JP4887459B2 - 唇用化粧料 - Google Patents

唇用化粧料 Download PDF

Info

Publication number
JP4887459B2
JP4887459B2 JP2011127604A JP2011127604A JP4887459B2 JP 4887459 B2 JP4887459 B2 JP 4887459B2 JP 2011127604 A JP2011127604 A JP 2011127604A JP 2011127604 A JP2011127604 A JP 2011127604A JP 4887459 B2 JP4887459 B2 JP 4887459B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
component
silicone
lip cosmetic
oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011127604A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012031142A (ja
Inventor
智子 池田
友 大澤
希子 冨田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shiseido Co Ltd filed Critical Shiseido Co Ltd
Priority to JP2011127604A priority Critical patent/JP4887459B2/ja
Publication of JP2012031142A publication Critical patent/JP2012031142A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4887459B2 publication Critical patent/JP4887459B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/33Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing oxygen
    • A61K8/34Alcohols
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/58Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing atoms other than carbon, hydrogen, halogen, oxygen, nitrogen, sulfur or phosphorus
    • A61K8/585Organosilicon compounds
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/31Hydrocarbons
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/33Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing oxygen
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/33Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing oxygen
    • A61K8/34Alcohols
    • A61K8/345Alcohols containing more than one hydroxy group
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/72Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic macromolecular compounds
    • A61K8/84Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic macromolecular compounds obtained by reactions otherwise than those involving only carbon-carbon unsaturated bonds
    • A61K8/89Polysiloxanes
    • A61K8/891Polysiloxanes saturated, e.g. dimethicone, phenyl trimethicone, C24-C28 methicone or stearyl dimethicone
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q1/00Make-up preparations; Body powders; Preparations for removing make-up
    • A61Q1/02Preparations containing skin colorants, e.g. pigments
    • A61Q1/04Preparations containing skin colorants, e.g. pigments for lips
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q1/00Make-up preparations; Body powders; Preparations for removing make-up
    • A61Q1/02Preparations containing skin colorants, e.g. pigments
    • A61Q1/04Preparations containing skin colorants, e.g. pigments for lips
    • A61Q1/06Lipsticks

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Birds (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Emergency Medicine (AREA)
  • Cosmetics (AREA)

