JP4873097B2 - Z形鋼矢板 - Google Patents
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Description
本明細書において、Z形鋼矢板とは、斜めに配置されたウェブの両端に該ウェブに連続してフランジが形成され、全体形状が略Z形になった鋼矢板をいう。
断面二次モーメント(I)は、鋼矢板の板厚(t)や高さ(H)を増やすことなどで大きくすることが可能であるが、経済性の観点からはなるべく断面積(A)を小さくし鋼重(W)を減らすのが望ましい。
鋼矢板の貫入抵抗(R)は、主に地盤抵抗による支持力と継手抵抗とからなる。このうち、地盤抵抗による支持力(先端+周面摩擦)については、ウォータージェット工法などの補助工法を用いて地盤の強度を一時的に低下させることにより、支持力もある程度人為的に低下させることが可能である。
通常、継手間には数mm以下の隙間が設けられているため、先行して打設された鋼矢板と完全に並行を保って打設される場合には、理論上は、継手同士の摩擦はほとんど発生しないはずである。
しかし、実際には鋼矢板は剛体ではないため、地盤抵抗による支持力で次第にその断面が変形し、たわみが生じる。その結果、継手同士が接触し摩擦が生じる。
なお、摩擦抵抗を低減するために継手に潤滑剤を塗布するという方法があるが、継手や土砂との摩擦により剥離するため、効果が限定されてしまう。
継手抵抗が生じると、鋼矢板が傾き、さらに摩擦が増加するという悪循環が発生する。
一度こうした悪循環に陥ると修正することは困難であるため、鋼矢板の打設時になるべく傾きが生じないように導枠を使用し、倒れやずれが生じた場合は、鋼矢板を引抜いて再度打ち直すといったことが行われている。
また、鋼矢板の断面の変形により摩擦抵抗が増加するという原因を取り除いたわけではなく、鋼矢板を引抜いて再度打ち直しても修正されないということが起こるという問題があった。
また、特許文献4は、既往のU型鋼矢板の単位重量(W)と断面二次モーメント(I)との線形関係を上回るように設定したハット型鋼矢板のIとWの関係式と、有効幅(B)とフランジ幅(Bf)の関係式をともに満足することにより、経済性を高めたハット型鋼矢板が示されている。
しかし、これらのものは経済性と施工性をともに最適化するといった明確なコンセプトでの鋼矢板の形状設定方法ではない。発明者が知る限り、経済性、施工性及び健全性を共に最適化したZ形鋼矢板について開示した文献はない。
ちなみに、従来の400mm幅のU型鋼矢板のIII型ではW/I=150/16,800=8.9×10-3であるのに対し、大型化した600mm幅の広幅型鋼矢板のIIIw型ではW/I=136/32,400=4.2×10-3と、経済性が倍以上に向上している。
一方で、断面性能あたりの重量(W/I)が小さくなれば、鋼矢板の断面寸法(有効幅(B)、高さ(H))は増大し、板厚(t)は減少する。その結果、施工時における鋼矢板の変形量が増大し、打設が困難になる。そのため、W/Iが大きい方が施工性は良い、つまり貫入抵抗(R)が小さいといえる。
したがって、W/I(≒製造コスト)が減少すると、貫入抵抗(R)(≒施工コスト)は増加する。逆に、W/Iが増加すると、貫入抵抗(R)は減少すると考えられる。つまり、W/IとRとは二律背反の関係にあると言える。
そのため、経済性指標であるW/Iと施工性指標であるRをどのようにバランスさせるかが、経済性と施工性の両方を最適化させることにとって重要となる。
式群(A):
(W/I)×R≦0.004であり、かつ
2.65×10−4×I+22≦θ≦2.80×10−4×I+48 (30,000≦I<80,000)
2.65×10−4×I+22≦θ≦70 (80,000≦I<180,000)
式群(B):
0.004<(W/I)×R≦0.006であり、かつ
2.80×10−4×I+44.6<θ≦80 (30,000≦I<80,000)
67<θ≦80 (80,000≦I<200,000)
式群(C):
0.004<(W/I)×R≦0.006であり、かつ
2.80×10−4×I+48<θ≦80 (30,000≦I<80,000)
