JP4891118B2 - シート給送装置、画像形成装置、および画像読取装置 - Google Patents

シート給送装置、画像形成装置、および画像読取装置 Download PDF

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Description

本発明は、分離部材との摩擦力でシートを1枚ずつ分離して給送するシート給送装置、詳しくは、剛性の高いシートを分離部材と反対側へ曲げて送り出した際に分離部材が押し下げられて発生する重送を防止する機構に関する。
シート表面に接触してシートを送り出す給送回転部材とシート裏面を摩擦する分離部材とでシートを挟持搬送して、重送されるシートを1枚ずつに分離するシート給送装置が実用化されている。
シート給送装置では、給送回転部材と分離部材とによって2枚のシートが重送されかかったとき、後述するように、給送回転部材と分離部材と2枚のシートとの間でμ1>μ2>μ3の摩擦力の関係が成立すれば、重送が1枚ずつに分離される。ここで、μ1は、給送回転部材と1枚目のシート表面との摩擦力、μ3は、2枚のシート間の摩擦力、μ2は、2枚目のシート裏面と分離部材との摩擦力である。
すなわち、給送回転部材と分離部材との間に2枚のシートが挟持された状態で、μ2>μ3の関係によって、2枚目のシートが1枚目のシートの摩擦力に打ち勝って分離部材にせき止められる。一方、μ1>μ3の関係によって、1枚目のシートが2枚目のシートの摩擦力に打ち勝って給送回転部材に送り出される。
特許文献1には、剛性の大きいシートを分離部材側へ進行方向を曲げて案内した際に、上記μ1>μ2>μ3の関係が崩れて重送が発生し易くなることが示される。ここでは、このような重送を防止するために、シーソー型に支持された一対の分離部材を給送回転部材に対向配置している。そして、分離部材側へ進行方向を曲げられた剛性の高いシートが下流側の分離部材を押し下げると、押し下げ力によって上流側の分離部材が2枚目のシートの裏面を強く摩擦して重送を1枚ずつに分離する。
特許文献2には、シート面のシート給送方向と直交する方向に分離部材を挟んで一対の補助分離部材を配置したシート給送装置が示される。補助分離部材は、分離部材に対して位置関係を固定して配置される。給送回転部材と分離部材との挟持位置よりも上流側では、補助分離部材は分離部材より低く形成され、下流側では、補助分離部材は分離部材より高く形成される。これにより、シートの進行に伴って補助分離部材と2枚目のシートとの摩擦力が次第に高まって、2枚目のシートが進行途中でせき止められる。
特開平 7− 33273号公報 特開昭62−222944号公報
画像形成装置の用途の拡大に伴って、画像形成装置に搭載されるシート給送装置にも、様々な材質、厚み、剛性のシートへの適応が求められている。また、画像形成装置の機体サイズ(設置床面積)の縮小に伴って、給送回転部材に近接した位置で、給送回転部材側へ大きく進行方向を曲げてシートを送り出すシート給送装置(図1参照)も求められている。
しかし、給送回転部材に近接した位置に案内部材を配置してシートの進行方向を給送回転部材側へ曲げる場合、シートの剛性が高いと、案内部材に案内されるシートが分離部材を強く押し下げて重送が起こり易くなる。分離部材が押し下げられると、後述するように、重送されかかった2枚のシートを給送回転部材と分離部材とが正常に挟持できなくなって、上記μ1>μ2>μ3の関係が崩れるからである。挟持力が失われると分離部材と2枚目のシートとの摩擦力μ2が減少する一方で、2枚のシートの圧接位置が前後2箇所に発生して摩擦力μ3が増大するからである。
このような場合、特許文献1の補助分離部材は、1枚目のシートに対して大きな挟持力を作用してしまい、1枚目のシートを下流側へ引き出し難くなる。また、特許文献2に示される補助分離部材は、分離部材と一体に押し下げられてしまい、2枚のシートの重送を阻止できない。
ここで、給送回転部材に対する分離部材の圧接力を高めれば、案内部材に案内されるシートの剛性に打ち勝って分離部材と給送回転部材とによる挟持搬送を正常に維持できるかもしれない。しかし、給送回転部材に対する分離部材の圧接力を高めると、薄いシートや剛性の小さなシートでは、分離部材と給送回転部材との間への侵入が妨げられてジャムする可能性が高まる。
本発明は、剛性の高いシートによって分離部材が押し下げられても、重送されかかった2枚目のシートを確実にせき止めて重送を防止できるシート給送装置を提供することを目的としている。
本発明のシート給送装置は、シートを送り出す給送回転部材と、前記給送回転部材との間でシートを分離するための分離部材と、前記分離部材を前記給送回転部材に向かって付勢して前記給送回転部材に圧接させる付勢部材と、前記給送回転部材及び前記分離部材の側方に配置され、前記分離部材と前記給送回転部材との圧接位置よりも前記給送回転部材から該給送回転部材の径方向に離れた位置に配置され、シートよりも表面の摩擦係数が大きい補助分離部材と、を備え、前記給送回転部材によって送り出されるシートと重送されるシートとが前記付勢部材の付勢力に抗して前記分離部材を前記給送回転体の径方向へ移動させたときに、前記補助分離部材、重送されるシートに摩擦接触して重送を阻止するものである。そして、前記給送回転部材と前記分離部材とで分離されたシートを前記給送回転部材側へ曲げて案内する案内部材を備え、前記分離部材の側方まで前記案内部材の上流側を延設し、前記案内部材における前記分離部材の位置でシートを案内するシート案内面に対して、前記分離部材の前記給送回転部材に向かう突出量は、前記案内部材に対する前記補助分離部材の前記給送回転部材側に向かう突出量よりも大きく、前記補助分離部材は、前記案内部材のシート案内面に位置関係を固定して配置され、前記案内部材のシート案内面は、回転軸線方向から見たときに前記給送回転部材に対向して円筒面状に湾曲して搬送されるシートの幅全体を上方へ案内する。
