JP6218522B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複合機、複写機、プリンタ、ファックス等の記録材上に画像形成可能な電子写真方式・静電記録方式の画像形成装置における定着装置に関し、さらに詳しくいえばベルト定着装置に関するものである。
電子写真装置・静電記録装置などの画像形成装置においては、シート状の記録材上に未定着のトナー画像を形成し、そのトナー画像を定着装置により加熱・加圧して記録材上に定着している。
画像の高光沢化や画像形成の高速化を図るためには、定着ニップを長くすることによりトナーを充分に溶融することが好ましい。そこで近年では従来のローラ定着方式に比して、装置の小型化を図りつつ定着ニップを長くすることができるベルト定着方式の定着装置が実用化されている。具体的には、特許文献1では共に無端ベルトである定着ベルトと加圧ベルトにより、また特許文献2では定着ローラと無端ベルトである加圧ベルトにより、定着ニップを形成することで定着ニップを長くしている。
一方、定着装置では溶解したトナーにより付着した記録材を定着部材から剥離させる必要があるため、定着部材の表層に離型層を有するものが広く用いられる。離型層は一般にフッ素樹脂等の離型性に優れた材料から成るチューブやコーティングにより形成される。
しかしながら、記録材が定着ニップを通過する際、定着部材と記録材端部との摺擦により離型層の表面性状が部分的に劣化してしまうことが知られている。記録材上に定着されたトナー画像の表面性は定着部材表層の表面性状の影響を受けるため、定着部材の劣化した表面性状により、定着したトナー画像面の均一な光沢状態が得られなくなるという問題がある。
ここで、上述した問題を解決するために、無端ベルトを記録材搬送方向と直交する幅方向(長手方向)に移動させて、記録材端部の通過を分散させることで記録材端部による無端ベルト表面性の劣化を低減することが知られる。
即ち、特許文献2では、加圧ベルトが一方に片寄ったらベルトを懸架するローラの1つを傾斜させ、加圧ベルトが他方へ片寄るような制御を繰り返すことで、加圧ベルトをある範囲内で往復移動させる方式が提案されている。また、特許文献3では、定着ベルトと加圧ローラを備え、定着ベルトを紙の搬送方向と直交する幅方向に往復移動させ、記録材端部が定着ベルトの同一位置を通らなくすることで定着ベルト表層の劣化を低減させる方法が提案されている。
特開2004−341346号公報 特開平11−194647号公報 特開2012−47848号公報
ここで、無端ベルトとしての定着ベルトの往復制御における課題について、図3を用いて説明する。図3(a)は従来の定着ベルトの往復制御によるベルト往復方向位置の時刻歴、図3(b)はベルト往復方向の滞在位置分布、図3(c)は定着部材における記録材のエッジ部通過領域付近の表面粗さの関係を示す。
記録材の搬送方向に直交する幅方向の前側検知位置、奥側検知位置を検知する2つの位置検知センサで往復方向を変更する位置を検知すると、ベルト往復方向変更手段によりベルトの移動方向が変更される。この際、方向変更に伴うオーバーシュートが発生する。オーバーシュート部では、定着ベルト130が減速し、方向を変えて加速する挙動となる。そのため、図3(b)で示すようにベルト往復方向における端部位置での定着ベルト130の滞在が増加してしまう。その結果、図3(c)で示すように記録材のエッジが通過する領域におけるベルト往復方向端部位置での表面性状が劣化(Rzが大きくなる)してしまう。
定着ベルト130において、記録材の非通過部位の表面性状は、記録材の端部通過部位(図3(c)のP2の領域)と比して表面性状が良い(ベルト表面粗さであるRzが低い)。そのため、ベルト往復方向における端部位置と記録材の非通過部位(図3(c)のP1の領域)での表面性状の差(d2)が大きくなり、結果トナー画像面の光沢差が目立ちやすくなってしまうことが課題となっていた。また、記録材通過部位(図3(c)のP3の領域)においても、記録材エッジ通過領域と比して表面性状が良く表面性状の差(d1)が大きくなることで、同様の課題が発生する。
