JP4863138B2 - ロックアップダンパ及びダンパスプリング間に介在する中間支持部 - Google Patents

ロックアップダンパ及びダンパスプリング間に介在する中間支持部 Download PDF

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Description

本発明はトルクコンバータのロックアップダンパ、及び該ロックアップダンパにおいてダンパスプリングを直列状態で連結する為に間に介在する中間支持部に関するものである。
トルクコンバータとは周知の通りエンジンの動力を、作動流体を媒体としてトランスミッションへ伝えることが出来る一種の継手であり、エンジンによって回されるポンプインペラ、そして該ポンプインペラの回転により送り出される作動流体の動きを受けて回るタービンランナ、さらにタービンランナから出た作動流体の向きを変えてポンプインペラへ導くステータから構成されている。
そこで、これらポンプインペラ、タービンランナ、及びステータには複数枚のブレードが所定の角度をもって一定間隔で配列されている。トルクコンバータ内に封入されている作動流体は、ポンプインペラからその各ブレードを介して外周方向へ送り出され、トルクコンバータのケース内壁を伝い、タービンランナのブレードに当って該タービンランナをポンプインペラと同方向に回す働きをする。又タービンランナに当たってから送り出される作動流体は、ステータのブレードに当たってポンプインペラの回転を助長する方向に流れ方向が変えられ、再び内周からポンプインペラに流入する。
図10は従来のトルクコンバータの断面を示している。同図の(イ)はポンプインペラ、(ロ)はタービンランナ、(ハ)はステータ、そして(ニ)はピストンをそれぞれ示し、これらはトルクコンバータ外殻(ホ)内に収容されている。そこでエンジンからの動力を得てフロントカバー(ヘ)が回転し、該フロントカバー(ヘ)と一体となっているポンプインペラ(イ)が回転し、その結果、作動流体を媒介としてタービンランナ(ロ)が回る。
そしてタービンランナ(ロ)のタービンハブ(ト)には軸(図示なし)が嵌って、タービンランナ(ロ)の回転をトランスミッション(図示なし)へ伝達することが出来る。トルクコンバータは一種の流体クラッチである為、ポンプインペラ(イ)の回転速度が低い場合には、タービンランナ(ロ)の回転を停止することが出来(車を停止することが出来)、しかしポンプインペラ(イ)の回転速度が高くなるに従ってタービンランナ(ロ)は回り始め、さらに高速になるに従ってタービンランナ(ロ)の速度はポンプインペラ(イ)の回転速度に近づく。しかし作動流体を媒介としているトルクコンバータでは、タービンランナ(ロ)の回転速度はポンプインペラ(イ)と同一速度にはなり得ない。
そこで、同図にも示しているようにトルクコンバータ外殻(ホ)内にはピストン(ニ)が設けられていて、タービンランナ(ロ)の回転速度が所定の領域を越えた場合には、該ピストン(ニ)が軸方向に移動してフロントカバー(ヘ)に係合するように作動する。ピストン外周には摩擦材(チ)が取り付けられている為に、該ピストン(ニ)は滑ることなくフロントカバー(ヘ)と同一速度で回転することが出来る。そしてこのピストン(ニ)はタービンランナ(ロ)と連結していて、タービンランナ(ロ)はピストン(ニ)によって直接回されることになり、エンジンからの動力をトランスミッションへ、流体を介することによるロスを伴うことなくほぼ100%の高効率で伝達することが出来る。
このように、タービンランナ(ロ)の回転速度が高くなって、ある条件になった時に、ピストン(ニ)はフロントカバー(ヘ)に係合するが、しかし係合前は、タービンランナ(ロ)とフロントカバー(ヘ)の回転速度は完全に同一ではない為に、ピストン(ニ)がフロントカバー(ヘ)に係合することで、速度差に基づく衝撃が発生する。この係合時の衝撃を緩和し、一方では係合後にエンジンのトルク変動を伝えない為にピストン(ニ)とタービンランナ(ロ)との間にはダンパスプリング(リ)、(リ)…、を備えたロックアップダンパ(ヌ)が取り付けられている。
したがって、タービンランナ(ロ)と共に同一速度で回転しているピストン(ニ)が僅かに速いフロントカバー(ホ)に係合する際、ピストン(ニ)の速度は瞬間的に高くなってタービンランナ(ロ)をより速く回そうとするトルクが作用する。この衝撃的トルクをダンパスプリング(リ)、(リ)…が圧縮変形して吸収するように構成されている。ピストン(ニ)はタービンランナ(ロ)のタービンハブ(ト)に同軸を成して取り付けられているが、ダンパスプリング(リ)、(リ)・・の圧縮変形によって上記タービンランナ(ロ)と位相差を生じることが出来る構造となっている。
