JP4872726B2 - 車体前部構造 - Google Patents

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Description

この発明は、左右一対のフロントサイドフレームを備えた車体前部構造に関する。
従来より、自動車の車体前部構造において、前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレームを設け、このフロントサイドフレームで前面衝突の際の衝撃を受けて、その荷重を適切に車体後方側部材(ルーフパネル等)に伝達することが知られている。
例えば、下記の特許文献1や特許文献2では、大きな前面衝突荷重をフロントサイドフレームで受けて、この衝突荷重をフロントピラーからルーフパネル側に分散伝達できるように、フロントサイドフレーム中間部とフロントピラー等とを、略上下方向延びる連結フレームで連結し、この連結フレームを介してフロントサイドフレームに作用する前面衝突荷重をフロントピラー側に分散伝達するものが提案されている。
特開2003−182633号公報 特開2006−21590号公報
ところで、この連結フレームにおいては、フロントサイドフレームからの衝突荷重を適切にフロントピラー側に伝達することが求められる。しかし、特許文献1や特許文献2の構造では、サスタワー部等を利用して連結フレームの閉断面を構成しているため、サスタワー部の形状によって連結フレームの形状が制限されてしまい、最適な荷重伝達ができないおそれがある。
そこで、サスタワー等とは関係なく別途独立したフレーム部材で連結フレームを構成し、この独立した連結フレームでフロントサイドフレームとフロントピラーを直接連結することが考えられる。
しかしながら、フロントサイドフレームの延設方向とフロントピラーの延設方向は異なるため、連結フレームには、必ず途中等に屈曲部を形成する必要がある。
ここで、連結フレームを鋼板等をプレスして形成した場合には、特定の方向に折れ曲りやすい方向が生じ、いわゆる異方性が生じることになる。
したがって、このような連結フレームを使用した場合には、この折れ曲りが生じやすい方向と屈曲部の屈曲方向が一致した状態で荷重が作用すると、容易に折れ曲り変形が生じ、フロントサイドフレームからフロントピラーに荷重伝達を適切に行えない可能性があった。
そこで、本発明は、車体前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレームを備えた車体前部構造において、連結フレームをサスタワー等から独立したフレーム部材で構成しつつ、途中に屈曲部を形成したとしても、異方性を考慮することなく、連結フレームで確実にフロントサイドフレームからフロントピラーへ荷重伝達することができる車体前部構造を提供することを目的とする。
この発明の車体前部構造は、車体前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレームと、車体上方に延びるフロントピラーとを備えた車体前部構造であって、前記フロントピラー内で略前後方向に延設されると共に該フロントピラー下部から車幅内方側に延出するパイプ部材を設け、該パイプ部材の前端と前記フロントサイドフレームとを連結したものである。
上記構成によれば、フロントピラー内で前後方向に延設するパイプ部材によって、フロントサイドフレームとフロントピラー下部とを連結することになる。
このため、パイプ部材の途中等に屈曲部が形成されたとしても、パイプ部材では、鋼板等をプレス成形した場合のように異方性が生じないため、その屈曲部で容易に変形することがない。
なお、ここでのパイプ部材とは、プレス成形によらずに、筒状体を構成する部材をいい、筒の形状については、丸、楕円、角等、どのようなものであってもよい。
この発明の一実施態様においては、車幅内方側にエンジンルームと車室とを仕切るダッシュパネルを設け、前記フロントピラーの下部にダッシュパネルより前方に突出する突出部を形成し、該突出部から前記パイプ部材が車幅内方側に延出するものである。
上記構成によれば、パイプ部材がダッシュパネルより前方に突出した突出部から車幅内方側に延出することになる。
このため、フロントピラーにおけるパイプ部材の支持位置とフロントサイドフレームの結合位置との距離を短くすることができ、パイプ部材の支持剛性を高めることができる。
よって、パイプ部材の荷重伝達機能をより高めることができ、フロントサイドフレームからの衝突荷重をより確実にフロントピラーに伝達することができる。
この発明の一実施態様においては、前記パイプ部材が丸形パイプであるものである。
上記構成によれば、パイプ部材が丸形パイプで構成されるため、パイプ部材とフロントピラー下部との結合強度を高めることができ、また、フロントピラーの断面形状にも影響を与えることなくフロントピラー内にレイアウトできる。
すなわち、丸形パイプであることでパイプ部材に角部がないことから、フロントピラーの貫通穴を丸形で形成して、その周囲をアーク溶接等で均等に溶接することができる。このため、パイプ部材とフロントピラーとの結合強度を高めることができる。
