JP4876036B2 - 粘着製品剥離装置 - Google Patents
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そこで、このような場合、セパレータ25への粘着力を弱める構造として図11の(a)のようにセパレータ25にミシン目のような穴29をあけて粘着面積を少なくするということも行われている。
図11の(d)は穴を三角形にした例であり、(e)は丸穴とした例である。(b)は(a)のセパレー25がロール26に巻かれている状態を示すものである。
また、単に断面楔形の構造では、折り返しセパレータを巻き取りロールで引く場合に楔形先端でセパレータの幅方向に蛇行するという問題がある。蛇行が生じると吸着ヘッドで吸着される粘着製品の位置も粘着製品毎に変化し、結局、貼り付け対象物に対する貼り付け位置も変化してしまうということになる。
また、セパレータ7の中央帯11が剥離手段1と3で挟まれた楔形先端5で折り返すようになっているので、セパレータ7の中央帯11の幅を楔形先端5の幅に合わせておくことにより、剥離手段1と3の内側側面でガイドされることになりセパレータ7が蛇行することがなくなる。また、蛇行がなくなることにより、貼り付け対象に対する粘着製品の貼り付け位置のぶれもなくなり、セパレータ7の蛇行に起因する切断もなくなるという効果がある。
第2の構成は、ローラに代えてプレートを置いたもので同様の効果がある。
また、セパレータの左右両側帯の折り返し部分が突出している中央の剥離手段の側面を挟むような形になっているので、中央帯の幅を中央の剥離手段の幅に合わせておくことにより中央の剥離手段によってガイドされることになり、セパレータが蛇行することがなくなるという効果がある。また、蛇行がなくなることにより、貼り付け対象に対する粘着製品の貼り付け位置のぶれもなくなり、蛇行に起因するセパレータの切断もなくなるという効果がある。
第6の構成は、第5の構成のローラに代えてプレートを配置したもので、第5の構成と同様の効果がある。
中央の剥離手段の先端部分が左右両側の剥離手段より突出或いは引っ込んでいる寸法は、セパレータに仮粘着している粘着製品の半分位が最良である。
まず、第1の構成の粘着製品剥離装置の構造を図1に示す。図1の(a)は、側断面楔形の剥離手段1,2,3の3個が配列された3面図であり、上右は平面図であり、上左が正面図であり、平面図の下が側面図である。
この配列は、楔形の側断面と直交する面(図では平面図で見えている面)が同一平面に揃い、楔形先端は同じ向き(図では左向き)で横並び3列になっており、中央の剥離手段2の楔形先端が両側列の剥離手段1,3の楔形先端よりも予め定めた寸法だけ後退した(引っ込んだ)位置にある。
ミシン目穴とミシン目穴の間の狭いブリッジは、セパレータ7の中央帯11と右側帯12、左側帯13を表裏反対方向に引っ張ることにより容易に切断できるものである。
(b)のようなセパレータを、左先方部分のブリッジ10を2,3箇所切断して(a)の剥離手段に対し、中央帯11が楔形先端5で矢印のように折り返し、右側帯12を楔形先端4で、左側帯13を楔形先端6で矢印のように折り返し、図示されていないロールに巻き取ることにより矢印方向へ引っ張ると、上から見た場合(c)のようになる。ブリッジ10は中央帯11が楔形先端5で折り返す時に次々と切断されて行く。
この粘着製品8のセパレータ7に対する仮粘着状態を(b)と(c)とで比較すると、(c)の方が中央帯11の部分がなくなっており粘着面積が大幅に減少しており、粘着力は低下している。
図から分るように、中央の剥離手段14の楔形先端がセパレータ進行方向を向いて見たときの左右両側の剥離手段の楔形先端よりも引っ込んでいる配列である。
図示されていないロールから引き出されたセパレータ7の表面には、ラベルのような粘着製品8が等間隔で連続して仮粘着されている。
