JP4881667B2 - マットレス - Google Patents

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Description

本発明は、マットレスに関し、詳しくは、体圧分散性能を有し、かつマットレスの周縁部の硬さがその中心部の硬さより大きく形成されている、特に軽度の要介護者のための自立支援用のマットレスに関する。
ベッド上で長時間同じ姿勢をとらなければならない高齢者や療養者の要介護者は、身体の一部に大きな圧力がかかること等で、床ずれ等を発症するおそれがあるため、床ずれ予防マットレスが種々開発されてきている。
床ずれ予防マットレスとしては、例えば、上面に多数の突部を形成して体圧分散性能及び通気性を向上させたマットレス(例えば、特許文献1参照。)が開示され、また、体圧分散性能をより高めるため、その突部の上部に低反発ポリウレタンを配したマットレス(例えば、特許文献2参照。)、さらに、複数の硬度の異なる発泡マット素材間にシリコーンゲル素材からなる受圧適化部を挟んだ褥瘡予防マット(例えば、特許文献3参照。)等が開示されている。
しかしながら、起き上りおよび離床行動を自力または介護者の補助により行う軽度の要介護者の場合、これらのマットレスは、体圧分散に主眼をおいているため、従来のマットレスと比較して深く沈み込む傾向があるため、マット全体が柔らかく、軽度の要介護者や高齢者に多く見られる仰臥位から側体位への体位変換、片肘立ち、手をマット面に突き肘を伸ばして座位になるという起き上がり・離床する動作過程において、片肘立ち、手をマット面に突き伸ばして座位に移行する動作の際にバランスを保ちにくく、また筋力も必要なため、筋力の劣った軽度の要介護者および要支援者や高齢者等にとっては、その上で起き上がったり、移動したりする動作が、困難な場合が非常に多かった。さらに、ベッドの端に腰掛けた状態であるところの端座位での体勢の不安定さや底付きが発生しており、安定感なども必ずしも良好とは言えず、軽度の要介護者および要支援者や高齢者の自立には適さないものであった。また、寝たきりの要介護者の床ずれ予防を目的としたエアーマットや静置型ウレタンフォームマットレスが市場で使用されているが、床ずれ予防の効果には優れるものの、軽度の要介護者のための自立支援を目的とした機能性を有するものはなかった。
また、近年要介護者の自立心の低下による寝たきり状態への移行や、介護者の補助を常に必要とするなど介護者の負担(特に在宅介護)が多くなり、要介護者および介護者のQOL(生活の質)を低下させることが指摘されており、要支援者や介護を要さない高齢者が要介護状態への移行予防の観点からも、軽度の要介護者のための自立支援を目的とした機能性を有するマットレスの製品化が望まれていた。
このような問題点を解決するために、発泡樹脂により形成され、上面に複数の突部が連続的に立設された体圧分散性能の高いマットレスであって、マットレスの周縁部の上面の硬さが中心部の方さより大きい部分を形成したマットレス(例えば、特許文献4参照。)が開示されている。
また、寝心地が良好で、使用者が起上り易いマットレスを提供するために、板状のクッション材と該クッション材を被覆するカバーとからなるマットレスにおいて、クッション材が実質的にポリエチレン発泡体によって成形され、かつ、クッション材の周縁部が中央部よりも構造的に硬質であることを特徴とするマットレス(例えば、特許文献5参照。)が開示され、さらに、体重の重い人も軽い人も適度な柔らかさが得られ、また、長時間寝ていても褥瘡(床ずれ)を起こしにくく、さらには介護者等が頻繁にマットレスの端に座っても復元性が損なわれず、長期間に亘って使用することができるベッド用マットレスを提供するために、マットレス本体の表裏の一方を低硬度側発泡体層、他方を高硬度側発泡体層として前記表裏の発泡体層を積層したものからなり、前記表裏を逆にして使用可能なことを特徴とするベッド用マットレス(例えば、特許文献6参照。)が開示されている。
しかしながら、特許文献4のマットレスは、1種類の発泡樹脂体を用い、突部の形状や大きさを変えることにより、マットレスを構成する発泡樹脂の硬度を周縁部と中心部を異ならせているものの、端座位や手をついた状態での凹凸に起因する感触的な違和感が感じられる点で改良の余地があり、また、体圧分散性と起上り易さおよび端座位の安定性を満足するには凹凸パターンの設計が複雑でマシニング加工での量産効率が必ずしも良いとは言えないという課題もあった。