70<θ≦80 (80,000≦I<200,000)
を特徴とするものである。
H/tw≦60.0
H/tw≦60.0
Z形鋼矢板の断面形状を規定するパラメーターとしては、有効幅(B)、高さ(H)、ウェブ角度(θ)、フランジ幅(Bf)、フランジ板厚(tf)、ウェブ板厚(tw)がある。
これらを決めれば、単位壁面積あたりの重量(W)および壁幅1mあたりの断面二次モーメント(I)が、下式により一義的に決まる。
I=I0+ΣA×y2
W=γ×A
(I0:断面二次モーメント、A:断面積、y:図心軸からの距離、γ:単位体積重量)
しかし、本実施形態のような断面形状の検討、パラメトリックスタディーに当たっては、毎回CADデータを作成してからIを算出するのは非常に煩雑である。
そこで、鋼矢板壁の断面二次モーメント(I)の算定において、次のような方法を考えた。なお、この方法は、Z形のみならずハット型についても応用できる。
I=I0+ΣA×y2
ここで、図1のようにZ形鋼矢板を3つの長方形((i)(ii)(iii))に分割し、それぞれのIを導くと、以下のようになる。
I’=Bf×tf/2×(tf2/3+h2)+tw×h3/12×1/sinθ
したがって、壁幅1mあたりの断面二次モーメント(I)は、下式(1)となる。
I={Bf×tf/2×(tf2/3+h2)+tw×h3/12×1/sinθ}×1000/B・・・(1)
この(1)式によれば、Z形鋼矢板の断面形状を規定するパラメーターである、有効幅(B)、高さ(H=h+tf)、ウェブ角度(θ)、フランジ幅(Bf)、フランジ板厚(tf)およびウェブ板厚(tw)から、容易に断面二次モーメント(I)が算出できる。
W=(2×Bf×tf+h×tw/sinθ)×γ×1000/B ・・・(2)
なお、フランジ幅(Bf)は、下式で表される。
Bf=B/2−h/(2×tanθ)
この例では、B=700mm、tf=16mm、tw=8.5mmで一定として、高さ(H)、ウェブ角度(θ)を変化させたものである。
図2に示されるように、高さ(H)およびウェブ角度(θ)の増加に伴い、断面二次モーメント(I)が増加することが分かる。特に、高さ(H)はIの増加に大きく寄与するため、製造可能かつ施工性が許す限りHを大きくすることが経済性を高めるには効果的である。
図3では、twを、8.5mm、9mm、10mm、12mm、14mmと変化させ、tfを、tf≧twの条件の下に、8.5mm、9mm、10mm、12mm、14mm、16mm、19mm、22mmと変化させており、図3のグラフ中、各twから延びる右上りの曲線の束における各曲線が当該twのときに取りうるtfを示している。
図3では、Iに対するフランジ板厚(tf)とウェブ板厚(tw)の影響を読み取ることができる。つまり、B=700mm、H=600mmで一定としているが、断面二次モーメントの式における図心軸からの距離yの2乗の項により、図心軸から遠いフランジ板厚(tf)の増加による効果が大きい。
例えば、tw=8.5mmでθ=90°について着目すると、tf=8.5mmの場合には、I=95,000(cm4/m)であるが、tf=16mmでは、155,000(cm4/m)になっている。他方、図3から明らかなようにtwを変化させてもIは大きくは変化していない。
したがって、Iの増加には、tfを大きくし、twを小さくすることが効果的である。
そこで、Z形鋼矢板の製品構成として、I=20,000、40,000、60,000、80,000、100,000、120,000、140,000、160,000、180,000の9タイプを想定し、下記の表1に示すパラメーターにより、これらの各Iを発現可能な仕様を導き出した。なお、ここでは簡略化のために、有効幅(B)を700で一定と置いたが、もちろん製造可能な範囲で有効幅(B)もパラメーターとした検討を行うこともできる。
図4は、I=100,000(cm4/m)のZ形鋼矢板を例に、経済性指標(W/I)とウェブ角度(θ)との関係を、高さ(H=600、550、500、450)毎に示したグラフであり、縦軸が経済性指標(W/I)を、横軸がウェブ角度(θ)を示している。
