JP4886137B2 - 電力半導体モジュール - Google Patents
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Description
本発明は独立形式請求項1の上位概念に示された特徴を有する電力半導体モジュールに関する。
【0002】
この種の電力半導体モジュールは例えばWO98/15005から公知であり、複数の半導体構成素子を有しており、前記の半導体素子は上側で第1のキャリアサブストレートの条導体平面と電気的に接続しており、かつ下側で第2のキャリアサブストレートの条導体平面と電気的に接続している。両方のキャリアサブストレート及びその間に配置された半導体構成素子から形成される積層体は、さらにキャリアサブストレートを積み重ねることにより拡張することができ、この場合、それぞれ2つのキャリアサブストレートの間で半導体構成素子を備えた層が生じる。放熱を改善するために2つの外側のキャリアサブストレートの少なくとも一方にヒートシンクとして機能する金属プレートが配置されている。
【0003】
湿分並びに汚れからの電子回路の保護のために、積層体及びヒートシンクから形成される装置は気密(hermetisch)に密閉されたケーシング部材中へ入れなければならない。この場合、熱はまずヒートシンクへ伝達され、引き続きようやくケーシング壁を通過して外方へ達することができるという欠点がある。ヒートシンクを同時にケーシング壁として、例えば金属ケーシング底部として設計した場合、ケーシングの気密密閉において多大な問題が生じる。ヒートシンクは有効な冷却を達成するためにかなり大きくなければならないため、全体で著しく大きな構造を気密に密閉しなければならず、その際、ケーシングの構成は使用したヒートシンクもしくは放熱体のサイズに依存する。密閉されたケーシング中のヒートシンクは後からもはや変更できないため、発熱する半導体構成素子のタイプ及び数に放熱体を柔軟に適応させることは不可能である。
【0004】
このため、電力半導体の著しい発熱に基づき多くの場合、電力半導体は冷却液を用いて冷却しなければならないという難点が生じる。公知の装置の場合では高価な方法で放熱体中へ、冷却液を流通させる冷却通路を導入しなければならない。ケーシング内部空間中に存在する放熱体に接するように冷却通路が構成されているために、気密に密閉されたケーシング内への冷媒の供給及び排出を可能にするために著しく費用をかけなければならない。
【0005】
本発明の利点
前記の欠点は本発明の請求項1記載の電力半導体モジュールを用いて解決される。積層体のそれぞれの上方及び下方のキャリアサブストレートが、同時に電力半導体モジュールの上方及び下方のケーシング壁を形成しかつ半導体構成素子から生じた熱を外側のキャリアサブストレートへ運び出し、この熱は外側のキャリアサブストレートから直接ケーシング部材を取り囲む外側空間に放出することができ、ケーシング部材内部の放熱体に放出されない。このケーシング部材は外側のキャリアサブストレートから形成される上方及び下方のケーシング壁並びにケーシング壁部の4つの側壁を形成する取り囲む壁部からなり、前記の壁部はキャリアサブストレートに固定されている。簡単な方法で、気密に密閉しかつ極端にコンパクトな構造を実現することができ、さらにこの構造はケーシング周囲への著しく有効な放熱を可能にする。本発明による電力半導体モジュールが冷却通路の高価な構成なしでかつケーシング構造の変更なしで周囲を流動する冷媒中で使用できるか又は放熱体と接触させることができることが特に有利である。外側のキャリアサブストレートへ放出された熱は直接有利にそれぞれのヒートシンクに伝達されるのが有利である。多様なかつ柔軟な使用方法により、本発明による電力半導体モジュールは先行技術において公知の解決策と比較して著しい利点を有する。
【0006】
本発明の有利な実施態様は、引用形式請求項に記載された特徴により可能である。
【0007】
半導体構成素子とそれぞれ半導体構成素子の上方に配置されたキャリアサブストレート及びそれぞれ半導体構成素子の下方に配置されたキャリアサブストレートとの電気的接続がはんだ付けによって形成されることにより、積層体中の熱を外側のキャリアサブストレートへ特に迅速に放出することを可能にする。
【0008】
この放熱は、積層されたキャリアサブストレート間の中空室が流動性の、硬化可能な及び伝熱性の媒体により完全に充填されていることによりなお改善することができる。
