JP4894373B2 - 六角筒形卓上カレンダー - Google Patents
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Description
(1)机や棚などの上に他のものと混在して置いた場合、意外にスペースをとり、また、脚部による自立安定性が十分でないため、比較的倒れやすいという問題があった。
(2)月が変わるたびに、古いカレンダーを剥ぎ取りまたは差し替える必要があるため、手間がかかり、また、前後の月の暦を見ることができない問題があった。
(3)月毎の暦の他に写真や絵柄などを印刷して、見る人の気分を和ますことはできるが、カレンダー以外の別の機能を付加することは難しく、狭いスペースの有効利用の点では問題があった。
しかし、このようなカレンダー付き筆立でも、前記支持部材を加えた完成品を製造するためには、6角筒体を形成するブランク板と底板用ブランク板と支持部材用ブランク板の三つのブランク板を用意し、6角筒体を形成するブランク板と底板用ブランク板とを折り畳み可能に貼り合わせると共に、支持部材に関しても、3枚の支持板を放射状に連結して作製する必要があり、更に、その支持部材の筆立本体への組付けは使用者が行う必要があるなど、部材数が多く、製造工程も多いため、製造コストが高くなる問題があった。
即ち、請求項1に記載した発明は、外周面にカレンダーが印刷され、折り畳み可能に形成された六角筒形の卓上カレンダーであって、該卓上カレンダーが、六角筒体を形成する側壁用ブランク板と、その内側に貼着され、六角筒体の内部を縦方向に二分割し、且つ、下部に上げ底式の底面を形成し、上部に枠状の縁部を形成する中仕切り用ブランク板とで形成され、該側壁用ブランク板は、6面の側壁板および貼着片を縦方向の折り曲げ線を介して順に連設すると共に、該側壁用ブランク板の両側端縁部を該貼着片で筒状に貼着して折り畳んだ時、両側の端部に位置する折り曲げ線のそれぞれの下部に、該中仕切り用ブランク板で形成される底面の位置を固定するスリット状の係止用孔を設けて形成され、該中仕切り用ブランク板は、その中間部に縦方向の折り曲げ線を介して連設され、該折り曲げ線で折り返して互いに重合貼着される2面の仕切り板を有し、それぞれの仕切り板の上部には、該六角筒体の上部内側に枠状の縁部を形成する外形が台形状の上部縁板と貼着片とが横方向の折り曲げ線を介して順に連設され、それぞれの仕切り板の下部には、該六角筒体の下部内側に上げ底式の底面を形成する逆台形状の底板と貼着片とが横方向の折り曲げ線を介して順に連設され、更に、それぞれの底板の両側部には、斜め方向の折り曲げ線を介して三角形状のバネ板が連設され、前記2面の仕切り板のうち、一方の仕切り板の下部の両側には、前記スリット状の係止用孔に嵌合する係止用突起が設けられて形成されていることを特徴とする六角筒形卓上カレンダーからなる。
また、印刷されるカレンダー自体は、通常は月別の一年分であるが、特に限定はされず、半年分を各側壁板に割り振って印刷してもよく、また、上下二段に分けて二年分を印刷してもよい。
(1)六角筒形卓上カレンダーを、外周面にカレンダーが印刷された六角筒体を形成する側壁用ブランク板と、その内側に貼着され、六角筒体の内部を縦方向に二分割し、且つ、下部に上げ底式の底面を形成し、上部に枠状の縁部を形成する中仕切り用ブランク板とで形成しているので、例えば、折り畳み函の製函と同様に製函機を利用して、側壁用ブランク板と中仕切り用ブランク板とを、適宜に各折り曲げ線をクセ折りまたは折り返して必要個所を貼り合わせて製造することができる。従って、高速での大量生産を容易に行えると同時に、製造された六角筒形卓上カレンダーは偏平に折り畳まれているので、嵩張らず、保管や輸送を効率的に行うことができる。
尚、前記クセ折りは、折り曲げ線を一旦折り曲げた後、元に戻す操作のことで、その後に折り曲げ線を折り曲げる際の抵抗力を小さくするために行うものである。
(2)六角筒形卓上カレンダーを使用する際には、手で簡単に折り畳まれた六角筒形卓上カレンダーを起こして、中仕切り用ブランク板に設けられた係止用突起を側壁用ブランク板に設けられたスリット状の係止用孔に嵌合させて六角筒形卓上カレンダーを六角筒形に固定することができる。また、このような六角筒形卓上カレンダーは、立てて使用されるので置き場所のスペースも少なくできる。
(3)六角筒形に固定された六角筒形卓上カレンダーは、内部が前記仕切り板で縦方向に二分割されると共に、下部に前記底板と下側貼着片により上げ底式の底面が形成され、また、上部内側には前記上部縁板と上側貼着片により枠状の縁部が形成されるので、六角筒形の容器のような形状となり、この部分を筆記具やハサミ、カッターナイフなどの文具、あるいは眼鏡、各種の受領証など小物類の収納用に利用することができ、六角筒形卓上カレンダーの付加価値を高めることができる。