本発明のシート給送装置では、剛性の高いシートを分離するときに分離部材がシートにより押し下げられるが、分離されるシートに連れ送りされるシートは補助分離部材によりせき止められる。
つまり、補助分離部材は、分離部材が押し下げられたときに機能し、分離される1枚目のシートに連れ送りされる2枚目のシートに接触して2枚目のシートをせき止める。
従って、剛性の高いシートによって分離部材が押し下げられて、上記μ1>μ2>μ3の関係が崩れても、連れ送りされかかった2枚目のシートを確実にせき止めて重送を防止できる。剛性の高いシートに押し下げられ得るような弱い付勢力の付勢部材を用いて、薄いシートや剛性の小さなシートでもジャムを引き起しにくいシート給送装置を提供できる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本発明は、給送回転部材と分離部材との間から給送回転部材側へ進行方向を曲げてシートを送り出す限りにおいて、実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
本発明のシート給送装置は、後述するように画像形成装置のみならず、画像読取装置を始めとする種々のシート処理装置、シート加工装置等にも搭載できる。
本発明の画像形成装置は、モノクロプリンタのみならず、電子写真方式のフルカラープリンタ、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。また、本発明の画像形成装置は、電子写真方式のみならず、各種各様のシート材料に画像を形成する各種の印刷方式でも実施できる。
なお、特許文献1、2に示されるシート給送装置および画像形成装置の一般的な構成や制御については、図示を省略して重複する説明を省略する。
<画像形成装置>
図1は本実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。画像形成装置200は電子写真方式のモノクロプリンタである。
図1に示すように、画像形成装置200は、装置本体の下部の筐体内にシート給送ユニット100を配置している。シート給送ユニット100の中板20に積載された最上位のシートSが給送ローラ4で引き出され、給送ローラ4と分離パッド10との当接部で1枚ずつに分離される。給送ローラ4に送り出されたシートSは、搬送ガイド30aに案内されてレジストローラ123に受け渡され、レジストローラ123によって感光ドラム112と転写ローラ116との転写ニップへ送り出される。
画像形成部110は、回転する感光ドラム112の周囲に帯電ローラ113、露光装置117、現像部115、転写ローラ116、およびクリーニング部118を配置している。感光ドラム112、帯電ローラ113、現像部115、およびクリーニング部118は、カートリッジに組み立てられ、手前側へ一体に引き出して交換可能である。
帯電ローラ113は、クリーニング部118によってクリーニングされた感光ドラム112の表面を一様に帯電する。露光装置117は、画像信号によって変調されたレーザービームを帯電された感光ドラム112の表面に走査して静電像を書き込む。現像部115は、感光ドラム112の静電像に、現像スリーブ114に担持させたトナーTを静電気的に付着させてトナー像を形成する。転写ローラ116は、感光ドラム112に形成されたトナー像の帯電極性とは逆極性の転写電圧を印加されて、転写ニップへ送り出されたシートSに感光ドラム112からトナー像を転写させる。トナー像を転写されたシートSは、定着器120へ送り込まれ、加圧ローラ129と加熱部128との定着ニップで挟持搬送されてトナー像を表面に定着される。トナー像が定着されたシートSは、排出ローラ125によってトレイ126に排出される。
<第1実施形態のシート給送装置>
図2は第1実施形態のシート給送ユニットの給送待機状態での斜視図、図3は給送ローラ軸ユニットの組み立ての説明図、図4は分離パッドユニットの組み立ての説明図である。
図2に示すように、シート給送装置の一例であるシート給送ユニット100は、中板20に積載された最上位のシートを引き出して、給送ローラ軸ユニット40と分離パッドユニット41とで1枚ずつに分離して図中上方向に送り出す。
図3に示すように、給送回転部材の一例である給送ローラ4は、シートの上面に接触してシートを送り出す。
図4に示すように、分離部材の一例である分離パッド10は、給送ローラ4との間でシートを分離するためのものである。
支持機構の一例であるパッドアーム9、圧縮バネ12は、分離パッド10を給送ローラ4に向かって付勢して圧接させる。したがって、給送ローラ4と分離パッド10との間にシートが入ると、分離パッド10は給送ローラ4から離間する。
付勢部材の一例である圧縮バネ12は、分離パッド10を、給送ローラ4に向かって付勢して圧接させる。
図2に示すように、案内部材の一例である搬送ガイド30aは、給送ローラ4と分離パッド10とで分離されたシートを、給送回転部材側の一例である給送ローラ4側へ曲げて案内する。また、搬送ガイド30aの上流側端部は、分離パッド10の側方まで延設されており、上流端はパッドアーム9の垂直壁9b(図4参照)と略同じ位置まで配置されている。
搬送ガイド30aは、シート面のシート給送方向と直交する方向に給送ローラ軸ユニット40を挟んで一対配置される。搬送ガイド30aは、シート給送方向に分離パッド10に沿って、分離パッド10を通過した位置で接触するまではシートの他方の面に接触しない高さ位置に配置される。