図4に示すグラフは、表1の各フランジ板厚(tf)毎に、ウェブ角度(θ)を次第に大きくしつつウェブ板厚(tw)を薄くし、I=100,000(cm4/m)を確保しつつ重量を低減していった。そして、I=100,000(cm4/m)が満足できなくなったら、次のtfにランクダウンすると共にtwをランクアップすることを繰り返した。そのため、図4のグラフでは、のこぎり状に右下がりのグラフとなっている。
図4のグラフによれば、各tfごとの直線を見ると、ウェブ角度(θ)が増加するとともに、経済性指標(W/I)は減少する傾向にあり、経済性は向上していくことが分かる。
このように、ウェブ角度(θ)と経済性指標(W/I)との間には、密接な関連性が認められる。
R=tanθ×H×1/Bf ・・・(3)
この式を観察することによって、下記の現象の発生が理解され得る。
・ウェブ角度(θ)が大きくなると、ウェブが立ち上がり、鋼矢板の溝内に土圧が集中して鋼矢板が変形しやすくなり貫入性が低下する。
・高さ(H)が大きくなると、地盤抵抗が大きくなり貫入性が低下する。
・フランジ幅(Bf)が大きくなると、上記の溝内の土圧を開放しやすくなるため、貫入性は向上する。
図5は、図4の場合と同じようにI=100,000(cm4/m)のZ形鋼矢板を例に、施工性指標(貫入抵抗(R))とウェブ角度θ(°)の関係を、各高さ(H=600、550、500、450)毎に示したものである。なお、この図から、貫入抵抗(R)を最小とするウェブ角度θ(°)が存在することが分かる。
経済性指標(W/I)および施工性指標(R)を組み合わせる方法として、両指標を掛け合わせる方法を採用した。
(経済性指標)×(施工性指標)=α×(W/I)×β×(R)
とする。
ここで、αおよびβはそれぞれ経済性および施工性指標の重み係数である。なお、ここでは、両指標を掛け合わせる方法を採用し、α=β=1としている。
経済性指標(W/I)と施工性指標(R)はいずれも各値が小さくなる方がそれぞれ経済性に優れ、施工性に優れるというものであるから、これらを乗算したものにおいても、乗算値が小さくなることで、経済性及び施工性の両方に優れると評価することができる。
図6は、I=100,000(cm4/m)の場合について、経済性指標(W/I)および施工性指標(R)を掛け合わせた(W/I)×Rと、ウェブ角度θ(°)との関係を、各高さ(H=600、550、500、450)毎に示したものである。
そこで、この点について検討したところ、先に述べた鋼矢板模型実験などを同様に調査すると0.004〜0.006程度であったため、ここでは0.006程度以下となるウェブ角度θ(°)を、経済性および施工性をともに確保できる仕様として定義した。
ちなみに、既往のハット型鋼矢板では、両指標を掛け合わせた値は10Hで0.0081、25Hで0.0097程度となり、必ずしも経済性と施工性をともに最適化した鋼矢板形状とはなっていないことが分かる。
このような検討方法を、目標とするIのレベルを変えて行うことにより、経済性および施工性をバランスさせ、かつ要求されるそれぞれのIを満足できる最適な断面形状を規定することが可能となる。
同様の検討を行って、上記と同様の手順によって、各Iについてウェブ角度(θ)の好適範囲を求めたものを、表2に示す。
なお、先に述べたように、ここで用いた断面二次モーメントIの簡便算定方法は、厳密解の約80〜90%になっており、そのため図6に示した(W/I)×Rは厳密解よりも大きくなっている。そして、図6のグラフが下に凸のグラフであることを考慮すると、簡便算定方法を採用したことにより厳密解の場合よりも最適範囲を狭く判定したことになっている。したがって、図7に示したように、簡便算定方法によるプロットを直線でフィッティングしたときに多少のずれが生ずるとしても、厳密解により近くなるだけであり、問題はない。
2.65×10−4×I+22≦θ≦80 (30,000≦I<180,000)
70≦θ≦80 (180,000≦I<200,000) ・・・(4)
すなわち、地盤が硬質な場合には、打設可能性を最大限にするために貫入抵抗(R)を小さくし、多少の重量(W)の増加はやむを得ないとする判断もあり得る。一方、地盤が軟弱なケースでは、貫入抵抗(R)が多少大きくなっても重量(W)を低減する方がメリットがあると判断されることもある。
