JP2009202130A - 発熱基板およびそれを用いたマイクロリアクター - Google Patents

発熱基板およびそれを用いたマイクロリアクター Download PDF

Info

Publication number
JP2009202130A
JP2009202130A JP2008049233A JP2008049233A JP2009202130A JP 2009202130 A JP2009202130 A JP 2009202130A JP 2008049233 A JP2008049233 A JP 2008049233A JP 2008049233 A JP2008049233 A JP 2008049233A JP 2009202130 A JP2009202130 A JP 2009202130A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
microreactor
substrate
metal substrate
heat generating
shape
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008049233A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiko Takeuchi
明彦 竹内
Takeshi Kihara
健 木原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2008049233A priority Critical patent/JP2009202130A/ja
Publication of JP2009202130A publication Critical patent/JP2009202130A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】マイクロリアクターへの位置決めと溶接が容易な発熱基板と、高効率の触媒反応を可能とする信頼性の高いマイクロリアクターを提供する。
【解決手段】マイクロリアクターに溶接して使用する発熱基板1を、金属基板2と、この金属基板2上に電気絶縁層3を介して配設された発熱体4とを有するものとし、金属基板2は、周縁部に複数の凸部5を有し、これらの凸部5の先端を結ぶ形状を、マイクロリアクター11の溶接対象面11Aの周辺形状と一致するように構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発熱基板とマイクロリアクターに係り、特にマイクロリアクターへの溶接が容易な発熱基板と、担持した触媒によって所望の吸熱反応を進行させるためのマイクロリアクターに関する。
従来から、触媒を利用したリアクターが種々の分野で使用されており、目的に応じて最適な設計がなされている。例えば、近年、開発が進んでいる燃料電池、特に携帯機器用の燃料電池では、炭化水素系燃料を水蒸気改質して水素ガスを生成するための種々のマイクロリアクターが開発されている(特許文献1)。
このようなマイクロリアクターでは、担持した触媒による所望の吸熱反応を進行させるための発熱体が配設されており、マイクロリアクターが金属製である場合には、電気絶縁層を介して発熱体が形成される。しかし、マイクロリアクターに電気絶縁層と発熱体を直接形成すると、形成した電気絶縁層や発熱体のみに欠陥が存在する場合であっても、マイクロリアクターも不良とされ、製造効率が悪いものとなる。このため、発熱体を設けた発熱基板を別途製造し、金属製のマイクロリアクターに固着して配設する方法が知られている。マイクロリアクターへの発熱基板の固着方法としては、接着剤を使用することも可能であるが、接着剤と他の金属材料との熱膨張係数に違いに起因して、加熱の繰り返しによる剥離が生じるという問題があった。このため、金属製のマイクロリアクターにレーザーで溶接して配設する方法が採られている。図14は、このような従来のマイクロリアクターを示す例であり、マイクロリアクター51の所望の面51Aに発熱基板53がレーザーで溶接して配設されている。この場合、レーザーの照射スポット56を確保するための溶接シロ57が必要であり、また、この溶接シロ57はレーザーによって溶融した発熱基板が流れてマイクロリアクターの外側へ突出することを防止する作用もなしている。
特開2002−252014号公報
