JP2003287382A - 積層型熱交換器 - Google Patents

積層型熱交換器

Info

Publication number
JP2003287382A
JP2003287382A JP2002088745A JP2002088745A JP2003287382A JP 2003287382 A JP2003287382 A JP 2003287382A JP 2002088745 A JP2002088745 A JP 2002088745A JP 2002088745 A JP2002088745 A JP 2002088745A JP 2003287382 A JP2003287382 A JP 2003287382A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat exchanger
brazing
corrugated
laminated heat
tube sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002088745A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichiro Hirohashi
順一郎 広橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Kansei Corp filed Critical Calsonic Kansei Corp
Priority to JP2002088745A priority Critical patent/JP2003287382A/ja
Publication of JP2003287382A publication Critical patent/JP2003287382A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、偏平状のチューブシートと波状の
コルゲートフィンとを交互に積層した積層型熱交換器に
関し、コア部の積層方向の高さ精度を従来より大幅に向
上することを目的とする。 【解決手段】 扁平状のチューブシート29を複数積層
するとともに、前記チューブシート29の間に波状のコ
ルゲートフィン43を配置し、前記チューブシート29
と前記コルゲートフィン43とをろう付けしてコア部2
1を形成してなる積層型熱交換器において、前記コルゲ
ートフィン43の波頂部43aを除いた部分、または、
波頂部の前記チューブシート29への当接部を除いた部
分にろう材Rを設け、前記コルゲートフィン43を前記
チューブシート29にろう付けしてなることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏平状のチューブ
シートと波状のコルゲートフィンとを交互に積層した積
層型熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、燃料電池を用いた自動車の開発が
行われており、このような燃料電池自動車の開発では、
例えば、メタノールから水素を効率的に得るためのメタ
ノール改質器の開発が行われている。そして、メタノー
ル改質器から出た改質ガスは、水素ガスは豊富である
が、望ましくない一酸化炭素(CO)を含むため、これ
を無毒濃度まで減少させる必要がある。
【0003】図7は、現在開発中の一酸化炭素除去装置
を概略的に示すもので、この一酸化炭素除去装置では、
前熱交換器としての選択酸化反応器(PROX)1の下
流側に、ダクトDを介して2台の選択酸化反応器(PR
OX)2が直列に接続されている。そして、2台の選択
酸化反応器2の入口側に、それぞれ酸素供給管3が開口
されている。
【0004】図8は、選択酸化反応器2の詳細を示すも
ので、この選択酸化反応器2は、内部に冷却水通路が形
成される板状のチューブシート4を複数積層してコア部
5が形成されている。各チューブシート4の両側には、
図9に示すように、タンク形成部4aが突出して形成さ
れ、このタンク形成部4aが相互に接合されタンク部6
が形成されている。
【0005】チューブシート4の間には、タンク形成部
4aにより空間部7が形成されており、この空間部7に
波状のコルゲートフィンからなるアウターフィン8が配
置されている。アウターフィン8は、仕切板9を介して
2段積層され、アウターフィン8および仕切板9には、
一酸化炭素を効率的に酸化するための一酸化炭素酸化触
媒が担持されている。
【0006】そして、図8に示したように、コア部5の
積層方向の上側にサイドプレート10が配置され、サイ
ドプレート10には、冷却水の入口パイプ11および出
口パイプ12が開口されている。この選択酸化反応器2
は、各部材を組み付けた状態で、熱処理炉内に収容さ
れ、各部材が相互にろう付けされる。
【0007】上述した選択酸化反応器2では、メタノー
ル改質器から出た改質ガスが、空間部7に導入され、空
