JP4868649B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、プラズマ成膜装置やプラズマエッチング装置などのプラズマ処理装置(プラズマリアクタ)に関し、IC(半導体デバイス)やLCD(液晶表示パネル)あるいはPDP(プラズマディスプレイパネル)などの製造工程においてウエハやパネル等を処理対象としてプラズマ処理すなわちプラズマ反応に基づく処理を行わせるのに好適なプラズマ処理装置に関する。

【0002】
真空チャンバ内でプラズマ雰囲気に被処理物を曝して行われるプラズマ処理として、エッチングや,アッシング,プラズマCVDなどが挙げられる。そして、これらの処理に用いられるプラズマ処理装置の典型例としては、対向電極となる一対の平行平板を設けておいてこれらの平行平板間にプラズマ処理空間を形成してシリコンウエハ等の被処理物にエッチング処理を行ういわゆる平行平板形エッチャー(RIE)や成膜処理を行う平行平板形PCVD等が知られている。
【背景の技術】
【0003】
図3(a)に装置全体の概要構成についての縦断模式図を示したが、平行平板形のプラズマ処理装置は、一対の平行平板が真空チャンバ内に設けられていて、両平板間に形成されたプラズマ処理空間にプラズマを発生させ又は導入するとともにそのプラズマ処理空間内に所定の処理ガス等も導入する。そして、プラズマ処理空間にてプラズマ反応を行わせ、これによってプラズマ処理空間内の被処理物表面に対してエッチング処理等を施すようになっている。
【0004】
エッチャーを例に詳述すると、この装置は、真空チャンバ本体部2の上に真空チャンバ蓋部3が開閉可能に取着された真空チャンバを備えており、プラズマ処理の対象物であるウエハ1(被処理物)が平板状をしていることから、水平に置かれたカソード部40(被処理物を保持する電極)が真空チャンバ本体部2内のほぼ中央に設けられ、このカソード部40の上面が平坦に形成されていて、ウエハ1を乗載しておくことが可能なようになっている。真空チャンバ本体部2の内底中央には筒状のローアーサポート40aが貫通して立設されており、カソード部40はこのローアーサポート40aの上端に固着して支持されている。
【0005】
真空チャンバ蓋部3内のほぼ中央であってカソード部40の上方にはアノード部11が筒状のアッパーサポート11aによって真空チャンバ蓋部3に垂設されており、アノード部11とカソード部40とを互いに対向した電極としてRF電源31によって400kHz〜13.56MHz程度かそれより高い高周波が印加されると所定の真空圧の下でアノード部11とカソード部40との間にプラズマが発生する。そこに、所定の処理ガスAがアノード部11等を介して供給されるとカソード部40上面に載置されたウエハ1にガス状態等に応じたプラズマ処理がなされる。これにより、アノード部11の下面とカソード部40の上面との間にプラズマ処理空間13が形成され、そこに置かれたウエハ1の表面に対してプラズマ処理が施されるようになっている。
【0006】
真空チャンバ本体部2には真空チャンバ内ガスを吸い出して適度な真空度を保つために内外貫通した排気口・吸引口2aが加工形成され、この吸引口2aに対し順にゲートバルブ4a、可変バルブ4、真空ポンプ5が連結されている。ゲートバルブ4aは保守時等に仕切るための手動弁であり通常動作時には開状態にされる。これとターボポンプ等の真空ポンプ5とに介挿された可変バルブ4は、バルブ開度を可変駆動するモータ等が付設されていてこれを電気信号で制御することで遠隔制御可能な通過流体の可変絞りとして機能する。そして、図示しない適宜のPID制御回路等の制御に従って可変バルブ4による絞り量が可変駆動されることで、真空チャンバ内の真空圧がプラズマ処理に適した設定圧力になるように自動制御される。
【0007】
このような処理に際しては、均一な処理結果を得るために、プラズマ処理空間13の真空圧だけでなく、ウエハ1の温度や電位なども適宜の設定値に維持する必要がある。そこで、真空チャンバ内のプラズマ処理空間等に設置される電極の表面のうち被処理物が乗載されるところに、すなわち図3の例で言えばカソード部40の上面に、ウエハ1をカソード部40側へ静電引力によって引きつける静電チャック50が、薄く広がった膜状に設けられる(図3(b)参照)。