【0009】
有利に、流動性の、硬化可能な及び伝熱性の媒体は同時にキャリアサブストレートの主表面に対して垂直方向に延びるキャリアサブストレートの端面上に、流動性の硬化可能な媒体が取り囲む壁部を形成するように設置することができる。それにより積層体に接する壁部の固定のための付加的製造工程は省略することができる。
【0010】
有利に、流動性の、硬化可能な及び伝熱性の媒体として、毛管流動性接着剤(kapillar fliessfaehiger Kleber)を使用することができる。
【0011】
もう一つの実施例において、流動性の、硬化可能な及び伝熱性の媒体は射出成形材料からなることも考えられる。キャリアサブストレート及び半導体構成素子からなる積層体は、次いで例えば射出成型法で、もしくはトランスファー成形により製造することができる。
【0012】
電力半導体モジュールの接続部はコンタクト部材によって形成されるのが有利であり、前記のコンタクト部材はキャリアサブストレート上に配置されたそれぞれ1つの条導体と電気的に接続されており、キャリアサブストレート間の中空室から横側に突き出ており、さらに取り囲む壁部を貫いてケーシング部材から外方へ延びている。取り囲む壁部が導電性材料からなる場合、例えばコンタクト部材のための絶縁性ブシュが設けられていてもよい。ケーシング部材の気密密閉を達成するために、絶縁ブシュは、例えばガラスブシュとして取り囲む壁部のそれぞれ1つの穿孔中へ導入されていてもよい。
【0013】
もう一つの実施例において、取り囲む壁部はキャリアサブストレートの主表面に対して垂直方向に延びるキャリアサブストレートの端面に少なくとも部分的に固定されているように設計されている。この壁部は例えば1つの金属ストリップから製造されていてもよく、前記の金属ストリップはキャリアサブストレートの端面側に接着されるか又ははんだ付けされるか又はその他の方法で固定される。
【0014】
取り囲む壁部を少なくとも1つの密閉して取り囲むフレームにより構成するのが特に有利であり、前記のフレームは上方のキャリアサブストレートと下方のキャリアサブストレートとの間に、少なくとも1つの半導体構成素子が少なくとも完全にフレームにより取り囲まれ、その際、前記のフレームは上方のキャリアサブストレートと並びに下方のキャリアサブストレートと密に結合するように挿入される。この場合、2つのキャリアサブストレート間の各中空室のためにそれぞれ1つのフレームが必要である。
【0015】
フレームは金属フレームとして構成され、かつ上方のキャリアサブストレートの取り囲む条導体と並びに下方のキャリアサブストレートの取り囲む条導体と大面積ではんだ付けされているのが有利である。フレームのはんだ付けはキャリアサブストレートの条導体上に半導体構成素子にはんだ付けするのと一緒に行うのが有利である。この種の電力半導体モジュールの製造は特に簡単でかつ確実に実施可能である。取り囲むフレームの場合にキャリアサブストレート間の中空室から接続部が横側に突き出ることができないため、半導体構成素子の電気的接続はキャリアサブストレート内の貫通接続部を介して外側に引き出され、外側のキャリアサブストレートの外側でコンタクト部材と電気的に接続される。
【0016】
本発明のもう一つの有利な実施例において、積層体中に1つの柔軟なバネ弾性層を備えた少なくとも1つのキャリアサブストレートが配置されているように設計され、この場合、形成された積層体はキャリアサブストレートの平面に対して垂直方向に柔軟なバネ弾性で圧縮可能である。それにより、有利に電力半導体モジュールをヒートシンクの相応して構成された溝部又はポケット中にはめ込むことができ、その際、柔軟なバネ弾性層の張力により外側のキャリアサブストレートはヒートシンクに対して強固に押し当てられる。このためネジ止めによる結合は不要である。柔軟なバネ弾性層は例えば柔軟に変形可能なプラスチックから製造することができる。もう一つの実施例において、柔軟なバネ弾性層を同一平面上の複数の配置されたバネ部材によって構築することが考えられる。
【0017】
本発明の実施例を次に図面で示し、かつここで詳説する。
【0018】
実施例の記載
