JP4885134B2 - 血液分離装置、及び全血からの液体成分画分の分離方法 - Google Patents

血液分離装置、及び全血からの液体成分画分の分離方法 Download PDF

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Description

(1 発明の分野)
本発明は、親水性ポリエステル材料を用いて片側を含浸させた、部分的に整列したガラス繊維紙を含む複合材料である、新規組成物に関するものである。好ましくは、親水性材料は不織布である。本発明はまた、血液サンプルなどのサンプル中の血液細胞から、血清又は血漿いずれかの、血液の液体成分を分離する血液分離装置に関するものである。より詳細には、本発明は、ごく少量の血液サンプルでさえ、細胞性成分からの液体成分画分の迅速な分離を可能にする、改良型血液分離装置に関するものである。
(2 発明の背景)
血清であれ血漿であれ、血液からの液体成分画分の分離は、臨床においてきわめて重要である。血液は2種類の画分から構成されている:血液細胞、及び血液細胞が浮遊している液体成分である血液血漿(「血漿」)、すなわちタンパク質性液体成分である。他の細胞型も見出すことができるが、血中で遭遇する重要な細胞型は、赤血球、白血球、及び血小板である。血液血清(「血清」)は、フィブリン塊及び細胞の除去後に残る液体成分である。
全血は比較的容易に得ることができ、原則的には貴重な情報を提供することができるが、全血の使用は、信頼性の高い迅速診断アッセイにおける使用に関し、その全血の取扱いの問題によって制限されている。例えば、診断アッセイは比色分析反応に基づく場合、赤血球の溶血は誤差をもたらす。読み取りが溶血がもたらす色に影響を受けない場合でさえ、細胞溶解物、及びその液体成分画分の結果に影響する可変的な回収は、誤差の元である。それゆえ、全血の細胞性成分を再生可能な方法で分離し、それから後の用途に使用できる液体成分画分を得ることが好ましい。
多種多様な天然存在型生理活性物質及び合成生理活性物質の両方を測定する能力は、診断及び治療の両方の補助として、さらなる重要性を担っている。大部分のそのようなアッセイは臨床検査室での測定を必要とするが、診療室又は家で、アッセイ測定を実施することができることの重要性に関する意識の向上がある。これらの後者の環境は通常、アッセイが簡単な手順で、かつ該アッセイを実施した条件による小さな変化に比較的動じないことを必要とする。重要なことは、可能な場合はいつでも、試薬及びサンプルの不正確な測定を避けるべきであるということである。
そのような装置及びアッセイが、迅速に、わかりにくい手順がほとんどないか又は全くなく簡単に使用でき、容易に判読できて正確であり、かつ(単位当たり)低コストで大量に製造することができることが望ましい。これらの目標は通常、該装置が機械的に製造可能で、それゆえに、必要な取扱いに対して十分に強いことを必要とする。
特定の迅速診断アッセイの場合、全血の使用は、特別な問題を生じさせる。例えば、診断アッセイが比色分析に基づいている場合、赤血球由来などの混濁溶液又は着色溶液は、読み取りを妨げる。それゆえ、全血の細胞性成分を分離し、それから後の用途に使用できる液体成分画分を得ることが望ましい。特に、溶血は、赤血球の構成要素が液体成分画分中に放出され、潜在的に後の用途を妨げるので、溶血がない全血の液体成分画分から細胞性成分を分離することは望ましい。
全血の直接的使用のための迅速診断を開発する試みがなされている。例えば、サンプルのより大きな構成要素が試験紙に接触することを妨げる、半透膜で被覆した試験紙が開発されている(例えば、米国特許第3,092,465号を参照されたい)。別の例は、赤血球ではない、溶解した血液の構成要素のみが浸透することができる膨潤性フィルムの使用である(ドイツ連邦共和国特許明細書第15 98 153号を参照されたい)。しかしながら、やはりフィルム内に浸透することができない、又は半透膜を通り抜けることができないために、血液のより大きな分子量の構成要素、例えば、血清タンパク質に結合した脂質又は基質、例えばビリルビンは、この方法で測定できない。特定のフィルターシステムの不便な点は、血液が、膜フィルターに非常にゆっくりと浸透することである。
赤血球から液体成分画分を分離する従来の方式は、遠心分離である。しかしながら、特に50マイクロリットル又はそれより少ない少量サンプルを使用する場合に、遠心分離は、上清と沈殿した細胞性成分の分離に問題を生じさせる。さらに、従来の方法は、医師、看護師、技術者、又は試験者に、より多くの操作時間を必要とさせる。そのようなさらなる操作は、一般的に、衛生的な理由と同様に、効率の面からも好ましくない。その上、介護状況のいくつかの点で、遠心分離は利用できない。
それゆえ、必要とされる操作数を減らし、全血の細胞性成分から血液液体成分を分離する、特に少量の血液の細胞性成分から液体成分画分を迅速かつ効率的に分離する装置の創出が望まれている。
リンパ球を分離する場合には5〜20マイクロメートル、及び白血球を分離する場合には3〜10マイクロメートルの平均繊維径を有する合成樹脂の層を通して血液を濾過すると、リンパ球及び白血球を血液から分離できることが知られている(ドイツ連邦共和国特許明細書第29 08 721号及び第29 08 722号を参照されたい)。しかしながら、赤血球は比色分析試験などの後の用途を妨げる可能性があるが、赤血球は血漿と共にフィルターを通り抜けることができるので、これらのフィルターは血漿を得るのに適切ではない。
血液細胞から液体成分画分を分離する分離装置が、当業者に知られている。それぞれ1984年10月16日及び1989年3月28日に発行された、Vogelらの米国特許第4,477,575号及び第4,816,224号(「Vogel特許」)は、血液から液体成分画分を分離するための0.2〜5ミクロンの平均繊維径、並びに0.1〜0.5g/mlの密度を有するガラス繊維の使用をはじめて開示した。
濾過機構に基づいたガラス繊維を含む、全血から液体成分画分を分離するためのさらなる装置が開示されており、例えば、1987年9月29日に発行されたKeltonの米国特許第4,696,797号がある。例えば、50マイクロリットル又はそれより少ない少量の血液の操作を容易にする、2003年4月8日に発行されたDouglasの米国特許第6,544,474号に記載されるような色素表示システムが開発されている。血液分離装置は、1992年8月4日に発行されたHillmanらの米国特許第5,135,719号に記載されており、これは、極細ガラス繊維フィルター、又は全血の液体成分画分から細胞性成分、例えば赤血球を分離させるための凝集素を有するフィルターを含む。凝集素は血液細胞の凝集を促進させ、それによって、濾過プロセスを向上させる。フィルターから後の用途への血漿の動きの唯一の駆動力は、管状毛管によって提供される毛管力である。これらのガラス繊維に基づく分離装置の潜在的障害は、全血由来の血球細胞の分離が、しばしば、溶血なしでは起こらないことである。溶血のために、赤血球の特定の構成要素は回収した液体成分画分を汚染し、後の用途を阻害することがある。
分離プロセスの間の溶血を減らす目的で、例えば、ポリビニルアルコールで被覆した、及び/又は層が赤血球凝集物質を含む、ガラス繊維層を有する血液分離装置が開発された。そのような装置が、1993年11月16日に発行されたWilkらの米国特許第5,262,067号に記載されている。
ガラス繊維に基づいた分離方法の特定の改良は、例えば、ガラス繊維から作ることができる非吸収性かつ浸透性の単位支持材、及びレクチンなどの血液細胞結合組成物を使用する、生体の液体成分から血液細胞を分離する装置を開示する、1995年7月25日に発行されたMamentaらの米国特許第5,435,970号に記載されている。同様に、1999年12月28日に発行されたSchrierらの米国特許第6,008,059号は、浸透性材料からなるパッドを使用する、全血の細胞性成分からの血液の液体成分の分離を記載する。浸透性材料からなるパッドは血液の液体成分には透過性であるが、血液の細胞性成分を捕捉することができる。浸透性材料からなるパッドはさらに、血液の細胞性成分に対する結合材を一般的に含むものとして記載されている。血液細胞結合組成物は、血液分離プロセスの有効性及び効率を向上させる。
