JP2004094055A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画質向上のために球形の重合トナーを使用し、転写紙に転写されるトナー画像以外の中間転写体上のトナー画像が2次転写ローラに転写される場合でも、2次転写ローラ上のトナーを良好にクリーニングできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】4組の感光体ドラム40と中間転写体10とを備え、トナー画像形成用のトナーとして重合トナーを用いたタンデム型間接転写方式の画像形成装置において、2次転写ローラ22aの表面に当接するクリーニングブレード221と、2次転写ローラ22aの表面に潤滑剤を供給する潤滑剤塗布部材222とを設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】4組の感光体ドラム40と中間転写体10とを備え、トナー画像形成用のトナーとして重合トナーを用いたタンデム型間接転写方式の画像形成装置において、2次転写ローラ22aの表面に当接するクリーニングブレード221と、2次転写ローラ22aの表面に潤滑剤を供給する潤滑剤塗布部材222とを設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンター、FAXなどの画像形成装置に関する。詳しくは、複数の像担持体からそれぞれ1次転写して中間転写体上に形成した合成トナー画像を、中間転写体の表面に当接する2次転写部材を用いて記録媒体に2次転写する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、この種の画像形成装置としては、市場からの要求にともない、カラー複写機やカラープリンタなどカラー画像を形成できる画像形成装置が多くなってきている。このカラー画像を形成する画像形成装置には、1個の感光体ドラムを用いるいわゆる1ドラム型のカラー画像形成装置と、複数個の感光体ドラムを並べたいわゆるタンデム型の画像形成装置とがある。これらの画像形成装置を比較すると、前者の1ドラム型の画像形成装置は、感光体ドラムが1つであるから、比較的小型化でき、コストも低減できる利点はある。しかしながら、1つの感光体ドラムを用いて複数回(通常4回)画像形成を繰り返してフルカラー画像を形成するため、画像形成の高速化が難しい。これに対し、後者のタンデム型の画像形成装置は、大型化し、コスト高となる欠点はあるものの、画像形成の高速化が容易である利点がある。最近は、フルカラー画像もモノクロ画像並みのスピード要求が望まれることから、タンデム型の画像形成装置が注目されてきている。
【0003】
上記タンデム型の画像形成装置は、並設された複数の感光体ドラムに対してそれぞれ個別に現像装置を設け、各感光体ドラム上にそれぞれ単色トナー像を形成する。そして、直接転写方式では、各感光体ドラム上の単色トナー像を順次転写紙(記録媒体)に重ね合わせるように転写してカラー画像を記録する。また、間接転写方式では、各感光体ドラム上の単色トナー像を一旦中間転写体上に重ね合わせるように転写し、中間転写体上の合成トナー像を転写紙に一括転写する。
これらの2つの転写方式を比較すると、前者の直接転写方式は、複数の感光体ドラムが並んだ画像形成部の転写紙搬送方向上流側に給紙装置を、その下流側に定着装置を配置しなければならず、感光体ドラムの並び方向に大型化する欠点がある。これに対し、後者の間接転写方式は、中間転写体から転写紙へ転写する2次転写位置を比較的自由に設置することができる。そのため、上下方向において給紙装置および定着装置を上記画像形成部と重ねて配置することができ、感光体ドラムの並び方向の小型化が可能となる利点がある。また、前者の直接転写方式は、上記感光体ドラムの並び方向に大型化しないためには、定着装置を画像形成部の転写紙搬送方向下流側に接近して配置することとなる。この画像形成部を出た転写紙は、その転写紙の腰により、たわむことなく直線的に進んで定着装置に進入しようとする。そのため、転写紙の先端が定着装置に進入するときの衝撃(特に厚い転写紙で顕著となる)や、定着装置を通過するときの転写紙搬送速度と転写搬送ベルトによる転写紙搬送速度との速度差が生じる。このような定着装置への転写紙進入時の衝撃や転写紙の搬送速度差により、定着装置がその上流側の画像形成に影響を及ぼしやすい欠点がある。これに対し、後者の間接転写方式は、前述のように装置の小型化を確保しつつ、中間転写体から転写紙への2次転写位置を比較的自由に設置することができる。そのため、2次転写位置と定着装置との間の距離を、転写紙がたわむことができる十分な余裕をもって設定することができるから、定着装置がほとんど上流側の画像形成に悪影響を及ぼさないようにすることができる。
以上のようなことから、最近は、タンデム型の画像形成装置の中で、特に間接転写方式のものが注目されてきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の間接転写方式のタンデム型画像形成装置では、連続して転写紙へ画像を形成する連続画像形成動作時に、中間転写体に2次転写部材が当接したままの状態になっている。そのため、連続画像形成動作時に、転写紙へ転写されないプロセス制御用の基準濃度パターンのトナー画像が中間転写体上に形成されると、その中間転写体上の基準濃度パターンのトナー画像が2次転写部材側に転写されてしまう。この2次転写部材に転写されて付着したトナーは、中間転写体の表面の汚れや転写紙の裏面の汚れの原因となる。
以上のように2次転写部材の表面にトナーが転写されるため2次転写部材表面のクリーニングが必要となるが、最近では画質の向上のために重合トナーの使用が採用されることが多くなってきている。この重合トナーは球形であることが特徴であるためクリーニングしにくいという問題があった。したがって、かかる重合トナーからなるトナー画像が2次転写部材の表面に転写された場合でも、その2次転写部材上のトナーを確実にクリーニングすることが必要となっていた。