また、角部を考慮してフロントピラーの断面形状を不必要に大型化する必要もないため、フロントピラーの断面形状に制限を与えることなく、パイプ部材をフロントピラー内に配置することができる。
よって、フロントピラーでのパイプ部材の支持剛性を高めることができると共に、フロントピラーの形状に影響を与えることなくパイプ部材をフロントピラー内に配置できる。
この発明の一実施態様においては、前記パイプ部材に車幅内方側に屈曲する屈曲部を形成して、該屈曲部を前記フロントピラーの突出部内に設定したものである。
上記構成によれば、フロントピラーの突出部内に屈曲部を設定することで、フロントピラーが屈曲部より前側位置でパイプ部材を支持することができる。
このため、フロントピラーは、パイプ部材の屈曲部に生じる応力集中を緩和してパイプ部材を支持することができる。
よって、パイプ部材に屈曲部を設けても、より屈曲部での折れ曲り変形が少なくなり、確実にフロントピラーに衝突荷重を伝達できる。
この発明の一実施態様においては、前記パイプ部材が前記突出部のインナパネルを貫通して車幅内方側へ延出したものである。
上記構成によれば、パイプ部材が突出部のインナパネルを貫通してフロントサイドフレームに連結されることになる。
このため、パイプ部材で伝達される衝突荷重は突出部のインナパネルで支持されることになり、突出部のアウタパネルにも圧縮方向で衝突荷重を伝達することができる。
よって、衝突荷重を突出部で受けた際、インナパネルとアウタパネルとの間に剥離方向の荷重が作用しないため、フロントピラーが破損することなく確実に衝突荷重を支持することができる。
この発明の一実施態様においては、前記パイプ部材の前端と前記フロントサイドフレームを締結手段を介して連結したものである。
上記構成によれば、締結手段でパイプ部材とフロントサイドフレームとを結合することで、フロントサイドフレームの衝突荷重をより確実にパイプ部材に伝達することができる。
すなわち、フロントサイドフレームとパイプ部材を連結する場合に、アーク溶接等で接合すると接合状態が安定せず、一定の結合強度が得られないおそれがあるが、締結手段によると、確実に締結強度が得られるため、荷重伝達を確実に行なうことができる。
よって、パイプ部材の荷重伝達性能をより高めることができる。
この発明の一実施態様においては、前記パイプ部材を、前記フロントピラー内でピラーレイン部材を介して該フロントピラーに結合したものである。
上記構成によれば、フロントピラー内のパイプ部材をピラーレイン部材を介してフロントピラーに結合することで、パイプ部材を直接フロントピラーに結合しなくてもよい。
このため、乗員の目にふれることの多いフロントピラー自体に溶接痕等が残らないため、見栄えの悪化を防止できる。
よって、フロントピラーの見栄えを悪化させることなく、パイプ部材をフロントピラー内に配置固定することができる。
この発明の一実施態様においては、前記パイプ部材と前記フロントサイドフレームとの間に、両者を連結する中間部材を設け、該中間部材を着脱可能に構成したものである。
上記構成によれば、パイプ部材をフロントサイドフレームの間を連結する中間部材を着脱することにより、一度、中間部材を車体に組付けた後でもサービス作業等の際に取外すことができる。
このため、パイプ部材等で覆われる位置に設置したマスターバック装置等のサービス作業も容易に行なうことができる。
よって、フロントサイドフレームの衝突荷重をパイプ部材でフロントピラーに伝達するように構成したものであっても、サービス作業性を高めることができる。
この発明の一実施態様においては、前記パイプ部材又は前記中間部材を、サスペンション装置を支持するサスタワー部に結合したものである。
上記構成によれば、パイプ部材又は中間部材を、サスタワー部に結合することにより、衝突荷重をフロントピラーに伝達する伝達部材を使って、サスペンション装置の支持剛性を高めることができる。
よって、別途サスタワーバー等を設定することなく、サスペンション装置の支持剛性を高めることができる。
この発明の一実施態様においては、前記フロントサイドフレームの後部を、車幅外方側上方に延びる上部フレーム部と車幅内方側に延びてトンネル部に連結される中間フレーム部と車幅外方側下方に延びてサイドシルに連結される下部フレーム部とに分岐して、前記パイプ部材の前端を前記上部フレーム部に結合したものである。
上記構成によれば、フロントサイドフレームの後部を、上部フレーム部と中間フレーム部と下部フレーム部に分岐して、中間フレーム部をトンネル部に連結して下部フレーム部をサイドシルに連結し、上部フレーム部をパイプ部材を介してフロントピラーに連結することで、フロントサイドフレームに作用する衝突荷重を車体後方側の剛性部材であるフロントピラー、サイドシル、トンネル部の三部材に分散伝達できる。
よって、フロントサイドフレームに作用する衝突荷重を、車体後方側の剛性部材に効果的に分散して吸収させることができる。
