JP3886095B2 - 寝具用マット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は寝具用マットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、寝具用マットとしては次の構造のマットがあった。
【0003】
1) 全体にわたってある程度硬いポリウレタンフォームを敷布団とほぼ同一の大きさにカットして形成してある寝具用マット。
【0004】
2) 頭部・腰部・脚部等の指圧効果が得られるようにポリウレタンフォームをプロファイル加工や特殊形状に加工して形成してある寝具用マット。
【0005】
3) 密度が50kg/m3 〜100kg/m3 の低反発性のポリウレタンフォームで形成して、床ずれや血行不良を防止できるようにしてある寝具用マット。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の前記1)の構成によれば、ポリウレタンフォームが全体にわたってある程度硬いために、頭・腰・踵などに局部的に荷重が集中して、血行不良や床ずれが生じやすいという問題があった。
【0007】
従来の前記2)の構成によれば、上記の問題を解消することができるものの、ポリウレタンフォームをプロファイル加工や特殊形状に加工するために、加工にコストがかかって製作コストが高くなるという問題があった。
【0008】
そして従来の前記3)の構成によれば、ポリウレタンフォームの密度が50kg/m3 〜100kg/m3 で高比重であるために重量が重くなり、取り扱いに手間がかかるという問題や、低反発性のポリウレタンフォームに粘性があるために、寝た状態から起き上がりにくいという問題があった。
【0009】
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、その目的は、製作コストの低廉化を図ることができながら、取り扱い性に優れ、寝た状態から起き上がりやすい寝具用マットを提供する点にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1による発明の構成・作用・効果は次の通りである。
【0011】
[構成]
密度が35kg/m3 〜55kg/m3 、硬度が50N/314cm2 〜100N/314cm2 のウレタンフォームで形成してある。
【0012】
[作用]
[イ]上記構成の寝具用マットは、例えばスラブ発泡設備により所定の大きさのウレタンフォーム板を成形し、このウレタンフォーム板を敷布団状に裁断して形成することができ、例えば、ウレタンフォームをプロファイル加工や特殊形状に加工して寝具用マットを形成する場合に比べると、製作に手間がかからない。
【0013】
[ロ]ウレタンフォームは硬度が50N/314cm2 〜100N/314cm2 という低硬度のフォームであるから、人が上記構成の寝具用マットに寝た際にマットからの突き上げが少なくなり、マットはその上面側が沈み込んで面で身体を受けた状態になる。
【0014】
上記構成に加えて、前記ウレタンフォームは密度が35kg/m3 〜55kg/m3 という高比重のフォームであるから、身体の沈み込みを適度に抑えることができて、底づきすることなく身体を支えることができる。また、高密度化することにより、長期使用により厚みや硬度が低下するへたり現象を低減することができる。
【0015】
これにより、マットから身体に加わる圧力が身体全体に分散した状態にできて(すなわち優れた体圧分散性を得ることができて)、身体に対する局部的な圧力の集中を回避することができる。
【0016】
このように、身体に対する局部的な圧力の集中を回避することができるから、上記構成の寝具用マットをあまり動けない入院患者や、老人福祉施設に入所している寝たきり状態の老人等に対して用いると、これらの人達の床ずれや血行不良を防止することができる。
【0017】
また、上記患者や老人等に対する介護者が行う床ずれ防止のための患者等の体位の変更回数を少なくすることができる。
【0018】
[ハ]密度が50kg/m3 〜100kg/m3 の低反発性のウレタンフォームだけで形成してあるマットでは重量が重くなるという問題や、低反発性のウレタンフォームに粘性があるためにマットから起き上がりにくくなるという問題があるが、請求項1の構成のウレタンフォームは、低反発性のウレタンフォームとは異なって粘性は高くなく、また重量も重くないことから上記の問題が生じることがない。
【0019】
[効果]
