JP4884793B2 - 薄膜製造装置及び太陽電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、薄膜製造装置及び太陽電池の製造方法に関し、特にプラズマを用いて基板や製膜済みの基板に処理を行う薄膜製造装置及び太陽電池の製造方法に関する。
アモルファスシリコン太陽電池や微結晶シリコン太陽電池、多接合型(タンデム型)太陽電池、TFT(Thin Film Transistor)などで用いる薄膜を製造する薄膜製造装置では、生産効率の向上等の面から基板の大面積化が進められている。そのような大面積基板(例示:1m×1m以上)の製膜を行う場合、高周波プラズマを用いる方法が有用である。高周波プラズマを用いる場合、平行平板型の製膜装置や、梯子型電極を用いた製膜装置(例えば、特開2002−322563号公報)が知られている。
アモルファスシリコン太陽電池や多接合型(タンデム型)太陽電池の生産性の向上を図るためには、アモルファスp層の性能向上が不可欠である。特に、大面積の薄膜においては、膜厚(膜質)分布の均一化による性能向上が不可欠である。膜厚分布を均一にするためには、放電電極と対向電極との間に形成される高周波プラズマを均一にする必要がある。
しかし、基板の大面積化に対応して放電電極及び対向電極も大面積になってきており、高周波プラズマに分布が発生しやすい状況になってきている。例えば、各電極の長さが高周波プラズマを発生させるための電力の波長と同程度となるため、定在波の影響が顕著になり、分布の均一化が困難となる。また、各電極(基板)の大面積化により、放電電極及び対向電極のセッティング精度の関係上、基板−電極間距離に不均一が生じやすくなり、高周波プラズマに分布が発生して、膜厚分布が不均一になることも考えられる。
特に、アモルファスシリコン太陽電池又はタンデム型太陽電池のトップセルのp層は、膜厚が10〜30nmと大変薄いため、膜厚分布の不均一の影響が大変大きい。例えば、膜厚が10nmとした場合、膜厚分布が±20%となると、膜厚の最低部分が8nmとなり、数分子層程度の厚みとなってしまう。そうなると、膜厚の相違による電気特性の相違が大きく、太陽電池の性能の分布が非常に大きくなると考えられる。
そのような場合、放電電極及び対向電極のセッティングの変更や、放電電極及び対向電極の設計変更が必要となり、時間と労力が掛かるため、コストアップの原因となる。放電電極と対向電極との間に形成される高周波プラズマを容易に均一にする技術が望まれる。不均一の発生している部分の高周波プラズマを改善し、高周波プラズマを全体的に均一にすることが可能な技術が望まれる。アモルファスシリコン太陽電池又はタンデム型太陽電池のトップセルのp層を均一に製膜する技術が望まれる。
関連する技術として特開2004−124153号公報にプラズマ処理装置とその基板処理方法、及びプラズマ化学蒸着装置とその製膜方法が開示されている。このプラズマ処理装置は、高周波電力給電回路により発生した高周波電力を複数の放電電極へ給電し、処理用ガスが導入された処理室内の前記放電電極と基板との間にプラズマを発生させて、前記基板上の物質を処理する。前記放電電極による給電方向に対して直角の方向に発生する前記放電電極上の電圧分布の偏差を調整するための電圧分布調整手段を備えている。すなわち、給電ケーブルや給電部にスタブやコイルのような電圧分布調整手段を接続し、放電電極への入力パワーを調整し、放電電極上の電圧分布を調整する。
特開2002−322563号公報 特開2004−124153号公報
本発明の目的は、放電電極と対向電極との間に形成される高周波プラズマを容易に均一にすることが可能な薄膜製造装置及び太陽電池の製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、不均一の発生している部分の高周波プラズマを改善し、高周波プラズマを全体的に均一にすることが可能な薄膜製造装置及び太陽電池の製造方法を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、大面積基板上に、膜厚(膜質)分布の均一な薄膜を製膜することが可能な薄膜製造装置及び太陽電池の製造方法を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、アモルファスシリコン太陽電池や多接合型太陽電池のアモルファスp層を大面積基板上に、高速で膜厚(膜質)分布の均一に製膜することが可能な薄膜製造装置及び太陽電池の製造方法を提供することにある。
以下に、発明を実施するための最良の形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための最良の形態との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明の薄膜製造装置は、製膜室(6)と、放電電極(3)と、対向電極(2)と、高周波電源(60)と、整合器(13)と、電極インピーダンス調整部(40)とを具備する。放電電極(3)は、製膜室(6)内に設けられている。対向電極(2)は、放電電極(3)に対向するように接地されて設けられ、基板(8)を保持可能である。高周波電源(60)は、放電電極の給電点(53、54)に伝送線路(12、14)を介して高周波電力を供給する。整合器(13)は、伝送線路(12、14)の途中に接続され、高周波電源(60)と放電電極(3)とのインピーダンスを整合する。電極インピーダンス調整部(40)は、一端が放電電極(3)に電気的に接続され、他端が接地され、放電電極(3)における接続位置のインピーダンスを調整する。
本発明において、放電電極(3)上の電圧分布の大きい位置に電極インピーダンス調整部(40)を電気的に接続するという容易な方法により、放電電極(3)のインピーダンスを調整することができ、それにより、電圧分布を均一に改善することができる。その電圧分布の均一化により、放電電極(3)と対向電極(2)との間に形成されるプラズマ(10)が均一になり、膜厚(膜質)分布の均一な薄膜を形成することが可能となる。
上記の薄膜製造装置において、電極インピーダンス調整部(40)は、インダクタンス素子、キャパシタンス素子及びスタブの少なくとも一つであることが好ましい。