一方、ベルト往復方向における端部以外の位置での記録材の滞在時間を延ばすために、図4(a)のように定着ベルト130の往復速度を遅くすることが考えられる。しかしながら、この場合、ベルト往復方向を変更するための制御量が小さくなってしまう。制御量が小さくなると、ベルト往復移動に対する外乱の影響が大きくなり、往復移動の方向が変更できない等の問題が発生してしまう場合があった。また、ベルトの往復方向を変更する時間も相対的に長くなり、結果的に効果的にトナー画像面の光沢差が目立ちにくくすることは困難であった。
本発明の目的は、無端ベルトの幅方向における往復移動のための方向の変更を維持しつつ、記録材上に形成されるトナー画像における光沢性の不均一性を低減させる定着装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係定着装置は、記録材トナー像定着するためのニップ部を形成する少なくとも一方が無端ベルトとされる一対の回転体と、前記無端ベルトを回転可能に支持するとともに、その長手方向一端側が基準位置を中心に正逆方向へ傾斜可能に構成されたステアリングローラと、前記無端ベルトがその幅方向において所定のゾーンから外れたことを検出する検出手段と、前記検出手段の出力に応じて前記無端ベルトが前記所定のゾーン内において往復移動するように前記ステアリングローラの前記基準位置からの傾斜角を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記無端ベルトが前記所定のゾーンから前記幅方向一端側へ外れた際には前記ステアリングローラを正方向へ第1の角度傾斜した状態とし、その後、前記無端ベルトが前記幅方向他端側に向けて移動することにより前記所定のゾーン内へ戻った際には前記ステアリングローラを前記第1の角度よりも小さく且つ正方向へ第2の角度傾斜した状態とし、前記無端ベルトが前記所定のゾーンから前記幅方向他端側へ外れた際には前記ステアリングローラを逆方向へ第3の角度傾斜した状態とし、その後、前記無端ベルトが前記幅方向一端側に向けて移動することにより前記所定のゾーン内へ戻った際には前記ステアリングローラを前記第3の角度よりも小さく且つ逆方向へ第4の角度傾斜した状態とすることを特徴とする。
本発明によれば、無端ベルトの幅方向における往復移動のための方向の変更を維持しつつ、記録材上に形成されるトナー画像における光沢性の不均一性を低減させる定着装置を提供することができる。
本実施形態に係る定着装置におけるベルト寄り制御のフローを示す図である。 (a)は本実施形態に係る定着装置の横断面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図、(d)は位置検出部を示す図、(e)は各ベルト端部位置と位置検出部を示す図である。 (a)は従来の往復制御によるベルト往復方向位置の時刻歴、(b)はベルト往復方向の滞在位置分布、(c)は記録材のエッジ部通過領域付近のベルト表面粗さの関係を示す図である。 (a)は制御量を小さくした場合のベルト往復位置、(b)は制御量を小さくした場合のベルト滞在位置分布を示す図である。 本実施形態に係る定着装置を搭載した画像形成装置の概略断面図である。 本実施形態におけるベルト往復位置検出部を説明する部分斜視図である。 端部位置検知手段のON/OFF信号の組合せと、その時の無端ベルトの端面位置の関係を示す図である。 本実施形態における制御系のブロック図である。 (a)は、本実施形態によるベルト往復方向位置の時刻歴、(b)はベルト往復方向の滞在位置分布、(c)は定着部材における記録材のエッジ部通過領域付近の表面粗さの関係を示す図である。 本実施形態に係る定着装置における記録材のエッジ部通過領域付近の定着部材表面粗さの関係図である。
《第1の実施形態》
(画像形成装置)
図5は、本発明の実施形態に係る定着装置を搭載した画像形成装置の全体図である。図5に示すように、本発明の実施の形態の一例である画像形成装置1は、転写ローラ4、像坦持体としての感光ドラム(画像形成部)5、定着部6、カセット7a,7b、分離ローラ8a,8b、搬送ローラ9a,9bを備える。カセット7a,7bには、サイズの異なるシートPa,Pbが複数枚収容されている。シートPaもしくはPbはサイズ規制板71aもしくは71bにより搬送方向に対して平行に積載されるよう規制されている。
