JP2002143675A - 反応器並びに該反応器に用いる触媒及びその製造方法 - Google Patents

反応器並びに該反応器に用いる触媒及びその製造方法

Info

Publication number
JP2002143675A
JP2002143675A JP2000328767A JP2000328767A JP2002143675A JP 2002143675 A JP2002143675 A JP 2002143675A JP 2000328767 A JP2000328767 A JP 2000328767A JP 2000328767 A JP2000328767 A JP 2000328767A JP 2002143675 A JP2002143675 A JP 2002143675A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
reactor
heat transfer
transfer surface
combustion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000328767A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Shiizaki
伸二 椎崎
Ikuo Nagashima
郁男 永島
Toshiharu Okada
俊治 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Heavy Industries Ltd filed Critical Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority to JP2000328767A priority Critical patent/JP2002143675A/ja
Publication of JP2002143675A publication Critical patent/JP2002143675A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば、触媒燃焼室と改質室が交互に積層さ
れた構造のプレートフィン型反応器等において、触媒燃
焼と改質の熱収支をバランスさせる。また、局所的に温
度が上昇し過ぎたり、改質に必要な熱が不足すること等
を回避する。 【解決手段】 伝熱面を触媒化したプレートフィン型反
応器等において、枚数、高さ、厚さ、形状の異なるフィ
ンを組み合わせたり、フィンに担持する触媒の担持量を
調整したり、フィンに担持する触媒の種類を変えたりす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一例として、炭化
水素(例えば、天然ガス、プロパンガス等)、メタノー
ル等に水蒸気を混合して改質反応を行わせ、工業用の水
素や燃料電池用の燃料となる水素を効率的に提供できる
プレートフィン型リフォーマ等の反応器、並びに該反応
器に用いる触媒及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、高効率かつ環境への影響が
少ない等、従来の発電装置にはない特徴を有しており、
現在世界各国で研究開発されている。特に、天然ガスや
メタノール等を燃料とする燃料電池発電では、図26に
示すように燃料電池8と共に改質器(リフォーマ)6が
用いられる。この改質器6は、隔壁で分離された燃焼側
通路1と改質側通路2からなり、燃焼側通路1で燃料ガ
スを触媒表面で燃焼させ、その熱で改質側通路2を加熱
し、その内部に充填された改質触媒4により改質側通路
2を流れる天然ガスやメタノール等の原料ガスを改質ガ
スに改質するようになっている。水素ガスを主成分とす
る改質ガスは、燃料電池8のアノード側に供給され、大
部分の水素が発電用に消費され、その排ガスが燃料ガス
として改質器6に供給される。燃料電池用の改質器6と
しては、一例として、改質側通路2と燃焼側通路1が平
板状のプレートフィンで構成されたプレートフィン型反
応器が提案され、既に用いられている。また、一例とし
て、図27に示すような改質側通路12と燃焼側通路1
1が波板状のプレートフィンで構成されたプレートフィ
ン型反応器も用いられている。
【0003】このような形式のプレートフィン型反応器
を使った改質器では、燃料ガスの入口、即ち、ガス濃度
が高い部分での反応速度が大きいため、ホットスポット
を生じる。また、負荷変動があった場合、燃焼側の温度
制御が難しい。燃焼側、改質側のガス流量をタイミング
良くコントロールしないと、温度が低下したり急激に上
昇したりして水素発生量が不安定になる。また、一旦、
温度が上昇すると、改質触媒が劣化してしまう。また、
燃焼側は、燃料ガスを供給してもすぐに着火せず、燃焼
反応が生じるまで数分を要するため、起動性が悪い等の
問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図27に示すような燃
焼側通路(触媒燃焼室)11と改質側通路(改質室)1
2が交互に積層されている構造をもつ反応器において
は、改質反応(吸熱)に必要な熱は触媒燃焼反応の反応
熱(発熱)によってまかなわれる。しかし、下記のよう
な問題点があり、触媒燃焼と改質の熱収支をバランスさ
せる必要がある。 (1) 触媒燃焼の反応速度は改質反応よりも大きい
が、改質で必要とする分だけ、発熱反応を行わせ、熱量
をバランスさせる必要がある。 (2) 反応はガス濃度が高い入口付近で反応速度が大
きく、出口に向かって反応速度が小さくなっていく。し
たがって、反応熱もガスの入口付近が大きく、出口に向
かって小さくなっていく。しかし、燃焼と改質の反応の
次数が異なると、図28に示すように、反応率の分布が
異なってくるため、反応器全体で熱収支がとれても、局
所的に温度分布が生じる。 触媒燃焼で発生した熱を、速やかに除去しなければ、触
媒の温度が上昇し過ぎ、反応が暴走したり、触媒金属の
焼結、担体層の破壊など、触媒にダメージを与えたりす
る。また、改質に必要な熱が速やかに供給されなけれ
ば、触媒温度が低下してしまい、反応が停止するなどの
問題がある。
【0005】本発明は、上記種々の欠点を解決すべくな
されたもので、例えば、プレートフィン型反応器におい
て、性状の異なる触媒化フィンを配置することにより、
反応速度を制御するようにしたものである。また、本発
明は、このような性状の異なる触媒化フィン及びその製
造方法を提供するものである。また、本発明は、上記種
々の欠点を解決すべくなされたもので、燃料ガスの反応
速度を平均化させ、温度を均一に保持できるプレートフ
ィン型反応器を提供し、より効率的に水素を生成しよう
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、伝熱面を触媒化した発熱
反応側通路と吸熱反応側通路とで構成された反応器であ
って、発熱反応側通路及び吸熱反応側通路の少なくとも
いずれかの触媒を担持した伝熱面の面積を調整して、発
熱反応と吸熱反応の熱収支をバランスさせるようにした
ものである。上記発明において、請求項2に記載の発明
は、枚数、高さ、厚さ及び形状の少なくともいずれかが
異なる伝熱面の部材を組み合わせて、伝熱面に担持した
触媒の面積を調整するようにしたものである。
【0007】請求項3に記載の発明は、伝熱面を触媒化
した発熱反応側通路と吸熱反応側通路とで構成された反
応器であって、発熱反応用触媒及び吸熱反応用触媒の少
なくともいずれかの担持量を調整して、発熱反応と吸熱
反応の熱収支をバランスさせるようにしたものである。
請求項4に記載の発明は、伝熱面を触媒化した発熱反応
側通路と吸熱反応側通路とで構成された反応器であっ
て、発熱反応側通路及び吸熱反応側通路の少なくともい
ずれかの伝熱面に活性の異なる触媒を担持させ、発熱反
応と吸熱反応の熱収支をバランスさせるようにしたもの
である。
【0008】また、反応器の吸熱反応側通路で吸熱反応
の代わりに除熱を行う除熱用熱媒(ガスあるいは液)を
流し、発熱反応と除熱の熱収支をバランスさせるように
しても良い。また、反応器の発熱反応側通路で発熱反応
の代わりに加熱を行う加熱用熱媒(ガスあるいは液)を
流し、吸熱反応と加熱の熱収支をバランスさせるように
しても良い。
【0009】上記発明において、反応器の吸熱反応側通
路で行われる吸熱反応は、一例として、メタノール等の
アルコールの水蒸気改質、メタンやプロパン等の炭化水
素の水蒸気改質、アセトンの脱水素等である。また、反
応器の発熱反応側通路で行われる発熱反応は、一例とし
て、水素の触媒燃焼、炭化水素やアルコールの触媒燃
焼、部分酸化、一酸化炭素の水性シフト反応、一酸化炭
素の選択酸化反応等である。また、上記発明において、
