JP4865464B2 - 撮像装置および撮影レンズ - Google Patents

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Description

本発明は、手振れ等による像振れを補正する機能を備えた撮影レンズと、当該撮影レンズが着脱可能な撮像装置に関する。
近年カメラの高機能化が進んでおり、高機能化の一環としていわゆる手振れ等による像振れを補正する機能を搭載したカメラが多く見られる。像振れ補正手段としては、特許文献1に開示されているように、ジャイロ信号を基に手振れ等の振れの検出を行い、光学系の一部を操作することによって像振れ補正を行うものが多い。
上記像振れ補正手段の機構の望ましい特性としては、
1)摩擦が小さく、目標への追従が良いこと
2)共振周波数を設計者が操作しやすいこと
などが挙げられる。これらを実現する機構として、特許文献2が提案されている。
特許文献2に開示された機構の特徴は、可動鏡筒と固定鏡筒の間に複数の球を挟持し、弾性体で押圧していることである。このような構成とすることで、可動鏡筒を転がり摩擦によって駆動でき、摩擦力を軽減できる。また、可動鏡筒の重量と弾性体の弾性係数の比によって共振周波数が決まるので、目標とする共振周波数を容易に得ることができる。結果として良好な制御性を得て、小さな振動に対しても適切に応答できる機構を実現している。
特許文献2に示すような機構では、ボールが常に転がりの状態にあることが望ましい。ボール受け部の端面に接触した状態ではすべり摩擦に移行してしまい、追従性が低下するためである。そこで特許文献2では、予め最大移動量または実移動量分動かして初期化することを開示している。
特許文献3は、像振れ補正手段の初期化タイミングについて開示しており、電池の抜き差しに連動して像振れ補正手段の初期化を行うことを開示している。
特開昭60−143330号公報 特開2001−290184号公報 特開平7−270846号公報
上記特許文献2によると、予め最大移動量または実移動量分動かして初期化することが可能である。しかし、そのタイミングは必ずしも適切であるとは限らない。また、球の位置を初期化するのに必ずしも適した動作、機構となっているとは限らない。また、特許文献3によると、電池の抜き差しに連動して像振れ補正手段の初期化を行うが、初期化の頻度として必ずしも適切であるとは限らない。
近年の撮影光学系が撮像面上に結ぶ像と等価な像を光学的に観察可能にするファインダを備える撮像装置においては、上記初期動作のタイミングが適切でないと、該初期化動作がファインダを通してユーザーに見えてしまい、ユーザーに不自然さや不快感を与えるものであった。
(発明の目的)
本発明の目的は、球部材の位置に係る初期化動作をユーザーに不自然さや不快感を与えることなく行うとともに、像振れ補正動作時には球部材が常に転がり摩擦の状態になるようにして、良好な像振れ補正性能を与えることのできる撮像装置および撮影レンズを提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、撮影光学系を保持する固定鏡筒と、像振れ補正用の補正レンズを前記固定鏡筒に対して光軸に略垂直な方向に移動可能に保持する可動鏡筒と、前記可動鏡筒と前記固定鏡筒との間に狭持され、前記可動鏡筒と前記固定鏡筒の少なくとも一方の面に形成された移動規制部内で転動しつつ、前記固定鏡筒に対する前記可動鏡筒の移動を案内する球部材と、前記可動鏡筒の前記固定鏡筒に対する位置を制御可能な振れ補正手段とを具備する撮影レンズが着脱可能な撮像装置において、前記補正レンズを含む撮影光学系を介して被写体像を光学的に観察可能にするファインダ手段と、前記撮影レンズが前記撮像装置に装着された時に、前記振れ補正手段を駆動して、前記球部材を前記移動規制部内の転動可能範囲の中点に位置させるように前記撮影レンズに指示する指示手段とを有する撮像装置とするものである。
同じく上記目的を達成するために、本発明は、撮影光学系を保持する固定鏡筒と、像振れ補正用の補正レンズを前記固定鏡筒に対して光軸に略垂直な方向に移動可能に保持する可動鏡筒と、前記可動鏡筒と前記固定鏡筒との間に狭持され、前記可動鏡筒と前記固定鏡筒の少なくとも一方の面に形成された移動規制部内で転動しつつ、前記固定鏡筒に対する前記可動鏡筒の移動を案内する球部材と、前記可動鏡筒の前記固定鏡筒に対する位置を制御可能な振れ補正手段とを具備する撮影レンズが着脱可能な撮像装置において、前記補正レンズを含む撮影光学系を介して被写体像を光学的に観察可能にするファインダ手段と、最後に操作部材が操作されてから一定時間、前記操作部材が操作されなかった時に、前記振れ補正手段を駆動して、前記球部材を前記移動規制部内の転動可能範囲の中点に位置させるように前記撮影レンズに指示する指示手段とを有する撮像装置とするものである。
同じく上記目的を達成するために、本発明は、撮影光学系を保持する固定鏡筒と、像振れ補正用の補正レンズを前記固定鏡筒に対して光軸に略垂直な方向に移動可能に保持する可動鏡筒と、前記可動鏡筒と前記固定鏡筒との間に狭持され、前記可動鏡筒と前記固定鏡筒の少なくとも一方の面に形成された移動規制部内で転動しつつ、前記固定鏡筒に対する前記可動鏡筒の移動を案内する球部材と、前記可動鏡筒の前記固定鏡筒に対する位置を制御可能な振れ補正手段とを具備する撮影レンズが着脱可能な撮像装置において、前記補正レンズを含む撮影光学系によって結像した被写体像を撮像する撮像手段と、前記補正レンズを含む撮影光学系を介して被写体像を光学的に観察可能にするファインダ手段と、前記撮影光学系からの光束を前記ファインダ手段に導くか、前記撮像手段の露光中は前記ファインダ手段からの不要光をカットするように光路を覆うミラー部材と、前記ミラー部材が前記ファインダ手段の光路を覆ってから前記撮像素子への露光が始まるまでの間に、もしくは前記撮像素子への露光が終了してから前記ミラー部材が前記ファインダ手段の光路を覆う状態を解除するまでの間に、前記振れ補正手段を駆動して、前記球部材を前記移動規制部内の転動可能範囲の中点に位置させるように前記撮影レンズに指示する指示手段とを有することを特徴とする撮像装置。