間部7を通過する間に、空間部7に配置されるアウター
フィン8および仕切板9に担持される一酸化炭素酸化触
媒により効率的に酸化される。また、チューブシート4
の内部を流通する冷却水により、アウターフィン8およ
び仕切板9を通過する改質ガスが冷却され、より効率的
な酸化が行われる。
【0008】そして、上述した選択酸化反応器2では、
空間部7に、仕切板9を介して2段のアウターフィン8
を積層したので、1段の場合に比較して、触媒担持面積
を増大することが可能になり、一酸化炭素をより効率的
に酸化することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな選択酸化反応器では、チューブシート4およびコル
ゲートフィンからなるアウターフィン8をステンレス,
インコネル等の材料により形成し、ニッケルろうにより
ろう付けすると、ろう付け前とろう付け後におけるコア
部5の積層方向の高さに大きな違いが生じ、ろう付け後
のコア部5の積層方向の高さに比較的大きなバラツキが
生じるという問題があった。
【0010】すなわち、一般に、ニッケルろうの粉末
は、50μmから140μmの大きな粒径を有してお
り、また、完全に一層で塗布することが困難であるた
め、例えば、図10に示すように、チューブシート4お
よび仕切板9にニッケルろうNを塗布し、このニッケル
ろうNによりコルゲートフィンからなるアウターフィン
8をろう付けしようとすると、ニッケルろうNの厚みが
200μm程度になる。
【0011】従って、例えば、チューブシート4を多数
積層する場合には、ろう付け部はろう付け前のコア部5
の積層方向の高さが、ろう付け後のコア部5の積層方向
の高さより、例えば、数十mm高くなり、治具による固
定およびろう付け時に適切に圧縮することが難しくな
る。さらに、ニッケルろうNの塗布厚のバラツキ,変動
等により、ろう付け後のコア部5の積層方向の高さを、
所定の精度に維持することが困難になる。
【0012】本発明は、かかる従来の問題を解決するた
めになされたもので、治具による固定や圧縮が容易にな
り、コア部の積層方向の高さ精度を従来より大幅に向上
することができる積層型熱交換器を提供することを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の積層型熱交換
器は、扁平状のチューブシートを複数積層するととも
に、前記チューブシートの間に波状のコルゲートフィン
を配置し、前記チューブシートと前記コルゲートフィン
とをろう付けしてコア部を形成してなる積層型熱交換器
において、前記コルゲートフィンの波頂部を除いた部
分、または、波頂部の前記チューブシートへの当接部を
除いた部分にろう材を設け、前記コルゲートフィンを前
記チューブシートにろう付けしてなることを特徴とす
る。
【0014】請求項2の積層型熱交換器は、請求項1記
載の積層型熱交換器において、前記ろう材を、前記コル
ゲートフィンの波頂部を結ぶ斜面部に設けてなることを
特徴とする。請求項3の積層型熱交換器は、請求項1記
載の積層型熱交換器において、前記コルゲートフィンの
波頂部に凹部を形成し、前記凹部内に前記ろう材を設け
てなることを特徴とする。
【0015】請求項4の積層型熱交換器は、請求項1記
載の積層型熱交換器において、前記コルゲートフィンの
波頂部に穴部を形成し、前記穴部の前記チューブシート
と反対側に前記ろう材を設けてなることを特徴とする。
請求項5の積層型熱交換器は、請求項1ないし請求項4
のいずれか1項記載の積層型熱交換器において、前記ろ
う材は、ニッケルろうであることを特徴とする。
【0016】(作用)請求項1の積層型熱交換器では、
コルゲートフィンの波頂部を除いた部分、または、波頂
部のチューブシートへの当接部を除いた部分にろう材を
設けたので、ろう付け前のコア部の組立時に、コルゲー
トフィンの波頂部が、ろう材を介することなく、チュー
ブシートに直接当接し、ろう付けの前後におけるコア部
の積層方向の高さの変動が小さくなる。
【0017】請求項2の積層型熱交換器では、ろう材
が、コルゲートフィンの波頂部を結ぶ斜面部に設けら
れ、ろう付け時の溶融により、波頂部に流動する。請求
項3の積層型熱交換器では、コルゲートフィンの波頂部
に形成される凹部の両側の頂部が、チューブシートに当
接される。そして、凹部内のろう材により、コルゲート
フィンの波頂部が、チューブシートにろう付けされる。
【0018】請求項4の積層型熱交換器では、コルゲー
トフィンの波頂部に沿って所定間隔を置いて複数の穴部
が形成され、穴部を除いた波頂部が、チューブシートに
当接される。そして、穴部のチューブシートと反対側に
設けられたろう材により、コルゲートフィンの波頂部
が、チューブシートにろう付けされる。
【0019】請求項5の積層型熱交換器では、チューブ
シートおよびコルゲートフィンが、ステンレス,インコ
ネル等の材料により形成され、比較的粉末の大きいニッ
