JP4888253B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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本発明は、微小なインク滴を用紙等の記録シートに噴射することにより記録シートに画像(文字も含む。)を形成していくインクジェット記録装置に関する。
近年、余白を設けることなく記録シート全体に画像を形成する縁無し印刷機能を有するインクジェット記録装置が増加しており、この縁無し印刷を実行する際には、記録ヘッドから噴射されたインク滴の一部が記録シートから外れて記録シートを支持するプラテンに付着してしまうおそれが高い。
そして、プラテンにインクが付着すると、次回の印刷時に、プラテンに付着したインクによって記録シートが汚れてしまうといった不具合が発生してしまう。そこで、例えば特許文献1に記載の発明では、プラテンの回転軸を移動可能とするとともに、縁無し印刷時に記録ヘッドから噴射されたインク滴とプラテンの回転軸とが干渉にしない位置にプラテンを移動させることにより、プラテンにインク滴が付着することを防止している。
特開2005−153143号公報
しかし、プラテン周囲の雰囲気には、非常に細かな霧状(ミスト状)のインクが浮遊しているため、印刷の進行とともに、浮遊しているミスト状のインクがプラテンに付着してプラテンが次第に汚れていく。
したがって、特許文献1に記載の発明のように、記録ヘッドから噴射されインク滴が直接的にプラテンに付着してしまうことを防止しても、プラテンの汚れを十分に防止することは難しい。
本発明は、上記点に鑑み、プラテンの汚れを十分に防止可能なインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、記録シートに向けてインク滴を噴射する記録ヘッドを有するインクジェット記録装置であって、記録ヘッドに対して対向配置され、搬送される記録シートを挟んで記録ヘッドの反対側から記録シートに接触して記録シートを支持し、記録シートと接触する接触部は、記録ヘッド側が凸となるように、一定の曲率半径で円弧状に湾曲しており、記録シートの搬送状態に応じて記録シートの搬送方向又はその反対方向に移動する可動プラテンと、可動プラテンの移動領域のうち印刷時に移動する領域よりも搬送方向の上流側端部又は下流側端部にて可動プラテンを記録シートの搬送方向に沿って回転させることにより、印刷が実行される記録シートに接触させて可動プラテンをクリーニングするクリーニング手段とを備えることを特徴とする。
これにより、請求項1に記載の発明では、印刷ジョブを実行する記録シートで直接、可動プラテンをクリーニングするので、別途、クリーニング専用のシートを必要とすることなく、簡便な構成で可動プラテンに付着したインクを除去することができ、可動プラテンの汚れを十分に防止することが可能となる。
なお、理工学的な意味における「向き」とは、始点側と終点側とが明確に区別され、単位ベクトルに正の実数を乗したもので表され、理工学的な意味における「方向」とは、単位ベクトルに正又は負の実数を乗したもので表される。このため、例えば「上下方向」とは、「上向き」と「下向き」とを両方含む意味となる。
ところで、日常的な意味では、「方向」と「向き」とが厳格に区別されていない場合が多いが、本明細書では、「搬送方向又はその反対方向」と記載されているので、可動プラテンが「下流側に向かう向き」又は「上流側に向かう向き」に移動可能であることは明らかである。
また、請求項2に記載の発明では、少なくともクリーニング手段による可動プラテンのクリーニング時には、記録シートと可動プラテンとの接触部において各々の速度が相違していることを特徴とする。
これにより、請求項2に記載の発明では、記録シートと可動プラテンとの接触部において、記録シートと可動プラテンとが互いに擦れ合うので、確実に可動プラテンに付着した汚れ(インク)を除去することができる。
なお、「速度」とは、周知のごとく、ベクトル量であり、スカラー量である「速さ」とは異なる。つまり、「速度」は「速さ」に「向き」が考慮されたベクトル量であるため、「速さ」が同一であっても、「向き」が異なる場合には、「速度」は異なる。