【0008】
また、カソード部40の主体はアルミニウム等で形成された電極導体41であるが、これは良導体であるうえ高周波が印加されているのでプラズマに直接曝されると異常放電が発生することから、電極導体41の底面および側面は石英等の絶縁カバー部42で囲われ、その絶縁カバー部42の外面はアルミニウム等のシールドカバー43で覆われる(図3(b)参照)。さらに、電極導体41の上面のうち静電チャック50から食み出たところ、即ち静電チャック50の周りを囲むところにも、石英等の絶縁リング44(絶縁部材)が設けられる。
【0009】
そして、ウエハ1が図示しないゲート等を介してカソード部40の上に搬入され、また真空引きがなされるとともに、静電チャック50が、絶縁性給電孔51bにて絶縁されて電極導体41を貫通する給電線51aを介して外部のバイアス電源51から、静電引力の源となる直流高電圧を印加される。そうすると、ウエハ1はカソード部40に密着して保持される。さらに、プラズマ処理空間13にプラズマが形成されるとともに、シールドカバー43が接地され、電極導体41が給電線31aを介してRF電源31から高周波を印加されると、ウエハ1にプラズマが作用する際に、ウエハ1の上面に対してほぼ一様に作用する。
【0010】
【従来の技術】
このようなプラズマ処理装置、すなわち、プラズマ空間13を囲う真空チャンバ2,3と、この真空チャンバ内に設置された電極40と、この電極40の表面に設けられた静電チャック50と、この静電チャックの周囲に設けられた絶縁部材44とを具備したプラズマ処理装置については、カソード部40における静電チャック50の設け方に着目すると、静電チャック50を接着剤でカソード部40の電極導体41に接着するもの(以下、接着式と呼ぶ)や、電極導体(41)に静電チャック(50)を溶射してから研磨して形成するもの(以下、非接着式と呼ぶ)などが挙げられる。
【0011】
これらのうち非接着式のものは、静電チャック(50)が、研磨可能な絶縁物だけでできていて、バイアス電源(51)からの高電圧の印加される電極導体(41)と一体になってウエハ1の保持力を発揮するようになっていることから、静電チャック(50)と絶縁リング(44)とを同時に研磨して両者の上面を揃えることが可能である。そして、これを利用して、ウエハ1の辺縁部分を絶縁リング(44)の表面に直接密着させた状態で静電吸着することで、静電チャック(50)がプラズマに曝されないようにすることも提案されている(特開平8−293539号公報参照)。
【0012】
これに対し、接着式のものは、静電チャック50が、バイアス電源51からの高電圧を直接印加されるようになっており(図3(b)参照)、高周波を印加される電極導体41を介さないで良いことから、分離性・制御性等が高いと言えるが、ウエハ1を静電チャック50で保持したときにそのウエハ1の辺縁部分が絶縁リング44の表面に直接密着するようにはなっていない。
すなわち、接着式の従来構造は、カソード部40のうち辺縁部分(図3(b)におけるX部分)の縦断面模式図を図4に三つ示したが、次のようになっている。なお、図示に際し、薄い静電チャック50は、層構造を明示するために、特に厚みを持たせて図示した。
【0013】
この静電チャック50は(図4参照)、銅箔等の良電導体膜からなる導電層53を、ポリイミドフィルム等の絶縁性樹脂シートからなる上部絶縁層52および下部絶縁層54で上下から挟み、中間接着層55で張り合わせたものである。その厚さは数十μm〜150μm〜数百μmであるが、その広がりは、直径が数十mm〜300mm〜数百mmの円形や、対角が数十cmの長方形などに及ぶものである。具体的には、処理対象のウエハ1より直径が2〜4mm程度小さくなるよう、即ち広さが狭くて外周面が1〜2mm内寄りになるように作られる。しかも、導電層53は、外周面が露出しないよう、絶縁層52,54より更に1〜2mm小さくなっている。そして、この静電チャック50は、エポキシ樹脂等の接着剤からなる下部接着層56を介在させて電極導体41の上面に接着されるとともに、導電層53に給電線51aが接続されることで、カソード部40に組み込まれる。
