JP4891568B2 - 塗料組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、複合樹脂粒子の製造方法及びそれを使用した塗料組成物に関する。
塗料等の各種組成物において、物性改善の目的で添加剤として樹脂粒子が使用されることがある。このような樹脂粒子の一つとして、親水性成分と疎水性成分とを複合化させた粒子が知られている(例えば、特許文献1)。
しかし、このような方法では、粒子径を完全に制御することは困難であり、0.5〜100μmという粒子径の粒子を得ることは困難であった。用途によっては樹脂粒子の粒径がある程度の大きさを有することが必要とされるため、粒子径が大きい複合樹脂粒子を製造する方法が求められていた。
特開2004−175876号公報
本発明は、上記現状に鑑み、0.5〜100μmの粒子径を有する複合樹脂粒子の製造方法、上記複合樹脂粒子及び塗料組成物を提供することを目的とするものである。
本発明は、親水性高分子の存在下でラジカル重合性単量体組成物を懸濁重合する工程からなる重量平均粒子径が0.5〜100μmである複合樹脂粒子の製造方法である。
上記懸濁重合する工程は、親水性高分子の水溶液にラジカル重合性単量体組成物の懸濁液を添加することにより行うものであることが好ましい。
上記ラジカル重合性単量体組成物の懸濁液は、開始剤を含有するものであることが好ましい。
上記ラジカル重合性単量体組成物の懸濁液は、親水性高分子、ラジカル重合性単量体組成物、開始剤及び水を含有するものであることが好ましい。
上記ラジカル重合性単量体組成物の懸濁液は、更に反応性乳化剤を含むものであることが好ましい。
上記親水性高分子は、デンプン、アラビアノリ、κ−カラギーナン、ゼラチン、セルロース、キトサン及びこれらの変性物、並びに、ポリビニルアルコール、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリ(メタ)アクリル酸及びその共重合体からなる群より選択される少なくとも1種の親水性樹脂であることが好ましい。
上記親水性高分子は、キトサン又はポリビニルアルコールであることが好ましい。
本発明はまた、上述した複合樹脂粒子の製造方法により得られる複合樹脂粒子でもある。
本発明はまた、上述した複合樹脂粒子の製造方法により得られる複合樹脂粒子を含有する塗料組成物でもある。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の複合樹脂粒子の製造方法は、懸濁重合により製造することによるものであり、0.5〜100μmの粒子径を有する樹脂粒子を製造することができるものである。
本発明の複合樹脂粒子の製造方法は、親水性高分子の存在下でラジカル重合性単量体組成物を懸濁重合する工程からなる。本発明においては、0.5〜100μm程度の比較的粒径の大きい樹脂粒子を製造することを目的とするものであり、このため、懸濁重合を行うものである。上記特許文献1のように乳化重合によって行うと、0.5μmより小粒子径の粒子となり、本発明に対しては不適である。
本発明の複合樹脂粒子の製造方法は、親水性高分子の水溶液に、ラジカル重合性単量体組成物の懸濁液(添加懸濁液)を添加して懸濁重合を行うものであることが好ましい。すなわち、親水性高分子の水溶液に、ラジカル重合性単量体組成物を予め乳化又は懸濁したものを、加熱攪拌下、添加して重合を行うことが好ましい。
上記親水性高分子の水溶液は、親水性高分子を水に溶解又は分散させたものであることが好ましい。
上記親水性高分子としては、特に限定されず、天然由来高分子であっても合成高分子であってもよい。上記親水性高分子は、適度な親水性官能基量を有し、必要に応じて架橋鎖を有するものであることが好ましい。上記親水性官能基としては、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、アミド基、ポリオキシエチレン基等を挙げることができる。しかし、親水性が高くなりすぎて、水等への溶解度が高くなりすぎる場合がある。親水性が高くなりすぎた場合には、疎水基を導入したり、架橋したりすることにより、親水性を調節することができる。
