JP2002058710A - 床擦れ防止マット - Google Patents

床擦れ防止マット

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JP2002058710A
JP2002058710A JP2000250880A JP2000250880A JP2002058710A JP 2002058710 A JP2002058710 A JP 2002058710A JP 2000250880 A JP2000250880 A JP 2000250880A JP 2000250880 A JP2000250880 A JP 2000250880A JP 2002058710 A JP2002058710 A JP 2002058710A
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Japan
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mat
yarn
water
fabric
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JP2000250880A
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Satoshi Yasui
聡 安井
Hiroshi Honna
浩 本名
Kazunori Orii
一憲 折居
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸れ防止性と体圧の分散性とが同時に改善さ
れた床擦れ防止マットを提供する。 【解決手段】 好ましくはゲル状物質からなるシート状
衝撃吸収材を、構成糸条の30重量%以上が紙糸、好ま
しくは撚り数が10〜500回/mの螺旋甘撚りの紙糸
である織編物で囲繞された床擦れ防止マット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸れ防止性及び体
圧分散性に優れた床擦れ防止マットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、寝たきりを余儀なくされた高齢者
や病人にとっては床擦れが大きな問題であり、適度なク
ッション性及び通気性を合わせ有する繊維構造体を用い
た床擦れ防止用マットレス等が提案されている。しか
し、これらはクッション性があるものの、体圧の分散性
が十分でなく、長時間寝ていると局部的に圧力がかかり
床擦れを引き起こすという問題がある。
【0003】一方、空気や水を内包したエアーマット、
ウォーターベッド、あるいはウレタンフォームやゲル状
物質等をシート状にした床擦れ防止パッド等が提案され
ているが、これらは体圧の分散性には優れるものの、通
気性、吸透湿性がほとんどないため局部が蒸れ、床擦れ
防止という点では未だ不十分である。
【0004】このように、従来提案されている床擦れ防
止マットレスやパッドでは、体圧の分散性及び蒸れ防止
性を同時に満足させることができないというのが実情で
あった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術を背景になされたもので、その目的は、蒸れ防止性と
体圧の分散性とが同時に改善された床擦れ防止マットを
提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らの研究によれ
ば、上記目的は、シート状の衝撃吸収材が、構成糸条の
30重量%以上が紙糸である織編物からなる布帛で囲繞
された床擦れ防止マットにより達成できることが見出さ
れた。
【0007】この際、紙糸として、耐水処理されたパル
プ製テープを、好ましくは10〜500回/mの螺旋状
甘撚りしたものを用いる、あるいは、衝撃吸収材として
ゲル状物質からなるものを用いると、特に良好であるこ
とが見出された。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明でシート状衝撃吸収材を囲繞
するために用いられる布帛は、構成糸条として紙糸を含
む織編物である必要があるが、該紙糸は、例えばパルプ
製の紙をテープ状にカットし、これを撚って紐状にした
ものである。原料パルプとしては、通常紙の生産に使用
されている樹木からのパルプいずれをも使用できるが、
特に針葉樹から得られるパルプは繊維長が長く高強力の
紙糸が得られるので好ましい。
【0009】このようなパルプからなる紙は、吸水した
際に強力が低下しやすいので、耐水剤により紙に耐水処
理を施すことが好ましい。耐水剤としては、特に限定す
る必要はないが、例えばエポキシ化ポリアミド樹脂、ア
クリル酸エステル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリ
エチレンイミン等の湿潤紙力増強剤、ポリアクリルアミ
ド樹脂、ポリビニルアルコール、デンプン、カルボキシ
メチルセルロース等の乾燥紙力増強剤が挙げられ、特に
これらの湿潤紙力増強剤と乾燥紙力増強剤を併用するこ
とが、耐水性及び耐洗濯性に優れ、毛羽立ちの生じにく