本発明において、放電電極(3)の電圧分布を均一化するようにインダクタンス素子及びキャパシタンス素子の少なくとも一つを選択し、その値を設定することで、放電電極(3)のインピーダンスの調整を容易に行うことができる。
上記の薄膜製造装置において、放電電極(3)に対して対向電極(2)と反対の側に設けられ、接地された防着板(4)を更に具備する。電極インピーダンス調整部(40)は、一端を放電電極(3)に、他端を防着板(4)に電気的に接続されていることが好ましい。
本発明において、防着板(4)に電極インピーダンス調整部(40)を接続することで、他の配線を新たに設けることなく接地に接続することができ、放電電極(3)のインピーダンスの調整が容易となる。
上記の薄膜製造装置において、電極インピーダンス調整部(40)は、一端が放電電極(3)に電気的に接続され、他端が製膜室(6)の外側で接地されている。インダクタンス素子及びキャパシタンス素子のうちの製膜室(6)の外側にあるものはインピーダンスが可変であることが好ましい。
本発明において、電極インピーダンス調整部(40)の一部を製膜室(6)の外側に出し、調整可能に可変にすることで、製膜室(6)を大気開放せずに、放電電極(3)のインピーダンスの調整を容易に行うことができる。
上記の薄膜製造装置において、放電電極(3)は、二本の横電極(20)と、複数の縦電極(21)と、補助横電極(46)とを備える。二本の横電極(20)は、互いに略平行に第1方向へ伸びる。複数の縦電極(21)は、二本の横電極(20)の間に設けられ、互いに略平行に第1方向に略垂直な第2方向へ伸びる。補助横電極(46)は、二本の横電極(20)の間に設けられ、複数の縦電極(21)のうちの少なくとも二本を電気的に接続することが好ましい。
本発明において、補助横電極(46)は一本で複数の縦電極(21)に接続するので、一本の補助横電極(46)で放電電極(3)の広い領域のインピーダンスの調整を行うことができる。
上記の薄膜製造装置において、補助横電極(46)は、第1方向へ伸び、複数の縦電極(21)を電気的に接続することが好ましい。
本発明において、補助横電極(46)は一本で全ての縦電極(21)に接続するので、一本の補助横電極(46)で放電電極(3)の横方向全体に渡ってインピーダンスの調整を行うことができる。
上記の薄膜製造装置において、高周波電力が供給される放電電極(53、54)の給電点の位置は変更可能であることが好ましい。
本発明において、給電点(53、54)の位置や数を変更することで、高周波電源(60)から見た放電電極(3)のインピーダンスを調整することができる。
本発明は、薄膜製造装置を用いた太陽電池の製造方法である。ここで、薄膜製造装置(1)は、製膜室(6)と、製膜室(6)内に設けられた放電電極(3)と、放電電極(3)に対向するように接地されて設けられ基板(8)を保持可能な対向電極(2)と、放電電極の給電点(53、54)に伝送線路(12、14)を介して高周波電力を供給する高周波電源(60)と、伝送線路(12、14)の途中に接続され高周波電源(60)と放電電極(3)とのインピーダンスを整合する整合器(13)と、一端が放電電極(3)に電気的に接続され、他端が接地され、放電電極(3)における接続位置のインピーダンスを調整する電極インピーダンス調整部(40)とを備える。太陽電池の製造方法は、(a)対向電極(2)に基板(8)を保持する工程と、(b)製膜室(6)内に供給ガスを導入する工程と、(c)供給ガスを導入しつつ、電極インピーダンス調整部(40)によりインピーダンスが調整された放電電極(3)と対向電極(2)との間に、整合器(13)により高周波電源(60)と放電電極(3)とのインピーダンスの整合をしながら高周波電力を印加して、供給ガスのプラズマを形成し、基板(8)上に太陽電池用の薄膜を形成する工程とを具備する。
上記の太陽電池の製造方法において、電極インピーダンス調整部(40)は、一端が放電電極(3)に電気的に接続され、他端が製膜室(6)の外側で接地されている。インダクタンス素子、キャパシタンス素子及びスタブのうちの製膜室(6)の外側にあるものはインピーダンスが可変である。(c)工程は、(c1)インダクタンス素子及びキャパシタンス素子のうちのインピーダンスが可変なものを用いて、放電電極(3)のインピーダンスを調整する工程を備えることが好ましい。
上記の太陽電池の製造方法において、(d)高周波電力が供給される放電電極(3)の給電点(53、54)の位置を変更する工程を更に具備することが好ましい。
本発明により、放電電極と対向電極との間に形成される高周波プラズマを容易に均一にすることができる。不均一の発生している部分の高周波プラズマを改善し、高周波プラズマを全体的に均一にすることができる。そして、膜厚分布や膜質分布の発生を抑制しながら高速製膜により生産性を向上することが可能となる。
以下、本発明の薄膜製造装置及び太陽電池の製造方法の実施の形態に関して、添付図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
まず、本発明の薄膜製造装置の第1の実施の形態の構成について説明する。図1は、本発明の薄膜製造装置の第1の実施の形態の構成を示す概略斜視図である。薄膜製造装置1は、製膜室6、製膜ユニット9、対向電極(ヒータカバー)2、ヒータ5、放電電極3、防着板4を具備する。なお、本図において、ガス供給に関する構成及び高周波電力供給に関する構成は省略している。
製膜室6は、真空容器であり、その内部で基板8に膜を製膜する。真空ポンプ(図示されず)によって減圧され、ガス供給装置(図示されず)により原料ガス(例示:SiH+H)を供給される。製膜ユニット9は、図示されない電力供給システムに接続された放電電極3や防着板4を鉛直方向に対してθ=7°〜12°傾けて保持する。より好ましくは約10°傾ける。
