JP4894328B2 - 脂肪族ポリエステルカーペット用捲縮糸 - Google Patents
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Description
本発明の脂肪族ポリエステルカーペット用捲縮糸あるいは脂肪族ポリエステルポリマー試料10mgを、4mlのクロロホルム(高速液体クロマトグラフ用)に溶解し、目開き0.15μmのメンブランフィルターを用いて濾過したものを試料溶液とした。その後、Waters社製ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)“Waters2690”を用いて25℃、注入サンプル量200μlでクロロホルム(高速液体クロマトグラフ用)流量1.0ml/分にて測定し、分子量既知のポリスチレン6サンプルを標準物質として、主分散ピークから換算して重量平均分子量を求めた。
エポキシ指数は、JIS K7236(2001)に従いエポキシ指数EI(単位:当量/kg)を算出し、これを1,000倍してエポキシ指数(当量/t)とした。
0.5gに精秤した本発明の脂肪族ポリエステルカーペット用捲縮糸試料をo−クレゾール(水分5%)調整液に溶解し、この溶液にジクロロメタンを適量添加の後、0.02規定のKOHメタノール溶液にて滴定することにより測定した。この時、脂肪族ポリエステルのオリゴマーが加水分解し、COOH末端基を生じることがあるため、ポリマーのCOOH末端基濃度およびモノマー由来のCOOH末端基濃度、オリゴマー由来のCOOH末端濃度の全てを合計したCOOH末端基濃度が求まる。
本発明の実施例で得られた脂肪族ポリエステルカーペット用捲縮糸について、100mのカセ取りを行い、その重量Wを求め、下記式(III)にて総繊度を求めた。また、フィラメント数Nから下記式(IV)にて単糸繊度を求めた。
総繊度(dtex)=W×100 ・・・・・(III)
単糸繊度(dtex/F)=W×100÷N ・・・・・(IV)。
オリエンテック製テンシロンUCT−100にて試料長200mm、引張速度200mm/分にて強伸度曲線を描き、最大点の応力値を繊維の強度とした。
TA Instruments社製DSC“2920modulatedDSC”を用いて、昇温速度16℃/分、試料量10mgにて融点ピークを求め、そのピークトップ位置を融点とした。
室温(20〜35℃)、相対湿度50〜75%の雰囲気中に20時間以上放置されたパッケージから解舒した脂肪族ポリエステルカーペット用捲縮糸を、無荷重状態で30分間沸騰水で浸漬処理した後、平衡水分率まで乾燥し、これを沸騰水処理後捲縮糸の試料として使用する。この試料糸に表示dtex×0.0176mN(1.8mg/dtex)の張力を与える初荷重をかけ、30秒経過した後に、試料長50cm(L1)にマーキングをする。次いで、同試料に表示dtex×0.882mN(90mg/dtex)の張力を与える定荷重をかけて、30秒経過後に、伸びた試料長(L2)を測定する。次いで下記式(V)により、捲縮伸長率(%)を求めた。
捲縮伸長率(%)=[(L2−L1)/L1]×100 ・・・・・(V)。
本発明の実施例で得られた脂肪族ポリエステルカーペット用捲縮糸の製造直後の捲縮伸長率C1と、50℃×95%RHの環境下で400時間湿熱老化処理後の捲縮伸長率C2を上記G.の方法で測定し、下記式(VI)から捲縮保持率を求めた。捲縮保持率が80%以上のものを◎、60%以上のものを○、60%未満のものを×として○以上を合格とした。
捲縮保持率(%)=C2÷C1×100 ・・・・・(VI)。
本発明の脂肪族ポリエステルカーペット用捲縮糸をカセ取りし、H.と同様の条件で湿熱老化処理を施し、処理前の強度(T1)及び処理後の強度(T2)から下記式(VII)から強度保持率を求めた。強度保持率が70%以上のものを◎、50%以上のものを○、50%未満のものを×として○以上を合格とした。
強度保持率(%)=T2÷T1×100 ・・・・・(VII)。
純度99.8%のL乳酸(D−乳酸含量0.2%)を出発物質としてビス(2−エチルヘキサノエート)スズ触媒(ラクチド対触媒モル比=10000:1)を存在させて窒素雰囲気下180℃で160分間重合を行った。その後、冷却溶媒中でカットして、重量平均分子量は16万、分散度が1.7、粒度35mg/個、COOH末端基濃度25.2当量/tであるポリ乳酸ペレットP1を得た。また、ラクチド量を測定したところ0.11重量%であった。
2官能以上のエポキシ化合物の添加量を0.5重量%とした以外は実施例1と同様の方法で脂肪族ポリエステル捲縮糸を得た。得られたサンプルの物性値を表1に示すが、捲縮のヘタリが十分に抑制され、品位に優れたものが得られた。
2官能以上のエポキシ化合物の添加量を1.5重量%とした以外は実施例1と同様の方法で脂肪族ポリエステル捲縮糸を得た。得られたサンプルの物性値を表1に示すが、捲縮のヘタリが高度に抑制され、品位に優れたものが得られた。
2官能以上のエポキシ化合物を添加せずに、実施例1と同様の方法で脂肪族ポリエステルカーペット用捲縮糸を得た。得られたサンプルの物性値を表1に示すが、品位には優れていたものの、捲縮のヘタリが顕著であった。
紡糸口金の吐出孔形状をY断面(スリット幅0.12mm、スリット長2mm)とした以外は実施例1と同様の方法で脂肪族ポリエステルカーペット用捲縮糸を得た。得られたサンプルの物性値を表2に示すが、捲縮のヘタリが高度に抑制され、品位に優れたものが得られた。