血液から液体成分画分を分離するための多くの試みでは、多層フィルター、並びに赤血球のために詰まるようになる領域の周辺及びその後の領域の流れを可能にさせる通路を使用する。液体成分画分は効率的に分離するが、赤血球の移行をほとんどあるいは全く伴わずに血液サンプル適用領域で赤血球を捕捉する、容易な方法を実証的に示した既知の方法は存在しない。
1999年6月29日に発行されたBunceらの米国特許第5,916,521号(「521特許」)は、第一毛管形態が、いくらかの微粒子状物質が通り抜けることを可能にさせるより大きな細孔サイズを有し、かつ全ての微粒子状物質を捕捉するためのより小さな細孔サイズ有する第二毛管形態に対して横方向に連結する第一毛管形態であるような、シート状毛管形態を含むフィルターの使用を開示する。各シート内において、細孔サイズは実質的に等方性である。521特許はまた、血液の適用部位で細孔が詰まったフィルター内部及びその周辺の両方に起因する側方流動の結果、赤血球で含浸された領域が進行的に拡がった結果として横断経路中の細孔が詰まる場合における、細孔を開けるための血液の側方流動を教示する。
ガラス繊維フィルターに加え、ポリスルホン樹脂もまた、血液分離装置に使用されてきた。ポリスルホン樹脂は化学的にきわめて耐性が高く、またいくつかの好ましい機械的性質を有する。しかしながら、ポリスルホン樹脂をシート材料の形態又は繊維のいずれかで血液分離装置として機能させるためには、微細孔構造へと加工しなければならない。現在、2つの会社、具体的にはPall社、及びPrime Care社(オランダ)が、ポリスルホンに基づいた血液分離装置を売り出している。これらの血液分離装置は、分離コレクタパッドを有する重ね合わせ形態を有する。これらの分離装置でも、液体成分画分を分離することは容易でない。別の態様において、ポリスルホンに基づく材料はさらに、製造に多ステップを要し、かつガラス繊維紙に比較して高価である。
1980年8月5日に発行されたKonoらの米国特許第4,216,280号(「Kono特許」)は、ガラス繊維紙に基づいたバッテリー式分離装置媒体、及び異なる直径を有するガラス繊維の組み合わせからバッテリー式分離装置媒体を作成する方法を開示する。Kono特許はまた、ガラス繊維に加え、該ガラス繊維中に一様に分散するポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維及びアクリロニトリル繊維などの合成樹脂を有するバッテリー式分離装置媒体を開示する。Kono特許は、全血サンプルから液体成分画分を分離することとは対照的に、液体成分を保持することに適するガラス繊維紙の製造を実際に開示する。
要約すると、既知の技術は、血液から液体成分画分の分離に適した装置を追求するために、細孔のサイズ、疎水性表面、ガラス繊維などの様々な組み合わせを採用している。既知の技術は、典型的には5ミクロン未満、好ましくは1ミクロン程度若しくはそれ以下の直径を有する薄い繊維の使用を教示する。これらの方法はまた、直接的な汚染、及び時間の流れに伴う溶血の両方によって、赤血球は回収した液体成分画分にやがて達して液体成分画分を徐々に汚染するので、回収した全ての液体成分画分の迅速な回収に依存するところが大きい。
重要なことは、既知の方法及び装置は、その中で使用する最も効率的な分離媒体であるガラス繊維が、脆弱性を有し、扱いづらいために、自動化には向かないということである。それゆえ、特定の同じ形に材料を切り出すこと、並びにそれらを梱包することは、しばしば、自動化された作業よりも、かなりの量の手作業を必要とする。
本発明は、血液分離装置、及び全血からの液体成分画分の分離方法を提供することを目的とする。
(3.発明の要旨)
層状構造を有する新規複合材料を、全血から液体成分画分を分離するための新規複合材料に基づく装置と共に開示する。新規複合材料は、強化材を有する片側へ含浸させた繊維状分離媒体を含む。繊維状分離媒体は異方性である。理論に固執する意図なく、繊維状分離媒体には、第一の方向で第一細孔サイズが存在し、かつ第二の異なる方向でより小さな細孔サイズが存在する。また、含浸強化材は、強化材の型押しによる繊維状分離媒体の含浸部位の圧縮の結果として、繊維状分離媒体部分内の細孔サイズを狭める。強化材は、熱溶融型結合材を有する繊維状分離媒体に結合した親水性ポリエステル材料が好ましい。好ましい実施態様において、親水性ポリエステル材料は不織布であり、かつ好ましい熱溶融型結合材はエチレン酢酸ビニルを主成分とする網である。
複合材料はさらに、該複合材料を強化し、かつその剛性を増加させる半透性フィルム又は不透過性フィルムを含んでよい。半透性フィルム又は不透過性フィルムの厚さは、特定の剛性の程度を得るために選定してよい。本発明の好ましい実施態様において、そのような複合材料は、約1.5ミルの厚さ、約5ミル未満の厚さ、約8ミルの厚さ、約10ミルの厚さ、約11ミルの厚さ、約12ミルの厚さ、約13ミルの厚さ、約14ミルの厚さ、約15ミルの厚さ、少なくとも約16ミルの厚さのフィルムを含んでよい。好ましくは、フィルムは、エチレン酢酸ビニルを含む熱溶融型結合材被覆材を含む。実施例のフィルムは、米国、イリノイ州、シカゴにある、TRANSILWRAP株式会社によって供給されている。この二次強化材を含むこの新規複合材料はより硬く、高速製造用機械にとって扱いやすい。二次強化材は、強化材料を有する繊維状分離媒体の補強を伴う第一ステップ、あるいは分離ステップで使用してよい。
好ましくはガラス繊維、それゆえに非常に壊れやすい繊維状分離媒体とは異なり、新規複合材料を、三角型、U字型、ダンベル型、T字型及び櫂型を含む、様々な形に機械加工してよい。それぞれ数mm程度、好ましくは約40mm又はそれより小さい、及びさらに約10mm又はそれより小さい程度の寸法を有するような機械成形片は、該新規複合材料を使用して作成し、該新規複合材料を含む装置の機械製造で取り扱ってよい。
本発明の実施態様において、繊維状分離媒体は:実質的に整列した短い大径繊維を有する繊維の複数のクラスターと、実質的に整列した長い小径繊維を有する繊維の複数のクラスターとを含み、該長い小径繊維よりも該短い大径繊維が少ない繊維状材料;及び、該繊維状材料の底側を含浸している強化材;を含む。好ましくは、長い小径繊維のほとんどは、平均的に、短い大径繊維よりも約2倍(あるいはそれ以上)の長さである。
強化材で含浸させた繊維状分離媒体の相対的な厚さを、好ましくは、少なくとも約1%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、及び約55%未満からなるセットから選択する。強化材は、ガラス繊維材料の15〜60%、35〜60%、好ましくは20〜45%、及び最も好ましくは25〜35%を含浸させてよい。
本発明の好ましい実施態様において、繊維状分離媒体は、ガラス繊維、及び約8%を超えないレベルで存在する、部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルを含む。
好ましくは、長い小径繊維は約6mm、約8mm、約10mm、約12mm、約14mm、約16mm、約18mm、及び少なくとも約20mmからなるセットから選択される長さを有すると同時に、該直径を、少なくとも約5μ、約6μ、約7μ及び約8μからなるセットから選択し、かつ、短い大径繊維は約5mm、約6mm、約7mm、約8mm及び約9mmからなるセットから選択される長さを有すると同時に、該直径を、少なくとも約13μ、約14μ、約15μ、約16μ、約17μ、約18μ、約19μ及び少なくとも約20μからなるセットから選択する。
好ましい実施態様において、長い小径繊維は約6〜20mmの長さと約6μの直径を有するのに対し、短い大径繊維は約6〜8mmの長さと約17μの直径を有する。また、短い大径繊維に対する長い小径繊維の割合は約1対4である。さらに、該2種類の繊維の直径の比は、1対2、又は1対3よりも大きくてよい。特に好ましい実施態様において、繊維状材料は、バッテリー式分離装置ガラス繊維紙である。Whatman社のバッテリー式分離装置紙番号F472-14、F472-11及びF472-9が好ましい。
該複合材料は、例えば、赤血球の溶血がほとんど、あるいは全くない全血からの液体成分画分を再現性よく製造することに有用である。液体成分画分の製造は迅速であり、かつ一般的に全血を遠心分離する必要性を除外する。さらに、本発明に従って容易に得られる液体成分画分は、より安く、使い勝手がよく、さらに正確なアッセイで、興味ある血液構成要素の種類又は濃度の測定を可能にする。
