JP4859537B2 - 中継器 - Google Patents
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本発明はかかる問題点を解決するためになされたもので、中継器の機能の自己診断を自動的に効率よく短時間で行うことができるようにした中継器を得ることを目的とする。
図1は本発明の実施の形態1の中継器に試験機が接続された構成図、図2は同中継器の自己診断モードの手順を示すフローチャートである。
図1において、1は火災受信機(図示省略)からの防災情報の信号を受けて出力型の端末機器である例えば防排煙機器を動作制御する中継器である。2は中継器1と接続され、中継器1が機能チェックを行うための試験機である。
中継器1は、中継器1としての動作制御を行う制御部であるCPU11と、防排煙機器を動作制御するためのリレー制御回路12と、リレー制御回路12によって動作させられる4つのリレー駆動用スイッチ13と、CPU11に接続され、防排煙機器の動作を監視する端末監視回路14と、火災受信機(図示省略)からの防災情報の信号をCPU11に伝送する伝送回路15と、3Vの電圧を出力するCPU用3V生成回路16とを有して主に構成されている。
また、中継器1には、24Vの第1の外部電源を受けるための並列に接続された一対の第1の電源端子21a、21bが設けられ、これらの第1の電源端子21a、21bは伝送回路15と3V生成回路16に接続されている。
また、中継器1には、24Vの第2の外部電源を受けるための並列に接続された一対の第2の電源端子23a、23bが設けられ、これら第2の電源端子23a、23bは4つの端末機器用制御出力端子24に接続されている。
さらに、試験機2には、中継器1の他方の第1の電源端子21bと接続される第1の電圧入力端子52が設けられ、その第1の電圧入力端子52は第1のスイッチ53a及び電流制限回路54を介して第1の電源回路46に接続されている。また、試験機2には、中継器1のアドレス設定器接続用コネクタ22と接続されるコネクタ用端子55が設けられ、そのコネクタ用端子55は第2のスイッチ53bを介して電流制限回路54に接続されている。
また、試験機2には、中継器1の他方の一対の第2の電源端子23bと接続される第2の電圧出力端子58が設けられ、その第2の電圧出力端子58は第2の電源回路47と接続されている。
また、試験機2には、中継器1の試験開始信号入力端子29と接続される試験開始信号出力端子66が設けられており、その試験開始信号出力端子66はCPU41に接続されており、また、中継器1のCPU用電源出力端子30と接続されるCPU用電源入力端子67が設けられており、そのCPU用電源入力端子67はCPU41に接続されている。
この試験開始信号出力端子66からの出力は、後述する自己診断の手順に基づいて、各ステップ毎に行われ、データ受信用端子65への正常入力があってから出力される。また、3つのデータ受信用端子65のうち、一つは自己診断の良否を受信し、その他の二つは2進数で番号を付け、各ステップが順次行われることを確認するとともに、不良の場合のステップがデータから把握できるようになっている。
(1)中継器に試験機を接続(ステップ1)
まず、中継器1の機能検査を行う場合には、中継器1の各端子にそれに対応する試験機2の各端子をそれぞれ試験治具のピン69を介して接続する。なお、以下の説明では試験治具のピン69は省略して説明する。
次に、試験機2の第1のスイッチ53aをオンすると、試験機2の第1の電源回路46の24Vが電流制限回路54と第1の電源入力端子52と中継器1の第1の電源端子21bを介して3V生成回路16に印加され、3V生成回路16は24Vから生成した3VをCPU11のvccに電源投入し、CPU11は動作状態に設定される。
また、3V生成回路16が生成した3VはCPU用電源出力端子30と試験機2のCPU用電源入力端子67を介してCPU41に印加され、試験機2のCPU41も動作状態に設定される。
そこで、試験機2のCPU41が出力した試験開始信号は試験開始信号出力端子66及び中継器1の試験開始信号入力端子29を介して中継器1のCPU11に入力される。
試験開始信号を受けたCPU11では、ROM17に格納されている自己診断プログラムを起動させて自己診断モードに入る。
CPU11は自己診断モードに入ると、イニシャル処理を開始し、そのイニシャル処理後に全てのリレー接点45を同時にリセット状態に復帰させ、確認灯19を点灯させる。この確認灯19の点灯により、自己診断モードに入ったことを目視で確認することができ、合わせて確認灯19の点灯試験も兼ねる。