しかし、上述のようなマイクロリアクターでは、溶接シロ57を確保するために、マイクロリアクター51の外形寸法よりも、発熱基板53の外形寸法が小さいものであり、このため、例えば、図15に示すように、マイクロリアクター51に対して発熱基板53が回転ズレを生じることがあり、適正な溶接シロ57の確保が困難になるとともに、発熱体と外部配線とを接続するためのワイヤボンディングの作業性が著しく低下するという問題があった。このように、マイクロリアクター51に対する発熱基板53の位置決めが困難であるため、個々の製品毎に溶接部の座標出しが必要となり、生産効率が極めて悪いものであった。また、レーザーの照射スポット56は発熱基板53にも架かるので、発熱基板53の周辺部には発熱体を配設することができず、発熱体の形成領域は、図10に鎖線で示すように発熱基板53の周辺部から内側に入り込んだ領域となる。したがって、発熱基板53の全面に発熱体を形成可能な場合(上記の接着剤を使用して発熱基板をマイクロリアクターに固着する場合)に比べて有効発熱面積が低いという問題もあった。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたものであり、マイクロリアクターへの位置決めと溶接が容易な発熱基板と、高効率の触媒反応を可能とする信頼性の高いマイクロリアクターを提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明は、マイクロリアクターに溶接して使用する発熱基板において、金属基板と、該金属基板上に電気絶縁層を介して配設された発熱体とを有し、前記金属基板は、周縁部に複数の凸部を有し、該凸部の先端を結ぶ形状は、マイクロリアクターの溶接対象面の周辺形状と一致しているような構成とした。
本発明の他の態様として、前記凸部は、矩形、台形、半円形、および、三角形のいずれかであり、所定のピッチで配設されているような構成とした。
本発明の他の態様として、前記凸部は、台形、半円形、および、三角形のいずれかであり、相互に接触した状態で配設されているような構成とした。
本発明のマイクロリアクターは、内部に触媒を担持したマイクロリアクター本体と、該マイクロリアクター本体の少なくとも1つの面に溶接された発熱基板とを備え、該発熱基板は、金属基板と、該金属基板上に電気絶縁層を介して配設された発熱体とを有し、前記金属基板は、周縁部に複数の凸部を有し、該凸部の先端は、前記マイクロリアクター本体の前記溶接面の周辺形状と一致しているとともに、該凸部の側辺部においてマイクロリアクター本体に溶接されているような構成とした。
本発明の他の態様として、前記金属基板が有する凸部は、矩形、台形、半円形、および、三角形のいずれかであり、所定のピッチで配設されているような構成とした。
本発明の他の態様として、前記金属基板が有する凸部は、台形、半円形、および、三角形のいずれかであり、相互に接触した状態で配設されているような構成とした。
本発明の他の態様として、前記マイクロリアクター本体は、真空筐体内の真空密閉キャビティ内に配設されたものであり、前記マイクロリアクター本体は原料導入口およびガス排出口を有し、該原料導入口は原料供給管により前記真空筐体の外部と接続され、該ガス排出口はガス排出管により前記真空筐体の外部と接続されているような構成とした。
本発明の発熱基板は、金属基板が周縁部に複数の凸部を有し、これらの凸部の先端を結ぶ形状が、マイクロリアクターの溶接対象面の周辺形状と一致しているので、マイクロリアクターに対する発熱基板の位置決めが確実、容易であるとともに、凸部が存在しない箇所は溶接シロとなるので、溶接シロが確実に得られ、レーザー溶接が可能であり、さらに、溶接部の座標が決まるので自動運転による連続溶接も可能となる。また、凸部の側辺部において溶接が可能であるため、凸部を除いた金属基板の全面に発熱体を配設することができ、有効発熱面積が高いものとなる。さらに、凸部を台形、半円形、および、三角形のいずれかとし、相互に接触した状態で凸部を配設した場合、1つのレーザーの照射スポットによって隣接する2つの凸部の側辺部において溶接が可能となり、レーザー照射スポット数の2倍の溶接点数を得ることができ、発熱基板からマイクロリアクターへの熱伝導効率がより高いものとなるとともに、生産効率が向上する。
また、本発明のマイクロリアクターは、上述のような本発明の発熱基板を、その凸部の側辺部においてマイクロリアクター本体の少なくとも1つの面に溶接して備えるので、発熱基板における発熱を有効に利用した触媒反応効率の高いマイクロリアクターである。また、マイクロリアクター本体を真空筐体内の真空密閉キャビティ内に配設した場合、マイクロリアクター本体が高温状態となっても、真空密閉キャビティがマイクロリアクター本体から外部への熱伝導を有効に遮断することができ、これにより、小型でありなら外部への熱の影響が抑制され、かつ、触媒反応の効率が高いマイクロリアクターが可能となる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[発熱基板]