補助分離部材の一例であるサブパッド13は、搬送ガイド30aに案内されて給送ローラ4と分離パッド10との間を送り出されるシート(画像形成可能な最大厚さの範囲に限る)の下面に接触しない高さ位置に配置される。搬送ガイド30aにおける分離パッド10の位置でシートを案内するシート案内面に対して、分離パッド10の給送ローラ4に向かう突出量は、分離パッド10に対するサブパッド13の給送ローラ4に向かう突出量よりも大きい。
サブパッド13は、給送ローラ4及び分離パッド10の側方に配置され、給送ローラ4と分離パッド10との圧接位置(ニップ部)よりも給送ローラ4からこの給送ローラ4の径方向に離れた位置に配置されている。サブパッド13は、分離パッド10によって分離するシートにより分離パッド10が給送ローラ4から離間する方向に移動したときに、この分離するシートに接触可能である。サブパッド13は、搬送ガイド30aに案内されて分離パッド10を押し下げたシートに連れ送りされるシートに接触する。サブパッド13は、搬送ガイド30aを一体に形成した給送フレーム30のシート案内面に対して位置関係を固定して配置される。
シート収容手段の一例である中板20は、シートを積載状態で保持する。そして、給送ローラ4は、保持された最上位のシートに接触して中板20から引き出す部材を兼ね、給送ローラ4によるシートの給送方向は、中板20からシートが引き出される方向である。
搬送部材の一例であるレジストローラ(123:図1)は、搬送ガイド30aに案内されたシートを受け渡されて挟持搬送する。
コロ部材の一例である給送コロ5は、給送ローラ4の外側に回転自在に配置されて、給送ローラ4に交替して分離パッド10との間でシートを挟持する。
図2に示すように、給送フレーム30と底板25とは、不図示のビスにより締結されており、シート給送ユニット100の枠体を構成している。底板25には、中板支持板22がビスもしくは溶接等で固定されている。中板20の側面には、中板軸21が固定されており、中板軸21と中板支持板22が嵌合することで、中板20は回転自在に支持されている。
そして、中板20と底板25との間には圧縮バネ23が配置されており、中板20を上方に付勢している。また、中板20の給送ローラ4と対向する位置に、中板分離シート24が接着剤、もしくは両面テープにより固定されている。中板分離シート24は、積載されたシート(例えば単票紙)の最下部近傍のシートが束で給送されないようにするための摩擦部材である。
給送ローラ軸1は、給送フレーム30に設けられた穴と嵌合し、回転自在に支持されている。給送ローラ軸1は、両端部に、左右対称の中板カム6、7が不図示のスナップフィット又はピン又はビスを用いて固定される。中板カム6、7は、給送ローラ軸1と一体に回転して、圧縮バネ23に逆らって中板20を押し下げる。中板カム6の外側には、給送ギア8が固定され、不図示のソレノイド、クラッチ等により選択的に回転が給送ギア8に伝達される。
給送ローラ軸1には、給送ローラ軸ユニット40が固定され、給送ローラ軸ユニット40の下側には、給送フレーム30に対してビスで固定して、分離パッドユニット41が配置される。
図3に示すように、給送ローラ軸ユニット40の給送ローラ軸1の略中央部には、給送ローラホルダ2が不図示のスナップフィットもしくはピン、セットビス等で固定されている。給送ローラホルダ2の外側へ向かう中空スリーブには、給送コロ5が左右それぞれ1箇所づつ回転自在に支持され、給送コロ規制部2dによって給送コロ5が給送ホルダ2より脱落することなく保持される。
給送ローラホルダ2は、樹脂で一体に成型されており、給送ローラホルダ2の両側面に設けられたバネ性を持つつまみ2cを外側へ倒すことで、対向間隔を広げて給送ローラカラー3を脱着可能である。
給送ローラ4は、EPDM、エラストマー等の弾性があり摩擦係数の高い材料で構成される。給送ローラ4は、半円筒型の給送ローラカラー3の外側を囲んで組み立てられる。給送ローラ4を給送ローラホルダ2に固定する際には、給送ローラカラー3の両側面に設けられた2箇所の位置決めボス3aが、給送ローラホルダ2の両側面に設けられたU溝2aに係合される。同時に、給送ローラカラー3の両側面に設けられた爪3bが、給送ローラホルダ2の両側面に設けられた穴2bに係合される。
給送ローラ4は、内側の鞍部4a部を給送ローラ軸1に押し付けて組み立てられる。この押し付け力は、給送ローラ4の外側を円周方向に引っ張って、給送ローラカラー3の外周に隙間無く巻き付ける。
図4に示すように、分離パッドユニット41の分離パッド10は接着剤もしくは両面テープにてパッドアーム9に固着されている。分離パッド10は、EPDM、エラストマー等のゴム、樹脂材料、コルク等の天然材料、クラリーノ等の人工素材等で形成される。パッドアーム9は、アーム軸9aより延伸するボスがパッドホルダ11に設けられたアーム保持部11aに嵌合することにより、回転自在に保持される。パッドアーム9とパッドホルダ11との間には、圧縮バネ12が配置され、分離パッド10が図3に示す給送ローラ4又は給送コロ5に当接するように、斜め上向きの付勢力を発生させている。パッドアーム9の両脇には、図2に示すように、搬送ガイド30aが給送フレーム30に固定して配置される。
ここで、図1に示す給送ローラ4とシートSとの摩擦係数をμ1、重なった2枚のシートS間の摩擦係数をμ3、シートSと分離パッド10との摩擦係数をμ2とする。また、図2に示す中板分離シート24とシートSとの摩擦係数をμ4とする。このとき、
μ1>μ2>μ3 ・・・(1)は、既に述べた給送ローラ4が分離パッド10に抗して搬送できる条件、および分離パッド10がシートSを分離できる条件である。