本発明の好ましい実施態様は、互いに隣接する繊維の類似した配向様式によって部分整列を示す、複数の短い大径繊維、及び複数の長い小径繊維を含み、好ましくは、層中において、該複数の短い大径繊維、及び実質的に整列した該複数の長い小径繊維が実質的に同一平面上にあり、かつ平面への移行に適する第一サイズの細孔、及び平面に沿った移行に適する第二サイズの細孔を形成し、該長い小径繊維よりも該短い大径繊維が少ないような層の形態である分離媒体;及び、複合材料を形成させるために、前記分離媒体の一面を熱溶融型結合材で含浸させている強化材;を含む、血液由来の液体成分画分の分離用装置を含む。好ましくは、複合材料はさらに、強化材に積層された液体不透過性裏地を含む。分離装置はさらに、血液受容用の複合材料の隣接部;及び、血液由来の液体成分画分回収用の複合材料の末端部;を含んでよい。強化材は、好ましくは、親水性ポリエステル繊維を含む。
該装置はさらに、全血を適用するための隣接する散布ポート、及び液体成分画分回収用の末端の回収ポートを含んでいてもよい。本発明は、単一の分離装置で、1以上の用途及び回収ポートを有する血液分離装置を含む。分離装置は、液体成分画分回収用の毛管又は他の手段を含んでよい。そのような手段は、分離装置と一体で、又は受容ポートから液体成分画分を回収するために使用される構成要素として存在してよい。例えば、本発明の一実施態様において、毛管を複合材料の遠位末端に脱着可能に取り付け、産出されるのにあわせて液体成分画分を受容してよい。
驚くべきことに、赤血球に親和性を有するレクチンは、血液からの液体成分の分離を大きく向上させる。それゆえ、好ましくは、分離装置はさらに、血液細胞に親和性を有するレクチンを含む。適切なレクチンは、これらには限定されないが、ポテトDレクチン(ジャガイモ由来)、ハリエニシダ凝集素(ハリエニシダレクチン)、及びファセオラブルガリス(Phaseola Vulgaris)凝集素(インゲンマメレクチン)を含む。ポテトDレクチンが好ましい。
該複合材料を使用する分離装置はさらに、末端部に隣接するコレクタパッドを含んでよく、該コレクタパッドは液体成分画分を吸収するが保持しない。さらに、くぼんだ弾性キャップを隣接する散布ポートの上に取り付けてよく、それによって液体成分画分を空気圧で置換する。あるいは、生じた液体成分画分を、血液、血漿及び血清と非混和性である高密度有機液体で溶出することで強化してよい。
別の態様において、複合材料の末端部を、約45°、約40°、約35°、約30°、約25°、約50°、約55°及び約60°からなるセットから選択される切断角によって規定される点として成形してよい。
好ましい実施態様において、全血から液体成分画分を調製する方法は、全血を本明細書の先に記載した本発明の複合材料上の隣接する散布ポートへと適用するステップ、その後、末端の回収ポートで全血から生成された液体成分画分を回収するステップ、を含む。液体成分画分を、例えば、毛管又はピペット若しくは回収パッドを介して、複合材料から直接的に回収してよい。
本方法はさらに、空気圧を利用すること、及び血液サンプルに非混和性である高密度有機液体を利用すること、からなるセットから選択されるステップなどの、液体成分画分を押し出すためのさらなるステップを含んでよい。
本発明の別の実施態様は、強化材を分離媒体の底側に含浸させて複合材料を形成させた繊維状分離媒体を選択すること、及び複合材料の末端部を点へと成形することによる、細胞懸濁液からの液体成分画分分離用装置の高速製造方法を含む。
該製造方法はさらに、分離媒体の隣接部に、細胞懸濁液を適用するための穴、及び該細胞懸濁液の無細胞液体成分画分を実質的に回収するための第二の穴、を有する囲壁内に、複合材料を封入することを含んでよい。該製造方法はまた、コレクタパッドを複合材料の末端部へと隣接させることを含んでよく、そこで該コレクタパッドは、液体成分画分を吸収するが保持しない。該製造方法はまた、毛管を複合材料の末端部へと取り付けてもよい。
該製造方法はさらに、はさみ込み点で複合材料を圧縮させることを含んでもよい。驚くべきことに、従来のガラス繊維紙とは異なり、該複合材料は、好都合なことに、圧縮下でのはさみ込み点の完全な閉鎖を防ぎ、赤血球は保持するが、液体成分が通過することを可能にする。意外にも、はさみ込み点での溶血はない。
特許請求の範囲に記載した発明の実施態様は、血液サンプルから液体成分画分を分離するキットを含む。該キットは、本明細書で記載した本発明の複合材料、血液サンプルを適用するのに適し、かつ血液サンプルから調製した液体成分画分を回収するのに適する開口部を有する複合材料保持用囲壁、を含む。さらに、キットは複合材料の末端部に隣接可能なコレクタパッドを含んでよく、該コレクタパッドは液体成分を吸収するが保持しない。キットはまた、液体成分画分回収用バルブを有する毛管又はピペットを含んでよい。キットはさらに、はさみ込み点又はその近傍で、非混和性液体を放出する可崩壊型カプセルを含んでもよく、さらに複合材料から液体成分画分を置き換えることで液体成分画分収率を増加させる。
ある態様において、好ましい血液分離装置は、流れを促進させ、より大きな細孔サイズを提供することによって、ある好ましい方向に細胞を分離すると同時に、より小さな細孔サイズを利用することによって、好ましい方向とは異なる方向に液体成分画分を分離する、異方性分離手段を含む。好ましい分離装置はまた、操作、及び、例えば、該分離装置を壊すことなく点へと移行させることをより容易にする、強化材手段を含浸している異方性分離手段を含む。
さらに別の態様において、本発明は、全血から液体成分画分を調製するための、少なくとも2種類のモード分布の繊維長及び直径を有するバッテリー式分離装置媒体を使用する方法を含み、該バッテリー式分離装置媒体は、互いに隣接する繊維の類似した配向様式によって部分整列を示す、複数の短い大径繊維、及び複数の長い小径繊維を含むという点で異方性である。該バッテリー式分離装置媒体は、複数の長い小径繊維よりも少ない複数の短い大径繊維を有する。複数の長い小径繊維は、平均として、複数の短い大径繊維よりも2倍以上の長さである。さらにバッテリー式分離装置媒体は、バッテリー式分離装置への移行に適する第一サイズの細孔、及びバッテリー式分離装置媒体に沿った移行に適する第二サイズの細孔、を有する。本方法は、第一の点でバッテリー式分離装置媒体へ血液サンプルを適用し、次に該第一の点から移した第二の点から液体成分画分を回収すること、を含む。
理論に固執することを意図せずに、好ましいバッテリー式分離装置媒体は、血液の液体成分構成要素に提示される第二平均路長よりも実質的に小さい第一平均路長を、該バッテリー式分離装置媒体に沿った方向で、血中の細胞性物質に提供する。さらに、第二平均経路に沿った液体成分の流れは、第一経路の流れから比較的保護される。したがって、バッテリー式分離装置は、血中の細胞性物質をバッテリー式分離装置へ入れることを可能にさせる大きな細孔を提供する。バッテリー式分離装置に沿った流体運動は、部分的に整列した長い小径繊維で保護されているので、赤血球は高速な液体成分の流れからのせん断力にはほとんど曝されない。
上記に基づいた好ましい新規複合材料及び血液分離装置は、有益な点として以下の特性を示す:
1.あらゆる血球容量において、5分以下での、全血からの液体成分画分の分離;
2.目で識別可能な不規則な流れ又は溶血を示さない、赤血球と液体成分画分との間の再現可能かつ安定的境界;
3.通常の血球容量血液中で利用可能な総液量の、少なくとも約50%、より好ましくは少なくとも約60%、さらにより好ましくは少なくとも約70%、及び最も好ましくは約80%の液体成分画分を与えること;
4.自己支持できるほど十分に固く;
5.様々な圧縮レベルで液体成分画分を調製することができ;
6.1滴の血液から液体成分画分を産生することができ;かつ、
7.高速自動化製造に適した、物理的及び機械的耐久性。
下記に記載の説明図、及び詳細な説明の助けを借りて、特許請求の範囲に記載した発明のこれらの特性並びに他の特性をさらに説明する。
(5.発明の詳細な説明)
(5.1 複合材料)
1つの態様において、本発明は、強化材を含浸させた繊維状分離媒体を含む、新規複合材料を提供する。強化材は、親水性ポリエステル材料である。好ましい実施態様において、親水性ポリエステル材料は不織布である。