同じく上記目的を達成するために、本発明は、撮像装置に着脱可能な撮影レンズにおいて、撮影光学系を保持する固定鏡筒と、像振れ補正用の補正レンズを前記固定鏡筒に対して光軸に略垂直な方向に移動可能に保持する可動鏡筒と、前記可動鏡筒と前記固定鏡筒との間に狭持され、前記可動鏡筒と前記固定鏡筒の少なくとも一方の面に形成された移動規制部内で転動しつつ、前記固定鏡筒に対する前記可動鏡筒の移動を案内する球部材と、前記可動鏡筒の前記固定鏡筒に対する位置を制御可能な振れ補正手段と、前記撮影レンズが前記撮像装置に装着された旨の信号を前記撮像装置から受けた時に、前記振れ補正手段を駆動して、前記球部材を前記移動規制部内の転動可能範囲の中点に位置させる初期化手段とを有する撮影レンズとするものである。
同じく上記目的を達成するために、本発明は、撮像装置に着脱可能な撮影レンズにおいて、撮影光学系を保持する固定鏡筒と、像振れ補正用の補正レンズを前記固定鏡筒に対して光軸に略垂直な方向に移動可能に保持する可動鏡筒と、前記可動鏡筒と前記固定鏡筒との間に狭持され、前記可動鏡筒と前記固定鏡筒の少なくとも一方の面に形成された移動規制部内で転動しつつ、前記固定鏡筒に対する前記可動鏡筒の移動を案内する球部材と、前記可動鏡筒の前記固定鏡筒に対する位置を制御可能な振れ補正手段と、前記撮像装置の操作部材が最後に操作されてから一定時間操作されなかった旨の信号を前記撮像装置から受けた時に、前記振れ補正手段を駆動して、前記球部材を前記移動規制部内の転動可能範囲の中点に位置させる初期化手段とを有する撮影レンズとするものである。
同じく上記目的を達成するために、本発明は、撮像装置に着脱可能な撮影レンズにおいて、撮影光学系を保持する固定鏡筒と、像振れ補正用の補正レンズを前記固定鏡筒に対して光軸に略垂直な方向に移動可能に保持する可動鏡筒と、前記可動鏡筒と前記固定鏡筒との間に狭持され、前記可動鏡筒と前記固定鏡筒の少なくとも一方の面に形成された移動規制部内で転動しつつ、前記固定鏡筒に対する前記可動鏡筒の移動を案内する球部材と、前記可動鏡筒の前記固定鏡筒に対する位置を制御可能な振れ補正手段と、ミラー部材がファインダ手段の光路を覆ってから撮像素子への露光が始まるまでの間に、もしくは前記撮像素子への露光が終了してから前記ミラー部材が前記ファインダ手段の光路を覆う状態を解除するまでの間に出力される信号を前記撮像装置から受けた時に、前記振れ補正手段を駆動して、前記球部材を前記移動規制部内の転動可能範囲の中点に位置させる初期化手段とを有する撮影レンズとするものである。
本発明によれば、球部材の位置に係る初期化動作をユーザーに不自然さや不快感を与えることなく行うとともに、像振れ補正動作時には球部材が常に転がり摩擦の状態になるようにして、良好な像振れ補正性能を与えることができる撮像装置または撮影レンズを提供できるものである。
本発明を実施するための最良の形態は、以下の実施例1ないし4に示す通りである。
図1ないし図7を用いて、本発明の実施例1に係る撮像装置について説明する。
図1は、撮像装置を示す断面図である。図1において、1は撮像装置、2は撮影光学系、3は撮影光学系2に含まれる後述の補正レンズ12を駆動するレンズ駆動装置、4は撮影光学系2の光軸、5は撮影レンズである。6は撮像素子、7はメモリ、8は手振れ等の振れを検出する振れセンサ、9は補正レンズ制御回路である。10は電源、11はレリーズ釦、12は補正レンズ、13はいわゆるクイックリターンミラー、14はファインダ光学系である。
撮像装置1は、撮影光学系2と不図示のピント調整機構を用いて、像を撮像素子6の近傍に結像させる。さらに、ユーザーによるレリーズ釦11の操作に同期させて、撮像素子6より被写体の情報を得て、メモリ7へ記録を行う。
本実施例1における撮像装置1は、光学的ファインダ(以下、OVF)を有している。OVFへの光束はクイックリターンミラー13を介してファインダ光学系14に導かれる。ユーザーはファインダを介して構図を決定し、レリーズ釦11を操作して撮像を行う。
次に、いわゆる手振れ等による振れの補正について説明する。補正レンズ12は光軸4と直交する方向に移動されて撮像素子6上の像を大きく劣化させること無く動かすことができる。露光中などに手振れが作用したときは、振れセンサ8からの信号に基づいてレンズ制御回路9を介してレンズ駆動装置3を動作させる。この結果、撮像素子6上での像振れが軽減されて、手振れ等による画像の劣化を補正することができる。なお、上記補正レンズ12、レンズ駆動装置3、補正レンズ制御回路9などにより像振れ補正装置が構成される。
図2は、撮像装置1の電気的構成を示すブロック図である。撮像装置1は、撮像系、画像処理系、記録再生系、カメラ制御系を有する。撮像系は、撮像素子6を主な構成要素とする。画像処理系は、A/D変換部20、画像処理回路21を含む。記録再生系は、記録処理回路23、メモリ24を含む。カメラ制御系は、カメラシステム制御回路25、AFセンサ26、AEセンサ27、および操作検出回路29を含む。
撮影レンズ5は、撮影光学系、レンズ制御系を有する。撮影光学系は、補正レンズ12を含む撮影光学系2を主な構成要素とする。レンズ制御系は、振れセンサ8とレンズシステム制御回路30、および後述する初期化回路28を有する。
撮像系は、物体からの光を、撮影光学系2を介して撮像素子6の撮像面に結像する光学処理系である。そして、撮像素子6の撮像面に結像された像はAEセンサ27の信号をもとに図示しない絞りなどを用いて適切な光量の物体光を撮像素子6に露光される。画像処理回路21は、A/D変換部20を介して撮像素子6から受けた画素数分の画像信号を処理するものである。そのため、この画像処理回路21は、ホワイトバランス部、ガンマ補正部、補間演算による高解像度化を行う補間演算部等を有する。
