JP4890336B2 - 厚鋼板の製造方法 - Google Patents

厚鋼板の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4890336B2
JP4890336B2 JP2007106879A JP2007106879A JP4890336B2 JP 4890336 B2 JP4890336 B2 JP 4890336B2 JP 2007106879 A JP2007106879 A JP 2007106879A JP 2007106879 A JP2007106879 A JP 2007106879A JP 4890336 B2 JP4890336 B2 JP 4890336B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel plate
thick steel
finish rolling
hot straightening
straightening machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007106879A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008264786A (ja
Inventor
宗之 前田
輝樹 林田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2007106879A priority Critical patent/JP4890336B2/ja
Publication of JP2008264786A publication Critical patent/JP2008264786A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4890336B2 publication Critical patent/JP4890336B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Straightening Metal Sheet-Like Bodies (AREA)

Description

本発明は、熱間圧延による厚鋼板の製造方法に関する。
従来より、熱間圧延により厚鋼板を製造する際は、厚鋼板の良好な平坦度を得るために、仕上圧延後に厚鋼板を熱間矯正することが行われている。この熱間圧延により厚鋼板を製造する場合、スラブ(鋳片ともいう。)を加熱炉で加熱する過程で1次スケールが発生し、粗圧延及び仕上圧延の過程で2次スケールが発生することが知られている。これらのスケールは、圧延中又は仕上圧延後の熱間矯正中に噛み込まれ、厚鋼板の表面に残留してスケール疵を発生させるため、塗装不良や溶接不良などの厚鋼板の表面品質を低下させる原因となる。
そこで、このようなスケール疵の発生を抑制するために、仕上圧延機による圧延前又は圧延後に、厚鋼板の表面に冷却水を高圧噴射し、厚鋼板の表面に発生したスケールを除去すること(デスケーリングという。)が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2003−126906号公報
しかしながら、厚鋼板の表面に発生したスケールを仕上圧延直後に除去したとしても、厚鋼板の温度が高い場合には、その後、再びスケールが発生してしまい、このスケールが熱間矯正中に噛み込まれることによって、上述したスケール疵を発生させることになる。一方、厚鋼板の温度を低くすれば、スケールの発生は抑制できるものの、厚鋼板の温度が低くなり過ぎると、熱間矯正による矯正能力が落ち、厚鋼板の矯正が不充分となって良好な平坦度を得ることが困難となる。更に、熱間矯正機の負荷も増大するため、経済的に不利となる。
また、仕上圧延後のスケールの発生を抑制するためには、仕上圧延機による厚鋼板の仕上圧延温度を下げる方法がある。しかしながら、厚鋼板の仕上圧延温度を下げてしまうと、厚鋼板の圧延性が悪くなり、仕上圧延機による厚鋼板の圧下パス回数が増加してしまうため、生産性が低下すると共に、使用電力量の増加に伴うコスト上昇を招くことになる。