本発明の一実施態様に従い、該複合材料は、実質的に整列した短い大径繊維を有する複数のクラスターと、実質的に整列した長い小径繊維を有する複数のクラスターとを含み、該長い小径繊維よりも該短い大径繊維が少ない、繊維の多様な分布を有する繊維状材料;及び、該繊維状材料のを含浸する強化材;を含む。驚くべきことに、本発明者らは、例えば、限定はしないが、F-472-14、F 472-11及びF-472-9として特定されるWhatmanガラス繊維紙を含む、Whatman 社製のバッテリー式分離装置として使用される製品群を発見した。
該複合材料中の強化材は、親水性の不織布ポリエステル繊維であってよい。本発明の他の実施態様に従い、該複合材料は、実質的により大きな有形要素が、第二セットの細孔を通るよりも、第一セットの細孔を通って抜けることができるように、該第一セットの細孔が第一の方向で、かつ該第二セットの細孔が第二の方向で存在するという点で異方性である。
繊維状材料中の短い大径繊維及び長い小径繊維は、ガラス繊維である。先に記載したWhatman紙において、ガラス繊維は、血液分離装置で通常使用するものよりも、より長く、径が太いことを見出した。また、ガラス繊維紙の構造は、ガラス繊維の完全に不規則な配列というよりはむしろ、実質的な部分整列を示した。これを図1に図示し、ここで説明している層中のいくつかのガラス繊維の模式図を、部分的に整列した配向のガラス繊維を示すために提供する。部分的な整列を示し、結合材4、及び類似してはいるが、より開いた短い大径繊維6のクラスターを伴う長い小径繊維2が同一平面に実質的に存在するように示す。
本開示における実質的な部分整列は、物理的に互いに近接した、繊維の類似配向可能性の増大に言及する。比較的離れた繊維群に関して、配向性は、より乱雑になる傾向がある。より長い短い大径繊維は互いに近接し、毛管作用を提供し得る繊維を特徴とする、比較的長い流路の形成をもたらすことが期待される。いくらか大きな細孔サイズでかつより短い同様の流路を、大径繊維でさらに形成してよい。
好ましいガラス繊維紙は、異なる直径と長さを有するガラス繊維の所定の割合を含む、例えば、少なくとも二様式からなる多様式である。好ましいガラス繊維紙はなるべく、二様式紙を特徴付ける、少なくとも2つの型の直径及び繊維長を有するガラス繊維を含む。例えば、一実施態様において、ガラス繊維の第一型は、約6mm、約8mm、約10mm、約12mm、約14mm、約16mm、約18mm、及び少なくとも約20mmからなるセットから選択される長さを有すると同時に、少なくとも約5μ、約6μ、約7μ及び約8μからなるセットから選択される直径を有する。第二型のガラス繊維は、約5mm、約6mm、約7mm、約8mm及び約9mmからなるセットから選択される長さを有すると同時に、少なくとも約13μ、約14μ、約15μ、約16μ、約17μ、約18μ、約19μ及び少なくとも約20μからなるセットから選択される直径を有する。
Whatmanのバッテリー式分離装置ガラス繊維紙はまた、より太い直径を有するガラス繊維紙の存在の結果として、血液から液体成分画分を分離するのに好ましいと考えられる従来型ガラス繊維紙よりも、より強い。ガラス繊維紙の好ましい等級について、概算したそれらの配置、構成などの要素を、比較顕微鏡で分析した。そのような概算例を、表1に記載する。
Figure 0004885134
これらのガラス繊維紙はさらに、ガラス繊維紙を機械製造中の取扱いに適合させるための強化に役立つ。考慮した強化用ガラス繊維紙の選択の一部は、下記のものを含む:
a)熱硬化性樹脂−エポキシスチレン化ポリエステル及びアクリルを、被覆材及び含浸材として試験した。結果として得られた産物は強固であったが、硬くかつ脆かった。血液は、これらの複合材料では分離されなかった;及び、
b)ポリ酢酸ビニル:この樹脂は、しばしば少量用いられてガラス繊維紙の強度を向上させる。低いレベルでガラス繊維紙中に存在するが、得られる産物の強度を大幅に向上させる目的でポリ酢酸ビニルレベルを増加させることは、血液の吸収も分離も増加させない。
繊維状分離材料を強化材で含浸させ、本発明の新規複合材料を形成させる。Whatmanバッテリー式分離装置ガラス紙を、積層されたガラス繊維紙として商業的に製造し、図2の複合材料を形成させることができることを見出した。積層に関しては、強化材を含浸したガラス繊維紙中に、強化材を圧入させた。好ましくは、ガラス繊維紙の厚さの約20〜25%を、強化材で含浸させた。しかし、程度の差はあるものの、ガラス繊維紙の一部を強化材で含浸させてよい。含浸させたガラス繊維紙の割合は、少なくとも約1%、少なくとも約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、及び約55%未満からなるセットから選択し得る。
好ましくは、積層を、ガラス繊維紙と強化材との間に、熱溶融型結合材を位置させることで実施する。3種の層を圧縮し、熱溶融型結合材の溶融温度程度又はそれ以上に温度を上げるにつれて、接着材は、強化材及びガラス繊維紙の両方に流れ込む。さらに、ガラス繊維紙は、強化材による含浸を可能にさせるのに十分なほどに離す。冷却するにつれて、複合材料は、熱溶融型結合材セットとして形成される。
好ましい熱溶融型結合材は、混合型エチレン酢酸ビニル共重合体であり、これは例えば、米国、ペンシルバニア州、ハンチントンバレー(Huntington Valley)にある、BOSTIK FINDLEY社製の網状接着材PO90のような、網状形態である。好ましい熱溶融型結合材は、約97℃の軟化点を有する。
好ましい強化材は、例えばREMAY(商標)のような不織布親水性ポリエステルであり、これはBBA濾過によって製造され、血液で容易に湿る。しかし、ガラス繊維紙への含浸に適合性を有する他の親水性繊維状材料も使用してよい。
例えばREMAY(商標)のような強化材をガラス繊維紙に圧入させる場合、強化材中の単繊維を置換し、図2に示されるような境界面で該ガラスを圧縮する。限定の意図なく、これは強められた毛管現象を有する境界層を形成する。全血のようなサンプルを分離装置の非強化面に適用する場合、該紙平面に比較して、平面及び横断流ベクトルの両方があり得る。不織布親水性ポリエステル材料の埋め込まれた含浸部分は、非圧縮領域の周りに壁を形成する。この立体配置もまた、毛管圧を増大させ得る。これらの条件下で、上層が吸収して膨潤する間に、全血は強化層に達して液体成分画分の分離が始まる。この考えは、赤血球が、液体成分画分の流れを制限するかなり前に、赤血球に先んじる液体成分画分の流れを説明することの手助けとなり得る。
図2は、分離媒体14及び強化材16を結合した状態を示す、複合材料12の実例的断面図を示す。示されているように、複合材料の微細構造は分離媒体のみを含む最上層30を有し、次に、強化材が置換して高度な毛管現象境界面を生じるガラス繊維を圧縮する、圧縮領域32を有する。32の下層は、強化材の間質性空間内にガラス繊維を有する層34であり、その次に強化材層36がある。
複合材料は、改良された構造的完全性などの、すなわち、筐体の内側に片持ち梁を取り付けるのに十分な、さらなる利点を提供してよい。複合材料は、非強化等級の10〜20°に比較して、1/4″(4分の1インチ)(0.635センチメートル)の直径の心棒は90〜120°以上曲がることができる。特定の実施態様において、強化材を使用して複合材料を筐体中に埋め込み、ガラス繊維を筐体へと接着、若しくはつなぎ合わせてよい。強化していないガラス繊維紙は柔軟すぎるため、筐体中に取り外せないように埋め込んでよい。例えば、十分な構造的強度がない場合、ガラス濾紙はガイドレールから外すことができる。
本発明の複合材料は、強化材がない側に、接着材を使用する非透過層又は半透層を積層することでさらに強化してよい。驚くべきことに、強化しすぎた複合材料は、血液から液体成分画分を分離するのに有用であるという特性を実質的に損なうことなく、増加した機械的強度を与える。
さらに、複合材料の構造的完全性は、血液の細胞性成分の漏出を妨げ得る。ガラス繊維紙の構造的完全性を確定することなく、ガラス繊維紙を通る細胞の漏出が起こり得る。複合材料の構造的完全性は、細胞性成分の漏出防止を支援する。
強化材の予期しなかった利点は、特定の溶出システムでの性能である。そのような溶出システムにおいて、該複合材料は、赤血球の流れの境界限界で、機械的に挟まれる又は圧迫される。従来型のガラス繊維紙を圧縮又は挟んだ場合、30〜40%は、非常に小さな線維が多孔性を失った境界面へと圧壊された修復不能な永続的変形を被る。圧縮によって細孔構造の規模は減少するが、本発明の複合材料は、少なくとも若干の多孔性を保持する。