上記天然由来高分子としては、例えば、キチン、キトサン、アラビアゴム、アルギン酸、カラギーナン、寒天、キタンサンガム、ジェランガム、セルロース、キシロース、デンプン、プルラン、ペクチン、ローストビーンガム、デキストラン、カードラン等の多糖類;ケラチン、コラーゲン、絹、γ−ポリグルタミン酸(以下、γ−PGAと記す)等のタンパク質:核酸等を挙げることができる。また、必要に応じてこれらの天然由来高分子に対して加水分解、架橋反応等を行うことによって、親水化(例えばヒドロアルキル化)、ポリエチレングリコール化、疎水化(例えばアルキル化)、3次元化した半合成高分子もこれらに含まれる。
上記天然由来高分子は、カチオン性基を有することが好ましい。カチオン性基を有することによって、海水への溶出速度を制御できるものと推測される。上記カチオン性基としては特に限定されず、例えば、アミノ基、アミド基、ピリジン基等を挙げることができる。
上記キトサンは、多糖類であるキチンの脱アセチル化物である。上記脱アセチル化は、完全脱アセチル化であっても、部分脱アセチル化であってもよい。キチンは、カニ殻、エビ殻等に含まれる天然由来高分子であり、中性、アルカリ性の水に不溶な高分子である。更に、必要に応じてポリオキシエチレン、アルデヒド基含有化合物等によって、修飾又は架橋したものであってもよい。
上記合成高分子としては特に限定されず、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アミン系樹脂、変性ポリビニルアルコール系樹脂等を挙げることができる。これらは、水酸基、アミノ基、カルボキシル基等の親水性基を有する親水性樹脂であることが好ましい。公知の方法によって、親水性/疎水性及び架橋比率を調整することにより、親水性を有する合成高分子を得ることができる。
上記親水性高分子のなかでも、デンプン、アラビアノリ、κ−カラギーナン、ゼラチン、セルロース、キトサン及びこれらの変性物、ポリビニルアルコール、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリ(メタ)アクリル酸及びその共重合体から選択される少なくとも1種の親水性樹脂であることが好ましい。特にキチン、キトサン、ポリビニルアルコールがより好ましい。
上記親水性高分子の水溶液は、アクリル酸等の酸性単量体を溶解した酸性水溶液であってもよい。酸性水溶液に溶解した水溶液として反応系に供給した方が、上記ラジカル重合性単量体組成物からなる重合物に取り込まれやすい。
本発明の複合樹脂粒子の製造方法における上記添加懸濁液は、親水性高分子、ラジカル重合性単量体組成物、重合開始剤及び水からなるものであることが好ましい。
上記組成からなる添加懸濁液を使用することによって、親水性高分子とラジカル重合性高分子との好適な複合状態が得られ、かつ、目的とする粒子径を維持した樹脂粒子を得ることができる。特に、上記親水性高分子水溶液と添加懸濁液の両方に親水性高分子を添加することが好ましい。
上記ラジカル重合性単量体組成物の懸濁液に含有される親水性高分子としては、上述した親水性高分子を挙げることができるが、上記親水性高分子の水溶液に含まれる親水性高分子と同種のものを含有することが好ましい。
上記ラジカル重合性単量体としては、アクリル系単量体、架橋性単量体及びその他のエチレン性不飽和単量体を挙げることができる。上記アクリル系単量体としては特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アルリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステル;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリルエステル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル等を挙げることができる。
上記架橋性単量体としては特に限定されず、例えば、分子内に2個以上のラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する単量体等を挙げることができる。