記録再生系に含まれる記録処理回路23は、メモリ24へ画像信号を出力するとともに、表示部22に出力する像を生成、保存する。また、予め定められた方法を用いて画像や動画の圧縮を行う。
カメラ制御系は、レリーズ釦11等の操作を検出する操作検出回路29からの検出信号に応動して各部を制御する。カメラ制御系に含まれるカメラシステム制御回路25は、撮影の際のタイミング信号などを生成して出力する。AFセンサ26は撮像装置1のピント状態を検出する。AEセンサ27は被写体の輝度を検出する。振れセンサ8は所謂手振れ等の振れを検出する。レンズシステム制御回路30は、撮像装置1と撮影レンズ5とを接続するマウントに設けられた不図示のマウント接点を介してカメラシステム制御回路25に接続されており、カメラシステム制御回路25からの信号に応じて適切にレンズなどを制御する。
なお、本実施例においては振れセンサ8は、撮影レンズ5に配置されているものとして説明するが、撮影レンズ5が撮像装置1に装着された状態で振動が検出されれば良いので、撮像装置1側に配置されていても構わない。
また、カメラ制御系は、外部操作に応動して撮像系、画像処理系、記録再生系をそれぞれ制御する。例えば、レリーズ釦11の押下を検出して、撮像素子6の駆動、画像処理回路21の動作、記録処理回路23の圧縮処理などを制御する。さらに、表示部22によって光学ファインダ、液晶モニター等に情報表示を行う情報表示装置の各セグメントの状態を制御する。
カメラシステム制御回路25にはAFセンサ26とAEセンサ27が接続されており、これらの信号を基にレンズ、絞り等を適切に制御する。さらにカメラシステム制御部25には、不図示のマウント接点を介して振れセンサ8が接続されており、像振れ補正を行うモードにおいては、振れセンサ8の信号を基にレンズ駆動装置3を介して補正レンズ12を駆動する。
図3は、本実施例1の要部であるレンズ駆動装置3の分解斜視図である。図3において、31は固定鏡筒、32a,32b,32cはフォロワピン、33a,33bはコイルである。34a,34b,34cは固定鏡筒31と可動鏡筒35に狭持される球、35は図1等に示した補正レンズ12を保持する可動鏡筒である。36a,36b,36cは固定鏡筒31と可動鏡筒35の間を球34a〜34cを挟んで弾性支持する弾性体である。37a,37bはマグネット、38はマグネット吸着板、39は可動鏡筒35の光軸方向の規制部材である。40はFPC(フレキシブルプリント基板)、41はFPC固定板である。
図3を用いて、レンズ駆動装置3の基本構成を説明する。固定鏡筒31にはフォロワピン32a,32b,32cおよびコイル33a,33bが固定される。コイル33a,33bは図1に示した補正レンズ制御回路9を介して給電される。可動鏡筒35には補正レンズ12(図3では不図示)が固定される。固定鏡筒31に対して可動鏡筒35、つまり補正レンズ12が光軸4に直交する方向に移動することで、手振れ等による像振れの補正が行われる。球34a,34b,34cは可動鏡筒35と固定鏡筒31によって狭持されている。可動鏡筒35と固定鏡筒31が球34a,34b,34cと接する部分が共に平面ではこれら球34a,34b,34cを保持できない。そこで、本実施例1では、固定鏡筒31に円形の凹部(図4にて後述)が設けられている。
マグネット吸着板38は可動鏡筒35に対してビス止めなど適切な方法で固定される。マグネット37a,37bはマグネット吸着板38に吸着させることにより、可動鏡筒35に固定される。マグネット37a,37bの固定にはさらに接着剤を併用することも出来る。可動鏡筒34、マグネット吸着板38、マグネット37a,37bおよび補正レンズ12をまとめて“可動部”と呼ぶ。この可動部は一体として固定鏡筒31に対して相対運動を行う。
弾性体36a,36b,36cは可動鏡筒35上の引っ掛け部と固定鏡筒31上の引っ掛け部の間に設けられる。本実施例1では、弾性体36a,36b,36cは120度おきに3方向に設けられ、その弾性係数は等しい。さらに、光軸4の方向の力を発生して球34a,34b,34cを狭持するように光軸に直交する平面に対して傾けて取り付けられる。弾性体36a,36b,36cの弾性係数は、球34a,34b,34cの接触面の圧力、可動部の重量、狙いとする共振周波数などを勘案して適切に設定される。規制部材39は非磁性体で形成され、可動部が光軸4の方向に移動することを規制する。FPC40は補正レンズ制御回路9からコイル33a,33bへの給電を中継し、FPC固定板41はFPC40を適切に固定している。
ここで、コイル33a,33bに通電されると、コイル33a,33bとマグネット37a,37bの間にはフレミング左手の法則にしたがって駆動力が発生する。発生した駆動力と弾性体36a,36b,36cの合力がつりあう位置まで可動部が移動する。
図4は、可動鏡筒35と固定鏡筒31によって球34aが狭持されている部分の断面図である。図4を用いて、球34aを狭持する機構における初期化動作の必要性について説明する。
図4(a)は、球34aが固定鏡筒31に設けられた円形の凹部31aの中央に位置する様子を示す図である。図4(b)は、図4(a)の位置から右方向に可動鏡筒35が移動し、それに伴って凹部31a内において球34aも右方向に移動した状態を示す図である。図4(a)から図4(b)までの間は、球34aは凹部31a内で転がり、可動鏡筒35は非常に小さい摩擦で固定鏡筒31に対して相対運動を行うことが出来る。図4(b)では、大きく可動鏡筒35を動かしたために凹部31aの側壁に接する接触点51が発生している。図4(b)の状態からさらに右方向に可動鏡筒35を動かそうとすると、球34aは転がることが出来ないので、可動鏡筒35と球34aの間ですべりが発生する。転がり摩擦に比べてすべり摩擦は摩擦係数が大きいので、すべり摩擦に移行すると、消費電力が増大する。また、必要な駆動力が大きく異なるので、転がり摩擦からすべり摩擦への移行付近で、像振れ補正動作を適切に行うことが困難になる。