また、上記特許文献5のマットレスは、そのクッション材について、周縁部が硬質クッション材で形成され、中央部が軟質クッション材で形成されたA層と、周縁部及び中央部がともに硬質クッション材で形成されたB層とが配された積層体からなり、クッション材の周縁部が中央部よりも構造的に硬質であることを特徴とし、起き上がり易い構造であるが、ベッド端部と中央部の硬度ギャプがあり、マットレス端部における座位安定性が十分でないという問題があり、さらに、上記特許文献6のマットレスも、マットレス本体の側面周囲が額縁状縁部の弾性枠体によって包囲されることを特徴とし、起き上がり易い構造であるが、ベッド端部と中央部の硬さの差(以下、本明細書では硬度ギャップと記載する。)があり、マットレス端部における座位安定性が十分でないという問題がある。また、特許文献4および特許文献6のマットレスは、構造的に特殊寝台ベッドで使用する際に背起し及び膝上げ(以下、ギャッジと記載する。)への対応が考慮されてはいるものの、近年の特殊寝台ベッドの複雑なギャッジ底床形状に追従し得るものではなかった。
特に、マットレスに硬度ギャップがあると、マットレス表面がカバーで覆われている場合、マットレス表面から硬い部分と柔らかい部分が見て判別できないため、使用者が起上り時に、硬度ギャップがある部位に手をついて踏ん張った際に、柔らかい側に沈み込み、マットレスに突いた腕のバランスが崩れてベッド上で横転し、怪我をするおそれもあり、また、使用者がマットレス中心側に深く端座位を取った場合に、硬度ギャップが大きいと、後方にバランスを崩し後方へ転倒し、ベッド付属の柵などに接触して怪我をするおそれもあり、そのために、マットレスの硬度ギャップの解消は、強く望まれている。
特開2000−093263号公報 特開2000−152854号公報 特開2002−078757号公報 特開2004−166925号公報 特開2005−152232号公報 特開2002−223901号公報
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、体圧分散性能に優れ、高い床ずれ防止効果を有しつつ、かつ、マットレス周縁部に高い剛性を持たせながらもマットレス中心部と周縁部の境界の硬度ギャップに起因する起上り動作や端座位での不安定感や起上りに伴う体力的な負担を解消して、ベッド上での起き上がり易さ、移動のし易さ、端座位の安定感等が良好で使用者にとって安心感が得られる、特に、要介護者のための自立支援を目的とした機能性を有する軽・中度の要介護者向け自立支援用のマットレスを提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、異なる硬度の発泡マット素材を積層して、マットレスに体圧分散機能をもたせるとともに、中心部と周縁部の硬度差を適度な硬度構成にすることにより、特に、発泡マット素材からなる積層体の中間層について、マットレスの周縁部の少なくとも一部に硬質部材を組み込んで、マットレスの中心部の硬さより大きく形成される構造とし、且つ該硬質部材の表面に少なくとも一つの傾斜面を有することにより、すなわち、最適な硬質部材を選択・適用し、該硬質部材の最適形状を探索し適用することにより、その結果、体圧分散性能に優れ、高い床ずれ防止効果を有しつつ、さらに、マットレス中心部と周縁部の硬度ギャップを極めて小さくすることにより、起き上がり易く、ベッド端部における座位安定性が良好であることを見出し、それらの知見に基き、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、発泡マット素材を積層して形成した表面層(A)、中間層(B)及び裏面層(C)の少なくとも3層からなる体圧分散性能を有するマットレスであって、中間層(B)は、マットレスの短辺方向の周縁部の少なくとも一方に硬質部材(B1)を配し、マットレスの幅方向の中心部に軟質部材(B2)を配した構造とし、各層との硬度が硬質部材(B1)>裏面層(C)>表面層(A及び/又は軟質部材(B2)の硬度関係を有しつつ、硬質部材(B1)は、軟質部材(B2)との接触面を、裏面層(C)の中心に向けて、断面傾斜角度が25〜50°に傾斜させたことを特徴とするマットレスが提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、硬質部材(B1)は、JIS K6401「耐荷重用軟質ポリウレタンフォーム」に準拠して測定した硬さが250〜440Nであることを特徴とするマットレスが提供される。
さらに、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、JIS K6401「耐荷重用軟質ポリウレタンフォーム」に準拠して測定した、表面層(A)の硬さが70〜130Nであり、軟質部材(B2)の硬さが90〜140Nであり、及び裏面層(C)の硬さが150〜210Nであることを特徴とするマットレスが提供される。