Description

本発明は唇用化粧料に関し、より詳しくは、優れた二次付着レス性を有し、しかもつやの持続性に優れた唇用化粧料に関するものである。
従来の唇用化粧料は、口紅を口唇に塗布した後、該口紅がカップなど口唇に接触する部位に転写されてしまう二次付着性が問題となっていた。これに対し、二次付着を起こしにくい、いわゆる二次付着レス効果をもつ口紅組成物が開発されている。
例えば、特許文献1では、揮発性炭化水素系溶媒、揮発性炭化水素系溶媒に溶解または分散可能な非揮発性シリコーン化合物、及び揮発性溶媒に溶解し、非揮発性シリコーン化合物と非融和性の非揮発性炭化水素系油を含有し、該非揮発性炭化水素系油が、ある溶解パラメーターを有する耐移り性化粧品組成物が開示されている。
しかしながらこの耐移り性化粧品組成物は、安定性の点で改善の余地があり、ワックス量が多いためリキッド状の使用感が得られず、またつやも不十分である。
特許文献2には、非融和性であるペルフルオロポリエーテル型の非揮発性油と揮発性油を含有する耐移り性を有する口紅組成物が記載されている。この特許文献2では支持体への適用中に油分が分離し、第一組成物の上に油分が移動するようになっている。
しかしながら、第一組成物は、かなりのワックスを配合しており、固形状となるため、つややうるおい感が充分に得られない。また、この系では非融和性の油相を良好に分散させることが難しく、発汗などの安定性の問題を生じる。
特許文献3には、揮発性油分と組み合わせてシリコーン界面活性剤を配合し、顔料を良好に分散させた耐移り性を有するスティック化粧品が開示されている。
しかしながら、このスティック化粧品は揮発性油分の組成物における割合が大きいためマットな仕上がりとなり、唇に乾燥感を生じやすいという欠点がある。
特許文献4には、揮発性油分とシリコーン樹脂を配合した一相型の口紅用組成物が開示されている。
しかしながら、この口紅用組成物は、耐移り性は改善されるものの、揮発性油が蒸発した後に時間が経つと乾燥感が生じやすく、また樹脂の皮膜が唇上に残り、皮膜感や突っ張り感を生じると共に、得られた付着物はマットであるという欠点がある。
特許文献5には、シリコーン系皮膜剤と揮発性シリコーン系油分と非揮発性シリコーン系液状油分と乳化剤とを含む連続相油分と、エステル油分と色材とを含む分散相油分とからなり、分散相油分/(分散相油分+連続相油分)の配合量比が0.05〜0.5である油中油型乳化組成物が記載されている。
しかしながら、この油中油型乳化組成物は色材が分散相に存在するため色むらが生じやすく、更には、この系では経時安定性を保つことが困難な場合がある。
特開2001−199846号公報 国際公開96/40044号公報 国際公開97/16157号公報 特開平9−48709号公報 特開2000−53530号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、優れた二次付着レス効果を有し、かつ塗布後のつやが持続し、安定性にも優れた唇用化粧料を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意研究の結果、特定の界面活性剤と油分を組み合わせて用いることで、塗布後の二次付着レス性とつやを両立でき、かつ安定な唇用化粧料を得られることを見出した。
すなわち、本発明にかかる唇用化粧料は、次の(a)〜(c)を含むことを特徴とする。
(a)イソステアリルグリセリルエーテル 4.5〜35質量%
(b)(a)およびデカメチルシクロペンタシロキサンと混合した時に、90℃で分離せず、25℃で分離する、一種又は二種以上のメチルフェニルシリコーン 20〜80質量%
(c)ワックス 4〜10質量%
前記唇用化粧料において、(b)成分にトリメチルペンタフェニルトリシロキサンを含むことが好適である。
前記唇用化粧料において、トリメチルペンタフェニルトリシロキサンを(b)成分全量中50質量%以上含むことが好適である。
前記唇用化粧料において、(d)水および/またはグリセリンをさらに配合し、(d)成分は、(a)成分に対して5質量%以上で、化粧料全量中24質量%以下であることが好適である。
本発明にかかる(b)メチルフェニルシリコーンの選択方法は、(a)イソステアリルグリセリルエーテル 4.5〜35質量%と(c)ワックス 4〜10質量%とを含む唇用化粧料において配合される(b)メチルフェニルシリコーン 20〜80質量%の選択方法であって、
該選択方法が、(a)とデカメチルシクロペンタシロキサンの1:1(質量比)の混合物と(b)とを1:2(質量比)で混合した時に、(b)は、90℃で分離せず、25℃で分離するメチルフェニルシリコーンであることを特徴とする。
(a)イソステアリルグリセリルエーテル、(b)(a)およびデカメチルシクロペンタシロキサンと混合した時に、90℃で分離せず、25℃で分離する、一種又は二種以上のメチルフェニルシリコーン、(c)ワックスを特定量配合することにより、優れた二次付着レス効果を有し、二次付着レス効果を維持したまま、つやが優れており、安定性も良好な唇用化粧料が得られる。
一般的に、二次付着レス効果が高いと塗布時のつやに欠ける傾向があり、一方、つやがある基剤は残存油分が多いために二次付着しやすいという欠点がある。本発明においては、特定の界面活性剤と、これと相溶しないシリコーン油を配合することで、このシリコーン油が表層に分離してつやを付与し、界面活性剤は内層にあって色剤を抱えこむため、二次付着し難くなる。この結果、二次付着がなく、かつ優れたつやを有する唇用化粧料とすることができる。
以下、各構成成分について詳細に説明する。
((a)イソステアリルグリセリルエーテル)
本発明で用いられる(a)イソステアリルグリセリルエーテルとしては、モノイソステアリルグリセリルエーテルが好ましく、種々の公知の合成法により提供され得る。また、ペネトールGE−IS(花王社製、商品名)として入手することもできる。
(a)成分の配合量は、化粧料全量中4.5〜35質量%であることが必要であり、7〜30質量%であることが好ましい。(a)成分の配合量が多すぎたり、少なすぎたりすると、二次付着レス効果に劣るようになり、また多すぎる場合には塗布後にべたつきが出る傾向もある。
((b)メチルフェニルシリコーン)
本発明で用いられる(b)メチルフェニルシリコーンは、塗布後に(a)成分と分離して表層を形成して二次付着レス効果を発揮すると共に、つやをよくさせるものである。