図1は、本発明の発熱基板の一例を示す平面図であり、図2は図1に示される発熱基板のI−I線における縦断面図、図3は図1に示される発熱基板のII−II線における縦断面図である。図1〜図3において、本発明の発熱基板1は、金属基板2と、この金属基板2上に電気絶縁層3を介して配設された発熱体4とを有している。そして、金属基板2は、周縁部に複数の凸部5を有し、これらの凸部5の先端5a(図示例では、凸部5が矩形であるため、先端5aは端辺となっている)を結ぶ形状(図1に鎖線で示す形状)は、この発熱基板1を使用するマイクロリアクターの溶接対象面の周辺形状と一致している。
発熱基板1を構成する金属基板2は、発熱基板1の溶接対象となるマイクロリアクターとレーザー溶接が容易な金属材料から適宜選択することができ、例えば、ステンレス基板、銅基板、アルミニウム基板、チタン基板、鉄基板、鉄合金基板等であってよい。
発熱基板1を構成する凸部5は、図示例では矩形であり、所定のピッチで配設されている。この凸部の突出長さLは、溶接に使用するレーザーの照射スポット径(通常、200〜300μm程度を選択)を考慮して適宜設定することができ、例えば、レーザーの照射スポット径よりも50〜200μm程度大きくなるように設定することができる。また、凸部5の幅Wは、1個の凸部5の両側の側辺部5bにて溶接が可能な程度に広いことが必要であり、溶接に使用するレーザーの照射スポット径を考慮して適宜設定することができ、例えば、300〜1000μm程度とすることができる。また、隣り合う凸部の距離Dは、金属基板2に設ける凸部5の個数によって決めることができ、図示のような矩形の凸部5の場合には、隣り合う凸部5の側辺部5bにて溶接が可能な程度に広いことが必要であり、溶接に使用するレーザーの照射スポット径を考慮して適宜設定することができ、例えば、300〜1000μm程度とすることができる。
このような凸部5は、上述のような金属材料に打ち抜き加工を施したり、エッチング処理を施すことにより、金属基板1の作製と同時に形成することができる。
発熱基板1を構成する電気絶縁層3は、例えば、ポリイミド、セラミックス(Al23、SiO2)等とすることができる。また、電気絶縁層3は、金属基板2の陽極酸化により形成した金属酸化膜であってもよい。このような電気絶縁層3は、凸部5を除く金属基板2の全面に形成可能であり、その厚みは、使用する材料の特性等を考慮して適宜設定することができ、例えば、0.5〜150μm程度の範囲で設定することができる。
発熱体4は、図示例では、180度折り返して蛇行しながら連続する形状で電気絶縁層3上に形成されており、発熱体4の両端部には電極4a,4aが配設されている。発熱体4の材質は、例えば、カーボンペースト、ニクロム(Ni−Cr合金)、W、Mo、Au等を挙げることができる。この発熱体4の形状は、図1に示されるように、例えば、幅10〜200μm程度の細線を電気絶縁層3上に引き回したような形状とすることができるが、このような形状に限定されず、適宜設定することができる。
発熱体4に形成された通電用の電極4a,4aは、Au、Ag、Pd、Pd−Ag等の導電材料を用いて形成することができ、また、発熱体4と同じ材質であってもよい。
図4は、図1に示される発熱基板1をマイクロリアクター11に溶接した状態を示す平面図であり、図5は図4にて円で囲まれる部位の拡大平面図である。図4、図5に示されるように、本発明の発熱基板1は、金属基板2が周縁部に複数の凸部5を有し、これらの凸部5の先端5aを結ぶ形状が、マイクロリアクター11の溶接対象面11Aの周辺11aの形状と一致しているので、マイクロリアクター11に対する発熱基板1の位置決めが確実、容易なものとなる。また、凸部5が存在しない箇所は溶接シロ7となるので、溶接シロ7が確実に得られ、凸部5の側辺部5bにレーザーの照射スポット9を位置させてレーザー溶接を行うことができる。そして、溶接部の座標が決まるので自動運転による連続溶接も可能となる。また、凸部5の側辺部5bにおいて溶接が可能であるため、凸部5を除いた金属基板1の全面に発熱体4を配設することができ、有効発熱面積が高いものとなる。
本発明の発熱基板1を構成する凸部5は、上述の例では矩形であるが、これに限定されるものではない。例えば、図6に示されるように、台形の凸部5(図6(A))、半円形の凸部5(図6(B))、三角形の凸部5(図6(C))であってもよい。このような形状の凸部5の場合も、凸部の突出長さL、凸部の幅W、隣り合う凸部の距離Dは、上述のように設定することができる。