上記のような問題があるために、通常の動作範囲においては、球34aは固定鏡筒31に設けられた円形の凹部31aの側壁に接触することなく転がるようになっている。つまり、初期的に、補正レンズ12の光軸を撮影光学系2の光軸4に一致させたときに、球34aが固定鏡筒31に設けられた円形の凹部31aの中心付近となるように設定している。このような状態で可動鏡筒35が通常動作範囲を移動したとき、球34aが固定鏡筒31に設けられた凹部31aの側壁に接触しないように、該球34aの径と凹部31aの径が定められている。
しかしながら、外部からの思わぬ振動や衝撃が作用した場合は、上記の初期的な位置関係が崩れる可能性がある。補正レンズ12の光軸と撮影光学系2の光軸4を一致させたときに、既に球34aが円形の凹部31aの側壁に極めて近い位置に来ることがある。像振れ補正の性能を劣化させないためには、このような状態から球34aを初期的な状態に戻すための初期化動作が必要となる。ここで、補正レンズ12の光軸と撮影光学系2の光軸4を一致させたときに、可動鏡筒35と固定鏡筒31で狭持されている球34a,34b,34cの位置が適切な状態となるように戻す動作を“初期化動作”と呼ぶ。この初期化動作を行うのが初期化回路28である。この初期化回路28は、レンズシステム制御回路30から指示があったときに初期化動作を開始する。具体的なタイミングは後述する。
ここでは1つの球34aの1軸方向に限って説明を行ったが、他の2つの球34b,34cや他の方向についてもまったく同じ問題が生じる。
次に、上記の初期化動作について、図5を用いて説明する。図4(a)に示すように、球34aの直径をd、球34aを受ける円形の凹部31aの径をDとして説明する。初期化動作は、図5に示すように、経時的にS字を描くように動作となる。図5の縦軸は補正レンズ12の光軸と撮影光学系2の光軸4を一致させたときを0として、そこからの相対変位量を示している。図5のtaの時点では、補正レンズ12の光軸と撮影光学系2の光軸4は一致しているが、球34aはどの位置にあるか不明である。
次に、1軸方向に(D−d)の変位を行う。この状態が図5のtbの時点である。図5のtbの時点では、taの時点の球34aの初期位置にかかわらず、該球34aを受ける凹部31aの側壁に接触している。図5の正方向を図4の右方向とした場合、図5のtb時点での可動鏡筒35、固定鏡筒31、球34aの相対位置は、図4(b)の状態となる。次に、反対方向に(D−d)の1.5倍の変位を行う。この状態が図5のtcの時点である。図5のtcの時点では、球34aはtbの時点とは反対の側壁に接触している。図5のtcの時点での可動鏡筒35、固定鏡筒31、球34aの相対位置を、図6に示している。
最後に、補正レンズ12の光軸と撮影光学系2の光軸4を一致する位置に戻す。つまり、球34aを(D−d)の半分の量を移動させる。結果として、球34aは固定鏡筒31上の球34aを受ける円形の凹部31aのほぼ中心に位置することになり、図5のtd時点での可動鏡筒35、固定鏡筒31、球34aの相対位置は、図4(a)の状態となる。
次に、上記したような初期化動作を行ったときのファインダ像を考える。初期化動作時には、通常の像振れ補正よりも大きく補正レンズ12を動かすことになる。したがって、手振れ等の振れが無いにもかかわらず、像面上で被写体像が大きく動き、ファインダを覗いているユーザーに不自然さや不快感を与える。
そこで、本実施例1では、上記の初期化動作を、ファインダを観察しているユーザーに不自然さや不快感を与える事のない特定の条件下のみ行うようにする。その特定の条件下時にのみ初期化動作を行うよう、カメラシステム制御回路25は、不図示のマウント接点を介してレンズシステム制御回路30に指示を与える。レンズシステム制御回路30は、カメラシステム制御回路25から初期化動作の指示があったときに、初期化回路28を駆動して初期化動作を実行する。
初期化動作により、ユーザーに不自然さや不快感を与える事のない条件として、撮影レンズ5の着脱時のタイミングを説明する。カメラシステム制御回路25は撮影レンズ5の着脱状態をマウント接点の電気的な導通等により検出し、これに連動してレンズシステム制御回路30に初期化動作の指示を送る。すると、レンズシステム制御回路30は、特定の条件の一つであるとして初期化回路28に初期化動作を行わせる。AFのためのレンズ駆動や絞り駆動の前に初期化動作を行えるので、特定の条件として、特にこのような撮影レンズ装着時が望ましい。
図7に、カメラ動作に関するタイミングチャートを示している。図7に示したように、撮影レンズを外した状態から装着した状態に移行するタイミング(レンズのラインの立ち上がりのタイミング)、およびその逆のタイミング(レンズのラインの立下りのタイミング)では、一般的にユーザーはファインダを覗いていない(OVFのラインで覗いていない状態にある)。
このため、本実施例1では、撮影レンズが着脱されたことに連動して初期化動作を行うようにしている。このタイミングで初期化動作を行うことで、ユーザーに不自然さや不快感を与えることなく、適切にレンズ駆動装置3を駆動できる。また、適切に初期化動作が行われることで、可動鏡筒35と固定鏡筒31に狭持された球34a〜34bが像振れ補正動作時にすべり摩擦を生じることなく、転がり摩擦の状態になる。結果として良好な像振れ補正性能を得ることができる。