い紙糸が得られる点で好ましい。
【0010】紙を耐水処理する方法は任意で、例えば水
中に分散させたパルプ分散液に所定量の耐水剤を添加し
てから抄紙する方法、パルプを抄紙して得られた紙に耐
水剤を溶かした溶液を含浸させたり、塗布する方法など
を例示することができる。
【0011】耐水剤の使用量は、少なすぎると耐水性向
上効果が小さく、逆に多すぎると紙が硬くなりすぎて風
合が低下するので、紙1m2当り0.02〜0.30g
の範囲が適当である。
【0012】紙の目付は、得られる紙糸の強度を保持し
て製編織作業を容易にするためには8〜40g/m2
範囲が適当である。またテープ状の幅は、紙糸の強度、
テープを紙糸にする際の作業性、製編織時の作業性等の
点から3〜50mm、特に3〜15mmの範囲が適当で
ある。なお、紙の厚さを薄くしてテープ幅を大きくする
方が、得られる紙糸の柔軟性が向上すると共に紙糸強度
も向上するのでより好ましい。
【0013】テープ状の紙を紐状とするには、従来公知
の方法でテープ状紙に撚りを施せばよいが、特に螺旋甘
撚り、すなわち内部にストロー状の中空部を有する形態
に甘撚りすると、肌触りが良好となり、しかも該中空部
を伝わって水分が移行しやすくなり水の吸排出性が向上
してベトツキ感がさらに向上するので特に好ましい。螺
旋甘撚りの回数は、風合及び水分の移行性の観点から1
0〜500回/m、特に100〜400回/mの範囲が
好ましい。
【0014】本発明の紙糸を含む織編物を構成する他の
繊維としては、例えばポリアミド、ポリエステル、ポリ
アクリルニトリル、ポリオレフィン、ポリウレタン、ア
セテート等からなる合成繊維又は半合成繊維を使用する
ことができる。これらの繊維の形態としては、紡績糸、
フィラメント糸、加工糸等いずれの形態でもよく、また
断面形状も丸断面、異型断面、中空部を有する断面等い
ずれでもよい。
【0015】布帛を構成する紙糸の割合は30重量%以
上、特に40〜100重量%であることが、良好な蒸れ
防止性を達成するためには必要である。紙糸の割合が3
0重量%未満の場合には、体とマットの間が蒸れ易くな
り床擦れの原因となる。布帛の構造は特に限定しない
が、一方の表面に紙糸が多く現れ、もう一方の表面に疎
水性繊維が多く現れるようにし、紙糸の多い面を人体側
とすれば、蒸れ防止性が上がりべとつき感も少なくなる
ため、床擦れが起こり難くなり好ましい。上述の一方の
表面に紙糸が多く現れ、他方の面に疎水性繊維が多く現
れる布帛を製造する方法としては、織組識や編組識を配
慮することにより可能である。例えば、3段両面のジャ
ージにおいて一方面に現われる糸と他方面に現われる糸
の使い分け、あるいは2重織物や朱子織物(例えば5枚
よこ朱子織)において一方面に現われる糸と他方面に現
われる糸の使い分け等の方法などがある。また、紙糸か
らなる布帛と疎水性繊維からなる布帛を別々に製造し、
これらを縫製あるいは接着剤などにより積層貼り合せた
布帛であってもよい。
【0016】なお、人体側の布帛表面形態は、プレーン
な組識でも構わないが、蒸れ防止及びべとつき感を低減
する上からは、凹凸感のある組識の方が好ましい。その
際の凹凸部の面積比としては、肌触りと蒸れ防止性及び
べとつき感のバランスの点から凸部面積の割合は80〜
30%の範囲が適当である。
【0017】本発明で用いられるシート状の衝撃吸収材
は特に限定されず、従来公知のものが目的に応じて任意
に使用することができるが、ゲル状物質からなるものが
好ましく、該ゲル状物質の厚さは3〜30mmの範囲が
適当である。好ましく使用されるゲル状物質としては、
ポリウレタンゲル、ポリオレフィン系ゲル、シリコーン
ゲル等が挙げられる。なお、ゲル状物質の厚さが薄すく
なりすぎると体圧の分散性が低下する傾向にあり、一
方、厚くなりすぎると重くなって取扱い性が低下するの
で、該厚さは3〜30mm、特に5〜25mmの範囲が
適当である。
【0018】シート状の衝撃吸収材を上記紙糸を含む織
編物で囲繞する方法としては、該織編物を袋状に縫製
し、サイド部にファスナー、ボタン、マジックテープ
(登録商標)等を取り付ける方法が挙げられる。こうし
ておけば、中の衝撃吸収材の出し入れが自由となり、外
側の布帛のみの洗濯が可能となる。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらに限定されるものではな
い。なお、実施例中に記載した各物性値の評価方法は、
以下のとおりである。
【0020】(1)吸湿量、放湿量 タテ、ヨコ30cmの正方形の試料を採取して重量測定
後、温度30℃、湿度90%に調整された恒温恒湿槽内
に入れ、10時間後取り出して重量測定し、前後の重量
変化により吸湿量を測定した。次にこの試料を温度20
℃、湿度65%の恒温恒湿槽内に入れ、10時間後に取
り出して重量測定し、前後の重量変化により放湿量を測
定した。
【0021】(2)吸水量 タテ、ヨコ30cmの正方形の試料を採取し、これを水
中に浸漬して十分に吸水させた後水中から引き上げ、水
滴が滴り落ちなくなった時の重量を測定し、これから乾
燥時の重量を引き吸水量を求めた。