上記アクリル系樹脂粒子の製造に使用することができる分子内に2個以上のラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する単量体としては特に限定されず、例えば、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、グリセロールジメタクリレート、グリセロールジアクリレート、グリセロールアリロキシジメタクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタンジアクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタントリアクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタンジメタクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタントリメタクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパンジアクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリアクリレート、1,1−トリスヒドロキシメチルプロパンジメタクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリメタクリレート等の多価アルコールの重合性不飽和モノカルボン酸エステル;トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジアリルテレフタレート、ジアリルフタレート等の多塩基酸の重合性不飽和アルコールエステル;ジビニルベンゼン等の2個以上のビニル基で置換された芳香族化合物等を挙げることができる。
上記その他のエチレン性不飽和単量体としては特に限定されず、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、プロピレン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等を挙げることができる。上記アクリル系単量体、架橋性単量体及びエチレン性不飽和単量体は、単独で使用しても、二種類以上を併用して使用してもよい。
上記架橋性単量体は、上記ラジカル重合性単量体組成物全量に対して、1質量%以上であることが好ましい。上記質量比が上記範囲外であると、所望のアクリル系樹脂粒子が得られないおそれがある。上記質量比は、より好ましくは、5〜70質量%以下である。
上記重合開始剤としては、アゾ系の油性化合物(例えば、アゾビズイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等)、及び水性化合物(例えば、アニオン系の4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2−アゾビス(N−(2−カルボキシルエチル)−2−メチルプロピオンアミジン及びカチオン系の2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン));並びにレドックス系の油性過酸化物(例えば、ベンゾイルパーオキサイド、パラクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド及びt−ブチルパーベンゾエート等)、及び水性過酸化物(例えば、過硫酸カリ及び過硫酸アンモニウム等)を挙げることができる。
上記ラジカル重合性単量体組成物の懸濁液は、更に乳化剤を含んでいてもよい。上記乳化剤としては、反応性乳化剤を挙げることができる。上記反応性乳化剤は、α,β−エチレン性不飽和結合を有する界面活性剤であり、アニオン型、カチオン型、ノニオン型という3種のタイプに分類される。上記反応性乳化剤として市販品されているものの中でアニオン型の例として、エレミノールJSシリーズ(三洋化成工業社製)、ラテムルS、ASKシリーズ(花王社製)、アクアロンHSシリーズ(第一工業製薬社製)、アデカリアソープSE、SRシリーズ(旭電化社製)、アントックスMS−60(日本乳化剤社製)等が挙げられる。また、カチオン型の例として、ラテムルKシリーズ(花王社製)が、さらに、ノニオン型の例として、アクアロンシリーズ(第一工業製薬社製)、アデカリアソープNE、ERシリーズ(旭電化社製)等が挙げられる。
本発明の複合樹脂粒子の製造方法における、懸濁重合としては、従来公知の懸濁重合の方法が挙げられる。上記ラジカル重合性単量体組成物の懸濁液は、上記親水性高分子の水溶液に、加熱攪拌下、添加することにより重合が行われる。
上記添加は、一括で行っても、連続的又は断続的に行ってもよい。
上記複合樹脂粒子の合成において、ラジカル重合性単量体組成物と親水性樹脂との混合比は、質量比(固形分)で60/40〜97/3であることが好ましい。
上記の製造方法により、複合樹脂粒子の分散液を得ることができ、これを、遠心分離等を行うことにより複合樹脂粒子を単離することができる。