対向電極(ヒータカバー)2は、放電電極3と略平行になるように鉛直方向に対してθ=7°〜12°傾けて製膜室6内に固定されている。基板8を保持可能な保持手段(図示されず)を有する。対向電極(ヒータカバー)2は、導電性の板であり、非磁性材料で製作される。対向電極2は、製膜時、放電電極3に対向する電極(例示:接地側)となる。対向電極2は、一方の面をヒータ5から所定の距離だけ離れて保持されている。そして、製膜時に他方の面を基板8の表面と密接する。そのとき、基板8と放電電極3との距離dは、例えば、3mm〜50mmとすることができる。ヒータ5は、対向電極2を介して、基板8全体が概ね均一な温度となるように基板8の裏側から加熱する。それにより、対向電極2の基板8に接する表面が、鉛直方向に対して7°〜12°上に向くようすることは、装置の設置スペースの増加を抑えながら基板8の自重を利用して少ない手間で基板8を保持し、更に基板8と対向電極2の密着性を向上して基板8の温度分布と電位分布を均一化することが出来て好ましい。
放電電極3は、複数の梯子型状の電極であり複数の給電点を有する。複数の給電点は、それぞれ高周波給電伝送路が接続され、そこから高周波電力を受電する。製膜時、対向電極2(例示:接地側)に対向する電極(例示:高周波電力投入側)となる。放電電極3と対向電極2との間の放電で発生する原料ガス(例示:SiH+H)のプラズマにより基板8に膜が製膜される。後述する電極インピーダンス調整部40(本図では図示されず)を放電電極3に接続されることにより、そのインピーダンスを調整される。ただし、平板型の電極でも良い。防着板4は、接地され、プラズマの広がる範囲を抑えることにより、膜が製膜される範囲を制限する。
図2は、本発明の薄膜製造装置の第1の実施の形態の構成の一部を示す部分斜視図である。図中に矢印でXYZ方向を示す。図中、+Z方向側(手前側)が基板8(対向電極2)に対向する側である。放電電極3は、互いに略平行にX方向へ伸びる二本の横電極20(上部を20a、下部を20bとする)と、二本の横電極20の間に設けられ、互いに略平行にX方向に略垂直なY方向へ伸びる複数の縦電極21とを備える。ただし、縦電極の数は、高周波を均一に給電してプラズマを均一化できること、及び、製作が容易であること等の観点から適切な数を選定できる。複数の縦電極21の各々には、基板8と対向する側に所定の間隔で所定の大きさのガス吹き出し孔22が設けられている。原料ガスは、ガス供給装置(図示されず)から配管を通して横電極20に供給され、横電極内部及び縦電極内部に設けられた流通路を通して各ガス吹き出し孔22へ到達する。ただし、ガス吹き出し孔22の間隔及び大きさは、原料ガスを均等に供給してプラズマを均一化できること等の観点から適切な間隔及び大きさを選定できる。後述する電極インピーダンス調整部40(本図では図示されず)を放電電極3の縦電極21の少なくとも一つに接続されることにより、そのインピーダンスを調整することができる。ただし、放電電極3は、平板型でも良い。
図中、放電電極3の−Z方向側(奥側)には、放電電極3の裏面側を覆うように防着板4が設けられている。それにより、放電電極3の表側で発生するプラズマが裏面側まで広範囲に広がることを抑えて、製膜室6での不要な製膜を防止することができる。
次に、本発明におけるプラズマ分布(膜厚分布)の発生を抑制する考え方及び本発明の高周波電力の供給に関する構成についてより詳細に説明する。
図3(a)は、本発明の薄膜製造装置の第1の実施の形態における高周波電力の供給に関する構成を示す概略ブロック図である。薄膜製造装置1は、高周波電力の供給に関する構成として、放電電極3の横電極20a側の給電点53に、電源部60a、高周波給電伝送路14a、整合器13a、及び高周波給電伝送路12aが、それぞれ設けられている。同様に、高周波電力の供給に関する構成として、放電電極3の横電極20b側の給電点54に、電源部60b、高周波給電伝送路14b、整合器13b、及び高周波給電伝送路12bが、それぞれ設けられている。本発明では、それに加えて、電極インピーダンス調整部40が放電電極3に電気的に接続するように設けられている。
高周波給電伝送路14a、14bを介して高周波電力を供給する電源60a、60bは、例えば、特開2002−322563号公報に示されるような、高周波給電伝送路14aと高周波給電伝送路14bとに時間的に位相を変調した高周波電力を供給する位相変調型の電源でも良いし、高周波給電伝送路14aと高周波給電伝送路14bとに同位相又は所定の位相差の高周波電力を位相変調なしで供給する電源でも良い。ここで、高周波は、5MHz以上200MHz以下である。5MHz未満になるとその波長と大型基板の大きさとが大きく異なってくるので、定在波の影響が無視できるようになるからである。200MHzより大きくなると、電源及び伝送路の設計が困難になるからである。
ただし、ここでは、複数の給電点53に対して一つの整合器13a及び電源部60aが、複数の給電点54に対して一つの整合器13b及び電源部60bが、それぞれ設けられている。しかし、複数の給電点53の各々に整合器及び電源部が設けられていても良いし、複数の給電点54の各々に整合器及び電源部が設けられていても良い。
整合器13(13a、13b)は、出力側のインピーダンスを整合可能である。高周波電源60(60a、60b)から高周波給電伝送路14(14a、14b)を介して高周波電力を供給され、高周波給電伝送路12(12a、12b)を介して放電電極3へ送電する。給電点53、54の位置及びその数は変更が可能である。放電電極3の温度調節が必要な場合に、高周波給電伝送路12は、例えば、その円管の中心部分に設けられた細管を用いて熱媒体を通し、その周辺部を用いて電力を給電する。
電極インピーダンス調整部40は、一端を放電電極3に、他端を接地に電気的に接続され、放電電極3のインピーダンスを調整する。電極インピーダンス調整部40は、インダクタンス素子、キャパシタンス素子の少なくとも一つである。二つ以上の素子を直列や並列に適当に組み合わせたものであっても良い。インダクタンス素子はコイルに例示され、キャパシタンス素子はコンデンサに例示される。それらは可変であっても良い。