この発明によれば、パイプ部材の途中等に屈曲部が形成されたとしても、パイプ部材には鋼板等をプレス成形した場合のように異方性が生じないため、その屈曲部で容易に変形することがない。
よって、車体前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレームを備えた車体前部構造において、連結フレームをサスタワー等から独立したフレーム部材で構成しつつ、途中に屈曲部を形成したとしても容易に変形が生じないため、異方性を考慮することなく、連結フレームで確実にフロントサイドフレームからフロントピラーへ荷重伝達することができる。
本発明の実施形態について、以下、図面に基づいて詳述する。
まず、図1〜図6により本発明の第一実施形態に係る車体前部構造の全体構造について説明する。図1は車体前部構造の全体斜視図である。図2は右側フロントサイドフレーム近傍を車幅内方側からみた側面図、図3は右側フロントサイドフレーム近傍を車幅外方側からみた側面図、図4は右側フロントサイドフレーム近傍の正面図、図5は右側フロントサイドフレーム近傍の平面図、図6は右側フロントサイドフレーム近傍の底面図である。なお、図3のボディサイドパネルはアウタパネルを取り除いた状態としている。
図1に示すように、車体前部構造BFは、左右一対の車体前後方向に延びるフロントサイドフレーム1,1と、そのフロントサイドフレーム1,1の前端部を車幅方向に延びて連結するバンパーフレーム2と、そのフロントサイドフレーム1,1の中間部外側側方で略上下方向に立設するサスタワー3,3と、そのサスタワー3,3の上端外側側方で車体前後方向に延びるエプロンレイン4,4と、フロントサイドフレーム1,1の後方で車幅方向且つ上下方向に広がってエンジンルームERと車室CBとを仕切るダッシュパネル5と、ダッシュパネル5の上端で車幅方向に延びるカウルボックス6と、そのカウルボックス6の側端に連結されて車室側壁をなすボディサイドパネル7と、ダッシュパネル5下端から車体後方に略水平方向に広がるフロアパネル8と、を備えている。
また、フロントサイドフレーム1,1の下方には、前輪のフロントサスペンション装置(図示せず)を支持する略井型形状のサスペンションフレーム9を設置しており、ラバーマウント10,10等を介して、フロントサイドフレーム1及びフロアパネル8に対して締結固定している。
さらに、前述のボディサイドパネル7は、カウルボックス6の連結位置より上方に位置するフロントピラー11と、カウルボックス6の連結位置より下方に位置して上下方向に延びるドアヒンジピラー12と、ドアヒンジピラー12下端から車体後方側に延びてフロアパネル8側方に位置するサイドシル13と、を備えている。
前述のフロントサイドフレーム1,1は、図2に示すように、前部で車体前後方向に延びるメインフレーム部20と、後方側で三方に分岐する分岐フレーム部30,40,50とを備えている。
このうち、分岐フレーム部は、上部分岐フレーム部30と、中間分岐フレーム部40と、下部分岐フレーム部50の、計三本で構成しており、図2に示すように、各後端部31,41,51を、車幅外方側上方に位置するフロントピラー11、車幅内方側に位置するトンネル部14、車幅外方側下方に位置するサイドシル13、にそれぞれ連結固定している。
具体的には、図4に示すように、上部分岐フレーム部30が車幅外方側上方に湾曲してフロントピラー11の下部11aに連結されており、中間分岐フレーム部40が車幅内方側に湾曲してトンネル部14の前端上部角部14aに連結されており、さらに、下部分岐フレーム部50が車幅外方側下方に湾曲してサイドシル13の前端13aに連結されている。
このように構成することにより、各分岐フレーム部30,40,50は、図4に示すように、正面視でメインフレーム部20の位置を中心として約120°間隔で放射状に延びることになり、車体前方から作用する衝突荷重を、略均等に車体後方側の各剛性部材(11,13,14)に伝達することができる。
また、図5に示すように、この各分岐フレーム部30,40,50の分岐点Xは、ダッシュパネル5から所定量前方に離間した位置に設定しており、この分岐点Xからダッシュパネル5との間に所定の変形空間Sを形成している。
すなわち、各分岐フレーム部30,40,50を、ちょうど「カメラの三脚」のように分岐させることで、ダッシュパネル5との間に変形空間Sを形成して、前面衝突の際に、この分岐点Xを車体後方に後退変形させることで、この各分岐フレーム部30,40,50でも衝突荷重を吸収させるようにしているのである。
また、各分岐フレーム部30,40,50の形状を、図2、図3、図5及び図6に示すように、一旦後方側に延びた後、それぞれの連結方向に湾曲するように形成している。これにより、この湾曲位置で折れ曲り変形が生じ易くなっている。さらに、図4に示すように、各分岐フレーム部30,40,50の閉断面を構成する平板32,42,52を、湾曲位置の内方側に設定している。これにより、さらにこの湾曲位置で、各分岐フレーム部30,40,50を折れ曲りやすくしている。