図1に示されているように、電力半導体モジュールは複数のキャリアサブストレート1,2,3からなる積層体を有している。ここに記載された実施例において、電力半導体モジュールは合計で3つのキャリアサブストレートを有するが、2つだけのキャリアサブストレートからなる積層体でも、3より多いキャリアサブストレートからなる積層体でも使用することができる。キャリアサブストレート1,2,3は図1a〜1dの例において挙げられたIMS−サブストレート(絶縁された金属サブストレート)であり、これはそれぞれ1つの金属プレート11,12,13を有する。この金属プレートは少なくとも1つの主面上に薄い絶縁層21,22,23,24を備えている。この絶縁層上にそれぞれ1つの薄い金属層が設置されており、その中に条導体31〜36が公知の方法での構造化により構成されている。第1のキャリアサブストレート1はその下側に条導体31,32を有する。キャリアサブストレートはその上側に条導体33を有し、下側に2つの条導体34及び35を有する。第3のキャリアサブストレートはその上側に条導体36を有する。図1aに示されているように、3つのキャリアサブストレート1,2,3の間の2つの中空室4,5中に半導体構成素子40〜43が配置されている。図1a及び図1cで確認できるように、半導体構成素子41及び43はその下側で下方のキャリアサブストレート3の条導体36上にはんだ付けされており、それにより条導体36と電気的に接続している。第2のキャリアサブストレート2は下方の条導体34及び35と半導体構成素子41,43の上側ではんだ付けされている。条導体34はこの場合それぞれ図示されていない第1の接続部と及び第2の条導体35は半導体構成素子41,43の第2の接続部と電気的に接続している。中央の第2のキャリアサブストレートの上方の条導体33上に2つの他の半導体構成素子40,42とはんだ付けされている。半導体構成素子40,42上の条導体31,32とはんだ付けされている第1のキャリアサブストレート1は積層体の終端を形成する。この半導体構成素子40〜43は例えば電力トランジスタである。
【0019】
しかしながら、積層構造体は示した実施例に限定されない。この積層構造体の各中空室4,5中にさらに半導体構成素子及び他の電子的回路部材が設けられていてもよい。この半導体構造体は条導体31〜36と導電性接着剤を用いて結合されていてもよい。しかしながら半導体構成素子のはんだ付けが有利である。それというのも、はんだ付け接続を介して半導体構成素子から発生する熱は外側のキャリアサブストレート1及び3へ特に迅速に放出されるためである。さらに、示した方法で3より多いキャリアサブストレートを相互に積層するか又は2つだけのキャリアサブストレートを使用することももちろん可能である。場合により、異なる条導体を相互に接続するか又はキャリアサブストレートに対して垂直方向への放熱を改善するためにキャリアサブストレート中へ貫通接続部を導入することができる。キャリアサブストレートの選択は、IMS−サブストレートに制限されない。例えば、セラミックコアを有するDCB(Direct copper bonded)−サブストレート又は他の適当なサブストレートを使用することもできる。
【0020】
図1a及び図1cからわかるように、ほぼ長方形の積層体の上方のキャリアサブストレート1及び下方のキャリアサブストレート3は電力半導体モジュールの上方及び下方のケーシング壁を形成する。ケーシング部の4つの側壁は周囲を取り囲む壁部70により形成され、この壁部はキャリアサブストレート1,2,3の主表面に対して垂直方向に延在する、キャリアサブストレートの端面15,16,17に固定されている。壁部70は金属シートとして構成されていることができ、例えばはんだ付け、接着又は他の方法によりキャリアサブストレートの端面に固定される。図1b及び1dに示されているように、6つのコンタクト部材51〜56は条導体の1つとそれぞれ接続している。電力半導体モジュールに向かうコンタクト部材の端部は、このためキャリアサブストレートの中空室4,5中で所属する条導体とはんだ付けされているか又は他の適当な方法で接続されている。図1dからわかるように、コンタクト部材53は例えば条導体33と電気的に接続している。コンタクト部材51,55は図1dには示されていない上方の条導体31及び32とはんだ付けされている。これは半導体構成部材のはんだ付けと一緒に実施することができる。
【0021】
