JP4874105B2 - テアニンの製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、テアニンの新規な製造法に関する。
テアニンは、緑茶の旨味の主要成分として知られ、茶をはじめとする食品の香味成分として重要な物質である。テアニンを含むγ−グルタミル誘導体は、動物及び植物体における生理活性物質として作用することが指摘されている。例えば、Chem.Parm.Bull.,19(7)1301−1307(1971)には、テアニンやL−グルタミンがカフェインによって誘発される痙攣に拮抗することが報告されている。このことからこれらの化合物が中枢神経系に作用することが考えられ、生理活性物質としての有用性が期待されている。
従来より、テアニンの製造方法としては、テアニンを含有する玉露の生産用茶園において得られる茶葉乾燥物より抽出する方法が一般的である。しかし、この方法を用いた場合、次の二つの短所がある。すなわち、(1)テアニンは茶葉乾燥物あたり、わずか1.5%前後程度しか蓄積されない、及び(2)一般の煎茶用茶園では光合成が活発であるため、合成されたテアニンが速やかに分解され、蓄積量が少ない。従って、茶葉乾燥物からの抽出法では、工業的に十分な量のテアニンを生産することが難しく、実用的ではないことが指摘されている。
このようなことから、工業的生産方法の開発が期待されており、その一つとして、テアニンを化学的に有機合成する方法が報告されている(前述:Chem.Parm.Bull.,19(7)1301−1307(1971))。しかし、この有機合成反応は収率が低く、合成物の分離精製等において煩雑な操作を必要とするという問題点が指摘されている。
また、別の工業的生産方法として、Pseudomonas属由来のグルタミナーゼのγ−グルタミル基転移反応を利用して、L−グルタミンとエチルアミンからテアニンを合成する酵素法が報告されている(特開平11-225789)。加えて、この酵素を担体に固定化した酵素法が開発されている(特開平5−328986)。しかし、Pseudomonas属由来のグルタミナーゼを用いた場合には、テアニンを合成する反応と共に、加水分解反応によってL−グルタミン酸が副反応物として合成されてしまう。このため、副産物としてのL−グルタミン酸が、テアニン精製を煩雑にするという問題点がある。
特開平11−225789号公報 特開平5−328986号公報 Chem.Parm.Bull.,19(7)1301−1307(1971)
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的はテアニンの効率的な製造法を提供することにある。
発明者らは前記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、Bacillus属、カビ、または酵母のうちの一種または二種以上の微生物由来のグルタミナーゼを用い、テアニンを高収率で合成でき、かつ副産物が極めて少量であることを見い出し、基本的には本発明を完成させるに至った。即ち、本発明の要旨はグルタミンとエチルアミン誘導体の混合物にBacillus属、カビ、または酵母のうちの一種または二種以上の微生物由来のグルタミナーゼを作用させることを特徴とするテアニンの製造法に関する。
本発明によれば、テアニンの効率的な新規製造法を提供し、簡易かつ工業的有利な生産を可能とすることができる。すなわち、Bacillus属、カビ、または酵母のうちの一種または二種以上の微生物由来のグルタミナーゼを用いることにより、従来よりも高いテアニンへの転換率が認められ、工業的な生産が可能となる。
次に、本発明の実施形態について、詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は、下記の実施形態によって限定されるものではなく、その要旨を変更することなく、様々に改変して実施することができる。また、本発明の技術的範囲は、均等の範囲にまで及ぶものである。
本発明に用いられるテアニンとは、茶の葉に含まれているグルタミン酸誘導体で、茶の旨味の主成分であって、呈味を用途とする食品添加物として使用されている。具体的には、γ−グルタミルエチルアミド、L−グルタミン酸−γ−エチルアミドなどと称する化合物である。
本発明に用いられるエチルアミン誘導体とは、エチルアミン、エチルアミン塩酸塩、エチルアミン塩化金酸塩、エチルアミン脂肪酸塩、エチルアミンピクラート、エチルアミンのN−ベンゼンスルホニル化合物、エチルアミンのN−p−トルエンスルホニル化合物等が挙げられるが、これらに限定されない。また、特にこれらのうち、エチルアミン、エチルアミン塩酸塩を用いることが好ましい。