また、請求項3に記載の発明では、クリーニング手段は、印刷が実行される記録シートに可動プラテンをクリーニングすることを特徴とするので、クリーニング作動に伴う記録シート1枚当たりの汚れを少なくすることができ、記録シートを極力汚すことなく、可動プラテンのクリーニングを実行することができる。
また、請求項に記載の発明では、クリーニング手段は、記録シートに印刷を実行するための印刷ジョブが実行されている最中であって、記録ヘッドからインク滴が噴射されていないときに可動プラテンのクリーニングを実行することを特徴とするので、クリーニング作動の影響を受けて印刷品質が悪化してしまうことを未然に防止することができる。
以下に本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置(以下、プリンタと呼ぶ。)を図面と共に説明する。
1.図面の説明
図1は本実施形態に係るプリンタのプリンタエンジン(インクジェット記録機構)100を示す斜視図であり、図2はプラテンユニット110の上面側斜視図であり、図3はプラテンユニット110の下面図であり、図4〜図6は可動プラテン111の作動を示す図である。
また、図7は電気的構成の概略を示すブロック図であり、図8はクリーニングを実行する所定枚数Lを設定するための制御を示すフローチャートであり、図9はプリンタに対して印刷指示がされたときに実行されるメイン制御を示すフローチャートであり、図10クリーニング印刷モードのフローチャートであり、図11はクリーニング作動の説明図である。
2.本実施形態に係るプリンタエンジンの概要
2.1.主要な構成機器について
インクジェット方式のプリンタエンジン100とは、微小なインク滴を記録用紙等の記録シート(以下、用紙という。)に向けて噴射することにより用紙に画像を形成していくものである。そして、カラー画像を形成する場合には、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック等の各色のインク滴を用紙上の適切な位置に着弾させることにより様々な色彩の画像を形成する。
なお、図1中、給紙トレイ101は、用紙が少なくとも1枚載置される給紙カセットであり、給紙トレイ101から供給された用紙は、一旦、プリンタエンジン100の後方側に搬送された後、上方側にUターンするようにして、後述する記録ヘッドユニット102側に搬送される。
そして、記録ヘッドユニット(キャリッジ)102は、図4に示すように、用紙にインク滴を噴射する記録ヘッド103等を有して構成されたもので、この記録ヘッドユニット102は、画像形成時に、用紙の搬送方向と直交する方向であって用紙の記録面と平行な方向(図4の紙面と直交する方向)、つまり主走査方向に走査(往復移動)される。
なお、記録ヘッド103のうち搬送されてくる用紙と対向する面には、インクを噴射するためのノズル(図示せず。)が色毎に複数個設けられているとともに、これらのノズルは、色毎に用紙の搬送方向と平行な方向に列状に並んでいる。
また、記録ヘッド103に対向する位置であって、搬送される用紙を挟んで記録ヘッド103の反対側には、用紙を支持するプラテンユニット110が配設されており、このプラテンユニット110は、用紙の搬送状態に応じて用紙の搬送の向き又はこれと反対の向きに移動する可動プラテン111、及び可動プラテン111を移動させる移動機構120等から構成されている。なお、以下、用紙の搬送の向き及びこれと反対の向きを用紙の搬送方向と呼ぶ。
また、可動プラテン111の可動範囲を挟んで用紙の搬送方向上流側及び下流側それぞれには、図4〜図6に示すように、搬送される用紙を挟持する一対のローラからなる搬送ローラ131及び排紙ローラ132が設けられている。
なお、搬送ローラ131は、記録ヘッド103からインクが噴射されて実際に用紙に画像が形成されていく画像形成領域の搬送方向上流側に配設されて画像形成領域に搬送される用紙の斜行を矯正した後、用紙を画像形成領域に送り出す矯正送り手段をなすものであり、排紙ローラ132は、画像形成領域の搬送方向下流側に配設されて画像形成が終了した用紙を排出部(図示せず。)に搬送する搬送手段である。
また、搬送ローラ131の搬送方向上流側近傍には、用紙の有無を検出するレジストセンサ133が設けられており、このレジストセンサ133は、用紙の搬送方向前端側が搬送ローラ131の入口側に到達した時から用紙の搬送方向後端側が搬送ローラ131の入口側を通過するまでON信号を発し、その他の場合はOFF状態となる。