そこで、本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、スケール疵の発生を抑制した熱間圧延による厚鋼板の製造方法、具体的には、厚鋼板の仕上圧延及びデスケーリングを容易に行うため厚鋼板の仕上圧延温度を高くした場合でも、仕上圧延後の厚鋼板の表面におけるスケールの発生を抑制し、なお且つ、好ましくは厚鋼板の厚み方向の表裏層部を主体に冷却して、仕上圧延後に冷却ムラが生じないよう厚鋼板を緩冷却することを可能とした厚鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、厚鋼板の仕上圧延及びデスケーリングを容易に行うため、厚鋼板の仕上圧延温度を最終パスで900℃以上とした。この場合、仕上圧延後少なくとも5秒以内に、仕上圧延機と熱間矯正機との間に配置した水噴射装置から水を噴射し、少なくとも厚鋼板の表面温度が850℃を超える間は厚鋼板の表面にスケール(具体的には、ブリスターと呼ばれる厚いスケールの膨れ)が発生するため、その間は厚鋼板の表面が酸化されないよう厚鋼板の表面を水で被覆した状態(空気を遮断した状態)とする。これにより、仕上圧延後の厚鋼板の表面におけるスケールの発生を抑制し、なお且つ、仕上圧延機と熱間矯正機との間で厚鋼板を緩冷却すると、厚鋼板の厚み方向の表裏層部を主体に冷却して中心部まで強く冷却されないことから、厚鋼板に冷却ムラが生じないことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、上記課題を解決することを目的とした本発明の要旨は以下の通りである。
(1) 仕上圧延機による仕上圧延及び前記仕上圧延機の入側に配置したデスケーリング装置によるデスケーリングを行った後に、熱間矯正機による熱間矯正を行う厚鋼板の製造方法であって、
前記仕上圧延における最終パスの圧延温度を900℃以上とし、前記仕上圧延後少なくとも5秒以内に、前記仕上圧延機と前記熱間矯正機との間に配置した水噴射装置から水を噴射し、少なくとも前記厚鋼板の表面温度が850℃を超える間は前記水噴射装置による水噴射を継続することを特徴とする厚鋼板の製造方法。
(2) 前記熱間矯正機を通過する際に、厚鋼板の表面温度を700℃以上、850℃以下とすることを特徴とする前記(1)に記載の厚鋼板の製造方法。
(3) 前記水噴射装置を前記仕上圧延機と前記熱間矯正機との間の全長に亘って配置することを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の厚鋼板の製造方法。
以上のように、本発明の製造方法によれば、厚鋼板の仕上圧延温度が高い場合でも、仕上圧延後の厚鋼板の表面におけるスケールの発生を抑制することができ、なお且つ、仕上圧延後に冷却ムラが生じないよう厚鋼板を緩冷却することができるため、熱間矯正後の厚鋼板の表面におけるスケール疵の発生を抑制しつつ、良好な平坦度を有する厚鋼板を製造することが可能である。
以下、本発明を適用した厚鋼板の製造方法について、図面を参照して詳細に説明する。
本発明は、厚鋼板となる鋼材(スラブ)を、加熱炉で加熱し、熱間粗圧延機及び熱間仕上圧延機で熱間圧延した後、熱間矯正機で熱間矯正することによって、所定の厚み(例えば4.5〜90mm)とされた厚鋼板を製造する場合に適用されるものである。
本発明を適用した厚鋼板の製造方法は、図1に模式的に示すように、仕上圧延機1による仕上圧延及び仕上圧延機1の入側に配置したデスケーリング装置2によるデスケーリングを行った後に、熱間矯正機3による熱間矯正を行う際に、仕上圧延における最終パスの圧延温度を900℃以上とし、仕上圧延後少なくとも5秒以内に、仕上圧延機1と熱間矯正機3との間に配置した水噴射装置4から水を噴射し、少なくとも厚鋼板Sの表面温度が850℃を超える間は水噴射装置4による水噴射を継続することを特徴としている。
以下、本発明を特定する各種の条件等を規定した理由について説明する。
上述した仕上圧延では、1スタンド又は2スタンドの仕上圧延機1による往復繰り返し圧延によって厚鋼板Sを所定の厚みに調整する。
また、仕上圧延前又は仕上圧延中においては、仕上圧延機1の入側に配置したデスケーリング装置2によって厚鋼板Sの表面に発生したスケールを除去する(デスケーリングという。)。具体的に、デスケーリング装置2は、厚鋼板Sを挟んだ上下両側に配置され、厚鋼板Sの両面に冷却水を高圧で噴射しながら、厚鋼板Sの表面に発生したスケールを除去する。
本発明では、仕上圧延機1による厚鋼板Sの仕上圧延温度は、最終パスで900℃以上とする。この仕上圧延温度を900℃以上とすることで、最終パスの入側でのデスケーリングがしやすくなり、デスケーリング装置2の前工程における仕上圧延前又は仕上圧延中に厚鋼板Sの表面に発生したスケールを確実に除去することができる。また、厚鋼板Sの仕上圧延温度を上げると、圧延しやすくなるため、生産性を向上させることができる。
なお、仕上圧延温度の上限については、圧延される鋼材の種類等により任意に変更することが可能であり、特に限定しないものの、本発明の製造方法によれば、仕上圧延温度が1100℃の場合でも、仕上圧延後から熱間矯正機までにおけるスケールの発生を抑制することが可能である。