従来において、ロックアップダンパの構造は色々知られているが、例えば特開平10−169714号に係る「ダンパー機構」は、広い捩れ角特性確保の為に中間部材を介して直列に連結された複数の弾性部材(ダンパスプリング)を外周部に配置したダンパー機構で、中間部材を含む弾性部材の連結部分の移動を規制し、ダンパー特性を安定させることを目的としている。
そこで、該ロックアップダンパ機構は、リティニングプレートと、ドリブン部材と、外周部において直列に配置されるコイルスプリングと、中間部材と、中間部材の軸方向の移動を規制する押さえプレートとを備えている。コイルスプリングは、リティニングプレートとドリブン部材とを弾性的に連結する。この場合、中間部材は、リティニングプレート及びドリブン部材に対して相対回転可能で、コイルスプリング間に配置される中間支持部と、中間支持部の径方向外側への移動を規制する環状の連結部とを有している。
図11は従来のロックアップダンパ(ヌ)を示す具体例である。このロックアップダンパ(ヌ)は中間部材(ル)を備えてダンパスプリング(リ)、(リ)を直列状態で取付けている。すなわち、ピストン側バネ押え(オ)とタービン側バネ受け(ワ)、(カ)を有し、ピストン側バネ押え(オ)はタービン側バネ受け(ワ)、(カ)にて挟まれている。
そして、タービン側バネ受け(ワ)、(カ)に形成したバネ収容空間(ヨ)に2本のダンパスプリング(リ)、(リ)が収容され、両ダンパスプリング(リ)、(リ)の間には中間部材(ル)の中間支持部(タ)が介在していて、ダンパスプリング(リ)、(リ)は直列状態にある。そして、中間支持部(タ)を介在して直列状態にある2本のダンパスプリング(リ)、(リ)と隣り合う2本のダンパスプリング(リ)、(リ)の間にはリング状のピストン側バネ押え(オ)の内側へ突出したバネ押え部(レ)が介在している。
ところで、ピストン(ニ)がフロントカバー(ヘ)に係合する場合、該ピストン(ニ)の回転速度が瞬間的に高くなり、その結果、該ピストン(ニ)と外周にて係合しているピストン側バネ押え(オ)の回転速度も高くなり、直列状態にあるダンパスプリング(リ)、(リ)は適度に圧縮変形する。各ダンパスプリング(リ)、(リ)のバネ力P、Pは中間支持部(タ)の両端面に作用し、このバネ力P,Pの合成力Qは中間支持部(タ)を外方向へ引っ張る力として作用する。
一方、ロックアップダンパ(ヌ)の高速回転に伴うダンパスプリング(リ)、(リ)の遠心力が中間支持部(タ)に働くことで、中間支持部(タ)の基部(ソ)の強度が不足する。勿論、中間支持部(タ)、(タ)・・を連結するリング状の連結部(ツ)の強度も不足する。この強度不足を補う為に中間部材(ル)の板厚を厚くしなくてはならず、トルクコンバータの軸方向寸法拡大となる。一方、中間部材(ル)の板厚を大きくする場合、板厚増大に伴う中間部材の質量が大きくなる。このことは小さな衝撃トルクに対してのダンパスプリングの伸縮動を妨げてしまう。
特開平10−169714号に係る「ダンパー機構」
このように従来のトルクコンバータにおいて、ロックアップダンパのダンパスプリングを直列状態で連結する中間部材には上記のごとき問題がある。本発明が解決しようとする課題はこれら問題点であり、ダンパスプリングのバネ力や遠心力による強度不足が問題視されない構造とした中間支持部及びロックアップダンパ装置を提供する。
本発明が対象とするトルクコンバータのロックアップダンパ装置は、ダンパスプリングを短くして直列状態に連結することで、ピストンがフロントカバーに係合する際の衝撃を効率よく緩和するように捩れ角度を拡大することが出来る。そして直列状態で隣り合うダンパスプリング間には中間支持部が介在している。ところで、本発明の中間支持部はリング状の連結部から外方向へ突出した形態ではなく、個々の中間支持部は独立して介在している。すなわち、複数の中間支持部が配置されるが、中間支持部同士の繋がりは存在しない。
そして、中間支持部はダンパスプリングの伸縮動に伴ってスムーズな動きが出来るように外周側及び内周側にガイドを設けている。特に、遠心力及びダンパスプリングのバネ力を支える為に外周側にはローラを備えている。一方、従来のダンパスプリングは全て同一仕様のコイルバネで構成しているが、本発明のロックアップダンパは、バネ係数の異なるコイルバネとすることが可能である。