従って、上記作用[イ]により製作コストの低廉化を図ることができながら、上記作用[ロ]により、あまり動けない入院患者や、老人福祉施設に入所している寝たきり状態の老人等の床ずれや血行不良を防止でき、これらの人達に対する介護者の労力を軽減できて、入院患者・老人・介護者のいずれにとっても有利であり、上記作用[ハ]により、取り扱い性に優れ、寝た状態から容易に起き上がれる寝具用マットを提供することができた。
【0020】
請求項2による発明の構成・作用・効果は次の通りである。
【0021】
[構成]密度が35kg/m3〜55kg/m3、硬度が50N/314cm2〜100N/314cm2の第1のウレタンフォーム(低反発性であるものを除く)と、密度が40kg/m3〜60kg/m3、硬度が90N/314cm2〜180N/314cm2の高弾性の第2のウレタンフォームとを積層して形成してあり、いずれを上面としても使用可能である。
【0022】
[作用]
[ニ]上記構成の寝具用マットを入院患者や老人福祉施設に入所している老人のために使用すると、次のような利点がある。
【0023】
入院患者や老人福祉施設に入所している老人の中には寝たきりであまり動けない人がおり、これらの人に対しては第1のウレタンフォームが第2のウレタンフォームよりも上に位置する状態にして使用する。
【0024】
前記第1のウレタンフォームは、密度が35kg/m3 〜55kg/m3 、硬度が50N/314cm2 〜100N/314cm2 であるから、上記のようにして使用することで、請求項1の構成による上記作用[ロ],[ハ]と同様の作用を奏することができる。
【0025】
[ホ]比較的動くことができる入院患者や老人に対しては、第2のウレタンフォームが第1のウレタンフォームよりも上に位置する状態にして使用する。
【0026】
上記構成によれば、前記第1のウレタンフォームを設けてあるから請求項1の構成による上記作用[ロ],[ハ]とほぼ同様の作用を奏することができる。
【0027】
第1のウレタンフォームの上に、密度が40kg/m3 〜60kg/m3 、硬度が90N/314cm2 〜180N/314cm2 の高弾性の第2のウレタンフォームが位置していることから、身体に対する局部的な圧力の集中を回避できるという効果は、第1のウレタンフォームが第2のウレタンフォームより上に位置する状態にして使用する場合に比べるとやや低下するが、従来の寝具用マット(例えば、全体にわたってある程度硬いポリウレタンフォームを敷布団とほぼ同一の大きさにカットして形成してあるマット)に比べると、身体に対する局部的な圧力の集中を確実に回避することができる。
【0028】
しかも、上記の第2のウレタンフォームを設けてあることで、マットから身体に適度の圧力が加わって、入院患者や老人等が寝返りしやすくなり、比較的動くことができる入院患者や老人にとっては上記[ニ]のようにして使用する場合よりも心地よく身体を休めることができる。
【0029】
[ヘ]つまり請求項2の構成による寝具用マットは、あまり動けない入院患者等と、比較的動ける入院患者等とのいずれに対しても、よりよい効果(床ずれ防止効果や心地良く休めるという効果)が得られるようになり、病院や福祉施設は、前記効果が得られるようなマットを上記の人ごとに複数種、準備する必要がなくなる。
【0030】
[効果]
従って、上記作用[ニ],[ホ],[ヘ]により、あまり動けない入院患者や、老人福祉施設に入所している寝たきり状態の老人等の床ずれや血行不良をより防止しやすくすることができ、上記患者や老人等に対する介護者の労力を軽減できて、上記の入院患者・老人・介護者のいずれにとっても有利であり、病院や福祉施設でのマット管理を容易にすることができ、取り扱い性に優れ、寝た状態から容易に起き上がれる寝具用マットを提供することができた。
【0031】
請求項3による発明の構成・作用・効果は次の通りである。
【0032】
[構成]
請求項2による発明の構成において、密度が30kg/m3 〜100kg/m3 、硬度が25N/314cm2 〜70N/314cm2 の一対の第3のウレタンフォームを、積層状態の前記第1のウレタンフォームと第2のウレタンフォームとを挟み込む状態に前記第1のウレタンフォームと第2のウレタンフォームに各別に積層してある。
【0033】
[作用]
請求項2の構成による作用と同様の作用を奏することができるのに加え、前記一対の第3のウレタンフォームが低反発性のフォームであるから、衝撃を吸収しやすくすることができる。
【0034】
[効果]
従って、請求項2の構成による効果と同様の効果を得やすくなった。
【0035】
請求項4による発明の構成・作用・効果は次の通りである。
【0036】
[構成]
請求項1,2,3のいずれか一つによる発明の構成において、抗菌性のフィルムで全面又はほぼ全面を覆ってある。
【0037】
[作用]