なお、試験機2のCPU41からの試験開始信号は次に進むステップ毎に中継器1に出力されるが、それ以降の説明では試験機2から中継器1への試験開始信号の出力の説明は省略する。
次に、CPU11のTXDポートから伝送回路15に2バイトの信号を送信し、伝送回路15からの2バイトの信号の受信をCPU11のRXDポートで受信したら、CPU11は伝送回路15が正常に動作していると判断する。
また、試験機2の第2の電源回路47の24Vが第2の電源出力端子58を介して中継器1の第2の電源端子23bに印加されている。
このとき、試験機2の第2の検出回路57は第2の検出用端子56と中継器1の第2の電源端子23aを介して、中継器1の第2の電源端子23bに試験機2の第2の電源回路47の24Vが印加されているか否かを検出しており、第2の検出回路57が24Vを検出したら、その検出信号がCPU41に送られ、CPU41では正常と判断し、その旨を表示部42に表示させる。
中継器1の端末監視回路14は端末機器用入力端子27と試験機2のリレー接点端子64を介して第2の電源回路47に接続されている端末機器の一部であるリレー接点45と接続されており、そのリレー接点45は自己診断モードの開始時にリセット状態に復帰させられているために開放している。
従って、端末監視回路14に入力オフであれば、リレー接点45は開放しており、正常であることになる。端末監視回路14は入力オフ信号をCPU11に送り、CPU11ではリレー接点45が開放して正常と判断する。
中継器1のCPU11はリレー接点45が開放して正常と確認したら、リレー制御回路12に駆動指令を出力し、リレー制御回路12はリレー駆動用スイッチ13をオンさせる。そうすると、試験機2の第2の電源回路47の24Vが第2の電圧出力端子58と、第2の電源端子23bと端末機器用制御出力端子24と試験機2の端末機器用入力端子59を介して4つのリレー用コイル44に印加され、これらリレー用コイル44の励磁によりリレー接点45はそれぞれ閉成する。
これらリレー接点45の閉成によって端末監視回路14は入力オンとなり、その入力オン信号をCPU11に送り、CPU11ではリレー接点45が閉成し、端末機器であるリレーの起動制御が正常に行われたと判断する。
上記ステップ7の端末機器起動制御確認の確認が終了したら、今度は端末機器復帰制御確認を行う。
CPU11はリレー接点45が閉成し、リレーの起動制御が正常と確認したら、リレー制御回路12に復帰制御指令を出力し、リレー制御回路12はリレー駆動用スイッチ13をオフさせる。そうすると、第2の電源回路47の24Vの電圧がリレー用コイル44に印加されなくなり、リレー用コイル44の非励磁によりリレー接点45は開放する。
それらリレー接点45の開放によって端末監視回路14は入力オフとなり、その入力オフ信号をCPU11に送り、CPU11ではリレー接点45が開放し、端末機器であるリレーの復帰制御が正常に行われたと判断する。
次に、試験機2の第2のスイッチ53bをオンし、第1のスイッチ53aをオフする。そうすると、第1の電源回路46の24Vの電圧は第2のスイッチ53bとコネクタ用端子55と中継器1のアドレス設定器接続用コネクタ22を介して第1の電源端子21a、21bに印加され、その第1の電源端子21a、21bを介して伝送回路15と3V生成回路16に印加され、3V生成回路16は24Vから生成した3VをCPU11のvccに供給する。
アドレス設定器接続部の確認は、アドレス設定器接続用コネクタ22からの電源供給に切替え、次のステップ10の試験が行えれば電源供給されていることになるため正常と判断する。
CPU11は、アドレス格納用EEPROM18に所定の値のアドレスを書き込み、格納後に書き込んだアドレスの読み込みを行う。そのアドレスの読み込みができれば、正常と判断し、その旨をデータ送信用端子28と試験機2のデータ受信用端子65を介して試験機2のCPU41に送り、CPU41はその旨を表示部42に表示させる。(例えば、011)
上記EEPROM確認が終了したら、試験機2の第1のスイッチ53aをオンし、第2のスイッチ53bをオフする。そうすると、第1の電源回路46の24Vの電圧は第1のスイッチ53aと第1の電源端子21a、21bを介して伝送回路15と3V生成回路16に印加され、3V生成回路16は24Vから生成した3VをCPU11に供給する。
このときに、試験機2の第1の検出回路51は第1の検出用端子50と中継器1の第1の電源端子21aを介して、中継器1の第1の電源端子21bに試験機2の第1の電源回路46の24Vが印加されているか否かを検出しており、第1の検出回路51が24Vを検出したら、その検出信号がCPU41に送られ、CPU41では正常と判断し、その旨を表示部42に表示させる。