ケルろうによりろう付けされる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図面に示す
実施形態について説明する。 (第1の実施形態)図1は、図2の要部の詳細を示して
おり、図2は、本発明の積層型熱交換器の第1の実施形
態を示している。
【0021】この実施形態では、本発明が、選択酸化反
応器(PROX)に適用される。図2に示す積層型熱交
換器は、コア部21の上側にサイドプレート23を配置
して構成されている。サイドプレート23には、冷却水
の入口パイプ25および出口パイプ27が開口されてい
る。
【0022】この積層型熱交換器は、略直方体状に形成
され、図2の紙面前方からコア部21に流入した改質ガ
スは、コア部21を通過した後、紙面の後方から流出さ
れる。コア部21は、内部に冷却水通路が形成される板
状のチューブシート29を複数積層して形成されてい
る。各チューブシート29は、図3に示すように、例え
ば、ステンレス,インコネル等からなる第1のシート部
材31と第2のシート部材33との間に、例えば、ステ
ンレス,インコネル等からなる図示しないインナーフィ
ンを配置して構成されている。
【0023】第1のシート部材31の外周には、第2の
シート部材33の外周がカシメ固定され、カシメ部35
が形成されている。各チューブシート29の両側には、
図3および図4に示すように、タンク形成部37が突出
して形成されている。このタンク形成部37は、チュー
ブシート29の両面から積層方向に向けて突出されてい
る。
【0024】タンク形成部37には、冷却水を連通する
連通穴37aが形成され、この連通穴37aの回りに平
坦状の接合面37bが形成されている。そして、隣接す
るタンク形成部37の接合面37bが、ニッケルろう付
けにより相互に接合され、タンク部39が形成されてい
る。一方のタンク部39は、入口パイプ25に連通さ
れ、他方のパイプ部39は、出口パイプ27に連通され
ている。
【0025】チューブシート29の間には、タンク形成
部37により空間部41が形成されており、この空間部
41に、アウターフィンである、例えば、ステンレス,
インコネル等からなる波状のコルゲートフィン43が配
置されている。コルゲートフィン43は、例えば、ステ
ンレス,インコネル等からなる仕切板45を介して2段
積層されている。
【0026】コルゲートフィン43および仕切板45に
は、改質ガスから一酸化炭素を効率的に酸化するための
一酸化炭素酸化触媒が担持されている。なお、この実施
形態では、図4に示すように、矩形状の仕切板45のタ
ンク形成部37側端に、チューブシート29の積層方向
に折曲される折曲部が形成されている。
【0027】この折曲部は、端部の中央において分断さ
れ、第1の折曲部47と第2の折曲部49とされ、第1
の折曲部47と第2の折曲部49が、反対方向に折曲さ
れている。仕切板45の両側に配置されるコルゲートフ
ィン43は、反対方向に折曲される第1の折曲部47と
第2の折曲部49の間に位置され、位置決めされてい
る。
【0028】そして、この実施形態では、図1に示すよ
うに、コルゲートフィン43の波頂部43aを除いた部
分にろう材Rを設け、このろう材Rによりコルゲートフ
ィン43が、チューブシート29および仕切板45にろ
う付けされている。すなわち、ろう付け前には、図1の
(a)に示すように、コルゲートフィン43の波頂部4
3aを結ぶ斜面部43bおよびこの近傍のみに、ニッケ
ルろうからなるろう材Rが供給されている。
【0029】ここで、ろう材Rの供給とは、例えば、以
下のようなことをいう。 (1)ニッケルろうの粉末を、例えば、水溶性のバイン
ダと混合し、均一にスプレイすること。 (2)ニッケルろうの粉末を、例えば、水溶性のバイン
ダと混合し、刷毛あるいはシルクスクリーンで均一に塗
布すること。
【0030】(3)コルゲートフィン43にバインダを
予め塗布し、ニッケルろうの粉末を均一に吹き付けるこ
と。そして、コルゲートフィン43の波頂部43aを結
ぶ斜面部43bおよびこの近傍のみにニッケルろうから
なるろう材Rを供給する方法としては、ろう材Rの供給
後に波頂部43aからろう材Rを除去する方法、およ
び、波頂部43aにのみろう材Rを供給しない方法があ
る。
【0031】そして、ろう材Rの供給後に波頂部43a
からろう材Rを除去する方法としては、コルゲートフィ
ン43にろう材Rを満遍なく供給した後、カッターやヤ
スリ等で波頂部43aからろう材Rを剥ぎ取る方法があ
る。また、コルゲートフィン43の波頂部43aのみを
溶剤に接触させ、付着したろう材Rを取り除く方法があ
る。
【0032】他方、波頂部43aにのみろう材Rを供給
しない方法としては、コルゲートフィン43の両側の波
頂部43aを一対の平板で押さえた状態で、ろう材Rを
供給した後に平板を取り除く方法がある。また、コルゲ
ートフィン43の波頂部43aに、バインダを弾き、融
点が低く揮発し易い物質を塗布した後、ろう材Rを供給
し、ろう材Rの弾かれた波頂部43aに存在する物質を