本発明におけるグルタミナーゼとは、L−グルタミンを加水分解してL−グルタミン酸を生成するグルタミナーゼ活性を有し、味噌・醤油等の醗酵食品のうま味向上・呈味性向上に用いられているものである。グルタミナーゼは、アルカリ条件下において、γ-グルタミル転移活性が加水分解活性よりも高くなることが知られており、テアニンをはじめとしたアルキルアミドの合成にも利用できる。
本発明におけるグルタミナーゼ活性は、L−グルタミンを基質として酵素を作用させ、生成するL−グルタミン酸を定量することにより測定される。生成したL−グルタミン酸量は、市販のキット、例えばFキットL−グルタミン酸(ロシュ・ダイアグノスティックス社)を用い測定することができる。本酵素の単位としては、1分間当たり1μmolのグルタミン酸を生成する酵素量を「mU」と定義した。また、この定義を使用し、溶液中の蛋白質1mg当りの酵素量をグルタミナーゼ比活性「mU/mg」と定義した。
本発明におけるBacillus属とは、細胞形態学的に、グラム陽性の好気性菌、桿菌、芽胞形成能、運動性を有するなどの諸性質を有する微生物である。
本発明におけるBacillus属由来のグルタミナーゼの起源は特に限定されるものではないが、好ましくは、Bacillus subtilis, Bacillus amyloliquefaciens, Bacillus coagulans, Bacillus lentus, Bacillus licheniformis, Bacillus polymixa, Bacillus stearothermophilus, Bacillus thermoproteolyticus由来の酵素である。グルタミナーゼ比活性が特に高い菌が好ましいという観点から見ると、最も好ましくはBacillus subtilis, Bacillus amyloliquefaciens由来のグルタミナーゼである。
また、Bacillus属由来のグルタミナーゼは、バイオテクノロジーを応用して、遺伝子組替え等の改変菌によって製造したものも用いることができる。
本発明におけるカビとは、真菌類のうち、菌糸がからみ合った不定形の集合体をなすものの総称であり、藻菌類、子嚢菌類の多く、および担子菌類の一部に見られる。
本発明におけるカビ由来のグルタミナーゼの起源は、特に限定されるものではないが、好ましくは、Aspergillus oryzae, Aspergillus niger, Penicillium notatum, Rizopus stolonifer, Mucor sponosus由来の酵素である。グルタミナーゼ比活性が特に高い菌が好ましいという観点より、最も好ましくはAspergillus oryzae, Aspergillus niger由来のグルタミナーゼである。
また、カビ由来のグルタミナーゼは、バイオテクノロジーを応用して、遺伝子組替え等の改変菌によって製造したものも用いることができる。
本発明における酵母とは、子嚢菌類に属する菌類である。葉緑素を含まず、出芽によって繁殖するが、分裂によることもある。酒類、醤油、パンなどの製造に利用される。
本発明における酵母由来のグルタミナーゼの起源は特に限定されるものではないが、好ましくは、Saccharomyces cerevisiae, Saccharomyces rouxii, Candida utilis, Candida antarctica, Hansenulla anomala, Schizosaccaromyces octosporus由来の酵素である。グルタミナーゼ比活性が特に高い菌が好ましいという観点から見ると、最も好ましくはSaccharomyces cerevisiae, Saccharomyces rouxii, Candida utilis, Candida antarctica由来のグルタミナーゼである。
また、酵母由来のグルタミナーゼは、バイオテクノロジーを応用して、遺伝子組替え等の改変菌によって製造したものも用いることができる。