なお、上部分岐フレーム部30については、後部に丸形パイプ33を固定しており、この部位における変形をできるだけ抑えて、車体前方からの衝突荷重を確実にフロントピラー11に伝達できるように構成している。
次に、本実施形態の特徴部分であるこの丸形パイプ33の構造について、図7〜図12でより詳細に説明する。図7は上部分岐フレーム部と丸形パイプを車体中央側上方から見た斜視図、図8はボディサイドパネルにアウタパネルを装着した状態でのフロントサイドフレーム近傍の側面図、図9は丸形パイプと上部分岐フレーム部との結合部分の斜視図、図10は図9のA−A線矢視断面図、図11は図8のB−B線矢視断面図、図12は図8のC−C線矢視断面図である。
前述のように、車幅外方側上方に屈曲して延びる上部分岐フレーム部30の後部には、丸形パイプ33を固定している。この丸形パイプ33は、図7に示すように、フロントピラー11内で略前後方向に延びる本体部33aと、フロントピラー11の前端下部から車幅内方側に延出する延出部33bとを備えている。
この丸形パイプ33は、鋼鉄製の円筒状のパイプ材を所定長さで切断して、途中に屈曲部33cを形成して、その前後位置に延出部33bと本体部33aからなるストレート部分を形成している。
この丸形パイプ33は、本体部33aでフロントピラー11内に接合固定されて、ボディサイドパネル7側にサブアッセンブリされた後に、車体側方から車体側に組み付けられることで、上部分岐フレーム部30に結合される。
すなわち、図8に示すように、上部分岐フレーム部30の後部には、車幅外方側の平板32を設けていないため(破線で示すZ領域)、この部分Zに対して、車幅外方側から丸形パイプ33の延出部33bが嵌め込まれ、上部分岐フレーム部30に結合するようにしているのである。
この結合部分の構造は、図9に示すように、丸形パイプ33の延出部33bを、上部分岐フレーム部30の後部に対して、締結ボルト34とウェルドナット35を利用して締結固定することで構成している。
具体的には、図10に示すように、丸形パイプ33に、筒状のスペーサー部材36を貫通固定して、このスペーサー部材36を貫通固定させた部分を上部分岐フレーム部30内に嵌め込み、締結ボルト34によってスペーサー部材36と上部分岐フレーム部30を貫通させて、上部分岐フレーム部30の一側面に固定したウェルドナット35に締結ナット34を螺合固定することで、丸形パイプ33を上部分岐フレーム部30内に締結固定するように構成している。
なお、この図10にも示すように、上部分岐フレーム部30は、開放側の寸法Lを敢えて広げている。これにより、丸形パイプ33の嵌め込みの際の隙L1を充分確保でき、丸形パイプ33の組付け作業を容易に行なうことができる。また、締結ボルト34を締め付けることで、この隙L1を無くすことができるため、スペーサー部材36と上部分岐フレーム部30の壁面が当接して、締結ボルト34の弛みも防ぐことができる。
また、この締結ボルト34とウェルドナット35は、図9に示すように、丸形パイプ33の前後方向に二組設けている。これにより、丸形パイプ33と上部分岐フレーム部30のガタツキを防ぐことができる。特に、荷重伝達方向である前後方向に二組設けていることで、大きな衝突荷重が作用しても締結ボルト34,34が破損することなく、確実に衝突荷重を伝達することができ、上部分岐フレーム部30の荷重伝達機能を高めることができる。
さらに、図7にも示すように、この締結ボルト34の締結位置は、エンジンルームER上方側から締結できるように、上部分岐フレーム部30の上側面30aに設定している。このため、作業者がインパクトレンチで締結作業を行なう際に、エンジンルームER上方から容易に行なうことができる。
フロントピラー11下部(ドアヒンジピラー12上部)にはダッシュパネルよりエンジンルームER側に突出する突出部70を形成している。そして、この突出部70から丸形パイプ33が車幅内方側に露出するように構成している。
この突出部70は、図8に示すように、ドアヒンジピラー12の基準線Rより車体前方に延びる略三角形形状に形成しており、その内部空間を有効に利用して丸形パイプ33を配設するように構成している。
図11に示すように、突出部70は、車幅内方側に位置するインナパネル71と、車幅外方側に位置するアウタパネル72と、アウタパネル72の内方側に位置するアウタレインパネル73と、を備えている。この三枚のパネル体71,72,73によって、突出部70内部を閉断面Y構造として構成して、この閉断面Y内部に丸形パイプ33を配置している。
丸形パイプ33は、その車幅内方側に延びる延出部33bを、インナパネル71の内側傾斜面71aにバーリング加工によって形成した円形穴74のフランジ部75に支持させている。このフランジ部75に支持させることにより、丸形パイプ33を突出部70のインナパネル71に固定している。
この固定部分では、丸形パイプ33の延出部33bを、インナパネル71に形成した円形穴74に挿通して、この円形穴74のフランジ部75と延出部33bの周囲をアーク溶接w等で接合することで、丸形パイプ33をインナパネル71に溶接固定している。このようにバーリング加工によるフランジ部75に対して丸形パイプ33を接合することで、突出部70内における気密性を確保した上で、丸形パイプ33を突出部70に貫通配置できる。