加熱あるいは溶剤で除去する方法がある。
【0033】そして、コルゲートフィン43の波頂部4
3aを結ぶ斜面部43bおよびこの近傍のみに、ニッケ
ルろうからなるろう材Rを供給した状態で、熱処理炉内
において加熱すると、ろう材Rが溶融し、図1の(b)
に示すように、斜面部43bおよびこの近傍のろう材R
が波頂部43a側に流動し、コルゲートフィン43がチ
ューブシート29および仕切板45にろう付けされる。
【0034】上述した積層型熱交換器では、各部材を組
み付けた状態で、熱処理炉内に収容し、焼き付けを行う
ことにより、各部材が相互にろう付けされる。そして、
上述した積層型熱交換器では、メタノール改質器から出
た改質ガスが、空間部41に導入され、空間部41を通
過する間に、空間部41に配置されるコルゲートフィン
43および仕切板45に担持される一酸化炭素酸化触媒
により効率的に酸化される。
【0035】また、チューブシート29の内部を流通す
る冷却水により、コルゲートフィン43および仕切板4
5を通過する改質ガスが冷却され、より効率的な酸化が
行われる。そして、上述した積層型熱交換器では、コル
ゲートフィン43の波頂部43aを除いた部分にろう材
Rを設けたので、ろう付け前のコア部21の組立時に、
コルゲートフィン43の波頂部43aが、ろう材Rを介
することなく、チューブシート29に直接当接する。
【0036】ろう付け時は、波頂部43aとチューブシ
ート29の当接する部位近傍のろう材が当接部位に濡れ
現象で侵入し適切なろう付け接合部を形成する。従っ
て、ろう付けの前後におけるコア部21の積層方向の高
さの変動が非常に小さくなり、ろう付け後におけるコア
部21の積層方向の高さ精度を従来より大幅に向上する
ことができる。
【0037】また、上述した積層型熱交換器では、ろう
材Rを、コルゲートフィン43の波頂部43aを結ぶ斜
面部43bおよびその近傍に設けるようにしたので、ろ
う材Rを比較的容易に設けることができる。
【0038】(第2の実施形態)図5は、本発明の積層
型熱交換器の第2の実施形態の要部を示すもので、この
実施形態では、チューブシート29の間にコルゲートフ
ィン43Aが1段のみ配置されている。そして、コルゲ
ートフィン43Aの波頂部43cのチューブシート29
への当接部を除いた部分にろう材Rが設けられている。
【0039】すなわち、この実施形態では、コルゲート
フィン43Aの波頂部43cに沿って凹部43dが形成
され、凹部43d内にろう材Rが供給されている。そし
て、コルゲートフィン43Aの波頂部43cに形成され
る凹部43dの両側の頂部43eが、チューブシート2
9に当接される。また、凹部43d内のろう材Rによ
り、コルゲートフィン43Aの波頂部43cが、チュー
ブシート29にろう付けされる。
【0040】なお、この実施形態において第1の実施形
態と同一の部材には、同一の符号を付して詳細な説明を
省略する。この実施形態においても第1の実施形態と同
様の効果を得ることができるが、この実施形態では、コ
ルゲートフィン43Aの波頂部43cに凹部43dを形
成し、凹部43d内にろう材Rを設けたので、少ないろ
う材Rにより、強固にろう付けすることができる。
【0041】また、コルゲートフィン43Aの全体にろ
う材Rが供給されないため、エロージョンや拡散による
チューブシート29の材料劣化が少なくなり、耐久強度
および耐食性を向上することができる。また、この実施
形態では、凹部43dにバインダを供給した後に、凹部
43dを上にし、凹部43dにニッケルろうの粉末を撒
くことにより、凹部43dに一定量のろう材Rを容易,
確実に供給することができる。
【0042】(第3の実施形態)図6は、本発明の積層
型熱交換器の第3の実施形態の要部を示すもので、この
実施形態では、コルゲートフィン43Bの波頂部43f
のチューブシート29への当接部を除いた部分にろう材
Rが設けられている。すなわち、この実施形態では、コ
ルゲートフィン43Bの波頂部43fに沿って所定間隔
を置いて多数の穴部43hが形成され、穴部43hおよ
び穴部43hのチューブシート29と反対側にろう材R
が設けられている。
【0043】なお、穴部43hは、ろう材粉末の粒子よ
り大きな穴を複数設けて形成されている。そして、コル
ゲートフィン43Bの波頂部43fの穴部43hを除い
た部分が、チューブシート29に当接されている。ま
た、穴部43hのチューブシート29と反対側に設けら
れたろう材Rにより、コルゲートフィン43Bの波頂部
43fが、チューブシート29にろう付けされる。
【0044】なお、コルゲートフィン43Bへの穴部4
3hの形成は、コルゲートフィン43Bの成形前の板材
の状態において、あるいは、コルゲートフィン43Bの
成形時に行われる。そして、コルゲートフィン43Bの
穴部43hの裏側へのろう材Rの供給は、例えば、穴部
43hの裏側にバインダを供給し、このバインダにニッ
ケルろうの粉末を満遍なく所定量降りかけることにより
行われる。