紡糸口金の吐出孔形状を中空断面(3スリット型、スリット幅0.1mm、スリットのPCD3.0mm)とした以外は実施例1と同様の方法で脂肪族ポリエステルカーペット用捲縮糸を得た。得られたサンプルの物性値を表2に示すが、捲縮のヘタリが高度に抑制され、品位に優れたものが得られた。
紡糸口金の吐出孔形状をスリット型断面(スリット比1:4、スリット幅0.35mm、スリット長1.4mm)とした以外は実施例1と同様の方法で脂肪族ポリエステルカーペット用捲縮糸を得た。得られたサンプルの物性値を表2に示すが、捲縮のヘタリが高度に抑制され、品位に優れたものが得られた。
2官能以上のエポキシ化合物として東亞合成製ARUFON UG−4030(エポキシ指数1800当量/t、アクリル−スチレン系共重合樹脂、重量平均分子量11,000)を用いた以外は実施例1と同様の方法で脂肪族ポリエステル捲縮糸を得た。得られたサンプルの物性値を表3に示すが、捲縮のヘタリが高度に抑制され、品位に優れたものが得られた。
2官能以上のエポキシ化合物として東亞合成製ARUFON UG−4100(エポキシ指数1100当量/t、アクリル−スチレン系共重合樹脂、重量平均分子量9,200)を用いた以外は実施例1と同様の方法で脂肪族ポリエステル捲縮糸を得た。得られたサンプルの物性値を表3に示すが、捲縮のヘタリが高度に抑制され、品位に優れたものが得られた。
2官能以上のエポキシ化合物として日本油脂製モディパーA4200(エポキシ指数725当量/t、エチレン−グリシジルアクリレート−ポリメチルメタクリレート系共重合樹脂)を用いた以外は実施例1と同様の方法で脂肪族ポリエステル捲縮糸を得た。得られたサンプルの物性値を表3に示すが、捲縮のヘタリが高度に抑制され、品位に優れたものが得られた。
2官能以上のエポキシ化合物として四国化成工業製MA−DGIC(モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、エポキシ指数8368当量/t)を用いた以外は実施例1と同様の方法で脂肪族ポリエステル捲縮糸を得た。得られたサンプルの物性値を表3に示すが、捲縮のヘタリが高度に抑制され、品位に優れたものが得られた。
2官能以上のエポキシ化合物としてナガセケムテックス製デナコールEX−920(ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、エポキシ指数5450当量/t)を用いた以外は実施例1と同様の方法で脂肪族ポリエステル捲縮糸を得た。得られたサンプルの物性値を表3に示すが、捲縮のヘタリが十分に抑制され、品位に優れたものが得られた。
2官能以上のエポキシ化合物の代わりにナガセケムテックス製デナコールEX−731(N−グリシジルフタルイミド、エポキシ指数4650当量/t)を用いた以外は実施例1と同様の方法で脂肪族ポリエステル捲縮糸を得た。得られたサンプルの物性値を表4に示すが、品位には優れていたものの、捲縮のヘタリを抑制できなかった。
2官能以上のエポキシ化合物の代わりにナガセケムテックス製デナコールEX−146(n−tertブチルフェニルグリシジルエーテル、エポキシ指数4430当量/t)を用いた以外は実施例1と同様の方法で脂肪族ポリエステル捲縮糸を得た。得られたサンプルの物性値を表4に示すが、品位には優れていたものの、捲縮のヘタリを抑制できなかった。
口金のホール数を96に変更した以外は実施例1と同様の方法で脂肪族ポリエステル捲縮糸を得た。得られたサンプルの物性値を表5に示すが、捲縮のヘタリが十分に抑制され、品位に優れたものが得られた。
吐出量を420g/分に変更した以外は実施例1と同様の方法で脂肪族ポリエステル捲縮糸を得た。得られたサンプルの物性値を表5に示すが、捲縮のヘタリが十分に抑制され、品位良好なものが得られた。
口金のホール数を96に変更した以外は実施例13と同様の方法で脂肪族ポリエステル捲縮糸を得た。得られたサンプルの物性値を表5に示すが、捲縮のヘタリが十分に抑制され、品位に優れたものが得られた。
延伸の予熱温度を70℃から100℃、延伸倍率を3.3倍に変更した以外は実施例1と同様の方法で脂肪族ポリエステル捲縮糸を得た。得られたサンプルの物性値を表5に示すが、捲縮のヘタリが十分に抑制され、品位に優れたものが得られた。
Claims (3)
- 130℃〜200℃の加熱流体を用いた加熱流体捲縮付与装置に導入して捲縮を付与された、2官能以上のエポキシ系末端封鎖剤と脂肪族ポリエステルから構成され、前記脂肪族ポリエステルのCOOH末端基に前記エポキシ系末端封鎖剤が少なくとも一部反応していることを特徴とする脂肪族ポリエステルカーペット用捲縮糸。
- 2官能以上のエポキシ化合物が、グリシジルオキシカルボニル基またはN−(グリシジル)アミド基を1分子内に少なくとも1個持つことを特徴とする請求項1記載の脂肪族ポリエステルカーペット用捲縮糸。
- 2官能以上のエポキシ化合物が、アクリル酸グリシジルエステルを含む重合体、メタクリル酸グリシジルエステルを含む重合体、p−アリル安息香酸グリシジルを含む重合体、イソシアヌル酸のグリシジル化物、2官能以上の酸末端を持つ多価カルボン酸(のグリシジルエステルからなる群のうち、少なくとも1種から選ばれるものであることを特徴とする請求項2記載の脂肪族ポリエステルカーペット用捲縮糸。
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