本発明において、(b)成分は、(a)およびデカメチルシクロペンタシロキサンと混合した時に、90℃で分離せず、25℃で分離するメチルフェニルシリコーンであり、メチルフェニルシリコーンは一種であっても、二種以上の混合物であっても良い。
ここで、「分離」の有無は、以下の条件で測定された。
(測定条件)
(a)とデカメチルシクロペンタシロキサンの1:1(質量比)の混合物を調製し、この混合物を、混合物:(b)=1:2(質量比)で用いて90℃において攪拌混合した場合と、この混合物を静置し、室温(25℃)になった場合において、境界が均一に2層に分離しているものを「分離する」とし、境界が不均一で白濁もしくは半透明な状態、又は、境界がなく透明な相溶した状態を「分離せず」とした。
なお、(b)成分として2種以上のメチルフェニルシリコーンを用いる場合、分離の有無は、それらの配合割合により異なる。このため、分離の有無は、(b)成分の配合割合に応じて確認する必要がある。
本発明で用いられるメチルフェニルシリコーンとしては、トリメチルペンタフェニルトリシロキサンおよびジフェニルジメチコンが好ましく、特にトリメチルペンタフェニルトリシロキサンを含むことが好ましい。
そして、これらのメチルフェニルシリコーンを、(b)成分全体として上記分離条件を満たすような割合で配合したものであれば良い。
本発明の唇用化粧料において、トリメチルペンタフェニルトリシロキサンを(b)成分全量中50質量%以上含むことが特に好ましい。トリメチルペンタフェニルトリシロキサンの割合が少なすぎると、分離条件を満たさず、二次付着レス効果が十分でない場合がある。
トリメチルペンタフェニルトリシロキサンとしては、市販品としてメチルフェニルシリコーンFZ3156(165mm2/s(25℃)、東レ・ダウコーニング社製)が挙げられる。
ジフェニルジメチコンとしては、市販品としてシリコーンKF54(400mm2/s(25℃)、信越化学社製)、シリコーンKF50−300CS(信越化学社製)、シリコーンKF−54HV(信越化学社製)等が挙げられる。
本発明の(b)成分としては、上記以外に、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン(例えば、シリコーンKF56(14mm2/s(25℃)、信越化学社製))、フェニルトリメチコン(例えば、シリコーンSH556(22mm2/s(25℃)、東レ・ダウコーニング社製))などを用いることができる。
特に、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコンを用いた場合には、塗布した時のつやがよくなるという効果がある。
(b)成分の配合量は、化粧料全量中20〜80質量%であることが必要である。また、30〜80質量%であることが好ましく、45〜70質量%であることが特に好ましい。(b)成分の配合量が20質量%未満では、二次付着しやすく、またつやも少ない。また、80質量%を超えると、二次付着レス効果が悪い。
本発明においては、(b)成分以外の油性成分を配合することもできる。
任意の油性成分としては、特に揮発性油分を配合することが好ましい。揮発性油分としては、揮発性炭化水素油、揮発性シリコーン油等が挙げられる。
例えば、デカメチルシクロペンタシロキサンを化粧料全量中0.5〜25質量%配合することが好ましい。デカメチルシクロペンタシロキサンを配合することにより、安定性がより向上する。
((c)ワックス)
本発明で用いられる(c)ワックスとしては、通常化粧料に配合されるものであれば、特に限定されず、例えば、カルナバロウ、キャンデリラロウ、ビースワックス、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、固形パラフィン、モクロウ等が挙げられる。
(c)ワックスの配合量は、化粧料全量中4〜10質量%であることが必要であり、6〜9質量%であることが好ましい。(c)成分の配合量が4質量%未満では、固化しづらい。また10質量%を超えると、のびが重く、つやもなくなる。
((d)水および/またはグリセリン)
本発明においては、さらに(d)水および/またはグリセリンを配合することにより、液晶が形成されやすくなり、二次付着レス効果はより向上する。
(d)水および/またはグリセリンの配合量は、(a)成分に対して5質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることが特に好ましい。また、化粧料全量中24質量%以下であることが好ましく、18質量%以下であることが特に好ましい。
本発明の唇用化粧料には、上記成分の他、通常の唇用化粧料に用いられる上記以外の油剤、粉体、高分子化合物、保湿剤、香料、酸化防止剤、防腐剤、美容成分等を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
保湿剤としては、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、1,3ブチレングリコール等の多価アルコール系保湿剤が挙げられる。
本発明において、色材を配合することが好ましい。
かかる色材としては、通常唇用化粧料に用いられる色材であれば良く、粉末状でもレーキ状(油を練り込んだ状態)でもよい。無機顔料であっても、有機顔料であっても、パール剤であってもよい。色材は、唇用化粧料塗布時には(a)成分に抱え込まれ、(b)成分の内側に存在するようになるため、二次付着し難くなる。
色材の配合量は、化粧料全量中1〜13質量%であることが好ましく、3〜8質量%であることが特に好ましい。
本発明の唇用化粧料には、さらに皮膜剤を配合することもできる。
皮膜剤としては、例えば(アクリル酸アルキル/ジメチコン)コポリマー等が例示される。具体的には、シリコーンKP545(信越化学社製)として、商業的に入手可能である。
皮膜剤の配合量は、化粧料全量中2〜15質量%であることが好ましく、5〜10質量%であることが特に好ましい。
本発明の唇用化粧料は、その製造工程のすべてにおいて分離せず、均一一相の状態であるように成分構成されたものであることが好ましく、具体的には全組成物が90℃で分離せず均一一相の状態であるように成分構成されたものであることが好ましい。
本発明の唇用化粧料は、口紅、リップグロス、下地用のリップベース、口紅オーバーコート、リップクリームなどに応用することができる。本発明の唇用化粧料は、口紅等の唇用固形化粧料に用いることが好ましい。
本発明について以下に実施例を挙げてさらに詳述するが、本発明はこれによりなんら限定されるものではない。配合量は特記しない限り質量%で示す。