【0014】
また、電極導体41は上面の辺縁部分が削り落とされて、そこには静電チャック50を囲む角部ができ、そこに絶縁リング44が装着されるが、それにも幾つかの態様が有り、例えば特開2000−49143号公報に示すように、首輪を首に掛けるように絶縁リング44を遊嵌させた単純なものや(図4(a)参照)、静電チャック50の辺縁部と絶縁リング44とを絶縁性接着剤57で固定的に接着したもの(図4(b)参照)、絶縁リング44から分離分割された絶縁リング46だけを接着して絶縁リング44は着脱可能にしたもの(図4(c)参照)等が知られている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、これらの静電チャックのうち非接着式のものには、追加工がし易い等の利点が有るが、絶縁層内に導電層を含ませ難いという制約が有る。一方、非接着式には、中間に導電層を有する静電チャックでも電極に装着できるという利点が有るが、研磨等の追加工は遣りづらいため、静電チャックの辺縁部と絶縁リングとを適合させるのが難しい。そのため、単に絶縁リング44を嵌めるのでは(図4(a)参照)、絶縁リング44と静電チャック50及び被処理物1とを密着させられず、その隙間に入り込んだプラズマ等によって電極導体41が損傷を受けてしまう。
【0016】
これに対し、静電チャック50と絶縁リング44,46とを絶縁性接着剤57で接着したものは(図4(),()参照)、そのような隙間が無いので、両者の利点を兼ね備えたものとなっている。さらに、例示のものでは、絶縁リング44及び電極導体41の外側面まで絶縁テープ45で覆って電極導体41の損傷を防止している。しかしながら、この静電チャック装着方式にも、未だ解決されていない課題が残っている。
【0017】
すなわち、異質の部材からなる電極導体や静電チャックと絶縁リングとでは熱膨張率が相違するうえ、それらの温度がプラズマ処理の繰り返しに伴って激しく変化するため、長期間使用すると、静電チャックと絶縁リングとの接着部分が剥がれてしまったり、静電チャックの辺縁部に皺が出来てしまうことがある。
そこで、導電層を有して制御性等の良い接着式を前提として、静電チャック辺縁部の近傍でも電極導体が露出しないように絶縁被覆等を付加するに際し、その絶縁被覆等の耐久性が増すように更なる工夫を凝らすことが技術的な課題となる。
【0018】
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、静電チャックの接着された電極でもその絶縁が長期に亘って良いプラズマ処理装置を実現することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために発明された第1乃至第4の解決手段について、その構成および作用効果を以下に説明する。
【0020】
[第1の解決手段]
第1の解決手段のプラズマ処理装置は、出願当初の請求項1に記載の如く、プラズマ空間を囲う真空チャンバと、この真空チャンバ内に設置された電極と、導電層を有し前記電極の表面に接着して設けられた静電チャックとを具備したプラズマ処理装置において、前記電極のうち前記静電チャックの辺縁部と接する部分に、絶縁材料の溶射にて形成された絶縁部が設けられている、というものである。
【0021】
このような第1の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、導電層を有する静電チャックが電極の表面に接着して設けられているので、接着式の利点である制御性等の良さが引き継がれている。また、少なくとも静電チャックの辺縁部の近傍には、絶縁部が設けられているので、そこでも電極導体は露出しないようになっている。しかも、その絶縁部が、絶縁材料の溶射によって形成されていることから、強く被着して剥がれ難いうえ、微小粒体の凝集したクラスター状になり易く、その構造では変形能が一段と高まるので、絶縁部による電極の絶縁被覆の耐久性が向上する。さらに、静電チャックと絶縁リングとの適合条件までも緩和される。
したがって、この発明によれば、静電チャックの接着された電極でもその絶縁が長期に亘って良いプラズマ処理装置を実現することができる。