反応器の伝熱面となる部材は、一例として、波板状のフ
ィン、平板、チューブ、内部及び/又は外部にフィンを
持ったチューブ等である。
【0010】請求項10に記載の発明は、反応器が燃焼
側通路と改質側通路とで構成されたプレートフィン型燃
料電池用リフォーマであって、該反応器の触媒燃焼側に
活性の異なる燃焼触媒を担持させ、発熱と吸熱の熱収支
をバランスさせるようにしたものである。上記発明にお
いて、請求項11に記載の発明は、燃焼側通路の反応器
出口付近に活性の高い貴金属系触媒を担持させ、反応器
入口付近に活性の低い酸化物系触媒を担持させたもので
ある。
【0011】請求項12に記載の発明は、反応器が燃焼
側通路と改質側通路とで構成されたプレートフィン型燃
料電池用リフォーマであって、燃焼側通路にある燃焼触
媒の金属担持量を調整して、発熱と吸熱の熱収支をバラ
ンスさせるようにしたものである。上記発明において、
請求項13に記載の発明は、燃焼側通路の反応器出口付
近における燃焼触媒の金属担持量を多くし、反応器入口
付近における燃焼触媒の金属担持量を少なくしたもので
ある。
【0012】請求項14に記載の発明は、反応器が燃焼
側通路と改質側通路とで構成されたプレートフィン型燃
料電池用リフォーマであって、燃焼側通路にある燃焼触
媒を担持したフィンの面積を調整して、発熱と吸熱の熱
収支をバランスさせるようにしたものである。上記発明
において、請求項15に記載の発明は、枚数、高さ、厚
さ及び形状の少なくともいずれかが異なるフィンを組み
合わせて、燃焼触媒の面積を調整するようにしたもので
ある。また、上記発明において、請求項16に記載の発
明は、燃焼側通路の反応器出口付近における燃焼触媒の
面積を大きくし、反応器入口付近における燃焼触媒の面
積を小さくしたものである。
【0013】上記発明において、請求項17に記載の発
明は、プレートフィン型燃料電池用リフォーマの燃焼側
通路と改質側通路の間に、オイル等の熱容量の大きな熱
媒を流して、温度を均一化するようにしたものである。
上記発明において、請求項18に記載の発明は、プレー
トフィン型燃料電池用リフォーマの燃焼側通路で直接燃
焼反応させるのではなく、燃焼側通路にオイル等の熱容
量の大きな熱媒を循環させる。熱媒は蓄熱槽等で保温し
ておき、始動時にこれを反応器に送り込むことにより、
特に間欠的な使用の際の起動時間を短縮することができ
る。
【0014】請求項19に記載の発明は、伝熱面を触媒
化した反応器に用いる触媒であって、枚数、高さ、厚さ
及び形状の少なくともいずれかが異なる伝熱面の部材を
組み合わせて、伝熱面に担持された触媒の面積を調整
し、反応速度を制御するようにしたものである。請求項
20に記載の発明は、伝熱面を触媒化した反応器に用い
る触媒であって、伝熱面に担持する触媒の担持量を反応
速度に応じて調整するようにしたものである。請求項2
1に記載の発明は、伝熱面を触媒化した反応器に用いる
触媒であって、伝熱面に担持する触媒の種類を変えるこ
とにより、伝熱面に活性の異なる触媒を担持させて反応
速度を制御するようにしたものである。
【0015】請求項22に記載の発明は、燃焼側通路と
改質側通路とで構成されたプレートフィン型反応器に用
いる触媒であって、触媒燃焼側で、枚数、高さ、厚さ及
び形状の少なくともいずれかが異なるフィンを組み合わ
せて、燃焼触媒の面積を調整するようにしたものであ
る。上記発明において、請求項23に記載の発明は、燃
焼側通路の反応器出口付近で燃焼触媒の面積が大きくな
り、反応器入口付近で燃焼触媒の面積が小さくなるよう
に形成させたものである。
【0016】請求項24に記載の発明は、燃焼側通路と
改質側通路とで構成されたプレートフィン型反応器に用
いる触媒であって、触媒燃焼側のフィンに担持する燃焼
触媒の金属担持量を反応速度に応じて調整するようにし
たものである。上記発明において、請求項25に記載の
発明は、燃焼側通路の反応器出口付近で燃焼触媒の金属
担持量が多くなり、反応器入口付近で燃焼触媒の金属担
持量が少なくなるように形成させたものである。
【0017】請求項26に記載の発明は、燃焼側通路と
改質側通路とで構成されたプレートフィン型反応器に用
いる触媒であって、触媒燃焼側のフィンに担持する燃焼
触媒の種類を変えることにより、触媒燃焼側に活性の異
なる燃焼触媒を担持させて反応速度を制御するようにし
たものである。上記発明において、請求項27に記載の
発明は、燃焼側通路の反応器出口付近に活性の高い貴金
属系触媒が担持され、反応器入口付近に活性の低い酸化
物系触媒が担持されるようにしたものである。
【0018】請求項28に記載の発明は、伝熱面を触媒
化した反応器に用いる触媒の製造方法であって、枚数、
高さ、厚さ及び形状の少なくともいずれかが異なる伝熱
面の部材を組み合わせて触媒を担持した伝熱面を配置
し、反応速度に応じた触媒の面積に調整するものであ
る。
【0019】請求項29に記載の発明は、伝熱面となる
部材の表面に担体となる酸化層を形成させた後、この部
材を触媒金属を含んだ溶液中に浸漬して伝熱面に触媒を
担持させる伝熱面を触媒化した反応器に用いる触媒の製
造方法において、伝熱面となる部材をすべて溶液中に浸
漬させた状態から、徐々に部材を引き上げることによ
り、部材の下部にいくほど伝熱面への触媒担持量を多く
するものである。また、請求項30に記載の発明は、伝
熱面となる部材の表面に担体となる酸化層を形成させた
後、この部材を触媒金属を含んだ溶液中に浸漬して伝熱
面に触媒を担持させる伝熱面を触媒化した反応器に用い
る触媒の製造方法において、伝熱面となる部材を下端部
から徐々に溶液中に浸漬していくことにより、部材の下
部にいくほど伝熱面への触媒担持量を多くするものであ
る。上記発明において、請求項31に記載の発明は、伝
熱面となる部材の溶液中での移動を、連続的に行うか、
段階的に行うか、又は移動速度を変化させて行うもので
ある。
【0020】請求項32に記載の発明は、伝熱面となる
部材の表面に担体となる酸化層を形成させた後、この部
材を触媒金属を含んだ溶液中に浸漬して伝熱面に触媒を
担持させる伝熱面を触媒化した反応器に用いる触媒の製
造方法において、伝熱面となる部材をすべて溶液中に浸
漬させた状態から、徐々に溶液量を減らして溶液の液面
を下げていくことにより、部材の下部にいくほど伝熱面
への触媒担持量を多くするものである。請求項33に記
載の発明は、伝熱面となる部材の表面に担体となる酸化
層を形成させた後、この部材を触媒金属を含んだ溶液中
に浸漬して伝熱面に触媒を担持させる伝熱面を触媒化し
た反応器に用いる触媒の製造方法において、伝熱面とな
る部材を空の容器内に設置した状態から、容器内に徐々
に溶液を供給して溶液の液面を上げていくことにより、
部材の下部にいくほど伝熱面への触媒担持量を多くする
ものである。上記発明において、請求項34に記載の発
明は、溶液の液面の調整を連続的もしくは段階的に行う
か、又は液面の移動速度を変化させて行うものである。
【0021】請求項35に記載の発明は、伝熱面となる
部材の表面に担体となる酸化層を形成させた後、この部
材を触媒金属を含んだ溶液中に浸漬して伝熱面に触媒を
担持させる伝熱面を触媒化した反応器に用いる触媒の製
造方法において、伝熱面となる部材を一方の端から途中
まで溶液に浸漬して途中まで触媒を担持し、ついで、こ
の部材を別の溶液に他方の端から浸漬して触媒を担持す
ることにより、伝熱面に活性の異なる触媒を担持させる
ものである。請求項36に記載の発明は、伝熱面となる
部材の表面に担体となる酸化層を形成させた後、この部
材を触媒金属を含んだ溶液中に浸漬して伝熱面に触媒を
担持させる伝熱面を触媒化した反応器に用いる触媒の製
造方法において、伝熱面となる部材を一方の端から途中
までシール部材で被覆した後、この部材全体を溶液に浸
漬してシール部材で被覆されていない部分に触媒を担持
し、ついで、この部材からシール部材を除去した後、触
媒が担持された部分を別のシール部材で被覆し、又はそ
のままの状態で、別の溶液に浸漬して触媒を担持するこ
とにより、伝熱面に活性の異なる触媒を担持させるもの
である。
【0022】上記発明においては、別の溶液として、同
じ金属化合物で異なる濃度の溶液を用いる場合と、異な
る金属化合物の溶液を用いる場合とがある。また、上記
発明においては、2回目の担持を、1回目に触媒が担持
されている部分までとする場合、1回目の担持と重なる
部分がある場合、途中に触媒がない部分を有する担持と
する場合がある。また、上記発明において、触媒金属を
含んだ溶液を3種類以上用いることも可能である。
【0023】請求項40に記載の発明は、伝熱面となる
部材の表面に担体となる酸化層を形成させた後、この部
材を触媒金属を含んだ溶液中に浸漬して伝熱面に触媒を
担持させる伝熱面を触媒化した反応器に用いる触媒の製