【0045】この場合、穴部43hを利用し、例えば、
スポンジ等にバインダを染み込ませ、コルゲートフィン
43Bの波頂部43fを表側から押し付けることによ
り、穴部43hの裏側にバインダを容易に供給すること
ができる。また、この方法以外に、コルゲートフィン4
3Bの穴部43hの裏側へのろう材Rの供給は、先ず、
穴部43hの裏側にニッケルろうの粉末を供給し、この
粉末にバインダを吹きかけ粉末を固定することにより行
われる。
【0046】この場合、ニッケルろうの粉末は、コルゲ
ートフィン43Bにニッケルろうの粉末を撒くことによ
り、穴部43hの近傍に自然に集まる。そして、バイン
ダの吹きかけ前に、ニッケルろうの粉末が、穴部43h
から流出するのを防止するために、コルゲートフィン4
3Bの穴部43hの外側が板材により塞がれ、あるい
は、粘弾性体や流体により流出が阻止される。
【0047】なお、この実施形態において第1の実施形
態と同一の部材には、同一の符号を付して詳細な説明を
省略する。この実施形態においても第1の実施形態と同
様の効果を得ることができるが、この実施形態では、コ
ルゲートフィン43Bの波頂部43fに穴部43hを形
成し、穴部43hのチューブシート29と反対側にろう
材Rを設けたので、少ないろう材Rにより、強固にろう
付けすることができる。
【0048】また、コルゲートフィン43Bの全体にろ
う材Rが供給されないため、エロージョンや拡散による
チューブシート29の材料劣化が少なくなり、耐久強度
および耐食性を向上することができる。また、この実施
形態では、凹部43dにバインダを供給した後に、凹部
43dを上にし、凹部43dにニッケルろうの粉末を撒
くことにより、凹部43dに一定量のろう材Rを容易,
確実に供給することができる。
【0049】さらに、この実施形態では、コルゲートフ
ィン43Bに形成される穴部43hを、表側に向けて拡
径したので、ろう付け前の組立時に、穴部43hに供給
されたろう材Rが剥離するおそれを低減することができ
る。この加工は、コルゲートフィン43Bの成形前に平
行穴を形成することによりある程度実現できるが、加工
時にポンチで成形するか、あるいは、放電加工,エッチ
ング加工等により可能である。
【0050】なお、上述した実施形態では、空間部41
にコルゲートフィン43,43A,43Bを1段または
2段積層した例について説明したが、本発明はかかる実
施形態に限定されるものではなく、例えば、3段以上積
層する場合にも適用することができる。また、上述した
実施形態では、チューブシート29の外側に配置される
アウターフィンに本発明を適用した例について説明した
が、チューブシート29の内側に配置されるインナーフ
ィンにも適用することができる。
【0051】さらに、上述した実施形態では、本発明を
選択酸化反応器に適用した例について説明したが、本発
明はかかる実施形態に限定されるものではなく、チュー
ブシートの間にコルゲートフィンを配置した積層型熱交
換器に広く適用することができる。また、上述した実施
形態では、ろう材Rにニッケルろうを用いた例について
説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるもの
ではなく、ろう材層の肉厚が比較的大きいろう材Rに広
く適用することができる。
【0052】さらに、上述した実施形態では、コルゲー
トフィンの断面を正弦波状にした例について説明した
が、本発明はかかる実施形態に限定されるものではな
く、例えば、コルゲートフィンの断面を矩形状にしても
良い。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の積層型熱
交換器では、コルゲートフィンの波頂部を除いた部分、
または、波頂部のチューブシートへの当接部を除いた部
分にろう材を設けたので、ろう付けの前後におけるコア
部の積層方向の高さの変動が小さくなり、ろう付け後に
おけるコア部の積層方向の高さ精度を従来より大幅に向
上することができる。
【0054】請求項2の積層型熱交換器では、ろう材
を、コルゲートフィンの波頂部を結ぶ斜面部に設けるよ
うにしたので、ろう材を比較的容易に設けることができ
る。請求項3の積層型熱交換器では、コルゲートフィン
の波頂部に凹部を形成し、凹部内にろう材を設けたの
で、少ないろう材により、強固にろう付けすることがで
きる。
【0055】請求項4の積層型熱交換器では、コルゲー
トフィンの波頂部に穴部を形成し、穴部のチューブシー
トと反対側にろう材を設けたので、少ないろう材によ
り、強固にろう付けすることができる。請求項5の積層
型熱交換器では、比較的安価なニッケルろうを使用した
ので、ろう付けコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2の積層型熱交換器の要部の詳細を示す説明
図である。
【図2】本発明の積層型熱交換器の第1の実施形態を示
す正面図である。
【図3】図2の積層型熱交換器のコア部の詳細を示す断
