JP4867357B2 - 水素製造用のマイクロリアクター - Google Patents

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Description

本発明は、水素製造用のマイクロリアクターに係り、特に担持した触媒によってメタノール等の原料を改質して水素ガスを得るためのマイクロリアクターに関する。
従来から、触媒を利用したリアクターが種々の分野で使用されており、目的に応じて最適な設計がなされている。
一方、近年、地球環境保護の観点で二酸化炭素等の地球温暖化ガスの発生がなく、また、エネルギー効率が高いことから、水素を燃料とすることが注目されている。特に、燃料電池は水素を直接電力に変換できることや、発生する熱を利用するコジェネレーションシステムにおいて高いエネルギー変換効率が可能なことから注目されている。これまで燃料電池は宇宙開発や海洋開発等の特殊な条件において採用されてきたが、最近では自動車や家庭用分散電源用途への開発が進んでおり、また、携帯機器用の燃料電池も開発されている。
携帯機器用の燃料電池では小型化が必須であり、炭化水素系燃料を水蒸気改質して水素ガスを生成する改質器の小型化が種々検討されている。従来の小型燃料電池における水素製造では、そのほとんどが、異なる機能を有するマイクロリアクターを複数種組み合わせ使用している。例えば、メタノール改質反応に必要な熱源用のマイクロリアクターを、メタノール改質反応用のマイクロリアクターで挟持し、さらに、その外側に一酸化炭素除去用のマイクロリアクターを積層した構造の改質器が開発されている(特許文献1)。
特開2005−251750号公報
しかしながら、従来の水素製造用の改質器では、構成するマイクロリアクターの筐体の厚みにより、熱源用のマイクロリアクターと改質反応用のマイクロリアクターとの近接配置に限界があり、熱の利用効率が悪いという問題があった。また、従来の水素製造用の改質器では、改質反応に必要な熱供給のために、積層構造が必須であり、積層方向の厚みが大きくなり小型化(薄型化)に限界があった。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたものであり、小型(薄型)でありながら高効率の触媒反応を可能とする水素製造用のマイクロリアクターを提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明は、1組の金属基板が接合された接合体と、前記金属基板の少なくとも一方の金属基板の接合面に形成された微細溝部で構成された相互に独立するとともに同一平面に存在するトンネル状改質流路およびトンネル状燃焼流路と、前記トンネル状改質流路が接合体のいずれかの面に露出してなる原料導入口および生成ガス排出口と、前記トンネル状改質流路に形成された触媒担持層と、該触媒担持層に担持された改質触媒と、前記トンネル状燃焼流路が接合体のいずれかの面に露出してなる燃料導入口および燃焼ガス排出口と、前記トンネル状燃焼流路に形成された触媒担持層と、該触媒担持層に担持された燃焼触媒と、を備え、前記トンネル状改質流路と前記トンネル状燃焼流路とが並行しているような構成とした。
本発明の他の態様として、複数の前記接合体が、接合体間で前記トンネル状改質流路が連通され、かつ、接合体間で前記トンネル状燃焼流路が連通されるように、積層配置された積層体を有し、該積層体は、いずれかの面に露出してなる原料導入口および生成ガス排出口と、いずれかの面に露出してなる燃料導入口および燃焼ガス排出口と、を備えるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記触媒担持層が金属酸化膜であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記金属酸化膜がセラミックス溶射により形成したセラミックス皮膜であるような構成、または、前記金属酸化膜が前記金属基板の陽極酸化により形成されたものであるような構成、または、前記金属酸化膜がウォッシュコート処理により形成されたものであるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記接合体は、前記金属基板上に絶縁膜を介して発熱体を備えるような構成とした。