【0005】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものである。その目的は、画質向上のために球形の重合トナーを使用し、記録媒体に転写されるトナー画像以外の中間転写体上のトナー画像が2次転写部材に転写される場合でも、2次転写部材上のトナーを良好にクリーニングできる画像形成装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、複数の像担持体と、各像担持体上に互いに異なる色のトナー画像を形成する画像形成手段と、各像担持体に対向する1次転写位置を通過するように複数の支持部材に張架されて駆動される無端状の中間転写体と、各像担持体上に形成された各色のトナー画像を該中間転写体に重ね合わせて転写する1次転写手段と、該中間転写体の表面に2次転写部材が当接する2次転写位置で該中間転写体上のトナー画像を記録媒体に一括転写する2次転写手段とを備え、該トナー画像形成用のトナーとして重合トナーを用いた画像形成装置であって、該2次転写部材の表面に当接する薄板状の清掃部材と、該2次転写部材の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記2次転写部材の表面のJIS−A硬度が40度以上且つ60度以下であることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、上記重合トナーの形状係数(SF−1)が150以下であることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、上記重合トナーの円形度が0.96以上であることを特徴とするものである。
【0007】
請求項1乃至4の画像形成装置では、2次転写部材の表面に当接する薄板状の清掃部材により2次転写部材の表面に付着しているトナーを掻き取ってクリーニングする。ここで、本発明者は、上記薄板状の清掃部材による2次転写部材表面のクリーニングを、高画質化が可能な球形の重合トナーを用いた場合に適用する実験を鋭意行った。その結果、2次転写部材表面に付着しているトナーが重合トナーのように球形をしていると2次転写部材表面に対する清掃部材の当接圧を高めないとクリーニング不良が発生しやすいことがわかった。また、清掃部材の当接圧を高めていくと清掃部材のめくれや振動、摩耗などが発生し、清掃部材の当接不良が発生することがわかった。この清掃部材の当接不良が発生すると2次転写部材表面のクリーニング不良が発生してしまう。
そこで、請求項1乃至4の画像形成装置では、潤滑剤供給手段で2次転写部材の表面に潤滑剤を供給することにより、清掃部材の当接不良の原因となる清掃部材のめくれや振動、摩耗などを発生させずに、清掃部材の当接圧を高めることができるようにしている。このように清掃部材の当接不良を防止しつつ清掃部材の当接圧を高めることができるので、球形の重合トナーを用いた場合でも清掃部材で2次転写部材上のトナーを良好にクリーニングできる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を画像形成装置である電子写真式カラー複写機(以下「カラー複写機」という)に適用した場合の実施形態について説明する。
まず、本実施形態のカラー複写機に用いた重合トナーについて説明する。重合トナーとしては各種製造方法で製造したものを使用できるが、本実施形態で使用した重合トナーは例えば次の方法で製造したものである。すなわち、少なくとも樹脂、着色剤からなるトナー組成物を有機溶剤中に溶解または分散させ、該溶解物または分散物を水系媒体中で無機分散剤又は微粒子ポリマーの存在下で分散せしめ、該溶解物または分散物を重付加反応させ得られた乳化分散液の溶媒を除去することにより得られ、さらには水系媒体中にポリエステル樹脂からなるトナー組成物を分散させてトナー粒子を形成する。特に、上記無機分散剤又は微粒子ポリマーの存在下で、水系媒体中に分散させたイソシアネート基含有プレポリマーをアミン類により伸長反応及び架橋反応させ、得られた乳化分散液の溶媒を除去することによりトナーを得ている。具体的な製法としてイソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との反応などが挙げられる。他にもイソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)としては、ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)の重縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルをさらにポリイソシアネート(PIC)と反応させた物などが挙げられる。
上記ポリエステル系樹脂(ポリエステル)としては、ウレア変性ポリエステル(UMPE)を用いることができるが、このポリエステル中に、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。
また、本実施形態の重合トナーに用いる離型剤としては公知の各種ワックス成分を用いることができ、着色剤としては、公知の各種染料及び顔料が全て使用できる。また、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。また、着色粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するために外添剤を添加してもよい。
【0009】
上記重合トナーは磁性キャリアと混合され2成分系現像剤として用いる。現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100質量部に対してトナー1〜10質量部が好ましい。磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用できる。
【0010】
ここで、高画質を得るために上記重合トナーの円形度は0.96以上が好ましい。また、上記重合トナーの形状係数(SF−1)は150以下が好ましい。トナーの形状係数SF−1が150を越えると、球形から離れて紡錘状〜棒状に近づき、像担持体としての感光体ドラムから中間転写体への転写時におけるトナー像の転写効率の低下が認められる。さらに、中間転写体から転写材への転写時におけるトナー像の転写効率の低下も認められる。