図3(b)は、本発明の薄膜製造装置の第1の実施の形態における電極インピーダンス調整部40の効果を示すグラフである。縦軸は放電電極3のY方向の位置であり、横軸は放電電極3上の電圧分布を示す。電極インピーダンス調整部40を用いないとき、曲線A0のような電圧分布になっていた場合、電圧分布のピークの位置に電極インピーダンス調整部40の一端を接続することで、放電電極3のインピーダンスが調整されるため、曲線A1のように電圧分布を均一にすることができる。電圧分布が均一化すると、プラズマが均一化する。したがって、基板8上に形成される薄膜の膜厚及び膜質の分布を均一化することが可能となる。ただし、ピークは、正の電圧だけでなく負の電圧も含む。すなわち、電極インピーダンス調整部40は電圧の絶対値のピークの位置に接続される。
このように、電極インピーダンス調整部40を局所的な電圧の極大点に接続し放電電極3のインピーダンスを調整することで、局所的な電圧の極大を低減し、結果として電圧分布を抑えることができる。すなわち、電圧分布を改善したい箇所に電極インピーダンス調整部40を接続することで、その近傍の領域だけを選択的に改善することができる。ここでは、一つの電極インピーダンス調整部40が接続され、その周辺の極大値を改善している。結果として、更に周辺の領域も同様に改善されている。
なお、本発明は上記図3の例に限定されるものではない。必要に応じて(例示:極大値の数に応じて)更に多くの電極インピーダンス調整部40を放電電極3に接続していも良い。その場合、各電極インピーダンス調整部40は同じ種類(例示:所定のインダクタンスを有するコイル)に限定されるものではなく、各接続点毎に異なる種類の電極インピーダンス調整部40を設けても良い。これらのようにすることで、電圧分布をより均一に調整することができる。
図4は、本発明の薄膜製造装置の第1の実施の形態における放電に関わる構成の等価回路を示す回路図である。コイルLと抵抗rとで表される放電電極3と接地で表される対向電極2との間に、コンデンサCs、Cp、Cg、抵抗Rpで表されるプラズマ10が形成されている。ここで、電極インピーダンス調整部40Zsを放電電極3と接地との間に接続することにより、放電電極3上の電圧を調整することができる。
以下、プラズマ分布(膜厚分布)の発生を抑制する具体的な方法について説明する。図5は、本発明の薄膜製造装置の第1の実施の形態における構成の一例を示す側面概略図である。図2におけるX方向から見た図である。薄膜製造装置1は、電源部60aから出力される高周波電力は、高周波給電伝送路14a、整合器13a、及び高周波給電伝送路12aを介して給電点53から放電電極3へ供給される。一方、電源部60bから出力される高周波電力は、高周波給電伝送路14b、整合器13b、及び高周波給電伝送路12bを介して給電点54から放電電極3へ供給される。放電電極3は、電極インピーダンス調整部40aを介して防着板4に接続されている。電極インピーダンス調整部40aは、ここではコイルである。ただし、コンデンサを用いても良い。防着板4は、放電電極3を後ろから覆い、かつ対向電極2の表面を覆うように設けられ、接地されている。対向電極2は、放電電極3側に基板8を保持し、放電電極3との間にプラズマ10を形成し、接地されている。
このように電極インピーダンス調整部40aを、一端を放電電極3に、防着板4を介して他端を接地に接続することで、放電電極3のインピーダンスを調整して、例えば図3(b)に示すように電圧分布を改善することができる。そのような電圧分布の改善によりプラズマが均一化することで、基板8上に形成される薄膜の膜厚及び膜質の分布を均一化することが可能となる。なお、ここでは、電極インピーダンス調整部40aが防着板4を介して接地されているが、接地されていればこの例に限定されることはない。
また、本図では、放電電極3における対向電極2と反対側の中心部のみに電極インピーダンス調整部40aを接続した例を示しているが、本発明はこの例に限定されることは無い。すなわち、例えば、電圧分布において電圧の極大値が複数の位置に発生した場合、その複数の位置ごとに、その極大値に対応した電極インピーダンス調整部40aを接続することが考えられる。その場合、図3(b)に示すように電圧の極大値がそれぞれ改善され、電圧を均一化することができる。
次に、本発明の太陽電池の製造方法について説明する。ここでは、上記に示した薄膜製造装置1を用いて、シリコン系薄膜の太陽電池を製造する場合を説明する。
ただし、シリコン系とは、シリコン(Si)やシリコンカーバイド(SiC)やシリコンゲルマニウム(SiGe)を含む。ここでは、シリコン系薄膜として、アモルファスシリコンを例とする。
(1)ガラスのような透光性の基板8を薄膜製造装置1へ導入し、対向電極2にセットする。基板8は、例えば、1.4m×1.1m、板厚4mmのソーダフロートガラスで、基板端面は破損防止にコーナー面取りやR面取り加工されていることが望ましい。基板8の表面には酸化錫膜を主成分とする透明導電膜を約500nmから800nmの膜厚となるよう熱CVD装置にて約500℃で形成される。その後、製膜室6を所定の真空度(例示:10−6Pa)にする。対向電極2の温度は、例えば200℃で一定となるように均熱板5を温度制御されている。基板−電極間距離は、2mmから50mmが例示され、例えば、40mmである。
(2)製膜用のガスを、原料ガス配管、放電電極3の横電極20のガス流通路、縦電極21のガス流通路及びガス吹き出し孔22を介して放電電極3と基板8との間に供給する。アモルファスシリコン薄膜を形成する場合、ガスは、例えば、H+SiH(SiH分圧:2〜20%)である。ただし、p層膜厚を形成する場合にはドーパントとしてジボラン(B)を所定の濃度添加する。なお、p層は、アモルファスSiCであってもよい。n層を形成する場合にはドーパントとしてホスフィン(PH)を所定の濃度添加する。製膜圧力の範囲は、例えば、アモルファスシリコン薄膜を形成する場合、20〜600Paである。ガスは、放電電極3の縦電極21のガス流通路の複数のガス吹き出し孔22を介して供給され、縦電極21同士の隙間から排出される。