μ1>μ4>μ3 ・・・(2)は、給送ローラ4が中板分離シート24に抗して搬送できる条件、および中板分離シート24がシートSを分離できる条件である。
μ1>μ3+μ4 ・・・(3)は、給送ローラ4が分離パッドと中板分離シート24とに抗してシートSを搬送できる条件である。
以上の関係を満たすようにそれぞれの摩擦係数が決定される。
つまり、μ1>μ2>μ3となるように、給送ローラ4の摩擦係数μ1、分離パッド10の摩擦係数μ2が設定されている。
給送ローラ4に回転駆動が与えられると、シートS束最上部のシートS1が給送ローラ4の摩擦力により給送される。シートS1が分離パッド10まで搬送されたとき、圧縮バネ12の加圧力をNとし、シート搬送方向に掛かる力を正とする。このとき、給送ローラ4の搬送力F1、分離パッド10がシートS1に与える抗力F2、シートS1が受ける力Fは以下のように計算される。
F1= μ1*N ・・・(4)
F2=−μ2*N ・・・(5)
F = F1+F2=(μ1−μ2)N ・・・(6)
ここで、上述したように、μ1>μ2なので、F>0となり、シートS1は、給送ローラ4の回転によって下流側へ送り出される。
次に、シートS1、S2が同時に搬送(重送)された場合を考える。シートS1に掛かる力FS1は、給送ローラ4から受ける搬送力をF1とし、シートS2から受ける抗力をF3とすると、以下のように計算される。
FS1=F1+F3=μ1*N−μ3*N=(μ1−μ3)N ・・・(7)
ここで、上述したように、μ1>μ3なので、FS1>0となり、シートS1は、給送ローラ4の回転によって下流側へ送り出される。
一方、シートS2にかかる力FS2は、シートS1より受ける搬送力をF4とすると、分離パッド10より受ける抗力はF2であるから以下のように計算される。
FS2=F4+F2=μ3*N−μ2*N=(μ3−μ2)N ・・・(8)
ここで、上述したように、μ2>μ3なので、FS2<0となり、シートS2は、分離パッド10によってせき止められる。
そして、給送ローラ4が給送コロ5に交替すると、給送コロ5の転がり接触によってμ1はほぼ消滅するが、圧縮バネ12の加圧力Nが変化しないので(μ2>μ3の関係が維持されて)、シートP2の重送は阻止され続ける。
以上説明した通りの作用により、シート給送ユニット100は、シートSを1枚づつ分離して画像形成部110に供給することが可能となっている。
<給紙ユニットの通常動作>
図5はシート給送ユニットによる通常のシートの給送動作の各段階の説明図である。説明中、(a)、(b)、(c)…(f)は、図5の(a)、(b)、(c)…(f)の各図に対応しており、シート給送ユニット100の給送動作段階を略断面図で示している。なお、図を簡単にするために、給送ローラカラー3、給送ローラホルダ2は図示を省略している。
(a)ホームポジション
給送ローラ4と給送コロ5とは給送ローラ軸1と同軸に配置されている。給送ローラ4の半径をR1、給送コロ5の半径をR2とした時、給送ローラ4がシートに当接してシートを搬送可能にするためにR1>R2の関係となっている。中板カム6は、中板20の側面に形成されたカムフォロア20aと係合し、圧縮バネ23の付勢力に抗して中板20を図中下方に固定し、シートSが積載可能な位置に停止している。シートS束が中板20上に積載されている。パッドアーム9は、圧縮バネ12によって図中B方向に付勢されて、分離パッド10を給送コロ5に圧接させている。
(b)中板上昇
不図示のクラッチ機構が係合して給送ローラ軸1が回転駆動されると、給送ローラ軸1は図中C方向に回転する。給送ローラ軸1に固定されている中板カム6も同方向に回転して、中板20のカムフォロア20aとの係合が外れると、圧縮バネ23の付勢力によって図中D方向に、シートS束を載せた中板20が押し上げられる。シートS束の最上部が給送コロ5の外周に当接した位置で、中板20およびシートS束の上昇が規制され停止する。
(c)給送開始
給送ローラ軸1がさらに回転して、シートS束の最上部のシートS1と給送ローラ4とが当接する。ここで、式(1)で説明した「μ1>μ2」であることから、シートS1はシートS束より引き出される。
(d)分離部進入
給送ローラ軸1がさらに回転して、給送ローラ4がシートS1を分離パッド10との当接部へ搬送する。図5の(d)〜(f)では、1枚のシートを搬送している。このとき、給送ローラ軸1が給送フレーム30に軸支されて給送ローラ4は移動できないため、分離パッド10を固定しているパッドアーム9は、圧縮バネ12に逆らって図中F方向にシートS1の厚さ分(普通紙の場合0.05〜0.1mm程度)移動する。また、2枚のシートが搬送された場合、式(1)で説明した「μ2>μ3」の作用により、分離バッド10と当接している重送されかかったシートは、分離パッド10にせき止められる。そして、給送ローラ4と当接しているシートS1のみが給送ローラ4によって送り出される。
(e)給送ローラ搬送完了、中板下降開始
給送ローラ軸1がさらに回転して、給送ローラ4と分離パッド10との当接が終了すると、再び給送コロ5が分離パッド10も当接する。これとほぼ時を同じくして、中板カム6とカムフォロア20aが再び当接し、中板20を図中E方向に下降開始させる。また、給送ローラ4の当接終了前に、給送ローラ4より下流に配置される搬送ローラ(図1に示すレジストローラ123にシートS1の先端が受け渡される。
(f)ホームポジション復帰
給送ローラ軸1がさらに回転して、中板カム6とカムフォロア20aは、図5の(a)と同じホームポジションに復帰する。これとほぼ時を同じくして、不図示のクラッチ機構の係合が解除されて回転伝達が終了し、給送ローラ軸1は停止する。
