JP4890797B2 - 搬送装置および画像形成装置 - Google Patents
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作像ユニット101Yには、潜像担持体としてドラム状感光体(以下、感光体ドラムという)101Y1が回転可能に設けられており、感光体ドラム101Y1の周囲には、矢印で示す回転方向に沿って画像形成処理を行うための帯電装置101Y2、書き込み装置101Y3(図では便宜上、書き込み光に符号が付けてある)、現像装置101Y4およびクリーニング装置101Y5が備えられている。
中間転写ベルト102Aが掛け回されているローラのうちで、転写媒体Sの給送路側に位置するローラ102A1は、中間転写ベルト102Aをはさんで2次転写装置103に対向しており、転写媒体Sを挟持搬送できるようになっている。
転写ローラ規制部材107は、2次転写ローラ103を水平方向に傾動させて中間転写ベルト102A側のローラ102A1の軸線に対して自らの軸線を交差あるいは平行のいずれかの状態に設定するために用いられる部材である。
転写ローラ規制部材107は、側壁100A、100Bに形成されている水平方向の長手方向を有するガイド部100A1’,100B1’に底辺部が挿通された上向きチャンネル形状の部材であり、両端片部に形成された支持穴107A内に軸受け106が装填されている。
支持穴107Aに装填されている軸受け106は、支持穴107A内に配置されている圧縮バネなどの弾性部材110によって中間転写ベルト102A側のローラ102A1に向けて加圧付勢されている。
偏心カム108は、図示しないが、駆動部材としてのステッピングモータに連動するようになっており、回転半径が変化している周縁を転写ローラ規制部材107の片部に対向させることで転写ローラ規制部材107を水平方向で揺動させて中間転写ベルト102A側のローラ102A1の軸線に対して交差する状態と平行する状態とを設定できるようになっている。
初期状態の維持は復元部材109の弾性力を利用しており、この弾性力により偏心カム108と転写ローラ規制部材107の片部とは常に圧接する関係とされている。
転写媒体厚さ検知センサ201は、図1に示すように、レジストローラ104から転写媒体Sが繰り出される位置に配置されたセンサであり、また、転写媒体先端通過検知センサ202は、図1および図5に示すように、転写媒体Sの先端余白部(図5において黒塗り部で示す画像部よりも移動方向先端側に位置する範囲)が中間転写ベルト102A側のローラ102A1と2次転写ローラ103とが対峙する位置に達する前の段階で通過するのを検知するセンサである。
これにより、転写媒体Sの先端がローラ102A1と2次転写ローラ103との間に突入した際にローラに対して作用する突入衝撃の大きさを転写媒体Sの厚さから割り出して両ローラ間の軸線の向きを変えることにより、転写媒体Sからの突入衝撃を受ける範囲を少なくしてローラ側での負荷増加を抑制するようになっている。
ステップST2において割り出された回転量に基づきステッピングモータ108Aが回転を開始され(ST3)、ステッピングモータ108A側のエンコーダなどからの回転量検知信号を判別して回転量が所定量に達したかどうかが判別され(ST4)、所定量の回転が行われるとステッピングモータ108Aの回転を停止してその状態が維持される(ST5)。
図6は、偏心カム108の回転状態と転写ローラ規制部材107変位状態とを示す図であり、同図において実線で示す状態が初期状態としての互いに平行している状態であり、この状態から偏心カム108の回転量に基づく対向周縁の位置に応じて転写ローラ規制部材107の揺動量が設定される。
図6では、「転写媒体突入前1」と表記した状態が最も厚い転写媒体Sが突入する際の状態であり、「転写媒体突入前2」と表記した状態はある程度厚さがある転写媒体Sが突入する際の状態である。このように、制御部200では、転写媒体Sの厚さに応じて偏心カム108の回転量が0〜180°の範囲で調節できるようになっている。
特に、転写ローラ規制部材107が偏心カム108の回転位置に応じて水平方向での揺動位置を変更することができるので、転写媒体Sの先端がローラ間に突入する時点ではローラ同士の軸線を交差させて転写媒体から受ける突入力の作用領域を少なくし、突入した後にはローラ同士の軸線を平行させて転写媒体の挟持搬送に必要な圧力を両ローラ間に付与することができる。これにより、転写媒体の先端がローラ間に突入する際には、転写媒体の突入力による負荷増加を抑えて負荷増加による回転ムラを防止することができ、先端が突入した後には挟持搬送力を確保して搬送不良を防止することができる。
図8は、実施例の別の形態を示す図であり、同図に示す実施例は、偏心カム(便宜上、符号108’で示す)の形状に特徴がある。つまり、偏心カム108’は、円弧状の周縁形状、いわゆる、カムプロフィールではなく、カムプロフィールの一部に直線部が設けられている。
従って、円弧状の周縁部が転写ローラ規制部材107の片部に対向する場合にはその周縁部で得られる回転半径に応じた転写ローラ規制部材107の傾動量が設定されて2次転写ローラ103の交差状態が得られる。
本実施例は、転写媒体が連続して給送されるような場合に2次転写ローラ103が交差する向きを転写ローラ規制部材107の揺動支点を中心として相反する方向に交互に設定することを特徴としている。
図9および図10には、この特徴となる構成が示されている。