本発明では、厚鋼板Sの仕上圧延後、仕上圧延機1を通過した厚鋼板Sに対して水噴射装置4から水を噴射する(ラインシャワーという。)。水噴射装置4は、厚鋼板Sを挟んだ上下両側に配置されると共に、仕上圧延機1と熱間矯正機3との間に複数並んで設けられている。具体的に、この水噴射装置4は、厚鋼板Sの表面が酸化されないよう厚鋼板Sの表面を水で被覆した状態で冷却するためのものである。これにより、仕上圧延後の厚鋼板Sの表面にブリスターと呼ばれる厚いスケールの膨れが発生するの抑制することができる。また、この水噴射装置4を用いた場合には、上述したデスケーリングの場合とは異なり、仕上圧延後に冷却ムラが生じないよう厚鋼板Sを緩冷却することが好ましい。
この水噴射装置4が噴射する水量は10〜50L/min・mが好ましい。この水量が10L/min・m未満であると、ラインシャワーによる効果が得られずスケールが発生することになる。一方、この水量が50L/min・mを超えると、厚鋼板の厚み方向の表裏層部だけでなく中心部まで冷却が進行して、均一冷却が困難となり、冷却ムラが生じると共に、エネルギーロスとなる。したがって、厚鋼板の厚み方向の表裏層部を主体に緩冷却とするためには、上述した水噴射装置4が噴射する水量を10〜50L/min・mの範囲とすることが好ましく、より好ましくは15〜30L/min・mの範囲である。
本発明では、仕上圧延後少なくとも5秒以内に、水噴射装置4から水を噴射し、厚鋼板Sの表面が酸化されないよう厚鋼板Sの表面を水で被覆した状態とすることが好ましい。
ここで、ブリスターの発生状態について、酸化時間(S)と酸化開始温度(℃)との関係を示すグラフを図2に示す。なお、図2中に示す各線は、下から順に0.1mm以上のブリスター、5mm以上のブリスター、20mm以上のブリスターが発生した場合である。
図2に示すように、厚鋼板Sの表面温度が900℃の場合には、少なくとも10秒後に0.1mm以上のブリスターが発生することがわかる。また、厚鋼板Sの表面温度が1000℃以上の場合には、少なくとも5秒後に5mm以上のブリスターが発生することがわかる。また、厚鋼板Sの表面温度が900〜980℃の場合には、5mm以下のブリスターしか発生しないことがわかる。また、厚鋼板Sの表面温度が850℃以下の場合には、ほとんどブリスターは発生しないことがわかる。
したがって、本発明では、上述した厚鋼板Sの仕上圧延温度に合わせて、仕上圧延後少なくとも5秒以内に水噴射装置4から水を噴射する必要があり、好ましくは3秒以内である。これにより、厚鋼板Sの表面が酸化されないよう厚鋼板Sの表面を水で被覆した状態とすることができ、仕上圧延後の厚鋼板Sの表面におけるブリスターの発生を抑制することができる。
また、本発明では、厚鋼板Sの表面温度が850℃を超える間は仕上圧延後の厚鋼板Sの表面にブリスターが発生することから、その間は水噴射装置4による水噴射を継続し、厚鋼板Sの表面が酸化されないよう厚鋼板Sの表面を水で被覆した状態とする。これにより、仕上圧延後の厚鋼板Sの表面におけるスケールの発生を抑制しながら、厚鋼板Sに冷却ムラが生じないよう仕上圧延機1と熱間矯正機3との間で厚鋼板Sを緩冷却することができる。
本発明では、熱間矯正機3を通過する際の厚鋼板Sの表面温度は、700℃以上、850℃以下とすることが好ましい。厚鋼板Sの表面温度が700℃未満になると、熱間矯正機3の厚鋼板Sに対する矯正能力が落ち、厚鋼板Sの平坦度を確保することが困難となる。さらに、熱間矯正機3の負荷も増大することになる。一方、厚鋼板Sの表面温度が850℃以下になると、熱間矯正を終了するまでにスケールの発生を確実に防止できるので好ましい。
したがって、本発明では、好ましくは熱間矯正機3を通過する際の厚鋼板Sの表面温度が700℃以上、850℃以下となるように、仕上圧延機1と熱間矯正機3との間に配置された水噴射装置4による水噴射を制御する。
このため、本発明では、上述した水噴射装置4を仕上圧延機1と熱間矯正機3との間の全長に亘って配置してもよい。この場合、厚鋼板Sが仕上圧延機1から熱間矯正機3へと搬送される間、水噴射装置4から水を噴射し、厚鋼板Sの表面が酸化されないよう厚鋼板Sの表面を水で被覆した状態とすることができる。
また、仕上圧延後に厚鋼板Sの表面温度が850℃以下となれば、厚鋼板Sの表面にブリスターは発生しないため、厚鋼板Sが仕上圧延機1から熱間矯正機3へと搬送される間に、厚鋼板Sの表面温度が850℃以下となった場合には、水噴射装置4による水噴射を停止し、その後は空冷により厚鋼板Sを熱間矯正機3まで搬送してもよい。また、常にこの状態である場合には、必ずしも上記水噴射装置4を仕上圧延機1と熱間矯正機3との間の全長に亘って配置する必要はなく、上記水噴射装置4を仕上圧延機1と熱間矯正機3との間の中途部に亘って配置すればよい。
なお、仕上圧延機1と熱間矯正機3との間には、図示を省略するが、仕上圧延後の厚鋼板Sを搬送するための複数の搬送ロールが所定の間隔で並んで設けられている。また、仕上圧延機1と熱間矯正機3との間には、厚鋼板Sの表面温度を測定するため、非接触式の温度測定器を配置し、厚鋼板Sの表面温度をモニタリングしながら、水噴射装置4による水噴射を制御することも可能である。