造方法において、伝熱面となる部材の表面に担体となる
酸化層を厚さに傾斜をつけて形成させ、これを溶液中に
浸漬して触媒を担持させることにより、担体層の厚さが
厚い部分ほど触媒担持量が多くなるようにして伝熱面へ
の触媒担持量を調整するものである。上記発明におい
て、請求項41に記載の発明は、担体となる酸化層の厚
さに連続的又は段階的な傾斜をつけるものである。上記
発明において、伝熱面となる部材の表面に担体となる酸
化層を形成させる方法は、陽極酸化、溶射、高温酸化、
ウォッシュコート等があり、酸化層の厚さをこれらの条
件により調整することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明するが、本発明は下記の実施の形態に何ら限定さ
れるものではなく、適宜変更して実施することが可能な
ものである。すなわち、本発明の実施の形態及び後述す
る実施例では、吸熱反応としてメタノール等の水蒸気改
質、発熱反応として水素等の触媒燃焼を例にしている
が、特にこれらに限定されるわけではなく、吸熱反応と
しては、メタンやプロパン等の水蒸気改質、アセトン等
の脱水素など吸熱反応であれば何でも良く、発熱反応と
しては、メタン、メタノール等の炭化水素やアルコール
の触媒燃焼、部分酸化、一酸化炭素の水性シフト反応な
ど発熱反応であれば何でも良い。また、発熱反応と吸熱
反応の組み合わせだけでなく、発熱反応と除熱用熱媒
(ガスあるいは液)、吸熱反応と加熱用熱媒(ガスある
いは液)の組み合わせでも良い。また、触媒化した伝熱
面を形成させる部材としては、波板状のフィンや平板だ
けでなく、チューブ、内部や外部にフィンを持ったチュ
ーブなど種々の形状のものを用いることができる。ま
た、担体となる酸化層の形成方法は、アルミニウムの陽
極酸化に限定されるものではなく、セラミックスの溶
射、ステンレスの高温酸化、ウォッシュコートなど、金
属上に酸化被膜を形成させることができる方法であれば
良い。
【0025】図面に基づいて本発明の第1の実施形態を
説明する。図1は、第1の実施の形態に係る伝熱面を触
媒化したプレートフィン型反応器の全体図である。同図
に示したように、プレートフィン型反応器は、燃焼側通
路1と改質側通路2とで構成され、燃焼側通路1には燃
焼触媒3が、改質側通路2には改質触媒4が、それぞれ
担持されている。燃焼側通路1において、均一な触媒を
用いた場合、燃焼排ガスの出口付近等温度の低い部分に
は燃焼触媒3の金属担持量を多くする、または白金やパ
ラジウム等の活性の高い触媒を担持する等の方法によ
り、反応速度を高め、逆に、燃料ガス入口等の温度の高
い部分には燃焼触媒3の金属担持量を少なくする、また
は酸化銅や酸化バナジウム等の活性の低い触媒を担持す
る等の方法により、反応速度を抑え、温度を均一に保
つ。
【0026】次に図2に基づいて本発明の第2の実施形
態を説明する。同図は第2の実施の形態に係る伝熱面を
触媒化したプレートフィン型反応器の全体図で、燃焼側
通路1と改質側通路2の間にオイル等の通路5を設け、
オイル等の熱容量の大きな熱媒を流すことにより、燃焼
側通路1より熱媒が熱を受け取り温度を均一化した後、
改質側通路2へ熱を伝えることにより、改質側通路全体
の温度を均一化する。
【0027】次に図3、図4及び図26に基づいて本発
明の第3の実施形態を説明する。図3は第3の実施の形
態に係る伝熱面を触媒化したプレートフィン型反応器の
全体図である。同図に示したように、燃焼側通路1は燃
焼ガスを直接反応させるのではなく、オイル等の熱容量
の大きい熱媒を循環させる。熱媒の加熱は、図4に示す
ようにオフガス燃焼ボイラ等の熱媒加熱装置10によ
る。熱媒は蓄熱槽9等で保温しておき、始動時にこれを
反応器6に送り込むことにより、特に間欠的な使用時の
起動時間を短縮する。
【0028】図27に示すようなプレートフィン型反応
器、すなわち、触媒燃焼室(燃焼側通路11)と改質室
(改質側通路12)が交互に積層された構造の反応器で
は、触媒燃焼(発熱)と改質(吸熱)の熱収支をバラン
スさせる必要があり、また、局所的に温度が上昇し過ぎ
たり、改質に必要な熱が不足すること等も回避する必要
がある。これらの課題を解決するため、本発明では、性
状の異なる触媒化フィンを配置することにより、反応速
度を制御することにしている。以下、性状の異なる触媒
化フィンの形態及びそれらの製造方法について説明す
る。
【0029】(1) フィンの形状等を変える(図5〜
図8)。 枚数、高さ、厚さ、形状等の異なるフィンを組み合わせ
る。例えば、触媒燃焼の反応速度が大きい場合はフィン
の枚数を少なく、高さを低くする、あるいは形状の違う
フィンにより、触媒の面積を調整し、改質との反応速度
をバランスさせる。フィンの形状としては、ストレート
型、ヘリングボーン型、セレート型等がある。図5、図
6には、燃焼触媒13と改質触媒14のフィン枚数を変
えた場合の例を示している。図7、図8は、改質器(プ
レートフィン型反応器)16を上から見た断面図であ
り、図7は反応速度が大きい入口側のフィン18の枚数
を少なくしたものであり、図8は反応速度が小さい出口
側に形状の異なるフィン20を配置して触媒の面積が大
きくなるようにしたものである。
【0030】(2) 触媒の担持量を変える。 反応速度に応じて、フィンに担持する触媒の担持量に差
をつけ、反応速度を調節する。あるいは、触媒担持量の
異なるフィンを並べる。 (3) 触媒の種類を変える。 改質器の性能は、改質触媒の性能に左右されるため、改
質触媒はできるだけ性能が高く触媒量が大きい方が望ま
しい。一方、触媒燃焼は改質反応より反応速度が大きい
ため、燃焼触媒量で熱バランスをとる方が望ましい。P
t、Pd等の貴金属は着火温度が低く活性が高いが高コ
ストである。一方、NiO、Co23、CuO等の酸化
物系触媒は、着火温度が高く活性も低いが低コストであ
る。必要十分な活性であれば低コストの触媒の方が望ま
しい。これらの触媒を組み合わせることにより、反応速
度を調整する。図9は、反応器16の燃焼側通路を上か
ら見た断面図であり、活性の異なる触媒化フィンの配置
の例を示している。図9では、酸化物系触媒を担持した
フィン26を中心に配置し、反応速度が低下してくる出
口付近にPt担持量の多いフィン22を、すぐに着火す
る必要があるがそれほど大きい活性が必要でない入口付
近にPt担持量の少ないフィン24を配置している。
【0031】(4) 担持量、触媒種類の調整法 フィンへの触媒担持は、フィン表面に担体となる酸化層
を形成しておき、触媒金属を含んだ水溶液あるいは有機
溶媒溶液に、フィンを浸漬して担持することができる。
浸漬時間が長い方が触媒の担持量が大きくなる。 フィンを徐々に引き上げる、あるいは徐々に沈めて
いく。 図10、図11のように、まず、フィン28をすべて溶
液中に浸漬しておき、徐々にフィン28を引き上げるこ
とにより、あるいは逆に、フィン28の端から徐々に溶
液中に浸漬していくことにより、フィン28の下部の方
が浸漬時間が長くなるので触媒担持量が多くなる。30
は金属塩溶液が入った容器である。フィンの移動は連続
的あるいは段階的でも良い。また、途中で移動速度が変
わっても良い。
【0032】 触媒金属を含んだ溶液の液面を制御す
る。 図12、図13のように、容器30内にフィン28を設
置し、金属塩溶液を徐々に入れていく。あるいは、図1
4、図15のように、最初に溶液を容器30内に満たし
て、フィン28をすべて浸漬しておき、徐々に溶液量を
減らして、液面を下げていく。このようにすると、フィ
ン28の下部の方が浸漬時間が長くなるので触媒担持量
が多くなる。液面の調整は連続的であっても、段階的で
あっても良い。また、液面の移動速度が変わってもよ
い。
【0033】 濃度の異なる溶液やゾルに浸漬する。 図16のように、まず、フィン28を片方の端から途中
まで金属塩溶液(溶液A)に浸漬して、途中まで触媒
(触媒A)を担持する。次に、図17のように、別の組
成の溶液(溶液B)に、フィン28を別の端から浸漬す
ることにより触媒Bを担持する。あるいは、フィンの片
方をシールテープ等で被覆しておき、第1の溶液に全体
を浸漬した後、第1の溶液に浸漬した部分をシールして
第2の溶液に浸漬しても良い。溶液の種類は3種類以上
でも良い。別の溶液は、同じ金属化合物で異なる濃度の
溶液、あるいは別の金属化合物の溶液でも良い。また、
2回目の担持は1回目に触媒が担持されている部分まで
でも良いし、1回目の担持と重なる部分があっても良
い。また、途中で触媒のない部分があっても良い。
【0034】 担持層の厚さを変える、陽極酸化条件
の異なる板を使う。 担体層の厚さが厚い方が、フィンの面積当たりの触媒担
持量は大きくなる。そこで、フィン表面の酸化被膜の厚
さに傾斜をつけておき、金属塩溶液に浸漬する。酸化被