請求項1,2,3のいずれか一つの構成による作用と同様の作用を奏することができるのに加え、抗菌性のフィルムで全面又はほぼ全面を覆ってあるから、衛生的になる。
【0038】
[効果]
従って、請求項1,2,3のいずれか一つの構成による効果と同様の効果を奏することができるのに加え、院内感染を防止できるとともに、洗濯も必要なくなるか、あるいは洗濯回数を減らすことができて、病院や福祉施設の介護者の労力をより軽減できるようになった。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0040】
[第1実施形態]
図1に寝具用マットを示してある。この寝具用マットは、密度・硬さ・引張り強さ・伸び・圧縮残留歪みが、(表1)に示す値の厚さ90mmの第1のポリウレタンフォーム1を抗菌性のフィルム4で覆って形成してある。
【0041】
前記第1のポリウレタンフォーム1は、スラブ発泡設備により所定の大きさのポリウレタンフォーム板を成形し、このポリウレタンフォーム板を敷布団状にナイフで裁断して形成してある。
【0042】
【表1】
前記密度・硬さ・引張り強さ・伸び・圧縮残留歪みの試験方法は表2に示す通りである。
【0043】
【表2】
上記構成によれば、次の利点がある。
【0044】
[A]第1のポリウレタンフォーム1は、硬度が100N/314cm2 という低硬度のフォームであるから、人が寝具用マットに寝た際にマットからの突き上げが少なくなり、マットはその上面側が沈み込んで面で身体を受けた状態になる。
【0045】
[B]上記構成に加えて、第1のポリウレタンフォーム1は、密度が45kg/m3 という高比重のフォームであるから、身体の沈み込みを適度に抑えることができて、底づきすることなく身体を支えることができる。
【0046】
[C]これにより、マットから身体に加わる圧力が身体全体に分散した状態にできて(すなわち優れた体圧分散性を得ることができて)、身体に対する局部的な圧力の集中を回避することができる。
【0047】
[第1実施形態の別実施形態]
1) 図2(イ)に示すように、前記寝具用マットは、前記第1のポリウレタンフォーム1と、密度・硬さ・引張り強さ・伸び・圧縮残留歪みが、(表1)に示す値の低反発タイプの第5のポリウレタンフォーム13とを積層し、表面にフィルムを貼り合わせて構成してあってもよい。
【0048】
2) 図3(イ)に示すように、前記寝具用マットは、前記第1のポリウレタンフォーム1を、密度・硬さ・引張り強さ・伸び・圧縮残留歪みが、(表1)に示す値の一対の低反発タイプの第3のポリウレタンフォーム3ではさみ込む状態に積層し、表面にフィルムを貼り合わせて構成してあってもよい。
【0049】
前記1)又は2)の構成によれば、第1実施形態における前記[A],[B],[C]と同様の作用を奏することができる。
【0050】
前記第1のポリウレタンフォーム1の厚さは、単体で寝具用マットを形成するときは30mm〜150mmに設定すれば、よりよい効果を得ることができ、他のウレタンフォームと積層して寝具用マットを形成するときは、20mm以上に設定すれば、よりよい効果を得ることができる。
【0051】
本発明者は、上記の1)の構成による寝具用マットと、2)の構成による寝具用マットと、従来の構成による寝具用マット等との体圧分散効果を比較する試験を行った。その内容・結果については[第2実施形態]の項で説明する。
【0052】
[第2実施形態]
図4(イ)に寝具用マットを示してある。この寝具用マットは、厚さが30mmの前記第1のポリウレタンフォーム1と、密度・硬さ・引張り強さ・伸び・圧縮残留歪みが、(表1)に示す値の厚さが35mmの第2のポリウレタンフォーム2とを積層するとともに、密度・硬さ・引張り強さ・伸び・圧縮残留歪みが、(表1)に示す値の厚さが10mmの一対の低反発タイプの第3のポリウレタンフォーム3を、積層状態の第1のポリウレタンフォーム1と第2のポリウレタンフォーム2とを挟み込む状態に、第1のポリウレタンフォーム1と第2のポリウレタンフォーム2とに各別に積層し、抗菌性のフィルム4で全面を覆って形成してある。
【0053】
上記構成の寝具用マットを入院患者や老人福祉施設に入所している老人に使用すると、次のような利点がある。
【0054】
入院患者や老人福祉施設に入所している老人の中には寝たきりであまり動けない人がおり、これらの人に対しては、図4(イ)に示すように、ソフトタイプの第1のポリウレタンフォーム1がハードタイプの第2のポリウレタンフォーム2よりも上に位置する状態にして使用する。
【0055】
このようにして使用することで、第1実施形態に記載した前記[A],[B],[C]と同様の作用を奏することができる。
【0056】