実施例の説明に先立ち本発明で用いた効果試験方法について説明する。
評価(1):(a)およびデカメチルシクロペンタシロキサンと、(b)の分離状態の評価試験
(b)メチルフェニルシリコーンの分離状態について、以下の条件で測定した時に、90℃では分離せず、25℃では分離するものを「A」、それ以外のものを「C」とした。
(測定条件)
(a)とデカメチルシクロペンタシロキサンの1:1(質量比)の混合物を調製し、この混合物を、混合物:(b)=1:2(質量比)で用いて90℃において攪拌混合した場合と、この混合物を静置し、室温(25℃)になった場合において、境界が均一に2層に分離しているものを「分離する」とし、境界が不均一で白濁もしくは半透明な状態、又は、境界がなく透明な相溶した状態を「分離せず」とした。
評価(2):二次付着レス効果の評価試験
10名の専門パネルによる実使用性試験を行った。評価は、試料を唇に塗布した際の二次付着レス効果について下記の採点基準に基づいて5段階官能評価(スコア)した。そのスコア平均値により、下記評価基準で判定した。
(スコア)
5点:非常に優れている。
4点:優れている。
3点:普通。
2点:劣る。
1点:非常に劣る。
(評価基準)
S:スコア平均値4.5点以上5.0点以下
:スコア平均値4.0点以上4.5点未満
A:スコア平均値3.5点以上4.0点未満
B:スコア平均値2.5点以上3.5点未満
C:スコア平均値1.0点以上2.5点未満
なお、「−」と表中に記載した例は、安定性が悪く、二次付着レスの効果が測定できないものである。
評価(3):安定性の評価試験
スティック状にした試料の切断面におけるワックスの均一性について、以下の方法で評価した。
(評価基準)
A:均一
:やや均一
B:やや不均一
C:不均一
本発明者らは、下記表1〜表5に示す処方で常法により口紅を調製し、二次付着レス効果および安定性について、上記の評価基準で評価した。結果を表1〜表5に示す。
なお、下記表3〜表5の試験例において、評価項目(1)を測定したところ、いずれも「A」であった。
※1:ペネトールGE−IS(花王社製)
※2:メチルフェニルシリコーンFZ3156(東レ・ダウコーニング社製)
※3:シリコーンKF54(信越化学社製)
※4:シリコーンKF56(信越化学社製)
表1より、イソステアリルグリセリルエーテルと、各種メチルフェニルシリコーンと、ワックスを含む試料であって、評価(1)の分離条件を満たす試験例1−1および試験例1−4の試料は、二次付着レス効果および安定性に優れていた。
これに対して、試験例1−1および試験例1−4と異なる種類もしくは配合割合のメチルフェニルシリコーンを含み、評価(1)の分離条件を満たしていない試験例1−2および試験例1−3の試料は、二次付着レス効果に劣ったり、安定性に劣っていた。
表2より、イソステアリルグリセリルエーテル、メチルフェニルシリコーン(トリメチルペンタフェニルトリシロキサンおよび/またはジフェニルジメチコン)、ワックスを配合した唇用化粧料において、各種メチルフェニルシリコーンの配合割合により分離状態が変化し、二次付着レス効果や安定性に影響が出ることが明らかになった。このメチルフェニルシリコーンの選択方法は、本願効果を満たすために非常に重要な要件であることがわかる。
以上のことから、本発明にかかる唇用化粧料は、(a)イソステアリルグリセリルエーテル、(b)メチルフェニルシリコーン、(c)ワックスを含み、(b)メチルフェニルシリコーンが、(a)とデカメチルシクロペンタシロキサンの1:1(質量比)の混合物と(b)とを1:2(質量比)で混合した時に、90℃で分離せず、25℃で分離することが必要である。
表3より、唇用化粧料中の(a)イソステアリルグリセリルエーテルの配合量により、二次付着レス効果に影響が出ることがわかる。
本発明者らによるさらなる検討の結果、(a)イソステアリルグリセリルエーテルの配合量は、化粧料全量中4.5〜35質量%である必要があることが明らかになった。
表4より、唇用化粧料中の(b)メチルフェニルシリコーンの配合量により、二次付着レス効果に影響が出ることがわかる。
したがって、(b)メチルフェニルシリコーンの配合量は、化粧料全量中20〜80質量%であることが必要である。
表5より、(a)〜(c)成分を適宜含んでいる試験例5−1の試料の一部を、水および/またはグリセリンに置換した試験例5−2〜5−4の試料は、試験例5−1と同じく、二次付着レス効果および安定性に優れており、特に試験例5−1の試料より、二次付着レス効果に非常に優れていた。
したがって、本発明にかかる唇用化粧料は、(d)水および/またはグリセリンを含むことが好ましい。
以下に、本発明の唇用化粧料の処方例を挙げる。本発明はこの処方例によって何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲によって特定されるものであることはいうまでもない。
処方例1
配合成分 質量%
(1)イソステアリルグリセリルエーテル 14
(2)トリメチルペンタフェニルトリシロキサン 71
(メチルフェニルシリコーンFZ3156(東レ・ダウコーニング社製))
(3)色剤 7
(4)ポリエチレンワックス 4
(5)イオン交換水 3
(6)グリセリン 1
製造方法:
(1)〜(4)を90℃で混合し、温めた(5)、(6)を添加混合する。脱気、充填をし、冷却する。
処方例2
配合成分 質量%
(1)イソステアリルグリセリルエーテル 14
(2)トリメチルペンタフェニルトリシロキサン 48
(メチルフェニルシリコーンFZ3156(東レ・ダウコーニング社製))
(3)アクリル酸アルキル/ジメチコン)コポリマー 5
(4)デカメチルシクロペンタシロキサン 11
(5)ポリエチレンワックス 9
(6)色剤 5
(7)イオン交換水 6
(8)グリセリン 2
製造方法:
(1)〜(6)を90℃で混合し、温めた(7)、(8)を添加混合する。脱気、充填をし、冷却する。
処方例3
配合成分 質量%
(1)イソステアリルグリセリルエーテル 14
(2)トリメチルペンタフェニルトリシロキサン 29
(メチルフェニルシリコーンFZ3156(東レ・ダウコーニング社製))
(3)ジメチルジフェニルポリシロキサン 20
(シリコーンKF54(信越化学社製))
(4)ステアリン酸イヌリン 1
(5)デカメチルシクロペンタシロキサン 15
(6)ポリエチレンワックス 8
(7)色剤 5
(8)イオン交換水 6
(9)グリセリン 2
製造方法:
(1)〜(7)を90℃で混合し、温めた(8)、(9)を添加混合する。脱気、充填をし、冷却する。