同様に図7から、電源のOFFからONの状態への移行のタイミング、およびその逆のタイミングにおいても、ユーザーはファインダを覗いていない。従って、電源のON/OFFの動作がなされたことに連動して初期化動作を行うようにしても良い。このタイミングで初期化動作を行っても、撮影レンズの着脱のタイミングと同様の効果を期待できる。
次に、図8〜図9を用いて本発明の実施例2に係る撮像装置について説明する。なお、撮像装置は、図1に示すものと同様であるものとする。図8は、本実施例2における撮像装置の電気的構成を示すブロック図であり、60はタイマである。その他は図2と同じであり、その説明は省略する。
ユーザーの操作が一定時間以上ないときはユーザーがファインダを注視していないときだと推定される。そこで、本実施例2では、この状態を特定の条件として検出し、初期化動作を行わせるようにするものである。
次に、図9のフローチャートを用いて、カメラシステム制御回路25、レンズシステム制御回路30、初期化回路28の動作について説明する。図9において、tはタイマ60の計測時間を、mTはメモリ24上に保存されている予め定められた値を、それぞれ示す。
電源投入と共に、カメラシステム制御回路25はメモリ24上の値の設定とタイマ60の初期化(t=0,mT=T)を行う(#101)。ユーザーによる操作部材の操作は操作検出回路29にて検出されている。カメラシステム制御回路25は、操作検出回路29からの信号があるたびにタイマ60を初期化し、ユーザーの最後の操作からの時間を計測する(#101→#102→#103→#105)。
上記の時間計測の結果から、ユーザーの操作が一定時間T以上無いと判定したときは(#102のYES)、ユーザーがファインダを注視していないときだと推定されるので、カメラシステム制御回路25はレンズシステム制御回路30に初期化動作の指示を行う。初期化動作の指示を受けたレンズシステム制御回路30は、初期化回路28を駆動して初期化動作を開始する(#104)。その後は、タイマ60の初期化を行う(#105)。このような動作を無限ループで電源投入期間に渡って行う。
本実施例2では、ユーザーの操作が一定時間以上無いような場合は、ユーザーがファインダを注視していないときだと推定されるので、初期化動作を行うようにしている。よって、上記実施例1と同様、ファインダを観察しているユーザーに不自然さや不快感を与える事なく、上記初期化動作を行うことができる。また、適切に初期化動作が行われることで、可動鏡筒35と固定鏡筒31に狭持された球34a〜34cが像振れ補正動作時にすべり摩擦を生じることなく、転がり摩擦の状態になるので、結果として良好な像振れ補正性能を得ることができる。
図10〜図11を用いて本発明の実施例3に係る撮像装置について説明する。なお、撮像装置は、図1に示すものと同様であるものとする。図10は、本実施例3における撮像装置の電気的構成を示すブロック図であり、61はカウンタである。タイマ60、カウンタ61を除いて図2と同じであり、それらの説明は省略する。
次に、図11のフローチャートを用いて、図10の接続方法におけるカメラシステム制御回路25、レンズシステム制御回路30および初期化回路28の動作について説明する。図11において、tはタイマ60の計測時間を、nはカウンタ61の計測回数を、mT、mNはメモリ24上に保存されている予め定められた値を、ToutFLGはタイムアウト用のフラグを、それぞれ示す。
ここで、タイムアウト用のフラグToutFLGとは、ユーザーの操作が一定時間T行われないときに、電池の損耗を防ぐための動作に入ることを示すフラグである。図11において、ToutFLG=Hはタイムアウト中でシステムがスリープ状態に入っていることを示し、ToutFLG=Lはシステムがアクティブの状態を示す。
電源投入と共に、カメラシステム制御回路25はメモリ24上の値の設定とタイマ60、カウンタ61およびタイムアウト用フラグの初期化(t=0、n=0,T=mT,N=mN、ToutFLG=L)を行う(#201)。ユーザーによる操作部材の操作は操作検出回路29にて検出されている。カメラシステム制御回路25は、操作検出回路29からの信号があるたびに、操作がいわゆるS1操作であるか確認を行う(#202→#203)。この結果S1操作であった場合はカウンタ61を1つカウントアップする(#204)。なお、S1操作とは、ユーザーによる撮影準備の指示であり、具体的にはこの操作によりAFやAE等の動作が開始される。
その後、フラグToutFLGの確認を行う(#205)。この結果、フラグToutFLG=Hであればスリープ状態からの復帰動作を行い、その後タイマ60を初期化する(#206→#207)。また、フラグToutFLG=Lであればタイマ60の初期化のみを行う(#205→#207)。
上記の動作を行うことで、ユーザーの最後の操作部材の操作からの時間を計測しているとともに、S1動作に伴うレンズ駆動装置3の動作回数を計測することになる。
上記の時間計測から、ユーザーの操作が一定時間以上ないときはユーザーが電源を切り忘れている場合であると推定される。このような時は、ユーザーがファインダを注視していないと推定される。そこで、タイマ60の値が予め定められた値よりも大きくなったとき(#208のYES)であって、レンズ駆動装置3の動作回数が規定値よりも多いとき(#209のYES)、レンズシステム制御回路30は初期化回路28にタイミング信号を送信する。これにより、初期化回路28はレンズシステム制御回路30を介して初期化動作を行う(#210)。その後は、レンズシステム制御回路30はタイムアウト用フラグToutFLGをHにした後に、システムをスリープ状態に遷移させる(#211)。さらにカウンタ61をリセットする(#212)。