比較的動くことができる入院患者や老人に対しては、図4(ロ)に示すように、ハードタイプの第2のポリウレタンフォーム2がソフトタイプの第1のポリウレタンフォーム1よりも上に位置する状態にして使用する。
【0057】
上記構成によれば、前記第1のポリウレタンフォーム1を設けてあるから第1実施形態に記載した前記[A],[B],[C]と同様の作用を奏することができる。ソフトタイプの第1のポリウレタンフォーム1の上にハードタイプの第2のポリウレタンフォーム2が位置していることから、身体に対する局部的な圧力の集中を回避できるという効果は、第1のポリウレタンフォーム1が第2のポリウレタンフォーム2よりも上に位置する状態にして使用する場合に比べるとやや低下するが、従来の寝具用マット(例えば、全体にわたってある程度硬いポリウレタンフォームを敷布団とほぼ同一の大きさにカットして形成してあるマット)に比べると、身体に対する局部的な圧力の集中を確実に回避することができる。
【0058】
第1のポリウレタンフォーム1の上に、密度が50kg/m3 、硬度が180N/314cm2 の高弾性の第2のポリウレタンフォーム2が位置していることで、マットから身体に適度の圧力が加わって、入院患者や老人等が寝返りしやすくなり、比較的動くことができる入院患者や老人は、第1のポリウレタンフォーム1が第2のポリウレタンフォーム2よりも上に位置する状態にして使用する場合よりも心地よく身体を休めることができる。
【0059】
本発明者は、上記構成の寝具用マットと従来の構成による寝具用マット等との体圧分散効果を比較する試験を行った。次に、この試験の内容等について説明する。
【0060】
[試験の内容]
1.評価サンプル
評価サンプルは次の寝具用マットである。
【0061】
[1]比較例第1の寝具用マットa
この比較例第1の寝具用マットaは、図6(イ)に示すように、モールド成形した天然ゴム製であり、厚さは90mmで表面をフィルムラミネート加工してある。底部側には直径7mm,深さ30mmの複数の穴15を形成してある。
【0062】
[2]比較例第2の寝具用マットb
この比較例第2の寝具用マットbは、図7(イ)に示すように、中央コア部分の厚さ87mmの硬めのフォーム11を非常に柔軟なフォーム12で挟み込んだ3層構造であり、表面をフィルムラミネート加工してある。
【0063】
[3]比較例第3の寝具用マットc
この比較例第3の寝具用マットcは、図8(イ)に示すように、厚さが40mmの前記低反発タイプの第3のポリウレタンフォーム3と、密度・硬さ・引張り強さ・伸び・圧縮残留歪みが、(表1)に示す値の厚さ45mmのソフトタイプの第4のポリウレタンフォーム14とを積層し、表面にフィルムを貼り合わせて構成してある。
【0064】
[4]比較例第4の寝具用マットd
この比較例第4の寝具用マットdは、図9(イ)に示すように、厚さが65mmの第4のポリウレタンフォーム14を、厚さが10mmの一対の第3のポリウレタンフォーム3で挟み込む状態に積層し、表面にフィルムを貼り合わせて構成してある。
【0065】
[5]本発明にかかる第1の寝具用マット(第2実施形態におけるマットで、以下、第1の寝具用マットX1とする)(図4(イ),図4(ロ)参照)
[6]本発明にかかる第2の寝具用マット(第1実施形態の別実施形態における前記1)のマットで、以下、第2の寝具用マットX2とする)、(図2(イ)参照)
この第2の寝具用マットX2は、第1のポリウレタンフォーム1の厚さが45mm、低反発タイプの第5のポリウレタンフォーム13の厚さが40mmである。
【0066】
[7]本発明にかかる第3の寝具用マット(第1実施形態の別実施形態における前記2)のマットで、以下、第3の寝具用マットX3とする)(図3(イ)参照)この第3の寝具用マットX3は、第1のポリウレタンフォーム1の厚さが65mm、一対の低反発タイプの第3のポリウレタンフォーム3の厚さがそれぞれ10mmである。
【0067】
2.試験内容
試験方法:試験品の寝具用マットの上に、体圧分布測定用のセンサーシートを並べて置き、その上に被験者が仰向けに寝たときの体圧分布を体圧分布測定装置で測定する。
【0068】
被験者 :身長172cm,体重66Kgの男性
試験条件:室温 20°C,50%RH(相対湿度)
3.試験結果
1) 比較例第1〜第4の寝具用マットa,b,c,dの試験結果
図6(ロ),図6(ハ)に、比較例第1の寝具用マットaの試験結果を示してある。図6(ロ)は寝具用マットaの表面の測定結果、図6(ハ)は裏面の測定結果を示している。
【0069】
図7(ロ)に、比較例第2の寝具用マットbの試験結果を示し,図8(ロ),(ハ)に、比較例第3の寝具用マットcの試験結果を示してある。図8(ロ)は,前記低反発タイプの第3のポリウレタンフォーム3を上に、前記第4のポリウレタンフォーム14を下にして用いた場合の測定結果を示し、図8(ハ)は、第4のポリウレタンフォーム14を上に、第3のポリウレタンフォーム3を下にして用いた場合の測定結果を示している。