なお、上記トナーの円形度は、トナー粒子と同一の投影面積を持つ真円の円周とトナー粒子の周長との比によって定義される。このトナーの円形度は、例えばフロー式粒子像分析装置FPIA−1000(東亜医用電子株式会社製)により平均円形度として計測できる。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
また、上記トナーの形状係数を示すSF−1とは、例えば日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い倍率500倍に拡大したトナー像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報をインターフェースを介して例えばニコレ社製画像解析装置(Luzex)に導入し解析を行い、次式(1)より算出して得られた値をいう。式(1)中のMXLNGはトナー粒子の絶対最大長を示し、AREAはトナー粒子の投影面積を示す。
【数1】
(SF−1)={(MXLNG)2/(AREA)}・(π/4)・100 (1)
【0011】
次に、本実施形態に係るタンデム型間接転写方式のカラー複写機の全体構成について説明する。
図1は、同カラー複写機の概略構成図である。図中符号100はカラー複写機本体、200はそれを載せる給紙テーブル、300はカラー複写機本体100上に取り付けるスキャナ、400はさらにその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)である。
カラー複写機本体100には、中央に、無端ベルト状の中間転写体10を設けている。この中間転写体10は、3つの支持ローラ14、15、16に掛け回され、図中時計回りに回転搬送可能となっている。3つの支持ローラのうち第2の支持ローラ15の左には、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニング装置17が設けられている。また、第1の支持ローラ14と第2の支持ローラ15間に張り渡した中間転写体10上には、その搬送方向に沿って、イエロー,シアン,マゼンタ,ブラックの4つの画像形成部18が横に並べて配置されている。
上記タンデム画像形成部20における個々の画像形成部18は、像担持体としての感光体ドラム40のまわりに、帯電装置、現像装置、1次転写手段としての1次転写ローラ62、感光体クリーニング装置、除電装置などを備えている。また、タンデム画像形成部20の上には、露光装置21が設けられている。
これらの4つの画像形成部18により、各感光体ドラム40上に互いに異なる色のトナー画像を形成する画像形成手段としてのタンデム画像形成部20が構成されている。
【0012】
また、中間転写体10を挟んでタンデム画像形成部20と反対の側には、2次転写手段としての2次転写装置22を備えている。この2次転写手段22は、転写材としての転写紙が通過する2次転写位置で中間転写体10を介して第3の支持ローラ16に対向するように配設された回転可能な2次転写部材としての2次転写ローラ22aを用いて構成されている。この2次転写ローラ22aが中間転写体10に当接している2次転写位置を転写紙が通過するときに、中間転写体10上のトナー画像が転写紙へ転写される。
また、2次転写位置の転写紙搬送方向下流側には、2つのローラ23間に無端ベルトである搬送ベルト24が掛け渡された搬送ユニットが配設されている。そして、この搬送ユニットは、2次転写位置でトナー画像が転写された転写紙を次の定着装置に搬送する。上記搬送ユニットの転写紙搬送方向下流側に、転写紙上の転写画像を定着する定着装置25が設けられている。この定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てた構成となっている。
【0013】
上記構成のカラー複写機を用いてコピーをとるときは、原稿自動搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じてそれで押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動した後、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ300を駆動し、第1走行体33および第2走行体34を走行する。そして、第1走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体34に向け、第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入れ、原稿内容を読み取る。
また、不図示のスタートスイッチを押すと、不図示の駆動モータで支持ローラ14、15、16の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転し、中間転写体10を回転搬送する。同時に、個々の画像形成部18で像担持体としての感光体ドラム40を回転して各感光体ドラム40上にそれぞれ、ブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写体10の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写体10上に合成カラー画像を形成する。
一方、不図示のスタートスイッチを押すと、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44の1つから転写紙を繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で搬送して複写機本体100内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。または、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上の転写紙を繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。
そして、中間転写体10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写体10と2次転写ローラ22aとの間に転写紙を送り込み、2次転写装置22で転写して転写紙上にカラー画像を記録する。