本発明の製造方法では、特に塗料組成物に添加する場合に最適な粒子径を有する複合粒子を容易に製造することができる。
上記の製造方法により得られる複合樹脂粒子の粒子径は、0.5〜100μmである。0.5μm未満であると、低摩擦性等の機能が充分に得られない。一方、100μmを超えると、塗膜の肌が低下する等の外観異常が生じる。より好ましくは、1〜30μmである。なお、上記粒子径は、レーザー散乱法や回折法等を用いた通常の測定機器により求めた重量平均粒子径を指すものである。上記粒子径は、株式会社島津製作所製レーザー回折式粒度分布測定装置「SALD−2000」を使用して得た値である。
本発明の製造方法により得られる複合樹脂粒子は、種々の物性を付与する目的で添加剤として使用することができるものである。そのような複合樹脂粒子も本発明の一つである。また、本発明の複合樹脂粒子を添加することができる組成物としては、例えば、塗料組成物等を挙げることができる。塗料組成物に対して上記複合樹脂粒子を添加することによって、表面の親水性向上、低摩擦性等の性質を得ることができるものである。このような塗料組成物も本発明の一つである。上記塗料組成物は、親水性や低摩擦性を有する塗料として好適に使用することができ、なかでも、特に、船底塗料として使用したときに好適な効果が得られる。上記塗料組成物を船底塗料として使用すると、複合樹脂粒子によって水との摩擦が低減され、これによって船の燃費が低減され、省エネルギーという効果が得られるという利点がある。
上記塗料組成物における上記複合樹脂粒子の含有量は、塗料組成物中の全固形分に対して、下限0.01質量%、上限15質量%の範囲内であることが好ましい。上記含有量が0.01質量%未満であると、所望の効果が得られず好ましくない。上記含有量が15質量%を超えると、それ以上の効果は望めず不経済であり、また、粒子の膨潤により塗膜の割れ等が生じる場合がある。上記下限は、0.1質量%がより好ましく、上記上限は、12質量%がより好ましい。
また、上記塗料組成物は、水性、溶剤系のいずれにも適用することができるものであるが、上記複合樹脂粒子が溶媒に溶解せずに分散した状態であることが必要である。
上記塗料組成物は、上記複合樹脂粒子の他に、樹脂バインダーを含有するものであることが好ましい。上記樹脂バインダーとしては特に限定されず、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等のなかから所望の目的に応じて、適宜選択して使用することができる。上記塗料組成物を、例えば、防汚塗料として使用する場合は、上記樹脂バインダーとしては、防汚塗料において公知である各種の防汚性樹脂を使用することができる。
本発明は、親水性高分子の存在下でラジカル重合性単量体組成物を懸濁重合する工程からなり、重量平均粒子径が0.5〜100μmである複合樹脂粒子の製造方法であるため、塗料等の樹脂組成物に親水性を好適に付与することができる複合樹脂粒子を好適に製造することができる。
本発明の複合樹脂粒子の製造方法は、上記構成よりなるため、塗料等の樹脂組成物に従来の機能を損なわずに良好な親水性を付与することができる複合樹脂粒子を好適に得ることができる。このため、本発明の方法により得られる複合樹脂粒子は、塗料組成物、コーティング剤等に親水性を付与するための添加剤として好適に適用することができる。
以下本発明について実施例を掲げて更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。また実施例中、「部」は特に断りのない限り「質量部」を意味する。
製造例1
冷却管、温度計、攪拌機、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、キシレン80g、n−ブタノール20gを加え100℃に加熱する。この溶液にアクリル酸エチル40g、アクリル酸18g(0.25M)、アクリル酸シクロヘキシル15g、メタクリル酸メトキシポリエチレングリコール(n=9)27g、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート1.5gの混合溶液を3時間にわたり滴下し、その後3時間保温した。これを樹脂溶液Aとする。
製造例2