本実施例3では、ユーザーの操作が一定時間以上ないときは、ユーザーはファインダを注視していないときだと推定されるので、その場合にのみ初期化動作を行うようにしている。よって、上記実施例1および2と同様、ファインダを観察しているユーザーに不自然さや不快感を与える事なく、上記初期化動作を行うことができる。さらに、レンズ駆動装置動作回数が規定値よりも多い場合にのみ初期化動作を行っている。よって、必要最低限の初期化動作を行うことが可能となる。また、適切に初期化動作が行われることで、可動鏡筒35と固定鏡筒31に狭持された球34a〜34bが像振れ補正動作時にすべり摩擦を生じることなく、転がり摩擦の状態になるので、結果として良好な像振れ補正性能を得ることができる。
図12ないし図15は本発明の実施例4に係る撮像装置に係る図である。なお、撮像装置は図1に示すものと構成は同じであり、固定鏡筒31の一部の形状のみ異なる。また、撮像装置の電気的構成は図2と同様であるものとする。
図12および図13を用いて、上記実施例1との違いについて詳述する。固定鏡筒31上に設けられた球34a,34b,34cの受け部70a,70b,70cが、本実施例4では、楕円形状または菱形形状をしている。どちらの形状でも同様の効果が得られるが、ここでは説明を簡単にするために楕円形状に限って説明を行う。
図12は、本実施例4における固定鏡筒31の構造を示している。図12(a)は固定鏡筒31の斜視図を、図12(b)は光軸方向から見た平面を示している。球34a〜34cの受け部70a〜70cは、長軸が揃った楕円形状である。この楕円形状の球34a〜334cの受け部70a〜70cをもつ撮像装置における初期化動作について説明する。
図13(a),(b),(c)はそれぞれ初期化動作前、初期化動作中、初期化動作後の球34aと受け部70aの位置関係を示す図である。なお、球34b,34cと受け部70b,70cの位置関係も同様である。
図13において、初期化動作を行う前は、球34aと受け部70aの位置関係が任意の状態にある(図13(a)参照)。初期化動作が開始され、長軸方向に図示しない固定鏡筒31と図示しない可動鏡筒34の相対運動が起こると、球34aは転がって長軸方向に移動する。その後、球34aは受け部70aとの接点の接線方向には転がり、法線方向にはすべりが発生しながら図13(b)の位置まで移動する。そして、固定鏡筒31と可動鏡筒34の間に反対方向の相対運動が発生すると、球34aは転がりながら受け部70aの中心位置に移動する。つまり、長軸方向に十分な運動を行うことで、短軸方向についてもセンタリング可能となる。
なお、図13では原理を分かりやすくするために、一方向の往復運動を行う場合で説明したが、実際には実施例1で示したような適切な大きさのS字運動を行うことが好ましい。S字運動を1軸方向に適切に行うことで、固定鏡筒31と可動鏡筒34が通常動作範囲にあるときに球34a〜34cが受け部70a〜70cに接触しないように、初期化動作を行うことが可能となる。なお、S字運動を2軸方向に適切に行うようにしても良い。
次に、上記の構成をもつ機構を撮影装置1に組み込んだ場合の好適な例を、図14および図15を用いて説明する。
図14は、撮影装置1を上方と前方から見た模式図である。撮影装置1は、レリーズ釦11が上に来るようにして、横長の構図を撮るように用いられることが多い。このときのいわゆるパンニング方向は71に示す方向になる。レンズ駆動装置3に含まれる固定鏡筒31を、図14(b)に示すように、パンニング動作時に速度が発生する方向に球34a〜34c(図14では不図示)の受け部70a〜70cの長軸が来るように配置する。
図15は、上記のような構成にした撮像装置1における初期化動作を示すフローチャートであり、以下これにしたがって説明する。
電源投入時にカメラシステム制御回路25においてパンニング検出条件が設定される。初期化動作はカメラシステム制御回路25がパンニングを検出するまで実行されない。振れセンサ8の信号に基づいてカメラシステム制御回路25がパンニングであることを検出すると(#301→#302のYES)、カメラシステム制御回路25から指示を受けたレンズシステム制御回路30は、初期化回路28を駆動してパンニング方向に大きなS字を描くように初期化動作を行う(#303)。
本実施例4では、ユーザーがパンニングを行っているときは、該パンニングにより画角が変動している。よって、この際に初期化動作を行って画角の変動が生じても、ファインダを観察しているユーザーに不自然さや不快感を与える事は少ない。また、パンニング中に適切に初期化動作が行われることで、可動鏡筒35と固定鏡筒31に狭持された球34a〜34bが像振れ補正動作時にすべり摩擦を生じることなく、転がり摩擦の状態になるので、結果として良好な像振れ補正性能を得ることができる。
なお、パンニングに限らず、ティルティング或いは予め定められた値よりも振れセンサ8の出力が大きくなった状態を初期化動作の条件とすることができる。
図16および図17は本発明の実施例5に係る撮像装置を示す図である。なお、撮像装置は図1に示すものと構成は同じであり、また、電気的構成は図2と同様であるものとする。
図16は、撮影装置1にていわゆる露光を行われる際の状態を示す図である。図1との差異は、クイックリターンミラー13が移動して、撮影光学系2からの光束が撮像素子6に届いている。このとき、クイックリターンミラー13はファインダ光学系14からの不要光をカットするように光路を覆うので、ファインダは消失した状態にある。本実施例5では、この状態、つまり露光の直前または直後が初期化動作を行う特定の条件を満たすときであるとして、レンズシステム制御回路30は初期化回路28を駆動して初期化動作を行うものである。
図17は、本実施例5における初期化動作を示すフローチャートである。図17において、mT1は初期化間隔を決めるパラメータ、mT2は初期化動作を許容するシャッタ速度を決めるパラメータである。