図9において、転写ローラ規制部材(便宜上、符号107’で示す)には、内部に偏心カム108を装填可能な開口部107A’が設けられている。
偏心カム108は、初期状態(実線で示す状態)を基準として相反する方向にそれぞれ90°回転するようになっている(一点鎖線および二点鎖線で示す状態)。
102 中間転写装置
102A 中間転写ベルト
102A1 ベルト側のローラ
103 2次転写ローラ
103A 2次転写ローラの支軸
106 軸受け
107 転写ローラ規制部材
107B 揺動支点
108,108’ 伝達部材としての偏心カム
108A ステッピングモータ
109 復元用弾性部材
110 加圧付勢用弾性部材
200 制御部
201 転写材厚さ検知センサ
202 転写材先端通過検知センサ
203 ステッピングモータの駆動部
S 転写媒体
Claims (10)
- シート状材料を挟持搬送可能な構成を備えた搬送装置であって、
シート状材料としての転写媒体を挟持搬送可能な像担持体と転写ローラと、
上記転写ローラをその軸線が上記像担持体の長手方向に相当する主走査方向に対して平行する状態と所定角度で交差する状態とに変位させる駆動手段と、
上記駆動手段の駆動制御を行う制御手段とを備え、
上記制御手段は、上記像担持体および転写ローラとの間に上記転写媒体が進入するタイミングおよび転写媒体の厚さを検知する手段が入力側に接続され、上記駆動手段が出力側に接続され、該検知手段からの信号に基づき、上記像担持体と転写ローラとが対向する位置に相当する挟持搬送位置に転写媒体が突入するまでの間、転写ローラをその軸線が上記像担持体の主走査方向に対して所定角度で交差する状態に設定し、上記転写媒体が上記挟持搬送可能な位置に進入するタイミングに同期させて転写ローラの軸線を上記像担持体の主走査方向に対して交差した状態から該主走査方向と平行する状態に切り換えることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
上記駆動手段は、転写ローラの軸心が像担持体主走査方向に対してある所定の角度を以って交差した状態から平行状態にする動作を、上記転写媒体の先端余白の後端が上記像担持体と転写ローラとで形成される挟持搬送位置に突入する前に行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1または2記載の画像形成装置において、
上記駆動手段は、上記転写媒体の厚さに応じて上記転写ローラの交差角度を調整可能であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至3のうちの一つに記載の画像形成装置において、
上記転写ローラの軸線方向両端を支持可能であって、装置筐体の側壁に長手方向両端が位置して該長手方向の中央を支点として水平方向に揺動可能な転写ローラ規制部材を備え、
上記転写ローラ規制部材は、上記転写ローラの交差状態若しくは平行状態のいずれかを初期状態として設定され、この初期状態から軸線方向一方側を対象として上記駆動手段により変位されることにより上記転写ローラの平行状態および交差状態をそれぞれ設定可能であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4記載の画像形成装置において、
上記駆動手段と上記転写ローラ規制部材との間には、駆動手段からの駆動力を介して該転写ローラ規制部材の揺動を行わせる伝達部材が配置され、該伝達部材は、上記転写ローラ規制部材の初期状態を設定するために設けられている弾性部材の弾性力に抗して上記転写ローラ規制部材を交差状態若しくは平行状態にそれぞれ設定可能であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項5記載の画像形成装置において、
上記伝達部材は回転可能な部材であり、回転軌跡の一部が上記転写ローラ規制部材に対する作用面とされ、該作用面が円弧状に形成されて該転写ローラ規制部材の一面に接触していることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項5記載の画像形成装置において、
上記伝達部材は回転可能な部材であり、回転軌跡の一部が上記転写ローラ規制部材に対する作用面とされ、該作用面の一部が直線状に形成されて該転写ローラ規制部材の一面に接触していることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6または7記載の画像形成装置において、
上記伝達部材として回転可能なカムが用いられ、そのカムプロフィールの一部が円弧面若しくは直線状とされて上記転写ローラ規制部材の一面に接触し、該転写ローラ規制部材は上記カムに対して圧接する習性を付与されていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4乃至8のうちの一つに記載の画像形成装置において、
上記転写ローラ規制部材は、不動部に設けられている支持部材に形成されている案内部によって水平方向のみの動作が設定されていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至9のうちの一つに記載の画像形成装置において、
上記転写ローラは、上記転写媒体が連続して導入される場合に交差方向を相反する方向に切り換え可能であることを特徴とする画像形成装置。
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