JP4862033B2 - 光吸収性を有するモールド、該モールドを利用する感光性樹脂のパターン形成方法、及び印刷版の製造方法 - Google Patents
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Description
また、金属又は金属酸化物の遮光性を利用したモールドを用いた薄膜トランジスタの製造方法も公開されている(以下、特許文献2を参照のこと)。この方法では、フォトマスクを兼ねたモールドにより、エッチング等を行うことなく、直接パターンの深さを形成できる。しかしながら、この方法でも、深さの異なるパターンを形成することに適応できないし、金属又は金属酸化物の厚膜化が困難であるという問題もある。
[1]紫外線を透過する基板(1)上に少なくとも感光性樹脂(A)を構成成分とする凸部を有するモールドであって、該凸部が紫外線を吸収することを特徴とするモールド。
紫外線を透過する基板(1)上に紫外線吸収剤を含有する感光性樹脂(A)の層を形成し、
該感光性樹脂(A)の層の上に、フォトマスクを配置させた後、該紫外線吸収剤の吸収ピーク以外の波長を含む光で、フォトマスク側から、該感光性樹脂(A)を露光し、そして
該フォトマスクを取り外した後、現像することで該感光性樹脂(A)を構成成分とする凸部を、該基板(1)上に、形成する、
を含むことを特徴とするモールドの製造方法。
前記[1]〜[7]のいずれかに記載のモールド上に、ネガ型感光性樹脂(B)を充填し、
該ネガ型感光性樹脂(B)の上に、紫外線吸収剤を含有する紫外線吸収層をその表面に有するベース機材(2)を設置し、
該モールドの下側から該紫外線吸収剤の吸収ピークの波長を含む光で、露光し、そして
該モールドと該ネガ型感光性樹脂(B)とを引き剥がして、現像する、
を含むことを特徴とするネガ型感光性樹脂のパターン形成方法。
紫外線吸収剤を含有する紫外線吸収層をその表面に有するベース機材(2)上にネガ型感光性樹脂(B)の層を形成し、
該ネガ型感光性樹脂(B)の層と、前記[1]〜[7]のいずれかに記載のモールドとを圧着し、
該モールドの下側から、該紫外線吸収剤の吸収ピークの波長を含む光で、露光し、そして
該モールドと該ネガ型感光性樹脂(B)とを引き剥がし、現像する、
を含むことを特徴とするネガ型感光性樹脂のパターン形成方法。
[モールド]
図1は、本発明に係るモールドの鳥瞰断面図である。本発明に係るモールドは、紫外線を透過する基板(1)1a上に少なくとも感光性樹脂(A)を構成成分とする凸部1b及び1cを有することを特徴とする。このモールドを使用することで、感光性樹脂(A)を構成成分とする凸部1bのパターンは、光インプリントの際のフォトマスクとして機能する。つまり、凸部のない領域を透過する光によってネガ型感光性樹脂(B)をパターンニングすることが可能である。一方、微細な凸部1cを設けることにより、パターン形成した際のネガ型感光性樹脂(B)の凸部上に、微細な凹部を形成することが可能となる。この際、凸部1cの高さが凹部の深さに対応する。凸部1bの高さは特に関与しないことから、最も容易に作成可能な条件である「凸部1bと1cの高さは同じ」にしておけばよい。
本発明に係るモールドを製造する方法は特に限定されるものではないが、以下に述べるフォトリソグラフィー工程によって容易に製造することが可能である。図2は、本発明のモールドをフォトリソグラフィー工程により製造する工程を示す模式図である。まず、第一の工程(ステップ)は、紫外線を透過する基板(1)1a上に、紫外線吸収剤を含有する感光性樹脂(A)の層1dを形成する工程である。形成方法は、基板(1)及び感光性樹脂(A)に応じて最適な方法を選択すればよく、限定されるものではない。例えば、液状の感光性樹脂を塗布する場合、一般的なコーターを用いて塗布することで均一な厚さの膜とすることができる。コーターの種類には均一な厚さの膜とすることができる限りにおいて特に限定されるものではなく、ナイフコーター、スピンコーター、グラビアコーター、スプレーコーター等を用いることが可能である。中でも、スピンコーターは、基板(1)が硬度の高い材質である場合に安定的に均一な膜厚制御が可能であることから好ましい。尚、膜の厚みは、その液状感光性樹脂の粘度、コーターの塗布条件等によって自由に制御することが可能である。一方、フィルム状の感光性樹脂の場合、所望の厚さを持つものを保護フィルムごとラミネートすることで容易に感光性樹脂(A)の層を形成することが可能である。このように形成された感光性樹脂(A)の層1dの厚みが凸部1b及び1cの高さに相当することになる。