また、本発明の第の発明によれば、第1〜のいずれかの発明において、JIS K6401「耐荷重用軟質ポリウレタンフォーム」に準拠して測定した、マットレスの中心部の硬さが85〜95Nであり、及びマットレスの周縁部の硬さが150〜170Nであって、前記中心部の硬さに対して傾斜漸増することを特徴とするマットレスが提供される。
さらに、本発明の第の発明によれば、第1〜のいずれかの発明において、硬質部材(B1)は、マットレス長辺側の端部から軟質部材(B2)との接触面の開始位置までの距離が150〜200mmの幅で組み込まれることを特徴とするマットレスが提供される。
また、本発明の第の発明によれば、第1〜のいずれかの発明において、前記発泡マット素材は、ポリウレタンフォームであることを特徴とするマットレスが提供される。
さらに、本発明の第の発明によれば、第1〜のいずれかの発明において、中間層(B)の少なくとも一方の面に、さらに、ゲルシートを積層することを特徴とするマットレスが提供される。
本発明のマットレスは、発泡マット素材を積層して形成した表面層(A)、中間層(B)及び裏面層(C)の少なくとも3層からなる体圧分散性能を有するマットレスであって、中間層(B)は、マットレスの短辺方向の周縁部の少なくとも一方に硬質部材(B1)を配し、マットレスの幅方向の中心部に軟質部材(B2)を配した構造とし、各層との硬度が(B1)>(C)>(A及び/又はB2)の硬度関係を有しつつ、硬質部材(B1)は、軟質部材(B2)との接触面を、裏面層(C)の中心に向けて傾斜させたことを特徴とするので、マットレス周縁部に高い剛性を確保しつつマットレス中心部との接合境界部の硬度を周縁部に向かって傾斜漸増させることで、該硬度ギャップを極めて小さくでき、その結果、体圧分散性能に優れ、高い床ずれ防止効果を有しつつ、かつ、起き上がり易い構造でベッド端部における座位安定性に優れるという効果を奏する。
また、本発明のマットレスは、好ましくは中間層にゲルシートを積層することにより、体重が重い使用者では、腰部の過度な沈み込みが抑制され、さらに体圧分散性能に優れるという効果を奏する。
さらに、本発明のマットレスは、好ましくは前記裏面層(C)の外側などの短辺方向に、複数の溝を有することにより、硬質部材(B1)の作用効果でマットレス周縁部に高い剛性を有しながらも、特殊寝台ベッドのギャッジ時の複雑なベッド床の動きに対して追従性に優れるという効果も奏する。
本発明のマットレスは、発泡マット素材を積層して形成した表面層(A)、中間層(B)及び裏面層(C)の少なくとも3層からなる体圧分散性能を有するマットレスであって、中間層(B)は、マットレスの短辺方向(本明細書中では幅方向と同義記載あり)の周縁部の少なくとも一方に硬質部材(B1)を配し、マットレスの幅方向の中心部に軟質部材(B2)を配した構造とし、各層との硬度が(B1)>(C)>(A及び/又はB2)の硬度関係を有しつつ、硬質部材(B1)は、軟質部材(B2)との接触面を、裏面層(C)の中心に向けて傾斜させたことを特徴とするものである。
尚、中間層(B)と各層との硬度が(B1)>(C)>(A及び/又はB2)とは、表面層(A)と中間層の軟質部材(B2)の硬さは、何れか一方が大きいか同じても良く、裏面層(C)は、表面層(A)及び軟質部材(B2)よりも硬く、さらに硬質部材(B1)は、裏面層(C)より硬い構成であることを示し、この硬度関係が成立する上で、(B1)と(B2)との接触面に、硬度傾斜構造を持たせて硬度ギャップを解消し、体圧分散性能に優れ、高い床ずれ防止効果を有しつつ、さらに、マットレス中心部と周縁部の硬度ギャップを極めて小さくすることにより、起き上がり易く、ベッド端部における座位安定性が良好となるものである。
以下、詳細に説明する。
本発明のマットレスの一実施態様を図で具体的に説明する。図1は、本発明の好ましい態様として、マットレスの層構成を説明する断面模式図である。
図1において、マットレスは、マットレスを構成する表面層(A)の発泡マット素材1と、中間層(B)として、マットレスの中心部の軟質部材(B2)としての発泡マット素材2とマットレスの周縁部に組み込まれる硬質部材(B1)としての発泡マット素材3と、裏面層(C)の発泡マット素材4との、3層積層体で構成されている。
1.中間層(B)
本発明においては、中間層(B)に特徴があり、その中間層(B)は、マットレスの周縁部の少なくとも一部に硬質部材(B1)を組み込んで、マットレスの中心部の硬さよりマットレス周縁部の硬さの方が大きく形成される構造からなり、且つ硬質部材(B1)は、軟質部材(B2)との接触面を、裏面層(C)の中心に向けて傾斜させたことを特徴とするものである。
上記の特徴により、本発明のマットレスは、体圧分散性能に優れ、高い床ずれ防止効果を有しつつ、かつ、起き上がり易い構造でベッド端部における座位安定性に優れるという効果を奏する。