膜の形成方法は、陽極酸化、溶射、高温酸化、ウォッシ
ュコート等の方法があり、酸化被膜の厚さはこれらの条
件により調整できる。図18、図19は、酸化被膜の厚
さに傾斜をつけた基板金属32上に触媒を担持して触媒
担持量を調整したものであり、図18では触媒層34が
段階的に、図19では触媒層34が連続的に傾斜してい
る。
【0035】
【実施例】つぎに、本発明の実施例等について説明す
る。 (1) 形状の異なるフィンの調製 下記のアルミニウム製フィンを用意した。なお、フィン
の寸法の計測箇所は、図20、図21のフィン36で説
明した通りである。 フィンA:厚さ0.6mm、高さ6mm、ピッチ1.4mm、
ストレート型 フィンB:厚さ0.3mm、高さ3mm、ピッチ1.4mm、
ストレート型 フィンC:厚さ0.3mm、高さ11mm、ピッチ2.1m
m、ストレート型 フィンD:厚さ0.3mm、高さ6mm、ピッチ1.4mm、
セレート型 フィンE:厚さ0.3mm、高さ6mm、ピッチ2.1mm、
ストレート型 フィンF:厚さ0.3mm、高さ6mm、ピッチ4mm、スト
レート型 これらを、それぞれ20℃の4wt%シュウ酸水溶液中
で、電流密度25A/m2の直流電流で陽極酸化した。こ
れを乾燥した後、空気中で350℃にて1時間焼成し
た。次に、これを80℃の水中に1時間浸漬した後、空
気中で400℃にて3時間焼成した。次に、塩化白金酸
六水和物1mmol/L水溶液中に、これらの陽極酸化フィ
ンを浸漬し、室温から昇温速度1℃/minで80℃まで
昇温し、1時間一定に保った後、取り出した。これを一
昼夜、室温で乾燥後、空気中で400℃にて3時間焼成
して、燃焼触媒とした。
【0036】(2) 担持量に分布をつけた触媒の調製
(連続)(図10、図11) 塩化白金酸六水和物を蒸留水に溶解し、1mmol/Lの水
溶液を調製した。これにアンモニア水を添加し、pH11
に調整した。この溶液を80℃に昇温した後、長さ30
cmの基板フィンA全体を溶液中に浸漬した。浸漬してか
ら10分後、1cm/minの速度でフィンAを徐々に引き
上げた。これを室温にて乾燥した後、空気中で400℃
にて3時間焼成して燃焼触媒とした。長さ方向の白金担
持量の分布を下記に示す。
【0037】(3) 担持量に分布をつけた触媒の調製
(段階的)(図10、図11) 塩化白金酸六水和物を蒸留水に溶解し、1mmol/Lの水
溶液を調製した。これにアンモニア水を添加し、pH11
に調整した。この溶液を80℃に昇温した後、長さ30
cmの基板フィンA全体を溶液中に浸漬した。浸漬してか
ら10分後に10cm、20分後にさらに10cm、60分
後に全体を引き上げた。これを室温にて乾燥した後、空
気中で400℃にて3時間焼成して燃焼触媒とした。長
さ方向の白金担持量の分布を下記に示す。
【0038】(4) 種類の異なる触媒の担持(図1
6、図17) 塩化白金酸六水和物を蒸留水に溶解し、1mmol/Lの水
溶液を調製した。これにアンモニア水を添加し、pH11
に調整した。この溶液を80℃に昇温した後、長さ20
cmの基板フィンDの端から5cmを溶液に浸漬し、60分
後に全体を引き上げた。次に、酢酸コバルト0.1mol
/L水溶液中に、基板フィンDの白金溶液に浸漬した反
対の端から15cmを浸漬し、室温から昇温速度1℃/mi
nで80℃まで昇温し、1時間一定に保った後、取り出
した。これを一昼夜、室温で乾燥後、空気中で400℃
にて3時間焼成して、燃焼触媒とした。白金水溶液に浸
漬した部分のPt担持量は0.50g/m2、コバルト水
溶液に浸漬した部分のCo担持量は3.3g/m2であっ
た。
【0039】(5) 担持量に分布をつけた触媒の調製
(図12〜図15) 酢酸パラジウムをアセトンに溶解し、0.002mo
l/Lに調製した。この溶液に長さ30cmの基板フィンA
を長さ方向を上下方向にして全体を浸漬した。1時間後
に溶液を排出し液面がフィンの上端から5cmに、5時間
後にも溶液を排出し液面がフィンの上端から10cmにな
るように調整し、24時間後に溶液をすべて排出した。
このフィンを室温で乾燥した後、空気中で400℃にて
3時間焼成することにより燃焼触媒とした(図14、図
15)。 また、容器に長さ30cmの基板フィンAを長さ方向
を上下方向にして設置した。ここに、酢酸パラジウムを
アセトンに溶解して0.002mol/Lに調製した溶液を
加え、液面がフィンの下端から20cmになるように調整
した。19時間後、液面がフィンの下端から25cmにな
るように溶液を追加した。さらに23時間後、フィン全
体が浸漬されるように溶液を追加した。24時間後、フ
ィンを取り出し、室温で乾燥した後、空気中で400℃
にて3時間焼成することにより燃焼触媒とした(図1
2、図13)。 、の場合の長さ方向のパラジウム担持量の分布を下
記に示す。
【0040】(6) 触媒層の厚さの異なる触媒の調製
(図18) 長さ30cmの基板フィンAを、長さ方向を上下方向に、
20℃の4wt%シュウ酸水溶液中に20cm浸漬し、電流
密度25A/m2の直流電流で16時間陽極酸化した。次
に、このフィンの上下を逆にし、フィンを10cmシュウ
酸水溶液中に浸漬し、電流密度15A/m2の直流電流で
8時間陽極酸化を行った。このフィンを空気中で350
℃にて1時間焼成した。次に、これを80℃の水中に浸
漬した後、空気中で400℃にて3時間焼成した。この
フィンを0.002mol/Lの酢酸パラジウム/アセトン
溶液に24時間浸漬してパラジウムを担持させた。これ
を400℃にて3時間焼成して燃焼触媒とした。酸化層
の厚さ及びパラジウム担持量は、25A/m2で陽極酸化
した部分はそれぞれ55μm、3.4g/m2、15A/m2
で陽極酸化した部分はそれぞれ28μm、2.8g/m2
あった。
【0041】(7) 反応器 基板フィンAを酢酸銅0.1mol/L水溶液中に浸漬し、
室温から昇温速度1℃/minで80℃まで昇温し、1時
間一定に保った後、取り出した。これを一昼夜、室温で
乾燥後、空気中で400℃にて3時間焼成して、メタノ
ール水蒸気改質触媒とした。
【0042】反応器1(比較例) このフィンと上記の(1)で調製した触媒化フィンCと
を交互に積層し反応器を作成した。改質側には水蒸気と
メタノールガスを、触媒燃焼側には水素と空気を流し、
水蒸気改質と触媒燃焼を同時に行った。触媒酸化層と改
質層のガス温度分布を図22に示す。反応器入口付近の
温度が極端に高く、出口付近は低くなる。ガス流通開始
直後はメタノールはほぼ100%反応していたが、10
0時間運転後には80%に低下した。また、燃焼側に触
媒化フィンBを用いた場合も、温度上昇はフィンCの場
合より小さいものの同様な傾向であった。
【0043】反応器2 反応器1のフィンCの代わりに(1)で調製した長さ1
0cmの触媒化フィンF、フィンE、フィンDをそれぞれ
燃焼ガスの入口から順に配置した。触媒酸化層と改質層
のガス温度分布は図23のようになり、反応器1より最
高温度は低くなった。
【0044】反応器3 燃焼側に(3)で調製した触媒化フィンAをPt担持量
が少ない側をガス入口に配置して反応器を作成した。水
蒸気改質と触媒燃焼を同時に行ったときのそれぞれの層
の温度分布を図24に示す。触媒燃焼側を活性の異なる
触媒化フィンで構成した場合は、温度の上昇が小さくな
った。100時間運転後も活性の低下はほとんどなかっ
た。また、燃焼側に(2)、(5)又は(6)で調製し
た触媒を担持量の少ない方をガス入口側に配置した場合
もほぼ同様な結果であった。
【0045】反応器4 燃焼側に(1)で調製した長さ10cmの触媒化フィンF
をガス入口に配置し、(4)で調製した触媒化フィンを
Coを担持した側をガスの入口方向に配置して反応器を
作成した。水蒸気改質と触媒燃焼を同時に行ったときの
それぞれの層の温度分布を図25に示す。温度分布が小
さく、100時間運転後も活性の低下はほとんどなかっ
た。
【0046】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 (1) プレートフィン型反応器等において、性状の異
なる触媒化フィンを配置することにより、反応速度を制
御することができ、例えば、触媒燃焼室と改質室が交互
に積層された構造の反応器では、触媒燃焼と改質の熱収
支をバランスさせることができ、しかも、局所的に温度
が上昇し過ぎたり、改質に必要な熱が不足すること等も
防止できる。 (2) 枚数、高さ、厚さ、形状の異なるフィンを組み
合わせたり、フィンに担持する触媒の担持量を調整した
り、フィンに担持する触媒の種類を変えたりすること等
により、性状の異なる触媒化フィンを容易に調製するこ
とができる。
【0047】(3) プレートフィン型燃料電池用リフ
ォーマ等において、触媒燃焼側通路に活性の異なる燃焼