また、丸形パイプ33を、突出部70に貫通配置することで、丸形パイプ33の屈曲部33cを突出部70内に位置させることにもなるため、屈曲部33cよりも前側部分において丸形パイプ33をインナパネル71に支持させることができる。このため、衝突荷重を伝達する場合に、屈曲部33cに作用する荷重を少なくでき、屈曲部33cでの応力集中を緩和できる。
また、丸形パイプ33のストレート部分(延出部33b)をインナパネル71に接合するため、衝突荷重をインナパネル71に均等に伝達でき、インナパネル71に対する荷重伝達も適切に行える。さらに、アウタパネル72ではなく、車幅内方側に位置するインナパネル71に接合しているため、衝突荷重がインナパネル71側からアウタパネル72側に圧縮方向で作用することになる。このため、インナパネル71とアウタパネル72との間で引っ張り方向の荷重が作用するおそれもなく、剥離等の問題が生じることもない。
加えて、突出部70が車体前方側に延びることで、フロントサイドフレーム1とフロントピラー11との距離が短くなるため、丸形パイプ33の支持剛性が高まり、丸形パイプ33の荷重伝達性能を高めることができる。
丸形パイプ33の本体部33aは、図8に示すように、フロントピラー11内でフロントピラー11の傾斜角に沿って、いわゆるベルトライン高さBH位置よりも高い位置まで後方側に延びるように配置している。
このように、高い位置まで丸形パイプ33を配置することで、衝突荷重をフロントピラー11の広い範囲に伝達することができ、確実に荷重分散を行うことができる。
この本体部33aは、図12に示すように、アウタレインパネル73を介してフロントピラー11内に固定している。
すなわち、アウタレインパネル73に丸形パイプ33の外周面に沿って円弧受け部73aを形成して、この円弧受け部73aに対して丸形パイプ33の外周面を当接させて、その上下位置をそれぞれアーク溶接w等により接合することで、丸形パイプ33をアウタレインパネル73に固定する。この丸形パイプ33を固定したアウタレインパネル73の上端部73bと下端部73cを、それぞれフロントピラー11のアウタパネル72とインナパネル71の接合フランジ71b,71c,72b,72cで挟持した上で、スポット溶接することにより、丸形パイプ33の本体部33aをフロントピラー11内に配置固定することができる。
このように、アウタレインパネル73を介して固定することで、フロントピラー11の外表面を構成するインナパネル71やアウタパネル72に対して、丸形パイプ33を直接接合しなくても、フロントピラー11内に、丸形パイプ33を配設固定することができる。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
この実施形態では、フロントピラー11内で略前後方向に延設されると共に、そのフロントピラー11下部から車幅内方側に延出する丸形パイプ33を設け、その丸形パイプ33の前端とフロントサイドフレーム1の上部分岐フレーム部30とを連結したものである。
これにより、フロントピラー11内で前後方向に延設する丸形パイプ33によって、フロントサイドフレーム1の上部分岐フレーム部30とフロントピラー11下部とを連結することになる。
このため、丸形パイプ33の途中等に屈曲部33cが形成されたとしても、丸形パイプ33には、鋼板等をプレス成形した場合のように異方性が生じないため、その屈曲部33c(図11参照)で容易に変形することがない。
よって、車体前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレーム1,1を備えた車体前部構造において、丸形パイプ33をサスタワー3等から独立したフレーム部材で構成しつつ、異方性を考慮することなく、丸形パイプ33で確実にフロントサイドフレーム1からフロントピラー11へ荷重伝達することができる。
また、この実施形態では、車幅内方側にエンジンルームERと車室CBとを仕切るダッシュパネル5を設け、フロントピラー11の下部(ドアヒンジピラー12の上部)にダッシュパネル5より前方に突出する突出部70を形成し、その突出部70から丸形パイプ33が車幅内方側に延出するようにしている。
これにより、フロントピラー11における丸形パイプ33の支持位置とフロントサイドフレーム1との結合位置(締結位置)との距離を短くすることができ、丸形パイプ33の支持剛性を高めることができる。
よって、丸形パイプ33の荷重伝達機能をより高めることができ、フロントサイドフレーム1からの衝突荷重をより確実にフロントピラー11に伝達することができる。
また、この実施形態では、フロントサイドフレーム1とフロントピラー11との連結部材を丸形パイプ33としている。
これにより、連結部材と突出部70との接合強度を高めることができ、また、フロントピラー11の断面形状にも影響を与えることなく、丸形パイプ33をフロントピラー11内にレイアウトできる。