【0070】
図9(ロ)に、比較例第4の寝具用マットdの試験結果を示している。
【0071】
図6〜図9において、色の濃い部分ほど体圧が高くなっていることを表している。
【0072】
比較例第1〜第4の寝具用マットa,b,c,dのいずれにおいても、被験者の腰部・踵部等に大きな圧力が集中して加わっていることを確認することができた。
【0073】
2) 本発明にかかる第1〜第3の寝具用マットX1,X2,X3の試験結果
図5(イ),図5(ロ)に本発明にかかる第1の寝具用マットX1の試験結果を示してある。図5(イ)は,ソフトタイプの第1のポリウレタンフォーム1がハードタイプの第2のポリウレタンフォーム2よりも上に位置する状態にして使用した場合の測定結果を示し、図5(ロ)は、ハードタイプの第2のポリウレタンフォーム2がソフトタイプの第1のポリウレタンフォーム1よりも上に位置する状態にして使用した場合の測定結果を示している。
【0074】
図2(ロ),図2(ハ)に本発明にかかる第2の寝具用マットX2の試験結果を示してある。図2(ロ)は、低反発タイプの第5のポリウレタンフォーム13が、第1のポリウレタンフォーム1よりも上側に位置する状態にして使用した場合の測定結果を示し、図2(ハ)は、第1のポリウレタンフォーム1が、第5のポリウレタンフォーム13よりも上側に位置する状態にして使用した場合の測定結果を示している。
【0075】
図3(ロ)に本発明にかかる第3の寝具用マットX3の試験結果を示してある。
【0076】
図2〜図3においても、色の濃い部分ほど体圧が高くなっていることを表している。
【0077】
いずれのマットでも、マットから身体に加わる圧力が身体全体に分散した状態にできて(すなわち優れた体圧分散性を得ることができて)、身体に対する局部的な圧力の集中を回避できることを確認することができた。
【0078】
[第1又は第2実施形態の別実施形態実施形態]
前記ソフトタイプの第1のポリウレタンフォーム1は、密度が35kg/m3 〜55kg/m3 、硬度が50N/314cm2 〜100N/314cm2 であってもよく、ハードタイプの第2のポリウレタンフォーム2は、密度が40kg/m3 〜60kg/m3 、硬度が90N/314cm2 〜180N/314cm2 であってもよい。
【0079】
前記低反発タイプの第3のポリウレタンフォーム3は、密度が30kg/m3 〜100kg/m3 、硬度が25N/314cm2 〜70N/314cm2 であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】寝具用マットの一部切欠き斜視図
【図2】(イ)別実施形態の寝具用マットを示す図
(ロ)試験結果を示す図
(ハ)試験結果を示す図
【図3】(イ)別実施形態の寝具用マットを示す図
(ロ)試験結果を示す図
【図4】(イ)第2実施形態の寝具用マットを示す図
(ロ)第2実施形態の寝具用マットを示す図
【図5】(イ)第2実施形態の寝具用マットの試験結果を示す図
(ロ)第2実施形態の寝具用マットの試験結果を示す図
【図6】(イ)比較例の構造を示す図
(ロ)試験結果を示す図
(ハ)試験結果を示す図
【図7】(イ)比較例の構造を示す図
(ロ)試験結果を示す図
【図8】(イ)比較例の構造を示す図
(ロ)試験結果を示す図
(ハ)試験結果を示す図
【図9】(イ)比較例の構造を示す図
(ロ)試験結果を示す図
【符号の説明】
1 第1のウレタンフォーム
2 第2のウレタンフォーム
3 第3のウレタンフォーム
4 抗菌性のフィルム
Claims (3)
- 密度が35kg/m3〜55kg/m3、硬度が50N/314cm2〜100N/314cm2の第1のウレタンフォーム(低反発性であるものを除く)と、密度が40kg/m3〜60kg/m3、硬度が90N/314cm2〜180N/314cm2の高弾性の第2のウレタンフォームとを積層して形成してあり、いずれを上面としても使用可能な寝具用マット。
- 密度が30kg/m3〜100kg/m3、硬度が25N/314cm2〜70N/314cm2の一対の第3のウレタンフォームを、積層状態の前記第1のウレタンフォームと第2のウレタンフォームとを挟み込む状態に前記第1のウレタンフォームと第2のウレタンフォームに各別に積層してある請求項1記載の寝具用マット。
- 抗菌性のフィルムで全面又はほぼ全面を覆ってある請求項1又は2に記載の寝具用マット。
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