さらに、図示されているように、電力半導体モジュールとは反対側のコンタクト部材51〜65の端部は壁部70を貫いてケーシング部材から突き出ている。。壁部70の端面壁71に接して開口部中に設けられかつコンタクト部材を同心に取り囲むガラスブシュ59は金属製壁部70に対するコンタクト部材の絶縁体として機能する。壁部70は一体に構成されているか又はいくつかの部分から構成されていてもよい。図1dで最もよくわかるように、例えばガラスブシュを備えた端面壁71は別々に製造され、キャリアサブストレートをU字型に取り囲む金属シートと結合させることもできる。端面壁71がキャリアサブストレートの積層体からいくらか離れている場合、図1aに示されているように、一方で上方及び下方のケーシング壁と及び他方で端面壁71と接続するカバー部72,73がケーシング部材の密閉に利用される。コンタクト部材51〜56の適当な構成において、端面壁71はキャリアサブストレートの端面に当接されていてもよい。端面壁71とキャリアサブストレートとの間の間隔及びキャリアサブストレート間の中空室4,5は流動性の、硬化性の及び熱伝導性の媒体、例えばフリップ−チップ技術からアンダーフィルとして公知である毛管接着剤(Kapillarkleber)で充填されていてもよい。流動性の、硬化性の及び熱伝導性の媒体により外側のキャリアサブストレートでの放熱は改善され、さらに形成されたケーシングの気密性が高まる。有利に、ケーシング部材は壁部70を端面壁15,16,17に固定することにより気密に密閉される。
【0022】
本発明のもう一つの実施例が図2a及び2bに示されている。3つのキャリアサブストレート1,2,3はこの実施例の場合DCB−サブストレートからなり、このサブストレートはそれぞれ例えばAl2O3又はAlNからなるセラミックプレート61,62,63を有し、前記のセラミックプレートは上側及び下側で銅層で被覆されている。銅層中には条導体30〜37が構造化されており、この場合、条導体31〜36は図1a及び1cに示された条導体に相当する。キャリアサブストレート1,2,3の間の中空室4,5内に半導体構成素子40〜47が配置されており、これらの素子は第1の実施例に記載したと同様に条導体31〜36とはんだ付けされている。図1a〜1dの実施例とは異なるのは、この場合、取り囲む壁部が2つの取り囲む長方形のフレーム80により形成されており、その際、それぞれ1つの中空室4,5中にそれぞれ1つの密閉フレームが配置されており、このフレームがそこに収納された半導体構成素子を取り囲む。フレーム80は有利に金属フレームであり、この金属フレームはキャリアサブストレートの条導体38,39と接続されている。図示されているように、例えば上方のフレーム80はキャリアサブストレート2上の密閉された条導体39とはんだ付けされており、かつキャリアサブストレート1の密閉された条導体38とはんだ付けされており、この場合、半導体構成素子40,42,44,46は全部キャリアサブストレート1,2の間の密閉された条導体38,39の内部に配置されている。電力半導体モジュールの電気的接続は、図1とは異なり、積層体の横側から引き出されているのではなく、貫通接続部81〜86を介して外側キャリアサブストレート1,3の外面のコンタクト部材51〜56と接続されている。コンタクト部材51〜56は積層体の外側の条導体30及び37から構造化により形成され、場合により金属シートにより補強される。有利に、電力半導体モジュールとは反対側のコンタクト部材51〜56の端部はビームリードとして電力半導体モジュールから突き出ている。図2a及び2bに示されているように、このため半導体構成素子40,42,44,46の上方の接続部と接続した条導体31及び32は貫通接続部81及び85を介して直接外側へと導かれ、半導体構成素子40,42,44,46の下方の接続部と接続した条導体33はコンタクト部材88を介して貫通接続部83にはんだ付けされている。コンタクト部材88のはんだ付けは半導体構成素子40,42,44,46のはんだ付けと一緒に行うことができ、その際、コンタクト部材の高さは半導体構成素子の高さとほぼ一致する。同様のことが条導体34〜36及び下方の半導体構成部材41,43,45,47及び下方のコンタクト部材88にも通用する。
【0023】
図3a及び3bには第3の実施例が図示されており、この例は図2a及び2bに示された例とは中央のキャリアサブストレート2が異なる形状で構成されている点で異なっている。例えば、層90は柔軟に変形可能なプラスチックからなるか又は同一平面上に配置された複数のバネ部材からなる。柔軟に変形可能な層90の上側及び下側にはそれぞれセラミック層62a及び62bが設けられている。セラミック層62a及び62bの柔軟に変形可能な層90に対して反対側に条導体33及び34が設けられている。その他に、電力半導体モジュールの構築は図2aに示された例と同じように行われる。しかしながら、柔軟な層90が絶縁材料、例えばプラスチックからなる場合に、条導体33及び34を直接柔軟な層90上に設置し、セラミック層62a及び62bを省略することも考えられる。