そこで、以下においては、施工性をより重視した場合の最適な形状設定と、経済性をより重視した場合の最適な形状設定について説明する。
上記(4)式で規定される範囲内において、施工性をより重視するということは、施工性を定義した(3)式(R=tanθ×H×1/Bf)を参照すれば理解されるように、θの値を小さくすることである。一方、施工性・経済性とウェブ角度θとの関係を示した図6を参照すると、θの値を小さくすることは、すなわち閾値を下げることと等価であることが分かる。
そこで、施工性を重視した形状設定として、(W/I)×Rの閾値を0.004以下として、上記と同様の検討を行った。(W/I)×Rが閾値0.004となるウェブ角度θ(°)を、各Iについて算定した結果を表3に示す。
式群(A):
(W/I)×R≦0.004であり、かつ
2.65×10−4×I+22≦θ≦2.80×10−4×I+48 (30,000≦I<80,000)
2.65×10−4×I+22≦θ≦70 (80,000≦I<180,000)
経済性をより重視するということは、経済性指標(W/I)を小さくすることである。そこで、図4を参照すると理解されるように、経済性指標(W/I)を小さくするには、ウェブ角度(θ)を大きくすればよい。一方、施工性・経済性とウェブ角度θとの関係を示した図6を参照すると、θの値を大きくすることは、すなわち閾値を上げることと等価であることが分かる。そこで、経済性を重視した形状設定として、(W/I)×Rの閾値を0.004以上0.006以下として、上記と同様の検討を行った結果、下記の式群(B)を定義した。
式群(B):
0.004<(W/I)×R≦0.006であり、かつ
2.80×10−4×I+44.6<θ≦80 (30,000≦I<80,000)
67<θ≦80 (80,000≦I<200,000)
上記の<経済性重視1>において、80,000≦I<200,000におけるウェブ角度θの下限値を67°としているが、実際の製造上を考えると、数値が細かすぎて管理が困難になることも考えられる。製造管理のし易さを考慮した場合は、80,000≦I<200,000におけるウェブ角度θの下限値を70°として、経済性を重視した形状設定を、以下の式群(C)で定義してもよい。
式群(C):
0.004<(W/I)×R≦0.006であり、かつ
2.80×10−4×I+48<θ≦80 (30,000≦I<80,000)
70<θ≦80 (80,000≦I<200,000)
そして、(4)式の範囲を満たすZ形鋼矢板は、経済性及び施工性の両方を満たすものであり、式群(A)の範囲を満たすZ形鋼矢板は経済性及び施工性の両方を満たしつつ、さらにより施工性に優れたものであり、式群(B)又は式群(C)の範囲を満たすZ形鋼矢板は、経済性及び施工性の両方を満たしつつ、さらにより経済性に優れたものである。
また、本発明においては、上記に加えて更に、高さ(H)とウェブ板厚(tw)との関係が下式を満足するように設定されているので、施工時の貫入抵抗による鋼矢板の座屈/変形を抑制することができ、これにより、健全性を確保したZ形鋼矢板を提供することができる。
H/tw≦60.0
B=700mm、H=540mm、θ=75°、I=114,810cm4/m
上記仕様のZ形鋼矢板が上記の指標の範囲にあるかどうかを確認した。
上記Z形鋼矢板の仕様を、(4)式、及び、式群(C)に当てはめると、以下のとおりとなる。
(4)式:2.65×10−4×I+22≦θ≦80 (60,000≦I<200,000)
2.65×10−4×I+22=2.65×10−4×114,810+22=52.4
52.4<θ=75<80 であり、θは(4)式の範囲内にある。
式群(C):70<θ≦80 (80,000≦I<200,000)であるところ、上記Z形鋼矢板のθ=75°は、70<θ=75<80 であり、式群(C)を満たす。
したがって、上記本実施例のZ形鋼矢板は経済性及び施工性に優れ、さらにはより経済性に優れたものであることが分かる。
B=700mm、H=540mm、θ=75°、I=81,454cm4/m