Claims (5)

  1. 次の(a)〜(c)を含むことを特徴とする唇用化粧料。
    (a)イソステアリルグリセリルエーテル 4.5〜35質量%
    (b)(a)およびデカメチルシクロペンタシロキサンと混合した時に、90℃で分離せず、25℃で分離する、一種又は二種以上のトリメチルペンタフェニルトリシロキサン、ジフェニルジメチコン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、フェニルトリメチコンから選択されるメチルフェニルシリコーン 20〜80質量%
    (c)ワックス 4〜10質量%
  2. 請求項1に記載の唇用化粧料において、(b)成分にトリメチルペンタフェニルトリシロキサンを含むことを特徴とする唇用化粧料。
  3. 請求項2に記載の唇用化粧料において、トリメチルペンタフェニルトリシロキサンを(b)成分全量中50質量%以上含むことを特徴とする唇用化粧料。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の唇用化粧料において、(d)水および/またはグリセリンをさらに配合し、(d)成分は、(a)成分に対して5質量%以上で、化粧料全量中24質量%以下であることを特徴とする唇用化粧料。
  5. (a)イソステアリルグリセリルエーテル 4.5〜35質量%と(c)ワックス 4〜10質量%とを含む唇用化粧料において配合される(b)メチルフェニルシリコーン 20〜80質量%の選択方法であって、
    該選択方法が、(a)とデカメチルシクロペンタシロキサンの1:1(質量比)の混合物と(b)とを1:2(質量比)で混合した時に、(b)は、90℃で分離せず、25℃で分離するメチルフェニルシリコーンであることを特徴とする選択方法。
JP2011127604A 2010-06-29 2011-06-07 唇用化粧料 Active JP4887459B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011127604A JP4887459B2 (ja) 2010-06-29 2011-06-07 唇用化粧料