なお、レジストセンサ133は、搬送ローラ131の近傍に配設されているので、レジストセンサ133がOFFからONとなった時は、用紙の搬送方向前端が搬送ローラ131に到達した時にほぼ一致し、レジストセンサ133がONからOFFとなった時は、用紙の搬送方向前後端が搬送ローラ131を通過した時にほぼ一致する。
2.2.プラテンユニット
2.2.1.可動プラテン
可動プラテン111は、図4〜図6に示すように、用紙の搬送状態に応じて移動しながら、用紙を挟んで記録ヘッド103の反対側から用紙に接触して用紙を支持するものである。この可動プラテン111のうち用紙と接触する接触部112は、記録ヘッド103側が凸となるように、後述する支軸113を曲率中心として一定の曲率半径で円弧状に湾曲している。
そして、可動プラテン111のうち接触部112と反対側には、可動プラテン111を回転可能に支持する支軸113が設けられており、この支軸113は、移動機構120の平行リンク121(図3参照)に組み付けられている。
また、可動プラテン111の支軸113側のうち、支軸113から用紙の搬送方向下流側及び上流側にずれた部位には、移動機構120のカム溝122に摺動可能に接触するピン状の第1、2摺接突起114、115が設けられており、これら第1、2摺接突起114、115により可動プラテン111の姿勢が制御される。
2.2.2.移動機構
移動機構120は、図3に示すように、ベース部材123、平行リンク121、カム溝122が形成されたカムプレート(図示せず。)、平行リンク121を用紙の搬送方向に往復運動させる揺動リンク124、及び揺動リンク124を揺動させる回転カム125等を有して構成されている。
なお、平行リンク121、カムプレート及び揺動リンク124は、ベース部材123の裏面側(下面側)、つまりベース部材123のうち記録ヘッド103と対向する表面の反対側に組み付けられている。
そして、ベース部材123には、図2に示すように、用紙の搬送方向に延びるスリット状の穴123Aが設けられており、この穴123Aには、可動プラテン111が移動可能に挿入されている。
また、穴123A(可動プラテン111)は、主走査方向に所定間隔を有して複数個設けられており、これら隣り合う穴123A(可動プラテン111)間であって、かつ、可動プラテン111の通常可動範囲内のうち、縁無し印刷時に噴射されるインク滴の着弾位置からずれた位置には、ベース部材123に固定された固定プラテン123Bが設けられている。
なお、可動プラテン111の通常可動範囲とは、可動プラテン111が回転することなく単純に平行移動する範囲をいい(図4〜図6参照)、可動プラテン111は、印刷のみを実行する通常印刷時においては、用紙の搬送に連動して通常可動範囲内を平行移動する。
また、平行リンク121は、図3に示すように、主走査方向に延びる帯状のプレートであり、この平行リンク121の長手方向両端側には、ベース部材123に形成されたラック(図示せず。)に噛み合うピニオン(図示せず。)が設けられている。このため、平行リンク121は、主走査方向に傾くことなく、用紙の搬送方向に平行移動することができる。
また、揺動リンク124は、その長手方向一端側が平行リンク121に連結された状態で揺動軸124Aを中心として揺動することにより、平行リンク121を搬送方向に往復平行運動させるものである。
一方、揺動リンク124の長手方向他端側には、回転カム125の回転軸125Bに対して偏心した偏心円環溝125Aに摺動可能に嵌め込まれた摺動ピン(図示せず)が設けられている。このため、回転カム125が回転駆動されると、揺動リンク124が揺動するので、平行リンク121が搬送方向に往復平行運動する。
また、カム溝122は、図4〜図6に示すように、用紙の搬送方向と平行な方向に直線的に延びるストレート部122A、このストレート部122Aの搬送方向上流側端部及び下流側端部に設けられた第1、2屈曲部122B、122C、並びに第1、2回転逃げ部122D、122E等を有して構成されている。