上記硬質部材の硬さは、JIS K6401「耐荷重用軟質ポリウレタンフォーム」に準拠して、JIS K6400−2の6.4 D法で測定した値が250〜440Nであることが好ましい。硬さが250N未満であると、座位の安定性を発揮せず、一方、硬さが440Nを超えると、厚さの調整や密度および表面への溝加工を施しても、ギャッジ追従性に必要な柔軟性や端座位の座り心地に支障をきたす。
また、中間層(B)のマットレスの中心部における発泡マット素材である軟質部材(B2)の硬さは、90〜140Nであることが好ましい。90N未満の場合、底付きの問題が生じ、一方、140N超の場合は十分な体圧分散性が得られない。
本発明において、周辺部の硬質部材(B1)は、中心部の発泡マット素材である軟質部材(B2)と接続配置される断面形状が裏面層(C)の中心に向けて傾斜面を有する。前記傾斜面を有することにより、硬質部材(B1)と軟質部材(B2)との境界面すなわち接触面に、硬度傾斜漸増構造が形成されるため、硬度ギャップが解消され、ベッド端座位安定性に優れるものとなる。その傾斜面の断面傾斜角度は、25〜50°であることが好ましく、さらに、30〜45°が好ましい。前記断面傾斜角度が50°超の場合は、十分な硬度傾斜漸増の作用が得られず、体感できる程度の硬度ギャップを生じる。一方、断面傾斜角度が25°未満の場合は、傾斜が小さすぎてベッド幅に占める高硬度範囲が増し、十分な体圧分散性能が得られない。
硬質部材(B1)の断面形状のバリエーションの例を図2に示す。断面形状は、裏面層(C)の中心に向けて傾斜させて、その結果、硬質部材(B1)と軟質部材(B2)との境界面の硬度ギャプが解消され、中心部の硬さに対して傾斜漸増するものであれば、特に限定されない。
また、硬質部材(B1)は、マットレス長辺側の端部から前記傾斜面すなわち軟質部材(B2)との接触面の開始位置までの距離が150〜200mmの幅で組み込まれることが好ましい。傾斜面の開始位置までの距離が150mm未満であると、手のひらがついたときの安定性が確保し難く、一方、200mm超では、ベッド幅に対し、剛性部の占有率が高くなり、就寝部分の面積が十分確保できない。
さらに、中間層(B)の厚みは、マットレス全体の厚みにより最適範囲が異なるが、現在の介護用マットレスの仕様要求動向としては軽量薄型化の方向であり、当業者も厚み90mmが標準となりつつあるため、本発明のマットレスの厚さも90mmに設定した場合、25〜40mm程度が好ましく、さらに、25〜30mmが好ましい。この範囲を外れると、表面層(A)と裏面層(C)の厚みバランスを調整しても、最適な体圧分散性や底付き防止、端座位の安定性や座り心地が得られない。例えば表面層(A)が薄い設計となれば、中間層(B)中心部の軟質部材(B2)と硬質部材(B1)とのの接合部分において硬度ギャップを著しく感じ易くなり、表面層(A)が厚くなる設計(裏面層が薄くなる設計と等価)においては、底付の問題や端座位安定性に問題が生じる。
中間層(B)の周辺部の硬質部材(B1)は、硬さが250〜440Nであれば、特に限定されないが、半硬質ポリウレタンフォームであることが好ましい。ここでいう半硬質ポリウレタンとは、ポリウレタンフォームの製造、販売を業とする当業者で一般的に区分されている軟質ポリウレタンと硬質ポリウレタンの中間の硬さを有するものを指す。半硬質ポリウレタンフォームにおいては、圧縮歪に起因する強度的耐久性の観点から、密度は40kg/m以上が好ましく、前記硬質部材(B1)の硬度範囲においてマットレス要求条件を逸脱しない限り、適宜に選択される。
また、中心部の発泡マット素材である軟質部材(B2)は、硬さが90〜140Nであれば、特に限定されないが、軟質樹脂の発泡体が好ましく、発泡ポリウレタン、発泡ポリオレフィン、発泡シリコーンが好ましく、特に、発泡ポリウレタン、すなわち軟質(低硬度)ポリウレタンフォームであることが好ましく、ポリウレタンフォームにおいては、圧縮歪に起因する強度的耐久性の観点から密度は22kg/m以上が好ましく、前記軟質部材(B2)の硬度範囲においてマットレス要求条件を逸脱しない限り適宜に選択される。
2.表面層(A)と裏面層(C)
本発明のマットレスにおいて、表面層(A)の発泡マット素材の硬さは、70〜130Nであることが好ましい。表面層(A)の硬さが70未満の場合は、良好な体圧分散性は得られるがギャッジ時の座位の状態での底付の問題が生じる。一方、130N超の場合は、十分な体圧分散性能が得られない。また、表面層(A)の発泡マット素材は、硬さが70〜130Nであれば、特に限定されないが、軟質樹脂の発泡体が好ましく、発泡ポリウレタン、発泡ポリオレフィン、発泡シリコーンが好ましく、特に、発泡ポリウレタン、すなわち軟質(低硬度)ポリウレタンフォームであることが好ましい。ポリウレタンフォームにおいては、圧縮歪に起因する強度的耐久性の観点から密度は22kg/m以上が好ましく、前記表面層(A)の硬度範囲においてマットレス要求条件を逸脱しない限り適宜に選択される。