上記Bacillus属、カビ、酵母等の微生物由来のグルタミナーゼとしては、(1)微生物そのもの、または(2)微生物から抽出される粗酵素を用いることもできる。しかしながら、テアニン転換率の観点から見ると、微生物からグルタミナーゼを精製して用いることが好ましい。グルタミナーゼの精製方法は、公知のいかなる酵素精製法を用いても良い。例えば、カラムクロマトグラフィー、溶媒を用いた分配、透析、限外濾過、電気泳動、中性塩による分別塩析、アルコール、アセトンを用いる分別沈殿法、HPLCなどを例示することができる。このうち溶媒分配および各種クロマトグラフィー、HPLCを組み合わせて、グルタミナーゼを精製することが好ましい。更に、CM−セルロースカラムクロマトグラフィー、セファデックスG150カラムクロマトグラフィー、ハイドロキシアパタイトカラムクロマトグラフィー、ブチルトヨパールカラムクロマトグラフィーを組み合わせても良い。
こうして、本発明に係るテアニンの製造法おいては、Bacillus属、Penicillium属、Rizopus属、Mucor属、Aspergillus属、Hansenulla属、Schizosaccaromyces属、Candida属のうちの一種または二種以上の微生物由来のグルタミナーゼをグルタミンとエチルアミン誘導体に作用させることが好ましい。この場合に、(1)これら微生物の培養上清のグルタミナーゼ比活性が10mU/mg以上となる条件で培養したものである場合が好ましく、また(2)グルタミナーゼについては、本発明における主産物であるテアニンと副産物であるグルタミン酸との比(テアニン/グルタミン酸)が5よりも大であるものを用いることが副産物を軽減させる点から好ましい。
本発明におけるテアニン酵素合成時の液性は特に限定するものではないが、pHは約9〜12が好ましく、約10〜11がより好ましい。また、反応温度は特に限定するものではないが約0℃〜45℃が好ましく、約4℃〜30℃がより好ましい。基質として使用するL−グルタミン、エチルアミン誘導体濃度は特に限定するものではないが、L−グルタミン約0.1モル以上、エチルアミン誘導体約1モル以上が好ましい。本発明におけるL−グルタミンとは、純粋なL−グルタミンを含むほか、L−グルタミンナトリウム塩など、適当な無機塩あるいは有機塩を含む。
本発明の方法によって合成されたテアニンを反応液から単離精製するには、公知のいかなるアミノ酸精製法を用いても良く、例えばカラムクロマトグラフィー、溶媒を用いた分配、透析、晶析、限外濾過、電気泳動、中性塩による分別塩析、アルコール、アセトンを用いる分別沈殿法、HPLCなどを例示することができる。このうち溶媒分配および各種クロマトグラフィー、HPLCを組み合わせることが好ましい。さらにCM−セルロースカラムクロマトグラフィー、セファデックスG150カラムクロマトグラフィー、ハイドロキシアパタイトカラムクロマトグラフィー、ブチルトヨパールカラムクロマトグラフィーを組み合わせても良い。
本発明における担体とは、グルタミナーゼを固定化するものであり、例えばセライト、ケイソウ土、カオリナイト、シリカゲル、モレキュラーシーブス、多孔質ガラス、活性炭、炭酸カルシウム、セラミックス等の無機担体、セラミックスパウダー、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、キトサン、イオン交換樹脂、疎水吸着樹脂、キレート樹脂、合成吸着樹脂等の有機高分子等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
以下、実施例および試験例により本発明を更に詳細に説明する。これらは、本発明の実施例の一部であり、本発明は当該実施例および試験例によって限定されるものではない。
実施例1
Bacillus subtilis をグルコース0.3%、ポリペプトン3.0%、酵母エキス1.0%、塩化ナトリウム0.5%を含むpH7.0の培地にて30℃の温度で培養した。得られた培養液を遠心分離し、培養上清を得た。この培養上清に冷エタノールを添加し、得られた沈殿を遠心分離、回収した。得られた沈殿物をリン酸緩衝溶液(pH7.0)に溶解し、透析を行った。透析液は、DEAE−Sepharose Fast Flowを用いて吸着した後に、塩溶液による溶離により蛋白質の純度を高めた。得られたグルタミナーゼ溶液をUF膜(UFP-5-C-3MA)(アマシャムバイオサイエンス(株))を用いて、濃縮及び脱塩を行い、精製グルタミナーゼを得た。培養上清のグルタミナーゼ比活性は、67mU/mgであった。
実施例2