冷却管、温度計、攪拌機、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、キシレン100gを加え、100℃に加熱する。この溶液にメタクリル酸メチル40g、メタクリル酸トリーイソープロピルシリル55g、メタクリル酸2−メトキシエチル5g、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート1.5gの混合溶液を3時間にわたり滴下し、その後3時間保温し、固形分濃度50.7質量%の樹脂溶液Bを得た。
製造例3
冷却管、温度計、攪拌機、窒素導入管、デカンターを備えた4つ口フラスコに、イソプロピルアルコール20g、プロピレングリコールメチルエーテル110g、酸化亜鉛22g(0.25M)を加え80℃に加熱する。メタクリル酸22g(0.25M)、ナフテン酸(MW=300、AV=165)75gを2時間にわたり滴下し2時間保温した。この溶液を減圧下、75℃で溶剤を除去し、重合性単量体濃度50.4質量%の単量体溶液Cを得た。
製造例4
冷却管、温度計、攪拌機、窒素導入管、デカンターを備えた4つ口フラスコに、製造例1で得られた樹脂溶液Aを200g、ロジン80g、酢酸銅32g、キシレン200gを加え、リフラックスしながらキシレンを加えつつ溶剤を除去した。その後、40gのn−ブタノールを加え、固形分濃度51.3質量%の樹脂溶液Dを得た。
製造例5
樹脂溶液Eの調製
冷却管、温度計、攪拌機、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、キシレン90gを加え、100℃に加熱する。この溶液にメタクリル酸メチル30g、メタクリル酸トリ−イソ−プロピルシリル55g、メタクリル酸2―メトキシエチル5g、単量体溶液Cを20g、t−ブチルパーオキシ2―エチルヘキサノエート1.5gの混合溶液を3時間にわたり滴下し、その後3時間保温し、固形分濃度50.5質量%の樹脂溶液Eを得た。
製造例6
樹脂溶液Fの調製
冷却管、温度計、攪拌機、窒素導入管、デカンターを備えた4つ口フラスコに、樹脂溶液A200g、水素添加ロジン82g、酢酸亜鉛34g、キシレン200gを加えリフラックスしながらキシレンを加えつつ溶剤を除去した。その後40gのn−ブタノールを加え固形分濃度53.8%の樹脂溶液Fを得た。
製造例7
樹脂溶液Gの調製
冷却管、温度計、攪拌機、窒素導入管、デカンターを備えた4つ口フラスコに、樹脂溶液A200g、水素添加ロジン50g、12−ヒドロキシステアリン酸33g、酢酸亜鉛34g、キシレン200gを加えリフラックスしながらキシレンを加えつつ溶剤を除去した。その後40gのn−ブタノールを加え固形分濃度54.2%の樹脂溶液Gを得た。
製造例8
水性樹脂Hの調製
冷却器、温度計、滴下ロート及び攪拌機を備えた4つ口フラスコにプロピレングリコールメチルエーテル70gを加え110℃にした。この溶液中にメチルメタクリレート15g、エチルアクリレート35g、アクリル酸15g、トリイソプロピルシリルアクリレート55g、メトキシエチルアクリレート5g、アゾビスメチルブチロニトリル1.2gを4時間に渡り滴下しその後2時間110℃で保温した。次に減圧下で溶剤を除去し、室温でジメチルメタノールアミン8g、イオン交換水40gを加え固形分濃度50%に調整した。この樹脂溶液の固形分濃度は48.8%であった。
製造例9 複合樹脂粒子1の製造
キトサン(「ダイキトサンVL」、NV100%、大日精化工業社製)7.0部、イオン交換水57.7部、アクリル酸5.3部を攪拌機で混合することでキトサン水溶液を得た。このキトサン水溶液70.0部、ER−20(旭電化社製ノニオン系反応性乳化剤)30.0部とイオン交換水162.6からなる水溶液に、メタクリル酸メチル28.8部、メタクリル酸シクロヘキシル10.1部、アクリル酸2−エチルヘキシル40.6部、エチレングリコールジメタクリレート10.0部とパーロイルL(日本油脂社製過酸化物系ラジカル開始剤)4.0部の混合液を加えた後、攪拌機を用いて乳化することにより、懸濁液(懸濁粒子径10μm)を得た。
滴下ロート、温度計、窒素導入管、還流冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、ヒドロキノン0.2部、ER−20(旭電化社製ノニオン系反応性乳化剤)9.0、上記キトサン水溶液70.0部とイオン交換水262.2部を仕込み、窒素雰囲気下で70℃に昇温した。次に、得られた懸濁液356.1部を一括添加し、同温度で4時間反応を継続した後、重合反応終了と判断し、冷却して複合樹脂粒子1を得た。このようにして得られたキトサンアクリル複合樹脂粒子は、固形分20質量%、平均粒子径が15μmであった。遠心分離によってキトサンアクリル複合樹脂粒子のみを得ることもできた。得られた複合樹脂粒子1をキシレン中に添加したところ、白濁して溶解しなかった。このことから、上記複合樹脂粒子1は、溶剤系の塗料に使用しても物性変化することなく使用できることが明らかとなった。