【0022】(3)べとつき感 直径8cmの金属ローラーに長さ15cm、巾6cmの
布帛を載せ、一端をストレス・ストレイン・ゲージに取
り付け、布帛のもう一端に重さ10gのクリップを取り
付ける。次に金属ローラーを7cm/secの表面速度
で回転させながら注射器にて金属ローラーと布帛の間に
0.5cm3の水を注入し、この時布帛にかかる張力を
ストレス・ストレイン・ゲージにて測定し、その最大値
でべとつき感を評価した。
【0023】(4)圧力分散性 ニッタ株式会社製タクタイルセンサーGSCANシステ
ム(BIG−MAT)を用いて、身長175cm、体重
70kgの被験者の仰臥姿勢における仙骨付近の圧力分
散を測定した。なお、センサーの寸法は43cm×48
cm、マトリックス数は2064個である。
【0024】[実施例1]針葉樹パルプ600kgを水
15tに分散させ、エポキシ樹脂を含む耐水剤(商品
名:スミレーズレジン)3kgと、ポリアクリルアミド
樹脂を含む耐水剤(商品名:ハーマイドB−15)3k
gとを添加し、これを抄紙、乾燥して得られた目付15
g/m2の紙を幅5mmのテープ状に裁断し、130回
/mの螺旋状撚りを施してストロー状の中空部を有する
紙糸を得た。この紙糸を用い経29本/25.4mm、
緯29本/25.4mmの平織物を製織した。この織物
の目付は190g/m2であった。この織物でタテ、ヨ
コ30cmの袋状物を作り、この中に厚さ8mmのポリ
ウレタンゲルシートを挿入した。このマットの評価結果
を表1に示す。
【0025】[実施例2]実施例1で得た紙糸を緯糸と
し、110デシテックス/48フィラメントのポリエス
テルマルチフィラメント糸を経糸として、緯二重織物
(織密度:経185本/25.4mm、緯40本/2
5.4mm;目付:210g/m2)を製織した。この
織物における紙糸の割合は約60%であった。この織物
を用い、タテ、ヨコ30cmの袋状物を作り、この中に
厚さ8mmのポリウレタンゲルシートを挿入した。この
マットの評価結果を表1に示す。
【0026】[比較例1]綿30番の糸を用い経120
本/25.4mm、緯70本/25.4mmの平織物を
製織した。この織物の目付は140g/m2であった。
この織物でタテ、ヨコ30cmの袋状物を作り、この中
に厚さ8mmのポリウレタンゲルシートを挿入した。こ
のマットの評価結果を表1に示す。
【0027】[比較例2]実施例1で用いたと同じ紙糸
と、実施例2で用いたと同じポリエステルマルチフィラ
メント糸とを1:10の打ち込み本数比で緯糸に用い、
実施例2で用いたと同じポリエステルマルチフィラメン
ト糸を経糸とし、平織物(織密度:経185本/25.
4mm、緯100本/25.4mm;目付:130g/
2)を製織した。この織物における紙糸の割合は約2
5%であった。この織物でタテ、ヨコ30cmの袋状物
を作り、この中に厚さ8mmのポリウレタンゲルシート
を挿入した。このマットの評価結果を表1に示す。
【0028】[実施例3]実施例1で用いたと同じ平織
物からタテ、ヨコ30cmの袋状物を作り、この中に厚
さ3.5mmのポリウレタンゲルシートを挿入した。こ
のマットの評価結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】以上に説明した本発明のマットは、蒸れ
防止性と体圧の分散性とが共に優れているため、寝たき
りや長時間ベットに居ることを余儀なくされた人の局部
(肩、腰、臀、踵など)の下に敷くことにより、床擦れ
を防止することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 折居 一憲 大阪府茨木市耳原3丁目4番1号 帝人株 式会社大阪研究センター内 Fターム(参考) 4C040 AA01 CC06 CC10 4L036 MA08 MA33 PA21 UA25

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状の衝撃吸収材が布帛により囲繞
    されてなる床擦れ防止マットであって、該布帛の構成糸
    条の30重量%が紙糸からなる織編物であることを特徴
    とする床擦れ防止マット。
  2. 【請求項2】 紙糸が、耐水処理されたパルプ製テープ
    を螺旋甘撚りにして紐状にしたものである請求項1記載
    の床擦れ防止マット。
  3. 【請求項3】 紙糸の撚り数が10〜500回/mであ
    る請求項2記載の床擦れ防止マット。
  4. 【請求項4】 シート状の衝撃吸収材がゲル状物質から
    なり、該ゲル状物質の厚さが3〜30mmである請求項
    1〜3いずれか1項に記載の床擦れ防止マット。
JP2000250880A 2000-08-22 2000-08-22 床擦れ防止マット Pending JP2002058710A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008018045A (ja) * 2006-07-13 2008-01-31 Suzuki Sogyo Co Ltd マットレス

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