【0022】
[第2の解決手段]
第2の解決手段のプラズマ処理装置は、出願当初の請求項2に記載の如く、上記の第1の解決手段のプラズマ処理装置であって、前記電極のうち前記静電チャックの中央部と接する部分では前記絶縁部の形成が省かれている、というものである。
【0023】
このような第2の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、溶射面積が少なくなるので、溶射作業が軽減されるうえ、絶縁材料も節約できることとなる。
【0024】
[第3の解決手段]
第3の解決手段のプラズマ処理装置は、出願当初の請求項3に記載の如く、上記の第1,第2の解決手段のプラズマ処理装置であって、前記絶縁部が前記静電チャックから食み出て拡がっている、というものである。
【0025】
このような第3の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、静電チャックと絶縁リングとの適合条件が一層緩和されて、絶縁リングの有無まで任意事項となる。
【0026】
[第4の解決手段]
第4の解決手段のプラズマ処理装置は、出願当初の請求項4に記載の如く、上記の第1〜第3の解決手段のプラズマ処理装置であって、前記絶縁材料がアルミナと二酸化珪素と珪素と炭化珪素とのうち何れか一つからなるものである。
【0027】
これらの絶縁材料は絶縁性に優れているばかりかプラズマ耐性も良好なので、耐久性の良い絶縁部を確実に形成することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
このような解決手段で達成された本発明のプラズマ処理装置について、これを実施するための具体的な形態を、以下の第1,第2施例により説明する。
図1に示した第1実施例は、上述した第1〜第4の解決手段を総て具現化したものであり、図2に示した第2実施例は、その変形例である。
なお、それらの図示に際し従来と同様の構成要素には同一の符号を付して示したので、また、背景の技術の欄で述べたことは以下の各実施例についても共通するので、重複する再度の説明は割愛し、以下、従来との相違点を中心に説明する。
【0029】
【第1実施例】
本発明のプラズマ処理装置の第1実施例について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、その下部電極(保持部)のうち辺縁部分の縦断面模式図である。
このプラズマ処理装置が既述した従来例のもの(図4(a)〜(c))と相違するのは、絶縁リング44及び絶縁性接着剤57が無くなって、その代わりに溶射絶縁層47(絶縁部)が導入されている点である。
【0030】
溶射絶縁層47の形成は、静電チャック50のカソード部40(電極)への接着に先だって行われる。すなわち、電極導体41のうち従来例では絶縁リング44の装着箇所となっていた上側の角部に対し、更なる切削や研削の加工が施されて、絶縁層化したい表層部分が削り落とされる。その際、その深さ・厚さは数十μm〜数百μm程度で足りるがそれ以上あっても良い。また、そこの面粗度は被着性を良くするため数μm程度にすると良い。それから、そこへ絶縁材料が溶射される。
【0031】
絶縁材料には、電気絶縁に加えてプラズマ耐性も優れたアルミナ(Al2 3 )や,二酸化珪素(SiO2 ),シリコン(Si、珪素),炭化珪素(SiC)等が好適である。その溶射には、プラズマ溶射や、電子ビームを用いた溶射などが適している。その他、絶縁性のエンジニアリングプラスチックを適宜な溶剤に溶かし、それを霧状にして吹き付ける、といった手法でも形成可能である。
【0032】
かかる溶射にて溶射絶縁層47の形成された電極導体41は、静電チャック50の接着対象面が研磨等にて平坦に仕上げられる。その他の溶射絶縁層47形成部位も必要に応じて適切な形状や適度な面粗度に仕上げられる。それから、静電チャック50が接着される。そして、カソード部40が出来上がったとき、溶射絶縁層47は、そのうちのオーバーラップ部47aが電極導体41のうち静電チャックの辺縁部と接する部分に来ており、頸部側面47b及び肩部上面47cの部分が静電チャック50から食み出て拡がっているが、電極導体41のうち静電チャック50の中央部と接する部分には無いものとなっている。