以上のように、本発明の製造方法によれば、厚鋼板Sの仕上圧延及びデスケーリングを容易に行うため厚鋼板Sの仕上圧延温度を高くした場合でも、仕上圧延後の厚鋼板Sの表面におけるスケールの発生を抑制することができ、なお且つ、仕上圧延後に冷却ムラが生じないよう厚鋼板Sを緩冷却することができるため、熱間矯正後の厚鋼板Sの表面におけるスケール疵の発生を抑制しつつ、良好な平坦度を有する厚鋼板を製造することが可能である。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
本実施例では、図3に模式的に示すように、質量%で、C:0.16%、Si:0.08%、Mn:0.73%、P:0.016%、S:0.008%、Al:0.029%、N:0.0023%を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなる厚み250mmの鋼材(SS400、TS40キロ級鋼)を、加熱炉10で1150℃に加熱し、熱間粗圧延機11及び熱間仕上圧延機12で熱間圧延し、熱間矯正機13で熱間矯正した後、制御冷却装置14で強制冷却することによって、厚み15mmの厚鋼板Sを製造する実機試験を行った。
そして、本実施例では、仕上圧延機12の入側に配置したデスケーリング装置15によるデスケーリングの有無、並びに、仕上圧延機12と熱間矯正機13との間に配置した水噴射装置16によるラインシャワーの有無の違いによって、厚鋼板の表面におけるスケール疵の発生状態及び平坦度を調べた。以下、実施例1〜3及び比較例1〜5の各評価結果を表1にまとめて示す。
なお、仕上圧延直後の厚鋼板Sの表面温度と、熱間矯正直前の厚鋼板Sの表面温度は、非接触式の温度測定器17により測定した。
また、仕上圧延機12と熱間矯正機13との間の全長は約110mであり、その間を厚鋼板Sが約40秒で通過することになる。
熱間矯正機13は、上側ロール4本、下側ロール6本のロール式レベラーであり、上下ロールギャップを板厚−3mmに設定した。また、各ロール反力は100tである。
デスケーリングについては、厚鋼板Sを挟んだ上下からの水噴射を15MPa、6000L/min・mとした。
ラインシャワーについては、厚鋼板Sを挟んだ上下のスプレーノズルから常温水をスプレーした。その際の水量は、上側を15L/min・mとし、下側を23L/min・mとした。また、ラインシャワーの開始時間は、仕上圧延後から水噴射開始までの時間(秒)である。
スケール疵については、以下の評価基準に基づいて評価を行った。
(評価基準)
○:良好(疵深さ0.1mm以下)
×:基準外(疵深さ0.3mm超)
平坦度については、以下の評価基準に基づいて評価を行った。
(評価基準)
○:良好(波高3mm以下)
△:基準内(波高6mm以下)
×:基準外(波高6mm超)
Figure 0004890336
表1に示すように、比較例1では、上述したデスケーリング及びラインシャワーを行わなかったために、仕上圧延前及び仕上圧延後に発生したブリスターが熱間矯正中に噛み込まれることによって、厚鋼板Sの表面に肌荒れ(スケール疵)が発生した。
また、比較例2では、上述したラインシャワーを行わなかったために、仕上圧延後に発生したブリスターが熱間矯正中に噛み込まれることによって、厚鋼板Sの表面に肌荒れ(ボタン状のスケール疵)が発生した。
また、比較例3では、上述したデスケーリングを行わなかったために、仕上圧延前に発生したブリスターが熱間矯正中に噛み込まれることによって、厚鋼板Sの表面に肌荒れ(スケール疵)が発生した。
また、比較例4では、熱間矯正機13を通過する際の厚鋼板Sの表面温度が850℃を超えたことで、熱間矯正中に発生したスケールによって、厚鋼板Sの表面にスケール疵が発生した。
また、比較例5では、仕上圧延後から10秒後にラインシャワーを行ったことで、仕上圧延後に発生したブリスターが熱間矯正中に噛み込まれてしまい、厚鋼板Sの表面にスケール疵が発生した。
これに対して、本発明の条件を満たす実施例1及び実施例2では、何れも厚鋼板Sの表面にスケール疵の発生はなく、厚鋼板Sの平坦度も良好であった。
また、実施例3では、熱間矯正機13を通過する際の厚鋼板Sの表面温度が700℃未満となったことで、熱間矯正機13の厚鋼板Sに対する矯正能力が落ち、厚鋼板の平坦度が若干悪化したものの、基準内であった。
以上のことから、本発明によれば、熱間圧延により厚鋼板を製造する場合にスケール疵の発生を抑制しつつ、良好な平坦度を得ることが可能である。
図1は、本発明の製造方法を実施する製造設備の一例を示す模式図である。 図2は、ブリスターの発生状態を示す特性図である。 図3は、実施例における製造設備を示す模式図である。
符号の説明
1…仕上圧延機
2…デスケーリング装置
3…熱間矯正機
4…水噴射装置