Bacillus amyloliquefaciens をグルコース0.3%、ポリペプトン3.0%、酵母エキス1.0%、塩化ナトリウム0.5%を含むpH7.0の培地にて30℃の温度で培養した。得られた培養液を遠心分離し、培養上清を得た。この培養上清に冷エタノールを添加し、得られた沈殿を遠心分離、回収した。得られた沈殿物をリン酸緩衝溶液(pH7.0)に溶解し透析を行った。透析液は、DEAE−Sepharose Fast Flowを用いて吸着した後に塩溶液による溶離により蛋白質の純度を高めた。得られたグルタミナーゼ溶液をUF膜(UFP-5-C-3MA)(アマシャムバイオサイエンス(株))を用いて、濃縮及び脱塩を行い、精製グルタミナーゼを得た。培養上清のグルタミナーゼ比活性は、53mU/mgであった。
実施例3
Bacillus coagulans をグルコース0.3%、ポリペプトン3.0%、酵母エキス1.0%、塩化ナトリウム0.5%を含むpH7.0の培地にて30℃の温度で培養した。得られた培養液を遠心分離し、培養上清を得た。この培養上清に冷エタノールを添加し、得られた沈殿を遠心分離、回収した。得られた沈殿物をリン酸緩衝溶液(pH7.0)に溶解し透析を行った。透析液は、DEAE−Sepharose Fast Flowを用いて吸着した後に塩溶液による溶離により蛋白質の純度を高めた。得られたグルタミナーゼ溶液をUF膜(UFP-5-C-3MA)(アマシャムバイオサイエンス(株))を用いて、濃縮及び脱塩を行い、精製グルタミナーゼを得た。培養上清のグルタミナーゼ比活性は、43mU/mgであった。
実施例4
Bacillus licheniformisをグルコース0.3%、ポリペプトン3.0%、酵母エキス1.0%、塩化ナトリウム0.5%を含むpH7.0の培地にて30℃の温度で培養した。得られた培養液を遠心分離し、培養上清を得た。この培養上清に冷エタノールを添加し、得られた沈殿を遠心分離、回収した。得られた沈殿物をリン酸緩衝溶液(pH7.0)に溶解し透析を行った。透析液は、DEAE−Sepharose Fast Flowを用いて吸着した後に塩溶液による溶離により蛋白質の純度を高めた。得られたグルタミナーゼ溶液をUF膜(UFP-5-C-3MA)(アマシャムバイオサイエンス(株))を用いて、濃縮及び脱塩を行い、精製グルタミナーゼを得た。培養上清のグルタミナーゼ比活性は、40mU/mgであった。
実施例5
Bacillus cereusをグルコース0.3%、ポリペプトン3.0%、酵母エキス1.0%、塩化ナトリウム0.5%を含むpH7.0の培地にて30℃の温度で培養した。得られた培養液を遠心分離し、培養上清を得た。この培養上清に冷エタノールを添加し、得られた沈殿を遠心分離、回収した。得られた沈殿物をリン酸緩衝溶液(pH7.0)に溶解し透析を行った。透析液は、DEAE−Sepharose Fast Flowを用いて吸着した後に塩溶液による溶離により蛋白質の純度を高めた。得られたグルタミナーゼ溶液をUF膜(UFP-5-C-3MA)(アマシャムバイオサイエンス(株))を用いて、濃縮及び脱塩を行い、精製グルタミナーゼを得た。培養上清のグルタミナーゼ比活性は、5mU/mgであった。
比較例1 Pseudomonas nitroreducens 由来の精製グルタミナーゼの調製
Pseudomonas nitroreducens をグルタミン酸ナトリウム0.6%、酵母エキス0.1%、グルコース1.0%、KHPO 0.05%、KHPO0.05%、MgSO・7HO 0.07%、EDTA−Fe 0.01%を含む培養液(pH7)を用いて、30L容のジャーファメンター(30L、通気1vvm=25L/分、回転数2,000rpm)中、Pseudomonas nitroreducens を約20時間培養した。得られた培養液175L分の菌体を洗浄後、30mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)7.5Lに懸濁し、5〜20℃で超音波破砕し、菌体破砕物を得た。
7%アンモニア水でpHを7に調整しながら菌体破砕物を硫酸アンモニウム分画を行い、45〜90%飽和画分を得た。これを0.01Mリン酸カリウム緩衝液に溶かし、同緩衝液に対して透析した。DEAE−セルロースカラム(15×60cm)に吸着させ、グルタミナーゼを0.1Mの食塩を含む緩衝液で溶出し、グルタミナーゼ液を得た。得られたグルタミナーゼ溶液をUF膜(UFP-5-C-3MA)(アマシャムバイオサイエンス(株))を用いて、濃縮及び脱塩を行い、精製グルタミナーゼを得た。培養上清のグルタミナーゼ比活性は、15mU/mgであった。
実施例6 精製グルタミナーゼによるテアニンの酵素合成