触媒を担持することにより、ガス濃度の異なる部分での
反応速度を平均化し、温度を均一化しホットスポットが
生じるのを防ぐことができる。 (4) プレートフィン型燃料電池用リフォーマ等にお
いて、負荷変動があった場合でも、燃焼側通路と改質側
通路の間にオイル等の熱容量の大きい熱媒を流すことに
より燃焼側通路の温度制御を容易にし、温度の急激な変
化を防ぐことができる。 (5) プレートフィン型燃料電池用リフォーマ等にお
いて、燃焼側通路で直接燃焼反応させるのではなく、燃
焼側通路にオイル等の熱容量の大きな熱媒を循環させる
場合は、間欠的な使用時においても、熱媒を保温してお
き、始動時にこれを反応器に送り込むことにより瞬時に
起動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施の形態であるプレート
フィン型反応器の断面説明図である。
【図2】本発明による第2の実施の形態であるプレート
フィン型反応器の断面説明図である。
【図3】本発明による第3の実施の形態であるプレート
フィン型反応器の断面説明図である。
【図4】本発明による第3の実施の形態での燃料電池と
改質器の組み合わせを示すフロー構成図である。
【図5】本発明による第4の実施の形態での燃焼触媒と
改質触媒のフィン枚数を変えた場合の斜視図の一例であ
る。
【図6】本発明による第4の実施の形態での燃焼触媒と
改質触媒のフィン枚数を変えた場合の斜視図の他の例で
ある。
【図7】本発明による第4の実施の形態でのフィン枚数
を変えた場合の例を示す反応器上面からの断面図であ
る。
【図8】本発明による第4の実施の形態でのフィン形状
を変えた場合の例を示す反応器上面からの断面図であ
る。
【図9】本発明による第5の実施の形態での活性の異な
る触媒化フィンの配置の例を示す反応器上面からの断面
図である。
【図10】本発明による第6の実施の形態での触媒担持
量に分布をつける調製法の一例(フィンを移動させる場
合)を示す説明図である。
【図11】本発明による第6の実施の形態での触媒担持
量に分布をつける調製法の一例(フィンを移動させる場
合)を示す説明図である。
【図12】本発明による第6の実施の形態での触媒担持
量に分布をつける調製法の他の例(溶液の補給により液
面を変化させる場合)を示す説明図である。
【図13】本発明による第6の実施の形態での触媒担持
量に分布をつける調製法の他の例(溶液の補給により液
面を変化させる場合)を示す説明図である。
【図14】本発明による第6の実施の形態での触媒担持
量に分布をつける調製法の他の例(溶液の抜出しにより
液面を変化させる場合)を示す説明図である。
【図15】本発明による第6の実施の形態での触媒担持
量に分布をつける調製法の他の例(溶液の抜出しにより
液面を変化させる場合)を示す説明図である。
【図16】本発明による第7の実施の形態での1枚のフ
ィンに触媒担持量の分布をつける、あるいは異なる触媒
を担持する調製法の例を示す説明図である。
【図17】本発明による第7の実施の形態での1枚のフ
ィンに触媒担持量の分布をつける、あるいは異なる触媒
を担持する調製法の例を示す説明図である。
【図18】本発明による第8の実施の形態での触媒担持
量に分布をつけた状態の一例を示す断面図である。
【図19】本発明による第8の実施の形態での触媒担持
量に分布をつけた状態の他の例を示す断面図である。
【図20】本発明の実施例でのフィンの寸法の計測箇所
を説明する斜視図である。
【図21】図20のaで囲まれた部分の側面拡大図であ
る。
【図22】反応器1(比較例)のガス流れ方向の温度分
布を示すグラフである。
【図23】本発明の実施例での反応器2のガス流れ方向
の温度分布を示すグラフである。
【図24】本発明の実施例での反応器3のガス流れ方向
の温度分布を示すグラフである。
【図25】本発明の実施例での反応器4のガス流れ方向
の温度分布を示すグラフである。
【図26】従来の燃料電池と改質器の組み合わせを示す
フロー構成図である。
【図27】プレートフィン型反応器における触媒燃焼室
と改質室が交互に積層された構造を示す斜視図である。
【図28】従来のプレートフィン型反応器におけるガス
流れ方向の反応率、反応熱、温度の分布を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1、11 燃焼側通路 2、12 改質側通路 3、13 燃焼触媒 4、14 改質触媒 5 オイル等の通路 6、16 改質器(プレートフィン型反応器) 7 蒸発器 8 燃料電池 9 蓄熱槽(オイルタンク) 10 熱媒加熱装置 18、20、22、24、26、28、36 フィン 30 容器 32 基板金属 34 触媒層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 35/02 C01B 3/32 A C01B 3/32 3/38 3/38 H01M 8/06 G H01M 8/06 B01J 23/74 311M (72)発明者 岡田 俊治 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 Fターム(参考) 4G040 EA02 EA03 EA06 EB12 EB22 EB31 EB32 EB42 EB46 EC08 4G069 AA03 AA08 AA11 BA17 BA18 BB02A BB02B BB04A BB04B BC31A BC67A BC67B BC68A BC69A BC72A BC72B BC75A BC75B CC17 CC25 EA06 EA11 EB14Y EB15Y EC29 EE04 FA01 FA06 FB14 FB15 FB16 FB17 FB18 FB19 FB20 FB22 FB23 FB42 FB66 4G075 AA03 AA05 AA46 AA63 BA01 BA05 CA54 DA01 EA06 EC06 EE12 EE21 EE33 FA06 4G140 EA02 EA03 EA06 EB12 EB22 EB31 EB32 EB42 EB46 EC08 5H027 AA02 BA01

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝熱面を触媒化した発熱反応側通路と吸
    熱反応側通路とで構成された反応器であって、発熱反応
    側通路及び吸熱反応側通路の少なくともいずれかの触媒
    を担持した伝熱面の面積を調整して、発熱反応と吸熱反
    応の熱収支をバランスさせるようにしたことを特徴とす
    る反応器。
  2. 【請求項2】 枚数、高さ、厚さ及び形状の少なくとも
    いずれかが異なる伝熱面の部材を組み合わせて、伝熱面
    に担持した触媒の面積を調整するようにしたことを特徴
    とする請求項1記載の反応器。
  3. 【請求項3】 伝熱面を触媒化した発熱反応側通路と吸
    熱反応側通路とで構成された反応器であって、発熱反応
    用触媒及び吸熱反応用触媒の少なくともいずれかの担持
    量を調整して、発熱反応と吸熱反応の熱収支をバランス
    させるようにしたことを特徴とする反応器。
  4. 【請求項4】 伝熱面を触媒化した発熱反応側通路と吸
    熱反応側通路とで構成された反応器であって、発熱反応
    側通路及び吸熱反応側通路の少なくともいずれかの伝熱
    面に活性の異なる触媒を担持させ、発熱反応と吸熱反応
    の熱収支をバランスさせるようにしたことを特徴とする
    反応器。
  5. 【請求項5】 反応器の吸熱反応側通路で吸熱反応の代
    わりに除熱を行う除熱用熱媒を流し、発熱反応と除熱の
    熱収支をバランスさせるようにしたことを特徴とする請
    求項1〜4のいずれかに記載の反応器。
  6. 【請求項6】 反応器の発熱反応側通路で発熱反応の代
    わりに加熱を行う加熱用熱媒を流し、吸熱反応と加熱の
    熱収支をバランスさせるようにしたことを特徴とする請
    求項1〜4のいずれかに記載の反応器。
  7. 【請求項7】 吸熱反応側通路で行われる吸熱反応が、
    アルコールの水蒸気改質、炭化水素の水蒸気改質又は脱
    水素反応であることを特徴とする請求項1、2、3、4
    又は6記載の反応器。
  8. 【請求項8】 発熱反応側通路で行われる発熱反応が、
    水素の触媒燃焼、炭化水素やアルコールの触媒燃焼、部
    分酸化、一酸化炭素の水性シフト反応又は一酸化炭素の
    選択酸化反応であることを特徴とする請求項1、2、
    3、4、5又は7記載の反応器。
  9. 【請求項9】 反応器の伝熱面となる部材が、波板状の
    フィン、平板、チューブ並びに内部及び/又は外部にフ
    ィンを持ったチューブのいずれかであることを特徴とす