そして、第1屈曲部122Bは、搬送方向上流側端部に向かうほどプラテンユニット110上を搬送される用紙から離れるようにストレート部122Aに対して下方側に傾いており、一方、第2屈曲部122Cは、搬送方向下流側端部に向かうほどプラテンユニット110上を搬送される用紙から離れるようにストレート部122Aに対して下方側に傾いている。
このため、第1摺接突起114が第1屈曲部122Bに侵入すると、図5の破線で示すように、第1摺接突起114が第1屈曲部122Bに沿って下方側に移動し、第2摺接突起115が第1回転逃げ部122Dに逃げるので、可動プラテン111が反時計向き(左向き)に回転する。
一方、第2摺接突起115が第2屈曲部122Cに侵入すると、図6の破線で示すように、第2摺接突起115が第2屈曲部122Cに沿って下方側に移動し、第1摺接突起114が第2回転逃げ部122Eに逃げるので、可動プラテン111が時計向き(右向き)に回転する。
なお、用紙が搬送されていない状態(印刷が実行されていない状態)では、可動プラテン111は、図4に示すように、ストレート部122Aの略中央に位置しており、以下この状態を可動プラテン111がポジションAに位置すると呼ぶ。
また、ストレート部122Aのうち搬送方向上流側端部に可動プラテン111が位置(図5の実線位置)する場合を可動プラテン111がポジションBに位置すると呼び、ストレート部122Aのうち搬送方向上流側の第1屈曲部122Bに可動プラテン111が位置(図5の破線位置)する場合を可動プラテン111がポジションCに位置すると呼ぶ。
また、ストレート部122Aのうち搬送方向下流側端部に可動プラテン111が位置(図6の実線位置)する場合を可動プラテン111がポジションDに位置すると呼び、ストレート部122Aのうち搬送方向下流側の第2屈曲部122Cに可動プラテン111が位置(図6の破線位置)する場合を可動プラテン111がポジションEに位置すると呼ぶ。
2.3.電気的構成の概略(図7参照)。
キャリッジモータ201は、記録ヘッドユニット102を主走査方向に往復移動させるための電動モータであり、搬送モータ202は、搬送ローラ131や排紙ローラ132等を回転させるための電動モータである。
なお、本実施形態では、搬送ローラ131、排紙ローラ132及び回転カム125は、複数枚の歯車等からなる減速機構を介して搬送モータ202から駆動力を得て回転するので、これら搬送ローラ131、排紙ローラ132及び回転カム125は、機械的に同期して回転する。
また、操作パネル203は、ユーザにより手動操作されることにより、各種の設定や作動指示の入力を受け付ける入力手段であり、制御回路204は、レジストセンサ133の出力が入力されるとともに、キャリッジモータ201や搬送モータ202等の作動を制御する制御手段である。
なお、制御回路204は、CPU、ROM及びRAM等からなる周知のマイクロコンピュータにて構成されたもので、この制御回路204は、ROMに予め記憶されているプログラムに従って搬送モータ202等の作動を制御する。
3.可動プラテン(接触部)のクリーニング
本実施形態は、可動プラテン111と用紙との接触部112において、接触部112の周速度が用紙の搬送速度と相違するように、可動プラテン111を印刷が実行される用紙に接触させることにより、接触部112に付着したインクを除去(クリーニング)することを特徴としている。
以下、可動プラテン111のクリーニング作動を図8〜図10に示すフローチャートに基づいて説明する。
3.1.クリーニング実行枚数の設定(図8参照)
本実施形態では、縁無し印刷の実行枚数が所定枚数に達したときに可動プラテン111のクリーニングを実行する。そして、図8に示すフローチャートは、クリーニングを実行する所定枚数Lを設定するための制御を示している。
操作パネル203に設けられたクリーニング開始設定ボタン(図示せず。)がユーザにより押下されると、図8に示すフローチャートが起動され、クリーニングを実行する所定枚数Lの入力を促すメッセージが操作パネル203の表示部(図示せず。)に表示される(S1)。
そして、ユーザにより所定枚数Lが入力され、その内容を確定する操作がユーザによりされると、所定枚数Lが制御回路204に設けられているフラッシュROM等の記憶手段に記憶された後(S5)、本制御が終了する。
3.2.メイン制御(図9参照)