精製グルタミナーゼ(0.1mL)を用いて、基質溶液10mL(0.5M L−グルタミン、及び種々の濃度のエチルアミン)をpH10.0、温度30℃の条件にて、テアニンの酵素合成を行った。
実施例7 HPLCによるテアニン量及びグルタミン酸量の定量
テアニンの酵素合成を行った酵素反応液中のテアニン量及びグルタミン酸量は、反応液を適宜希釈した後、HPLCにかけることにより定量した。得られたテアニン量(mol/L)及びグルタミン酸量(mol/L)を用いて、基質のグルタミン量(mol/L)からのモル転換率(%)を計算した。
HPLCの定量条件は、下表の通りであった。
Figure 0004874105
試験例1 Bacillus属由来のグルタミナーゼ及びPseudomonas属由来のグルタミナーゼによるテアニン酵素合成
実施例1〜実施例5、及び比較例1で調整した各微生物由来のグルタミナーゼを用いて、実施例6の条件でテアニン酵素合成試験を行った。試験後のテアニン量、及びグルタミン酸量は、実施例7の条件で測定した。試験の結果を図1に示した。
実施例1〜実施例5、及び比較例1のいずれのグルタミナーゼを用いた場合にも、L−グルタミンからテアニンへのモル転換率は、50%以上であった。特に、実施例1〜実施例4のグルタミナーゼのモル転換率は、それぞれ78%、76%、72%及び70%という高値であった。一方、L−グルタミンからL−グルタミン酸へのモル転換率(副産物の生産)は、実施例1〜実施例4のグルタミナーゼでは6%以下の低値であったが、実施例5及び比較例1のグルタミナーゼでは15%以上の高値を示した。グルタミナーゼを用いてテアニンを合成する場合には、テアニンへのモル転換率が高いことに加えて、副産物であるL−グルタミン酸へのモル転換率が低いことが好ましい。そうすれば、テアニンの精製工程を簡易とすることができる。本試験例において、このような条件を満足させるためには、Bacillus属由来のグルタミナーゼであって、その培養上清のグルタミナーゼ比活性が10mU/mg以上のものを用いることが好ましい。
実施例8
Aspergilus oryzae をモルツエキス(Malt extract)2.0%、グルコース2.0%、ペプトン0.1%、酵母エキス(Yeast extract)0.1%を含むpH5.0の培地にて30℃の温度で培養した。得られた培養液を遠心分離し、培養上清を得た。この培養上清に冷エタノールを添加し、得られた沈殿を遠心分離、回収した。得られた沈殿物をリン酸緩衝溶液(pH7.0)に溶解し透析を行った。透析液は、DEAE−Sepharose Fast Flowを用いて吸着した後に塩溶液による溶離により蛋白質の純度を高めた。得られたグルタミナーゼ溶液をUF膜(UFP-5-C-3MA)(アマシャムバイオサイエンス(株))を用いて、濃縮及び脱塩を行い、精製グルタミナーゼを得た。培養上清のグルタミナーゼ比活性は、42mU/mgであった。
実施例9
Aspergilus niger をモルツエキス2.0%、グルコース2.0%、ペプトン0.1%、酵母エキス0.1%を含むpH5.0の培地にて30℃の温度で培養した。得られた培養液を遠心分離し、培養上清を得た。この培養上清に冷エタノールを添加し、得られた沈殿を遠心分離、回収した。得られた沈殿物をリン酸緩衝溶液(pH7.0)に溶解し透析を行った。透析液は、DEAE−Sepharose Fast Flowを用いて吸着した後に塩溶液による溶離により蛋白質の純度を高めた。得られたグルタミナーゼ溶液をUF膜(UFP-5-C-3MA)(アマシャムバイオサイエンス(株))を用いて、濃縮及び脱塩を行い、精製グルタミナーゼを得た。培養上清のグルタミナーゼ比活性は、39mU/mgであった。
実施例10
Rizopus stolonifer をモルツエキス2.0%、グルコース2.0%、ペプトン0.1%、酵母エキス0.1%を含むpH5.0の培地にて30℃の温度で培養した。得られた培養液を遠心分離し、培養上清を得た。この培養上清に冷エタノールを添加し、得られた沈殿を遠心分離、回収した。得られた沈殿物をリン酸緩衝溶液(pH7.0)に溶解し透析を行った。透析液は、DEAE−Sepharose Fast Flowを用いて吸着した後に塩溶液による溶離により蛋白質の純度を高めた。得られたグルタミナーゼ溶液をUF膜(UFP-5-C-3MA)(アマシャムバイオサイエンス(株))を用いて、濃縮及び脱塩を行い、精製グルタミナーゼを得た。培養上清のグルタミナーゼ比活性は、15mU/mgであった。
実施例11