不図示の操作部もしくはネットワーク接続されたホストコンピュータなどから画像形成装置1にプリンタジョブが投入されると、指定されたシートサイズを収容したカセットからシートPの給送が開始される。分離ローラ8aもしくは8bはカセットに収容された複数枚のシートPを一枚ずつ分離し、画像形成装置1内に案内する。
搬送ローラ9a及び/又は9bにより斜送機構2に案内されたシートPは斜行を補正され、シートシフト機構3Aに搬送される。シートシフト機構3Aは、シート搬送方向においてシートPへの画像の転写位置よりも上流側に配置され、シートPと感光ドラム5上の画像の主走査位置を合せるために、シートPを主走査方向に移動しつつ、転写ローラ4に向かってシートPを搬送する。
感光ドラム5の周囲には、不図示の電子写真プロセスのための構成要素がある。例えば、感光ドラム5の周囲には、感光ドラム5の表面を一様に帯電させるための帯電器、帯電された感光ドラム5上にレーザービーム等で静電潜像を形成させる露光部、露光された感光ドラム5上の静電潜像をトナー等の現像剤により顕像化する現像部がある。そして、シートPが転写ローラ4に達するタイミングで、感光ドラム5上に形成された画像の先端が転写ローラ4の位置に達することで、画像がシートPに転写される。
トナー画像が転写されたシートPは、約200°Cの温度に加熱されている定着部6内の定着ベルト130まで搬送され、シートP上に形成されたトナー画像は定着部6のニップ圧と熱により溶融され、シートPに定着される。画像が定着されたシートPは装置外に排出される。
(定着装置)
次に、図2(a)乃至(e)、図6を参照して定着装置における定着部材往復制御機構について説明する。加圧ベルト120は、2個の支持ロールすなわち加圧ロール121とベルトテンションを付与する機能を有するテンションロール122に循環回転可能に、且つ、所定の張力(例えば200N)で掛け渡されている。ここで、本実施形態において、加圧ベルト120としては耐熱性を具備したものであれば適宜選定して差し支えない。例えば、厚さ50μm、幅380mm、周長200mmのニッケル金属層に例えば厚さ300μmのシリコンゴムをコーティングし、表層にPFAチューブを被覆したものが用いられる。
定着ベルト130は、複数のベルト懸架手段(2個の支持ロールすなわち駆動ロール131とベルトテンションを付与する機能を有するステアリングロール132)に循環回転可能に、且つ、所定の張力(例えば200N)で掛け渡されている。定着ベルト130としては、誘導加熱コイル135により発熱させられるとともに耐熱性を具備したものであれば適宜選定して差し支えない。例えば、厚さ75μm、幅380mm、周長200mmのニッケル金属層もしくはステンレス層などの磁性金属層に例えば厚さ300μmのシリコンゴムをコーティングし、表層にPFAチューブを被覆したものが用いられる。
表面性状はシートPa上(記録材上)に形成されたトナー像の光沢性に寄与するため、ベルト表面粗さRzが1.5以下であることが好適であり、本実施形態においては初期表面粗さRzが0.3度となるPFAチューブを採用している。
記録材が挟持搬送される加圧ベルト120と定着ベルト130のニップ部の入口側(加圧ロール121の上流側)に対応する加圧ベルト120の内側には、例えばシリコンゴムで形成された加圧パッド125が設けられる。加圧パッド125は、所定圧(例えば400N)で加圧ベルト120に押し当てられており、加圧ロール121とともにニップを形成している。加圧ロール121は、例えば中実ステンレスによって外径がφ20に形成された加圧ベルト120を懸架するロールで、加圧ベルト120と定着ベルト130のニップ域の出口側に配設されている。
また、テンションロール122は例えばステンレスによって外径がφ20、内径φ18程度に形成された中空ロールであり、ベルト張架ロールとして働く。テンションロール122両端部は軸受126によって支持され、テンションバネ127によって20kgfのテンションをベルトに掛けている。