上記の工程で塗布された感光性樹脂(A)の層は、引き続き、溶媒の除去、加熱による硬化処理を行うことができる。処理の条件は、用いる感光性樹脂(A)の種類によって異なるが、例えば、実装分野で用いられる液状ポジ型レジストでは、減圧下、室温での溶媒除去後、80〜120℃で3〜10分間、大気中で加熱処理することで、均一な膜厚を有する樹脂層を基板(1)上に被着させることができる。
尚、本発明では、必要に応じてモールドに離型処理を行い、モールドからネガ型感光性樹脂(B)の剥離を容易にし、耐久性の向上を達成することも可能である。離型処理としては市販のシリコン系、テフロン(登録商標)系の離型剤をコーティングすることや、蒸着、CVD、スパッター等による表面処理が適応される。
図3は、本発明に係るネガ型感光性樹脂(B)のパターン形成工程を示す。まず、第一の工程(ステップ)は、前記モールド上にネガ型感光性樹脂(B)を充填する工程である。この際、ネガ型感光性樹脂(B)の層(3a)の厚みは所望の凸パターンの高さとなるが、当然のことながら、モールドの凸部1b及び1cの高さよりも厚くする必要がある。ネガ型感光性樹脂(B)を充填する方法としては、特に限定されないが、ネガ型感光性樹脂(B)の特性及び厚み、厚み精度に応じて、前記感光性樹脂(A)の塗布方法に挙げた方法等が利用できる。本発明に利用できるネガ型感光性樹脂(B)としては、公知のものが使用しできるが、充填の容易さから液状レジストが好適に使用される。その際、気泡の巻き込み等を抑制するために真空脱泡や加温放置等の脱泡処理を施しておくことが好ましい。固体レジストであっても充填時に粘度が低く(例えば加温条件)、樹脂モールドに充填できるものであれば問題はない。これらのネガ型レジストとしては、例えば、ラジカル重合系、光カチオン重合系、光アニオン重合系、光二量化反応系などが挙げられる。以下、汎用的なラジカル重合系で説明する。
プレポリマーは重合性二重結合を分子中少なくとも1個以上有し、例えば不飽和ポリエステル、不飽和ポリウレタン、不飽和ポリアミド、不飽和ポリアクリレート樹脂、不飽和メタクリレート樹脂、これらの各種変性物などを少なくとも1種類用いたものを挙げることができる。
モノマーは、重合性二重結合を有するエチレン性不飽和単量体であり、例えば、スチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、トリアリルシアヌレート、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、メタクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−ヒドロキシメタクリルアミド、α−アセトアミド、アクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、α−クロロアクリル酸、パラカルボキシスチレン、2,5−ジヒドロキシスチレン、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート等やフォトポリマー懇話会著、「フォトポリマーハンドブック」、(株)工業調査会刊、1989年6月26日、p.31−36記載の材料が挙げられる。
熱重合禁止剤としては、ハイドロキノン、モノ第三ブチルハイドロキノン、ベンゾキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、ピクリン酸、ジ−p−フルオロフェニルアミン、p−メトキシフェノール、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾールなどを挙げることができる。
以下、本発明に係る印刷版について説明する。
本発明に係る印刷版は、前記したネガ型感光性樹脂(B)のパターン形成方法により作成されることを特徴としており、高精細でかつ印刷特性に優れた印刷版である。具体的には、樹脂レリーフ先端(凸パターン上部)に複数の微細凹部を有するものである。勿論、ネガ型感光性樹脂(B)の材質を版として使用する形態における物性、例えば硬度、ヤング率、反発弾性、引張強伸度や表面張力、耐溶剤性などが所望する印刷に適するように選択、設計しなければならない。
以下、本発明の印刷版の使用について説明する。
例としてトランジスタについて説明する。まず基板の上にゲート電極及び配線に相当する導電性のパターンの作成に使用できる。インクとしては金属微粒子を分散したものや導電性のポリマー等を用いることができる。次に形成したパターン上の所定の位置に合わせ、トランジスタのゲート絶縁膜に相当するパターンを印刷する。印刷版は絶縁膜のパターンに相当するものに交換しておく。以後パターンを変更する度に版は変更する。インクとしては有機系の材料を溶剤に溶解したものや無機系の塗布材料、例えばポリシラザン系の材料等が使用可能である。次に所定の位置にソース電極、ドレイン電極、及びこれらに接続される配線を形成する。次にソース、ドレイン電極を跨るように半導体のパターンを形成する。インクとしては溶剤に可溶なポリチオフェン系誘導体やポリアセン系などの有機半導体が使用可能である。次いで素子を保護するため、これらのパターンを覆うように保護膜パターンを形成する。材料としては高分子の樹脂材料などを溶剤に溶解したものが使用可能である。