【0033】
この第1実施例のプラズマ処理装置について、その使用態様及び動作を説明する。装置全体の動作やプラズマ処理の手順等は公知の一般的なもので足りるので、ここでは、溶射絶縁層47の働き等について述べる。
【0034】
この場合、電極導体41は、静電チャック50と溶射絶縁層47と絶縁テープ45とによって僅かな隙間まで確実に覆われ、プラズマ処理空間13から完全に絶縁分離される。そして、プラズマ処理の進行に伴ってプラズマ処理空間13にプラズマが形成されても又は導入されても、そのプラズマは電極導体41の表面に達することができない又は例え到達したとしてもほんの僅かに過ぎない。
こうして、電極導体41がプラズマ被爆から守られる。
【0035】
また、そのようなプラズマ処理の実行と休止とが繰り返された場合、昇温と降温とが交互に行われて、その度に電極導体41が膨張収縮し、それに伴って溶射絶縁層47も伸縮させられるが、溶射絶縁層47は、電極導体41表面に比較的強く張り付いているうえ、溶射形成に基づいて伸縮性も良くなっているので、剥がれたり皺になったりすることは滅多に無い。
こうして、このプラズマ処理装置にあっては、接着式の静電チャックを電極に装着していても、その電極の絶縁が長期に亘って良好に保たれる。
【0036】
【第2実施例】
図2に要部を示した本発明のプラズマ処理装置が上述した第1実施例のものと相違するのは、絶縁シート48が追加された点である。
絶縁シート48は、絶縁テープ45と同様の絶縁物たとえばポリスチレンフイルムやポリイミドシート等からなるものでも良く或いは異質の絶縁物からなるものでも良いが、外縁部が絶縁テープ45と接着され、内周部が肩部上面47cの上面へ密に重ねられている。
【0037】
この場合も、電極導体41が静電チャック50と溶射絶縁層47と絶縁シート48と絶縁テープ45とによってプラズマ処理空間13から絶縁分離されるが、この場合は、絶縁シート48の導入によって肩部上面47cの拡がりが少なくて済むので、手間もコストも掛かる溶射作業が軽減される。
【0038】
【その他】
なお、上記実施例では、平行平板形エッチャーへの適用例について述べたが、この発明の適用は、エッチャーに限られるもので無く、平行平板形のものに限られるものでも無い。
【0039】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の第1の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、静電チャックを電極に接着するのを前提としつつも、静電チャック辺縁部近傍での電極導体の絶縁被覆に非接着方式を組み合わせたことにより、静電チャックの接着された電極でもその絶縁が長期に亘って良いプラズマ処理装置を実現することができたという有利な効果が有る。
【0040】
また、本発明の第2の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、溶射面積が少なくて済むようにしたことにより、静電チャックの接着された電極でもその絶縁が長期に亘って良いプラズマ処理装置を容易かつ安価に実現することができたという有利な効果を奏する。
【0041】
さらに、本発明の第3の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、溶射範囲を周りへ拡げたことにより、静電チャックの接着された電極でもその絶縁が長期に亘って良いプラズマ処理装置を容易に実現することができるようになったという有利な効果が有る。
【0042】
また、本発明の第4の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、絶縁性に加えてプラズマ耐性も良い絶縁材料を溶射するようにしたことにより、静電チャックの接着された電極でもその絶縁が長期に亘って良いプラズマ処理装置を確実に実現することがでるようになったという有利な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のプラズマ処理装置の第1実施例について、被処理物を保持する下部電極のうち辺縁部分の縦断面模式図である。