【0014】
画像転写後の転写紙は、搬送ベルト24で搬送して定着装置25へと送り込み、定着装置25で熱と圧力とを加えて転写画像が定着された後、切換爪55で切り換えて排出ローラ56で排出し、排紙トレイ57上にスタックする。
一方、画像転写後の中間転写体10は、中間転写体クリーニング装置17で表面に残留する残留トナーが除去され、タンデム画像形成部20による再度の画像形成に備える。
【0015】
次に、本発明の特徴部に係る2次転写ローラ周辺の構成について説明する。
上記構成のタンデム型のカラー複写機では2次転写ローラ22aが常に当接している。そのため、連続して画像形成動作を行っているときに、転写紙へ転写されないプロセス制御用の基準濃度パターンのトナー画像が中間転写体10上に形成されると、その中間転写体10上の基準濃度パターンのトナー画像が2次転写ローラ22a側に転写されてしまう。この2次転写ローラ22aに転写されて付着した重合トナーは、中間転写体10の表面の汚れや転写紙の裏面の汚れの原因となる。
そこで、本実施形態のカラー複写機では、2次転写ローラ22aの表面に転写されて付着している重合トナーをクリーニングするクリーニング手段を設けている。
【0016】
図1は2次転写ローラ22a周辺の拡大図である。本実施形態のカラー複写機では、上記2次転写ローラ22aの表面をクリーニングするクリーニング手段として、2次転写ローラ22aの表面にカウンター方向から当接する薄板状の清掃部材としてのクリーニングブレード221を設けている。更に、2次転写ローラ22aの表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段を備えている。本実施形態では、この潤滑剤供給(塗布)手段として、板状に成型したステアリン酸亜鉛潤滑剤からなる潤滑剤塗布部材222を、2次転写ローラ22aの表面に当接するように配置している。このように2次転写ローラ22aの表面に潤滑剤を供給して塗布することにより、クリーニングブレード221のめくれや振動、摩耗などを防止し、良好なクリーニング性能を維持することができる。
【0017】
なお、重合トナーのようにクリーニングが難しいトナーに対してクリーニングブレード221を用いたクリーニングを行う場合、ブレード当接圧を高める必要がある。このブレード当接圧を高めるために、クリーニングブレード221の硬度を上げることが考えられる。しかしながら、このクリーニングブレード221の硬度は環境によって変動し、低温時に硬くなりすぎてクリーニング不良になることがある。そこで、2次転写ローラ22aの表面の硬度を高めるのが好ましい。具体的には、2次転写ローラ22aの表面の硬度をJIS−A硬度で40度以上且つ60度以下にするのが好ましい。このように2次転写ローラ22aの表面の硬度を高めることにより、クリーニングブレード221の当接圧を高めことができるため、2次転写ローラ22aに付着した重合トナーをさらに良好にクリーニングできる。
【0018】
以上、本実施形態によれば、2次転写ローラ22aの表面に当接するクリーニングブレード221により2次転写ローラ22aの表面に付着している重合トナーを掻き取ってクリーニングする。そして、潤滑剤塗布部材222で2次転写ローラ22aの表面に潤滑剤(ステアリン酸亜鉛)を供給して塗布している。この潤滑剤の塗布により、クリーニングブレード221の当接不良の原因となるクリーニングブレード221のめくれや振動、摩耗などを発生させずに、クリーニングブレード221の当接圧を高めることができる。このようにクリーニングブレード221の当接不良を防止しつつクリーニングブレード221の当接圧を高めることができる。従って、球形の重合トナーを用いた場合でもクリーニングブレード221で2次転写ローラ22a上のトナーを良好にクリーニングできる。
また、本実施形態において、2次転写ローラ22aの表面の硬度をJIS−A硬度で40度以上且つ60度以下にするのが好ましい。このように2次転写ローラ22aの表面の硬度(JIS−A硬度)を40度以上にすることにより、クリーニングブレード221の当接圧を0.15N/cm(15gf/cm)以上に高めことができる。従って、2次転写ローラ22aに付着した重合トナーをさらに良好に且つ確実にクリーニングできる。また、2次転写ローラ22aの表面の硬度はJIS−A硬度で60度以下にすることにより、中間転写体10と対向する2次転写位置で所定幅の転写ニップを形成できるとともに、2次転写ローラ22aが他の部材と接するときの振動を抑制することができる。
また、本実施形態では、上記形状係数(SF−1)が150以下、又は円形度が0.96以上の球形の重合トナーを用いることにより高画質のカラー画像を形成することができる。そして、このような球形の重合トナーを用いた場合でも、上記クリーニングブレード221と潤滑剤塗布部材222とを組み合わせた構成により、2次転写ローラ22aの表面を良好にクリーニングできた。また、上記所定硬度を有する2次転写ローラ22aと組み合わせると、2次転写ローラ22aの表面をさらに良好にクリーニングできた。
【0019】
【発明の効果】
請求項1乃至4の発明によれば、清掃部材の当接不良の原因となる清掃部材のめくれや振動、摩耗などの発生を防止しつつ、2次転写部材表面に対する清掃部材の当接圧を高めることができる。従って、画質向上のために球形の重合トナーを使用し、記録媒体に転写されるトナー画像以外の中間転写体上のトナー画像が2次転写部材に転写される場合でも、2次転写部材上のトナーを良好にクリーニングできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るカラー複写機の2次転写ローラ周辺の拡大図。
【図2】同カラー複写機の概略構成図。
【符号の説明】
10 中間転写体
16 第3の支持ローラ
18 画像形成部
20 タンデム画像形成部
22 2次転写手段
22a 2次転写ローラ
221 クリーニングブレード
222 潤滑剤塗布部材
40 感光体ドラム