定着ベルト130と加圧ベルト120とのニップ部の入口側(駆動ロール31の上流側)に対応する定着ベルト130の内側には、例えばステンレス鋼(SUS材)で形成されたパッドステー137が設けられる。パッドステー137は、所定圧(例えば400N)で加圧パッド125に押し当てられており、駆動ロール131とともにニップ部を形成している。
駆動ロール131は、例えば中実ステンレスによって外径がφ18に形成された芯金表層に耐熱シリコンゴム弾性層を一体成型により形成したロールである。そして、定着ベルト130と加圧ベルト120とのニップ部の出口側に配設され、加圧ロール121の圧接により弾性層が所定量弾性的に歪ませられるものである。また、ステアリングロール132は、例えばステンレスによって外径がφ20、内径φ18程度に形成された中空ロールである。そして、定着ベルト130の移動方向に直交する幅方向(長手方向)の蛇行を調整する後述のステアリングロールとして働くとともに、ベルト張架ロールとしても働く。
駆動ロール131に、ここでは図示しない駆動モータ163によって、外部から駆動が入力され、定着ベルト130は駆動ロール131の回転によって搬送される。シートを安定的に搬送するために、定着ベルト130と駆動ロール131間では確実に駆動を伝達している。
(ベルト端部位置検知と、ベルトステアリング手段含むベルト寄り制御)
定着ベルト130の記録材搬送方向に直交する幅方向において、定着装置手前側の端部近傍にベルト端部位置を検知するためのセンサ部150が設けられている。センサ部150で定着ベルト130の端部位置を検出し、その検知結果に応じて、ステアリングロール132の傾きを変化させベルト寄り補正を行うことで、ベルトの幅方向における一端部と他端部との間(ゾーン内)で往復移動させるように制御を行う。なお、センサ部150を用いた、一端部側におけるベルト寄り制御の作動と、他端部側における同様のベルト寄り制御の作動とは、独立に行われる。
ベルト寄り制御は、具体的にはセンサ部150によって定着ベルト130の端部位置を検知し、それに応じて、ステッピングモータ155を所定回転数駆動させ,ステアリングロール132の傾きを変化させた状態で定着ベルト130を回転させることで行う。これにより、ベルトの軸方向(幅方向)への寄り補正を実現させている。ここで、ステアリングロール132のアライメントを変化させることにより定着ベルト130の幅方向における移動量を制御できる。
ステアリングロール132を備えるベルトステアリング手段に関し、側板140(図2(b))の外側に固定された軸151(図2(c))を中心(支点)に回動可能に支持されたステアリングロール支持アーム154が備わる。そして、ステアリングロール132を回転可能に、かつベルトテンション方向にスライド可能に支持されたステアリングロール軸受153をベルトテンション方向に付勢しテンションを付与するためのテンションバネ156が保持されている。
このテンションバネ156により、定着ベルト130に20kgfのテンションを掛けている。ステアリングロール支持アーム154の外周には、扇形ギア152が固定されていて、ステッピングモータ155の駆動により回転駆動可能なウォーム157と噛合している。
上記において、ステアリングロール132、アーム154、扇形ギア152、ウォーム
157、ステッピングモータ159等が、ベルト130(定着部材)をシート搬送方向
に対して直交する幅方向に移動させる定着部材シフト手段である。そして、この定着部材シフト手段により移動されたベルト130の定着部材位置情報に基づきCPU(シートシフト制御部)13によりシフト機構(シートシフト手段)3が制御される。また、以下に説明するセンサ部150がベルト130(定着部材)のシート搬送方向に対して直交する幅方向の移動位置を定着部材位置情報として検知する定着部材位置検知手段である。