電源投入と共に、カメラシステム制御回路25はメモリ24からデータを取り込み、T1をmT1に、T2をmT2に、それぞれ初期化する。また、タイマ60も初期化(t=0)する(#401)。次いでレンズシステム制御回路30は、初期化回路28に初期化動作を開始させる(#402)。その後、初期化間隔を決める一定以上の時間T1が経過すると(#403のYES)、シャッタ速度が予め定められた時間よりも長いか否かを判定する(#404)。この結果、シャッタ速度Tvが初期化動作を許容する予め定められた時間T2よりも長い(Tv>T2)場合は(#404のYES)、次に連写中か否かを判定する(#405)。ここで、連写中で無い場合に限ってレンズシステム制御回路30は、初期化回路28を駆動して初期化動作を行い(#406)、次いでタイマ60の初期化を行う(#407)。
上記のようなタイミングで初期化動作を行うことで、手ぶれ補正に大きな駆動量が求められる長秒露光時に適切な補正を行うことが出来る。また、連写中の初期化動作を行わないことで、ユーザーに不快感を与えたり、シャッタチャンスを損なったりすることなく、初期化動作を行うことができる。
その他の初期化動作のタイミングとして、電源の切断操作が行われた直後、あるいは、初期化動作が行われてからのレンズ駆動時間やレンズ駆動回数が予め与えられた値よりも大きくなった場合を、特定の条件下として、初期化動作を行うようにしても、同様の効果を得ることができる。
なお、上記の実施例においては、カメラシステム制御回路25がレンズシステム制御回路30に対して、特定の条件下時において初期化動作を行う旨の指示を与えている。そして、レンズシステム制御回路30は、この初期化動作の指示を受けたときに、初期化回路28を駆動して初期化動作を行うようにしている。
しかし、カメラシステム制御回路とレンズシステム制御回路の初期化動作に関する信号のやりとりはこれに限らない。
例えば、レンズシステム制御回路30は、初期化動作を行う特定の条件を予め記憶しており、カメラシステム制御回路25から送られてくる信号がこの条件を満たす場合に、初期化回路28を駆動して初期化動作を行うようにしても良い。この場合、カメラシステム制御回路25は、レンズシステム制御回路30に対して直接的に初期化動作を行う旨の指示を与えるのではなく、単に撮像装置の状態を知らせる信号を与えるのみとなる。具体的には、カメラシステム制御回路25は、撮影レンズが着脱された旨の信号や、一定時間操作部材が操作されなかった旨の信号、あるいはパンニングが実行されている旨の信号や露光の直前もしくは直後の状態にある旨の信号といった信号をレンズシステム制御回路30に送る。レンズシステム制御回路30は、カメラシステム制御回路25から送られてくる撮像装置の状態を示す信号が、初期化動作を行うべき特定の条件を満たすものであるかを判断し、初期可動作を行うかを決定する。
例えば、レンズシステム制御回路30は、初期化動作を行う特定の条件を予め記憶しており、カメラシステム制御回路25から送られてくる信号がこの条件を満たす場合に、初期化回路28を駆動して初期化動作を行うようにしても良い。この場合、カメラシステム制御回路25は、レンズシステム制御回路30に対して直接的に初期化動作を行う旨の指示を与えるのではなく、単に撮像装置の状態を知らせる信号を与えるのみとなる。具体的には、カメラシステム制御回路25は、撮影レンズが着脱された旨の信号や、一定時間操作部材が操作されなかった旨の信号、あるいはパンニングが実行されている旨の信号や露光の直前もしくは直後の状態にある旨の信号といった信号をレンズシステム制御回路30に送る。レンズシステム制御回路30は、カメラシステム制御回路25から送られてくる撮像装置の状態を示す信号が、初期化動作を行うべき特定の条件を満たすものであるかを判断し、初期化動作を行うかを決定する。
本発明の実施例1に係る撮像装置を示す断面図である。 図1の撮像装置の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1に係るレンズ駆動装置を示す分解斜視図である。 図3のレンズ駆動装置の要部構成を示す断面図である。 図3のレンズ駆動装置において可動鏡筒と固定鏡筒の相対関係を示す図である。 図3のレンズ駆動装置の要部構成を示す断面図である。 図1の撮像装置の主要部のタイミングチャートである。 本発明の実施例2に係る撮像装置の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の実施例2に係る撮像装置の電主要部分の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施例3に係る撮像装置の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の実施例3に係る撮像装置の主要部分の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施例4に係る固定鏡筒を示す構成図である。 本発明の実施例4における初期化動作についての説明図である。 本発明の実施例4に係る撮像装置を示す上面図および正面図である。 本発明の実施例4に係る撮像装置の主要部分の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施例5に係る撮像装置を示す断面図である。 本発明の実施例5に係る撮像装置の主要部分の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 撮像装置
2 撮影光学系
3 レンズ駆動装置
4 光軸
5 撮影レンズ
6 撮像素子
7 メモリ
8 振れセンサ
12 補正レンズ
24 メモリ
25 カメラシステム制御回路
28 初期化回路
30 レンズシステム制御回路
31 固定鏡筒
31a 凹部
34a〜34c 球
35 可動鏡筒
60 タイマ
70a〜70c 受け部

Claims (6)

  1. 撮影光学系を保持する固定鏡筒と、
