別部材で構成し取り付けたクリップであるが、一体成形されても良い。前例と同様に、そのクリップ41は、前記指間当接柄17とは反対側の位置に設けられている。筆記の際に、邪魔にならない部分に設けられているのである。
作用について説明する。軸筒1(筒体14)を前軸83に対して相対的に回転させたい場合には、左手で前軸83(把持部37)を持ち、右手で軸筒1を持ち相対的に回転させても良いが、筆記状態を保ちながら回転させることもできる。つまり、指間当接柄17が親指と人差し指の股によって挟まれているため、軸筒1の回転は阻止されている。ここで、把持部37を把持している親指や人差し指、並びに、中指によって把持部材37に回転作用を付与すれば、前軸83が回転することになる。この前軸83の回転により、その前軸83に固定されている芯繰り出し機構(筆記体)71も回転することになる。
前記回転機構の第3例を図62〜図66に示し説明する。前記軸筒1の前端部である円周端部には、凹部98が複数、等間隔な位置に形成されている。一方、前軸83(中軸83a)の中間鍔部95の上面には、前記軸筒1の凹部98と係脱する突部99が形成されている。その突部99は直行する4箇所に形成されているが、これに限定されるものではない。また、前例のように、軸筒1前軸83は、弾発部材93によって互いに離隔する方向に付勢されており、常時は、前記凹部98と突部99の係合が浅い状態となっている(図63参照)。即ち、比較的軽い力で軸筒1と前軸83を相対的に回転させることができるようになっている。また、筆記する際には、指間当接柄17に筆記圧がかかるため軸筒1が前記弾発部材93の弾発力に抗して前進し、これによって前記凹部98と突部99の係合が深くなる。即ち、比較的大きな力をかけなければ軸筒1と前軸83の相対的な回転が得られなくなるのである。その結果、比較的筆記圧が高くても、容易には回転せず安定した筆記が得られるようになる。また、前軸83を回転させたい場合には、筆記圧を若干緩めることによって容易に回転をさせることができるようになる。
尚、前記先部材92に変え、弾性変形可能なガイド筒としても良い。以下、その具体例を図67〜図68に説明する。前記前軸83(前軸部83a)の前端内面には、弾性体からなる保持部材100が圧入・固定されている。その保持部材100は、ウレタンゴム、エチレンアクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、アクリルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、塩素化ポリエチレン、ニトリルゴム、シリコーンゴムなどのゴム材質から形成されているが、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、エステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、エラストマーゲル、ポリエチレンゲルなどのエラストマーであっても良く、また、アクリル樹脂や、フッ素樹脂、塩化ビニル、ポリエチレン樹脂などの弾性樹脂であっても良い。
保持部材100の前方部は前方に向かって先細りとなる円錐形状をなしており、その円錐部101が前記前軸83の前端部から露出している。また、保持部材100の中間部外周には円周溝102が形成されており、その円周溝102に前軸部83aの内周面に形成された円周突起103が嵌り込んでいる。つまり、円周突起103が円周溝102に嵌り込むことによって、保持部材100が前軸83に固定され脱落が防止されている。また、保持部材100の内面には、前方から小径部104、大径部105が形成されているが、それら小径部104と大径部105は円錐部106によって連接形成されている。その小径部104の内径は使用するボールペンリフィル2のチップ13の外径よりも若干小径となっており、一方、大径部105の内径はシャープペンシルユニットの先部材87の外径よりも若干小径となっている。その大径部105の後部には、後方に向かって拡開する円錐部107が形成されている。ボールペンやシャープペンシルユニットを挿着する際の組み立て時における容易性を図っている。尚、前記小径部104は、前軸部83aから露出した位置に形成されており、一方、大径部105は前軸部83aの内部に位置している。
軸筒1の内部には、前例と同様にシャープペンシルの芯繰り出し機構71が配置されているが、デビット式カムなどを使用してシャープペンシルを軸筒1に対して出没可能に配置しても良い。そして、前記先部材87の外径部108が前記保持部材100の大径部105に若干圧入された状態で接触している。尚、大径部105は前軸部83aの内部に位置しているため、その大径部105の外周は前軸部83aの内面によって変形が阻止されている。つまり、シャープペンシルの軸筒1に対するがたつきが防止されると共に、シャープペンシルから芯を繰り出し、筆記した際、保持部材100の弾性変形によって若干は変形しながらも硬質な筆記感が得られる。