図9は、プリンタに対して印刷指示がされたときに実行されるメイン制御を示すフローチャートであり、このメイン制御が起動されると、先ず、印刷指示がされた印刷ジョブは、縁無し印刷の印刷ジョブであるか否かが判定され(S10)、縁無し印刷の印刷ジョブでないと判定された場合には(S10:NO)、可動プラテン111のクリーニングが実行されることなく、通常印刷が実行された後(S40)、本制御が終了する。
一方、縁無し印刷の印刷ジョブであると判定された場合には(S10:YES)、縁無し印刷が実行された枚数が記憶されたカウンター(図示せず。)の値が1増加された後(S15)、現在のカウンター値(n)が取得される(S20)。
なお、縁無し印刷が実行された枚数が記憶されたメモリは、本実施形態では、制御回路204に設けられているフラッシュROM等の記憶手段により構成されている。
そして、現在のカウンター値(n)が所定枚数L以上であるか否かが判定され(S25)、現在のカウンター値(n)が所定枚数L未満である場合には(S25:NO)、可動プラテン111のクリーニングが実行されることなく、通常印刷が実行された後(S40)、本制御が終了する。
一方、現在のカウンター値(n)が所定枚数L以上であると判定された場合には(S25:YES)、後述するクリーニング印刷モードが実行された後(S30)、カウンター値(n)が初期値(0)に再設定された後(S35)、本制御が終了する。
3.3.クリーニング印刷モード(図10参照)
クリーニング印刷モードは、用紙に印刷を実行するための印刷ジョブが実行されている最中であって、記録ヘッド103からインク滴が噴射されないときに可動プラテン111のクリーニングを実行するモードである。
そして、クリーニング印刷モードが起動されると、先ず、印刷が実行される用紙がプラテンユニット110に給紙され(S200)、レジストセンサ133の検出信号に基づいて給紙された用紙の先端が搬送ローラ131に到達したことが検出されると、可動プラテン111がポジションAからポジションBに移動させられ(S205)、用紙の搬送方向前端側が可動プラテン111により支持される。
次に、用紙の搬送方向前端がポジションBの位置に到達した状態で用紙の搬送が停止された後(S210)、可動プラテン111が、ポジションB→ポジションC→ポジションBの順に移動させられる(S215)。
このとき、可動プラテン111がポジションBからポジションCに移動する際には、図11(a)に示すように、可動プラテン111が左向きに回転するので、接触部112において、接触部112の速度(周速度)と用紙の速度とに速度差が発生する。このため、接触部112が用紙に擦り付けられた状態となるので、接触部112に付着したインクが用紙により拭き取られる。
また、可動プラテン111がポジションCからポジションBに移動する際には、可動プラテン111が右向きに回転するので、接触部112において、接触部112の速度(周速度)と用紙の速度とに速度差が発生する。このため、接触部112が用紙に擦り付けられた状態となるので、接触部112に付着したインクが用紙の搬送方向前端側により拭き取られる。
そして、可動プラテン111がポジションBに戻ると、用紙の搬送が再開されて印刷が実行され、かつ、用紙と共に可動プラテン111がポジションAに移動していく(S220)。なお、可動プラテン111がポジションAに到達すると、可動プラテン111は停止し、用紙のみが印刷されながら排紙ローラ132側に搬送されていく(S225)。
次に、用紙の搬送方向後端が搬送ローラ131を通過したか否か、つまりレジストセンサ133がOFFとなったか否かが判定され(S230)、レジストセンサ133がONであると判定された場合には(S230:NO)、レジストセンサ133がOFFとなるまで用紙が搬送されながら印刷が実行される(S225)。
一方、レジストセンサ133がOFFになったと判定されると(S230:YES)、可動プラテン111がポジションAからポジションBに移動させられ(S235)、用紙の搬送方向後端側が可動プラテン111により支持され、その後、印刷が実行されながら、可動プラテン111が用紙と共にポジションDに移動していく(S240)。
そして、可動プラテン111が用紙と共にポジションDに到達すると、用紙の搬送が停止された後(S245)、可動プラテン111が、ポジションD→ポジションE→ポジションDの順に移動させられる(S250)。