<モールドの作成例>
[実施例1]
厚さ2.0mmのガラス板を用意し、表面をUV洗浄装置にて処理した後、窒素雰囲気下でHMDS(1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン)の気流処理を20分間行った。次に、280nmから360nmにかけて強い吸収ピークを有するヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(チバ・スペシャリエティ・ケミカルズ株式会社製 TINUVIN479)をポジ型感光性樹脂溶液(東京応化工業社製PMER P−LA300PM)の固形分に対して2.0質量%溶解させた。このポジ型感光性樹脂溶液をスピンコーターにより乾燥後厚みが10μmになるように表面処理したガラス板上に塗布した。風乾後、110℃、7分加熱処理を行った。
厚さ2.0mmのガラス板を用意し、表面をUV洗浄装置にて処理した後、窒素雰囲気下でHMDS(1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン)の気流処理を20分間行った。次に、280nmから375nmにかけて強い吸収ピークを有するベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チバ・スペシャリエティ・ケミカルズ株式会社製 TINUVIN1130)をポジ型感光性樹脂溶液(東京応化工業社製PMER P−LA300PM)の固形分に対して3.3質量%溶解させた。このポジ型感光性樹脂溶液をスピンコーターにより乾燥後厚みが10μmになるように表面処理したガラス板上に塗布した。風乾後、110℃、7分加熱処理を行った。
厚さ100μmのポリエステル基板上に、東洋モートン社製ウレタン系接着剤を乾燥後厚みが0.5μmになるように塗布し、乾燥・熟成を行った。このポリエステル基板表面に280nmから370nmにかけて強い吸収ピークを有するベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チバ・スペシャリエティ・ケミカルズ株式会社製 TINUVIN384−2)を1.5質量%溶解させたネガ型感光性樹脂をバーコーターにより厚みが15μmになるように塗布した。ネガ型感光性樹脂は、旭化成ケミカルズ社製、液状感光性樹脂APR−G31を用いた。
厚さ2.0mmのガラス板を用意し、表面をUV洗浄装置にて処理した後、窒素雰囲気下でHMDS(1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン)の気流処理を20分間行った。ポジ型感光性樹脂溶液、東京応化社製PMER(P−LA300PM)をスピンコーターにより乾燥後厚みが10μmになるように塗布した。風乾後、110℃、7分加熱処理を行った。
[実施例4]
実施例2に形成したモールド2の上面に、真空脱泡処理をした旭化成ケミカルズ社製ネガ型液状感光性樹脂APR−K11を充填し、100μmの厚みのスペーサーをモールド端部に設置し、その上に2mm厚のガラス板を置き、30g重/cm2の荷重をかけて30分静置した。尚、ガラス板は信越化学工業社製シランカップリング剤(KBM−503)により表面処理したものを用いた。次に、モールド側からオーク社製平行光露光装置を用いて、露光処理を行った。露光は、g線、h線、i線の混合光を波長カットフィルターにより350nmより長波長側をカットして500mj/cm2で行った。
モールドからガラス板を剥離し、0.3wt%炭酸ナトリウム水溶液でシャワー現像、水洗を行った。さらに、現像液P−7Gにて洗浄を行い、モールドから剥離したポジ型感光性樹脂を洗い落とした。水洗、乾燥後、後露光を行い、ネガ型感光性樹脂パターン1を得た。
0.7mm厚のガラス板の上面に、旭化成エレクトロニクス社製ドライフィルムレジスト(サンフォート−AQ3058)を105℃でラミネートした。尚、ガラス板は信越化学工業社製シランカップリング剤(KBM−503)により表面処理したものを用いた。次に、実施例3のモールド3に信越化学社製離型剤(溶剤型)でスプレー処理した。得られた離型剤処理されたモールドをガラス板のレジスト面に110℃でラミネートした。次に、モールド側からオーク社製平行光露光装置を用いて、露光処理を行った。露光は、g線、h線、i線の混合光を波長カットフィルターにより385nm以上の波長をカットして300mj/cm2で行った。