本発明が対象とするロックアップダンパはダンパスプリングを直列状態で配列している為に、ピストンがフロントカバーに係合する際に大きく伸縮変形することができ、衝撃を抑制する効果が大きい。そして、直列に配列されているダンパスプリング間には中間支持部が介在し、ダンパスプリングの伸縮に伴って中間支持部は移動することが出来る。
ところで、本発明の中間支持部は互いに独立して配置される為に、引っ張り応力が作用しない。従って、ダンパスプリングのバネ力及び高速回転に伴う遠心力による強度不足を発生することはない。そして、外周側及び内周側にはガイドが設けられているために、ダンパスプリングの伸縮動に追従してスムーズに移動することが出来、中間支持部の移動に伴う摩擦損失は極力抑えることが出来る。一方、中間支持部は互いに独立していることで、3本のダンパスプリングを直列することも出来、又バネ係数の異なるダンパスプリングを用いることが出来るために、ロックアップダンパ装置の特性を向上させ得る。
一方、本発明の中間支持部はその板厚を大きくする必要はなく、勿論、従来のようなリング状の連結部がないことで質量は小さくなる。その結果、衝撃トルクに対しての応答が速く、ひいては小さな衝撃トルクに対してもダンパスプリングは即座に伸縮して、スムーズな動力の伝達を行うことが出来る。
図1はロックアップダンパを示す実施例であり、正面図とA−A断面図を示している。同図の1はピストン側バネ押え、2,3はタービン側バネ受け、4はダンパスプリング、5は中間支持部を夫々表している。ピストン側バネ押え1は概略リング状を成し、外周にはピストンと係合する為に複数の凹溝6,6・・が形成され、内周側には概略台形のバネ押え部7,7,7を設けている。そして、該バネ押え部7の傾斜した両側端8,8には上記ダンパスプリング4,4の先端が当接している。
ところで、上記ピストン側バネ押え1は2枚のタービン側バネ受け2,3の間に挟まれている。そして、一方のタービン側バネ受け3の外周縁9はピストン側バネ押え1の外周部に設けた窓10を貫通して他方のタービン側バネ受け2の外周縁9とリベット11にて固定されている。両タービン側バネ受け2,3には外方向へ突出したバネ収容部12,12が形成され、上記ダンパスプリング4,4はこのバネ収容部12,12にて囲まれた空間13に嵌っている。
対向して設けたバネ収容部12,12にて形成される空間13には、2本のダンパスプリング4,4が直列して収容され、しかもダンパスプリング4,4の間には中間支持部5が介在している。そして直列した2本のダンパスプリング4,4の両端がピストン側バネ押え1のバネ押え部7,7の側端8,8に当接して挟まれている。従って、ピストン側バネ押え1がタービン側バネ受け2,3より相対的に速く回転する場合、直列した2本のダンパスプリング4,4はバネ収容部12,12の空間13内で圧縮変形する。
この場合、中間支持部5は両ダンパスプリング4,4の間に位置すると共に、ピストン側バネ押え1の内周14とタービン側バネ受け3の内周に形成した内周リブ15に沿って移動する。中間支持部5の両側端16,16にはダンパスプリング4,4のバネ力が作用するが、引張応力は発生しない為に中間支持部5の強度不足が問題になることはない。その形状は横向きの概略H形とし、両側端16,16の外周側と内周側にはリブ17,17・・が外方向へ延びていて、ダンパスプリング4,4の先端が嵌って拘束される。
又、中間支持部5の外周中央には凹部を形成してローラ18が嵌り、該ローラ18はピストン側バネ押え1の内周14に接している。そして、中間支持部5の内周側中央には小さな突片19が形成されて、タービン側バネ受け3の内周リブ15に近接している。従って、該内周リブ15に接しても大きな摩擦が発生しないで中間支持部5のスムーズな移動を可能としている。
従来の中間支持部(タ)、(タ)・・はリング状の連結部(ツ)にて繋がれた形状である為に(図11参照)、ダンパスプリング(リ)、(リ)のバネ力及びダンパスプリング(リ)、(リ)の高速回転に伴う遠心力にて、連結部(ツ)との境界部位には引張り応力が発生する。しかし、本発明の場合にはリング状の連結部(ツ)はなく、各中間支持部5,5・・は互いに独立している為に、両ダンパスプリング4,4のバネ力及びダンパスプリング4,4の高速回転に伴う遠心力は側端16,16に働くが、引張り応力は発生しない。