この後、空転自在な給送コロ5と分離パッド10とで挟持されたシートS1は、図1に示すレジストローラ123の回転に伴って、給送コロ5と分離パッド10との間から引き抜かれる。このとき、シートS1に重送されかかったシートは、シートS1と分離パッド10とに挟持されてシートS1から正常に分離されるため、給送ローラ軸が停止していてもシートSが2枚重なって送り出されることは無い。
<剛性が大きいシートの分離>
図6はシート給送ユニットによる剛性の大きいシートの給送動作の各段階の説明図である。説明中、(a)、(b)、(c)は、図6の(a)、(b)、(c)の各図に対応しており、シート給送ユニット100の給送ローラ4、分離パッド10近傍の給送動作段階を拡大して示している。
図6の(a)に示すように、1枚のシートを給送ローラ4と分離パッド10とで挟持した状態で、搬送ガイド30aに対する分離パッド10の給送ローラ4に向かう突出量(L1)は、搬送ガイド30aに対するサブパッド13の給送ローラ4に向かう突出量(L2)よりも大きい。ここで、搬送ガイド30aにおける分離パッド10の位置でシートを案内する部分をシート案内面とし、このシート案内面からの距離をL1及びL2としている。
この関係は、レジストローラ123によって給送コロ5と分離パッド10との間からシートが引き出される際にも維持される。すなわち、1枚のシートを給送コロ5と分離パッド10とで挟持した状態で、搬送ガイド30aに対する分離パッド10の給送コロ5に向かう突出量(L1)は、搬送ガイド30aに対するサブパッド13の給送コロ5に向かう突出量(L2)よりも大きい。
普通紙よりも剛性が大きく厚さの厚い封筒などのメディアを通紙した場合、図5の(c)、(d)は、図6の(a)、(b)、(c)のように進行する。給送ローラ4や中板カム6の動作自体は図5を参照して説明したとおりであるため、ここでは、給送ローラ4、分離パッド10、およびパッドアーム9の動作に焦点を当てて説明する。
(a)給送開始
積載されたシートの最上部のシートをS1、シートS1の直下に積載されているシートをS2とする。搬送ガイド30aとサブパッド13との距離をL2とし、ほぼ同位置で分離パッド10を固定しているパッドアーム9と搬送ガイド30aとの距離をL1とする。給送ローラ4は、シートS1と接触し、シートS1を図中左側へ搬送する。このとき、図6の(a)に示すように、L1>L2となっている。
(b)分離パッド進入
給送ローラ4がさらに回転してシートS束からシートS1が引き出され、シートS1の先端が分離パッド10と接触する。シートS1およびシートS2は、剛性の大きいシート材料であるため、シートS1の剛性により、分離パッド10およびパッドアーム9は、圧縮バネ12の付勢力に抗して図中H方向へ押し込まれる。これにより、パッドアーム9および分離パッド10は、サブパッド13より低い位置まで移動する。
しかし、サブパッド13は、給送フレーム30に対して固定され、給送ローラ軸1は給送フレーム30に対して軸支されているため、サブパッド13と給送ローラ4との距離L3は、剛性の強いシートS1、S2が進入しても不変である。これにより、移動できないサブパッド13がシートS2の搬送面に露出する。シートS1に連なる形で重送されかかったシートS2が進入すると、シートS2の下面が、図6の(b)に示す位置Pでサブパッド13に接触し、角部Pにより、シートS2は、サブパッド13より分離抵抗を受ける。
従って、重送されかかったシートS2は、給送ローラ4がさらに回転してシートS1を送り出しても、サブパッド13から分離抵抗を受けて、シートS1に連れ送りされることがなくなる。
また、図6の(a)に示すように、L1>L2の関係を設定しているので、剛性の弱いシートを送り出す場合においては、シートS1もシートS2もサブパッド13と接触することがない。
(c)シート分離時
給送ローラ4がさらに回転すると、シートS1は、搬送ガイド30aに接触して上方へ湾曲して案内される。このとき、シートS1は、当接部Qとサブパッド13の角部Pを支点として給送ローラ4の外周面によって屈曲される。ここで、角部PにおいてシートS1、S2が元の水平な状態に復元しようとする復元力をNtとし、サブパッド13の摩擦係数をμ5とすると、シートS2が受ける分離抵抗Fは、次のように計算される。
F=μ5・Nt ・・・(9)
ここで、サブパット13を具備しないシート給送ユニットの場合、シートS1、S2は、サブパッド13近傍の給送フレーム(30)とシートガイド30aを支点として、給送ローラ4の外周面によって屈曲される。ここで、給送フレーム(30)の摩擦係数をμ6として、シートS1、S2の復元力が本実施形態と同じNtであるとき、シートS2が受ける分離抵抗Fは、次のように計算される。
F=μ6・Nt ・・・(10)
ここで、サブパッド13の材質がEPDM、給送フレーム30の材質がABSもしくはこれに類する材質だと仮定する。低硬度のEPDMと普通紙の摩擦係数μ5は一般的に1.6〜2.0程度である。一方ABSの摩擦係数μ6は0.1〜0.3程度である。このため、サブパッド13を具備しているシート給送ユニット100は、サブパッド13を具備していないシート給送ユニットに対して約5〜20倍の分離抵抗Fを発生することが可能となる。また、剛性の大きいシートほど復元力Ntが大きくなるため、その分、分離抵抗Fも大きくなり効果的な耐重送性能を発揮することが可能となる。
第1実施形態では、搬送ガイド30aに対するサブパッド13の突出量L2と、搬送ガイド30aに対する分離パッド10の突出量L1との関係を次のように規定した。
L1>L2 ・・・(11)
言い換えれば、サブパッド13は、搬送ガイド30aに対して位置関係を固定して配置され、分離パッド10とサブパッド13とは、給送ローラ4が接触する裏側位置で搬送ガイド30aに対して給送ローラ4側に突出している。そして、給送ローラ4が接触する裏側位置における給送ローラ4側への分離パッド10の突出量は、サブパッド13の突出量よりも大きい。