さらに、表面層(A)の厚みは、マットレス全体の厚みが90mm程度の場合、15〜30mm程度が好ましい。厚みが15mm未満の場合は、硬質部材(B1)の組み込み部分の硬度ギャップを著しく感じ易くなり、一方、30mm超においては底付の問題や端座位安定性に問題が生じる。
裏面層(C)の発泡マット素材の硬さは、150〜210Nであることが好ましい。裏面層(C)の硬さが150未満の場合は、ギャッジ時の座位の状態での底付の問題が生じる。一方、210N超の場合は、ギャッジ追従性を確保するための多くの溝加工が必要であり、量産性やコストの点で適さない。また、裏面層(C)の発泡マット素材は、硬さが150〜210Nであれば、特に限定されないが、軟質(高硬度)ポリウレタンフォームであることが好ましい。ポリウレタンフォームにおいては、圧縮歪に起因する強度的耐久性の観点から密度は30kg/m以上が好ましく、前記裏面層(C)の硬度範囲においてマットレス要求条件を逸脱しない限り適宜に選択される。
さらに、裏面層(C)の厚みは、マットレス全体の厚みが90mm程度の場合、35〜45mm程度が好ましい。裏面層(C)の厚みが35mm未満の場合は、底付の問題やさらに特殊寝台ベッドの床が網目構造のように部分的に線接触する場合においては底付きに加えマットレスの機械的耐久性に問題が生じ、一方、45mm超の場合は、十分な体圧分散性が得られない。
3.マットレス
本発明において、各層のフォーム硬さは上記のとおりであるが、マットレスを構成する積層体の硬さは、JIS K6401「耐荷重用軟質ポリウレタンフォーム」に準拠して、JIS K6400−2の6.4 D法で測定した、マットレスの中心部の硬さが85〜95Nであり、及びマットレスの周縁部の硬さが150〜170Nであることが好ましい。また、マットレスの周縁部の硬さは、中心部の硬さに対して傾斜漸増することが必須要件である。マットレスの中心部の硬さが85〜95Nの範囲内であれば、十分な体圧分散性能を有するものとなり、また、マットレスの周縁部の硬さが150〜170Nの範囲内であれば、適度な座位安定性とギャッジ追従性を実現できる。
また、マットレスのギャッジ追従性のために、裏面層(C)の外側の短辺方向に、複数の溝(又はスリット)を有することが好ましい。裏面層(C)に用いられる発泡マット素材の硬さと厚みに応じて、適宜ピッチと深さを調整することができる。例えば、裏面層(C)の発泡マット素材の硬さが150〜210N、厚みが30mmの場合、溝幅3〜5mm、溝深さが層厚みの65%以下で、ピッチは40〜80mmが好ましく、より好ましくは55〜65mmである。また、溝間隔は、一定である必要がなく、適宜設定できるが、仰臥位時の腰部分とギャッジ時に座位をとる中央部分は、底付きの観点から55mm以上が好ましい。また、溝(又はスリット)は、ギャッジベッドの形状追従性の点から、全面に施すことが好ましい。さらに、溝の底部には、曲げ引張応力による避け防止のために、適宜、例えば径5mm程度の円形溝加工などをすることが好ましい。
さらに、マットレスのギャッジ追従性のために、中間層(B)の硬質部材(B1)についても、複数の溝(又はスリット)を有することが好ましい。硬質部材の両側に溝を形成することも可能であるが、硬質部材に用いられる半硬質ポリウレタンフォームの見かけ強度が小さくなるため硬質部材の厚さを増す必要があり、その結果、マットレス全体の厚みが厚く重くなることと、加工コスト面などから、硬質部材の表面層側の短辺方向に、溝加工することが好ましい。例えば、溝深さが硬質部材層厚みの60%以下で、ピッチはR20〜35の範囲で40〜70mmが好ましく、より好ましくは45〜55mmである。ピッチ40mm未満では、座位での凹凸が感触的に目立ち、座位の見かけ硬度が小さくなり、座位安定感が劣る。一方、70mm超では、ギャッジ追従性に問題が生じる。
本発明のマットレスは、硬度の異なる発泡マット素材を全体又は一部に積層して形成した表面層(A)、中間層(B)及び裏面層(C)の少なくとも3層積層体からなる体圧分散性能を有するものであるが、例えば、中間層(B)と表面層(A)及び裏面層(C)の少なくとも一方の層間に、さらに、ゲルシートを積層することができる。また、ゲルシートを積層する部材としては、中間層(B)の硬質部材(B1)又は軟質部材(B2)か、或いは両部材であってもよい。
前記ゲルシートは、体圧分散性能を良好に保ちつつ体重が重い使用者の腰部の過度な沈み込みを抑制する観点から、表面層(A)と中間層(B)の層間に積層することがより好ましい。