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンター、FAXなどの画像形成装置に関する。詳しくは、複数の像担持体からそれぞれ1次転写して中間転写体上に形成した合成トナー画像を、中間転写体の表面に当接する2次転写部材を用いて記録媒体に2次転写する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、この種の画像形成装置としては、市場からの要求にともない、カラー複写機やカラープリンタなどカラー画像を形成できる画像形成装置が多くなってきている。このカラー画像を形成する画像形成装置には、1個の感光体ドラムを用いるいわゆる1ドラム型のカラー画像形成装置と、複数個の感光体ドラムを並べたいわゆるタンデム型の画像形成装置とがある。これらの画像形成装置を比較すると、前者の1ドラム型の画像形成装置は、感光体ドラムが1つであるから、比較的小型化でき、コストも低減できる利点はある。しかしながら、1つの感光体ドラムを用いて複数回(通常4回)画像形成を繰り返してフルカラー画像を形成するため、画像形成の高速化が難しい。これに対し、後者のタンデム型の画像形成装置は、大型化し、コスト高となる欠点はあるものの、画像形成の高速化が容易である利点がある。最近は、フルカラー画像もモノクロ画像並みのスピード要求が望まれることから、タンデム型の画像形成装置が注目されてきている。
【0003】
上記タンデム型の画像形成装置は、並設された複数の感光体ドラムに対してそれぞれ個別に現像装置を設け、各感光体ドラム上にそれぞれ単色トナー像を形成する。そして、直接転写方式では、各感光体ドラム上の単色トナー像を順次転写紙(記録媒体)に重ね合わせるように転写してカラー画像を記録する。また、間接転写方式では、各感光体ドラム上の単色トナー像を一旦中間転写体上に重ね合わせるように転写し、中間転写体上の合成トナー像を転写紙に一括転写する。
これらの2つの転写方式を比較すると、前者の直接転写方式は、複数の感光体ドラムが並んだ画像形成部の転写紙搬送方向上流側に給紙装置を、その下流側に定着装置を配置しなければならず、感光体ドラムの並び方向に大型化する欠点がある。これに対し、後者の間接転写方式は、中間転写体から転写紙へ転写する2次転写位置を比較的自由に設置することができる。そのため、上下方向において給紙装置および定着装置を上記画像形成部と重ねて配置することができ、感光体ドラムの並び方向の小型化が可能となる利点がある。また、前者の直接転写方式は、上記感光体ドラムの並び方向に大型化しないためには、定着装置を画像形成部の転写紙搬送方向下流側に接近して配置することとなる。この画像形成部を出た転写紙は、その転写紙の腰により、たわむことなく直線的に進んで定着装置に進入しようとする。そのため、転写紙の先端が定着装置に進入するときの衝撃(特に厚い転写紙で顕著となる)や、定着装置を通過するときの転写紙搬送速度と転写搬送ベルトによる転写紙搬送速度との速度差が生じる。このような定着装置への転写紙進入時の衝撃や転写紙の搬送速度差により、定着装置がその上流側の画像形成に影響を及ぼしやすい欠点がある。これに対し、後者の間接転写方式は、前述のように装置の小型化を確保しつつ、中間転写体から転写紙への2次転写位置を比較的自由に設置することができる。そのため、2次転写位置と定着装置との間の距離を、転写紙がたわむことができる十分な余裕をもって設定することができるから、定着装置がほとんど上流側の画像形成に悪影響を及ぼさないようにすることができる。
以上のようなことから、最近は、タンデム型の画像形成装置の中で、特に間接転写方式のものが注目されてきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の間接転写方式のタンデム型画像形成装置では、連続して転写紙へ画像を形成する連続画像形成動作時に、中間転写体に2次転写部材が当接したままの状態になっている。そのため、連続画像形成動作時に、転写紙へ転写されないプロセス制御用の基準濃度パターンのトナー画像が中間転写体上に形成されると、その中間転写体上の基準濃度パターンのトナー画像が2次転写部材側に転写されてしまう。この2次転写部材に転写されて付着したトナーは、中間転写体の表面の汚れや転写紙の裏面の汚れの原因となる。
以上のように2次転写部材の表面にトナーが転写されるため2次転写部材表面のクリーニングが必要となるが、最近では画質の向上のために重合トナーの使用が採用されることが多くなってきている。この重合トナーは球形であることが特徴であるためクリーニングしにくいという問題があった。したがって、かかる重合トナーからなるトナー画像が2次転写部材の表面に転写された場合でも、その2次転写部材上のトナーを確実にクリーニングすることが必要となっていた。
【0005】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものである。その目的は、画質向上のために球形の重合トナーを使用し、記録媒体に転写されるトナー画像以外の中間転写体上のトナー画像が2次転写部材に転写される場合でも、2次転写部材上のトナーを良好にクリーニングできる画像形成装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、複数の像担持体と、各像担持体上に互いに異なる色のトナー画像を形成する画像形成手段と、各像担持体に対向する1次転写位置を通過するように複数の支持部材に張架されて駆動される無端状の中間転写体と、各像担持体上に形成された各色のトナー画像を該中間転写体に重ね合わせて転写する1次転写手段と、該中間転写体の表面に2次転写部材が当接する2次転写位置で該中間転写体上のトナー画像を記録媒体に一括転写する2次転写手段とを備え、該トナー画像形成用のトナーとして重合トナーを用いた画像形成装置であって、該2次転写部材の表面に当接する薄板状の清掃部材と、該2次転写部材の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記2次転写部材の表面のJIS−A硬度が40度以上且つ60度以下であることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、上記重合トナーの形状係数(SF−1)が150以下であることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、上記重合トナーの円形度が0.96以上であることを特徴とするものである。