Mucor sponosus をモルツエキス2.0%、グルコース2.0%、ペプトン0.1%、酵母エキス0.1%を含むpH5.0の培地にて30℃の温度で培養した。得られた培養液を遠心分離し、培養上清を得た。この培養上清に冷エタノールを添加し、得られた沈殿を遠心分離、回収した。得られた沈殿物をリン酸緩衝溶液(pH7.0)に溶解し透析を行った。透析液は、DEAE−Sepharose Fast Flowを用いて吸着した後に塩溶液による溶離により蛋白質の純度を高めた。得られたグルタミナーゼ溶液をUF膜(UFP-5-C-3MA)(アマシャムバイオサイエンス(株))を用いて、濃縮及び脱塩を行い、精製グルタミナーゼを得た。培養上清のグルタミナーゼ比活性は、5mU/mgであった。
試験例2 カビ由来のグルタミナーゼ及びPseudomonas属由来のグルタミナーゼによるテアニン酵素合成
実施例8〜実施例11、及び比較例1で調整した各微生物由来のグルタミナーゼを用いて、実施例6の条件でテアニン酵素合成試験を行った。試験後のテアニン量、及びグルタミン酸量は、実施例7の条件で測定した。試験の結果を図2に示した。
実施例8〜実施例11、及び比較例1のいずれのグルタミナーゼを用いた場合にも、L−グルタミンからテアニンへのモル転換率は、50%以上であった。特に、実施例8及び実施例9のグルタミナーゼのモル転換率は、それぞれ72%及び73%という高値であった。一方、L−グルタミンからL−グルタミン酸へのモル転換率(副産物の生産)は、実施例8及び実施例9のグルタミナーゼでは5%以下の低値であったが、比較例1のグルタミナーゼでは10%という高値であった。グルタミナーゼを用いてテアニンを合成する場合には、テアニンへのモル転換率が高いことに加えて、副産物であるL−グルタミン酸へのモル転換率が低いことが好ましい。そうすれば、テアニンの精製工程を簡易とすることができる。本試験例において、このような条件を満足させるためには、カビ由来(特に、Aspergillus属、Rizopus属、Mucor属)のグルタミナーゼであって、(1)その培養上清のグルタミナーゼ比活性が10mU/mg以上のもの、または(2)L−グルタミンからのモル転換率において、本実施例における主産物であるテアニンと副産物であるグルタミン酸との比(テアニン/グルタミン酸の比=X)が、X>5であるものを用いることが好ましい。
実施例12
Saccharomyces cerevisiae をモルツエキス0.3%、酵母エキス0.3%、ペプトン0.5%、グルコース1.0%を含むpH5.0の培地にて30℃の温度で培養した。得られた培養液を遠心分離し、培養上清を得た。この培養上清に冷エタノールを添加し、得られた沈殿を遠心分離、回収した。得られた沈殿物をリン酸緩衝溶液(pH7.0)に溶解し透析を行った。透析液は、DEAE−Sepharose Fast Flowを用いて吸着した後に塩溶液による溶離により蛋白質の純度を高めた。得られたグルタミナーゼ溶液をUF膜(UFP-5-C-3MA)(アマシャムバイオサイエンス(株))を用いて、濃縮及び脱塩を行い、精製グルタミナーゼを得た。培養上清のグルタミナーゼ比活性は、45mU/mgであった。
実施例13
Saccharomyces rouxii をモルツエキス0.3%、酵母エキス0.3%、ペプトン0.5%、グルコース1.0%を含むpH5.0の培地にて30℃の温度で培養した。得られた培養液を遠心分離し、培養上清を得た。この培養上清に冷エタノールを添加し、得られた沈殿を遠心分離、回収した。得られた沈殿物をリン酸緩衝溶液(pH7.0)に溶解し透析を行った。透析液は、DEAE−Sepharose Fast Flowを用いて吸着した後に塩溶液による溶離により蛋白質の純度を高めた。得られたグルタミナーゼ溶液をUF膜(UFP-5-C-3MA)(アマシャムバイオサイエンス(株))を用いて、濃縮及び脱塩を行い、精製グルタミナーゼを得た。培養上清のグルタミナーゼ比活性は、40mU/mgであった。
実施例14
Candida utilis をモルツエキス0.3%、酵母エキス0.3%、ペプトン0.5%、グルコース1.0%を含むpH5.0の培地にて30℃の温度で培養した。得られた培養液を遠心分離し、培養上清を得た。この培養上清に冷エタノールを添加し、得られた沈殿を遠心分離、回収した。得られた沈殿物をリン酸緩衝溶液(pH7.0)に溶解し透析を行った。透析液は、DEAE−Sepharose Fast Flowを用いて吸着した後に塩溶液による溶離により蛋白質の純度を高めた。得られたグルタミナーゼ溶液をUF膜(UFP-5-C-3MA)(アマシャムバイオサイエンス(株))を用いて、濃縮及び脱塩を行い、精製グルタミナーゼを得た。培養上清のグルタミナーゼ比活性は、30mU/mgであった。