また、六角筒形卓上カレンダーの内部は、前記のように仕切り板で縦方向に二分割され、且つ、上部には枠状の縁部が設けられているので、筆記具などの細長いものを入れてもそれほど傾くことがなく、六角筒形卓上カレンダーの自立性を安定したものにすることができる。
(4)六角筒形卓上カレンダーを使用後、廃棄する際にも、手で簡単に折り畳めるので嵩張らず廃棄処理も容易に行うことができる。
これらの板紙は、米坪量が230g/m2 〜550g/m2 の範囲のものが好ましい。米坪量が230g/m2 未満では、剛性が不足するため六角筒体とした時の強度が不十分で変形しやすくなるため好ましくない。また、米坪量が550g/m2 を超える場合は、既に十分な剛性を有しておりその必要性がなく、むしろ折り曲げ部に亀裂を生じやすなり、材料コストの面でも不利となるため好ましくない。
板紙とプラスチックフィルムとを貼り合わせた複合紙を使用する場合、プラスチックフィルムとしては、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリスチレンフィルムのほか、トリアセチルセルロースフィルム、セロハンなども使用することができる。
これらのプラスチックフィルムは単体の透明フィルムのほか、意匠性を高めるためにアルミニウムなどの金属を蒸着した金属蒸着フィルムを使用することもできる。
前記透明フィルムを使用する場合、カレンダー等の印刷は、透明フィルムの裏面に施すことが好ましいが、透明フィルムの表面に施してもよく、更に、両面にデザイン別などに施してもよい。
前記ブランク板の材料にプラスチックシートを使用する場合、そのプラスチックシートとしては、ポリエステルシート、ポリスチレン系樹脂シート、ポリカーボネートシートなどを使用することができる。
図1は、本発明の六角筒形卓上カレンダーに用いる側壁用ブランク板の一実施例の構成を示す平面図である。
図2は、本発明の六角筒形卓上カレンダーに用いる中仕切り用ブランク板の一実施例の構成を示す平面図である。
図3は、本発明の六角筒形卓上カレンダーの一実施例の構成を示す図で、(イ)はその正面図、(ロ)は(イ)のA−A線断面図である。尚、図3に示した六角筒形卓上カレンダーは、図1に示した構成の側壁用ブランク板と、図2に示した構成の中仕切り用ブランク板とを用いて作製したものである。
図4は、図3に示した六角筒形卓上カレンダーの平面図である。
但し、本発明は、その要旨を超えない限りこれらの図面に限定されるものではない。
尚、図には示していないが、側壁用ブランク板50の表面(外側となる面)には、少なくともカレンダーが印刷されるものである。
尚、上記中仕切り用ブランク板60の構成において、特に、縦方向の折り曲げ線12、および斜め方向の折り曲げ線24a 〜24d については、その折り曲げを一層容易にするため、筋押しと切り目線とを交互に配置したリード罫と呼ばれる折り曲げ線を用いることが好ましい。
次いで、仕切り板11a 、11b の上部に連設された上部縁板13a 、13b および上側貼着片16a 、16b を、それぞれ横方向の折り曲げ線15a 、15b で外側下方に折り返して、仕切り板11a 、11b の中心を側壁用ブランク板50の側壁板4の内側(裏面側)の中心に合わせ、また、仕切り板11a 、11b の下側は、下側貼着片21a 、21b の下端と側壁板4の下端とが一致するように位置合わせして、側壁用ブランク板50の両側を折り曲げ線8c と折り曲げ線8f とで内側に折り返した時、中仕切り用ブランク板60の上側貼着片16a 、16b および下側貼着片21a 、21b が、それぞれ側壁用ブランク板50の内面と接する位置に接着剤で貼着し、また、側壁用ブランク板50の両側端縁部は貼着片7の上に側壁板6の端縁部を重ね、その重なり合った部分を接着剤で貼着することにより偏平に折り畳まれた状態の六角筒形卓上カレンダーを作製することができる。
このような六角筒形卓上カレンダーは、図1に示した構成の側壁用ブランク板50と、図2に示した構成の中仕切り用ブランク板60とを用いて、上記のような方法で側壁用ブランク板50の内側の面に、中仕切り用ブランク板60を貼着して折り畳まれた状態の六角筒形卓上カレンダーを作製した後、例えば、その両側の端部を内側に向けて手で押すことにより、筒状に貼着された側壁板1〜6が六角筒形に起こされると同時に、その内部に折り畳まれて貼着された中仕切り用ブランク板60も起こされて、上部縁板13a 、13b と底板19a 、19b とがそれぞれ両側に水平になるまで広がり、水平に広がった時点で、仕切り板11a の両側の下部に設けられた係止用突起18a 、18b が、側壁板の折り曲げ線8c 、8f の下部に設けられたスリット状の係止用孔9a 、9b に嵌合して、底板19a 、19b と上部縁板13a 、13b とがそれぞれ水平に固定され、六角筒体の内側上部に六角形で枠状の縁部が形成され、また、六角筒体の内側下部に六角形で上げ底式の底面が形成されるものである。