別の実施態様において、周知のような壊れやすい性質のために、ガラス繊維紙の小片を成形して構造的に安定な先端又は点を形成することは一般的に不可能である。そのような三角形は、本発明の複合材料を用いれば、5mm×20mm程度の大きさの断片ですら可能である。例えば、約5mm幅の複合材料片を切断し、約45°、約40°、約35°、約30°、約25°、約50°、約55°及び約60°からなるセットから選択される先端の切断角によって規定される点として成形できる。
複合材料を切り出して先端を鋭角的にさせ、同様に三角形以外に成形することができる。特定の実施態様において、ガラス繊維紙を、三角形以外の幾何学的な形に切り出すことができる。特定の実施態様において、数mm幅の複合材料をU字型で切り出す。そのようなU字型ガラス繊維紙は、非強化型分離装置では作成することができなかった。
複合材料は、少量の全血から液体成分画分を分離することに優れた特性を有する。複合材料は、広範な処理を必要とせずに、極微量の血液から高品質の液体成分画分を効率的に分画する改良型血液分離装置などの、様々な用途に有用である。さらに、複合材料は、繊維状分離媒体よりも強固であり、複合材料を含む分離装置の機械製造の過程で、機械的に加工して取り扱ってよい。
(5.2 血液分離装置)
別の態様において、本発明は、血液サンプルから、液体成分画分(血漿又は血清のいすれか、若しくはそれらの組み合わせ)を分離するのに都合よく有用な血液分離装置を提供する。血液分離装置を使用して、複合材料に使用するサイズ次第で、任意のサイズの血液サンプルを分離するのに使用してよい。特に好ましい実施態様において、例えば、50μl位の体積を有する少量の血液サンプルを分離するために、分離装置を使用する。
本発明の血液分離装置は、下記を含む:
1)本明細書に記載する、全血から液体成分画分を分離して方向づけるために成形した複合材料;及び、
2)成形した複合材料を保持して全血を適用するための隣接散布ポート、及び液体成分画分回収用の末端回収ポートを有する囲壁。
繊維状材料への強化材の積層の後に、巻物の形態で効率的に複合材料を製造してよい。本明細書の他の箇所に記載したように、好ましいガラス繊維紙と親水性ポリエステル強化材との間に差し挟んだ網型接着層を使用することによって、この積層を都合よく実施してよい。この複合材料をさらに強化し、複合材料を半透膜又は非透過膜へ積層させることによって、複合材料を硬化させてよい。それから複合材料を、血液分離装置に見合った形に切り出す。これらの形は、限定するわけではないが、三角形断片、U字型断片、ダンベル型断片、T字型断片及び櫂型断片を含む。
血液分離装置はさらに、複合材料がはまり込む容器又はカバーを含む。さらに、分離装置において使用する複合材料は、レクチン、又は複合材料中で赤血球や白血球又はその両方の動きを妨害する、赤血球や白血球又はその両方に特異的な抗体などの他の物質を含んでよい。
本発明による分離装置の好ましい実施態様は、溶血がほとんど、あるいは全くなく、全ての範囲の血球容量値に対して5分未満で、全血から液体成分画分を産生することができる。利用可能な総液体成分画分の少なくとも50%を、そのような分離装置によって回収することができる。さらに、分離装置は拡大縮小可能であり、適切な大きさの複合材料を使用することによって、異なる体積の全血を扱うことができる。
図3〜6は、本発明の原理に従って形成した液体成分画分産生装置のいくつかの具体的実施例を提供する。同様な構成要素は、明確化のために同一参照番号で特定しており、各図間での比較は容易である。
図3〜6の典型的な血液分離装置は完全ではなく、該分離装置の構造は、新規複合材料が平らな層以外の形で使用され得る、異なる形状を含む多形性を許容する。例えば複合材料が、全血サンプルの適用のために水平であり、かつ垂直な別の部分に切れ目なく連続する部分であるように、該装置を成形してよい。そのような構造は、液体成分画分の回収において、重力を巧みに利用してよい。そのような変形は、一般的な技能を有する当業者にとっては明らかに容易であろう。
また、本発明の血液分離装置の代替的な構造は、例えば、100μlの全血を使用して液体成分画分を調製できる、密封した血液分離装置を含む。この液体成分画分の全体又は一部は、分離装置内における1以上のアッセイで使用してよい。
1滴の血液から液体成分画分を調製するために設計した血液分離装置の典型は、赤血球を浸潤させた約25mmの第一長を有する、約70〜80mmの長さであってよい。1滴の血液は約40μl〜60μlの体積を有していてよく、かつ平均約50μlを有するものとして処理してよい。しばしば、締め付けた範囲で液体成分は通ることができるが、細胞はほとんど、あるいは全く通ることができないような血液サンプルの適用部位から25mm、又は25mmより後ろに締め具を取り付ける。締め具の位置はさらに、はさみ込み点と名づけられており、適用される厚さの約30〜40%の圧縮を有する。締め具の細胞遮断効果は、フィブリンネットワークの進行的形成によって補助され、さらに赤血球を捕捉する。しかしながら、血液サンプルの適用部位のあまりに近くに締め具を取り付けると、溶血、及び赤血球が液体成分画分に浸潤する可能性を増大させる。
本発明の一実施態様において、非混和性の液体で満たしたアンプルを、はさみ込み点の向こう側に速やかに取り付けてよい。このアンプルは、血液からの液体成分画分の分離後に崩壊してその中に液体を放出し、血液から分離した液体成分画分を押して液体成分の収率を増加させる。締め具は、逆流、及び赤血球の混入を防ぐ。そのようなアンプルの使用は、高血球容量血液サンプルから液体成分画分を分離するのに特に有用である。
別の態様において、本明細書に記載する本発明の複合材料の使用は、溶血又は赤血球浸潤を増加させることなく取り付けることができる締め具の距離を縮める。例えば、締め具を、血液サンプルの適用部位から約20mm、21mm、22mm、23mm又は24mmに取り付けてよい。本開示において後述する事例的な実施例1に記載するように、締め具は、本発明の複合材料によって、赤血球をより効率的に捕捉するはずである。
図3に、本発明の原理に従って成形した血液からの液体成分画分産生用装置、すなわち血液分離装置10を示す。血液分離装置10の囲壁の最上層及び最下層のみを示し、その構成要素を模式的に明示する。血液分離装置10は、強化材16で含浸した分離媒体14を含む複合材料、複合材料12に結合又は複合材料12の一部ですらあり得る液体不透過性裏地、全血適用用の隣接する散布ポート18、及び液体成分画分回収用の末端の回収ポート20、を含む。図示するように、隣接する散布ポート18は、末端の回収ポート20よりも大きな径を有する。しかしながら、これは具体的実施例のみであり、該ポート群は、同じか又は任意のサイズの組み合わせであってよい。
赤血球は通ることができないと考えられる側方流動距離を越えて、実験的に測定する。この距離あたり、又はわずかに早く、はさみ込み点で複合材料を横断する細い圧縮線を締め、はさみ込み点を超える赤血球の移行をさらに防ぐ。図3〜6の血液分離装置において、「F」と記した破線ではさみ込み点の位置を示す。
複数の点又は他の形で代替的実施態様に使用してよいが、複合材料の遠位末端をなるべく点、すなわち、図3における先端22へと成形する。複合材料12の遠位末端の先端22の三角形は特に、回収装置を使用する、1点からの液体成分画分の回収を促進させる。好ましくは、先端を定義する切断角を、約45°、約40°、約35°、約30°、約25°、約50°、約55°及び約60°からなるセットから選択する。そのような三角形をもたない先行のガラスフィルターを使用して、液体成分画分は一般的に、ウイッキング(wicking)機構を使用する、より大きな面積から回収しなければならない。
一実施態様において、複合材料を三角形以外の幾何学的な形に切り出してよい。例えば、図6は、ポート52及び54を介して液体成分画分を回収可能な、三角形に成形した2点を有する遠位末端であるようなU字型を有する複合材料50を例示する。そのようなU字型の複合材料、及び他の形を有して約40mm又はそれ未満の寸法を有する複合材料は、先行技術で既知の、非強化型分離装置では作ることができなかった。本明細書に記載した新規複合材料は、10mm又はそれ未満の程度の寸法を有する形状に適する。
複合材料50中の強化材は、例えば積層によって不透過層又は半透性層に接着し、基部構成要素24上に置くか又は基部構成要素24に接着させて、複合材料50をさらに強化してよい。表2は、本発明の好ましい実施態様における、好ましい構成要素を一覧表にしている。