このような本発明は、接合体を構成する金属基板の接合面にトンネル状改質流路とトンネル状燃焼流路を備えるので、これら2種の流路を極限まで近接配置することができ、トンネル状燃焼流路で酸化触媒反応により発生した熱が、トンネル状改質流路内での改質触媒反応に高効率で利用され、かつ、同一平面に発熱機能部位と改質機能部位とが存在するので、マイクロリアクターの薄型化が可能であり、このように1個のマイクロリアクター内に発熱機能と改質機能とを有するので、従来の熱源用のマイクロリアクターと改質反応用のマイクロリアクターとの積層構造が不要となり、燃料電池用改質器の小型化(薄型化)が可能である。また、トンネル状改質流路と前記トンネル状燃焼流路とが並行して配置される場合には、トンネル状改質流路の均一な加熱が可能となる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の水素製造用のマイクロリアクターの一実施形態を示す斜視図であり、図2は図1に示されるマイクロリアクターのA−A線における縦断面図である。また、図3は、図1に示されるマイクロリアクターを構成する1組の金属基板を離間させた状態を示す平面図であり、(A)は金属基板3の平面図、(B)は金属基板4の平面図である。また、図4は、図2の部分拡大図である。
図1〜図4において、本発明の水素製造用のマイクロリアクター1は、一方の面3aに微細溝部5aと微細溝部6aが形成された金属基板3と、一方の面4aに微細溝部5bと微細溝部6bが形成された金属基板4とが、微細溝部5aと微細溝部5bとが対向し、微細溝部6aと微細溝部6bとが対向するように接合された接合体2を有している。この接合体2の内部には、対向する微細溝部5a,5bで構成されたトンネル状改質流路11と、対向する微細溝部6a,6bで構成されたトンネル状燃焼流路13が形成されている。このトンネル状改質流路11とトンネル状燃焼流路13は相互に独立している。そして、トンネル状改質流路11の内壁面には触媒担持層12を介して改質触媒C1が担持されており、トンネル状燃焼流路13の内壁面には触媒担持層14を介して燃焼触媒C2が担持されている。また、上記の接合体2の面2aには、トンネル状改質流路11の両端部が露出しており、それぞれ原料導入口8Aと生成ガス排出口8Bを構成し、また、トンネル状燃焼流路13の両端部が露出しており、それぞれ燃料導入口9Aと燃焼ガス排出口9Bを構成している。尚、図2、図3では、触媒担持層12,14を省略している。
図3(A)に示されるように、マイクロリアクター1を構成する金属基板3に形成された微細溝部5a,6aは、相互に独立した状態で並行している。すなわち、微細溝部5a,6aは、180度折り返して蛇行しながら連続する形状で形成されている。一方、金属基板4に形成された微細溝部5b,6bも、相互に独立した状態で並行している。すなわち、微細溝部5b,6bは、180度折り返して蛇行しながら連続する形状で形成されている。そして、微細溝部5aと微細溝部5b、微細溝部6aと微細溝部6bは、金属基板3,4の接合面に対して対称関係にあるパターン形状である。したがって、金属基板3,4の接合により、微細溝部5aと微細溝部5bが完全に対向してトンネル状改質流路11が形成され、微細溝部6aと微細溝部6bが完全に対向してトンネル状燃焼流路13が形成されている。
マイクロリアクター1を構成する金属基板3,4は、トンネル状改質流路11、トンネル状燃焼流路13の壁面に直接触媒C1、C2を担持しないので、微細溝部5a,6a、微細溝部5b,6bの加工が容易で、かつ、接合が容易な金属材料を選択することができ、例えば、ステンレス基板、銅基板、アルミニウム基板、チタン基板、鉄基板、鉄合金基板等であってよい。ステンレス基板の場合、微細溝部の精密加工が容易であるとともに、拡散接合により強固な接合体2が得られる。また、銅基板の場合、微細溝部の精密加工が容易であるとともに、レーザー溶接、抵抗溶接、ロウ付けにより強固な接合体2が得られる。金属基板3,4の厚みは、マイクロリアクター1の大きさ、使用する金属の熱容量、熱伝導率等の特性、形成する微細溝部の大きさ等を考慮して適宜設定することができるが、例えば、50〜5000μm程度の範囲で設定することができる。
金属基板3,4に形成される微細溝部5a,6a、微細溝部5b,6bは、図3に示されるような形状に限定されるものではなく、対向する微細溝部5a,5b、微細溝部6a,6bで構成されるトンネル状改質流路11、トンネル状燃焼流路13内に担持する改質触媒C1、燃焼触媒C2の量が多くなり、かつ、原料が改質触媒C1と接触し、燃料が燃焼触媒C2と接触する流路長が長くなるような任意の形状とすることができる。図5は、微細溝部の形状の他の例を示す図3(A)相当の図である。図5に示される例では、微細溝部5a,6aが相互に独立した状態で並行して渦巻き形状に形成されている。
また、トンネル状改質流路11、トンネル状燃焼流路13の流体の流れ方向に垂直な断面形状は、円形状、楕円形状が好ましい。このようなトンネル状改質流路11、トンネル状燃焼流路13の径は、例えば、100〜2000μm程度の範囲内で設定することができ、トンネル状改質流路11とトンネル状燃焼流路13との隔壁の厚みT(図4参照)は、例えば、50〜1000μm程度とすることができる。また、トンネル状改質流路11、トンネル状燃焼流路13の流路長は、例えば、30〜300mm程度の範囲とすることができる。