なお、可動プラテン111がポジションDの位置に到達したか否か、つまり用紙の搬送方向後端が、ポジションDにおける接触部112の位置に到達したか否かの判定は、レジストセンサ133がONとなって用紙の搬送方向前端側を検出した時からの経過時間に基づいて判定される。
このとき、可動プラテン111がポジションDからポジションEに移動する際には、可動プラテン111が右向きに回転するので、接触部112において、接触部112の速度(周速度)と用紙の速度とに速度差が発生する。このため、接触部112が用紙の搬送方向後端側に擦り付けられた状態となるので、接触部112に付着したインクが用紙により拭き取られる。
一方、可動プラテン111がポジションEからポジションDに移動する際には、可動プラテン111が左向きに回転するので、接触部112において、接触部112の速度(周速度)と用紙の速度とに速度差が発生する。このため、接触部112が用紙の搬送方向後端側に擦り付けられた状態となるので、接触部112に付着したインクが用紙により拭き取られる。
そして、可動プラテン111がポジションDに戻ると、用紙がエンジン100から排出されて(S255)、本モードが終了する。
4.本実施形態に係るプリンタの特徴
本実施形態では、印刷ジョブを実行する用紙で直接、可動プラテン111をクリーニングするので、別途、クリーニング専用の用紙を必要とすることなく、簡便な構成で可動プラテン111に付着したインクを除去することができ、可動プラテン111の汚れを十分に防止することが可能となる。
また、本実施形態では、少なくとも可動プラテン111のクリーニング時には、用紙と可動プラテン111との接触部112において各々の速度が相違しているので、用紙と可動プラテン111との接触部112において、用紙と可動プラテン111とが互いに擦れ合う。したがって、確実に可動プラテン111に付着した汚れ(インク)を除去することができる。
また、本実施形態では、搬送される用紙の搬送方向前端側及び後端側に可動プラテン111を接触させた状態で可動プラテン111のクリーニングを実行するので、クリーニング作動に伴う用紙の汚れを極力目立ち難くすることができる。
また、本実施形態では、用紙に印刷を実行するための印刷ジョブが実行されている最中であって、記録ヘッドからインク滴が噴射されていないときに可動プラテン111のクリーニングを実行するので、クリーニング作動の影響を受けて印刷品質が悪化してしまうことを未然に防止することができる。
また、本実施形態では、可動プラテン111にインクが付着する可能性が高い縁無し印刷時にのみクリーニングを実行するので、クリーニングが不必要に実行されることを防止できるとともに、効果的に可動プラテン111をクリーニングすることができる。
また、本実施形態では、可動プラテン111を回転させながら用紙に接触させることにより可動プラテン111をクリーニングするので、簡便な構成で可動プラテン111に付着したインクを除去することができるとともに、可動プラテン111を効率よく広範囲に渡ってクリーニングすることができ、可動プラテン111の汚れを十分に防止することが可能となる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、用紙の搬送を停止させた状態で可動プラテン111のクリーニングを実行したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、手動クリーニングモード時において、用紙を搬送させながら可動プラテン111を回転させることにより、用紙と可動プラテン111との接触部112において、用紙の搬送の向きと可動プラテンの回転の向きとを相違させるようにして可動プラテン111の接触部112を用紙に擦り付けるようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、縁無し印刷以外の印刷では、クリーニングを実行しなかったが、本発明はこれに限定されるものではなく、印刷が実行される用紙毎に可動プラテン111をクリーニングしてもよい。これにより、クリーニング作動に伴う用紙1枚当たりの汚れを少なくすることができ、用紙を極力汚すことなく、可動プラテン111のクリーニングを実行することができる。