Figure 0004885134
一実施態様において、強化材料は、ガラス繊維材料内部の約20〜25%を含浸すると見積もられており、包埋領域中のガラス繊維紙の一部は、非強化部分よりも、より圧密度が高く、かつより小さな細孔を有する。分離媒体を含浸している強化材の組み合わせは、高い液体成分画分収率に加えて、全血からの赤血球の迅速な固定をもたらす。
強化材は、ガラス繊維材料の15〜60%、35〜60%、好ましくは20〜45%、及び最も好ましくは25〜35%を含浸してよい。ガラス繊維材料の約40%を超える含浸は、ガラス繊維の望ましくない、いくつかの局部的な断裂を生じる可能性がある。
ガラス繊維材料に接触していない強化材表面に、強化材中にはあまり浸透しない半透膜(又は液体不透過性膜)を積層することによって好ましく強化する。このさらに強化した材料は、片持ち梁構造で、複合材料を使用するのに望ましい。とりわけ、この付加的な強化材は、例えば空洞域を捕捉することに起因する、複合材料の性能をほとんど損なわない。
血中に浮遊する細胞が、血中に浮遊する細胞を沈降させることを促進させるより大きな細孔サイズ、及び使用可能なレクチン、又は被覆繊維への赤血球の結合を促進させる他の代替的被覆材に起因する可能性がある適用部位で、複合材料12中に実質的に保持されるにつれて、隣接する散布ポート18に適用した血液サンプルから液体成分が吸い取られる。複合材料の平面に沿った細胞の動きは、例えば、含浸されたガラス繊維及び血栓形成促進ガラス繊維と同様の領域でのその方向で、最も小さな細孔によって妨げられてよい。
一態様において、複合材料12中のガラス繊維紙は、レクチン又はさらに適切な抗体若しくは他の組成物などの赤血球結合用物質で含浸させてよい。レクチンの使用は、浸潤及び赤血球固定速度の両方を高める。本発明の新規複合材料は好ましい分離特性を有しているが、その分離速度は、ポテトレクチンを含む複合材料の含浸によって増加させることができた。該付加レクチンは、液体成分画分収率、及び分離装置からの液体成分画分の圧搾の容易さを増大させた。
様々なレクチンが、本発明に従った分離装置における使用に適する。pH8.5の緩衝液(HEPES、CaCl・2HO、NaN)中のポテトDレクチンを、好ましい実施態様で使用する。好ましいレクチン濃度範囲は約10〜50マイクログラム/mlであり、かつ好ましい量は約10マイクログラム/mlである。好ましいレクチンを強化ガラス繊維紙中へ含浸させ、それから所定の位置で乾かす。完成した積層は、約0.3〜0.6マイクログラムのレクチン/mm、又は約50mg/フィート(929.03cm)の基質を有すると見積もられる。代替的固定化物質を同様に使用することができ、それらの使用条件は、必要以上の実験をすることなく、当業者によって決定される。
ガラス繊維は大きいために高密度圧縮が不可能であるが、それゆえにガラス繊維紙14中に開放構造が存在する。膨潤圧がかかっている間、既成の開放構造はより開放的になると見込まれ、液体成分画分の流量制限をさらに減少させる。
改良した血清分離におけるレクチンの効果は、全血をF472-14(Whatman製の好ましいガラス繊維紙)に適用することによって評価した。F472-14は、約10秒で全血の50μlを吸収したが、液体成分画分の分離は、赤血球流の境界線が確立された後、約30秒間では起こらず、さらに50〜60秒経ってから液体成分画分の流れが完成した。
驚くべきことに、F472-14に基づく本発明の複合材料で処理したレクチンは、複合材料単体又はF472-14ガラス繊維紙と比べて、優れた特性を示した。複合材料を処理したレクチンは、約5秒で適用したサンプルを吸収し、続いて、レクチンを含まない複合材料の場合の約180秒と比較し、約60秒で液体成分画分を分離した。液体成分画分の体積は、複合材料単体、又はF472-14ガラス繊維紙単体を用いるよりも、レクチン含浸複合材料を用いた方がより大きかった。レクチン被覆複合材料を、多くの異なる血液由来液体成分画分の調製材料に比較した結果を、後の具体的実施例を記載した表4にまとめる。
液体成分画分産生用の様々な装置構造が実施可能である。図5及び6に示した好ましいモデルは、複合材料中にはめ込まれて連結する上部26及び底部28のような、2つの長方形の外殻構造からなる。底部において、血液分離装置は、分離装置の幅と同じ寸法の台の上に載っている。血液分離装置は、2つのガイドピンの間に好ましく位置し、横方向の動きを阻害する。容器の上部26を所定の位置にはめ込むと、上部26は、複合材料12の隣接末端を圧迫し、複合材料を片持ち梁形態へと複合材料12を移動させる。
上部は2つの穴を有し:
(1)血液流入ポート、すなわち、隣接する散布ポート18;及び(2)例えば、毛管の位置づけ及び支えを挿入するのに適したポート、すなわち、末端の回収ポート20、を提供する。血液流入ポートは、複合材料12の隣接末端の真上にある。
同じ血液体積からの液体成分画分産生量は、血液の正面の圧力を増加させることによって、増大させてよい。流体力学に従い、液体圧(頭部圧力)は、カラムの高さに比例して増加する。流体系において、圧力が液体貯留から供給される場合、該圧力は、より長い時間にわたり維持される。頭部圧力の増加は、血液が流れて分離装置に至る高さの増加によって獲得してよい。これは、例えば、隣接する散布ポート18で、直径に対する長さの比率は、1対4又はそれ以上、さらにより好ましくは1対10、及び最も好ましくは1対30で使用する、好ましい実施態様で成し遂げられる。血液へのより大きな頭部圧力を複合材料20へと変換し、液層を該液が溜まっている分離装置の遠位末端へと押す。別の方法において、隣接する散布ポート18は、末端の回収ポート20よりも大きな径を有し、液体成分画分の回収を促進させる。
カバーにある末端の回収ポート20を、複合材料12の遠位末端の先端点22のわずか先に位置させる。ガラスの毛管は、この穴に滑り込んで適合し、ほぼ隣接する遠位末端に対して垂直方向に位置する。液体成分画分が産出されるにつれて、それを吸収するのに十分なくらい毛管を近接させて充填する。図4に図示したこの変形は、血液分離装置11中の移行部分23に接触する、複合材料12の遠位末端に位置する。移行部分23の毛管力は、移行部分自身へと液体成分画分を引き入れる。吸収するが、その後に産生した液体成分画分を排出する移送材料を選択することによって、移送材料の下の水だめに液体成分画分をためることが可能である。それからガラス毛管を、収集器(垂直方向の取り付け)又はガラス毛管の下(水平方向の取り付け)のいずれかを介して置いてよい。図4はまた、隣接する散布ポート18上に位置し、圧力をかけることができる、弾性キャップ55を示す。
ウイッキング機構又は毛管力を使用して、フィルターから液体成分画分を得なければならない先行技術のガラス繊維に基づく分離装置からの液体成分画分の回収とは対照的に、本発明の一態様に従うと、液体成分画分を複合材料から直接的に得ることができる。毛管様流路は、複合材料を通る液体成分画分の駆動力を生み出す。その結果として、ウイッキング装置を直接的に必要とすることなく、遠位末端の回収領域で液体成分画分を回収することができる。
他の回収機構に代替的に、又は他の回収機構に加えて選択的に、複合材料を圧迫して、液体成分画分を液体形態で直接的に得ることができる。特定の特異的実施態様において、圧迫することによって圧縮することができるような柔軟性のある筐体の内側に複合材料をはめ込み、該柔軟性のある筐体中の開口部を介して液体成分画分を得る。先行技術のガラス繊維に基づくフィルターを圧迫することによって液体成分画分を得ることは、一般的に溶血をもたらすことがあった。本発明の改良型複合材料は、容認し難い溶血を引き起こさずに、該複合材料の圧縮を可能にさせる。理論に固執する意図はないが、溶血がないことは、赤血球によって直接的に経験されたせん断力の低さを反映しているとみられる。
特定の実施態様において、液体成分画分は、例えば先端22を介して、他の担体へと移すことができる。毛管は複合材料の遠位末端の回収領域と接触していてよく、液体成分画分を回収して別の部位(試験部位など)へ移すことができる。筐体から毛管をはずすことを必要とせずに、該毛管が、液体成分画分を回収する複合材料12の回収領域にぶつかるような支持体を使用して、筐体の内側に毛管を任意にはめ込む。筐体の内側に毛管をはめ込むことは、ガラス繊維紙の回収領域と毛管との間の接触を最大化させることを確実にする。さらに、毛管及び複合材料が筐体上にはめ込まれているので、それらは互いに相対的に動くことができなくなり、複合材料の回収領域からの液体成分画分の確実な回収が保証される。毛管を筐体中の第二開口部の近傍に位置させ、液体成分画分の除去を可能にしてもよい。