触媒担持層12,14は、金属酸化膜とすることができる。金属酸化膜としては、例えば、アルミナ溶射により形成したアルミナ皮膜等のセラミックス被膜、あるいは金属基板3,4を陽極酸化して形成した金属酸化膜、あるいはウォッシュコート処理により形成した金属酸化膜が挙げられる。このような触媒担持層12,14の厚みは、例えば、10〜50μm程度の範囲で設定することができる。
改質触媒C1、燃焼触媒C2としては、従来から水素製造に使用されているCu−Zn系等の改質触媒、Pt、Pd、NiO、Co23、CuO等の燃焼触媒を使用することができる。
尚、上述のマイクロリアクター1は、接合体2の表面に絶縁膜を備えるものであってもよい。この場合の絶縁膜としては、金属基板3,4を陽極酸化して形成した金属酸化膜であってよく、また、ゾルゲル法により形成した絶縁膜、ポリイミドフィルムを熱圧着して形成したポリイミド膜、スパッタリング法等により形成したセラミック(Al23、SiO2)からなる絶縁膜、化学溶液法により形成した金属酸化膜が挙げられる。
このようなマイクロリアクター1では、接合体2の燃料導入口9Aから燃料が導入されることにより、トンネル状燃焼流路13内で燃焼触媒C2による酸化触媒反応により発熱を生じ、一方、原料導入口8Aから原料が導入されることにより、トンネル状改質流路11内で改質触媒C1による改質触媒反応が生じる。そして、トンネル状改質流路11内での改質触媒反応は、並行しているトンネル状燃焼流路13から供給される熱により、反応効率が極めて高いものとなる。また、マイクロリアクター1は、同一平面に改質機能部位(トンネル状改質流路11)と発熱機能部位(トンネル状燃焼流路13)とが存在するので、従来の熱源用のマイクロリアクターと改質反応用のマイクロリアクターとを積層した構造のマイクロリアクターに比べて、大幅な薄型化が可能である。
図6は本発明の水素製造用のマイクロリアクターの他の実施形態を示す図4相当の縦断面図である。図6において、本発明の水素製造用のマイクロリアクター21は、一方の面24aに微細溝部25,26が形成された金属基板24と、微細溝部25,26を覆うように金属基板24の面24aに接合された金属基板(カバー部材)23とからなる接合体22を有している。この接合体22の内部には、微細溝部25と金属基板23とで構成されたトンネル状改質流路31と、微細溝部26と金属基板23とで構成されたトンネル状燃焼流路33とが形成されている。そして、トンネル状改質流路31には触媒担持層32を介して改質触媒C1が担持され、トンネル状燃焼流路33には触媒担持層34を介して燃焼触媒C2が担持されている。
金属基板24の微細溝部25,26は、図3(B)に示される微細溝部5b,6bと同様に、相互に独立した状態で並行しており、例えば、180度折り返して蛇行しながら連続する形状であってよい。また、微細溝部25,26の断面形状は円弧形状ないし半円形状、あるいは、U字形状等であってよい。そして、トンネル状改質流路31の一方の開口端が原料導入口(図示せず)となり、他方の開口端が生成ガス排出口(図示せず)となっており、また、トンネル状燃焼流路33の一方の開口端が燃料導入口(図示せず)となり、他方の開口端が燃焼ガス排出口(図示せず)となっている。
このようなマイクロリアクター21を構成する金属基板(カバー部材)23、金属基板24は、上述の実施形態の金属基板3,4と同様の材料を使用することができる。また、金属基板24の厚みは、マイクロリアクター21の大きさ、使用する金属材料の熱容量、熱伝導率等の特性、形成する微細溝部25,26の大きさ等を考慮して適宜設定することができるが、例えば、50〜5000μm程度の範囲で設定することができる。また、金属基板23の厚みは、使用する材料等を考慮して適宜設定することができ、例えば、20〜2000μm程度の範囲で設定することができる。
マイクロリアクター21を構成する触媒担持層32,34は、上述の実施形態の触媒担持層12,14と同様とすることができる。
また、改質触媒C1、燃焼触媒C2としては、従来から水素製造に使用されているCu−Zn系等の改質触媒、Pt、Pd、NiO、Co23、CuO等の燃焼触媒を使用することができる。
尚、上述のマイクロリアクター21も、接合体22の表面に絶縁膜を備えるものであってもよく、この場合の絶縁膜としては、上述の絶縁膜を挙げることができる。
このようなマイクロリアクター21では、トンネル状改質流路31内での改質触媒反応が、並行しているトンネル状燃焼流路33から供給される熱により、高い効率で進行する。また、マイクロリアクター21は、同一平面に改質機能部位(トンネル状改質流路31)と発熱機能部位(トンネル状燃焼流路33)とが存在するので、従来の熱源用のマイクロリアクターと改質反応用のマイクロリアクターとを積層した構造のマイクロリアクターに比べて、大幅な薄型化が可能である。