センサ部150は、二つのセンサ150a、150b、フラグ部材であるセンサフラグ150c、センサアーム150d、定着ベルト130の動きに追従してセンサアーム150dが動作するためのセンサバネ150eから構成される。そして、アーム部材であるセンサアーム150dを定着ベルト130端面に3gfの力で押圧当接させている。これらにより、ベルト幅方向の位置に応じて回動するフラグ部材であるセンサフラグ150cを光学式に検知するフラグ検知手段としてのセンサ150a、150bそれぞれのON/OFF信号の組合せより、ベルトの幅方向の位置検出を行う(図2(e))。
センサ150a、bのON/OFF信号の組合せとその時の定着ベルト130端面位置の関係を図7に、その時の位置を図2(e)に、往復制御フローチャートを図1に示す。なお、各センサ150a、150bをセンサフラグ150cが遮光した時に信号はOFFとなり、透光したときにON信号となる。また、図8にステアリングローラを駆動する制御系のブロック図を示す。
図7に示す通り、定着ベルト130は、センサ150aがON、150bがOFFの位置と150aがOFF、150bがONとなる位置との間を往復し、その区間内で定着ベルト130が存在する様に往復制御を行っている。その区間の距離は、定着ベルト130がその回転軸方向に、中心位置から±1.5mmとしている。
図1で、定着ベルト130が幅方向の端部側に寄ると、往復方向変更位置に到達したことをセンサ部150で検知する(ステップS1−06あるいはステップS1−12)。すると、制御手段を構成する第1の手段(CPU13)が作動し、作動時に第1の制御量でステアリングロール132を介して定着ベルト130の幅方向における移動方向を逆方向へ変更させる。即ち、モータドライバ160を介して、ステッピングモータ159に所定の駆動パルスを出力する(ステップS1−07、ステップS1−13)。そして、ステアリングロール132を駆動ロール131に対して−2°もしくは+2°傾ける(ステップS1−08、ステップS1−14)。
定着ベルト130が往復方向を変えて移動を開始すると、センサ150aとセンサ150bを介して定着ベルト130が往復方向を変更して上述した往復方向変更位通過することを検知する(ステップS1−09、ステップS1−15)。すると、ベルト往復方向制御部164(図8)において制御手段を構成する第2の手段(CPU13)が作動し、作動時に第1の制御量より小さい第2の制御量でステアリングロール132を介して定着ベルト130を移動させる(寄り補正する)。
即ち、モータドライバ160を介してステッピングモータ159に所定の駆動パルスを出力する(ステップS1−10、ステップS1−16)。そして、ステアリングロール132を駆動ロール131に対して同じ方向の傾斜であってより小さい傾斜角である−α°もしくは+β°に傾ける(ステップS1−11、ステップS1−17)。
往復速度低減制御時のステアリングロール132の角度α、βは、定着ベルト130の往復制御を維持するため往復方向が変更されない傾斜角度となるように設定し、本実施形態では初期値を−1.5°もしくは+1.5°としている。角度α、βは、定着ベルト130の往復時間に応じて(即ち、移動時間に連動させて)可変にすることで、定着ベルト130のベルト往復制御を安定化させることが可能である。
以上、本実施形態では、上述した往復方向変更位置に至るベルト寄りが検知された場合、第1の手段により、ステアリングロール132の+2°(第1の角度)もしくは−2°(第3の角度)の傾斜と定着ベルト130の回転に伴い、定着ベルト130の端部方向への寄りは減速され、定着ベルト130は反対方向へ加速する。即ち、このようにベルト往復方向の反転がなされる。そして、上述した往復方向変更位置を通過することが検知された場合、第2の手段(CPU13)により、ステアリングロール132のより小さい+1.5°(第2の角度)もしくは−1.5°(第4の角度)の傾斜と定着ベルト130の回転に伴い、反転された定着ベルト130の往復方向への移動速度を小さくする。
その後は、ステアリングロール132の傾斜量と定着ベルト130の回転速度、および定着ベルト130に接触する部材との摩擦との関係により、定着ベルト130の移動速度は略一定の速度に収束する。なお、これに替えて、制御手段を構成する第3の手段(CPU13)が、ステアリングロール132を駆動ロール131に対して傾斜しない状態にすることもできる(傾斜角0°)。