    る請求項1〜8のいずれかに記載の反応器。
  10. 【請求項10】 反応器が燃焼側通路と改質側通路とで
    構成されたプレートフィン型燃料電池用リフォーマであ
    って、該反応器の触媒燃焼側に活性の異なる燃焼触媒を
    担持させ、発熱と吸熱の熱収支をバランスさせるように
    したことを特徴とする反応器。
  11. 【請求項11】 燃焼側通路の反応器出口付近に活性の
    高い貴金属系触媒を担持させ、反応器入口付近に活性の
    低い酸化物系触媒を担持させたことを特徴とする請求項
    10記載の反応器。
  12. 【請求項12】 反応器が燃焼側通路と改質側通路とで
    構成されたプレートフィン型燃料電池用リフォーマであ
    って、燃焼側通路にある燃焼触媒の金属担持量を調整し
    て、発熱と吸熱の熱収支をバランスさせるようにしたこ
    とを特徴とする反応器。
  13. 【請求項13】 燃焼側通路の反応器出口付近における
    燃焼触媒の金属担持量を多くし、反応器入口付近におけ
    る燃焼触媒の金属担持量を少なくしたことを特徴とする
    請求項12記載の反応器。
  14. 【請求項14】 反応器が燃焼側通路と改質側通路とで
    構成されたプレートフィン型燃料電池用リフォーマであ
    って、燃焼側通路にある燃焼触媒を担持したフィンの面
    積を調整して、発熱と吸熱の熱収支をバランスさせるよ
    うにしたことを特徴とする反応器。
  15. 【請求項15】 枚数、高さ、厚さ及び形状の少なくと
    もいずれかが異なるフィンを組み合わせて、燃焼触媒の
    面積を調整するようにしたことを特徴とする請求項14
    記載の反応器。
  16. 【請求項16】 燃焼側通路の反応器出口付近における
    燃焼触媒の面積を大きくし、反応器入口付近における燃
    焼触媒の面積を小さくしたことを特徴とする請求項14
    又は15記載の反応器。
  17. 【請求項17】 プレートフィン型燃料電池用リフォー
    マの燃焼側通路と改質側通路の間に熱媒を流すことを特
    徴とする請求項10〜16のいずれかに記載の反応器。
  18. 【請求項18】 プレートフィン型燃料電池用リフォー
    マの燃焼側通路に熱媒を循環させることを特徴とする請
    求項10〜16のいずれかに記載の反応器。
  19. 【請求項19】 伝熱面を触媒化した反応器に用いる触
    媒であって、枚数、高さ、厚さ及び形状の少なくともい
    ずれかが異なる伝熱面の部材を組み合わせて、伝熱面に
    担持された触媒の面積を調整し、反応速度を制御するよ
    うにしたことを特徴とする反応器に用いる触媒。
  20. 【請求項20】 伝熱面を触媒化した反応器に用いる触
    媒であって、伝熱面に担持する触媒の担持量を反応速度
    に応じて調整するようにしたことを特徴とする反応器に
    用いる触媒。
  21. 【請求項21】 伝熱面を触媒化した反応器に用いる触
    媒であって、伝熱面に担持する触媒の種類を変えること
    により、伝熱面に活性の異なる触媒を担持させて反応速
    度を制御するようにしたことを特徴とする反応器に用い
    る触媒。
  22. 【請求項22】 燃焼側通路と改質側通路とで構成され
    たプレートフィン型反応器に用いる触媒であって、触媒
    燃焼側で、枚数、高さ、厚さ及び形状の少なくともいず
    れかが異なるフィンを組み合わせて、燃焼触媒の面積を
    調整するようにしたことを特徴とする反応器に用いる触
    媒。
  23. 【請求項23】 燃焼側通路の反応器出口付近で燃焼触
    媒の面積が大きくなり、反応器入口付近で燃焼触媒の面
    積が小さくなるように形成させたことを特徴とする請求
    項22記載の反応器に用いる触媒。
  24. 【請求項24】 燃焼側通路と改質側通路とで構成され
    たプレートフィン型反応器に用いる触媒であって、触媒
    燃焼側のフィンに担持する燃焼触媒の金属担持量を反応
    速度に応じて調整するようにしたことを特徴とする反応
    器に用いる触媒。
  25. 【請求項25】 燃焼側通路の反応器出口付近で燃焼触
    媒の金属担持量が多くなり、反応器入口付近で燃焼触媒
    の金属担持量が少なくなるように形成させたことを特徴
    とする請求項24記載の反応器に用いる触媒。
  26. 【請求項26】 燃焼側通路と改質側通路とで構成され
    たプレートフィン型反応器に用いる触媒であって、触媒
    燃焼側のフィンに担持する燃焼触媒の種類を変えること
    により、触媒燃焼側に活性の異なる燃焼触媒を担持させ
    て反応速度を制御するようにしたことを特徴とする反応
    器に用いる触媒。
  27. 【請求項27】 燃焼側通路の反応器出口付近に活性の
    高い貴金属系触媒が担持され、反応器入口付近に活性の
    低い酸化物系触媒が担持されるようにしたことを特徴と
    する請求項26記載の反応器に用いる触媒。
  28. 【請求項28】 伝熱面を触媒化した反応器に用いる触
    媒の製造方法であって、枚数、高さ、厚さ及び形状の少
    なくともいずれかが異なる伝熱面の部材を組み合わせて
    触媒を担持した伝熱面を配置し、反応速度に応じた触媒
    の面積に調整することを特徴とする反応器に用いる触媒
    の製造方法。
  29. 【請求項29】 伝熱面となる部材の表面に担体となる
    酸化層を形成させた後、この部材を触媒金属を含んだ溶
    液中に浸漬して伝熱面に触媒を担持させる伝熱面を触媒
    化した反応器に用いる触媒の製造方法において、伝熱面
    となる部材をすべて溶液中に浸漬させた状態から、徐々
    に部材を引き上げることにより、部材の下部にいくほど
    伝熱面への触媒担持量を多くすることを特徴とする反応
    器に用いる触媒の製造方法。
  30. 【請求項30】 伝熱面となる部材の表面に担体となる
    酸化層を形成させた後、この部材を触媒金属を含んだ溶
    液中に浸漬して伝熱面に触媒を担持させる伝熱面を触媒
    化した反応器に用いる触媒の製造方法において、伝熱面
    となる部材を下端部から徐々に溶液中に浸漬していくこ
    とにより、部材の下部にいくほど伝熱面への触媒担持量
    を多くすることを特徴とする反応器に用いる触媒の製造
    方法。
  31. 【請求項31】 伝熱面となる部材の溶液中での移動
    を、連続的に行うか、段階的に行うか、又は移動速度を
    変化させて行うことを特徴とする請求項29又は30記
    載の反応器に用いる触媒の製造方法。
  32. 【請求項32】 伝熱面となる部材の表面に担体となる
    酸化層を形成させた後、この部材を触媒金属を含んだ溶
    液中に浸漬して伝熱面に触媒を担持させる伝熱面を触媒
    化した反応器に用いる触媒の製造方法において、伝熱面
    となる部材をすべて溶液中に浸漬させた状態から、徐々
    に溶液量を減らして溶液の液面を下げていくことによ
    り、部材の下部にいくほど伝熱面への触媒担持量を多く
    することを特徴とする反応器に用いる触媒の製造方法。
  33. 【請求項33】 伝熱面となる部材の表面に担体となる
    酸化層を形成させた後、この部材を触媒金属を含んだ溶
    液中に浸漬して伝熱面に触媒を担持させる伝熱面を触媒
    化した反応器に用いる触媒の製造方法において、伝熱面
    となる部材を空の容器内に設置した状態から、容器内に
    徐々に溶液を供給して溶液の液面を上げていくことによ
    り、部材の下部にいくほど伝熱面への触媒担持量を多く
    することを特徴とする反応器に用いる触媒の製造方法。
  34. 【請求項34】 溶液の液面の調整を連続的もしくは段
    階的に行うか、又は液面の移動速度を変化させて行うこ
    とを特徴とする請求項32又は33記載の反応器に用い
    る触媒の製造方法。
  35. 【請求項35】 伝熱面となる部材の表面に担体となる
    酸化層を形成させた後、この部材を触媒金属を含んだ溶
    液中に浸漬して伝熱面に触媒を担持させる伝熱面を触媒
    化した反応器に用いる触媒の製造方法において、伝熱面
    となる部材を一方の端から途中まで溶液に浸漬して途中
    まで触媒を担持し、ついで、この部材を別の溶液に他方
    の端から浸漬して触媒を担持することにより、伝熱面に
    活性の異なる触媒を担持させることを特徴とする反応器
    に用いる触媒の製造方法。
  36. 【請求項36】 伝熱面となる部材の表面に担体となる