本発明のマイクロリアクターは、必要なトンネル状改質流路の長さ、トンネル状燃焼流路の長さを確保するために、上述のような接合体を複数積層した構造であってもよい。図7は、このような実施形態を示す図2相当の縦断面図である。図7において、マイクロリアクター41は、3個の接合体42a,42b,42cを積層した積層体42を備えている。
積層体42を構成する各接合体42a,42b,42cには、上述の接合体2と同様に、対向する微細溝部で構成されたトンネル状改質流路51と、対向する微細溝部で構成されたトンネル状燃焼流路53が形成されている。このトンネル状改質流路51とトンネル状燃焼流路53は相互に独立している。また、トンネル状改質流路51の内壁面には触媒担持層(図示せず)を介して改質触媒が担持されており、トンネル状燃焼流路53の内壁面には触媒担持層(図示せず)を介して燃焼触媒が担持されている。
このような接合体42a,42b,42cのうち、積層体42の一方の最外層に位置する接合体42aのトンネル状改質流路51の一方の端部は、原料導入口48Aとして積層体42の表面に位置し、また、トンネル状燃焼流路53の一方の端部は、燃料導入口49Aとして積層体42の表面に位置する。また、接合体42aのトンネル状改質流路51の他方の端部、および、トンネル状燃焼流路53の他方の端部は、それぞれ、接合体42bのトンネル状改質流路51の一方の端部、トンネル状燃焼流路53の一方の端部と連通されている。また、接合体42bのトンネル状改質流路51の他方の端部、および、トンネル状燃焼流路53の他方の端部は、それぞれ、接合体42cのトンネル状改質流路51の一方の端部、トンネル状燃焼流路53の一方の端部と連通されている。そして、最外層に位置する接合体42cのトンネル状改質流路51の他方の端部は、生成ガス排出口48Bとして積層体42の表面に位置し、トンネル状燃焼流路53の他方の端部は、燃焼ガス排出口49Bとして積層体42の表面に位置している。
尚、上述のマイクロリアクター41も、各接合体42a,42b,42cの表面に絶縁膜を備えるものであってもよく、この場合の絶縁膜としては、上述の絶縁膜を挙げることができる。
このような積層構造のマイクロリアクター41においても、各接合体42a,42b,42cにおいて、トンネル状改質流路51内での改質触媒反応が、並行しているトンネル状燃焼流路53から供給される熱により、高い効率で進行する。また、各接合体42a,42b,42cは、同一平面に改質機能部位(トンネル状改質流路51)と発熱機能部位(トンネル状燃焼流路53)とが存在するので、同等の水素製造能力を備える従来の積層構造のマイクロリアクターに比べて、大幅な薄型化が可能である。
上述の本発明の水素製造用のマイクロリアクターは、発熱体を備えるものであってもよい。図8は、このような本発明のマイクロリアクターの実施形態を示す図2相当の縦断面図である。図8において、本発明のマイクロリアクター1′は、上述のマイクロリアクター1の接合体2の表面に絶縁膜16を備え、金属基板4側の絶縁膜16を介して発熱体17が設けられている。発熱体17には電極18,18が形成され、この電極18,18が露出するような電極開口部19a,19aを有する発熱体保護層19が、発熱体17を覆うように設けられたものである。
絶縁膜16は、例えば、ポリイミド、セラミック(Al23、SiO2)等とすることができる。また、絶縁膜16は、接合体2の陽極酸化により形成した金属酸化膜であってもよい。さらに、化学溶液法により形成した金属酸化膜であってもよい。このような絶縁膜16の厚みは、使用する材料の特性等を考慮して適宜設定することができ、例えば、1〜150μm程度の範囲で設定することができる。
発熱体17は、吸熱反応である原料の改質触媒反応等に必要な熱を供給するためのものであり、カーボンペースト、ニクロム(Ni−Cr合金)、W(タングステン)、Mo(モリブデン)等の材質を使用することができる。この発熱体17は、例えば、幅10〜200μm程度の細線を、トンネル状改質流路11が形成されている領域に相当する金属基板4(絶縁層16)上の領域全面に引き回したような形状とすることができる。
このような発熱体17に形成された通電用の電極18,18は、Au、Ag、Pd、Pd−Ag等の導電材料を用いて形成することができる。
また、発熱体保護層19は、例えば、Al23、SiO2等のセラミック材料、感光性ポリイミド、ワニス状のポリイミド等により形成することができる。また、発熱体保護層19の厚みは、使用する材料等を考慮して適宜設定することができるが、例えば、2〜25μm程度の範囲で設定することができる。
尚、上記の発熱体17、電極18,18、発熱体保護層19を金属基板3上に配設してもよいことは勿論である。
また、上述のマイクロリアクター21,41においても、発熱体を配設することができる。
上述のマイクロリアクターの各実施形態は例示であり、本発明はこれらに限定さえるものではない。したがって、原料導入口と生成ガス排出口、燃料導入口と燃焼ガス排出口の位置は適宜設定することができ、また、これらに所望のインターフェースを配設してもよい。