このように制御された定着ベルト130が、傾斜角−1.5°もしくは+1.5°のまま、あるいは傾斜角0°のままで他端側にベルト寄りした場合は、ステアリングロール132に関して前述した動作を同様に行う。即ち、先ず第1の手段で傾斜角+2°もしくは−2°としてベルトを反転させ、ベルト反転後は第2の手段で傾斜角+1.5°もしくは−1.5°とする。
ところで、画像形成装置1の水平状態や、定着装置5の構成部品の公差等により、定着ベルト130を懸架する部材のアライメントのズレにより、定着ベルト130の往復移動が不均一となる場合がある。例えば、定着ベルト130の前方向(−方向)への移動が速く、奥方向(+方向)への移動が遅くなる場合、定着ベルト130の移動方向を前から奥方向へ変更する際の応答が良くなくなる。
このような場合、角度βの絶対値を小さくし定着ベルト130の奥方向から前方向への移動速度をより低減することが効果的である。これにより、前方向での往復方向変更時(図7に示す状態S2)の定着ベルト130の減速量を低減させることが可能になり、定着ベルト130の移動方向を前から奥方向へ変更する際の応答を良化させることが可能になる。
本実施形態においては、定着ベルト130の図2(e)における状態S2からS6の時間、及び状態S6からS2の往復移動に要する時間から、角度α、βの値を変更する制御を実施している。具体的には、定着ベルト130が状態S2からS6へ移動する時間が60秒以上の時に角度αを−0.1°小さくする。また、定着ベルト130が状態S2からS6へ移動する時間が60秒未満の時に角度αを+0.1°大きくする。この際、角度αにより定着ベルト130の往復制御異常や往復方向の変更が発生しないように、αの値を1.0°〜1.5以下°となるように角度αの変更を制限する。
同様に、定着ベルト130が状態S6からS2へ移動する時間が60秒以上の時に角度βを−0.1°小さくする。また、定着ベルト130が状態S6からS2へ移動する時間が60秒未満の時に角度βを+0.1°大きくする。この際、角度βの変更も1.0°〜1.5以下°となるように制限している。
上述の角度α、βの変更は、定着ベルト130の往復速度低減量を調整して、定着ベルト130の制御安定性を向上させるためのものである。よって、制御対象は角度に限定されず、ステアリングローラ132を動作させ角度α、βを変更するためのステッピングモータ159への入力パルスなどの速度変更手段に適用されるものであり、本実施形態で説明した内容に限定されない。
なお、往復制御が不能となる状態では、定着ベルト130端面が中心位置から±3mmの位置にくると、センサ150a、150bが共にOFFとなる(状態S1、S7ステップS1−03)。この時、画像形成装置は異常発生と判断し(ステップS1−04)、定着装置114の加熱及び定着ベルト130の回転動作を停止させる(ステップS1−05)。
(本実施形態の効果)
次に、本実施形態による定着ベルトの往復制御の効果について説明する。図9(a)は、本実施形態によるベルト往復方向位置の時刻歴、図9(b)はベルト往復方向の滞在位置分布、図10は定着部材における記録材のエッジ部通過領域付近の表面粗さの関係を示す。
図9(a)に示す定着ベルト往復位置の時刻歴において、往復速度低減制御により往復移動速度を低減させることで、定着ベルト130の定常状態S5への滞在時間を相対的に長くすることが可能になる。また、定着ベルト130の往復方向を変更する制御量を低下させないため、往復方向変更の加速度を低下させることが無く、往復速度低減制御による往復速度低下により往復方向を変更する際のオーバーシュートも低減することが可能になる。
上述の効果により、図9(b)に示す定着ベルト130の往復方向の滞在分布においても、往復方向短部位置での滞在分布を低減させることが可能になる。それにより、図10で示すようにシートPのエッジが通過する領域におけるシートPエッジ通過部位と、シートP非通過領域との表面性状の差d2‘、及びシートP通過領域との表面性状の差d1’を従来の制御と比して(d1、d2)低減させることが可能になる。
