JP2011060712A - セラミックヒータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セラミックヒータ1は、発熱抵抗体15を埋設してなるセラミック基体13と、発熱抵抗体15と電気的な接続を行う電極パッド39、41と、ろう材によって電極パッド39、41に接合された端子部材17、19を備えている。このセラミックヒータ1では、電極パッド39、41の外周縁部におけるろう材の厚みは60μm以下である。また、端子部材17、19は、立設部43、45によって電極パッド39、41にろう付けされている。更に、立設部43、45は、高さ方向の寸法よりも厚みの寸法が少ない板状であり、立設部43、45の電極パッド39、41に対する対向面63は、セラミックヒータ1の長手方向の寸法が長い形状である。
【選択図】 図7
Description
このセラミックヒータとしては、アルミナ等からなる絶縁性セラミック基体中に、タングステン、モリブデン等の高融点金属からなる発熱抵抗体を埋設したものが広く用いられている。例えば有底筒状をなすセンサ素子に内挿される丸棒状のセラミックヒータは、発熱抵抗体(発熱体)が形成されたセラミックのグリーンシートをセラミック製の碍管(セラミック中軸)に巻き付け、一体に焼成することによって形成される。
また、前記面状のろう付けの場合には、広い接触面積を有する端子部材は、その周囲等に配置されたろう材によって強固に電極パッドに接合するので、例えば、端子部材の位置がずれて、電極パッドの端部まで多量のろう材が付着した場合には、冷熱による影響で、電極パッドの外周近傍のセラミックにクラックが発生し、端子脱落等の不具合が発生することがあった。
(2)上述したセラミックヒータにおいては、請求項2の発明のように、前記端子部材は、前記立設部から伸びる屈曲部を備えるとともに、少なくとも前記屈曲部には、該屈曲部の剛性を強化する剛性強化部を備えてもよい。
例えば板状の屈曲部を用い、その伸び方向に沿って剛性強化部を設ける場合には、屈曲部に(その板厚方向に凹んだ)凹部及び凹んだ分反対側に突出した凸部からなる剛性強化部を設けることにより、端子部材の強度を高めることができる。
なお、屈曲部としては、立設部の(セラミックヒータの径方向における)先端側から、立設部の立設方向に対して直角に伸びる構成を採用できる。
本発明のように、電極パッドと端子部材の立設部とをろう付けする場合には、ろう材が屈曲部までの高さtに到ることが考えられるが、その場合でも、本発明の場合には、立設部の外周から電極パッドの外周に到る距離がt以上であるので、電極パッドの外周にろう材が多量に到達することはない。
(4)上述したセラミックヒータにおいては、請求項4の発明のように、前記電極パッドから前記立設部におけるろう材の到達高さをhとした場合に、前記電極パッドを前記高さ方向に沿って見たときに、前記立設部の外周から前記電極パッドの外周に到る距離をh以上としてもよい。
なお、上述したセラミックヒータにおいては、例えば、立設部の厚みを、0.2〜1mm、立設部のセラミックヒータにおける長手方向の長さを、1〜4mmとすることが好ましい。
a)まず、本実施例のセラミックヒータの概略構成について説明する。
つまり、セラミックヒータ1は、ジルコニア等からなる固体電解質管7の内外面に電極層9、11が形成されたセンサ素子5に内挿されて、そのセンサ素子5を加熱するために用いられる長尺のヒータである。
図3にセラミック基体13を展開して示すように、セラミック基体13は、丸棒状のアルミナからなるセラミック管21の外周側を、アルミナからなるセラミック層23で覆ったものである。
ここでは、一対の電極パッド39、41と一対の端子部材17、19とのそれぞれの接合部分は、同様な構造であるので、一方の端子部材17を例に挙げて説明する。
詳しくは、高さ方向の寸法t1よりも厚みの寸法zが少ない板状の立設部43は、セラミックヒータ1の中心軸を含む平面に沿って配置されている。しかも、この立設部43は、立設部43の電極パッド39側の先端面(対向面)63が電極パッド39に当接する位置において、その位置における接線を含む平面に対して垂直となるように配置され、ろう材によってろう付けされている。
また、電極パッド39から屈曲部47までの高さをt2とした場合に、電極パッド39を高さ方向に沿って見たときに(図6及び図7の上下方向に見たときに)、立設部43の外周から電極パッド39の外周に到る距離(最短距離s1〜s4)はt2以上である。