得られたネガ型感光性樹脂パターン2は、30μmの高さの四角形状でネガ型感光性樹脂の凸部パターンが形成されており、さらに凸部先端には、四角形状の深さ15μmの窪みが複数等間隔に形成されていた。このことより、モールド3がフォトマスクとしての機能も果たしたことが確認された。
実施例1において、フォトマスクとして、図11に示すようにライン(線幅)/スペース(間隔)(L/S 50μm/50μm)形状において、光透過部の中に微小窪みに対応する四角形の遮光部を等間隔に有するガラスクロムマスクを用いた以外は同様にして、モールド5を得た。得られたモールド5の上面に、離型剤として旭硝子社製サイトップ(CTX−809AP2)の4wt%液をスピンコーターにより、乾燥後厚みが0.5μmになるように塗布し、110℃で10分乾燥させた。得られた離型剤処理されたモールド上に、旭化成ケミカルズ社製ネガ型液状感光性樹脂APR−G31を60μmの厚みになるように塗布した後、塗布上面に厚み150μmのステンレスシート(SUS304)の表面に5μmの厚みで紫外線吸収層を付与したものをラミネートした。紫外線吸収層は、280nmから360nmにかけて強い吸収ピークを有するヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(チバ・スペシャリエティ・ケミカルズ株式会社製 TINUVIN479)を東洋モートン社製ウレタン系接着剤の固形分に対して2.0質量%溶解させたものをバーコーターにより塗布し、110℃20分乾燥、硬化させた。露光は、g線、h線、i線の混合光を波長カットフィルターにより385nm以上の波長をカットして360mj/cm2で行った。
得られたネガ型感光性樹脂パターン3には、60μmの高さのライン(線幅)/スペース(間隔)(L/S 50μm/50μm)形状でネガ型感光性樹脂の凸部パターン(図3の3bに相当)が形成されており、スペース部には紫外線吸収層の表面が確認された。さらに凸部先端には、四角形状の深さ10μmの窪み(図3の3cに相当)が複数等間隔に形成されており、「すそ引き」と窪み部の底部の硬化とが両立できることが確認された。
[実施例7及び比較例2]
実施例1及び比較例1に形成したモールド1及びモールド4の各上面に、離型剤として旭硝子社製サイトップ(CTX−809AP2)の4wt%液をスピンコーターにより、乾燥後厚みが0.5μmになるように塗布し、110℃で10分乾燥させた。得られた離型剤処理された各モールド上に、旭化成ケミカルズ社製ネガ型液状感光性樹脂APR−G31を100μmの厚みになるように塗布した後、塗布上面にベースフィルムとして厚み150μmのステンレスシート(SUS304)をラミネートした。尚、ステンレスシートは信越化学工業社製シランカップリング剤(KBM−503)により表面処理したものを用いた。露光はモールド側からオーク社製平行光露光装置を用いてg線、h線、i線の混合光により200mj/cm2で行った。
モールド1を用いて作成した印刷版1においては、100μm厚のレリーフ上の先端に、深さ10μmの微小窪みを複数有するL/Sパターンが形成されていることが確認された。一方、モールド4を用いて作成した印刷版2においては、全面にネガ型感光性樹脂の硬化が見られ、L/Sパターンの印刷版として適性を持たないものであった。尚、モールド1及び印刷版1の顕微鏡写真を図12及び図13に示す。
実施例7の印刷版1を用いて、印刷実験を行なった。印刷条件としては、得られた印刷版を日本電子精機社製精密印刷機に両面テープで取り付け、インクテック社製UVインク(粘度1.0Pa・S/TV−33型粘度計を使用し、25度にて測定)をガラス基板に印圧50μで印刷し、紫外線ランプでUVインクを硬化した。尚、評価は2本のラインについて、10回の印刷結果より行った。
膜厚均一性とマージナルについて光学顕微鏡(デジタルマイクロスコープVHX−900/株式会社キーエンス)ならびに光干渉を用いた顕微鏡(Vert Scan2.0/株式会社菱化システム)にて評価した所、線幅が205μm〜210μmとマージナルの発生がなく、また均一にインクが転写されていることが確認された。特に、非画像部の汚れも確認されなかった。この結果より、印刷版1は、高精細印刷に対して優れたものであることが確認された。