    酸化層を形成させた後、この部材を触媒金属を含んだ溶
    液中に浸漬して伝熱面に触媒を担持させる伝熱面を触媒
    化した反応器に用いる触媒の製造方法において、伝熱面
    となる部材を一方の端から途中までシール部材で被覆し
    た後、この部材全体を溶液に浸漬してシール部材で被覆
    されていない部分に触媒を担持し、ついで、この部材か
    らシール部材を除去した後、触媒が担持された部分を別
    のシール部材で被覆し、又はそのままの状態で、別の溶
    液に浸漬して触媒を担持することにより、伝熱面に活性
    の異なる触媒を担持させることを特徴とする反応器に用
    いる触媒の製造方法。
  37. 【請求項37】 別の溶液として、同じ金属化合物で異
    なる濃度の溶液を用いるか、又は異なる金属化合物の溶
    液を用いることを特徴とする請求項35又は36記載の
    反応器に用いる触媒の製造方法。
  38. 【請求項38】 2回目の担持を、1回目に触媒が担持
    されている部分までとするか、1回目の担持と重なる部
    分がある担持とするか、又は途中に触媒がない部分を有
    する担持とすることを特徴とする請求項35、36又は
    37記載の反応器に用いる触媒の製造方法。
  39. 【請求項39】 触媒金属を含んだ溶液を3種類以上用
    いることを特徴とする請求項35〜38のいずれかに記
    載の反応器に用いる触媒の製造方法。
  40. 【請求項40】 伝熱面となる部材の表面に担体となる
    酸化層を形成させた後、この部材を触媒金属を含んだ溶
    液中に浸漬して伝熱面に触媒を担持させる伝熱面を触媒
    化した反応器に用いる触媒の製造方法において、伝熱面
    となる部材の表面に担体となる酸化層を厚さに傾斜をつ
    けて形成させ、これを溶液中に浸漬して触媒を担持させ
    ることにより、担体層の厚さが厚い部分ほど触媒担持量
    が多くなるようにして伝熱面への触媒担持量を調整する
    ことを特徴とする反応器に用いる触媒の製造方法。
  41. 【請求項41】 担体となる酸化層の厚さに連続的又は
    段階的な傾斜をつけることを特徴とする請求項40記載
    の反応器に用いる触媒の製造方法。
  42. 【請求項42】 伝熱面となる部材の表面に担体となる
    酸化層を形成させる方法が、陽極酸化、溶射、高温酸化
    及びウォッシュコートのいずれか、あるいはこれらの方
    法の組み合せであり、酸化層の厚さをこれらの条件によ
    り調整することを特徴とする請求項40又は41記載の
    反応器に用いる触媒の製造方法。
  43. 【請求項43】 伝熱面となる部材の表面に担体となる
    酸化層を形成させる方法が、陽極酸化、溶射、高温酸化
    及びウォッシュコートのいずれか、あるいはこれらの方
    法の組み合せであることを特徴とする請求項28〜39
    のいずれかに記載の反応器に用いる触媒の製造方法。
  44. 【請求項44】 伝熱面となる部材として、波板状のフ
    ィン、平板、チューブ並びに内部及び/又は外部にフィ
    ンを持ったチューブのいずれかを用いることを特徴とす
    る請求項28〜43のいずれかに記載の反応器に用いる
    触媒の製造方法。
JP2000328767A 2000-09-04 2000-10-27 反応器並びに該反応器に用いる触媒及びその製造方法 Pending JP2002143675A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000328767A JP2002143675A (ja) 2000-09-04 2000-10-27 反応器並びに該反応器に用いる触媒及びその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-266593 2000-09-04
JP2000266593 2000-09-04
JP2000328767A JP2002143675A (ja) 2000-09-04 2000-10-27 反応器並びに該反応器に用いる触媒及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002143675A true JP2002143675A (ja) 2002-05-21

Family

ID=26599151

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000328767A Pending JP2002143675A (ja) 2000-09-04 2000-10-27 反応器並びに該反応器に用いる触媒及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002143675A (ja)

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004256336A (ja) * 2003-02-25 2004-09-16 Nippon Oil Corp 水素製造装置及び水素製造方法
JP2005103399A (ja) * 2003-09-29 2005-04-21 Casio Comput Co Ltd 反応装置及び反応方法
JP2005206398A (ja) * 2004-01-21 2005-08-04 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 改質器及びその運転方法
JP2007191333A (ja) * 2006-01-18 2007-08-02 Dainippon Printing Co Ltd 水素製造用のマイクロリアクター
JP2007204365A (ja) * 2006-02-03 2007-08-16 Samsung Sdi Co Ltd 燃料改質装置及びその製造方法
JP2007290900A (ja) * 2006-04-24 2007-11-08 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 熱交換型改質器
WO2008030467A2 (en) 2006-09-05 2008-03-13 Velocys, Inc. Integrated microchannel synthesis and separation
JP2009500165A (ja) * 2005-07-08 2009-01-08 ヴェロシス,インク. マイクロチャネル技術を用いる触媒反応プロセス
JP2010006651A (ja) * 2008-06-27 2010-01-14 Japan Energy Corp 水素製造装置および水素製造方法
JP2010138007A (ja) * 2008-12-10 2010-06-24 Nissan Motor Co Ltd 水素生成装置
JP2010235406A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Toyota Industries Corp 改質器
JP2013508150A (ja) * 2009-10-26 2013-03-07 コンパクトジーティーエル パブリック リミテッド カンパニー チャネル付き反応器
WO2014123152A1 (ja) * 2013-02-06 2014-08-14 株式会社Ihi リアクタ
WO2014208646A1 (ja) * 2013-06-27 2014-12-31 株式会社Ihi リアクタ
WO2017130965A1 (ja) 2016-01-25 2017-08-03 株式会社Ihi 反応装置
WO2017138300A1 (ja) 2016-02-12 2017-08-17 株式会社Ihi 反応装置
WO2018181652A1 (ja) 2017-03-31 2018-10-04 株式会社Ihi 触媒反応器
WO2018181434A1 (ja) 2017-03-31 2018-10-04 株式会社Ihi 触媒反応器
CN110143575A (zh) * 2019-04-22 2019-08-20 浙江大学 一种波纹基板-多孔金属自热型甲醇重整制氢反应器
WO2022210469A1 (ja) * 2021-03-31 2022-10-06 三菱重工業株式会社 均温化された熱交換型触媒反応器
WO2023223783A1 (ja) * 2022-05-17 2023-11-23 日本特殊陶業株式会社 反応装置

Cited By (37)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004256336A (ja) * 2003-02-25 2004-09-16 Nippon Oil Corp 水素製造装置及び水素製造方法