(3)整合器13の出力側のインピーダンスの整合をとりながら、出力側に接続された高周波給電伝送路12を介して放電電極3へ所定の高周波電力を供給する。これにより、放電電極3と対向電極2との間にガスのプラズマが発生し、基板8上にシリコン薄膜が製膜される。アモルファスシリコン薄膜を形成する場合、高周波電力及び基板温度と膜厚は、例えば、0.05W/cm及び200℃と約300nmである。このとき、図5のような電極インピーダンス調整部40aを放電電極3に接続しているので、電圧分布を均一にすることができる。したがって、プラズマ10を均一に形成することができ、膜厚分布の抑制された薄膜を形成することができる。特に、p層のような極薄膜についても、膜厚分布を±5%程度と非常に小さく抑えることができる。
(4)p層シリコン薄膜(10〜30nm)、i層シリコン薄膜(250〜300nm)、及びn層シリコン薄膜(30〜50nm)のそれぞれについて、上記の(1)から(3)を繰り返す。なお、p層とi層との間には界面特性の向上のためにバッファー層を設けても良い。
(5)その後、n層上に銀やアルミニウムによる裏面導電膜をスパッタリング装置で形成して、太陽電池が製造される。なお、タンデム型太陽電池の場合、アモルファスシリコンp層、i層、n層の上に、更に、透明導電膜、微結晶シリコンp層、i層、n層を積層した上で、裏面導電膜をスパッタリング装置で形成する。
なお、p層シリコン薄膜、i層シリコン薄膜、及びn層シリコン薄膜をそれぞれ異なる製膜室6で形成しても良い。更には異なる薄膜製造装置で形成しても良い。また、必要に応じて各層の間に他の薄膜を形成しても良い。そのような他の膜や透明導電膜、裏面導電膜については、本発明の薄膜製造装置用いなくても良い。また、特に記載していないが、太陽電池として直列集積構造するために、途中工程にYAGレーザーなどを用いた膜のエッチング工程を実施する。
上記の太陽電池の製造方法では、アモルファスシリコン太陽電池、又は微結晶シリコン太陽電池を一つ製造する例を示している。しかし、本発明がこの例に限定されるものではなく、アモルファスシリコン太陽電池と微結晶シリコン太陽電池とを各1層〜複数層に積層させた多接合型太陽電池のような他の種類の薄膜太陽電池にも同様に適用可能である。
更に、本発明は、金属基板のような非透光性基板上に製造された、基板とは反対側から光が入射する型の太陽電池にも同様に適用可能である。
本発明により、基板8の膜厚を調整したい位置に対応する放電電極3の位置に、コイルのような電極インピーダンス調整部40aを接続し、放電電極−接地間のインピーダンスを調整する。すなわち、局所的な厚膜部分に相当する電極インピーダンスを局所的に変更可能である。電極インピーダンスを局所的に変更可能なので、電圧分布の均一化の調整を比較的容易に行うことができる。更に、電極インピーダンス調整部40aのインダクタンス値を調整すれば、更に電圧分布の調整が可能である。それにより、プラズマ密度を調整することができ、製膜速度を調整することができる。
すなわち、本発明により、放電電極に電極インピーダンス調整部を接続することで、局所的に放電電極上のインピーダンスを調整し、局所的に電極の値を変更することができる。それにより電圧分布を均一にすることができ、放電電極と対向電極との間に形成される高周波プラズマを容易に均一にすることができる。このように、不均一の発生している部分の高周波プラズマを改善し、高周波プラズマを全体的に均一にすることができる。そして、膜厚分布や膜質分布の発生を抑制しながら高速製膜により生産性を向上することが可能となる。
(第2の実施の形態)
本発明の薄膜製造装置の第2の実施の形態の構成について説明する。図1及び図2の薄膜製造装置の構成、図3及び図4のプラズマ分布(膜厚分布)の発生を抑制する考え方及び高周波電力の供給に関する構成については、前述の電極インピーダンス調整部40aに替えて電極インピーダンス調整部40b(後述)を用いているほかは、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
以下、放電電極3上の電荷密度nの変更し、プラズマ分布(膜厚分布)の発生を抑制する方法について具体的に説明する。図6は、本発明の薄膜製造装置の第2の実施の形態における構成の一例を示す概略図である。本構成は、電極インピーダンス調整部40bが、製膜室6の外側に引き出されている点で、図5に示す第1の実施の形態の電極インピーダンス調整部40aと異なる。製膜室6の壁面と電極インピーダンス調整部40bの間でOリング等を用いて真空シールをする。電極インピーダンス調整部40bは、伝送線路40b1(インダクタンス成分)、可変コイル40b2及び可変コンデンサ40b3を含む。これらは互いに直列に接続され、伝送線路40b1は放電電極3に、可変コンデンサ40b3は接地にそれぞれ接続されている。ただし、伝送線路40b1は製膜室6の外へ引き出されており、したがって可変コイル40b2及び可変コンデンサ40b3は製膜室6の外側に操作可能に設けられている。
電極インピーダンス調整部40bでは、可変コイル40b2及び可変コンデンサ40b3が製膜室6の外側に取り出されているので、放電電極3に電極インピーダンス調整部40bを取り付けて製膜室6内部を低圧にした後においても、事後的に自在に放電電極3のインピーダンスの調整を行うことができる。このように電極インピーダンス調整部40bを、一端を放電電極3に、伝送線路40b1を介して他端を接地に接続することで、例えば図3(b)に示すような電圧分布を改善することができる。このとき、そのような電圧分布の改善によりプラズマが均一化することで、基板8上に形成される薄膜の膜厚及び膜質の分布を均一化することが可能となる。
また、本図では、放電電極3における対向電極2と反対側の中心部のみに電極インピーダンス調整部40bを接続した例を示しているが、本発明はこの例に限定されることは無い。すなわち、例えば、電圧分布において電圧の極大値が複数の位置に発生した場合、その複数の位置ごとに、その極大値に対応した電極インピーダンス調整部40bを接続することが考えられる。その場合、図3(b)に示すように電圧の極大値がそれぞれ改善され、電圧を均一化することができる。
本発明の太陽電池の製造方法については、電極インピーダンス調整部40bを用いているほかは、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。本実施の形態についても、第1の実施の形態と同様に、プラズマCVD方で製造する種々の薄膜、種々の太陽電池について適用することが可能である。