面図である。
【図4】図2の積層型熱交換器のコア部の詳細を示す分
解斜視図である。
【図5】本発明の積層型熱交換器の第2の実施形態の要
部を示す説明図である。
【図6】本発明の積層型熱交換器の第3の実施形態の要
部を示す説明図である。
【図7】選択酸化反応器を用いた一酸化炭素除去装置を
概略的に示す説明図である。
【図8】選択酸化反応器の詳細を示す正面図である。
【図9】図8のコア部の詳細を示す断面図である。
【図10】図9のチューブシートとアウターフィンとの
ろう付け方法を示す説明図である。
【符号の説明】
21 コア部 29 チューブシート 43,43A,43B コルゲートフィン 43a,43c,43f 波頂部 43b 斜面部 43d 凹部 43h 穴部 R ろう材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 扁平状のチューブシート(29)を複数
    積層するとともに、前記チューブシート(29)の間に
    波状のコルゲートフィン(43,43A,43B)を配
    置し、前記チューブシート(29)と前記コルゲートフ
    ィン(43,43A,43B)とをろう付けしてコア部
    (21)を形成してなる積層型熱交換器において、 前記コルゲートフィン(43,43A,43B)の波頂
    部(43a)を除いた部分、または、波頂部(43c,
    43f)の前記チューブシート(29)への当接部を除
    いた部分にろう材(R)を設け、前記コルゲートフィン
    (43,43A,43B)を前記チューブシート(2
    9)にろう付けしてなることを特徴とする積層型熱交換
    器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の積層型熱交換器におい
    て、 前記ろう材(R)を、前記コルゲートフィン(43)の
    波頂部(43a)を結ぶ斜面部(43b)に設けてなる
    ことを特徴とする積層型熱交換器。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の積層型熱交換器におい
    て、 前記コルゲートフィン(43A)の波頂部(43c)に
    凹部(43d)を形成し、前記凹部(43d)内に前記
    ろう材(R)を設けてなることを特徴とする積層型熱交
    換器。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の積層型熱交換器におい
    て、 前記コルゲートフィン(43B)の波頂部(43f)に
    穴部(43h)を形成し、前記穴部(43h)の前記チ
    ューブシート(29)と反対側に前記ろう材(R)を設
    けてなることを特徴とする積層型熱交換器。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれか1項
    記載の積層型熱交換器において、 前記ろう材(R)は、ニッケルろうであることを特徴と
    する積層型熱交換器。
JP2002088745A 2002-03-27 2002-03-27 積層型熱交換器 Pending JP2003287382A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002088745A JP2003287382A (ja) 2002-03-27 2002-03-27 積層型熱交換器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002088745A JP2003287382A (ja) 2002-03-27 2002-03-27 積層型熱交換器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003287382A true JP2003287382A (ja) 2003-10-10

Family

ID=29234523

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002088745A Pending JP2003287382A (ja) 2002-03-27 2002-03-27 積層型熱交換器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003287382A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011127865A (ja) * 2009-12-21 2011-06-30 Fujitsu General Ltd 熱交換器
US8020524B2 (en) 2007-07-20 2011-09-20 Denso Corporation Exhaust heat recovery apparatus