例えば、丸形パイプ33の代わりに角形パイプとした場合には、パイプに角部があるため、貫通する穴での溶接が角部で困難となり全周にわたり均等に溶接することができなかったり、フロントピラー11の形状に制限を与えることになるが、丸形パイプ33とした場合には、こうした問題が生じない。
よって、突出部70での丸形パイプ33の支持剛性を高めることができると共に、フロントピラー11の形状を比較的に自由に設定することができる。
また、この実施形態では、丸形パイプ33の途中に屈曲部33cを形成するとともに、この屈曲部33cを突出部70内に設定している(図11参照)。
これにより、フロントピラー11下部が屈曲部33cより前側位置で丸形パイプ33を支持することができる。
このため、フロントピラー11は、丸形パイプ33の屈曲部33cに生じる応力集中を緩和して丸形パイプ33を支持することができる。
よって、丸形パイプ33に屈曲部33cを形成しても、より屈曲部33cでの折れ曲り変形が少なくなり、確実にフロントピラー11に衝突荷重を伝達できる。
また、この実施形態では、丸形パイプ33が突出部70のインナパネル71を貫通して車幅内方側へ延出している。
これにより、丸形パイプ33で伝達される衝突荷重が、突出部70のインナパネル71で支持されることになり、突出部70のアウタパネル72にも圧縮方向で衝突荷重を伝達することができる。
よって、衝突荷重を突出部70で受けた際、インナパネル71とアウタパネル72との間に剥離方向の荷重が作用しないため、フロントピラー11が破損することなく確実に衝突荷重を支持することができる。
また、この実施形態では、丸形パイプ33の前端とフロントサイドフレーム1の上部分岐フレーム部30とを締結ボルト34とウェルドナット35によって締結固定している(図9参照)。
これにより、フロントサイドフレーム1からの衝突荷重をより確実に丸形パイプ33に伝達することができる。
すなわち、フロントサイドフレーム1と丸形パイプ33を連結する場合に、アーク溶接等で接合すると接合状態が安定せず、一定の結合強度が得られないおそれがあるが、締結ボルト34とウェルドナット35によって締結固定することで、確実に締結強度が得られるため、荷重伝達を確実に行なうことができるのである。
よって、丸形パイプ33の荷重伝達性能をより高めることができる。
また、この実施形態では、丸形パイプ33を、フロントピラー11内でアウタレインパネル73を介してフロントピラー11内に固定している。
これにより、丸形パイプ33を直接フロントピラー11に結合しなくてもよい。
このため、乗員の目にふれることの多いフロントピラー11自体に溶接痕等が残らないため、見栄えの悪化を防止できる。
よって、フロントピラー11の見栄えを悪化させることなく、丸形パイプ33をフロントピラー11内に配置固定することができる。
また、この実施形態では、フロントサイドフレーム1の後部を、車幅外方側上方に延びる上部分岐フレーム部30と車幅内方側に延びてトンネル部14に連結される中間分岐フレーム部40と車幅外方側下方に延びてサイドシル13に連結される下部分岐フレーム部50とに分岐して、丸形パイプ33の前端を上部分岐フレーム部30に結合している。
これにより、中間分岐フレーム部40をトンネル部14に連結して下部分岐フレーム部50をサイドシル13に連結し、上部分岐フレーム部30を丸形パイプ33を介してフロントピラー11に連結することで、フロントサイドフレーム1に作用する衝突荷重を車体後方側の三つの剛性部材(14,13,11)に分散伝達できる。
よって、フロントサイドフレーム1に作用する衝突荷重を、車体後方側の剛性部材に効果的に分散して吸収させることができる。
なお、丸形パイプ33と上部分岐フレーム部30との間の結合構造については、この第一実施形態で説明した構造以外にも、図13、図14に示すような結合構造も考えられる。図13は丸形パイプと上部分岐フレーム部との結合部分の斜視図、図14は図13のD−D線矢視断面図である。
この結合構造では、フロントサイドフレーム1からの衝突荷重の伝達がより確実に行えるように、別途追加のプレート部材を設けると共に、締結ボルト、ウェルドナットの数を増やしている。
具体的には、図13に示すように、丸形パイプ33の嵌め込みのため、上部分岐フレーム部30に平板32を設けていなかった領域に、別途封鎖用プレート部材100を設置して、この封鎖用プレート部材100と丸形パイプ33と上部分岐フレーム部30とを、締結ボルト134,134で貫通して締結固定している。
また、この封鎖用プレート部材100と上部分岐フレーム部30を固定するために、両側フランジ部の重合部100aと、平板32との重合部100bにそれぞれ締結固定部101,102を設定して、複数の締結ボルト103,104(図14参照)で締結固定するように構成している。
これらの締結ボルト103,104,134の締結順序は、図14に示すように、まず中央位置の締結ボルト134を、封鎖用プレート部材100、スペーサー部材36、上部分岐フレーム部30に挿通して、ウェルドナット135に螺合固定し、次に、両側位置の締結ボルト103,104を、封鎖用プレート部材100、上部分岐フレーム部30に挿通してウェルドナット105,106に螺合固定するといった順番で行なう。