また、図3の(ロ)に示したA−A線断面図では、両側に側壁板1、4があり、その下部内側に、中仕切り用ブランク板60の下側貼着片21a 、21b で貼着され、底板19a 、19b で上げ底式に形成された水平な底面を有し、両側の側壁板1、4の上部内側には、中仕切り用ブランク板60の上側貼着片16a 、16b で貼着され、上部縁板13a 、13b で形成された枠状の縁部を有し、両側の側壁板1、4の中間部の前記水平な底面と枠状の縁部の間の部分には、中仕切り用ブランク板60の仕切り板11a と仕切り板11b とを貼着して形成された垂直方向の仕切り板が設けられて、この部分が縦方向に二分割されている。
(1)側壁用ブランク板50と中仕切り用ブランク板60の材料は共通とし、米坪量400g/m2 のコートアイボリーを使用した。
(2)六角筒形卓上カレンダー100の寸法
側壁用ブランク板50の側壁板1〜6の寸法は同一とし、それぞれ縦が150mm、横が45mmとなるように形成した。
中仕切り用ブランク板60に設けた上部縁板13a 、13b の幅は、平行部で13mmとなるように形成した。また、中仕切り用ブランク板60の仕切り板11a 、11b は、縦が106mmで、横が87mmとなるように形成した。
尚、側壁用ブランク板50への印刷は、側壁板1〜6の各表面に二ヵ月分ずつの暦を順送りに割り振って印刷し、空きスペースにはそれぞれイラスト調絵柄を印刷した。
また、側壁板1〜6の各裏面および貼着片7の裏面にもグリーン色のベタ印刷を行い、更に、中仕切り用ブランク板60の両面にも、仕切り板11a 、11b の貼着面および各貼着片の貼着面を除く部分に、側壁板の裏面と同じグリーン色のベタ印刷を行った。
上記筆記具およびハサミを収納した六角筒形卓上カレンダーは、重量が増すため、自立安定性もよく、また、置き場所のスペースも小さくてすみ、机上スペースの有効活用にも適していた。
また、六角筒体の表面に印刷された暦についても、必要な場合、回転させるだけで良好に見ることができ、更に、前後の月の暦も隣接した状態で見ることができるので便利であった。
7 貼着片
8a 、8b 、8c、8d、8e、8f 折り曲げ線
9a 、9b 係止用孔
11a 、11b 仕切り板
12 折り曲げ線
13a 、13b 上部縁板
14a 、14b 切り欠き部
15a 、15b 折り曲げ線
16a 、16b 上側貼着片
17a 、17b 折り曲げ線
18a 、18b 係止用突起
19a 、19b 底板
20a 、20b 折り曲げ線
21a 、21b 下側貼着片
22a 、22b 折り曲げ線
23a 、23b 、23c 、23d バネ板
24a 、24b 、24c 、24d 折り曲げ線
25a 、25b 切目線
50 側壁用ブランク板
60 中仕切り用ブランク板
100 六角筒形卓上カレンダー
Claims (2)
- 外周面にカレンダーが印刷され、折り畳み可能に形成された六角筒形の卓上カレンダーであって、該卓上カレンダーが、六角筒体を形成する側壁用ブランク板と、その内側に貼着され、六角筒体の内部を縦方向に二分割し、且つ、下部に上げ底式の底面を形成し、上部に枠状の縁部を形成する中仕切り用ブランク板とで形成され、該側壁用ブランク板は、6面の側壁板および貼着片を縦方向の折り曲げ線を介して順に連設すると共に、該側壁用ブランク板の両側端縁部を該貼着片で筒状に貼着して折り畳んだ時、両側の端部に位置する折り曲げ線のそれぞれの下部に、該中仕切り用ブランク板で形成される底面の位置を固定するスリット状の係止用孔を設けて形成され、該中仕切り用ブランク板は、その中間部に縦方向の折り曲げ線を介して連設され、該折り曲げ線で折り返して互いに重合貼着される2面の仕切り板を有し、それぞれの仕切り板の上部には、該六角筒体の上部内側に枠状の縁部を形成する外形が台形状の上部縁板と貼着片とが横方向の折り曲げ線を介して順に連設され、それぞれの仕切り板の下部には、該六角筒体の下部内側に上げ底式の底面を形成する逆台形状の底板と貼着片とが横方向の折り曲げ線を介して順に連設され、更に、それぞれの底板の両側部には、斜め方向の折り曲げ線を介して三角形状のバネ板が連設され、前記2面の仕切り板のうち、一方の仕切り板の下部の両側には、前記スリット状の係止用孔に嵌合する係止用突起が設けられて形成されていることを特徴とする六角筒形卓上カレンダー。
- 前記カレンダーが、前記六角筒体の各側壁板に二ヶ月分ずつ印刷されていることを特徴とする請求項1記載の六角筒形卓上カレンダー。
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