また、上述の実施形態では、搬送される用紙の搬送方向前端側及び後端側に可動プラテン111を接触させた状態でクリーニングを実行したが、本発明はこれに限定されるものではなく、搬送方向前端側及び後端側のうちいずれか一方のみ、又は搬送方向中間部にて可動プラテン111を接触させた状態でクリーニングを実行してもよい。
また、可動プラテン111の移動方向上流側及び下流側それぞれに設けられた搬送ローラ131及び排紙ローラ132により、用紙が搬送方向に張られた状態でクリーニングが実行してもよい。
また、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係るプリンタのプリンタエンジン(インクジェット記録機構)を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るプラテンユニット110の上面側斜視図である。 本発明の実施形態に係るプラテンユニット110の下面図である。 本発明の実施形態に係る可動プラテン111の作動を示す図である。 本発明の実施形態に係る可動プラテン111の作動を示す図である。 本発明の実施形態に係る可動プラテン111の作動を示す図である。 本発明の実施形態に係るプリンタの電気的構成の概略を示すブロック図である。 クリーニングを実行する所定枚数Lを設定するための制御を示すフローチャートである。 プリンタに対して印刷指示がされたときに実行されるメイン制御を示すフローチャートである。 クリーニング印刷モードのフローチャートである。 クリーニング作動の説明図である。
符号の説明
100…プリンタンタエンジン、101…給紙トレイ、102…記録ヘッドユニット、
103…記録ヘッド、110…プラテンユニット、111…可動プラテン、
112…接触部、113…支軸、114…第1摺接突起、
115…第2摺接突起、120…移動機構、121…平行リンク、122…カム溝、
122A…ストレート部、122B…第1屈曲部、122C…第2屈曲部、
122D…第1回転逃げ部、122E…第2回転逃げ部、123…ベース部材、
123A…穴、123B…固定プラテン、124…揺動リンク、124A…揺動軸、
125…回転カム、125A…偏心円環溝、125B…回転軸、
131…搬送ローラ、132…排紙ローラ、133…レジストセンサ、
201…キャリッジモータ、202…搬送モータ、203…操作パネル、
204…制御回路。

Claims (4)

  1. 記録シートに向けてインク滴を噴射する記録ヘッドを有するインクジェット記録装置であって、
    前記記録ヘッドに対して対向配置され、搬送される記録シートを挟んで前記記録ヘッドの反対側から記録シートに接触して記録シートを支持し、記録シートと接触する接触部は、前記記録ヘッド側が凸となるように、一定の曲率半径で円弧状に湾曲しており、記録シートの搬送状態に応じて記録シートの搬送方向又はその反対方向に移動する可動プラテンと、
    前記可動プラテンの移動領域のうち印刷時に移動する領域よりも前記搬送方向の上流側端部又は下流側端部にて前記可動プラテンを記録シートの搬送方向に沿って回転させることにより、印刷が実行される記録シートに接触させて前記可動プラテンをクリーニングするクリーニング手段と
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 少なくとも前記クリーニング手段による前記可動プラテンのクリーニング時には、記録シートと前記可動プラテンとの接触部において各々の速度が相違していることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記クリーニング手段は、印刷が実行される記録シート毎に前記可動プラテンをクリーニングすることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記クリーニング手段は、記録シートに印刷を実行するための印刷ジョブが実行されている最中であって、前記記録ヘッドからインク滴が噴射されていないときに前記可動プラテンのクリーニングを実行することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載のインクジェット記録装置。
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