図3に例示される一実施態様において、毛管21を使用して、複合材料12から液体成分画分を回収する。必要なわけではないが、複合材料12に毛管21を取り付けたものを示す。図5及び6は、複合材料に一体化はせずに連結する毛管とバルブの組み合わせ25を有する血液分離装置13及び15を示す。
特定の実施態様において、先に記載した第二開口部を介して回収装置を導入して、毛管から液体成分画分を回収してもよい。あるいは、回収装置は、複合材料の先端にぶつかって液体成分画分を回収するような第二開口部を介して導入してもよい。
本発明の原理に従って形成した典型的な毛管ピペットを、図7に示す。毛管ピペット40は、ピペットバルブ42の内部空間、及びピペットチューブ44の内部空間が互いに連結するような、ピペットチューブ44に連結するピペットバルブ42を含む。毛管ピペット40はさらに、少なくとも一部分が封着を介してピペットチューブ44へと連結される毛管チューブ46を含む。
特定の実施態様において、封着は、ピペットチューブの内壁と毛管チューブの外壁との間の任意の位置で可能である。封着は2つの機能を果たす:(i)毛管チューブ46をピペットチューブ44へと物理的に連結させること;及び(ii)ピペットバルブ42の圧迫と同時に、毛管チューブ46内の全ての液体を排出するような内部空間を封着させること。封着によって、内部空間からの空気は、毛管チューブを通ってのみ排出させることが可能である。
特定の特異的実施態様において、毛管チューブ及びピペットチューブはガラス製であり、かつピペットバルブはプラスチック(例えば、ポリエチレン)製である。ある他の特定の実施態様において、毛管チューブ、ピペットチューブ及びピペットバルブは、プラスチック(例えば、ポリエチレン)製である。
本発明の特定の態様において、規定の体積を毛管ピペットで吸い込み、次に排出することで、該毛管ピペットを較正することができる。体積は、後の用途に必要とされる液体成分の量次第である。規定体積の液体成分のみを毛管で取り出すことができるような、内部空間の全容量を調整することによって、較正を実施することができる。毛管が満たされ、毛管の内側から内部空間へと空気が置換されるにつれて圧力が形成される。平衡点において、内部空間内の圧力は毛管チューブ内の毛管力に等しく、かつ毛管チューブによって吸い出される液体成分はもはやない。それゆえ、本発明の毛管ピペットを較正し、内部空間の容積を調整することによって、規定体積の液体成分を取り出すことができる。あるいは、毛管チューブ88が完全に満たされた場合に規定体積を取り出すことができるような毛管チューブの体積を選び出すことによって、毛管ピペットを較正することができる。そのような様式で毛管ピペットを較正した場合、その後の内部空間の総容積は、完全に満たされた毛管チューブに対して十分に大きくなければならない。0.2マイクロリットル程度の液体成分画分体積を回収し、毛管ピペットを使用する後の用途に移すことができる。様々なサイズの毛管チューブを使用して、所望量の液体成分画分を分離できる。毛管ピペットは、筐体中の回収点から、産生された液体成分画分の一部を好ましく回収して、自動的に満たされる。毛管ピペットは較正できる。較正したならば、毛管ピペットは自動的に必要量を満たす。
特定の実施態様において、複合材料の回収領域に突き当たるように、毛管チューブをはめ込んでよい。先に記載したように、血液分離装置が先端を有している場合、それから毛管ピペットは先端上に好ましく突き当たる。特定のより特異的な実施態様において、毛管ピペットを複合材料から取り外してよい。例えば、破壊することができ、複合材料から取り外すことができるような毛管ピペットを筐体へとはめ込むことができ、それによって液体成分画分を毛管ピペットから排出させることが可能である。筐体への毛管ピペットのはめ込みは、複合材料の回収領域と毛管ピペットの毛管チューブとの間の、最大限の接触を保証する。さらに、筐体への毛管ピペットのはめ込みは、回収される液体成分画分の収率の再現性を高める。互いに関連し合う動きができないような筐体中に複合材料及び毛管ピペットをはめ込むので、毛管チューブと複合材料との間の接点の位置は変わらないまま維持される。それゆえ、毛管チューブと複合材料との間の可変的接触を回避することによって、回収量は異なる回収事象間で、より同程度に維持される。再現可能な収率の利点は、回収した複合材料を、特定の量の液体成分画分を必要とする、後の用途に直接的に使用できるということである。典型的な実施態様において、回収した複合材料又は液体成分画分は、該液体成分画分の定量的解析又は半定量的解析に使用することができる。
理論に固執することなく、全血を適用した場合、液体成分画分を分離して、はさみ込み点を通して赤血球を流すことを試みる。赤血球を保持するが、液体成分の放出を可能にさせる堰き止め効果がある。分離が完結したときに、はさみ込み点の赤血球は凝固してよい。液体成分画分を溶出させるとき、赤血球は固定化したままであり、逆流出は起こらない。
(6.1.1 実施例1 血液分離装置)
手順:第5節に記載したように調製した、約7mmの幅と約70mmの長さの血液分離装置の細長い一片をそれぞれ、約20mlの血清を有する容器内に、約2mmの深さで漬けた。該細長い一片の一端を血清に漬け、約2cmの毛管上昇が起きた時間を測定した。該細長い一片を取り出し、取り込んだ血液の液体成分の移動時間及び移動距離を測定した。比較試験を実施し、複合材料及び好ましい実施態様による液体成分画分産生を評価する。
別の態様における結果はまた、赤血球を複合材料に結合させるための作用物質を添加したことの結果を示す。本発明の複合材料の好ましい実施態様における繊維状材料として使用したガラス繊維紙は、Whatman社製のバッテリー式分離装置の種類由来の、F472-14ガラス繊維紙である。F472-14紙単独、又はF472-14にポリエステル強化材を積層することで作成した複合材料の部分、又はポテトDレクチンをさらに含浸させた複合材料を積層させたF472-14は、血液から液体成分画分を分離する性能に関して試験した。示してあるように、本発明のレクチン含浸複合材料は、特性が優れている。
血清吸収の相対的速度、及びその後の取り込んだ血清の横方向の毛管流動速度及びその距離を示すデータを下記の表3に記載し、表中、複合材料は本明細書に記載したものと同じである。
Figure 0004885134
(6.1.2 実施例2 分離媒体による赤血球の捕捉)
手順:各試験済分離材料を、3インチ×3インチ(7.62センチメートル×7.62センチメートル)に切り出した。一滴の全血を各分離装置の中央にのせ、下記の変数:(a)該滴の初期直径;(b)吸収後の直径;(c)血液による湿潤速度の関数である吸収時間;及び(d)血清が移動した距離(最初の血液滴の周りの環から測定した);を測定した。
前後の直径は、時間をかけた赤血球の固定化の程度を示す。
結果:本発明の好ましい実施態様の複合材料は、最初の適用面積を超えて赤血球が拡がることがほとんどなく、迅速に適用した血液を吸収する。複合材料中の滴の直径のきわめて小さな変化は、赤血球の固定化が、基本的には血液が吸収されるのと同時に起こることを示す。血清収率の概算の指標として、(mmでの)血清流動距離に対するRBCの流動距離の割合を使用したことによって、代替的分離媒体は、好ましくレクチンを含浸させた複合材料の半分未満の血清収率を示した。
そのデータを下記の表4に示す。
Figure 0004885134
(6.1.3 実施例3 血清中のリチウムレベルの測定)
リチウムは、例えば躁鬱病のようないくつかの障害において、薬剤として効果がある。リチウムの有効レベルは、毒性レベルのほんのわずかだけ低いという点で特異である。服薬遵守は、薬剤として定められた多くの対象に関する問題であるので、適切な薬物送達を保証する迅速かつ正確なアッセイが必要である。
本明細書で開示するリチウム試験システムは、迅速(約2分の試験)であり、診療室又は治療目的での使用に適する。リチウム試験システムは、3つの構成要素を有する:
(a)全血から、正確に微量の血清を準備するための血液細胞分離装置;
(b)リチウムの存在に対して高度な特異性と高感受性を有する、置換されたポルフィリン化合物である、リチウム試薬;及び、