JP2005103399A (ja) * 2003-09-29 2005-04-21 Casio Comput Co Ltd 反応装置及び反応方法
JP2005206398A (ja) * 2004-01-21 2005-08-04 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 改質器及びその運転方法
JP2009500165A (ja) * 2005-07-08 2009-01-08 ヴェロシス,インク. マイクロチャネル技術を用いる触媒反応プロセス
JP2007191333A (ja) * 2006-01-18 2007-08-02 Dainippon Printing Co Ltd 水素製造用のマイクロリアクター
US8273141B2 (en) 2006-02-03 2012-09-25 Samsung Sdi Co., Ltd. Fuel reforming apparatus and manufacturing method thereof
JP2007204365A (ja) * 2006-02-03 2007-08-16 Samsung Sdi Co Ltd 燃料改質装置及びその製造方法
KR101223627B1 (ko) 2006-02-03 2013-01-17 삼성에스디아이 주식회사 연료 개질장치 및 그 제조 방법
JP2007290900A (ja) * 2006-04-24 2007-11-08 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 熱交換型改質器
WO2008030467A2 (en) 2006-09-05 2008-03-13 Velocys, Inc. Integrated microchannel synthesis and separation
US9643151B2 (en) 2006-09-05 2017-05-09 Velocys, Inc. Integrated microchannel synthesis and separation
EP2073917A4 (en) * 2006-09-05 2018-01-03 Velocys, Inc. Integrated microchannel synthesis and separation
JP2010502432A (ja) * 2006-09-05 2010-01-28 ヴェロシス インコーポレイテッド マイクロチャネル合成及び分離の統合
JP2013027867A (ja) * 2006-09-05 2013-02-07 Velocys Inc マイクロチャネル合成及び分離の統合
JP2010006651A (ja) * 2008-06-27 2010-01-14 Japan Energy Corp 水素製造装置および水素製造方法
JP2010138007A (ja) * 2008-12-10 2010-06-24 Nissan Motor Co Ltd 水素生成装置
JP2010235406A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Toyota Industries Corp 改質器
JP2013508150A (ja) * 2009-10-26 2013-03-07 コンパクトジーティーエル パブリック リミテッド カンパニー チャネル付き反応器
WO2014123152A1 (ja) * 2013-02-06 2014-08-14 株式会社Ihi リアクタ
JP2014151245A (ja) * 2013-02-06 2014-08-25 Ihi Corp リアクタ
US9737869B2 (en) 2013-02-06 2017-08-22 Ihi Corporation Reactor
WO2014208646A1 (ja) * 2013-06-27 2014-12-31 株式会社Ihi リアクタ
US9776164B2 (en) 2013-06-27 2017-10-03 Ihi Corporation Reactor
JPWO2014208646A1 (ja) * 2013-06-27 2017-02-23 株式会社Ihi リアクタ
US10286375B2 (en) 2016-01-25 2019-05-14 Ihi Corporation Reaction apparatus
WO2017130965A1 (ja) 2016-01-25 2017-08-03 株式会社Ihi 反応装置
KR20180100379A (ko) 2016-02-12 2018-09-10 가부시키가이샤 아이에이치아이 반응 장치
US10350575B2 (en) 2016-02-12 2019-07-16 Ihi Corporation Reactor
WO2017138300A1 (ja) 2016-02-12 2017-08-17 株式会社Ihi 反応装置
WO2018181434A1 (ja) 2017-03-31 2018-10-04 株式会社Ihi 触媒反応器
WO2018181652A1 (ja) 2017-03-31 2018-10-04 株式会社Ihi 触媒反応器
US10981140B2 (en) 2017-03-31 2021-04-20 Ihi Corporation Catalytic reactor
US11084018B2 (en) 2017-03-31 2021-08-10 Ihi Corporation Catalytic reactor
CN110143575A (zh) * 2019-04-22 2019-08-20 浙江大学 一种波纹基板-多孔金属自热型甲醇重整制氢反应器
CN110143575B (zh) * 2019-04-22 2021-01-15 浙江大学 一种波纹基板-多孔金属自热型甲醇重整制氢反应器
WO2022210469A1 (ja) * 2021-03-31 2022-10-06 三菱重工業株式会社 均温化された熱交換型触媒反応器
WO2023223783A1 (ja) * 2022-05-17 2023-11-23 日本特殊陶業株式会社 反応装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002143675A (ja) 反応器並びに該反応器に用いる触媒及びその製造方法
US6972119B2 (en) Apparatus for forming hydrogen
EP1167282B1 (en) Shift reactor with heat-exchanger
US7674445B2 (en) Method for purifying hydrogen in a reformed gas
JP5773240B2 (ja) 燃料を低酸素ガスおよび/または高水素ガスに転化するためのガス発生器および方法
JP2003506306A (ja) コンパクト反応器
JP2023515643A (ja) 高効率複合素材を具備した超軽量水素生産反応器
EP3336946B1 (en) Solid oxide fuel cell system
JP4937076B2 (ja) 反応容器および反応装置
CA2647797A1 (en) Solid oxide fuel cell and reformer
US6692707B1 (en) Hydrocarbon fuel reformer
JP3796179B2 (ja) 反応器
JP3733753B2 (ja) 水素精製装置
JP5760874B2 (ja) 燃料電池用蒸発器
JP2003340280A (ja) Co選択酸化触媒及びその製造方法並びにco選択酸化触媒を用いた熱交換型反応器及びその使用方法
JP5231825B2 (ja) 燃料改質装置
JP4747469B2 (ja) 燃焼装置
JP3499273B2 (ja) 改質器における伝熱方法
JP5717993B2 (ja) 改質装置及びその製造方法
US20050137086A1 (en) Fuel reforming catalyst
US20070227070A1 (en) Staged modular hydrocarbon reformer with internal temperature management
WO2003035255A2 (en) Thin layer catalyst to adhere to a metallic substrate and method of forming the same
JP2000026104A (ja) Co選択酸化器
JPH0312302A (ja) メタノール改質装置
JPH0450244B2 (ja)