このため、剛性の小さいシートS1を通紙した時には、サブパッド13より搬送抵抗Fを受けることがなく、サブパッド13に起因する斜行、シート先端の角折れ、角折れに起因する紙詰まり等を発生しない。また、剛性の大きいシートS1、S2が搬送された場合、給送ローラ4に対して退避した分離パッド10自体は、十分な分離性を発揮できなくなる。しかし、サブパッド13が搬送面に露出して分離抵抗Fを付加することで、剛性の大きいシートS1、S2の分離が可能となり、メディアに対応したシートの分離を行うことができる。
そして、給送ローラ4に交替して給送コロ5が分離パッド10との間でシートS1を挟みこんで、レジストローラ(123:図1)による引き出しに委ねる段階でも、サブパッド13が搬送面に露出して分離抵抗Fを付加する。これにより、剛性の大きいシートS1、S2の分離が確実に維持される。
また、給送コロ5は、シートS1に転がり接触するので、レジストローラ(123:図1)によるシートS1の搬送を妨げず、画像形成部110における安定した画像形成が実現される。
普通紙複写機(PPC)、ファクシミリ、プリンタ等では、積載された用紙を一枚ずつ分離して給送することが必要である。そして、このようなシート給送装置としては種々の方式があるが、FRR(Feed Reverse Roller)方式、摩擦分離パッド方式等のように、摩擦力を利用した方式が最も普及している。この中でも摩擦分離パッド方式は、最も構成が簡単で小型化が容易であるという特徴を有している。
しかし、近年、プリンタや複写機において、坪量60g/m〜100g/m程度の単票紙の印刷に加えて、160g/m以上の厚紙や、ラベル紙、封筒などといった様々なメディアに対応することが望まれている。これら厚手のシートが重送した場合、前述の単票紙より、数倍〜数十倍の厚みがあることや、シート自体の剛性が大きいため、分離パッドが所定量以上に離間してしまうことがあった。このため2枚目以降のシートと分離パッドの当接部が確保できずしばしば重送してしまう事があった。
このような課題に対して、特許文献1に示されるように、分離パッドの上流側に補助パッドを設けて対処した場合、シート積載面に対してパッドが張り出しているため、補助パッドがない構成のものに対してシート積載性が低下してしまう。下流の分離パッドをシートに当接させるため大口径の給送ローラを使用しなくてはならず、シート給送装置の大型化、コストアップが否めない。
また、特許文献2に示されるように、分離パッドと位置関係を固定して、分離パッドよりも突出させた補助パッドを配置した場合、給送時にシートが波打ち状に折り曲げられてしまう。このため、50g/m以下の薄紙を給送した場合、分離部でのしわの発生が懸念されこれら薄紙に対する対応が望まれている。
これに対して、第1実施形態のシート給送装置100では、分離パッド10に対してサブパッド13がシート搬送面に対して低く配置されているため、普通紙や薄紙を通紙した時にサブパッド13がシートS1、S2に当接することはない。このため、サブパッド13の追加によってシートS1の搬送性は損なわれない。また、これにより、サブパッド13に起因する用紙の斜行や、印字精度の狂いが発生しない。
また、厚紙や封筒などの厚手で剛性の大きいシートS1、S2を通紙した場合、シートS1自身の厚みおよび剛性により分離パッド10が押し下げられる。これにより、サブパッド13の角部が見かけのシート搬送路上に突出するので、分離パッド10に加えサブパッド13の分離抵抗が加わるため、シートS1、S2のより高い分離性能を実現できる。また、サブパッド13の角部をみかけのシート搬送路上に露出するため、高い面圧を得ることができる。これにより、分離抵抗を飛躍的に稼ぐことが可能となり、より効果的に重送の防止が可能となる。
また、搬送面にサブパッド13を固定することにより、サブパッド13の搬送面の位置出しが可能となる。これらにより、耐重送を向上しつつ、多様なメディアの給送を可能とするシート給送装置100を提供できる。
また、サブパッド13は、特許文献2に示される補助分離部材のように、シート面のシート給送方向と直交する方向にシートを波打たせて剛性を大きくすることがないので、搬送ガイド30aでシートの進行方向を給送ローラ4側へ容易に曲げて案内できる。従って、給送ローラ4に送り出される1枚目のシートを、サブパッド13に影響されることなく、搬送ガイド30aに案内させて円滑に下流側へ送り出し可能である。
<第2実施形態のシート給送装置>
図7は第2実施形態のシート給送装置における給送部および分離部近傍の斜視図、図8は切り込みを形成したサブパッドの斜視図、図9は切り込みを形成したサブパッドによる分離抵抗の説明図である。
第2実施形態のシート給送装置は、図1に示すサブパッド13を、切り込みを形成したサブパッド50に置き換えて構成されるが、それ以外の構成は第1実施形態と同様である。従って、第2実施形態のシート給送装置もシート給送装置100と総称し、第1実施形態と同一の構成部材には共通の符号を付して重複する説明を省略する。また、以下の説明では、図1〜図6を併せて参照する。
サブパッド50は、シート給送方向と直交する方向の稜線を有する角部の一例であるブロック50b、50c、50dを、シートの対向面に少なくとも1つ有している。ブロック50b、50c、50dは、サブパッド50をシート給送方向と直交する方向に横断して形成した複数の平行な溝の一例である切り込み50aの縁である。