次に、本発明のマイクロリアクターの製造例を説明する。
図9および図10は、上述のマイクロリアクター1を例として、本発明の水素製造用のマイクロリアクターの製造例を説明するための工程図であり、図4相当の断面形状を示している。まず、金属基板3の一方の面3aに微細溝部5aと微細溝部6aを形成し、金属基板4の一方の面4aに微細溝部5bと微細溝部6bを形成する(図9(A))。この微細溝部5a,6a、微細溝部5b,6bは、金属基板3,4の面3a,4aに所定の開口パターンを有するレジストパターン61,62を形成し、このレジストパターン61,62をマスクとしてウエットエッチングにより金属基板3,4をエッチングして形成することができる。これにより、マイクロマシーンによる加工を不要とすることができる。
金属基板3,4は、形成される微細溝部5aと微細溝部5bのパターン形状が、また、微細溝部6aと微細溝部6bのパターン形状が、金属基板3,4の接合面(3a,4a)に対して対称関係にある1組の金属基板をなす。また、金属基板3では、微細溝部5aの端部に原料導入口8Aと生成ガス排出口8Bを穿設し、微細溝部6aの端部に燃料導入口9Aと燃焼ガス排出口9Bを穿設する。
微細溝部5a,6a、微細溝部5b,6bは、断面が円弧形状ないし半円形状、あるいは、U字形状とすることができる。また、微細溝部は、流体の流れ方向に沿った壁面に角部が存在しないものが好ましい。このような形状とすることにより、後の触媒を担持する工程において、角部に触媒が堆積することが防止され、均一な触媒担持が可能となる。使用する金属基板3,4の材質は、微細溝部5a,6a、微細溝部5b,6bに直接触媒を担持しないので、微細溝部の精密加工が容易で、かつ、接合が容易な金属材料を選択することができ、例えば、ステンレス基板、銅基板、アルミニウム基板、チタン基板、鉄基板、鉄合金基板等であってよい。
次に、上記のレジストパターン61,62を介して、金属基板3,4の接合面3a,4aにセラミックス溶射を行って触媒担持層64を形成する(図9(B))。その後、レジストパターン61,62を除去するとともに、不要な触媒担持層64をリフトオフして除去する。これにより、微細溝部内にのみ触媒担持層を形成する。すなわち、微細溝部5a,5bには、触媒担持層12が形成され、微細溝部6a,6b内には触媒担持層14が形成される(図9(C))。
セラミックス溶射は、例えば、プラズマスプレー法(高温のプラズマを利用し、アルミナ溶射粉末を溶融して基材表面にスプレーコートする)により行うことができる。このような触媒担持層64(12,14)の厚みは、例えば、10〜50μmの範囲で設定することができる。また、上述のように、レジストパターン61,62の除去と同時に、不要な触媒担持層64がリフトオフされるので、金属基板3,4において清浄な接合面が確保されることとなる。
尚、溝部を形成した後、触媒担持層を形成する前に、微細溝部の壁面を粗面化処理してもよい。この粗面化処理は、例えば、サンドブラスト処理、エッチング処理および粗面化めっき処理のいずれかとすることができ、粗面化の程度は、例えば、平均表面粗さRaが0.2〜2.0μmの範囲内となるように設定することができる。
また、上記のレジストパターン61,62が耐溶射性を備えていない場合は、微細溝部を形成した後にレジストパターン61,62を除去し、微細溝部に対応した開口部を有するメタルマスクを介してセラミックス溶射を行うことができる。あるいは、微細溝部を形成した後にレジストパターン61,62を除去し、次いで、金属基板3,4の面3a,4aの微細溝部が形成されていない部位に、耐溶射性を有するレジストパターンを形成し、このレジストパターンを介してセラミックス溶射を行うこともできる。いずれの場合も、不要な触媒担持層64がリフトオフされるので、金属基板3,4において清浄な接合面が確保されることとなる。
次に、1組の金属基板3,4を、微細溝部5aと微細溝部5bとが対向し、微細溝部6aと微細溝部6bとが対向するように、面3a,4aで接合して接合体2を形成する(図10(A))。
上記のように、微細溝部5aと微細溝部5b、微細溝部6aと微細溝部6bは、金属基板3,4の接合面(3a,4a)に対して対称関係にあるパターン形状であるため、金属基板3,4の接合により、微細溝部5aと微細溝部5b、微細溝部6aと微細溝部6bが完全に対向して、それぞれトンネル状改質流路11とトンネル状燃焼流路13が形成される。このトンネル状改質流路11、トンネル状燃焼流路13の流体の流れ方向に垂直な断面における内壁面の形状は略円形状であり、内壁面の全面に触媒担持層12,14を備えたものとなる。上記の金属基板3,4の接合は、例えば、ステンレス基板を使用する場合には拡散接合により行え、銅基板等を使用する場合には拡散接合、レーザー溶接、抵抗溶接、ロウ付け等により行うことができる。