本例においては、大径部105をシャープペンシルの先部材87に接触させ保持しているが、先部材87の前端近傍を小径部104に接触・保持させても良い。小径部104によって保持させることにより、小径部104の外周部が露出しているため、比較的大きな弾性変形が得られ、その結果、筆で筆記するような柔軟な筆記感が得られる。
尚、前記保持部材100の材質は前例の通りであるが、硬度はショアA硬度で50度〜80度に設定するのが好ましいが、5度〜80度としてもほぼ同様な効果を得ることができる。しかし、50度以下では使用者の好み如何によっては筆記の際に筆記部の変形量が多くなってしまい違和感がでてしまう使用者もいる。
尚、上記において小径部104および大径部105について、それらの部材が真円形状であることを念頭に記載しているが、これらの部材が異形形状である場合にはそれぞれ形状が小または大とする小形部、大形部として理解されるものである。
図69は、軸筒1内に水性インキや油性インキを内蔵したボールペンリフィル2を配置した例である。ボールペンリフィル2は、インキを収容するためのインキタンク109とそのインキタンク109の前方に圧入・固定されたボールペンチップ13から構成されているが、そのボールペンチップ13の先端には筆記部となるボール110が回転自在に取り付けられている。
そのボールペンリフィル2は、コイルスプリングなどの弾撥部材111によって後方、つまり、軸筒1に対して収納させる方向に付勢されている。符号112は前記弾撥部材111の前方への移動を規制する受け部材であって、前記保持部材100の後方であって軸筒1の内面に圧入・固定されている。また、符号113は、ボールペンリフィル2の中間部に形成された突部であって、前記弾撥部材111の一端部が形成されている。
この軸筒1の後方には、ボールペンリフィル2を前進・後退させるためのデビット式カムなど一般的な出没機構(図示せず)が配置されており、前記ボールペンリフィル2の突出状態を維持可能なものとしている。
本例においては、ボールペンリフィル2のボールペンチップ13が前記保持部材100の小径部104に若干圧入状態で接触・保持されている。小径部104は前軸部83aから露出し、その表面の変形が規制されていないため、比較的自由に変形することができる。その結果、ボールペンリフィル2で筆記する際、ボールペンチップ13が保持部材100に保持されながらも柔軟に円周方向に移動することができ、此によって、筆のような柔軟性のある筆記感が得られる。
また、本例は出没式のボールペンであるため、その出没動作に際しては、保持部材100の円錐部106や107が案内部となり、良好な出没動作を得ることができる。
以上、前軸部83aの先端から保持部材100を露出させた例を挙げ説明したが、保持部材100を露出せせることによって、万が一机上などから筆記具を落としてしまった場合の干渉部材ともなる。つまり、保持部材100が弾性変形することによって筆記具自体の係る衝撃力が緩衝させるのである。特に、出没式の筆記具にあっては、保持部材100が直接床などに激突するため、その緩衝作用は絶大である。
本発明の保持補助具を備え筆記具の軸筒によれば、軸筒の長手方向の中間部に指間当接柄を形成し、その指間当接柄よりも前方部に把持部を設けると共に、前記指間当接柄を軸筒に対して収納可能に配置したことを基本的な特徴としており、この構成により、使用者の握り方や握力に左右されることなく、安定して筆記具を支えることができ、それ故に、比較的小さな把持力によって筆記荷重も十分に得られ、また、携帯性、取り扱い性にも優れたものとすることができる。

Claims (5)

  1. 筆記具の軸筒において、軸筒の長手方向の中間部に指間当接柄を形成し、その指間当接柄よりも前方部に把持部を設けると共に、前記指間当接柄を軸筒に対して収納可能に、かつ当該軸筒の長手方向に対して移動・固定可能に配置してなる補助具を有する筆記具の軸筒。
  2. 前記指間当接柄を軸筒の長手方向の軸心に直行する垂線を回転軸線として回転自在に設けてなる請求項1に記載の補助具を有する筆記具の軸筒。
  3. 前記指間当接柄を軸筒の長手方向の軸心に対して任意の角度で固定可能に配置してなる請求項2に記載の補助具を有する筆記具の軸筒。
  4. 前記指間当接柄の軸筒の長手方向の軸心に対する角度を30度以上90度以下とした請求項2または請求項3記載の補助具を有する筆記具の軸筒。
  5. 前記把持部、或いは、指間当接柄の少なくとも一方に滑り止め性を付与してなる請求項1に記載の補助具を有する筆記具の軸筒。
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