図7に示すように、給送ローラ軸1は図2に示す給送フレーム30に軸支され、給送ローラ軸1には給送ローラ4が固定されている。給送コロ5は、給送ローラ軸1に対して回転自在に支持され、パッドアーム9は、図4に示すように、圧縮バネ12によって上方に付勢されて、給送コロ(5:図3)に分離パッド10を圧接させる。
搬送ガイド30aは、パッドアーム9を挟む形で、給送フレーム30と一体にABS樹脂で形成したリブ状の凸部である。搬送ガイド30aを挟む給送フレーム30の内円筒面にサブパッド50が両面テープまたは接着により固定されている。
図8に示すように、サブパッド50には、シート面のシート給送方向と直交する方向の切り込み50aが無数に形成されている。この切り込み50aによってサブパッド50のシート当接面には、切り込み数+1個のブロック50b、50c、50d、・・が形成されている。取り付け状態で搬送ガイド30aのシート案内面よりも低くなる図中左側部分には切り込み50aが形成されない。
図9に示すように、剛性の大きいシートS1を通紙したとき、給送部近傍でシートS2がシートS1に重送されかかっている。シートS2の下部は、第1実施形態で説明したように、不図示のパッドアーム(9:図6の(b))を押し下げて、サブパッド50のブロック50b、50c、50dの縁に当接する。このとき、サブパッド50は、切り込み50aがあるためにシート搬送方向へ撓んでブロック50b、50c、50dの縁を切り立たせる。これにより、ブロック50b、50c、50dの角部がシートS2の先端に当接して、それぞれの箇所で、大きな分離抵抗Fを発揮する。
第2実施形態では、サブパッド50に切り込み50aを刻むことで、多数の角部を2枚目のシートS2に当接することが可能になるため、第1実施形態よりも大きな重送防止効果を期待できる。
なお、第2実施形態では、矩形の切り込みを刻んだが、これに限らず、三角形や溝断面が変化する3次元的な溝を作ってももちろん良い。また、サブパッドを複数のピースに分離して、瓦状に配置することで、擬似的にブロックを形成してもよいことは言うまでも無い。
<第3実施形態のシート給送装置>
図10は第3実施形態におけるパッドホルダの取り付け状態の斜視図、図11はサブパッドが固定されたパッドホルダ全体の斜視図、図12はサブパッドが固定されたパッドホルダの取り付け方法の説明図である。
第3実施形態のシート給送装置は、第1実施形態におけるパッドアーム9、搬送ガイド30a、およびサブパッド13が一体に着脱可能にユニット化されている以外は、第1実施形態と同様である。従って、第3実施形態のシート給送装置もシート給送装置100と総称し、第1実施形態と同一の構成部材には共通の符号を付して、重複する動作等の説明を省略する。また、以下の説明では、図1〜図6を併せて参照する。
図10に示すように、パッドホルダ63は、給送フレーム30の底板25に対して着脱可能に組み立てられる。給送フレーム30の底板25には、角穴25aが2箇所開けられており、これに、パッドホルダ63に形成された2つの爪63bが嵌合している。
図11に示すように、パッドホルダ63は、全体を一体に着脱可能である。パッドホルダ63は、分離部材の一例である分離パッド62、支持機構の一例であるパッドアーム61、付勢部材の一例である圧縮バネ(12:図4)、案内部材の一例である搬送ガイド63c、補助分離部材の一例であるサブパッド64を一体に組み立ててある。
サブパッド64は、給送ローラ(4:図10)が接触する裏側位置に配置され、搬送ガイド63cに案内されて分離パッド62を押し下げたシートに連れ送りされるシートに接触してせき止める。サブパッド64は、搬送ガイド63cに案内されて給送ローラ(4:図10)と分離パッド62との間を送り出されるシートに接触しない高さ位置に配置されている。
パッドホルダ63には、軸受63aが左右1箇所づつ設けられ、パッドアーム61のボス61aと嵌合している。パッドアーム61は、ボス61aを中心に回転自在に支持され、分離パッド62は、不図示の接着剤、両面テープを用いてパッドアーム61に固着されている。パッドホルダ63には、2つの搬送ガイド63cがパッドアーム61を挟み込むように形成され、更に2つのサブパッド64が搬送ガイド63cを挟み込むように配置されている。
図12に示すように、シート給送装置100を底板(25:図10)の裏側から見ると、給送フレーム69には2箇所のビス穴69aと2箇所の位置決めボス69bとが形成されている。一方、パッドホルダ63には、各ビス穴69a、各位置決めボス69bに対応させて、2箇所のビス止め穴63dと2箇所の位置決め穴63eとが設けられている。図中一点鎖線で示されるように、位置決めボス69bが位置決め穴63eに嵌合し、ビス穴69aがビス止め穴63dにビス68を用いて締結される。このようにしてパッドホルダ63は給送フレーム69に着脱可能に固定されている。パッドホルダ63のシート給送方向反対側は、図10を参照して上述したように、角穴25aに爪63bを挿入して固定されている。
第3実施形態では、パッドホルダ63上にサブパッド64を配置することで、簡便にパッド交換が可能となりメンテナンス性が向上する。また、給送ローラ4や分離パッド62との同時交換が可能となるため、定期的にこれらの部品交換が必要な高速機においても、パッドホルダ63を備えたシート給送ユニット100を適用することが可能となる。
なお、第3実施形態では、パッドホルダ63上にサブパッド64を固定したが、サブパッド64を独立して脱着できる構成としてもよい。
<その他の実施形態>
図1に示す画像形成部110は、画像読取手段の一例であるライン画像の読み取りヘッドに置き換えてもよい。CMOS、CCDを用いたライン画像の読み取りヘッドをシート面のシート給送方向と直交する方向に配置して、搬送されるシートの画像面の各色濃度分布を検知して画像データを生成する。