製造例10〜16
複合樹脂粒子2〜8の製造
製造例9において、表1及び2の配合に置き換えた以外は同様にして、複合樹脂粒子2〜8を得た。なお、得られた複合樹脂粒子2〜8をキシレン中に添加したところ、いずれも白濁して溶解しなかった。
なお、表中の単位はすべて質量部である。また、表2で使用した市販品は、以下のとおりである。
ポリエチレンオキサイド:「PEO−1」、NV100%、住友精化社製
カルボニル含有水溶性樹脂:「D−700」、NV100%、ユニチカ社製
ポリアクリルアミド(アニオン性):「ポリストロン619」、NV7.1%、荒川化学工業社製
ポリアリルアミン:「PAA−10C」、NV10%、日東紡績社製
ヒドロキシエチルセルロース:「CELLOSIZE OP 09L」、Dow Chemical Co.社製
Figure 0004891568
Figure 0004891568
得られた複合樹脂粒子1〜8について、以下の方法で人工海水への溶解度及び吸水量を測定した。
(溶解度及び吸水量)
室温で真空下(減圧下)乾燥した有機高分子粒子1gを精秤し、ASTM D1141−98に従い調製した50gの人工海水中に添加した後、23℃で5時間攪拌した。その後濾別し、残渣を水洗し、秤量して吸水量を求めた。
次に、室温で減圧下乾燥後、秤量し、海水への溶解度を求めた。結果を表3に示す。
Figure 0004891568
実施例1〜10
表4に示した組成に基づき、各配合成分をディスパーを用いてガラスビーズで分散し、塗料を調製した。単位はすべて質量部である。得られた塗料について以下の評価を行った。
(摩擦抵抗試験)
直径10cm、高さ10cmの塩ビ製円筒ドラムに得られた塗料を塗布し、海水中で回転させ(速度換算で約15ノット及び約25ノット)、トルクメーターにより摩擦抵抗を測定した。バフ処理によって鏡面仕上げした平滑な塩ビ製円筒ドラムの摩擦抵抗を標準として測定し、それぞれの摩擦抵抗の増減を表5に示した。海水浸漬直後、及び、1ヶ月浸漬後の摩擦抵抗を評価した。
(防汚性)
さび止め塗料を塗布したブラスト板(300mm×10mm×1.6mm)に実施例1〜10で得られた塗料を乾燥膜厚約300μmとなるように塗布し、2昼夜室内で放置し、乾燥させた。この試験板の表面状態を目視評価した。更に、この試験板を海水中に筏浸漬し、付着生物の面積%を目視評価した。結果を表5に示す。表中の月数は筏浸漬後の月数を示す。
Figure 0004891568
Figure 0004891568
表5より、実施例により得られた塗料によって形成された塗膜は、優れた低摩擦性能を示し、その効果は長期間維持されることが分かった。また、塗膜表面の状態も良好であった。
本発明の複合樹脂粒子は、塗料組成物、コーティング剤等に親水性を付与するための添加剤として好適に適用することができる。

Claims (5)

  1. 重量平均粒子径が0.5〜100μmである複合樹脂粒子を含有する塗料組成物であって、
    前記複合樹脂粒子は、親水性高分子の水溶液に、ラジカル重合性単量体、開始剤および水を含有する懸濁液を添加し、懸濁重合を行なう工程を備える製造方法により得られるものである塗料組成物。
  2. 前記懸濁液は、更に親水性高分子を含有する請求項1記載の塗料組成物
  3. 前記懸濁液は、更に反応性乳化剤を含有する請求項2記載の塗料組成物
  4. 前記親水性高分子は、デンプン、アラビアノリ、κ−カラギーナン、ゼラチン、セルロース、キトサン及びこれらの変性物、並びに、ポリビニルアルコール、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリ(メタ)アクリル酸及びその共重合体からなる群より選択される少なくとも1種の親水性樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載の塗料組成物
  5. 前記親水性高分子は、キトサン又はポリビニルアルコールである請求項1〜3のいずれかに記載の塗料組成物
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