本発明により、基板8の膜厚を調整したい位置に対応する放電電極3の位置に、コイルのような電極インピーダンス調整部40bを接続し、放電電極−接地間のインピーダンスを調整する。すなわち、局所的な厚膜部分に相当する電極インピーダンスを局所的に変更可能である。電極インピーダンスを局所的に変更可能なので、電圧分布の均一化の調整を比較的容易に行うことができる。更に、電極インピーダンス調整部40bのインダクタンス値を調整すれば、更に電圧分布の調整が可能である。その際、製膜室外部でインダクタンス値の調整が可能であり、製膜室を大気開放する必要がない。それにより、プラズマ密度を調整することができ、製膜速度を調整することができる。
すなわち、本発明により、放電電極に電極インピーダンス調整部を接続することで、局所的に放電電極上のインピーダンスを調整し、局所的に電極の値を変更することができる。特に、本実施の形態では、可変コイルや可変コンデンサ4が製膜室6の外側に取り出されいているので、事後的に自在に放電電極3のインピーダンスの調整を行うことができる。それにより電圧分布を均一にすることができ、放電電極と対向電極との間に形成される高周波プラズマを容易に均一にすることができる。このように、不均一の発生している部分の高周波プラズマを改善し、高周波プラズマを全体的に均一にすることができる。そして、膜厚分布や膜質分布の発生を抑制しながら高速製膜により生産性を向上することが可能となる。
(第3の実施の形態)
本発明の薄膜製造装置の第2の実施の形態の構成について説明する。図1及び図2の薄膜製造装置の構成、図3及び図4のプラズマ分布(膜厚分布)の発生を抑制する考え方及び高周波電力の供給に関する構成については、前述の電極インピーダンス調整部40a、40bに加えて、クロスバー46(後述)を用いている点、及び放電電極3は梯子型電極に限る点以外は、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
図7(a)は、従来の放電電極の構成の一例を示す平面図である。ここでは、放電電極3a〜3hの各横電極20が隣り合う横電極20と互いに接続されて一体となった梯子型の放電電極3と同様の放電電極103を示している。放電電極103は、二本の横電極120と、二本の横電極120の間に設けられ、互いに略平行に、横電極120に略垂直な方向へ伸びる複数の縦電極121とを備える。二本の横電極120は、上記3a〜3hに対応して、それぞれ給電点153、154をそれぞれ8箇所有する。図中、対向電極2に対向して保持される基板8の位置も破線で示している。このような従来の放電電極103は、高周波電力が各給電点153、及び各給電点154にそれぞれ供給され、対向電極2との間にプラズマを形成する。
図7(b)は、図7(a)における基板8上の薄膜のAA’断面の膜厚分布を示すグラフである。縦軸は規格化された膜厚を示し、横軸は基板8上のX方向位置を示している。図7(c)は、図7(a)における基板8上の薄膜のBB’断面の膜厚分布を示すグラフである。縦軸は規格化された膜厚を示し、横軸は基板8上のY方向位置を示している。図7(b)、(c)は、ある製膜条件及び放電電極103のセッティング条件により、基板8に製膜された薄膜の膜厚分布を示している。この図から、従来の放電電極103では、±10〜20%程度の膜厚分布があることが分かる。
以下、本発明のプラズマ分布(膜厚分布)の発生を抑制する方法について具体的に説明する。図8(a)は、本発明の薄膜製造装置の第3の実施の形態における放電電極の構成の一例を示す概略図である。本構成は、電極インピーダンス調整部40が、放電電極3のY方向の中央付近に6個並んでいる。加えて、3本のクロスバー46が、放電電極3をX方向に横断するように設けられている。一本のクロスバー46は放電電極3のY方向の一方の端から1/4の位置、他のクロスバー46は放電電極3のY方向の中央の位置、更に他のクロスバー46は放電電極3のY方向の他方の端から1/4の位置にそれぞれ設けられている。このとき、各クロスバー46は、交叉する縦電極21に電気的に接続されている。6個の電極インピーダンス調整部40は、中央のクロスバー46と重なっている。
電極インピーダンス調整部40は、それぞれ第1の実施の形態の電極インピーダンス調整部40a及び第2の実施の形態の電極インピーダンス調整部40bのいずれを用いても良い。また、インダクタンス素子、キャパシタンス素子及びスタブのいずれを用いても良く、その大きさや組み合わせも電圧分布に対応して自在に決めることができる。このように、電極インピーダンス調整部40に加えてクロスバー46を用いることで、更に精密に放電電極3のインピーダンスの調整を行うことができる。
図8(b)は、図8(a)における基板8上の薄膜のAA’断面の膜厚分布を示すグラフである。縦軸は規格化された膜厚を示し、横軸は基板8上のX方向位置を示している。図8(c)は、図8(a)における基板8上の薄膜のBB’断面の膜厚分布を示すグラフである。縦軸は規格化された膜厚を示し、横軸は基板8上のY方向位置を示している。図8(b)、(c)は、ある製膜条件及び放電電極3のセッティング条件により、基板8に製膜された薄膜の膜厚分布を示している。ただし、電極インピーダンス調整部40は、コイル0.2μH、形状インダクタンス0.1μHのものを使用している。この図から、本発明の薄膜製造装置における放電電極3では、膜厚分布が±5%以内に収まっていることが分かる。
図9(a)は、本発明の薄膜製造装置の第3の実施の形態における放電電極の構成の他の一例を示す概略図である。本構成も基本的には図8(a)と同じである。ただし、図8(a)の場合と比較して、より適正な値に近いインピーダンスを有する電極インピーダンス調整部40を用いている。図9(b)は、図9(a)における基板8上の薄膜のAA’断面の膜厚分布を示すグラフである。縦軸は規格化された膜厚を示し、横軸は基板8上のX方向位置を示している。図9(c)は、図8(a)における基板8上の薄膜のBB’断面の膜厚分布を示すグラフである。縦軸は規格化された膜厚を示し、横軸は基板8上のY方向位置を示している。この場合、より適正な値に近いインピーダンスを有する電極インピーダンス調整部40を用いているので、膜厚分布が±3%以内に抑えることができた。