このとき、試験機2の第2の検出回路57は第2の検出用端子56を介して中継器1の第2の電源端子23aに試験機2の第2の電源回路47の24Vが印加されているか否かを検出しており、第2の検出回路57が24Vを検出したら、その検出信号がCPU41に送られ、CPU41では正常と判断し、その旨を表示部42に表示させる。
さらに、試験機2の第2の電源回路47の24Vが抵抗63を介して第3の電圧検出回路62に印加されており、第3の電圧検出回路62は中継器1のマイナス電源端子26と接続される電圧検出端子61と接続されており、マイナス電源端子26は24Vのマイナスに接続されているため、中継器1のマイナス電源端子26側に断線がなく正常であれば、第3の電圧検出回路62は0Vを検出し、マイナス電源端子26側に断線があれば、第2の電源回路47の24Vが第3の電圧検出回路62に印加されることにより、第3の電圧検出回路62は24Vを検出し、いずれの場合もその検出信号がCPU41に送られ、CPU41では正常又は異常と判断し、その旨を表示部42に表示させる。
なお、上記ステップ2〜10において、中継器1のCPU11が判断した内容のデータは、データ送信用端子28と試験機2のデータ受信用端子65を介してCPU41に送られる。
上記ステップ1〜11が終了した後は、自己診断モードは完了するため、自動的に自己診断モードを完了する。
なお、自己診断モード中の各ステップの開始時における試験開始信号の入力信号待機時に、約30秒待っても信号がない場合は自己診断モードを強制終了とする。
自己診断モードの完了後又は自己診断モードの強制終了後は確認灯19は消灯させられる。
また、データ送信用端子28の1つであるTP9は、正常出力時は「0」、異常出力時は「1」を出力する(NGビットとする)。なお、異常出力時は約30秒後に終了させずに入力信号待機状態とし、その後、再度次の入力信号を中継器1側で受けたら試験を再開する。
また、火災受信機と接続することなく試験ができるため、中継器1と火災受信機間との伝送時間や火災受信機が表示するまでの時間が省けるため検査時間の大幅な短縮につながる。
図3は本発明の実施の形態2の中継器に試験機が接続された構成図である。
上記実施の形態1の中継器は出力型の端末機器用のものであり、試験機もそれに対応したダミー端末機器を備えた構成のものであるが、この実施の形態2の中継器は入力型の端末機器用のものであり、試験機もそれに対応したダミー端末機器を備えた構成となっている。
図3において、実施の形態1と同様の構成は同一符号を付して重複した構成の説明を省略し、相違する構成について説明する。なお、ここで、入力型の端末機器とは火災感知器等をいう。
この実施の形態2の中継器1には、実施の形態1のリレー制御回路12やリレー駆動用スイッチ13や端末監視回路14はなく、その代わりに、CPU11に接続されている受信回路34と、受信回路34に接続されている受信回路用接続端子35とが設けられている。
さらに、4つの端末機器用入力端子59にはそれぞれ断線試験切替用スイッチ76の一方の可動接点76aが接続され、各断線試験切替用スイッチ76の他方の常閉接点76bは終端器77を介して端末用接続端子79と接続され、各断線試験切替用スイッチ76の他方の常開接点76cは断線用抵抗78を介して端末用接続端子79と接続されている。
(なお、短絡試験用スイッチ74のオン・オフ及び断線試験切替用スイッチ76の可動接点76aの切替動作はCPU41からの指令に基づいて行われる。)
実施の形態2の中継器の自己診断の手順において、中継器1に試験機2を接続するステップ1から24V電源監視のステップ5までと、アドレス設定器接続部の確認のステップ9から自己診断モードの終了のステップ12までは実施の形態1と同じであるので、実施の形態2のステップ1からステップ5までと、ステップ10からステップ12までの説明は省略する。
ここに、監視線の平常状態とは、4つの短絡試験用スイッチ74が開成しており、断線試験切替用スイッチ76の一方の可動接点76aが他方の常閉接点76bと接触している状態をいう。
この監視線の平常状態の場合には、第2の電源回路47の24Vの電圧が第2の電圧出力端子58から中継器1の第2の電源端子23b及び端末機器制御入力端子24と試験機2の端末機器用入力端子59及び終端器77を介して第3の検出回路62に印加されると共に、端末機器用接続端子79と中継器1の受信回路用接続端子35を介して受信回路34に印加される。