実施例7で使用したモールド1に付着したネガ型感光性樹脂を拭き取り、0.3wt%炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、水洗、乾燥させた。このモールド上に、旭化成ケミカルズ社製ネガ型液状感光性樹脂APR−G31を100μmの厚みになるように塗布した後、塗布上面にベースフィルムとして厚み150μmのステンレスシート(SUS304)をラミネートした。尚、ステンレスシートは信越化学工業社製シランカップリング剤(KBM−503)により表面処理したものを用いた。露光は、g線、h線、i線の混合光を波長カットフィルターにより385nm以上の波長をカットして500mj/cm2で行った。モールドからベースフィルムを剥離し、0.3wt%炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、水洗、乾燥後、後露光を行い、印刷版3とした。
実施例8の印刷版3を用いて、印刷実験を行なった。印刷に用いたインクは、ハリマ化成(株)製の銀インク(NPS−J 金属重量分57%、8.4mPa・S)を用いて行なった。印刷機は日本電子精機社製精密印刷機をもちいて行なった。印刷方法は、アニロックスロール550線を用い、アニロックスロールから印刷版へインキングを行ない、印刷版からワークへインクを転写した。ワークへの転写時の印圧は、押し込み量で定義し、押し込み量を50μmで行なった。基板はガラス基板を用い、印刷後220℃にて30分乾燥した。尚、評価は2本のラインについて、10回の印刷結果より行った。
1b 感光性樹脂(A)を構成成分とする凸部
1c 感光性樹脂(A)を構成成分とする微細凸部
1d 感光性樹脂(A)層
2 フォトマスク
3a ネガ型感光性樹脂(B)層
3b ネガ型感光性樹脂(B)の凸部パターン
3c ネガ型感光性樹脂(B)の凸部パターン上微細凹部
3d ネガ型感光性樹脂(B)の凸部パターン上微細凸部
3e ネガ型感光性樹脂(B)の凸部パターン上多段凹部
4 ベース機材(2)
5 すそ引き
Claims (11)
- 紫外線を透過する基板(1)上に少なくとも感光性樹脂(A)を構成成分とする凸部を有するモールドであって、該凸部が紫外線を吸収することを特徴とするモールド。
- 前記感光性樹脂(A)中に180nm〜410nmの波長領域に1つ以上の吸収ピークを有する紫外線吸収剤を0.1〜30.0質量%含有される、請求項1に記載のモールド。
- 前記感光性樹脂(A)が前記紫外線吸収剤の吸収ピーク以外の波長領域に感光特性を有する、請求項1又は2に記載のモールド。
- 前記感光性樹脂(A)がポジ型感光性樹脂である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のモールド。
- 前記紫外線吸収剤が、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、及びベンゾエート系紫外線吸収剤の内のいずれか1種以上である、請求項2〜4のいずれか1項に記載のモールド。
- 前記紫外線を透過する基板(1)がガラスである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のモールド。
- 前記感光性樹脂(A)を構成成分とする凸部の高さが、3〜30μmである、請求項1〜6のいずれか1項に記載のモールド。
- 以下のステップ:
紫外線を透過する基板(1)上に紫外線吸収剤を含有する感光性樹脂(A)の層を形成し、
該感光性樹脂(A)の層の上に、フォトマスクを配置させた後、該紫外線吸収剤の吸収ピーク以外の波長を含む光で、フォトマスク側から、該感光性樹脂(A)を露光し、そして
該フォトマスクを取り外した後、現像することで該感光性樹脂(A)を構成成分とする凸部を、該基板(1)上に、形成する、
を含むことを特徴とするモールドの製造方法。 - 以下のステップ:
請求項1〜7のいずれか1項に記載のモールド上に、ネガ型感光性樹脂(B)を充填し、
該ネガ型感光性樹脂(B)の上に、紫外線吸収剤を含有する紫外線吸収層をその表面に有するベース機材(2)を設置し、
該モールドの下側から該紫外線吸収剤の吸収ピークの波長を含む光で、露光し、そして
該モールドと該ネガ型感光性樹脂(B)とを引き剥がして、現像する、
を含むことを特徴とするネガ型感光性樹脂のパターン形成方法。 - 以下のステップ:
紫外線吸収剤を含有する紫外線吸収層をその表面に有するベース機材(2)上にネガ型感光性樹脂(B)の層を形成し、
該ネガ型感光性樹脂(B)の層と、請求項1〜7のいずれか1項に記載のモールドとを圧着し、
該モールドの下側から、該紫外線吸収剤の吸収ピークの波長を含む光で、露光し、そして
該モールドと該ネガ型感光性樹脂(B)とを引き剥がし、現像する、
を含むことを特徴とするネガ型感光性樹脂のパターン形成方法。 - 該ベース機材(2)が表面に紫外線吸収層を有する、請求項9又は10に記載のネガ型感光性樹脂のパターン形成方法。
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