このように、まず中央の締結ボルト134から締結して、あとから両側の締結ボルト103,104を締結するという固定作業を行なうことで、封鎖用プレート部材100が先にスペーサー部材36に当接することになり、封鎖用プレート部材100が固定位置になじんだ状態で締結固定されるため、中央の締結ボルト134の弛みを防止できる。
このような結合構造によると、前述の第一実施形態のものよりも、さらに、丸形パイプ33とフロントサイドフレーム1との間の結合強度を高めることができるため、より荷重伝達性能を高めることができる。
次に、第二実施形態について、図15により説明する。この図15は第二実施形態のフロントサイドフレームと丸形パイプの結合部分を車体中央側上方から見た斜視図である。なお、その他の構成要素については、第一実施形態と同様である。
この実施形態は、第一実施形態の上部分岐フレーム部30に相当する部分を、着脱可能な分離フレーム部材200で構成して、車体組立後においてもサービス作業の際には、この分離フレーム部材200を取り外して、ダッシュパネル5に固定したマスターバック装置(図示せず)等の交換サービスを容易に行なえるようにしたものである。
具体的には、図15に示すように、フロントサイドフレーム1の分岐点Xから、丸形パイプ33前端までの間を、車幅外方側上方に湾曲して延びる分離フレーム部材200で構成している。
この分離フレーム部材200は、円筒状のパイプ部材を湾曲して形成しており、前端と後端には、それぞれフロントサイドフレーム1と丸形パイプ33に結合する結合ボックス201,202を設けている。
前端の結合ボックス201は、フロントサイドフレーム1を上下方向に貫通するサスフレーム取付けボルト61に隣接して設置され、略ハット形断面を有するブラケット部材で構成している。この結合ボックス201は、上下位置等に複数の締結固定部203…を設け、フロントサイドフレーム1に対して、締結ボルト等の締結手段で固定するように構成している。
また、後端の結合ボックス202も、略ハット形断面を有するブラケット部材で構成している。この結合ボックス202は、丸形パイプ33側に固定されており、分離フレーム部材200側に、平板プレート材204を固定することで、平板プレート部材204と結合ボックス202を締結固定部205で固定して、分離フレーム部材200と丸形パイプ33とを締結手段で固定するように構成している。
なお、この結合ボックスの形態は様々なものが考えられ、分離フレーム部材200の組付け方向や作業者の作業性等により、分離フレーム部材200側に全ての結合ボックスを固定するものや、逆に、全ての結合ボックスをフロントサイドフレーム1や丸形パイプ33側に固定するもの等が考えられる。
このように、分離フレーム部材200の前端と後端に結合ボックス201,202を設けているため、締結固定部203、205の締結手段を取り外すことで、分離フレーム部材200を車体側から取り外すことが可能となる。
このように、本実施形態では、丸形パイプ33とフロントサイドフレーム1との間に、両者を連結する分離フレーム部材200を設け、この分離フレーム部材200を着脱可能に構成している。
これにより、一度、分離フレーム部材200を車体側に組付けた後でもサービス作業等の際に取り外すことができる。
このため、丸形パイプ33等で覆われる位置に設置したマスターバック装置等のサービス作業も容易に行なうことができる。
よって、フロントサイドフレーム1の衝突荷重を丸形パイプ33でフロントピラー11に伝達するように構成したものであっても、サービス作業性を高めることができる。
なお、その他の作用効果については、前述の第一実施形態と同様である。
次に、第三実施形態について、図16により説明する。この図16も図15と同様に、第三実施形態のフロントサイドフレーム1と丸形パイプ33の結合部分を車体中央側上方から見た斜視図である。なお、その他の構成要素については、第一実施形態と同様である。
この実施形態は、第二実施形態と同様に、分離フレーム部材300を設けると共に、この分離フレーム部材300の途中にサスタワー3上部に連結固定するサスタワー補強メンバー部301を設け、分離フレーム部材300でサスタワー3の補強をも行なうようにしたものである。
具体的には、分離フレーム部材300の中央位置に、上方且つ前方に延びる上下ロッド部301aとこの上下ロッド部301aの上端から車体前方側に延びる取付け座部301bとを備えたサスタワー補強メンバー部301を設け、このサスタワー補強メンバー部301の取付け座部301bを、サスタワー3上面のダンパー取付けボルト302と共締め固定するように構成している。
このように、サスタワー補強メンバー部301を設けることにより、サスタワー3に内倒れ等が生じたとしても、この内倒れ荷重をサスタワー補強メンバー部301で支持することができるため、サスペンション装置(図示せず)のサスペンション性能を高めることができる。