実施例15
Candida antarctica をモルツエキス0.3%、酵母エキス0.3%、ペプトン0.5%、グルコース1.0%を含むpH5.0の培地にて30℃の温度で培養した。得られた培養液を遠心分離し、培養上清を得た。この培養上清に冷エタノールを添加し、得られた沈殿を遠心分離、回収した。得られた沈殿物をリン酸緩衝溶液(pH7.0)に溶解し透析を行った。透析液は、DEAE−Sepharose Fast Flowを用いて吸着した後に塩溶液による溶離により蛋白質の純度を高めた。得られたグルタミナーゼ溶液をUF膜(UFP-5-C-3MA)(アマシャムバイオサイエンス(株))を用いて、濃縮及び脱塩を行い、精製グルタミナーゼを得た。培養上清のグルタミナーゼ比活性は、25mU/mgであった。
実施例16
Hansenulla anomala をモルツエキス0.3%、酵母エキス0.3%、ペプトン0.5%、グルコース1.0%を含むpH5.0の培地にて30℃の温度で培養した。得られた培養液を遠心分離し、培養上清を得た。この培養上清に冷エタノールを添加し、得られた沈殿を遠心分離、回収した。得られた沈殿物をリン酸緩衝溶液(pH7.0)に溶解し透析を行った。透析液は、DEAE−Sepharose Fast Flowを用いて吸着した後に塩溶液による溶離により蛋白質の純度を高めた。得られたグルタミナーゼ溶液をUF膜(UFP-5-C-3MA)(アマシャムバイオサイエンス(株))を用いて、濃縮及び脱塩を行い、精製グルタミナーゼを得た。培養上清のグルタミナーゼ比活性は、15mU/mgであった。
試験例3 酵母由来のグルタミナーゼ及びPseudomonas属由来のグルタミナーゼによるテアニン酵素合成
実施例12〜実施例16、及び比較例1で調整した各属由来のグルタミナーゼを用いて、実施例6の条件でテアニン酵素合成試験を行った。試験後のテアニン量、及びグルタミン酸量は、実施例7の条件で測定した。試験の結果を図3に示した。
実施例12〜実施例16、及び比較例1のいずれのグルタミナーゼを用いた場合にも、L−グルタミンからテアニンへのモル転換率は、50%以上であった。特に、実施例12〜実施例15のグルタミナーゼのモル転換率は、それぞれ70%以上という高値であった。一方、L−グルタミンからL−グルタミン酸へのモル転換率(副産物の生産)は、実施例12〜実施例15のグルタミナーゼではいずれも低値であったが、比較例1のグルタミナーゼでは10%という高値であった。グルタミナーゼを用いてテアニンを合成する場合には、テアニンへのモル転換率が高いことに加えて、副産物であるL−グルタミン酸へのモル転換率が低いことが好ましい。そうすれば、テアニンの精製工程を簡易とすることができる。本試験例において、このような条件を満足させるためには、酵母(特に、Saccharomyces属、Candida属)由来のグルタミナーゼであって、その培養上清のグルタミナーゼ比活性が10mU/mg以上のものを用いることが好ましい。
実施例17 キトパール4010を用いた固定化グルタミナーゼの調製
キトサンビーズである市販品のキトパール4010(富士紡績(株))を50mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.4)に24時間浸漬した。この平衡化後キトパール4010の10mLを実施例3にて調製したグルタミナーゼ(15mg/mL)25mLに浸漬し、約2時間振盪した。その後、付着液を除去したキトパール4010を2.5%グルタルアルデヒド溶液に加え、さらに2時間振盪した。グルタルアルデヒド処理後、30倍量の50mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.4)を用いて吸光度(280nm)が0.01以下になるまで洗浄し、カラムに充填した。
実施例18 固定化グルタミナーゼによる酵素反応
実施例17にて調整した固定化グルタミナーゼを使用し、基質溶液(4%グルタミン、25%エチルアミン
pH10.0)を30℃、SV=0.2の流速で通筒した場合、70%の収率でテアニンを得ることができた。
実施例19 陰イオン交換樹脂を用いた固定化グルタミナーゼの調製