次いで、トンネル状改質流路11の内壁面の触媒担持層12に改質触媒C1を担持し、トンネル状燃焼流路13の内壁面の触媒担持層14に改質触媒C2を担持することにより、マイクロリアクター1が得られる(図10(B))。触媒担持層12,14への触媒C1,C2の担持は、例えば、各触媒懸濁液を接合体2のトンネル状改質流路11内、トンネル状燃焼流路13内に流して充填し、その後、触媒懸濁液をトンネル状改質流路11、トンネル状燃焼流路13から抜いて乾燥することにより行うことができる。尚、上記の乾燥時に、振動あるいは回転を接合体2に与えることにより、より均一な触媒担持が可能となる。
また、図11は、上述のマイクロリアクター21を例として、本発明の水素製造用のマイクロリアクターの他の製造例を説明するための工程図であり、図6相当の断面形状を示している。まず、金属基板24の一方の面24aに微細溝部25,26を形成する(図11(A))。この微細溝部25,26の形成は、上述の金属基板3への微細溝部5a,6aの形成、あるいは、金属基板4への微細溝部5b,6bの形成と同様に行うことができる。形成される微細溝部25,26は、断面が円弧形状ないし半円形状、あるいは、U字形状が好ましく、また、流体の流れ方向に沿った壁面に角部が存在しないものが好ましい。このような形状とすることにより、後の触媒を担持する工程において角部に触媒が堆積することが防止され、均一な触媒担持が可能となる。使用する金属基板24の材質は、次の陽極酸化により金属酸化膜の形成が可能なAl、Si、Ta、Nb、V、Bi、Y、W、Mo、Zr、Hf等を挙げることできる。
次に、金属基板(カバー部材)23を金属基板面24aに接合して接合体22を形成する(図11(B))。金属基板23の材質も、次の陽極酸化により金属酸化膜の形成が可能なAl、Si、Ta、Nb、V、Bi、Y、W、Mo、Zr、Hf等を使用することができる。この金属基板23の金属基板面24aへの接合は、例えば、拡散接合、ロウ付け等により行うことができる。この接合の際、金属基板(カバー部材)23に設けられている原料導入口(図示せず)と生成ガス排出口(図示せず)が、金属基板24に形成された微細溝部25の流路の両端部に一致し、金属基板(カバー部材)23に設けられている燃料導入口(図示せず)と燃焼ガス排出口(図示せず)が、金属基板24に形成された微細溝部26の流路の両端部に一致するように位置合わせをする。このように形成した接合体22には、微細溝部25,26が金属基板(カバー部材)23で覆われて、トンネル状改質流路31、トンネル状燃焼流路33が形成されている。
次に、接合体22を陽極酸化して、トンネル状改質流路31、トンネル状燃焼流路33の内壁面を含む全面に金属酸化膜(絶縁膜)36を形成する(図11(C))。これにより、トンネル状改質流路31の内壁面には、金属酸化物からなる触媒担持層32が形成され、トンネル状燃焼流路33の内壁面には、金属酸化物からなる触媒担持層34が形成される。このような金属酸化膜32,34,36の形成は、接合体22を外部電極の陽極に接続した状態で、陽極酸化溶液に浸漬して陰極と対向させ通電することにより行うことができる。
次いで、トンネル状改質流路31の内壁面の触媒担持層32に改質触媒C1を担持し、トンネル状燃焼流路33の内壁面の触媒担持層34に改質触媒C2を担持することにより、マイクロリアクター21が得られる(図11(D))。触媒担持層32,34への触媒C1,C2の担持は、上述の触媒担持層12,14への触媒C1,C2の担持と同様に行うことができる。尚、この製造例では、接合体22の表面に絶縁膜36を備えたものとなっている。
また、上記の製造例では、次のような工程としてもよい。まず、微細溝部25,26を形成した金属基板24に陽極酸化を施して全面に金属酸化膜36(32,34)を形成する。次に、接合面となる面24aに存在する金属酸化膜36を研磨して除去した後、金属基板24と金属基板(カバー部材)23を接合する。その後、トンネル状改質流路31の内壁面の触媒担持層32に改質触媒C1を担持し、トンネル状燃焼流路33の内壁面の触媒担持層34に改質触媒C2を担持させる。
また、上記の製造例では、陽極酸化によって、金属酸化物からなる触媒担持層32,34を形成するが、ウォッシュコート処理によって金属酸化物からなる触媒担持層32,34を形成してもよい。この場合、金属基板23,24として、ベーマイト処理による金属酸化物の形成が可能な材料、例えば、Cu、ステンレス、Fe、Al等を使用する。そして、例えば、アルミナゾルのようなベーマイトアルミナが分散されている状態の懸濁液を用い、この懸濁液の粘度を十分に低下させたものを接合体22のトンネル状改質流路31、トンネル状燃焼流路33内に流し込み、その後、乾燥させ、ベーマイト被膜を流路内面に固定化させること(ウォッシュコート処理)により行うことができる。