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010147387 2010-06-29
JP2010147387 2010-06-29
JP2011127604A JP4887459B2 (ja) 2010-06-29 2011-06-07 唇用化粧料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012031142A JP2012031142A (ja) 2012-02-16
JP4887459B2 true JP4887459B2 (ja) 2012-02-29

Family

ID=45401847

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011127604A Active JP4887459B2 (ja) 2010-06-29 2011-06-07 唇用化粧料

Country Status (8)

Country Link
US (1) US8486379B2 (ja)
EP (1) EP2589372B1 (ja)
JP (1) JP4887459B2 (ja)
KR (1) KR101304712B1 (ja)
CN (1) CN103096869B (ja)
ES (1) ES2609675T3 (ja)
TW (1) TWI432224B (ja)
WO (1) WO2012002117A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11712412B2 (en) 2016-03-31 2023-08-01 L'oreal Cosmetic compositions capable of forming a multilayer structure after application to a keratinous material
CN109310615A (zh) * 2016-03-31 2019-02-05 莱雅公司 能够在涂覆于角蛋白材料后形成多层结构的化妆品组合物
US11464731B2 (en) 2016-03-31 2022-10-11 L'oreal Cosmetic compositions capable of forming a multilayer structure after application to a keratinous material
US11179313B2 (en) 2016-03-31 2021-11-23 L'oreal Cosmetic compositions comprising silicone and hydrocarbon capable of forming a multilayer structure after application to a keratinous material