【0007】
請求項1乃至4の画像形成装置では、2次転写部材の表面に当接する薄板状の清掃部材により2次転写部材の表面に付着しているトナーを掻き取ってクリーニングする。ここで、本発明者は、上記薄板状の清掃部材による2次転写部材表面のクリーニングを、高画質化が可能な球形の重合トナーを用いた場合に適用する実験を鋭意行った。その結果、2次転写部材表面に付着しているトナーが重合トナーのように球形をしていると2次転写部材表面に対する清掃部材の当接圧を高めないとクリーニング不良が発生しやすいことがわかった。また、清掃部材の当接圧を高めていくと清掃部材のめくれや振動、摩耗などが発生し、清掃部材の当接不良が発生することがわかった。この清掃部材の当接不良が発生すると2次転写部材表面のクリーニング不良が発生してしまう。
そこで、請求項1乃至4の画像形成装置では、潤滑剤供給手段で2次転写部材の表面に潤滑剤を供給することにより、清掃部材の当接不良の原因となる清掃部材のめくれや振動、摩耗などを発生させずに、清掃部材の当接圧を高めることができるようにしている。このように清掃部材の当接不良を防止しつつ清掃部材の当接圧を高めることができるので、球形の重合トナーを用いた場合でも清掃部材で2次転写部材上のトナーを良好にクリーニングできる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を画像形成装置である電子写真式カラー複写機(以下「カラー複写機」という)に適用した場合の実施形態について説明する。
まず、本実施形態のカラー複写機に用いた重合トナーについて説明する。重合トナーとしては各種製造方法で製造したものを使用できるが、本実施形態で使用した重合トナーは例えば次の方法で製造したものである。すなわち、少なくとも樹脂、着色剤からなるトナー組成物を有機溶剤中に溶解または分散させ、該溶解物または分散物を水系媒体中で無機分散剤又は微粒子ポリマーの存在下で分散せしめ、該溶解物または分散物を重付加反応させ得られた乳化分散液の溶媒を除去することにより得られ、さらには水系媒体中にポリエステル樹脂からなるトナー組成物を分散させてトナー粒子を形成する。特に、上記無機分散剤又は微粒子ポリマーの存在下で、水系媒体中に分散させたイソシアネート基含有プレポリマーをアミン類により伸長反応及び架橋反応させ、得られた乳化分散液の溶媒を除去することによりトナーを得ている。具体的な製法としてイソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との反応などが挙げられる。他にもイソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)としては、ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)の重縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルをさらにポリイソシアネート(PIC)と反応させた物などが挙げられる。
上記ポリエステル系樹脂(ポリエステル)としては、ウレア変性ポリエステル(UMPE)を用いることができるが、このポリエステル中に、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。
また、本実施形態の重合トナーに用いる離型剤としては公知の各種ワックス成分を用いることができ、着色剤としては、公知の各種染料及び顔料が全て使用できる。また、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。また、着色粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するために外添剤を添加してもよい。
【0009】
上記重合トナーは磁性キャリアと混合され2成分系現像剤として用いる。現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100質量部に対してトナー1〜10質量部が好ましい。磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用できる。
【0010】
ここで、高画質を得るために上記重合トナーの円形度は0.96以上が好ましい。また、上記重合トナーの形状係数(SF−1)は150以下が好ましい。トナーの形状係数SF−1が150を越えると、球形から離れて紡錘状〜棒状に近づき、像担持体としての感光体ドラムから中間転写体への転写時におけるトナー像の転写効率の低下が認められる。さらに、中間転写体から転写材への転写時におけるトナー像の転写効率の低下も認められる。
なお、上記トナーの円形度は、トナー粒子と同一の投影面積を持つ真円の円周とトナー粒子の周長との比によって定義される。このトナーの円形度は、例えばフロー式粒子像分析装置FPIA−1000(東亜医用電子株式会社製)により平均円形度として計測できる。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
また、上記トナーの形状係数を示すSF−1とは、例えば日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い倍率500倍に拡大したトナー像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報をインターフェースを介して例えばニコレ社製画像解析装置(Luzex)に導入し解析を行い、次式(1)より算出して得られた値をいう。式(1)中のMXLNGはトナー粒子の絶対最大長を示し、AREAはトナー粒子の投影面積を示す。
【数1】
(SF−1)={(MXLNG)2/(AREA)}・(π/4)・100 (1)
【0011】
次に、本実施形態に係るタンデム型間接転写方式のカラー複写機の全体構成について説明する。
図1は、同カラー複写機の概略構成図である。図中符号100はカラー複写機本体、200はそれを載せる給紙テーブル、300はカラー複写機本体100上に取り付けるスキャナ、400はさらにその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)である。