外周の凹部に嵌めたローラ18には大きな負荷が作用するが、内周14に沿って転がることで、ダンパスプリング4,4の伸縮に伴って中間支持部5はスムーズに移動することが出来る。そして、中間支持部(タ)を間にして直列状態にある従来のダンパスプリング(リ)、(リ)は、同じバネ特性であることが必要である。一方のダンパスプリング(リ)のバネ定数が異なる場合、同じ圧縮変形に対しての中間支持部(タ)の両側端に当るバネ力(押圧力)が違い、該中間支持部(タ)の基部には上記引張り応力の他に、曲げ応力が作用し、中間部材(ル)の強度不足が一段と助長される。
しかし、本発明では中間支持部5,5・・は互いに独立した状態でダンパスプリング4,4・・の間に介在している為に、該ダンパスプリング4,4・・のバネ定数が違ってもなんら問題はない。バネ定数の違うダンパスプリング4,4・・を直列して使用することで、ロックアップダンパの特性向上させることが可能となる。
図2、図3は本発明に係る中間支持部5を示す具体例である。中間支持部5は、その形状を横向きの概略H形とし、ダンパスプリング4,4の先端が当る両側端16,16は傾斜し、外周側及び内周側には外方向へ延びるリブ17,17・・を有している。そして、ダンパスプリング4,4の先端はリブ17,17・・に挟まれて位置決めされる。
中間支持部5の外周には滑らかな円弧を有す凹部20又は23が形成され、内周の中央には突片19、又は滑らかな円弧を有す凹部21を形成している。外周に形成した凹部20、23にはローラ18、又はローラ22が嵌っており、内周の凹部21にはローラ24が嵌っている。
図2(a)の中間支持部5は外周凹部23にはローラ22が回転自在に嵌り、内周凹部21にはローラ24が回転自在に嵌っている。この凹部23は図4に示すように、リブ25が沿設されてローラ22の両側に設けたツバ26,26にて該リブ25を挟み込んだ状態で嵌っている。
図2(b)の中間支持部5は外周凹部23にローラ22が嵌り、内周には小さな突片19を突出している。
図2(c)の中間支持部5は外周凹部20にローラ18が嵌り、内周凹部21にはローラ24が嵌っている。
図2(d)の中間支持部5は外周凹部20にローラ18が嵌り、内周には小さな突片19を設けている。
図3(a)の中間支持部5は外周に2個の凹部23,23を形成し、これら凹部23,23にはローラ22,22を回転自在に嵌めている。そして内周には凹部21を形成し、この凹部21にはローラ24が嵌っている。この凹部23は前記図4に示すように、リブ25が沿設されてローラ22の両側に設けたツバ26,26にて挟み込んだ状態で嵌っている。
図3(b)の中間支持部5は外周に2個の凹部23,23を設け、これら凹部23,23にはローラ22,22が嵌り、内周には小さな突片19を突出している。
図3(c)の中間支持部5は外周に2個の凹部20,20を形成し、これら凹部20,20にローラ18,18が嵌り、内周凹部21にはローラ24が嵌っている。
図3(d)の中間支持部5は外周に凹部20,20を形成し、これら凹部20,20にローラ18,18が嵌り、内周には小さな突片19を設けている。
図5は本発明に係るロックアップダンパを示す他の実施例である。同図のロックアップダンパに取付けられている中間支持部5aは図3の(d)に示すものであり、外周には2個のローラ18,18を備えている。そして中間支持部5bは図3の(b)に示すものであり、外周には2個のローラ22,22を備えている。このローラ22は両側にツバ26,26を設けていて、外周凹部23に形成したリブ25を挟み込んでいると共に、ピストン側バネ押え1の内周14にもリブを起立し、このリブを挟み込んで配置される。
図6は本発明に係るロックアップダンパを示す他の実施例である。このロックアップダンパはピストン側バネ押え1の内周側に設けたバネ押え部7,7の間に3本のダンパスプリング4a,4b,4cを直列状態で配列している。勿論、各ダンパスプリング4a,4b,4cの間には中間支持部5a,5a、及び中間支持部5b,5bが介在している。ここで、中間支持部5aは図2の(d)に示すものであり、中間部材5bは図2の(b)に示しているものである。
図7は本発明に係るロックアップダンパを示す別の実施例である。このロックアップダンパはピストン側バネ押え1の内周側に設けたバネ押え部7,7の間に3本のダンパスプリング4a,4b,4cを直列状態で配列している。勿論、各ダンパスプリング4a,4b,4cの間には中間支持部5a,5a、及び中間支持部5b,5bが介在している。ここで、中間支持部5aは図2の(c)に示すものであり、中間支持部5bは図2の(a)に示しているものである。