引き出したセパレータ7の先方部分のブリッジ10をいくつか切断し、中央帯11を中央の剥離手段14の楔形先端5で折り返すように掛け渡し、右側帯12、左側帯13はそれぞれ右側の剥離手段15、左側の剥離手段の楔形先端で折り返すように掛け渡す。折り返し掛け渡されたセパレータ7の各帯の先端は図示されていない各巻き取りローラに巻き付けられそのローラを回転駆動することにより、セパレータ7の各帯を引き込み巻き取るようになっている。
既に、中央帯11が剥離されているので粘着面積は小さくなっており剥離し易くなっている。更に、左右の楔形先端の間には非粘着処理済みのローラ16が設けられており、粘着製品8はこのローラ16の上を通過することになるので、たとえ右側帯12、左側帯13の粘着製品8に対する粘着が強くとも、左右の楔形先端で下側へ巻き込まれることはなく完全に剥離される。
また、中央の剥離手段14の楔形先端で粘着製品8から剥離した中央帯11の幅は、左右の剥離手段の内側側壁間の寸法に合わせてあるので内側側壁がガイドとなりセパレータ7の蛇行が生じない。蛇行が生じないことにより貼り付け対象物に対する粘着製品8の貼り付け位置のぶれもなく、また蛇行に起因するセパレータの切断も生じない。
この他、図2のローラ16に代えて、非粘着処理を施したプレートを粘着製品8の移動平面に沿うように配置してもよい。この場合もプレートを上下方向の或る範囲で可動にしておき、ばね機構で上方へ弾性付勢することにより剥離効果が上がることはローラの場合と同様である。
図2の場合とは反対にセパレータ進行方向を向いて見たときの中央の剥離手段14の楔形先端が左右の剥離手段の楔形先端よりも突出している構成となっている。
図示されていない巻き取りローラによってセパレータの各帯が巻き取られると剥離手段上面のセパレータは楔形先端の方(図では左方)へ進行する。
(b)および(d)はこの移動した状態を示している。
セパレータ7は進行すると、まず進行方向に向って左右の剥離手段の楔形先端で左右の側帯の進行方向が反転するように巻き込まれる一方中央帯はなお直進するので、ここでブリッジ10が切断されることになる。左右の側帯から切り離された中央帯は、左右の楔形先端よりも突出している中央の剥離手段14の楔形先端で方向反転する。粘着製品8の前方は、セパレータ7の中央帯のみに貼り付いた状態で前進する。
従って、セパレータ7に対する粘着力は小さくなった状態で中央の剥離手段14の楔形先端に達し、そこで中央帯11は方向転換するから容易に剥離する。
また、中央の剥離手段14の楔形先端の左右両側には非粘着処理済みのローラ16が設けられており、粘着製品のセパレータ右側帯および左側帯に粘着していた部分がローラ16の上に掛かるので中央帯の折り返しに引かれて回り込むことはない。
図4ではセパレータの中央帯11と右側帯12と図示されていない左側帯13を矢印の方へ引いて行くことにより、剥離手段が右方へ移動することにより粘着製品8はセパレータ7から剥離して貼り付け対象物18に貼り付けられることになる。
1回の貼り付けが終った後は、剥離手段は、再び(a)の位置に戻り、載置台19は紙面の手前または後方へ移動して次の貼り付け対象を剥離手段の下へ持って来る。
図5の(b)は、(a)のローラ16に代えてプレート20を用いたものであり、その機能、効果は(a)の場合と同様である。
図7の(b)は、(a)の剥離ローラ21に代えて、剥離プレート22とした例である。剥離ローラ21の場合よりもセパレータ7を貼り付け対象物に押し付け粘着製品の貼り付けを一層確実にする。
(a)の場合には、セパレータの左右の側帯の折り返し位置に弾力性が生じることになるし、(b)の場合には、貼り付け対象物に貼り付けた粘着製品に対する押さえが弾力的になる。
(a)は図4の(a)と同じであり、押さえローラや押さえプレートを設けていない状態の構造であり、(b)は右側の剥離手段15の下面側に空間を設けて、その中にばね機構17と押さえローラ23を設けセパレータの右側帯を介して粘着製品を貼り付け対象に対して押さえるように付勢されている。図示されていないが、左側の剥離手段も同様の構造となっている。