(c)505nmで正確な光度読取機、例えば、InstaRead(商標)。
リチウムシステムの典型的なパッケージは、血液分離装置、バルブピペット、血液回収チューブ、ランセット、アルコール綿、ガーゼパッド、患者の記録ラベル、取扱説明書の折込、及び約30日間の動作に十分な較正キットに対応する、24の試薬を詰め込んだキュベットを有している。
リチウムレベルを測定するという典型的な用途において、例えばランセットを使用して、数滴の血液を対象から得る。数滴の全血から、特許請求の範囲に記載の血液分離装置を使用して、血液の液体成分画分を調製する。そのようにして得られた液体成分画分の正確な量を、既定の量のリチウム試薬に導入する。505nmでの吸光度は、約0.0〜約2.5mEq/Lのリチウム濃度に直線的に比例するので、505nmで吸光度を測定し、これを使用してリチウム濃度を測定した。
特許請求の範囲に記載した血液分離装置を使用して得た液体成分画分は、十分に正確であり、例えば、リチウムのようなきわめて重要な物質に対してさえも全血を分析する遠心分離法(Vitros Lithium System K934106)のような、適切な液体成分画分を調製するための、標準的ではあるが煩雑かつ複雑な方法に比較して、溶血がない。毒性の危険性を背景として先に記載したように、リチウムのレベルを正確に測定することは重要であり、それゆえ信頼できる(血液の)液体成分画分調製法のみが使用可能である。
血液由来の液体成分画分中のリチウムレベルの検出に基づくリチウム検出アッセイに使用する血液分離装置の好ましいモデルは、互いにかみ合い、その中に複合材料を入れる、上部及び底部からなる2つの長方形の殻様部品からなる。
本発明の上述の記載は、本明細書に記載した実施態様の文脈の範囲内であるが、これは本発明の範囲の限定を意図したものではない。当業者によって容易に理解されるように、ここで開示した発明は、全血などの細胞懸濁液から多数の液体成分画分を供給するための、多くの異なる立体配置を有する他の実施態様を伴う、開示された実施態様を含む。
本発明は、以下の図面を参照することによってさらによく理解することができ、該図面中、同じ参照番号は同じ構成要素を表す。図面は単なる典型であり、本発明は、記載の実施態様に限定されない。
図1は、ガラス繊維紙中のガラス繊維の配向の模式図を示す。 図2は、複合材料の断面を図解する。 図3は、カバーの上層及び下層のみを有する本発明の血液分離装置の模式図であって、その構成要素、及び上部の囲壁中の穴を介して複合材料に連結する毛管を示す。 図4は、カバーの上層及び下層のみを有する、本発明に従った血液分離装置の模式図であって、その構成要素、及び液体成分画分受け取り用回収器を示す。 図5は、本発明の血液分離装置の上面図を示し、上の囲壁部品及び下の囲壁部品、及びはさみ込み点の位置を示すために解体してある。 図6は、本発明の血液分離装置の上面図であり、U字型を有する複合材料を示すために解体してある。 図7は毛管ピペットを示し、これは血液分離装置から液体成分画分を回収するために使用することができる。

Claims (23)

  1. 血液からの液体成分分離装置のための複合材料であって:
    整列した短い大径繊維を有する複数の繊維のクラスターと、整列した長い小径繊維を有する複数の繊維のクラスターとを含み、該短い大径繊維が13μ〜20μの直径及び5mm〜9mmの長さを有し、該長い小径繊維が5μ〜8μの直径及び6mm〜20mmの長さを有し、該長い小径繊維よりも該短い大径繊維が少なく、かつ、該短い大径繊維及び長い小径繊維がガラス繊維である、繊維状材料を含む繊維状分離媒体;及び、
    該繊維状材料の底側を含浸する強化材であって、熱溶融型結合材が、該強化材を該繊維状分離媒体に結合させている、前記強化材;を含む、前記複合材料。
  2. 前記強化材が、不織布ポリエステル繊維を含む、請求項1記載の複合材料。
  3. 前記強化材が、親水性である、請求項1又は2記載の複合材料。
  4. 前記分離媒体は、前記複数の整列した短い大径繊維、及び前記複数の整列した長い小径繊維が、平面への移行に適する第一セットの細孔、及び該平面に沿った方向での移行に適する第二セットの細孔を形成するような層の形態である、請求項1〜3のいずれか1項記載の複合材料。
  5. 前記長い小径繊維が、6mm、8mm、10mm、12mm、14mm、16mm、18mm、及び少なくとも20mmからなる群から選択される長さを有すると同時に、少なくとも5μ、6μ、7μ及び8μからなる群から選択される直径を有する、請求項1〜4のいずれか1項記載の複合材料。
  6. 前記短い大径繊維が、5mm、6mm、7mm、8mm及び9mmからなる群から選択される長さを有すると同時に、少なくとも13μ、14μ、15μ、16μ、17μ、18μ、19μ及び少なくとも20μからなる群から選択される直径を有する、請求項記載の複合材料。
  7. 前記短い大径繊維に対する前記長い小径繊維の割合が、少なくとも1対4、1対3、及び1対2からなる群から選択される、請求項5又は6記載の複合材料。
  8. 結合材が、前記ガラス繊維群を結合させる、請求項1〜7のいずれか1項記載の複合材料。
  9. 前記結合材が、前記ガラス繊維重量の8%未満の量で加水分解ポリ酢酸ビニルを含む、請求項記載の複合材料。
  10. 前記強化材が、液体不透過性材料及び半透性織布からなる群から選択される裏地をさらに含む、請求項1〜9のいずれか1項記載の複合材料。
  11. 前記繊維状分離媒体が、レクチンをさらに含む、請求項1〜10のいずれか1項記載の複合材料。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項記載の複合材料を含む、血液からの液体成分分離装置であって、前記繊維状分離媒体上方の隣接部が血液を受けるためのものであり、かつ該繊維状分離媒体の末端部が血液から液体成分を供給するためのものである、前記装置。
  13. 前記複合材料の末端部が、45°、40°、35°、30°、25°、50°、55°及び60°からなる群から選択されるによって規定される点として成形される、請求項12記載の装置。
  14. 前記複合材料の末端部に隣接し、液体成分を吸収するが保持しないコレクタパッドをさらに含む、請求項12又は13記載の装置。
  15. 前記液体成分を集めるバルブを有する毛細管又はピペットをさらに含む、請求項12〜14のいずれか1項記載の装置。
  16. 前記複合材料の隣接部の上方の隣接流入ポートの上方に、くぼんだ弾性キャップをさらに含み、それによって、液体成分が空気圧によって送り出される、請求項12〜15のいずれか1項記載の装置。
  17. 血液、血漿及び血清に非混和性である高密度有機液体をさらに含む、請求項12〜16のいずれか1項記載の装置。
  18. 前記複合材料を保持する囲壁をさらに含む、請求項12〜17のいずれか1項記載の装置。
  19. 血液からの液体成分画分を調製する方法であって:
    血液サンプルを、請求項1〜11のいずれか1項記載の複合材料の繊維状分離媒体上方の隣接部に適用するステップ;及び、
    該複合材料の末端部で該血液サンプルの液体成分区画を受けるステップ;を含む、前記方法。
  20. 血液からの液体成分画分を調製する方法であって:
    血液サンプルを、請求項12〜18のいずれか1項記載の装置の繊維状分離媒体上方の隣接部に適用するステップ;及び、
    該繊維状分離媒体の末端部で該血液サンプルの液体成分区画を受けるステップ;を含む、前記方法。
  21. 空気圧を利用して前記血液サンプルの前記液体成分画分を押し出すステップ、及び前記血液サンプルに非混和性である高密度有機液体を適用するステップからなる群から選ばれた、少なくとも1ステップをさらに含む、請求項19又は20記載の方法。
  22. 請求項1〜11のいずれか1項記載の複合材料、又は請求項12〜18のいずれか1項記載の装置の複合材料を製造する方法であって:
    短い大径繊維、及び長い小径繊維を提供し、前記繊維状分離媒体を形成するステップ;及び
    該繊維状分離媒体の底側に強化材を、熱溶融型結合材を用いて結合させ前記複合材料を形成するステップを含む、前記方法。
  23. はさみ込み点で、前記複合材料を圧迫するステップをさらに含む、請求項22記載の方法。
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