また、本発明では、凸部5が相互に接触した状態で配設されていてもよい。例えば、図7に示されるように、台形の凸部5が接触した状態で配設されたもの(図7(A))、半円形の凸部5が接触した状態で配設されたもの(図7(B))、三角形の凸部5が接触した状態で配設されたもの(図7(C))とすることができる。このように、台形、半円形、および、三角形のいずれかの凸部5を相互に接触した状態で凸部を配設した場合、1つのレーザーの照射スポット9によって隣接する2つの凸部5の側辺5bにおいて溶接が可能となる。したがって、レーザー照射スポット9の2倍の溶接点数を得ることができ、発熱基板1からマイクロリアクター11への熱伝導効率がより高いものになるとともに、生産効率が向上する。
尚、上述の発熱基板の実施形態は例示であり、本発明はこれらに限定されるものではない。
[マイクロリアクター]
図8は、本発明のマイクロリアクターの一実施形態を示す斜視図であり、図9は図8に示されるマイクロリアクターのIII−III線における拡大断面図である。図8および図9において、マイクロリアクター21は、真空筐体22と、この真空筐体22内の真空密閉キャビティ23内に配設されたマイクロリアクター本体24と、このマイクロリアクター本体24に配設された本発明の発熱基板41とを備えている。発熱基板41は、金属基板42と、この金属基板42上に電気絶縁層43を介して配設された発熱体44とを有している。また、金属基板42は、周縁部に複数の凸部45を有し、これらの凸部45(図9において斜線を付して示している)の先端を結ぶ形状は、この発熱基板41が溶接されているマイクロリアクター本体24の溶接対象面24aの周辺形状と一致している。そして、発熱基板41は、凸部45の側辺部45bにおいてマイクロリアクター本体24に溶接されている。
真空筐体22は、マイクロリアクター本体24の周囲に真空密閉キャビティ23を設けるためのものであり、材質は、例えば、ステンレス、銅、アルミニウム、チタン、鉄等とすることができる。また、真空筐体22の形状は、図示例では直方体形状であるが、これに限定されるものではない。真空筐体22の内容積、形状は、マイクロリアクター本体24の形状と断熱作用を考慮して適宜設定することができ、例えば、真空密閉キャビティ23の厚み(マイクロリアクター本体24と真空筐体22の内壁面との距離)が1mm以上、好ましくは2〜15mmの範囲となるように設定することができる。
また、マイクロリアクター本体24は、原料導入口39aおよびガス排出口39bを有し、原料導入口39aは原料供給管25Aにより真空筐体22の外部と接続され、ガス排出口39bはガス排出管25Bにより真空筐体22の外部と接続されている。
図10は、本発明のマイクロリアクター21を構成するマイクロリアクター本体24の一例を示す斜視図であり、図11は図10に示されるマイクロリアクター本体14のIV−IV線における拡大縦断面図である。図10および図11において、マイクロリアクター本体24は、一方の面34aに微細溝部35が形成された金属基板34と、一方の面36aに微細溝部37が形成された金属基板36とが、微細溝部35と微細溝部37が対向するように接合された接合体32を有している。この接合体32の内部には、対向する微細溝部35,37で構成されたトンネル状流路33が形成されており、このトンネル状流路33の内壁面の全面に触媒担持層38が配設されており、この触媒担持層38に触媒Cが担持されている。また、トンネル状流路33は、上記の接合体32の対向する端面に設けられている原料導入口39aとガス排出口39bに連通している。
図12は、図10に示されるマイクロリアクター本体24の金属基板34と金属基板36を離間させた状態を示す斜視図である。尚、図12では、触媒担持層38を省略している。図12に示されるように、微細溝部35,37は、180度折り返して蛇行しながら連続する形状で形成されている。そして、微細溝部35と微細溝部37は、金属基板34,36の接合面に対して対称関係にあるパターン形状である。したがって、金属基板34,36の接合により、微細溝部35の端部35aが微細溝部37の端部37a上に位置し、微細溝部35の端部35bが微細溝部37の端部37b上に位置して、微細溝部35と微細溝部37が完全に対向している。このような微細溝部35,37で構成されるトンネル状流路33の端部が、図10に示されるように、原料導入口39aとガス排出口39bをなしている。尚、マイクロリアクター本体24のトンネル状流路33の形状、原料導入口39aおよびガス排出口39bの位置は、図示例に限定されるものではない。したがって、原料供給管25Aとガス排出管25Bの位置も、図8および図9に示されるものに限定されない。