カラー複写機本体100には、中央に、無端ベルト状の中間転写体10を設けている。この中間転写体10は、3つの支持ローラ14、15、16に掛け回され、図中時計回りに回転搬送可能となっている。3つの支持ローラのうち第2の支持ローラ15の左には、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニング装置17が設けられている。また、第1の支持ローラ14と第2の支持ローラ15間に張り渡した中間転写体10上には、その搬送方向に沿って、イエロー,シアン,マゼンタ,ブラックの4つの画像形成部18が横に並べて配置されている。
上記タンデム画像形成部20における個々の画像形成部18は、像担持体としての感光体ドラム40のまわりに、帯電装置、現像装置、1次転写手段としての1次転写ローラ62、感光体クリーニング装置、除電装置などを備えている。また、タンデム画像形成部20の上には、露光装置21が設けられている。
これらの4つの画像形成部18により、各感光体ドラム40上に互いに異なる色のトナー画像を形成する画像形成手段としてのタンデム画像形成部20が構成されている。
【0012】
また、中間転写体10を挟んでタンデム画像形成部20と反対の側には、2次転写手段としての2次転写装置22を備えている。この2次転写手段22は、転写材としての転写紙が通過する2次転写位置で中間転写体10を介して第3の支持ローラ16に対向するように配設された回転可能な2次転写部材としての2次転写ローラ22aを用いて構成されている。この2次転写ローラ22aが中間転写体10に当接している2次転写位置を転写紙が通過するときに、中間転写体10上のトナー画像が転写紙へ転写される。
また、2次転写位置の転写紙搬送方向下流側には、2つのローラ23間に無端ベルトである搬送ベルト24が掛け渡された搬送ユニットが配設されている。そして、この搬送ユニットは、2次転写位置でトナー画像が転写された転写紙を次の定着装置に搬送する。上記搬送ユニットの転写紙搬送方向下流側に、転写紙上の転写画像を定着する定着装置25が設けられている。この定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てた構成となっている。
【0013】
上記構成のカラー複写機を用いてコピーをとるときは、原稿自動搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じてそれで押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動した後、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ300を駆動し、第1走行体33および第2走行体34を走行する。そして、第1走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体34に向け、第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入れ、原稿内容を読み取る。
また、不図示のスタートスイッチを押すと、不図示の駆動モータで支持ローラ14、15、16の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転し、中間転写体10を回転搬送する。同時に、個々の画像形成部18で像担持体としての感光体ドラム40を回転して各感光体ドラム40上にそれぞれ、ブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写体10の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写体10上に合成カラー画像を形成する。
一方、不図示のスタートスイッチを押すと、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44の1つから転写紙を繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で搬送して複写機本体100内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。または、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上の転写紙を繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。
そして、中間転写体10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写体10と2次転写ローラ22aとの間に転写紙を送り込み、2次転写装置22で転写して転写紙上にカラー画像を記録する。
【0014】
画像転写後の転写紙は、搬送ベルト24で搬送して定着装置25へと送り込み、定着装置25で熱と圧力とを加えて転写画像が定着された後、切換爪55で切り換えて排出ローラ56で排出し、排紙トレイ57上にスタックする。
一方、画像転写後の中間転写体10は、中間転写体クリーニング装置17で表面に残留する残留トナーが除去され、タンデム画像形成部20による再度の画像形成に備える。
【0015】
次に、本発明の特徴部に係る2次転写ローラ周辺の構成について説明する。
上記構成のタンデム型のカラー複写機では2次転写ローラ22aが常に当接している。そのため、連続して画像形成動作を行っているときに、転写紙へ転写されないプロセス制御用の基準濃度パターンのトナー画像が中間転写体10上に形成されると、その中間転写体10上の基準濃度パターンのトナー画像が2次転写ローラ22a側に転写されてしまう。この2次転写ローラ22aに転写されて付着した重合トナーは、中間転写体10の表面の汚れや転写紙の裏面の汚れの原因となる。
そこで、本実施形態のカラー複写機では、2次転写ローラ22aの表面に転写されて付着している重合トナーをクリーニングするクリーニング手段を設けている。
【0016】