(c)は(b)の押さえローラ23を押さえプレート24に代えたものである。セパレータに対する摩擦の程度はローラに較べて大きくなるが、実用上支障のない範囲であれば、ローラを設ける場合より軸受けが不要になるなど構造上の利点がある。
2 剥離手段
3 剥離手段
4 楔形先端
5 楔形先端
6 楔形先端
7 セパレータ
8 粘着製品
9 ミシン目穴
10 ブリッジ
11 中央帯
12 右側帯
13 左側帯
14 中央の剥離手段
15 右側の剥離手段
16 ローラ
17 ばね機構
18 貼り付け対象物
19 載置台
20 プレート
21 剥離ローラ
22 剥離プレート
23 押さえローラ
24 押さえプレート
25 セパレータ
26 ロール
27 剥離手段
28 吸着ヘッド
29 穴
Claims (9)
- 側断面楔形の剥離手段が3個、側断面と直交する同じ側の面が同一平面に揃い、楔形先端を同じ向きにして横並び3列で、中央列の楔形先端が両側列の楔形先端より予め定めた寸法だけ後退した位置にある楔形構造を有し、前記両側列の楔形剥離手段の間に、非粘着処理済みのローラの回転周面を前記同一平面に沿うように配置されたことを特徴とする粘着製品剥離装置。
- 側断面楔形の剥離手段が3個、側断面と直交する同じ側の面が同一平面に揃い、楔形先端を同じ向きにして横並び3列で、中央列の楔形先端が両側列の楔形先端より予め定めた寸法だけ後退した位置にある楔形構造を有し、前記両側列の楔形剥離手段の間に、非粘着処理済みのプレートをその1面が前記同一平面に沿うように配置されたことを特徴とする粘着製品剥離装置。
- 側断面楔形の剥離手段が3個、側断面と直交する同じ側の面が同一平面に揃い、楔形先端を同じ向きにして横並び3列で、中央列の楔形先端が両側列の楔形先端より予め定めた寸法だけ後退した位置にある楔形構造を有し、前記両側列の側断面楔形の剥離手段の前記同一平面側に開口空間を有し、この空間内に、断面に直交する回転軸を前記同一平面の方へばね機構によって弾性付勢された押さえローラを有することを特徴とする粘着製品剥離装置。
- 側断面楔形の剥離手段が3個、側断面と直交する同じ側の面が同一平面に揃い、楔形先端を同じ向きにして横並び3列で、中央列の楔形先端が両側列の楔形先端より予め定めた寸法だけ後退した位置にある楔形構造を有し、前記両側列の側断面楔形の剥離手段の前記同一平面側に開口空間を有し、この空間内に、ばね機構によって同一平面の方へ弾性付勢された押さえプレートを有することを特徴とする粘着製品剥離装置。
- 側断面楔形の剥離手段が3個、側断面と直交する同じ側の面を同一平面に揃えて楔形先端を同じ向きにして横並び3列で、中央位置の楔形先端が両側位置の楔形先端より予め定めた寸法だけ突出した位置にある楔形構造を有し、前記突出楔形剥離手段の両側に、非粘着処理済みのローラの回転周面を前記同一平面に沿うようにして配置されたことを特徴とする粘着製品剥離装置。
- 側断面楔形の剥離手段が3個、側断面と直交する同じ側の面を同一平面に揃えて楔形先端を同じ向きにして横並び3列で、中央位置の楔形先端が両側位置の楔形先端より予め定めた寸法だけ突出した位置にある楔形構造を有し、前記突出楔形剥離手段の両側に、非粘着処理済みのプレートがその1面を前記同一平面に沿うように配置されたことを特徴とする粘着製品剥離装置。
- 前記ローラの回転軸を前記同一面側の方へ弾性付勢するばね機構を有することを特徴とする請求項1又は請求項5記載の粘着製品剥離装置。
- 前記プレートを前記同一面の方へ弾性付勢するばね機構を有することを特徴とする請求項2又は請求項6記載の粘着製品剥離装置。
- 3個の側断面楔形の剥離手段が一体形成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の粘着製品剥離装置。
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