このように放電電極3のインピーダンスを電極インピーダンス調整部40に加えてクロスバー46で適正に調整することで、電圧分布を改善することができる。それによりプラズマが均一化することで、基板8上に形成される薄膜の膜厚及び膜質の分布を均一化することが可能となる。
また、図8、図9では、放電電極3の中心部のみに電極インピーダンス調整部40を接続し、一端から1/4、中央及び他端から1/4の位置にクロスバー46を接続した例を示しているが、本発明はこの例に限定されることは無い。すなわち、例えば、電圧分布において電圧の極大値が複数の位置に発生した場合、その複数の位置のある箇所に、その極大値に対応した電極インピーダンス調整部40を接続し、損複数の位置の他の箇所にクロスバー46を接続することが考えられる。その場合、図3(b)に示すように電圧の極大値がそれぞれ改善され、電圧を均一化することができる。
また、図8、図9では、一本のクロスバー46を縦電極21の全てに接続した例を示しているが、本発明はこの例に限定されることは無い。すなわち、例えば、電圧分布において電圧の極大値が縦電極21の5本分の領域に発生した場合、その5本の縦電極21の極大値のある位置にクロスバー46を接続することが考えられる。その場合、図3(b)に示すように電圧の極大値がそれぞれ改善され、電圧を均一化することができる。
本発明の太陽電池の製造方法については、電極インピーダンス調整部40に加えてクロスバー46を用いているほかは、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。本実施の形態についても、第1の実施の形態と同様に、プラズマCVD方で製造する種々の薄膜、種々の太陽電池について適用することが可能である。
本発明により、基板8の膜厚を調整したい位置に対応する放電電極3の位置に、コイルのような電極インピーダンス調整部40やクロスバー46を接続し、放電電極−接地間のインピーダンスを調整する。すなわち、局所的な厚膜部分に相当する電極インピーダンスを電極インピーダンス調整部40で局所的に変更可能であり、ある程度広い領域に相当する電極インピーダンスをクロスバーで変更可能である。すなわち、電極インピーダンス調整部40による局所的な電圧分布の調整に加えて、クロスバーを用いて、広い面積(例示:放電電極面内全体)における電圧分布の調整が容易となる。更に、電極インピーダンス調整部40のインダクタンス値を調整すれば、更に電圧分布の調整が可能である。それにより、プラズマ密度を調整することができ、製膜速度を調整することができる。電極インピーダンス調整部40とクロスバー46との相乗効果により電圧分布均一化がより精密かつ容易になる。
すなわち、本発明により、放電電極に電極インピーダンス調整部及びクロスバーを接続することで、局所的に放電電極上のインピーダンスを調整し、局所的に電極の値を変更することができる。特に、本実施の形態では、長さの長いクロスバーを設けることができるので、広い領域に渡って電圧分布がある場合、例えば、その領域に渡って一本のクロスバーを放電電極に接続することで、容易に放電電極3のインピーダンスの調整を行うことができる。それにより電圧分布を均一にすることができ、放電電極と対向電極との間に形成される高周波プラズマを容易に均一にすることができる。このように、不均一の発生している部分の高周波プラズマを改善し、高周波プラズマを全体的に均一にすることができる。そして、膜厚分布や膜質分布の発生を抑制しながら高速製膜により生産性を向上することが可能となる。
上記実施の形態では、放電電極3に高周波電力を供給する給電点53、54がそれぞれ8個で、位置が固定されている場合を示している。しかし、本発明はこれらの例に限定されるものではない。図10(a)、(b)は、本発明の薄膜製造装置の第3の実施の形態における放電電極の構成の他の一例を示す概略図である。この放電電極3の例では、給電点53、54の位置が、図8、図9の場合と異なる。図10(a)の場合、膜厚分布が±7%程度になった。一方、図10(b)の場合、膜厚分布が±5%以内に抑えることができた。すなわち、給電点の数や位置により、膜厚分布を調整することができる。
このように放電電極3のインピーダンスを、電極インピーダンス調整部40やクロスバー46に加えて、給電点53、54の位置や数で適正に調整することで、高周波電源(60)から見た放電電極(3)のインピーダンスを調整することができる。それにより、電圧分布を改善することができ、プラズマを均一化することができる。したがって、基板8上に形成される薄膜の膜厚及び膜質の分布を均一化することが可能となる。
本発明により、基板8の膜厚を調整したい位置に対応する放電電極3の位置に、コイルのような電極インピーダンス調整部40やクロスバー46を接続し、更に給電点の位置及び数を変更することで、放電電極−接地間のインピーダンスを調整する。すなわち、局所的な厚膜部分に相当する電極インピーダンスを電極インピーダンス調整部40で局所的に変更可能であり、ある程度広い領域に相当する電極インピーダンスをクロスバー及び給電点で変更可能である。すなわち、電極インピーダンス調整部40による局所的な電圧分布の調整に加えて、クロスバー46及び給電点53、54を用いて、広い面積(例示:放電電極面内全体)における電圧分布の調整が容易となる。更に、電極インピーダンス調整部40のインダクタンス値を調整すれば、更に電圧分布の調整が可能である。それにより、プラズマ密度を調整することができ、製膜速度を調整することができる。電極インピーダンス調整部40とクロスバー46と給電点53、54との相乗効果により電圧分布均一化がより精密かつ容易になる。
なお、上記各実施の形態で説明した電極インピーダンス調整部40、40a、40bの設置、クロスバー46の設置、及び給電点53、54の位置・数の変更については、互いに矛盾の発生しない限り、それらの少なくとも二つを組み合わせて使用することも可能である。その場合にも上述の効果を得ることができる。