また、ゲルシートに限らず、マットレスに垂直にかかる荷重を張力の反発により、底付き抑制部材として機能する素材を積層してもよい。そのような素材として、例えば、非伸縮または伸縮性網目状素材を積層することができる。非伸縮性または伸網目状素材としてさらに詳しくは、布地、不織布、立体布、樹脂ネット、エラストマー系ネット、エラストマー系シート又はそれらの複合材が挙げられる。網目状素材であることにより、マットレスの軽量化を図ることができる。
本発明のマットレスを積層する際においては、各層の接合方法は特に限定しないが、表面層(A)、中間層(B)の軟質部材(B2)、裏面層(C)及び中間層(B)の硬質部材(B1)の各層との接触面に、例えば、ウレタン系、アクリル系のような溶剤系及び水系の公知の合成樹脂接着剤または粘着フィルムを用いることができる。
また、表面層(A)、中間層(B)及び裏面層(C)のそれぞれの層は、その同じ硬さの範囲で複数の発泡体をパーツとして組み合わせて形成したものでもよい。発泡体の表面は、平板状のものの他、本発明のマットレスの特性を損なわない範囲内で凹凸状のものであっても良い。
本発明について、以下に発明の設定条件を満たすための実験データと実施例を示して具体的に説明するが、本発明は、その要旨を逸脱しない限りこれら実施例によって制約を受けるものではない。なお、試験法は次の通りである。
(1)硬さ:JIS K6401「耐荷重用軟質ポリウレタンフォーム」に準拠して、JIS K6400−2の6.4 D法で測定した。
(2)体圧分散性としての仙骨部圧力:仙骨部における体圧を、ケープ社製セロを用いて測定した。
(3)ギャッジ追従性評価:3モーター駆動ベッドで最大背起し、膝上げ時に床板に対してマットレスの浮きの有無を目視評価した。その評価基準は、次のとおり。
○:マットレスの浮き無し(良好)
×:マットレスの浮き有り(悪い)
なお、「浮き有り」は、マットレス裏面がベッド床板から5mm以上の隙間が生じた場合、浮き有りと判定した。
(4)底付き評価:体重45〜70kgBMI値での標準体型の被験者20名が座位をとりマット下の市販の汎用ボールペンを感じたら底付きありと評価した。その評価基準は、次のとおり。
○:底付き無し(良好)
×:底付き有り(悪い)
(5)起き上がり易さ:男女各10名、合計20名により、伸縮性のあるカバーを掛けて中身を判別できないようにして、端座位姿勢、臥仰位→側臥位→端座位の動作直後に感覚を記入申告してもらう方式の感応試験とし、次の3段階判定を行った。
○:起き上がり易い
△:やや不安定
×:不安定
(6)端座位安定性:男女各10名、合計20名により、伸縮性のあるカバーを掛けて中身を判別できないようにして、端座位姿勢での感覚を記入申告してもらう方式の感応試験とし、次の3段階判定を行った。
○:感じない
△:どちらともいえない
×:明らかに感じる
(7)硬度ギャップ感応評価:男女各10名、合計20名により、継ぎ目部分を掌で垂直に押し、テーパー部の硬さを感じるかを記入申告してもらう方式の感応試験とし、次の3段階判定を行った。
○:感じない
△:どちらともいえない
×:明らかに感じる
(8)総合判定評価
総合評価の判断として、複数の試験結果を以下の基準でランク付けした。
◎:試験結果が全て○(非常に良い)
○:試験結果に△が1個含まれ、かつ×は無し(良い)
△:試験結果に△が2個以上含まれ、かつ×は無し(やや劣る)
×:試験結果に少なくとも一つ×がある(劣る)
[選定条件1:実験1〜14 マットレス積層構造の最適条件]
体圧分散性能に優れ、座位での底付きが無く、ギャッジ追従性に適したマットレス構造条件を見出すため、次の実験を行った。
長さ1910mm×幅910mm×厚み90mmの硬質部材(B1)を組み込まない積層マットレスにおいて、表面層(A)の発泡マット素材と、中間層(B)のマットレスの中心部における軟質部材(B2)である発泡マット素材と、裏面層(C)の発泡マット素材について、JIS K6400による硬さ、密度(単位:kg/m)、厚さを変えてウレタン系の溶剤系接着剤を用い、積層してマットレスを作製した。
なお、発泡素材としてポリウレタンフォームを用い、各層の厚みは10mmから50mmまで10mm刻みのフォームを用いてマットレス厚さ90mmとなる組合せとした。さらにマットレス裏面の機械的強度耐久性とギャッジ追従性の両立するには裏面層(C)に溝加工が必要であることが予備試験で判明したため、裏面層(C)には、深さ20mm、幅3mm、ピッチ60mmのスリットを横幅方向に全面に入れた。前記溝パターンは、ベッド床板が網目状でも底付きしにくいパターンを各種検討した結果が良好であったパターンの内の一つである。
得られたマットレスを用い、各部分の硬さの測定、体圧分散性としての仙骨部圧力の測定、ギャッジ追従性評価、底付き評価を行い、特に、体圧分散性とギャッジ追従性及び中央部座位での底付きの結果から総合判断評価を行った。その結果の一部を表1に示す。