上記Z形鋼矢板の仕様を、(4)式、及び、式群(C)に当てはめると、以下のとおりとなる。
(4)式:2.65×10−4×I+22≦θ≦80 (60,000≦I<200,000)
2.65×10−4×I+22=2.65×10−4×81,454+22=43.6
43.6<θ=75<80 であり、θは(4)式の範囲内にある。
式群(C):70<θ≦80 (80,000≦I<200,000)であるところ、上記Z形鋼矢板のθ=75°は、70<θ=75<80 であり、式群(C)を満たす。
したがって、上記本実施例のZ形鋼矢板は経済性及び施工性に優れ、さらにはより経済性に優れたものであることが分かる。
その場合、足し合わせに当たっては、両指標の重みを考慮するため、
(経済性指標)+(施工性指標)=α×(W/I)+β×(R)
とするようにしてもよい。
模型施工試験の実施ケースについて、表3に実大換算した形状とそれから決定される経済性指標1/W、および施工性指標Rを示す。なお、本試験体の1mあたりの断面二次モーメントIは全てのケースで55,000(cm4/m)程度となるように、形状を設定している。
図12に基準化した施工時貫入抵抗(最大荷重)P/P45°とウェブ角度θ(°)との関係示す。本発明範囲(36.6°≦θ≦63.4°)においては、実験における施工時貫入抵抗は比較的小さく抑えられているのに対し、本発明範囲外(θ=75°、82°)においては、施工時貫入抵抗が増大していることから、本発明の妥当性が確認された。
模型施工試験の実施ケースについて、表6に実大換算した形状とそれから決定される経済性指標1/W、および施工性指標Rを示す。なお、本試験体の1mあたりの断面二次モーメントIは全てのケースで82000(cm4/m) 程度となるように、形状を設定している。
図14に基準化した施工時貫入抵抗(最大荷重)P/P67°とウェブ角度θ(°)との関係示す。本発明範囲(67°≦θ≦80°)においては、実験における施工時貫入抵抗は比較的小さく抑えられているのに対し、本発明範囲外(θ=85°)においては、施工時貫入抵抗が増大していることから、本発明の妥当性が確認された。
模型施工試験の実施ケースについて、表8に実大換算した形状と試験における貫入抵抗値Pおよび模型断面の変形量を示す。
Claims (5)
- ウェブと、その両端に形成されたフランジと、該フランジの端部に継手を備えてなるZ形鋼矢板であって、鋼矢板壁を形成したときの壁幅1mあたりの断面二次モーメントI(cm4/m)、単位壁面積あたりの重量W(kg/m2)、貫入抵抗R及びウェブ角度θ(°)との関係が、下記の式群(A)又は(B)を満足するように設定されていることを特徴とするZ形鋼矢板。
式群(A):
(W/I)×R≦0.004であり、かつ
2.65×10−4×I+22≦θ≦2.80×10−4×I+48 (30,000≦I<80,000)
2.65×10−4×I+22≦θ≦70 (80,000≦I<180,000)
式群(B):
0.004<(W/I)×R≦0.006であり、かつ
2.80×10−4×I+44.6<θ≦80 (30,000≦I<80,000)
67<θ≦80 (80,000≦I<200,000) - 前記式群(A)を満足するように設定されていることを特徴とする請求項1に記載のZ形鋼矢板。
- 前記式群(B)を満足するように設定されていることを特徴とする請求項1に記載のZ形鋼矢板。
- 下記の式群(C)を満足するように設定されていることを特徴とする請求項3に記載のZ形鋼矢板。
式群(C):
0.004<(W/I)×R≦0.006であり、かつ
2.80×10−4×I+48<θ≦80 (30,000≦I<80,000)
70<θ≦80 (80,000≦I<200,000) - 前記Z形鋼矢板の高さ(H)とウェブ板厚(tw)の関係が下式を満足するものであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のZ形鋼矢板。
H/tw≦60.0
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