マイクロリアクター本体24を構成する金属基板34,36は、トンネル状流路33の壁面を構成する微細溝部35,37の加工が容易で、かつ、接合が容易な金属材料を選択することができ、例えば、ステンレス基板、銅基板、アルミニウム基板、チタン基板、鉄基板、鉄合金基板等であってよい。ステンレス基板の場合、微細溝部35,37の精密加工が容易であるとともに、拡散接合により強固な接合体32が得られる。また、銅基板の場合、微細溝部35,37の精密加工が容易であるとともに、レーザー溶接、抵抗溶接、ロウ付けにより強固な接合体32が得られる。金属基板34,36の厚みは、マイクロリアクター本体24の大きさ、使用する金属の熱容量、熱伝導率等の特性、形成する微細溝部35,37の大きさ等を考慮して適宜設定することができるが、例えば、50〜5000μm程度の範囲で設定することができる。
金属基板34,36に形成される微細溝部35,37は、図12に示されるような形状に限定されるものではなく、微細溝部35,37内に担持する触媒Cの量が多くなり、かつ、原料が触媒Cと接触する流路長が長くなるような任意の形状とすることができる。
また、トンネル状流路33の流体の流れ方向に垂直な断面における微細溝部35,37の内壁面の形状は、円弧形状ないし半円形状、あるいは、U字形状が好ましい。このような微細溝部35,37からなるトンネル状流路33の径は、例えば、100〜2000μm程度の範囲内で設定することができ、流路長は30〜300mm程度の範囲とすることができる。
触媒担持層38は無機酸化物被膜であり、例えば、溶射により形成したアルミナ(Al23)被膜、ムライト(Al23・2SiO2)被膜等とすることができる。このような触媒担持層38の厚みは、例えば、10〜50μm程度の範囲で適宜設定することができる。
触媒Cとしては、マイクロリアクター21の使用目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水素製造に使用する場合、触媒CとしてCu−Zn系、Pd−Zn系等の改質触媒、Pt、Pd、NiO、Co23、CuO等の燃焼触媒を使用することができる。
図13は、本発明のマイクロリアクター21を構成する発熱基板41の平面図である。図9および図13に示されるように、発熱基板41は、金属基板42上に電気絶縁層43を介して配設された発熱体44を有している。この発熱体44は、180度折り返して蛇行しながら連続する形状で電気絶縁層43上に形成されており、発熱体44の両端部には電極44a,44aが配設されている。また、金属基板42は、周縁部に複数の凸部45を有し、これらの凸部45の先端45aを結ぶ形状は、この発熱基板41が溶接されているマイクロリアクター本体24の溶接対象面の周辺形状と一致している。このような発熱基板41は、上述の本発明の発熱基板であり、構成部材の材質、凸部45の形状、寸法は、上述の発熱基板と同様に設定することができる。
尚、発熱体44の形状は、図13に示されるように、例えば、幅10〜200μm程度の細線を電気絶縁層43上に引き回したような形状とすることができるが、このような形状に限定されず、適宜設定することができる。また、発熱体44に形成された通電用の電極44a,44aは、真空筐体22を貫通するリードピン(図示せず)を介して真空筐体22の外部の電源に接続されている。
上述のような本発明のマイクロリアクター21は、本発明の発熱基板41を、その凸部45の側辺部45bにおいてマイクロリアクター本体24に溶接して備えるので、発熱基板41における発熱を有効に利用した触媒反応効率の高いマイクロリアクターである。また、マイクロリアクター本体24が真空筐体22内の真空密閉キャビティ23内に配設されているので、マイクロリアクター本体24が高温状態となっても、真空密閉キャビティ23がマイクロリアクター本体24から外部への熱伝導を有効に遮断することができ、これにより、小型でありなら外部への熱の影響が抑制され、かつ、触媒反応の効率が高いマイクロリアクターである。
尚、上述のマイクロリアクターの実施形態は例示であり、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、真空筐体を備えていないものであってもよい。
また、マイクロリアクター本体を、1組の金属基板が接合された接合体と、1組の金属基板の少なくとも一方の金属基板の接合面に形成された微細溝部で構成されたトンネル状流路と、このトンネル状流路に形成された触媒担持層と、この触媒担持層に担持された触媒とを備えたものとしていもよい。そして、原料導入口およびガス排出口は上記のトンネル状流路と連通されたものとし、触媒担持層を無機酸化物被膜とすることができる。