以上、本実施形態によれば、定着部材における用紙エッジ部の通過領域と用紙非通紙領域、及び用紙エッジが通過しない領域における表面性状の差を低減させることが可能となる。そして、シートに高品位な画像を印字することができる画像形成装の提供や、定着部材の長寿命化が可能になる。
(変形例)
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが本発明はこれに限定されず、同一性の範囲内で種々の変形が可能である。例えば、定着装置におけるベルト状部材を略所定の幅で往復制御する構成に適用されるものであり、特に往復方向を変更した後に、往復移動速度を低減可能な構成に適用されるものである。
また、上述した実施形態では、定着ベルトについて述べたが、加圧ベルトに適用することもできる。即ち、本発明はニップ部を構成する加熱回転体、加圧体の少なくとも一方が無端ベルトを備える場合に適用できる。
13・・CPU、120・・加圧ベルト(加圧体)、130・・定着ベルト(加熱回転体)、150・・センサ部(位置検知手段)

Claims (6)

  1. 記録材トナー像定着するためのニップ部を形成する少なくとも一方が無端ベルトとされる一対の回転体と、
    前記無端ベルトを回転可能に支持するとともに、その長手方向一端側が基準位置を中心に正逆方向へ傾斜可能に構成されたステアリングローラと、
    前記無端ベルトがその幅方向において所定のゾーンから外れたことを検出する検出手段と、
    前記検出手段の出力に応じて前記無端ベルトが前記所定のゾーン内において往復移動するように前記ステアリングローラの前記基準位置からの傾斜角を制御する制御手段と、を有し、
    前記制御手段は、
    前記無端ベルトが前記所定のゾーンから前記幅方向一端側へ外れた際には前記ステアリングローラを正方向へ第1の角度傾斜した状態とし、その後、前記無端ベルトが前記幅方向他端側に向けて移動することにより前記所定のゾーン内へ戻った際には前記ステアリングローラを前記第1の角度よりも小さく且つ正方向へ第2の角度傾斜した状態とし、
    前記無端ベルトが前記所定のゾーンから前記幅方向他端側へ外れた際には前記ステアリングローラを逆方向へ第3の角度傾斜した状態とし、その後、前記無端ベルトが前記幅方向一端側に向けて移動することにより前記所定のゾーン内へ戻った際には前記ステアリングローラを前記第3の角度よりも小さく且つ逆方向へ第4の角度傾斜した状態とすることを特徴とする定着装置。
  2. 前記傾斜角を変更するための駆動モータを有し、
    前記制御手段は、前記傾斜角を変更するとき、前記駆動モータに所定の駆動パルスを入力することを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  3. 前記第1の角度は+2°、前記第3の角度は−2°、前記第2の角度は+1.5°、前記第3の角度は−1.5°であることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記制御手段は、前記第2の角度、前記第4の角度のそれぞれを、前記所定のゾーン内における前記無端ベルトの移動時間に連動させて設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記検出手段は、前記無端ベルトの前記幅方向における一端側、他端側に設けられる第1の検出手段、第2の検出手段を備え、前記第1の検出手段、前記第2の検出手段は、それぞれ、前記無端ベルトの前記幅方向における端部に接触するアーム部材と、前記アーム部材に連動して支点の周りに回動するフラグ部材と、前記フラグ部材を検知するフラグ検知手段と、を備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 前記フラグ検知手段は、複数の光学式の検知手段であることを特徴とする請求項に記載の定着装置。
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