c)次に、本実施例のセラミックヒータ1の製造方法について簡単に説明する。
前記図2に示す様に、まず、周知のアルミナを主成分とする材料を用いてスラリーを作成し、ドクターブレード法によって、第1セラミック層25用の第1グリーンシート71と第2セラミック層27用の第2グリーンシート73とを作製した。なお、第2グリーンシート73には、ビア35、37用のスルーホール75、77を開ける。
次に、アルミナ製のセラミック管21の外周に、前記積層体85を巻き付けた。
次に、セラミック基体13の表面の電極パッド39、41に、端子金具17、19をろう付けし、セラミックヒータ1を完成した。
その上、垂直方向の寸法よりも高さ方向の寸法を長くした立設部43、45とすることで、端子部材17、19自身の強度も向上するため、端子部材17、19が折損することも防止できる。
この様に、本実施例のセラミックヒータ1は、腐食による電極パッド39、41と端子部材17、19との耐剥離性が高く、且つ、冷熱が繰り返される環境で使用された場合でも、端子部材17、19と電極パッド39、41との接合強度が高く、よって、端子脱落等の不具合が発生しにくいという効果がある。
図8及び図9に示す様に、本実施例2のセラミックヒータ91は、前記実施例1と同様に、セラミック基体93の後端側(図9右側)に設けられた電極パッド95に、端子部材97がろう付けされたものである。
なお、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
(4)セラミックヒータの形状は丸棒状に限定されず、板状であってもよい。
(5)剛性強化部としては、板材の一方の側から押圧して変形させた形状に限らず、板圧の両方から押圧して変形させた形状(断面S字状)としてもよい。或いは、屈曲部の上端又は下端側を巻いてパイプ状に形成してもよい。また、屈曲部に他の部材を接合して強度を強化させてもよい。
例えば本発明は、内部回路との電気的な接続を行う電極パッドに外部回路との電気的な接続を行う端子部材をろう付けした構成を有するろう付け接合体に適用でき、特に、加熱により活性化されるセンサ素子を加熱するためのセラミックヒータや、ディーゼル機関の始動補助用グロープラグのセラミックヒータに適用できる。
13、93…セラミック基体
15…発熱抵抗体
17、19、97…端子部材
39、41、95…電極パッド
43、45、99…立設部
47、49、101…屈曲部
63…対抗面
103…剛性強化部
Claims (4)
- 内部に発熱抵抗体を埋設してなるセラミック基体と、
前記セラミック基体の外部に露出し、前記発熱抵抗体と電気的な接続を行う電極パッドと、
ろう材によって、前記電極パッドに接合された端子部材と、
を備えた長手方向に延びる棒状のセラミックヒータであって、
前記電極パッドは、前記長手方向の寸法が該長手方向に対する垂直方向の寸法より長い形状であり、
前記電極パッドの外周縁部における前記ろう材の厚みは60μm以下であり、
且つ、前記端子部材は、前記電極パッドに対して立設された立設部を有するとともに、該立設部によって前記電極パッドにろう付けされており、
更に、前記立設部は、その高さ方向の寸法よりも前記垂直方向の寸法が少ない板状であり、
且つ、前記立設部の前記電極パッドに対する対向面は、前記長手方向の寸法が前記垂直方向の寸法より長い形状であることを特徴とするセラミックヒータ。 - 前記端子部材は、前記立設部から伸びる屈曲部を備えるとともに、
少なくとも前記屈曲部には、該屈曲部の剛性を強化する剛性強化部を備えたことを特徴とする請求項1に記載のセラミックヒータ。 - 前記電極パッドから前記屈曲部までの高さをtとした場合に、前記電極パッドを前記高さ方向に沿って見たときに、前記立設部の外周から前記電極パッドの外周に到る距離がt以上であることを特徴とする請求項2に記載のセラミックヒータ。
- 前記電極パッドから前記立設部におけるろう材の到達高さをhとした場合に、前記電極パッドを前記高さ方向に沿って見たときに、前記立設部の外周から前記電極パッドの外周に到る距離がh以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のセラミックヒータ。
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