また、接合体の表面に絶縁膜を備えるマイクロリアクターを製造する場合には、上述のように陽極酸化により絶縁膜を形成する他に、ゾルゲル法により形成した金属酸化膜、ポリイミドフィルムを熱圧着して形成したポリイミド膜、スパッタリング法等により形成したセラミック(Al23、SiO2)からなる絶縁膜、化学溶液法により形成した金属酸化膜が挙げられる。化学溶液法には、スプレー法、溶液スプレー法があり、スプレー法は、金属基板を金属酸化物の成膜温度以上に加熱し、金属源として金属塩または金属錯体が溶解した溶液と金属基板を接触させることにより、金属基板上に金属酸化膜を形成するものである。また、溶液スプレー法は、まず、溶液法により、金属源として金属塩または金属錯体が溶解した溶液に還元剤あるいは酸化剤を添加し、この溶液に金属基板を接触させて金属酸化膜を成膜する。その後、上記のスプレー法により、更に金属酸化膜を成膜するものである。尚、溶液法により成膜する金属酸化膜と、スプレー法により成膜する金属酸化膜が異種のものであってもよい。
また、上述の図8で説明したように、マイクロリアクターが発熱体17を備える場合には、発熱体17は、カーボンペースト、ニクロム(Ni−Cr合金)、W、Mo等の材質を使用して形成することができる。発熱体の形成方法としては、上記の材料を含有するペーストを用いてスクリーン印刷により形成する方法、上記の材料を含有するペーストを用いて塗布膜を形成し、その後、エッチング等によりパターニングする方法、上記材料を用いて真空成膜法により薄膜を形成し、その後、エッチング等によりパターニングする方法等を挙げることができる。また、通電用の電極18,18は、Au、Ag、Pd、Pd−Ag等の導電材料を用いて形成することができ、例えば、上記の導電材料を含有するペーストを用いてスクリーン印刷により形成することができる。さらに、電極18,18が露出するように発熱体17上に位置する発熱体保護層19は、ポリイミド、セラミック(Al23、SiO2)等の材料を用いて形成することができ、例えば、上記材料を含有するペーストを用いてスクリーン印刷により電極開口部19a,19aを有するパターンで形成することができる。
尚、上述の製造例は例示であり、本発明のマイクロリアクターはこれらの製造例に限定されるものではない。
次に、より具体的な実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
[実施例1]
金属基板として厚み1000μmのSUS304基板(50mm×60mm)を準備し、このSUS304基板の両面に感光性レジスト材料(東京応化工業(株)製OFPR)をディップ法により塗布(膜厚7μm(乾燥時))した。次に、SUS304基板の微細溝部を形成する側のレジスト塗膜上に、図3に示されるような相互に独立した微細溝部を形成するためのフォトマスクを配した。また、上記と同様のSUS304基板を準備し、同様に感光性レジスト材料を塗布し、SUS304基板の微細溝部を形成する側のレジスト塗膜上に、フォトマスクを配した。このフォトマスクは、上記のフォトマスクと面対称となるものとした。
次いで、上記の1組のSUS304基板について、それぞれフォトマスクを介してレジスト塗布膜を露光し、炭酸水素ナトリウム溶液を使用して現像した。これにより、各SUS304基板の一方の面には、図3に示されるように蛇行した開口部(開口部幅1000μm)を有するレジストパターンが形成された。
次に、上記のレジストパターンをマスクとして、下記の条件でSUS304基板をエッチングした。
(エッチング条件)
・温度 : 50℃
・エッチング液(塩化第二鉄溶液) 比重濃度: 45ボーメ(°B’e)
これにより、1組のSUS304基板は、その一方の面に、幅500μm、深さ650μmの微細溝が2本、相互に独立して図3に示されるように並行状態にある微細溝部(各微細溝の流路長500mm)が形成された。この微細溝部の流体の流れ方向に垂直な断面における内壁面の形状は略半円形状であった。
次に、一方のSUS304基板について、並行状態にある2本の微細溝部の両端部(計4ヶ所)に貫通孔(開口径800μm)をエッチングにより穿設した。
上述のように微細溝部が形成された1組のSUS304基板の微細溝部形成面に対して、プラズマスプレー法によりアルミナ溶射を行った。
次いで、水酸化ナトリウム溶液を用いてレジストパターンを除去し、水洗した。このレジストパターン除去により、不要なアルミナ溶射膜がリフトオフされ、微細溝部内にのみアルミナ溶射膜からなる触媒担持層(厚み30μm)が形成された。
次いで、上記の1組のSUS304基板を、互いの微細溝部が対向するように下記の条件で拡散接合して接合体を作製した。この接合では、1組の基板の微細溝部どうしが完全に対向するように位置合わせをした。これにより、接合体の一つの面に原料導入口と生成ガス排出口とが存在するトンネル状改質流路と、同じ面に燃料導入口と燃焼ガス排出口とが存在するトンネル状燃焼流路が、接合体内に形成された。