また、マイクロリアクター本体を、3枚以上の金属基板が積層接合された接合体と、この接合体の内部に形成された流路と、この流路に形成された触媒担持層と、この触媒担持層に担持された触媒とを備えたものとしてもよい。そして、少なくとも最外層に位置しない上記の金属基板は少なくとも一方の接合面に形成された溝部と、この溝部に形成された貫通孔とを有し、この溝部と上記の貫通孔により流路が構成され、原料導入口およびガス排出口は上記の流路と連通されたものとし、触媒担持層を無機酸化物被膜とすることができる。また、上記の溝部は隔壁を介して複数形成されたものであってもよく、さらに、溝部に形成された貫通孔は複数であってもよい。
本発明は、メタノールの改質、一酸化炭素の酸化除去等の反応からなる水素製造等、担持した触媒によって所望の吸熱反応を進行させる用途に利用することができる。
本発明の発熱基板の一例を示す平面図である。 図1に示される発熱基板のI−I線における縦断面図である。 図1に示される発熱基板のII−II線における縦断面図である。 図1に示される発熱基板をマイクロリアクターに溶接した状態を示す平面図である。 図4にて円で囲まれる部位の拡大平面図である。 本発明の発熱基板を構成する凸部の他の例を説明するための図である。 本発明の発熱基板を構成する凸部の他の例を説明するための図である。 本発明のマイクロリアクターの一実施形態を示す斜視図である。 図8に示されるマイクロリアクターのIII−III線における拡大断面図である。 本発明のマイクロリアクターを構成するマイクロリアクター本体の一例を示す斜視図である。 図10に示されるマイクロリアクター本体のIV−IV線における拡大縦断面図である。 図10に示されるマイクロリアクター本体を構成する金属基板を離間させた状態を示す斜視図である。 図8および図9に示されるマイクロリアクターを構成する発熱基板の平面図である。 従来の発熱基板とマイクロリアクターとの溶接を説明するための図である。 従来の発熱基板とマイクロリアクターとの位置決め状態を説明するための図である。
符号の説明
1,41…発熱基板
2,42…金属基板
3,43…電気絶縁層
4,44…発熱体
5,45…凸部
5a,45a…先端部
5b,45b…側辺部
21…マイクロリアクター
22…真空筐体
23…真空密閉キャビティ
24…マイクロリアクター本体
25A…原料供給管
25B…ガス排出管
39a…原料導入口
39b…ガス排出口
C…触媒

Claims (7)

  1. マイクロリアクターに溶接して使用する発熱基板において、
    金属基板と、該金属基板上に電気絶縁層を介して配設された発熱体とを有し、前記金属基板は、周縁部に複数の凸部を有し、該凸部の先端を結ぶ形状は、マイクロリアクターの溶接対象面の周辺形状と一致していることを特徴とする発熱基板。
  2. 前記凸部は、矩形、台形、半円形、および、三角形のいずれかであり、所定のピッチで配設されていることを特徴とする請求項1に記載の発熱基板。
  3. 前記凸部は、台形、半円形、および、三角形のいずれかであり、相互に接触した状態で配設されていることを特徴とする請求項1に記載の発熱基板。
  4. 内部に触媒を担持したマイクロリアクター本体と、該マイクロリアクター本体の少なくとも1つの面に溶接された発熱基板とを備え、該発熱基板は、金属基板と、該金属基板上に電気絶縁層を介して配設された発熱体とを有し、前記金属基板は、周縁部に複数の凸部を有し、該凸部の先端は、前記マイクロリアクター本体の前記溶接面の周辺形状と一致しているとともに、該凸部の側辺部においてマイクロリアクター本体に溶接されていることを特徴とするマイクロリアクター。
  5. 前記金属基板が有する凸部は、矩形、台形、半円形、および、三角形のいずれかであり、所定のピッチで配設されていることを特徴とする請求項4に記載のマイクロリアクター。
  6. 前記金属基板が有する凸部は、台形、半円形、および、三角形のいずれかであり、相互に接触した状態で配設されていることを特徴とする請求項4に記載のマイクロリアクター。
  7. 前記マイクロリアクター本体は、真空筐体内の真空密閉キャビティ内に配設されたものであり、前記マイクロリアクター本体は原料導入口およびガス排出口を有し、該原料導入口は原料供給管により前記真空筐体の外部と接続され、該ガス排出口はガス排出管により前記真空筐体の外部と接続されていることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれかに記載のマイクロリアクター。
JP2008049233A 2008-02-29 2008-02-29 発熱基板およびそれを用いたマイクロリアクター Pending JP2009202130A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008049233A JP2009202130A (ja) 2008-02-29 2008-02-29 発熱基板およびそれを用いたマイクロリアクター