このような画像読取装置は、文字情報の認識装置を備えて、光学的文字情報読取装置(OCR)を構成してもよい。これらの場合、画像形成装置200は、シート原稿面の画像を流し読みする画像読取装置となる。
図1に示す画像形成部110は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を重ねてシートに転写するフルカラーの画像形成部に置き換えてもよい。
図1に示す画像形成部110は、穿孔装置、糊付け装置、製本装置、針綴じ装置等のシート加工部に置き換えてもよい。
本実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。 第1実施形態のシート給送ユニットの給送待機状態での斜視図である。 給送ローラ軸ユニットの組み立ての説明図である。 分離パッドユニットの組み立ての説明図である。 シート給送ユニットによる通常のシートの給送動作の各段階の説明図である。 シート給送ユニットによる剛性の大きいシートの給送動作の各段階の説明図である。 第2実施形態のシート給送装置における給送部および分離部近傍の斜視図である。 切り込みを形成したサブパッドの斜視図である。 切り込みを形成したサブパッドによる分離抵抗の説明図である。 第3実施形態におけるパッドホルダの取り付け状態の斜視図である。 サブパッドが固定されたパッドホルダ全体の斜視図である。 サブパッドが固定されたパッドホルダの取り付け方法の説明図である。
符号の説明
1 給送ローラ軸
4 給送回転部材(給送ローラ)
5 コロ部材(給送コロ)
6、7 中板カム
9、12 支持機構(パッドアーム、圧縮バネ)
10 分離部材(分離パッド)
11 パッドホルダ
12 付勢部材(圧縮バネ)
13、50、64 補助分離部材(サブパッド)
20 中板
20a カムフォロア
25 底板
30 装置本体、筐体、案内部材(給送フレーム)
30a、63c 案内部材(搬送ガイド)
50a 切り込み
50b、50c、50d ブロック
63 パッドホルダ
100 シート給送装置(シート給送ユニット)
110 画像形成手段(画像形成部)
123 搬送手段(レジストローラ)
200 画像形成装置
S、S1、S2 シート

Claims (8)

  1. シートを送り出す給送回転部材と、
    前記給送回転部材との間でシートを分離するための分離部材と、
    前記分離部材を前記給送回転部材に向かって付勢して前記給送回転部材に圧接させる付勢部材と、
    前記給送回転部材及び前記分離部材の側方に配置され、前記分離部材と前記給送回転部材との圧接位置よりも前記給送回転部材から該給送回転部材の径方向に離れた位置に配置され、シートよりも表面の摩擦係数が大きい補助分離部材と、を備え、
    前記給送回転部材によって送り出されるシートと重送されるシートとが前記付勢部材の付勢力に抗して前記分離部材を前記給送回転体の径方向へ移動させたときに、前記補助分離部材、重送されるシートに摩擦接触して重送を阻止するシート給送装置において、
    前記給送回転部材と前記分離部材とで分離されたシートを前記給送回転部材側へ曲げて案内する案内部材を備え、
    前記分離部材の側方まで前記案内部材の上流側を延設し、
    前記案内部材における前記分離部材の位置でシートを案内するシート案内面に対して、前記分離部材の前記給送回転部材に向かう突出量は、前記案内部材に対する前記補助分離部材の前記給送回転部材側に向かう突出量よりも大きく、
    前記補助分離部材は、前記案内部材のシート案内面に位置関係を固定して配置され、
    前記案内部材のシート案内面は、回転軸線方向から見たときに前記給送回転部材に対向して円筒面状に湾曲して搬送されるシートの幅全体を上方へ案内することを特徴とするシート給送装置。
  2. 回転軸線方向から見たときの前記補助分離部材のシートに摺擦する面が、前記給送回転部材に沿って湾曲していることを特徴とする請求項1記載のシート給送装置。
  3. 前記給送回転部材は、半周がシートに接触して搬送するとともに半周がシートに対して非接触な給送ローラであって、全周がシートに接触して空転自在な一対の給送コロの間に配置され、
    前記補助分離部材は、前記給送コロの回転軸線方向の外側の隣接した位置に配置され、
    前記分離部材は、重送されるシートに押圧された際に前記補助分離部材より低い位置まで移動可能であることを特徴とする請求項2記載のシート給送装置。
  4. 前記補助分離部材は、シート給送方向と直交する方向の稜線を有する角部をシートの対向面に有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  5. 前記補助分離部材に、前記シート給送方向と直交する方向に横断して複数の平行な切り込みを形成したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  6. 前記補助分離部材は、シート給送装置に対して着脱可能に組み付けられていることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載のシート給送装置。
  7. 請求項1乃至6いずれか1項記載のシート給送装置と、
    前記シート給送装置から給送されたシートに画像を形成する画像形成手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至6いずれか1項記載のシート給送装置と、
    前記シート給送装置から給送されたシートの画像を読み取る画像読取手段と、を備えたことを特徴とする画像読取装置。
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