Claims (3)

  1. 仕上圧延機による仕上圧延及び前記仕上圧延機の入側に配置したデスケーリング装置によるデスケーリングを行った後に、熱間矯正機による熱間矯正を行う厚鋼板の製造方法であって、
    前記仕上圧延における最終パスの圧延温度を900℃以上とし、前記仕上圧延後少なくとも5秒以内に、前記仕上圧延機と前記熱間矯正機との間に配置した水噴射装置から水を噴射し、少なくとも厚鋼板の表面温度が850℃を超える間は前記水噴射装置による水噴射を継続することを特徴とする厚鋼板の製造方法。
  2. 前記熱間矯正機を通過する際に、厚鋼板の表面温度を700℃以上、850℃以下とすることを特徴とする請求項1に記載の厚鋼板の製造方法。
  3. 前記水噴射装置を前記仕上圧延機と前記熱間矯正機との間の全長に亘って配置することを特徴とする請求項1又は2に記載の厚鋼板の製造方法。
JP2007106879A 2007-04-16 2007-04-16 厚鋼板の製造方法 Expired - Fee Related JP4890336B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007106879A JP4890336B2 (ja) 2007-04-16 2007-04-16 厚鋼板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007106879A JP4890336B2 (ja) 2007-04-16 2007-04-16 厚鋼板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008264786A JP2008264786A (ja) 2008-11-06
JP4890336B2 true JP4890336B2 (ja) 2012-03-07