(拡散接合条件)
・雰囲気 :真空中
・接合温度 :1000℃
・接合時間 :12時間
次に、接合体のトンネル状改質流路内に下記組成の改質触媒懸濁液を充填し、また、トンネル状燃焼流路内に下記組成の燃焼触媒懸濁液を充填し、その後、15分間放置し、次いで、各触媒懸濁液を抜き、120℃、3時間の乾燥還元処理、および、400℃、大気中での焼成を施した。これにより、トンネル状改質流路内全面に改質触媒を担持させ、トンネル状燃焼流路内全面に燃焼触媒を担持させた。
(改質触媒懸濁液の組成)
・Al … 5.4重量%
・Cu … 2.6重量%
・Zn … 2.8重量%
・水 … 88重量%
・分散剤 … 1.2重量%
(燃焼触媒懸濁液の組成)
・Pt … 0.2重量%
・水 … 99重量%
・分散剤 … 0.8重量%
これにより、図1〜図4に示されるような本発明のマイクロリアクターを得ることができた。
本発明は、メタノールの改質、一酸化炭素の酸化除去等の反応からなる水素製造の用途に利用することができる。
本発明の水素製造用のマイクロリアクターの一実施形態を示す斜視図である。 図1に示されるマイクロリアクターのA−A線における縦断面図である。 図1に示されるマイクロリアクターを構成する1組の金属基板を離間させた状態を示す平面図である。 図2の部分拡大図である。 本発明のマイクロリアクターを構成する金属基板の微細溝部の形状の他の例を示す図である。 本発明のマイクロリアクターの他の実施形態を示す図4相当の縦断面図である。 本発明のマイクロリアクターの他の実施形態を示す図2相当の縦断面図である。 本発明のマイクロリアクターの他の実施形態を示す図2相当の縦断面図である。 本発明のマイクロリアクターの製造例を説明するための工程図である。 本発明のマイクロリアクターの製造例を説明するための工程図である。 本発明のマイクロリアクターの他の製造例を説明するための工程図である。
符号の説明
1,1′,21,41…マイクロリアクター
2,22,42a,42b,42c…接合体
42…積層体
3,4,23,24…金属基板
5a,5b,6a,6b,25,26…微細溝部
8A,48A…原料導入口
8B,48B…生成ガス排出口
9A,49A…燃料導入口
9B,49B…燃焼ガス排出口
11,31,51…トンネル状改質流路
13,33,53…トンネル状燃焼流路
12,14,32,34…触媒担持層
16…絶縁膜
17…発熱体
18…電極
19…発熱体保護層
C1…改質触媒
C2…燃焼触媒

Claims (7)

  1. 1組の金属基板が接合された接合体と、前記金属基板の少なくとも一方の金属基板の接合面に形成された微細溝部で構成された相互に独立するとともに同一平面に存在するトンネル状改質流路およびトンネル状燃焼流路と、前記トンネル状改質流路が接合体のいずれかの面に露出してなる原料導入口および生成ガス排出口と、前記トンネル状改質流路に形成された触媒担持層と、該触媒担持層に担持された改質触媒と、前記トンネル状燃焼流路が接合体のいずれかの面に露出してなる燃料導入口および燃焼ガス排出口と、前記トンネル状燃焼流路に形成された触媒担持層と、該触媒担持層に担持された燃焼触媒と、を備え、前記トンネル状改質流路と前記トンネル状燃焼流路とが並行していることを特徴とする水素製造用のマイクロリアクター。
  2. 複数の前記接合体が、接合体間で前記トンネル状改質流路が連通され、かつ、接合体間で前記トンネル状燃焼流路が連通されるように、積層配置された積層体を有し、該積層体は、いずれかの面に露出してなる原料導入口および生成ガス排出口と、いずれかの面に露出してなる燃料導入口および燃焼ガス排出口と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の水素製造用のマイクロリアクター。
  3. 前記触媒担持層は、金属酸化膜であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水素製造用のマイクロリアクター。
  4. 前記金属酸化膜は、セラミックス溶射により形成したセラミックス皮膜であることを特徴とする請求項3に記載の水素製造用のマイクロリアクター。
  5. 前記金属酸化膜は、前記金属基板の陽極酸化により形成されたものであることを特徴とする請求項3に記載の水素製造用のマイクロリアクター。
  6. 前記金属酸化膜は、ウォッシュコート処理により形成されたものであることを特徴とする請求項3に記載の水素製造用のマイクロリアクター。
  7. 前記接合体は、前記金属基板上に絶縁膜を介して発熱体を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の水素製造用のマイクロリアクター。
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