【図2】 本発明のプラズマ処理装置の第2実施例について、下部電極のうち辺縁部分の縦断面模式図である。
【図3】 被処理物を保持するために静電チャックを具えているプラズマ処理装置について、その一般的な構造を示す縦断面模式図であり、(a)が真空チャンバの全体図、(b)が静電チャックを装着した下部電極である。
【図4】 (a)〜(c)何れも従来のプラズマ処理装置における下部電極の辺縁部分についての縦断面模式図である。
【符号の説明】
1 ウエハ(処理対象板状体、基板、試料、被処理物)
2 真空チャンバ本体部(真空チャンバ)
2a 吸引口(排気口)
3 真空チャンバ蓋部(真空チャンバ)
4 可変バルブ(可変絞り、圧力制御機構、圧力制御手段)
4a ゲートバルブ(仕切弁)
5 真空ポンプ
11 アノード部(平行平板の一方、上部電極、対向壁)
11a アッパーサポート
13 プラズマ処理空間
31 RF電源(高周波電源)
31a 給電線(導電線)
40 カソード部(平行平板の他方、下部電極、被処理物の保持部)
40a ローアーサポート
41 電極導体(板状良導体、電極の導体部)
42 絶縁カバー部(電極導体周囲の絶縁性覆部)
43 シールドカバー(接地部)
44 絶縁リング(静電チャック周囲の絶縁部材)
45 絶縁テープ(プラズマ耐性フィルム、間隙内の絶縁シート部材)
46 絶縁リング(静電チャック周囲の絶縁部材)
47 溶射絶縁層(下部電極に溶射形成された絶縁部)
47a オーバーラップ部(静電チャックの辺縁部と接する部分)
47b 頸部側面(静電チャックとは接しない外延部・拡張部)
47c 肩部上面(静電チャックとは接しない外延部・拡張部)
48 絶縁シート(プラズマ耐性シート、間隙外の絶縁シート部材)
50 静電チャック(被処理物を保持する手段)
51 バイアス電源(直流高電圧電源)
51a 給電線(導電線)
51b 給電孔(導電線絶縁部)
52 上部絶縁層(基板側絶縁層、被処理物乗載側絶縁層)
53 導電層(中間層)
54 下部絶縁層(電極側絶縁層、電極導体接着側絶縁層)
55 中間接着層(導電層と上下絶縁層との接着層)
56 下部接着層(静電チャックと電極導体との接着層)
57 絶縁性接着剤(プラズマ耐性の静電チャック側周面被覆部材)

Claims (4)

  1. プラズマ空間を囲う真空チャンバと、この真空チャンバ内に設置された電極と、導電層を有し前記電極の表面に接着して設けられた静電チャックとを具備したプラズマ処理装置において、
    前記電極は前記静電チャックが配置される突状部と、前記突状部を囲む外縁部と、前記突状部と前記外縁部とを繋ぐ壁部とを有し、
    前記突状部における前記静電チャックの辺縁部と接する部分、前記壁部の表面および前記外縁部の表面には、絶縁材料の溶射にて形成された絶縁部が設けられており、
    前記静電チャックの辺縁部に絶縁リングを有しないことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. プラズマ空間を囲う真空チャンバと、この真空チャンバ内に設置された電極と、導電層を有し前記電極の表面に接着して設けられた静電チャックとを具備したプラズマ処理装置において、前記電極のうち前記静電チャックの中央部と接する部分は除いて前記静電チャックの辺縁部と接する部分に、絶縁材料の溶射にて形成された絶縁部が設けられており、前記静電チャックの辺縁部に絶縁リングを有しないことを特徴とするプラズマ処理装置。
  3. 前記絶縁部が、前記静電チャックから食み出て拡がっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載されたプラズマ処理装置。
  4. 前記絶縁材料がアルミナと二酸化珪素と珪素と炭化珪素とのうち何れか一つからなることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載されたプラズマ処理装置。
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