図8は本発明に係るロックアップダンパを示す更なる他の実施例である。このロックアップダンパはピストン側バネ押え1の内周側に設けたバネ押え部7,7の間に3本のダンパスプリング4a,4b,4cを直列状態で配列している。勿論、各ダンパスプリング4a,4b,4cの間には中間支持部5a,5a、及び中間支持部5b,5bが介在している。ここで、中間支持部5aは図3の(d)に示すものであり、中間支持部5bは図3の(b)に示しているものである。
図9は本発明に係るロックアップダンパを示す更なる別の実施例である。このロックアップダンパはピストン側バネ押え1の内周側に設けたバネ押え部7,7の間に3本のダンパスプリング4a,4b,4cを直列状態で配列している。勿論、各ダンパスプリング4a,4b,4cの間には中間支持部5a,5a、及び中間支持部5b,5bが介在している。ここで、中間支持部5aは図3の(c)に示すものであり、中間支持部5bは図3の(a)に示しているものである。
本発明のロックアップダンパは、図6〜図9に示すように3本のダンパスプリング4a,4b,4cを直列することが可能であり、この場合、各ダンパスプリング4a,4b,4cのバネ係数を違わせることが出来る。すなわち、バネ係数の小さいダンパスプリング4a、バネ係数の中間のダンパスプリング4b、そしてバネ係数の大きなダンパスプリング4cとする。このように、バネ係数を違わせることで小さな衝撃トルクから大きな衝撃トルクに至るまで、広範囲にわたって吸収することが可能となる。
本発明に係るロックアップダンパを示す実施例。 ロックアップダンパに収容されてダンパスプリングを直列する中間支持部の具体例。 ロックアップダンパに収容されてダンパスプリングを直列する中間支持部の具体例。 中間支持部外周にツバ付きローラを配置した場合の断面図。 本発明に係るロックアップダンパを示す実施例。 本発明に係るロックアップダンパを示す実施例。 本発明に係るロックアップダンパを示す実施例。 本発明に係るロックアップダンパを示す実施例。 本発明に係るロックアップダンパを示す実施例。 従来のトルクコンバータ。 従来のロックアップダンパ。
符号の説明
1 ピストン側バネ押え
2 タービン側バネ受け
3 タービン側バネ受け
4 ダンパスプリング
5 中間支持部
6 凹溝
7 バネ押え部
8 側端
9 外周縁
10 窓
11 リベット
12 バネ収容部
13 空間
14 内周
15 内周リブ
16 側端
17 リブ
18 ローラ
19 突片
21 凹部
22 ローラ
23 凹部
24 ローラ
25 リブ
26 ツバ

Claims (3)

  1. トルクコンバータ内に収容され、タービンランナとピストンとを弾性的に連結し、上記ピストンが係合したロックアップ状態において、エンジンのトルク変動を吸収するロックアップダンパにおいて、ロックアップダンパはピストン側バネ押えとタービン側バネ受けの間に拘束して複数本のダンパスプリングを配列し、上記ピストン側バネ押えは両タービン側バネ受けによって挟まれ、両タービン側バネ受けには外方向へ突出してバネ収容部を形成すると共に、このバネ収容部の空間に上記複数本のダンパスプリングを直列して収容し、そして直列して収容した複数本のダンパスプリングの両端はピストン側バネ押えのバネ押え部の側端に当接して挟まれ、またダンパスプリングの間には中間支持部を介在し、上記中間支持部の形状は横向きの概略H形とし、外周には凹部を形成すると共にローラを嵌め、該ローラはピストン側バネ押えの内周に接し、そして、中間支持部の内周側中央には小さい突片を形成し、この突片はタービン側バネ受けの内周リブに近接し、さらに、上記ピストン側バネ押え、ローラ、及び中間支持部の厚さ寸法を同一とし、中間支持部の外周側と内周側、及びローラをピストン側バネ押えと共に両タービン側バネ受けによって挟み込んだことを特徴とするトルクコンバータのロックアップダンパ。
  2. 上記中間支持部の外周に2個の凹部を設け、これら凹部に2個のローラを嵌めた請求項1記載のロックアップダンパ。
  3. 上記中間支持部の内周側中央突片に代わって内周凹部を設け、この凹部にローラを嵌めた請求項1、又は請求項2記載のトルクコンバータのロックアップダンパ。
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