図1は、本発明の薄膜製造装置の実施の形態の構成を示す概略斜視図である。 図2は、本発明の薄膜製造装置の実施の形態の構成の一部を示す部分斜視図である。 図3は、本発明の薄膜製造装置の実施の形態における高周波電力の供給に関する構成を示す概略ブロック図及びその効果を示すグラフである。 図4は、本発明の薄膜製造装置の実施の形態における放電に関わる構成の等価回路を示す回路図である。 図5は、本発明の薄膜製造装置の第1の実施の形態における構成の一例を示す概略図である。 図6は、本発明の薄膜製造装置の第2の実施の形態における構成の一例を示す概略図である。 図7は、従来の放電電極の構成の一例を示す平面図及び膜厚分布を示すグラフである。 図8は、本発明の薄膜製造装置の第3の実施の形態における構成の一例を示す平面図及び膜厚分布を示すグラフである。 図9は、本発明の薄膜製造装置の第3の実施の形態における構成の他の一例を示す平面図及び膜厚分布を示すグラフである。 図10は、本発明の薄膜製造装置の第3の実施の形態における放電電極の構成の他の一例を示す概略図である。
符号の説明
1 薄膜製造装置
2 対向電極
3 放電電極
4 防着板
5 ヒータ
6 製膜室
8 基板
9 製膜ユニット
10 プラズマ
12、12a、12b 高周波給電伝送路
13、13a、13b 整合器
14、14a、14b 高周波給電伝送路
20、20a、20b 横電極
21 縦電極
22 ガス吹き出し孔
40、40a、40b 電極インピーダンス調整部
40b1 伝送線路
40b2 可変コイル
40b3 可変コンデンサ
46 クロスバー
53、54 給電点
60、60a、60b 電源部

Claims (10)

  1. 製膜室と、
    前記製膜室内に設けられた放電電極と、
    前記放電電極に対向するように接地されて設けられ、基板を保持可能な対向電極と、
    前記放電電極の給電点に伝送線路を介して高周波電力を供給する高周波電源と、
    前記伝送線路の途中に接続され、前記高周波電源と前記放電電極とのインピーダンスを整合する整合器と、
    一端が前記放電電極に電気的に接続され、他端が接地され、前記放電電極における接続位置のインピーダンスを調整する電極インピーダンス調整部と
    を具備する薄膜製造装置。
  2. 請求項1に記載の薄膜製造装置において、
    前記電極インピーダンス調整部は、インダクタンス素子及びキャパシタンス素子の少なくとも一つである薄膜製造装置。
  3. 請求項2に記載の薄膜製造装置において、
    前記放電電極に対して前記対向電極と反対の側に設けられ、接地された防着板を更に具備し、
    前記電極インピーダンス調整部は、一端を前記放電電極に、他端を前記防着板に電気的に接続されている薄膜製造装置。
  4. 請求項2に記載の薄膜製造装置において、
    前記電極インピーダンス調整部は、一端が前記放電電極に電気的に接続され、他端が前記製膜室の外側で接地され、
    前記インダクタンス素子及び前記キャパシタンス素子のうちの前記製膜室の外側にあるものはインピーダンスが可変である薄膜製造装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の薄膜製造装置において、
    前記放電電極は、
    互いに略平行に第1方向へ伸びる二本の横電極と、
    前記二本の横電極の間に設けられ、互いに略平行に前記第1方向に略垂直な第2方向へ伸びる複数の縦電極と、
    前記二本の横電極の間に設けられ、前記複数の縦電極のうちの少なくとも二本を電気的に接続する補助横電極と
    を備える薄膜製造装置。
  6. 請求項5に記載の薄膜製造装置において、
    前記補助横電極は、前記第1方向へ伸び、前記複数の縦電極を電気的に接続する薄膜製造装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の薄膜製造装置において、
    前記高周波電力が供給される前記放電電極の給電点の位置は変更可能である薄膜製造装置。
  8. 薄膜製造装置を用いた太陽電池の製造方法であって、
    記薄膜製造装置は、
    製膜室と、
    前記製膜室内に設けられた放電電極と、
    前記放電電極に対向するように接地されて設けられ、基板を保持可能な対向電極と、
    前記放電電極の給電点に伝送線路を介して高周波電力を供給する高周波電源と、
    前記伝送線路の途中に接続され、前記高周波電源と前記放電電極とのインピーダンスを整合する整合器と、
    一端が前記放電電極に電気的に接続され、他端が接地され、前記放電電極における接続位置のインピーダンスを調整する電極インピーダンス調整部と
    を備え、
    前記太陽電池の製造方法は、
    (a)前記対向電極に基板を保持する工程と、
    (b)前記製膜室内に前記供給ガスを導入する工程と、
    (c)前記供給ガスを導入しつつ、前記電極インピーダンス調整部によりインピーダンスが調整された前記放電電極と前記対向電極との間に、前記整合器により前記高周波電源と前記放電電極とのインピーダンスの整合をしながら前記高周波電力を印加して、前記供給ガスの前記プラズマを形成し、前記基板上に太陽電池用の薄膜を形成する工程と
    を具備する太陽電池の製造方法。
  9. 請求項に記載の太陽電池の製造方法において、
    前記電極インピーダンス調整部は、一端が前記放電電極に電気的に接続され、他端が前記製膜室の外側で接地され、
    前記インダクタンス素子及び前記キャパシタンス素子のうちの前記製膜室の外側にあるものはインピーダンスが可変であり、
    前記(c)工程は、
    (c1)前記インダクタンス素子、前記キャパシタンス素子及び前記スタブのうちのインピーダンスが可変なものを用いて、前記放電電極のインピーダンスを調整する工程を備える太陽電池の製造方法。
  10. 請求項8または9に記載の太陽電池の製造方法において、
    (d)前記高周波電力が供給される前記放電電極の給電点の位置を変更する工程を更に具備する太陽電池の製造方法。
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