Figure 0004881667
表1の結果から、マットレスの基本構造として各層の硬さ条件として表面層(A)は70〜130N、中間層(B)の中心部は90〜140N、及び裏面層(C)は150〜210Nという硬さの範囲を特定した。また表1には、記載していない結果も踏まえて解析した結果、最適な各層の厚みは、前記表面層(A)は15〜30mm、前記中間層(B)は25〜40mm、及び前記裏面層(C)は35〜45mmというフォーム厚さの最適範囲を特定した。
[選定条件2:実験15〜23 硬質部材(B1)の材料特性の最適条件]
起き上がり易く座位安定性に優れさらにギャッジ追従性に適したマットレスとするために中間層(B)に組み込む硬質部材(B1)の材料特性の最適条件を見出すために、次の実験を実施した。
選定条件1の検討で優れた結果を示した実験10(OK)のマットレス構成条件において、マットレス長辺側の両端部からマットレス中心方向に150mm幅で、硬質部材(B1)として半硬質ポリウレタン発泡体を中間層(B)に組み込んだマットレスを作製し、硬質部材の硬さと厚みによる端座位安定性と起上り易さおよびギャッジ追従性を評価した。
また、硬質部材への溝加工有り無しの影響検討も合わせて実施した。なお、溝深さは、硬質部材層厚みの50%で、ピッチは55mmで溝の縁にR25の面取り形状とし、溝先端部にφ5mmの丸形状加工を施した。なお、前記溝加工条件は、ギャッジ追従性と座り心地を考慮した溝形状の最適設計の検討の結果良好であったパターンバリエーションの一つである。また、半硬質ポリウレタン発泡体への溝加工は、上面側のみとした。その結果を表2に示す。
Figure 0004881667
表2の結果から硬質部材(B1)の最適な硬さは、250N〜440Nの範囲であることを特定した。また、硬質部材の硬さ及び厚さの調整に加え、溝加工を付加することでギャッジ追従性と座位安定性が確保できることを見出した。しかし、この段階ではマットレス中心部と周縁部の硬度ギャップが大きく、中間層(B)の硬質部材と中心部の発泡材料の接合面の荷重付加時の沈み込みが急峻であり、前記接合部分での座位安定性は得られなかった。
[選定条件3:実験24〜28 硬質部材(B1)の最適形状条件]
硬質部材に傾斜角を変えた傾斜面を形成した以外は、選定条件2の検討で良好な評価を得た実験20のマットレス構造と同じ材料構成とし、硬度ギャップ感覚と座位安定性に対する傾斜角依存性を評価した。結果を表3に示す。
Figure 0004881667
この表3の結果、硬質部材(B1)の傾斜面の最適角度は20°から50°の範囲であることを特定した。
選定条件1〜3の結果から見出した本発明の最適条件及び範囲に基づいて実施した具体的な実施例を示し、本発明の効果を説明する。
[実施例1]
長さ1910mm×幅910mm×厚み90mmの積層マットレスにおいて、表面層(A)の発泡マット素材として、硬さ120N、厚さ20mmのポリウレタンフォーム(PUフォーム:イノアック社製ER−1(商品名))を用い、中間層(B)のマットレスの中心部における発泡マット素材の軟質部材(B2)として、硬さ120N、厚さ20mmのポリウレタンフォーム(PUフォーム:イノアック社製ER−1(商品名))を用い、また、中間層(B)の硬質部材(B1)として、硬さ400N、厚さ30mmのポリウレタンフォーム(PUフォーム:イノアック社製EMS(商品名))を用い、硬質部材(B1)と軟質部材(B2)との接合面として傾斜角が45°である傾斜面を裏面層(C)の中心に向けて形成し、裏面層(C)の発泡マット素材として、硬さ170N、厚さ40mmのポリウレタンフォーム(PUフォーム:イノアック社製ERG−H(商品名))を用い、ウレタン系接着剤を用いて積層した。
得られたマットレスを用い、各部分の硬さ、起き上がり易さ、座位安定性、体圧分散性としての仙骨部圧力の測定、ギャッジ追従性評価、底付き評価を行った。結果を表4に示す。
[実施例2]
マットレスの長辺を3等分した真ん中の範囲かつ硬質部材と重ならない範囲の表面層と中間層の層間に、厚さ3mmのゲルシートを積層した以外は、実施例1と同じ条件でマットレスを作製した。
得られたマットレスを用い、各部分の硬さ、起き上がり易さ、座位安定性、体圧分散性としての仙骨部圧力の測定、ギャッジ追従性評価、底付き評価を行った。結果を表4に示す。
[比較例1]
硬質部材(B1)の傾斜面を形成しないこと以外は、実施例1と同じ条件でマットレスを作製した。得られたマットレスを用い、各部分の硬さ、起き上がり易さ、座位安定性、体圧分散性としての仙骨部圧力の測定、ギャッジ追従性評価、底付き評価を行った。結果を表4に示す。
[比較例2]
市販の単層型の表面溝加工を施したマットレスについて、各部分の硬さ、起き上がり易さ、座位安定性、体圧分散性としての仙骨部圧力の測定、ギャッジ追従性評価、底付き評価を行った。結果を表4に示す。