【0024】
柔軟なバネ弾性の層90によりキャリアサブストレートの積層体はキャリアサブストレートの主表面に対して垂直方向に圧縮可能である。積層体の変形性にもかかわらず、電力半導体モジュールのケーシングはしかしながら常に気密に密閉されている。それというのも両方のフレーム80は圧縮の際に相互に可動であるためである。図示された電力半導体モジュールは例えば放熱体95の溝状の収容部中で圧縮されることにより使用される。柔軟なバネ弾性の層の張力により、外側の条導体30及び37を備えた外側のキャリアサブストレート1及び3は放熱体に対して強く押し当てられ、こうして放熱は改善される。電力半導体モジュールと放熱体とのネジ止めはこのために必要とならない。
【0025】
図4は本発明の第4の実施例を示す。ここでもキャリアサブストレート1,2,3は中央のセラミックプレート61,62,63を備えたDCB−サブストレートである。図1〜3に示された実施例と異なる点は、この場合、取り囲む壁部はキャリアサブストレートに固定された取り囲む壁により構成されるのではなく、積み重ねられた取り囲むフレームによって構成されるのでもなく、相応する形状の射出成形金型内で、金型の離型後に射出成形材料からなる取り囲む壁部100が端面15〜16に残留するようにキャリアサブストレート1,2,3間の中空室4,5中へ及びキャリアサブストレートの端面15,16,17に射出成形される射出成形材料101によって構成されており、前記射出成形材料は電力半導体モジュールを気密に密閉する。電力半導体モジュールの接続部51〜56は図1と同様に条導体31〜35にはんだ付けされるコンタクト部材により形成される。コンタクト部材は射出成形により取り囲む前に有利に所望の形に曲げることができる。
【0026】
冷却のために、図1〜4に示された電力半導体モジュールは冷却装置の流動する冷却液中に又は空気中に導入することもできる。外側のキャリアサブストレート1,3はケーシング部材により直接周囲を流動する冷媒により冷却される。
【図面の簡単な説明】
【図1a】 本発明による電力半導体モジュールの第1の実施例の断面図
【図1b】 図1aのB−B線に沿った断面図
【図1c】 図1aのC−C線に沿った断面図
【図1d】 図1aのA−A線に沿った断面図
【図2a】 本発明による電力半導体モジュールの第2の実施例の断面図
【図2b】 図2aのD−D線に沿った断面図
【図3a】 本発明による電力半導体モジュールの第3の実施例の断面図
【図3b】 図3aのD−D線に沿った断面図
【図4】 本発明による電力半導体モジュールの第4の実施例の断面図
【符号の説明】
1,2,3 キャリアサブストレート、 4,5 中空室、 31〜36 条導体、 40〜47 半導体構成素子、 70,80,100 壁部
Claims (15)
- 複数の層の形で相互に重なって配置されたキャリアサブストレート(1,2,3)からなる積層体を有し、前記のキャリアサブストレート(1,2,3)は少なくとも1つの主表面に少なくとも1つの条導体(31〜36)を備えており、その際、積層体の隣り合う2つのキャリアサブストレートの間に少なくとも1つの電子的半導体構成素子(40〜47)が配置されており、前記の半導体構成素子は積層体中で半導体構成素子の上方に配置されたキャリアサブストレートの少なくとも1つの条導体(31〜36)と電気的並びに伝熱性に接続しておりかつ積層体中で半導体構成素子の下方に配置されたキャリアサブストレートの少なくとも1つの他の条導体(31〜36)と電気的並びに伝熱性に接続されていて、積層体の両方の外側のキャリアサブストレート(1,3)が、少なくとも1つの半導体構成素子(40〜47)を密閉して取り囲むケーシング部材の上方のケーシング壁及び下方のケーシング壁を形成し、その際、半導体構成素子から生じる熱は少なくとも部分的に外側のキャリアサブストレート(1,3)により形成される上方及び下方のケーシング壁へ放出され、そこからケーシング部材の周囲に放出され、かつ積層されたキャリアサブストレート間の中空室(4,5)はキャリアサブストレートに固定された取り囲む壁部(70,80,100)により密閉されていて、コンタクト部材(51〜56)が設けられており、前記コンタクト部材(51〜56)はキャリアサブストレート(1〜3)上に配置されたそれぞれ1つの条導体(31〜36)と電気的に接続されており、かつキャリアサブストレート(1〜3)間の中空室(4,5)から横側に突き出ており、さらに取り囲む壁部(70,80,100)を貫いてケーシング部材から外方へ延びている電力半導体モジュールにおいて、取り囲む壁部(70,80,100)中にコンタクト部材(51〜56)用の絶縁ブシュ(59)が配置されていることを特徴とする電力半導体モジュール。