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS603362B2 (ja) * 1981-01-21 1985-01-28 花王株式会社 棒状化粧料
JPH01233206A (ja) * 1988-03-14 1989-09-19 Kao Corp 油性化粧料
JP3456021B2 (ja) 1994-07-29 2003-10-14 株式会社デンソー 車両用空気調和装置
KR100251814B1 (ko) 1994-12-16 2000-07-01 겜마 아키라 립스틱용 조성물
JP3221826B2 (ja) 1995-05-31 2001-10-22 株式会社資生堂 口紅用組成物
DE69618196T2 (de) 1995-06-07 2002-08-14 Procter & Gamble Lippenkosmetika mit übertragungswiderstand
JPH0916157A (ja) 1995-06-30 1997-01-17 Taito Corp 境界面の他方に移動する状態を表現する方法
US5725845A (en) 1995-11-03 1998-03-10 Revlon Consumer Products Corporation Transfer resistant cosmetic stick compositions with semi-matte finish
JP3600450B2 (ja) 1998-08-07 2004-12-15 株式会社資生堂 油中油型乳化組成物
FR2801785B1 (fr) 1999-12-03 2002-09-27 Oreal Composition cosmetique sans transfert comprenant un compose non volatil silicone et une huile hydrocarbonee non volatile incompatible avec ce compose silicone
JP3436745B2 (ja) * 2000-02-08 2003-08-18 株式会社資生堂 メーキャップ化粧料
DE10143960A1 (de) * 2001-09-07 2003-03-27 Basf Ag Kosmetische und dermatologische Zubereitungen in Stiftform, enthaltend ein aminosubstituiertes Hydroxybenzophenon
MXPA05009114A (es) * 2004-03-31 2005-12-05 Schwan Stabilo Cosmetics Gmbh Preparacion libre de agua.
JP2006282592A (ja) 2005-03-31 2006-10-19 Naris Cosmetics Co Ltd 口紅組成物
US8313735B2 (en) * 2006-10-30 2012-11-20 Oreal Long-wearing cosmetic product system for providing extended shine and gloss

Also Published As

Publication number Publication date
CN103096869A (zh) 2013-05-08
TW201206492A (en) 2012-02-16
ES2609675T3 (es) 2017-04-21
EP2589372A4 (en) 2013-12-04
EP2589372A1 (en) 2013-05-08
WO2012002117A1 (ja) 2012-01-05
TWI432224B (zh) 2014-04-01
JP2012031142A (ja) 2012-02-16
US8486379B2 (en) 2013-07-16
EP2589372B1 (en) 2016-12-07
US20130101539A1 (en) 2013-04-25
KR20130018935A (ko) 2013-02-25
CN103096869B (zh) 2014-09-24
KR101304712B1 (ko) 2013-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5280490B2 (ja) 唇用固形化粧料
JP4757950B2 (ja) 唇用化粧料
JP6242958B2 (ja) 唇用固形化粧料
JP5926896B2 (ja) 唇用固形化粧料
JP5548679B2 (ja) 唇用化粧料
WO2009150852A1 (ja) 油中油型化粧料
WO2011071148A1 (ja) 唇用化粧料
JP4887459B2 (ja) 唇用化粧料
JP4772158B2 (ja) 唇用化粧料
JP2011111443A (ja) 油中油型化粧料
JP2011121908A (ja) 油中油型化粧料
JP4772157B1 (ja) 唇用化粧料
WO2019162333A1 (en) Glossy and well-adhering lipstick

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111206

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111212

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141216

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4887459

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250