Figure 0004881667
表4の実施例1〜2と比較例1〜2の対比から明らかなように、本発明のマットレスは、中・軽度の要介護者に必要な体圧分散性能を有することが、仰臥位での仙骨部圧力の測定値からわかり、また、マットレス上での起き上がりが容易であることが、起き上がり易さの感応評価からわかる。
一方、比較例1は、周縁部と中心部の硬度ギャップがあり、起き上がりが困難である。また、比較例2は、体圧分散性能に劣り、また座位安定性は良いが表面に形成された溝の凹凸による座り心地が気になった。
したがって、比較例1と2では、本発明が解決しようとする課題が解決されないが、本発明の実施例1、2では、解決されることが明らかになった。
本発明のマットレスは、発泡マット素材を積層して形成した表面層(A)、中間層(B)及び裏面層(C)の少なくとも3層からなる体圧分散性能を有するマットレスであって、中間層(B)は、マットレスの短辺方向の周縁部の少なくとも一方に硬質部材(B1)を配し、マットレスの幅方向の中心部に軟質部材(B2)を配した構造とし、各層との硬度が(B1)>(C)>(A及び/又はB2)の硬度関係を有しつつ、硬質部材(B1)は、軟質部材(B2)との接触面を、裏面層(C)の中心に向けて傾斜させたことを特徴としているので、体圧分散性能に優れ、高い床ずれ防止効果を有しつつ、かつ、マットレス周縁部に高い剛性を持たせながらもマットレス中心部と周縁部の境界の硬度ギャップに起因する端座位での不安定感や起上りに伴う体力的な負担を解消して、ベッド上での起き上がり易さ、移動のし易さ、端座位の安定感に優れることが実証された。
したがって、中・軽度の要介護者ならびに要支援者や高齢者のための自立支援を目的とした機能性を有するマットレスとして用いることができ、特に、分割された床板が可動することにより起き上がり等の動作を補助する特殊寝台用マットレスとして、好ましく用いることができる。
本発明のマットレスの層構成を説明する断面模式図である。 本発明に係る中間層(B)の硬質部材(B1)の断面形状を説明する断面模式図である。
符号の説明
1 表面層(A)の発泡マット素材
2 中間層(B)の軟質部材(B2)
3 中間層(B)の硬質部材(B1)
4 裏面層(C)の発泡マット素材

Claims (7)

  1. 発泡マット素材を積層して形成した表面層(A)、中間層(B)及び裏面層(C)の少なくとも3層からなる体圧分散性能を有するマットレスであって、
    中間層(B)は、マットレスの短辺方向の周縁部の少なくとも一方に硬質部材(B1)を配し、マットレスの幅方向の中心部に軟質部材(B2)を配した構造とし、各層との硬度が硬質部材(B1)>裏面層(C)>表面層(A及び/又は軟質部材(B2)の硬度関係を有しつつ、硬質部材(B1)は、軟質部材(B2)との接触面を、裏面層(C)の中心に向けて、断面傾斜角度が25〜50°に傾斜させたことを特徴とするマットレス。
  2. 硬質部材(B1)は、JIS K6401「耐荷重用軟質ポリウレタンフォーム」に準拠して測定した硬さが250〜440Nであることを特徴とする請求項1に記載のマットレス。
  3. JIS K6401「耐荷重用軟質ポリウレタンフォーム」に準拠して測定した、表面層(A)の硬さが70〜130Nであり、軟質部材(B2)の硬さが90〜140Nであり、及び裏面層(C)の硬さが150〜210Nであることを特徴とする請求項1又は2に記載のマットレス。
  4. JIS K6401「耐荷重用軟質ポリウレタンフォーム」に準拠して測定した、マットレスの中心部の硬さが85〜95Nであり、及びマットレスの周縁部の硬さが150〜170Nであって、前記中心部の硬さに対して傾斜漸増することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のマットレス。
  5. 硬質部材(B1)は、マットレス長辺側の端部から軟質部材(B2)との接触面の開始位置までの距離が150〜200mmの幅で組み込まれることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のマットレス。
  6. 前記発泡マット素材は、ポリウレタンフォームであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のマットレス。
  7. 中間層(B)の少なくとも一方の面に、さらに、ゲルシートを積層することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のマットレス。
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