監視線の平常状態監視が終了したら、4つの断線試験切替用スイッチ76のうち、一つ目の断線試験切替用スイッチ76の可動接点76aを常開接点76cと接触するよう切り替る。そうすると、第2の電源回路47の24Vの電圧が断線用抵抗78によって電圧降下された断線検出電圧を中継器1の受信回路34は検出し、その検出信号をCPU11に送り、CPU11では監視線の1回線目が断線状態にあることを確認して正常と判断する。また、試験機2の第3の検出回路62も断線検出電圧を検出し、その検出信号をCPU41に送り、CPU41では監視線の1回線目が断線状態にあることを確認して正常と判断し、その旨を表示部42に表示させる。
なお、断線監視が終了したら、4つの断線試験切替用スイッチ76の可動接点76aを終端器77と接続されている常閉接点76bと接触するよう切り替えておく。
上記ステップ7の断線監視の確認が終了したら、今度は火災監視確認を行う。
4つの短絡試験用スイッチ74をオンにする。そうすると、第2の電源回路47の24Vの電圧が第2の電圧出力端子58から中継器1の第2の電源端子23b及び端末機器制御入力端子24と試験機2の端末機器用入力端子59と短絡試験用スイッチ74とツエナーダイオード75を介して第3の検出回路62に印加されると共に、端末機器用接続端子79と中継器1の受信回路用接続端子35を介して受信回路34に印加される。
従って、中継器1の受信回路34は(24V−8.2V)の印加があったことを検出し、その検出信号をCPU11に送り、CPU11では火災を検出した状態にあることを確認して正常と判断する。また、試験機2の第3の検出回路62も(24V−8.2V)の印加があったことを検出し、その検出信号をCPU41に送り、CPU41では火災を検出した状態にあることを確認して正常と判断し、その旨を表示部42に表示させる。
火災監視の確認が終了したら、復旧制御の確認を行う。
4つの短絡試験用スイッチ74をオフにする。そうすると、中継器1の復旧制御により、受信回路34と受信回路用接続端子35を、受信回路34内部で切り離す。これにより、第3の電圧検出回路62の検出電圧が24Vであることを検出し、その検出信号をCPU41に送り、CPU41では火災の検出状態から復旧したことを確認して正常と判断する。
ステップ9の復旧制御の確認が終了したら、実施の形態1と同様に、ステップ10のアドレス設定器接続部の確認、ステップ11のEEPROM確認及びステップ12の中継器の電源部の再確認が行われ、ステップ13の自己診断モードの終了となる。
Claims (2)
- 電源端子に接続した火災受信機から電源供給され、端末用端子に接続した入力型又は出力型の各端末機器の状態を検出し、各端末機器の状態の判断結果を火災受信機に伝送するCPUを備えた中継器において、
前記中継器の前記電源端子に接続可能な電源回路、
入力型端末機器又は出力型端末機器のいずれかに対応し前記端末用端子に接続可能なダミー端末部、及び、
該ダミー端末部を制御又は監視するとともに前記中継器からの出力により動作の良否を判定する試験判定部、
を備えた試験機に接続されて自己診断を行うものであり、
前記CPUは、
前記中継器の機能を自己診断する自己診断プログラムを格納しており、
前記電源端子の一端に接続された前記試験機の前記電源回路から電源供給を受けるとともに、前記端末用端子に前記ダミー端末部が接続された状態で、前記試験機から自己診断のステップ毎に出力される試験開始信号を受信すると、前記自己診断プログラムの次のステップを実行するとともに、前記試験機の前記試験判定部に自己診断結果を送信する
ことを特徴とする中継器。 - 電源端子に接続した火災受信機から電源供給され、端末用端子に接続した入力型又は出力型の各端末機器の状態を検出し、各端末機器の状態の判断結果を火災受信機に伝送するCPUを備えた中継器において、
前記中継器の前記電源端子に接続可能な電源回路、
入力型端末機器又は出力型端末機器のいずれかに対応し前記端末用端子に接続可能なダミー端末部、及び、
該ダミー端末部を制御又は監視するとともに前記中継器からの出力により動作の良否を判定する試験判定部、
を備えた試験機に接続されて自己診断を行うものであり、
前記CPUは、
前記中継器の機能を自己診断する自己診断プログラムを格納しており、
前記端末用端子に前記ダミー端末部が接続された状態で、前記試験機から自己診断のステップ毎に出力される試験開始信号を受信すると、前記自己診断プログラムの次のステップを実行して前記端末用端子に対する入出力を行う
ことを特徴とする中継器。
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