    像振れ補正用の補正レンズを前記固定鏡筒に対して光軸に略垂直な方向に移動可能に保持する可動鏡筒と、
    前記可動鏡筒と前記固定鏡筒との間に狭持され、前記可動鏡筒と前記固定鏡筒の少なくとも一方の面に形成された移動規制部内で転動しつつ、前記固定鏡筒に対する前記可動鏡筒の移動を案内する球部材と、
    前記可動鏡筒の前記固定鏡筒に対する位置を制御可能な振れ補正手段とを具備する撮影レンズが着脱可能な撮像装置において、
    前記補正レンズを含む撮影光学系を介して被写体像を光学的に観察可能にするファインダ手段と、
    前記撮影レンズが前記撮像装置に装着された時に、前記振れ補正手段を駆動して、前記球部材を前記移動規制部内の転動可能範囲の中点に位置させるように前記撮影レンズに指示する指示手段とを有することを特徴とする撮像装置。
  2. 撮影光学系を保持する固定鏡筒と、
    像振れ補正用の補正レンズを前記固定鏡筒に対して光軸に略垂直な方向に移動可能に保持する可動鏡筒と、
    前記可動鏡筒と前記固定鏡筒との間に狭持され、前記可動鏡筒と前記固定鏡筒の少なくとも一方の面に形成された移動規制部内で転動しつつ、前記固定鏡筒に対する前記可動鏡筒の移動を案内する球部材と、
    前記可動鏡筒の前記固定鏡筒に対する位置を制御可能な振れ補正手段とを具備する撮影レンズが着脱可能な撮像装置において、
    前記補正レンズを含む撮影光学系を介して被写体像を光学的に観察可能にするファインダ手段と、
    最後に操作部材が操作されてから一定時間、前記操作部材が操作されなかった時に、前記振れ補正手段を駆動して、前記球部材を前記移動規制部内の転動可能範囲の中点に位置させるように前記撮影レンズに指示する指示手段とを有することを特徴とする撮像装置。
  3. 撮影光学系を保持する固定鏡筒と、
    像振れ補正用の補正レンズを前記固定鏡筒に対して光軸に略垂直な方向に移動可能に保持する可動鏡筒と、
    前記可動鏡筒と前記固定鏡筒との間に狭持され、前記可動鏡筒と前記固定鏡筒の少なくとも一方の面に形成された移動規制部内で転動しつつ、前記固定鏡筒に対する前記可動鏡筒の移動を案内する球部材と、
    前記可動鏡筒の前記固定鏡筒に対する位置を制御可能な振れ補正手段とを具備する撮影レンズが着脱可能な撮像装置において、
    前記補正レンズを含む撮影光学系によって結像した被写体像を撮像する撮像手段と、
    前記補正レンズを含む撮影光学系を介して被写体像を光学的に観察可能にするファインダ手段と、
    前記撮影光学系からの光束を前記ファインダ手段に導くか、前記撮像手段の露光中は前記ファインダ手段からの不要光をカットするように光路を覆うミラー部材と、
    前記ミラー部材が前記ファインダ手段の光路を覆ってから前記撮像素子への露光が始まるまでの間に、もしくは前記撮像素子への露光が終了してから前記ミラー部材が前記ファインダ手段の光路を覆う状態を解除するまでの間に、前記振れ補正手段を駆動して、前記球部材を前記移動規制部内の転動可能範囲の中点に位置させるように前記撮影レンズに指示する指示手段とを有することを特徴とする撮像装置。
  4. 撮像装置に着脱可能な撮影レンズにおいて、
    撮影光学系を保持する固定鏡筒と、
    像振れ補正用の補正レンズを前記固定鏡筒に対して光軸に略垂直な方向に移動可能に保持する可動鏡筒と、
    前記可動鏡筒と前記固定鏡筒との間に狭持され、前記可動鏡筒と前記固定鏡筒の少なくとも一方の面に形成された移動規制部内で転動しつつ、前記固定鏡筒に対する前記可動鏡筒の移動を案内する球部材と、
    前記可動鏡筒の前記固定鏡筒に対する位置を制御可能な振れ補正手段と、
    前記撮影レンズが前記撮像装置に装着された旨の信号を前記撮像装置から受けた時に、前記振れ補正手段を駆動して、前記球部材を前記移動規制部内の転動可能範囲の中点に位置させる初期化手段とを有することを特徴とする撮影レンズ。
  5. 撮像装置に着脱可能な撮影レンズにおいて、
    撮影光学系を保持する固定鏡筒と、
    像振れ補正用の補正レンズを前記固定鏡筒に対して光軸に略垂直な方向に移動可能に保持する可動鏡筒と、
    前記可動鏡筒と前記固定鏡筒との間に狭持され、前記可動鏡筒と前記固定鏡筒の少なくとも一方の面に形成された移動規制部内で転動しつつ、前記固定鏡筒に対する前記可動鏡筒の移動を案内する球部材と、
    前記可動鏡筒の前記固定鏡筒に対する位置を制御可能な振れ補正手段と、
    前記撮像装置の操作部材が最後に操作されてから一定時間操作されなかった旨の信号を前記撮像装置から受けた時に、前記振れ補正手段を駆動して、前記球部材を前記移動規制部内の転動可能範囲の中点に位置させる初期化手段とを有することを特徴とする撮影レンズ。
  6. 撮像装置に着脱可能な撮影レンズにおいて、
    撮影光学系を保持する固定鏡筒と、
    像振れ補正用の補正レンズを前記固定鏡筒に対して光軸に略垂直な方向に移動可能に保持する可動鏡筒と、
    前記可動鏡筒と前記固定鏡筒との間に狭持され、前記可動鏡筒と前記固定鏡筒の少なくとも一方の面に形成された移動規制部内で転動しつつ、前記固定鏡筒に対する前記可動鏡筒の移動を案内する球部材と、
    前記可動鏡筒の前記固定鏡筒に対する位置を制御可能な振れ補正手段と、
    ミラー部材がファインダ手段の光路を覆ってから撮像素子への露光が始まるまでの間に、もしくは前記撮像素子への露光が終了してから前記ミラー部材が前記ファインダ手段の光路を覆う状態を解除するまでの間に出力される信号を前記撮像装置から受けた時に、前記振れ補正手段を駆動して、前記球部材を前記移動規制部内の転動可能範囲の中点に位置させる初期化手段とを有することを特徴とする撮影レンズ。
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