- 取り囲む壁部(70,80,100)は導電性材料からなる、請求項1記載の電力半導体モジュール。
- 上方の及び下方のケーシング壁(1,3)及び取り囲む壁部(70,80,100)により形成されるケーシング部材が気密に密閉されたケーシング部材である、請求項1又は2記載の電力半導体モジュール。
- 少なくとも1つの半導体構成素子(40〜47)と、半導体構成素子の上方に配置されたキャリアサブストレートの少なくとも1つの条導体(31〜36)及び半導体構成素子の下方に配置されたキャリアサブストレートの少なくとも1つの他の条導体(31〜36)との電気的接続がハンダ付けにより形成されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の電力半導体モジュール。
- 積層されたキャリアサブストレート(1,2,3)間の中空室(4,5)は、流動性の、硬化可能な及び伝熱性の媒体(101)により完全に充填されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の電力半導体モジュール。
- 流動性の、硬化可能な及び伝熱性の媒体がキャリアサブストレート(1〜3)の主表面に対して垂直方向に延びるキャリアサブストレートの端面(15,16,17)上に、前記の流動性の硬化可能な媒体(101)が同時に取り囲む壁部(100)を形成するように設置されている、請求項5記載の電力半導体モジュール。
- 流動性の、硬化可能な及び伝熱性の媒体(101)が毛管流動性接着剤である、請求項5又は6記載の電力半導体モジュール。
- 流動性の、硬化可能な及び伝熱性の媒体(101)が射出成形材料である、請求項5又は6記載の電力半導体モジュール。
- 絶縁ブシュ(59)が、取り囲む壁部(70)の穿孔中にそれぞれ導入されておりかつコンタクト部材(51〜56)を気密に密閉しているガラスブシュである、請求項1記載の電力半導体モジュール。
- 取り囲む壁部(70)がキャリアサブストレート(1〜3)の主表面に対して垂直方向に延びるキャリアサブストレートの端面(15,16,17)に少なくとも部分的に固定されている、請求項1記載の電力半導体モジュール。
- 取り囲む壁部が少なくとも1つの密閉して取り囲むフレーム(80)により形成されており、少なくとも1つの半導体構成素子(40〜47)が完全に前記のフレーム(80)により取り囲まれるように、前記のフレームは上方及び下方のキャリアサブストレート(1,2,3)の間に挿入されており、その際、前記のフレームは上方のキャリアサブストレート及び下方のキャリアサブストレートと密接に結合していて、フレーム(80)が金属フレームであり、上方のキャリアサブストレートの取り囲む条導体(38)と及び下方のキャリアサブストレートの取り囲む条導体(39)とはんだ付けされている、請求項1から10までのいずれか記載の電力半導体モジュール。
- 半導体構成素子(40〜47)の電気的接続部はキャリアサブストレート(1,2,3)中の貫通接続部(81〜86)を介して外方に延びており、さらに外側のキャリアサブストレート(1,3)の外側でコンタクト部材(51〜56)と電気的に接続されている、請求項11記載の電力半導体モジュール。
- 積層体中にバネ弾性層(90)を備えた少なくとも1つのキャリアサブストレート(2)が、形成された積層体がキャリアサブストレート(1,2,3)の平面に対して垂直方向にバネ弾性に圧縮可能であるように配置されている、請求項11又は12記載の電力半導体モジュール。
- 前記バネ弾性層(90)が弾性変形可能なプラスチックから製造されている、請求項13記載の電力半導体モジュール。
- 前記バネ弾性層(90)が同一平面上に配置された複数のバネ部材により形成されている、請求項14記載の電力半導体モジュール。
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