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008049233A JP2009202130A (ja) 2008-02-29 2008-02-29 発熱基板およびそれを用いたマイクロリアクター

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009202130A true JP2009202130A (ja) 2009-09-10

Family

ID=41144928

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008049233A Pending JP2009202130A (ja) 2008-02-29 2008-02-29 発熱基板およびそれを用いたマイクロリアクター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009202130A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014505578A (ja) * 2010-10-18 2014-03-06 ヴェロシス,インク. マイクロチャネルプロセス装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014505578A (ja) * 2010-10-18 2014-03-06 ヴェロシス,インク. マイクロチャネルプロセス装置
JP2016195993A (ja) * 2010-10-18 2016-11-24 ヴェロシス,インク. マイクロチャネルプロセス装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7857874B2 (en) Micro-reactor and method of manufacturing the same
EP0653264B1 (en) Method of soldering heat resisting alloy having insulating oxide film on its surface, and preheated type exhaust gas cleaning metal support and method of manufacturing the same
JP2007324604A (ja) ボンディング接合部および2つのコンタクト面をボンディングするための方法
JP2011060712A (ja) セラミックヒータ
US7879298B2 (en) Microreactor
JP4504751B2 (ja) 水素製造用のマイクロリアクター
JP4848677B2 (ja) 水素製造装置およびその製造方法
JP2009202130A (ja) 発熱基板およびそれを用いたマイクロリアクター
JP4867357B2 (ja) 水素製造用のマイクロリアクター
JP4877211B2 (ja) マイクロリアクターおよびその製造方法
JP2007222936A (ja) プラズマアーク溶接方法及びマイクロリアクタの製造方法
JP2007008731A (ja) 水素製造装置およびその製造方法
JP2007296495A (ja) マイクロリアクターおよびその製造方法
JP5038619B2 (ja) マイクロリアクターおよびその製造方法
JP2010069373A (ja) マイクロリアクター
JP2009274927A (ja) 発熱基板とそれを用いたマイクロリアクターおよび発熱基板の製造方法
JP2009064734A (ja) 燃料電池用金属セパレータ、燃料電池スタック、および燃料電池用金属セパレータの製造方法
JP2003287382A (ja) 積層型熱交換器
JP4469674B2 (ja) 流路構造体の製造方法
JP2009082803A (ja) マイクロリアクターおよびその製造方法
US20220193824A1 (en) 3d connector structure, method for producing a 3d connector structure and temperature sensor
JP5132107B2 (ja) 反応装置、燃料電池システムおよび電子機器
JP7294522B2 (ja) 燃料電池および燃料電池の製造方法
JP2007190458A (ja) 反応装置
JP5304326B2 (ja) 反応装置