WO2013080893A1 (ja) * 2011-11-30 2013-06-06 東京ラヂエーター製造株式会社 Egrクーラ
JP2015078821A (ja) * 2013-10-18 2015-04-23 株式会社ティラド 熱交換器用の偏平チューブおよび、その製造方法
JP2018109476A (ja) * 2017-01-05 2018-07-12 株式会社ユタカ技研 熱交換器
JP2019184166A (ja) * 2018-04-11 2019-10-24 株式会社デンソー 熱交換器

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8020524B2 (en) 2007-07-20 2011-09-20 Denso Corporation Exhaust heat recovery apparatus
JP2011127865A (ja) * 2009-12-21 2011-06-30 Fujitsu General Ltd 熱交換器
WO2013080893A1 (ja) * 2011-11-30 2013-06-06 東京ラヂエーター製造株式会社 Egrクーラ
JP2013113243A (ja) * 2011-11-30 2013-06-10 Tokyo Radiator Mfg Co Ltd Egrクーラ
CN103958876A (zh) * 2011-11-30 2014-07-30 东京散热器制造株式会社 Egr冷却器
US9909475B2 (en) 2011-11-30 2018-03-06 Tokyo Radiator Mfg. Co., Ltd. EGR cooler
JP2015078821A (ja) * 2013-10-18 2015-04-23 株式会社ティラド 熱交換器用の偏平チューブおよび、その製造方法
JP2018109476A (ja) * 2017-01-05 2018-07-12 株式会社ユタカ技研 熱交換器
JP2019184166A (ja) * 2018-04-11 2019-10-24 株式会社デンソー 熱交換器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1136782B1 (en) Plate type heat exchanger and method of manufacturing the heat exchanger
CA2416431C (en) Method for processing fluid flows in a micro component reformer system
EP1279431B1 (en) Hydrogen extraction unit
JP4750542B2 (ja) 触媒反応器/熱交換器
US9452407B2 (en) Microchannel apparatus, methods of making microchannel apparatus, and processes of conducting unit operations
CN1717295B (zh) 制造多通道装置的方法及由此制成的多通道装置
JP6174058B2 (ja) 微細構造部品および該微細構造部品を製造するための方法
KR101135617B1 (ko) 열교환기의 제조 방법
JP2005501692A5 (ja)
JP2010175245A6 (ja) 多目的マイクロチャネルマイクロコンポーネント
WO2006026595A2 (en) Stacked reactor with microchannels
JP2003287382A (ja) 積層型熱交換器
Matson et al. Fabrication of a stainless steel microchannel microcombustor using a lamination process
JPH08271175A (ja) ステンレス鋼板積層体式熱交換器およびその製造方法
US7258263B2 (en) Bipolar plate fabrication
CN103228352A (zh) 催化反应器和催化剂结构
JP4904651B2 (ja) 水素分離装置
JP7275699B2 (ja) 積層体及び積層体の製造方法
JP4806867B2 (ja) 水素抽出装置
JP2003314984A (ja) 積層型熱交換器
CN212158292U (zh) 一种印刷电路板换热器紧凑式均匀过度接口
JP2003334418A (ja) 水素分離装置の製造方法
JP4910261B2 (ja) 積層構造の水素分離装置
JP2009064734A (ja) 燃料電池用金属セパレータ、燃料電池スタック、および燃料電池用金属セパレータの製造方法
US20060008398A1 (en) Fuel cell system, reformer used for the same, and method of manufacturing the same