実施例3にて得られた精製グルタミナーゼ(15mg/mL)25mLに対し、陰イオン交換樹脂であるダイヤイオンHPA25(三菱化学(株))を10mL添加後、約2時間振盪した。その後、付着液を除去したHPA25を2.5%グルタルアルデヒド溶液に加え、さらに2時間振盪した。グルタルアルデヒド処理後、30倍量の50mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.4)を用いて吸光度(280nm)が0.01以下になるまで洗浄し、カラムに充填した。
実施例20 固定化グルタミナーゼによる酵素反応
実施例19にて調整した固定化グルタミナーゼを使用し、基質溶液(4%グルタミン、25%エチルアミン
pH10.0)を30℃、SV=0.2の流速で通筒した場合、75%の収率でテアニンを得ることができた。
実施例21 テアニンの精製
テアニンの反応液からの単離精製は、反応液よりエチルアミンを減圧濃縮により除去した後に、RO膜による脱塩を行い、その後Dowex50×8、Dowex1×2カラムクロマトグラフィーにかけ、これをエタノール処理することにより行った。
この単離物質をアミノ酸アナライザー、ペーパークロマトグラフィーにかけたところ、テアニン標準物質と同じ挙動を示した。また、単離物質を塩酸あるいはグルタミナーゼで加水分解処理を行ったところ、1:1の割合でL−グルタミン酸とエチルアミンを生じた。このように、単離物質がグルタミナーゼによって加水分解されたことから、エチルアミンがL−グルタミン酸のγ位に結合していたことが示された。また、加水分解で生じたL−グルタミン酸がL型であることは、L−グルタミン酸デヒドロゲナーゼ(GluDH)により確認された。図4には、テアニン標品及び単離物質のIRスペクトルを示した。両物質は、共に同等のスペクトルを示した。これらのことから、単離物質がテアニンであることが確認された。
Bacillus属由来のグルタミナーゼ及びPseudomonas属由来のグルタミナーゼを用いて、L−グルタミンとエチルアミンからテアニンを酵素合成した際の合成テアニン量、グルタミン酸量を示した表である。 カビ由来のグルタミナーゼ及びPseudomonas属由来のグルタミナーゼを用いて、L−グルタミンとエチルアミンからテアニンを酵素合成した際の合成テアニン量、グルタミン酸量を示した表である。 酵母由来のグルタミナーゼ及びPseudomonas属由来のグルタミナーゼを用いて、L−グルタミンとエチルアミンからテアニンを酵素合成した際の合成テアニン量、グルタミン酸量を示した表である。 テアニン標品及び単離物質のIRスペクトルを示したグラフである。

Claims (3)

  1. バチルス アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens, バチルス コアグランス(Bacillus coagulans, アスペルギルス ニガー(Aspergillus niger, リゾプス ストロニフェラ(Rizopus stolonifer, サッカロマイセス セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae, サッカロマイセス ロキシイ(Saccharomyces rouxii, カンジダ ユーティリス(Candida utilisおよびカンジダ アンタルクティカ(Candida antarcticaからなる群から選択される一種または二種以上の微生物由来のグルタミナーゼをグルタミンとエチルアミン誘導体に作用させることを特徴とするテアニンの製造法において、
    (i)前記微生物の培養上清のグルタミナーゼ比活性が10mU/mg以上、
    (ii)前記グルタミナーゼは、主産物であるテアニンと副産物であるグルタミン酸との比(テアニン/グルタミン酸)が5よりも大、
    (iii)テアニン酵素合成時のpHが9〜12、
    (vi)L-グルタミンからテアニンへのモル転換率が70%以上、および
    (v)L-グルタミンからグルタミン酸へのモル転換率が6%以下である、という(i)〜(v)の条件を全て満足することを特徴とするテアニンの製造法。
  2. 上記(vi)において、L-グルタミンからテアニンへのモル転換率が70%〜78%であることを特徴とする請求項1に記載のテアニンの製造法。
  3. 前記グルタミナーゼが、担体に固定化されていることを特徴とする請求項1または2に記載のテアニンの製造法。
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