このように、この実施形態では、サスタワー補強メンバー部301を設けることで、分離フレーム部材300をサスタワー3に結合している。
これにより、衝突荷重をフロントピラー11に伝達する伝達部材を使って、サスペンション装置の支持剛性を高めることができる。
よって、別途サスタワーバー等を設定することなく、サスペンション装置の支持剛性を高めることができる。
なお、本実施形態では、分離フレーム部材300にサスタワー補強メンバー部301を設けたが、丸形パイプ33にサスタワー補強メンバー部301を設けるように構成してもよい。この場合も、この実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、その他の作用効果については、前述の第一実施形態と同様である。
以上、この発明の構成と、前述の実施形態との対応において、
この発明のパイプ部材は、実施形態の丸形パイプ33に対応し、
以下、同様に
ピラーレイン部材は、アウタレインパネル73に対応し、
中間部材は、分離フレーム部材200、分離フレーム部材300に対応するも
この発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、あらゆる車体前部構造の実施形態を含むものである。
実施形態に係る車体前部構造の全体斜視図。 右側フロントサイドフレーム近傍を車幅内方側からみた側面図。 右側フロントサイドフレーム近傍を車幅外方側からみた側面図。 右側フロントサイドフレーム近傍の正面図。 右側フロントサイドフレーム近傍の平面図。 右側フロントサイドフレーム近傍の底面図。 上部分岐フレーム部と丸形パイプを車体中央側上方から見た斜視図。 ボディサイドパネルにアウタパネルを装着した状態でのフロントサイドフレーム近傍の側面図。 丸形パイプと上部分岐フレーム部との結合部分の斜視図。 図9のA−A線矢視断面図。 図8のB−B線矢視断面図。 図8のC−C線矢視断面図。 他の丸形パイプと上部分岐フレーム部との結合部分の斜視図。 図13のD−D線矢視断面図。 第二実施形態のフロントサイドフレームと丸形パイプの結合部分を車体中央側上方から見た斜視図。 第三実施形態のフロントサイドフレームと丸形パイプの結合部分を車体中央側上方から見た斜視図。
符号の説明
1…フロントサイドフレーム
11…フロントピラー
13…サイドシル
14…トンネル部
30…上部分岐フレーム部
33…丸形パイプ
33c…屈曲部
70…突出部
200…分離フレーム部材
301…サスタワー補強メンバー部

Claims (10)

  1. 車体前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレームと、車体上方に延びるフロントピラーとを備えた車体前部構造であって、
    前記フロントピラー内で略前後方向に延設されると共に該フロントピラー下部から車幅内方側に延出するパイプ部材を設け、
    該パイプ部材の前端と前記フロントサイドフレームとを連結した
    車体前部構造。
  2. 車幅内方側にエンジンルームと車室とを仕切るダッシュパネルを設け、
    前記フロントピラーの下部にダッシュパネルより前方に突出する突出部を形成し、
    該突出部から前記パイプ部材が車幅内方側に延出する
    請求項1記載の車体前部構造。
  3. 前記パイプ部材が丸形パイプである
    請求項1又は2記載の車体前部構造。
  4. 前記パイプ部材に車幅内方側に屈曲する屈曲部を形成して、
    該屈曲部を前記フロントピラー下部の突出部内に設定した
    請求項2又は3記載の車体前部構造。
  5. 前記パイプ部材が前記突出部のインナパネルを貫通して車幅内方側へ延出した
    請求項4記載の車体前部構造。
  6. 前記パイプ部材の前端と前記フロントサイドフレームを締結手段を介して連結した
    請求項1〜5いずれか記載の車体前部構造。
  7. 前記パイプ部材を、前記フロントピラー内でピラーレイン部材を介して該フロントピラーに結合した
    請求項1〜6いずれか記載の車体前部構造。
  8. 前記パイプ部材と前記フロントサイドフレームとの間に、両者を連結する中間部材を設け、
    該中間部材を着脱可能に構成した
    請求項1〜7いずれか記載の車体前部構造。
  9. 前記パイプ部材又は前記中間部材を、サスペンション装置を支持するサスタワー部に結合した
    請求項1〜8いずれか記載の車体前部構造。
  10. 前記フロントサイドフレームの後部を、
    車幅外方側上方に延びる上部フレーム部と、
    車幅内方側に延びてトンネル部に連結される中間フレーム部と、
    車幅外方側下方に延びてサイドシルに連結される下部フレーム部とに分岐して、
    前記パイプ部材の前端を前記上部フレーム部に結合した
    請求項1〜9いずれか記載の車体前部構造。
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