図1は2次転写ローラ22a周辺の拡大図である。本実施形態のカラー複写機では、上記2次転写ローラ22aの表面をクリーニングするクリーニング手段として、2次転写ローラ22aの表面にカウンター方向から当接する薄板状の清掃部材としてのクリーニングブレード221を設けている。更に、2次転写ローラ22aの表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段を備えている。本実施形態では、この潤滑剤供給(塗布)手段として、板状に成型したステアリン酸亜鉛潤滑剤からなる潤滑剤塗布部材222を、2次転写ローラ22aの表面に当接するように配置している。このように2次転写ローラ22aの表面に潤滑剤を供給して塗布することにより、クリーニングブレード221のめくれや振動、摩耗などを防止し、良好なクリーニング性能を維持することができる。
【0017】
なお、重合トナーのようにクリーニングが難しいトナーに対してクリーニングブレード221を用いたクリーニングを行う場合、ブレード当接圧を高める必要がある。このブレード当接圧を高めるために、クリーニングブレード221の硬度を上げることが考えられる。しかしながら、このクリーニングブレード221の硬度は環境によって変動し、低温時に硬くなりすぎてクリーニング不良になることがある。そこで、2次転写ローラ22aの表面の硬度を高めるのが好ましい。具体的には、2次転写ローラ22aの表面の硬度をJIS−A硬度で40度以上且つ60度以下にするのが好ましい。このように2次転写ローラ22aの表面の硬度を高めることにより、クリーニングブレード221の当接圧を高めことができるため、2次転写ローラ22aに付着した重合トナーをさらに良好にクリーニングできる。
【0018】
以上、本実施形態によれば、2次転写ローラ22aの表面に当接するクリーニングブレード221により2次転写ローラ22aの表面に付着している重合トナーを掻き取ってクリーニングする。そして、潤滑剤塗布部材222で2次転写ローラ22aの表面に潤滑剤(ステアリン酸亜鉛)を供給して塗布している。この潤滑剤の塗布により、クリーニングブレード221の当接不良の原因となるクリーニングブレード221のめくれや振動、摩耗などを発生させずに、クリーニングブレード221の当接圧を高めることができる。このようにクリーニングブレード221の当接不良を防止しつつクリーニングブレード221の当接圧を高めることができる。従って、球形の重合トナーを用いた場合でもクリーニングブレード221で2次転写ローラ22a上のトナーを良好にクリーニングできる。
また、本実施形態において、2次転写ローラ22aの表面の硬度をJIS−A硬度で40度以上且つ60度以下にするのが好ましい。このように2次転写ローラ22aの表面の硬度(JIS−A硬度)を40度以上にすることにより、クリーニングブレード221の当接圧を0.15N/cm(15gf/cm)以上に高めことができる。従って、2次転写ローラ22aに付着した重合トナーをさらに良好に且つ確実にクリーニングできる。また、2次転写ローラ22aの表面の硬度はJIS−A硬度で60度以下にすることにより、中間転写体10と対向する2次転写位置で所定幅の転写ニップを形成できるとともに、2次転写ローラ22aが他の部材と接するときの振動を抑制することができる。
また、本実施形態では、上記形状係数(SF−1)が150以下、又は円形度が0.96以上の球形の重合トナーを用いることにより高画質のカラー画像を形成することができる。そして、このような球形の重合トナーを用いた場合でも、上記クリーニングブレード221と潤滑剤塗布部材222とを組み合わせた構成により、2次転写ローラ22aの表面を良好にクリーニングできた。また、上記所定硬度を有する2次転写ローラ22aと組み合わせると、2次転写ローラ22aの表面をさらに良好にクリーニングできた。
【0019】
【発明の効果】
請求項1乃至4の発明によれば、清掃部材の当接不良の原因となる清掃部材のめくれや振動、摩耗などの発生を防止しつつ、2次転写部材表面に対する清掃部材の当接圧を高めることができる。従って、画質向上のために球形の重合トナーを使用し、記録媒体に転写されるトナー画像以外の中間転写体上のトナー画像が2次転写部材に転写される場合でも、2次転写部材上のトナーを良好にクリーニングできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るカラー複写機の2次転写ローラ周辺の拡大図。
【図2】同カラー複写機の概略構成図。
【符号の説明】
10 中間転写体
16 第3の支持ローラ
18 画像形成部
20 タンデム画像形成部
22 2次転写手段
22a 2次転写ローラ
221 クリーニングブレード
222 潤滑剤塗布部材
40 感光体ドラム
Claims (4)
- 複数の像担持体と、各像担持体上に互いに異なる色のトナー画像を形成する画像形成手段と、各像担持体に対向する1次転写位置を通過するように複数の支持部材に張架されて駆動される無端状の中間転写体と、各像担持体上に形成された各色のトナー画像を該中間転写体に重ね合わせて転写する1次転写手段と、該中間転写体の表面に2次転写部材が当接する2次転写位置で該中間転写体上のトナー画像を記録媒体に一括転写する2次転写手段とを備え、該トナー画像形成用のトナーとして重合トナーを用いた画像形成装置であって、
該2次転写部材の表面に当接する薄板状の清掃部材と、該2次転写部材の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1の画像形成装置において、
上記2次転写部材の表面のJIS−A硬度が40度以上且つ60度以下であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2の画像形成装置において、
上記重合トナーの形状係数(SF−1)が150以下であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2の画像形成装置において、
上記重合トナーの円形度が0.96以上であることを特徴とする画像形成装置。
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- 2002-09-02 JP JP2002257103A patent/JP2004094055A/ja active Pending
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