Family

ID=40045035

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007106879A Expired - Fee Related JP4890336B2 (ja) 2007-04-16 2007-04-16 厚鋼板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4890336B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4874437B2 (ja) * 2010-03-15 2012-02-15 新日本製鐵株式会社 厚鋼板の製造装置
KR101673231B1 (ko) * 2015-04-10 2016-11-08 동국제강주식회사 아크센싱 특성이 우수한 후강판 제조 방법 및 이에 의해 제조된 아크센싱 특성이 우수한 후강판
DE102017212529A1 (de) 2017-07-20 2019-01-24 Sms Group Gmbh Verfahren zur Herstellung eines metallischen Bandes
CN108213091B (zh) * 2017-10-16 2019-10-29 首钢集团有限公司 一种用于消除目标钢横折缺陷的方法
CN115608783A (zh) * 2022-10-28 2023-01-17 江苏沙钢集团有限公司 一种改善厚规格tmcp钢板板型的方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07241613A (ja) * 1994-03-03 1995-09-19 Nippon Steel Corp 鋼板幅方向反り形状の制御方法
JP3249006B2 (ja) * 1994-03-10 2002-01-21 新日本製鐵株式会社 表面性状の優れた構造用厚鋼板とその製造方法
JPH11129015A (ja) * 1997-10-28 1999-05-18 Nippon Steel Corp 薄スケール鋼板の製造方法
JPH11290946A (ja) * 1998-04-16 1999-10-26 Nippon Steel Corp 厚鋼板の矯正方法
JP3596449B2 (ja) * 2000-09-13 2004-12-02 Jfeスチール株式会社 熱延鋼板の製造方法
JP4254364B2 (ja) * 2003-06-13 2009-04-15 Jfeスチール株式会社 厚鋼板の制御圧延装置及びそれを用いた制御圧延方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008264786A (ja) 2008-11-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101609174B1 (ko) 열연 규소강 생산방법
EP2535125A2 (en) Slab processing method and slab processing system
JP4890336B2 (ja) 厚鋼板の製造方法
CN113302006B (zh) 用于制造不锈钢带材的方法
EP2929949B1 (en) Device for cooling hot-rolled steel sheet
CN102791413B (zh) 用于板坯的串联表面处理的方法以及装置
JP3551129B2 (ja) 熱延鋼帯の製造方法および製造設備
JP5626275B2 (ja) 熱延鋼板の冷却方法
JP5626792B2 (ja) 高強度鋼板の圧延方法
JP5673370B2 (ja) 熱延鋼板の冷却方法
TWI477328B (zh) 熱軋鋼板冷卻裝置
JP5760613B2 (ja) 厚鋼板のデスケーリング設備およびデスケーリング方法
JP5640416B2 (ja) T形鋼のフランジ曲がり防止方法とフランジ曲がり防止装置及びt形鋼製造設備
JP5935541B2 (ja) 熱延鋼板の製造方法
JP5764935B2 (ja) 厚鋼板のデスケーリング設備およびデスケーリング方法
KR101220700B1 (ko) 열간압연공정에서 중탄강 후물재 에지부 크랙 감소 방법
TWI535859B (zh) Hot Rolling Method for High Carbon Steel
RU2736468C1 (ru) Способ производства рулонного проката из низколегированной стали
JP2017080786A (ja) 形鋼の熱間圧延設備
JP2010179322A (ja) 粗圧延におけるスリップ防止方法
CN112739469B (zh) 用于制造金属物品的方法
JP4987786B2 (ja) 熱延鋼板の製造方法
JP6380139B2 (ja) 熱間仕上圧延方法、熱延鋼板の製造方法、および、熱間仕上圧延機
JP6481671B2 (ja) 直線形鋼矢板の製造方法、及び直線形鋼矢板
JP6518948B2 (ja) 鋼板の製造方法および製造設備

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090915

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20110909

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111122

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111214

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4890336

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141222

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141222

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141222

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees