JP4858634B2 - 酸素吸収剤を含む空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は酸素吸収剤を配合したゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物及び/又は熱可塑性樹脂組成物を用いた空気入りタイヤに関し、更に詳しくは空気入りタイヤのゴム部材として酸素吸収剤を含むゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物又は熱可塑性樹脂組成物を用いた空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤにはタイヤ内部空間に通常空気が充填されているため、その充填した空気中に含まれる酸素がタイヤ構成部材内部に浸透して経時的にタイヤ各部を酸化的に攻撃して空気入りタイヤの耐久性に影響を及ぼすという問題があった。かかる問題を解決すべく従来から種々の検討がなされており、例えば空気に代えて窒素を充填したり(特許文献1参照)、内気から酸素を除去したり(特許文献2参照)、コード補助層を設けて外部に逃がしたりする方法(特許文献3参照)が提案されているが、窒素充填は高価でユーザーに負担をかけたり、外部からの水分浸入により却って耐久性が悪化したりするという問題があり、未だ実用化の域には至っていない。
特開平10−250311号公報 特開2002−337507号公報 特開2003−80905号公報
従って、本発明は前述した従来技術の問題点を排除して、空気入りタイヤの内部に充填した空気がタイヤ構成部材の内部に浸透してゴムの酸素劣化をひき起し、タイヤの耐久性を悪化させるのを防止することを目的とする。
本発明によれば、酸素吸収剤を含むゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物及び/又は熱可塑性樹脂組成物の層の両面をインナーライナー材で積層して成る積層体をインナーライナーとして用いた空気入りタイヤが提供される。
本発明によれば、また、酸素吸収剤を含む熱可塑性エラストマー組成物及び/又は熱可塑性樹脂組成物をタイゴムに用いた空気入りタイヤが提供される。好ましくはベルトエッジ部を基点に、10mm以上、好ましくは20〜30mmの範囲の部分のタイゴムに酸素吸収剤を含むゴム組成物で構成する。
本発明に従えば、更に、酸素吸収剤を含むゴム及び/又は熱可塑性樹脂組成物をタイヤ構造材の各エッジ部とタイヤ内面(インナーライナー)との間に介在するゴム部材に用いた空気入りタイヤが提供される。前記ゴム部材としては、例えばベルトコートゴム、ベルトエッジテープ(BET)、ベルトエッジクッション(BEC)又はLフィラーなどがあげられる。
本発明に従えば、酸素吸収剤を含むゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物及び/又は熱可塑性樹脂組成物をシート状とし、フィリングシートとしてタイヤ構造材の各エッジ部とインナーライナーとの間に配置した空気入りタイヤが提供される。好ましくは前記シート状ゴム又は熱可塑性樹脂組成物をショルダー部のインナーライナーとカーカスとの間、カーカスとカーカスとの間又はカーカスとベルトとの間に配置する。
本発明に従えば、酸素吸収剤を配合したゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物及び/又は熱可塑性樹脂組成物を空気入りタイヤの部材に用いることによって、ゴム部材の酸素劣化を防ぎ、空気入りタイヤの耐久性を向上させることができる。
本発明の空気入りタイヤの一例の子午線方向半断面説明図である。
本発明者らは、前記問題を解決すべく酸素吸収剤を配合したゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物及び/又は熱可塑性樹脂組成物を用いてゴム部材の酸素劣化を防止しようとして種々試みたが、このゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物及び/又は熱可塑性樹脂組成物をタイヤ最内面(インナーライナー)に配合した場合には、タイヤ保管中に酸素吸収剤が酸素と反応してしまい、リム組み後使用時に充分な効果が期待できないため、本発明では酸素吸収剤を配合したゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物及び/又は熱可塑性樹脂組成物を通常のインナーライナー材でサンドイッチした構造とすることにより、通常の大気圧では空気透過が無いが、加圧された状態ではインナーライナー材を透過してくる酸素を捕捉する。なお、タイヤ耐久性に影響する部位(例えば、ベルトエッジ部付近、カーカス・ターンナップエッジ付近など)よりタイヤ外側に配置しても効果は無いことはいうまでもない。
本発明の別の態様では、空気入りタイヤの他の部材(タイゴム、ベルトコートゴム、Lフィラー、BET、BEC、追加フィリングシート等)に酸素吸収剤を配合し、タイヤ内面から浸入する酸素を吸収して(ベルトエッジ部などの)ゴムの劣化を防ぐことができる。特に、タイヤ内側からの酸素透過による物性低下がタイヤ耐久性に大きく影響するのはタイヤ各部材のエッジ部付近であり、本発明では、例えばベルトエッジ周辺でタイヤ内面側のゴム部材として酸素吸収剤を含むゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物及び/又は熱可塑性樹脂組成物を用いる。
以下、図を参照して本発明の構成につき詳しく説明する。図1は従来の典型的な空気入りタイヤ構造の一例の子午線方向半断面説明図である。この図1において、空気入りタイヤAは、従来通り左右一対のビード部11,11とこれらビード部11,11に連結する左右一対のサイドウォール部12,12とこれらサイドウォール部12,12間に配されるトレッド部13からなる。左右一対のビード部11,11間にはカーカス層14が装架されており、トレッド部13においては、この外周を取り囲むようにベルト層15が配置されている。10はトレッド表面であり、16はインナーライナー層、17はタイゴムである。
本発明においては以下に説明するゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物及び/又は熱可塑性樹脂組成物に酸素吸収剤を配合して層状にしたものの両面をインナーライナー材で積層した積層体をインナーライナーとして使用することができる。そのようなインナーライナー材としては、特開8−259741号公報に記載のように、融点が80℃以上、好ましくは100℃以上で、空気透過量が25×10-12cc・cm/cm2・sec・cmllg以下、好ましくは0.05×10-12〜10×10-12cc・cm/cm2・sec・cmllgであり、ヤング率が1〜500MPa、好ましくは10〜300MPaの材料を用いるのが好ましい。
本発明においては上述のような基本的構造を有する空気入りタイヤAのカーカスエッジ部やベルトエッジ部などの構造材エッジとタイヤ内面のインナーライナーとの間に介在するゴム部(例えばタイゴム、カーカスコートゴム、BEC、Lフィラー、ビードフィラー、ベルトコートゴム、BET)に酸素吸収剤を含むゴム及び/又は熱可塑性樹脂組成物を用いることによって、タイヤ内部空間Bからタイヤ構成部材中に経時的に浸透してくる酸素が吸収捕捉されるので、特にタイヤ構成部材のエッジ部のゴムが酸化劣化されるのを効率的に防止することができる。
本発明において使用するゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物及び/又は熱可塑性樹脂組成物に配合されるゴムとしては、タイヤ用途として使用することができる各種天然ゴム(NR)、各種ポリイソプレンゴム(IR)、各種ポリブタジエンゴム(BR)、各種スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、各種ブチルゴム(IIR)、各種ハロゲン化ブチルゴム、各種エチレン−プロピレ−ジエン三元共重合体(EPDM)などのジエン系ゴムなどの他のゴムをあげることができ、これらは単独又は任意のブレンドとして用いることができる。
本発明において使用するゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物及び/又は熱可塑性組成物に配合される熱可塑性樹脂としてはタイヤ用途に使用できる任意の熱可塑性樹脂とすることができ、具体的にはポリアミド系樹脂(例えばナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイロン46(N46)、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン610(N610)、ナイロン612(N612)、ナイロン6/66共重合体(N6/66)、ナイロン6/66/610共重合体(N6/66/610)、ナイロンMXD6(MXD6)、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン66/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合体)、ポリエステル系樹脂(例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、PET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステル、ポリオキシアルキレンジイミド酸/ポリブチレートテレフタレート共重合体などの芳香族ポリエステル)、ポリニトリル系樹脂(例えばポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS)、メタクリロニトリル/スチレン共重合体、メタクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体)、ポリメタクリレート系樹脂(例えばポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル)、ポリビニル系樹脂(例えば酢酸ビニル(EVA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルアルコール/エチレン共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体)、セルロース系樹脂(例えば酢酸セルロール、酢酸酪酸セルロース)、フッ素系樹脂(例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフロロエチレン/エチレン共重合体(ETFE))、イミド系樹脂(例えば芳香族ポリイミド(PI))などを挙げることができる。
本発明において使用するゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物及び/又は熱可塑性樹脂組成物としては更に前述のようなゴムをエラストマー成分とし、ポリアミド系樹脂などの前記熱可塑性樹脂を樹脂成分として樹脂成分を連続相(マトリックス)に、ジエン系ゴムなどのエラストマー成分を分散させた熱可塑性エラストマー組成物を用いることができ、更にこのエラストマー組成物は動的加硫した状態で使用するのが好ましい(更に詳しくは特開8−259741号公報参照)。即ち、例えば予め熱可塑性樹脂成分とエラストマー成分(ゴムの場合は未加硫物)とを2軸混練押出機等で溶融混練し、連続相(マトリックス相)を形成する熱可塑性樹脂中にエラストマー成分を分散相(ドメイン)として分散させる。この際、混練下で加硫剤を添加してエラストマー成分を動的に加硫させる。なお、この際、熱可塑性樹脂又はエラストマー成分への各種配合剤(加硫剤を除く)は、上記混練中に添加してもよいが、混練の前に予め混合しておいてもよい。
本発明において使用するゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物又は熱可塑性樹脂組成物には更に共役ジエン単位の含有量が30重量%以下、好ましくは20重量%以下のエチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合体(HNBR)100重量部にエチレン性不飽和カルボン酸の金属塩20〜120重量部、好ましくは25〜100重量部を配合した組成物を用いることができる。この共役ジエン単位の含有量が30重量%を超えると、すなわち、部分水添率が約50%以下であると、ゴム組成物の強度が不十分になるので好ましくない。エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合体(HNBR)としては、例えば前記の水素化NBRは、既に公知のものであり、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルなどのエチレン性不飽和ニトリルと1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンなどの共役ジエンとの共重合体、上記の2種の単量体と共重合可能な単量体、例えば、ビニル芳香族化合物(メタ)アクリル酸、アルキル(メタ)アクリレート、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、シアノアルキル(メタ)アクリレートなどとの多元共重合体であって、具体的には、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−イソプレン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−イソプレン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−アクリレート共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−アクリレート−メタクリル酸共重合ゴム等を挙げることができる。これらのゴムは、エチレン性不飽和ニトリル単位を30〜60重量%含み、共役ジエン単位の部分水素化等の手段により共役ジエン単位を30重量%以下、好ましくは20重量%以下としたものである。前記HNBRに対するエチレン性不飽和カルボン酸の金属塩(例えばジメタクリル酸亜鉛、ジメタクリル酸マグネシウム、ジアクリル酸亜鉛、ジアクリル酸マグネシウムなどが挙げられる)の配合量が少な過ぎると、ゴムの強度が不十分になるので好ましくなく、逆に多過ぎるとゴムが硬くなり、加工性が悪くなるので好ましくない。なおかかるゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物又は熱可塑性樹脂組成物は特開平1−306440号公報に詳細が記載されており、例えば複合体として日本ゼオン(株)より「ZSC」(商標名)シリーズ、例えばZSC2295,ZSC2295N,ZSC2395,ZSC2298として市販されており、本発明においてもこの市販品を用いることができる。
本発明において使用することができる酸素吸収剤は空気中の酸素捕捉能がある任意の酸素吸収剤を用いることができ、具体的には鉄粉の酸化反応を利用して空気中の酸素を吸収する鉄粉末酸素吸収剤をあげることができ、通常、表面積が0.5m2/g以上の鉄粉100重量部に対し、0.1〜50重量部のハロゲン化金属、例えば塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン化物を組み合せて用いる。これらは単に混合してもよいし、また鉄粉表面をハロゲン化金属で被覆したものでもよい。なお、本発明に用いる酸素吸収剤には更にゼオライトなどの多孔性粒子に水分を含浸させたものを更に組み合せて前記酸素による鉄の酸化を更に促進させることができる。
本発明に従って、酸素吸収剤をゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物又は熱可塑性樹脂中に配合する配合量には特に制限はないが、ゴム又は熱可塑性樹脂100重量部に対し、酸素吸収剤5〜35重量部を配合するのが好ましく、7〜20重量部配合するのが更に好ましい。酸素吸収剤の配合量が少な過ぎると、所望の酸素吸収効果が得にくくなるおそれがあり、また配合量が多過ぎると、伸びの低下などの物性が低下するおそれがあるので好ましくない。
本発明に係るゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物又は熱可塑性樹脂組成物には、前記した酸素吸収剤に加えて、ゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物又は熱可塑性樹脂組成物、特にタイヤ用のゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物又は熱可塑性樹脂組成物に使用することができる各種添加剤、例えばカーボンブラックやシリカなどの補強剤(フィラー)、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種軟化剤(例えばオイル)、老化防止剤、可塑剤などを配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練、加硫して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことはいうまでもない。
実施例1〜2、参考例1〜3及び比較例1〜3
酸素吸収剤として比表面積2.3m2/gの市販の鉄粉100重量部と塩化ナトリウム粉末10重量部とを混合したものを用いて以下のような比較実験を行なった。
即ち従来の一般的な空気入りタイヤに用いるブチルゴム製インナーライナー層(厚さ1.2mm)及び厚さ0.8mmのタイゴム層(比較例1)、同じインナーライナー層の内面側に前記酸素吸収剤を0.01g/m2の塗布量で塗布したもの(比較例2)、同じインナーライナー層の中に前記酸素吸収剤を配合したもの(配合量:10重量部)(比較例3)、本発明に従って、インナーライナー層を厚さ方向に各0.4mmに3分割し、その中央層に前記酸素吸収剤10重量部を配合したインナーライナー材を同じインナーライナー材の他の層でサンドイッチ(積層)したもの(参考例1)、厚さ0.8mmの前記タイゴム層(インナーライナー層とカーカス層の間に存在)に前記酸素吸収剤を10重量部配合したもの(実施例1)、ベルトエッジ部を基点に10mmの範囲内にあるタイゴム層に前記酸素吸収剤を10重量部配合したもの(実施例2)、ベルトエッジクッションゴムに前記酸素吸収剤を10重量部配合したもの(参考例2)、そして前記酸素吸収剤を10重量部配合したシート状ゴム組成物をカーカス層の内側に配置したもの(参考例3)について、以下の評価試験を行なった。
評価方法
室内ドラム耐久試験にて以下の条件で評価した。
評価タイヤサイズ:195/85R16 114/112L(小型トラック用タイヤ)
前処理:酸素90%雰囲気下において、室温及び相対湿度70%で336時間(14日間)タイヤ単体で放置保管し、その後100%酸素を注入し、リム組み、内圧350kPaで酸素90%雰囲気下において室温及び相対湿度70%で14日間保管。
耐久評価方法:前記前処理終了後、JIS D4230に規定された方法に準拠して評価した。但し、リム組み後、1)規定空気圧まで100%酸素を注入(規格では空気)し、2)規定された条件を、走行後、6時間ごとに荷量を8%、速度を5km/hずつ増加して、タイヤが故障するまで試験を持続させ、故障終了までの合計走行距離を指数で表した結果を表Iに示した。なお、この指数が高いほど耐久性が高いことを示す。
Figure 0004858634
以上の実験結果から明らかなように、本発明に従えば、空気入りタイヤの内部充填空気のタイヤ部材への浸透によるゴムの酸化的劣化が酸素吸収剤による酸素の捕捉で効果的に抑えられるので、空気入りタイヤの耐久性が増大し、タイヤ寿命が伸びる。
10 トレッド表面
11 ビード部
12 サイドウォール
13 トレッド部
14 カーカス層
15 ベルト層
16 インナーライナー層
17 タイゴム
18 ベルトエッジ部
19 ベルトエッジクッション
20 Lフィラー

Claims (6)

  1. ベルトエッジ部を基点にして、その基点から10mm以上かつ30mmの範囲内の部分のタイゴムが酸素吸収剤を含むゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物及び/又は熱可塑性樹脂組成物で構成された空気入りタイヤ。
  2. 酸素吸収剤を含むゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物及び/又は熱可塑性樹脂組成物をタイヤ構造材の各エッジ部とタイヤ内面(インナーライナー)との間に介在するゴム部材に用いた空気入りタイヤ。
  3. 酸素吸収剤を含むゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物をベルトコートゴム、ベルトエッジテープ(BET)又はベルトエッジクッション(BEC)に配合した空気入りタイヤ。
  4. 酸素吸収剤を含むゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物及び/又は熱可塑性樹脂組成物をシート状とし、フィリングシートとしてタイヤ構造材の各エッジ部とインナーライナーとの間に配置した空気入りタイヤ。
  5. 前記ゴムもしくは熱可塑性エラストマー組成物及び/又は熱可塑性樹脂組成物のシートをタイヤショルダー部のインナーライナーとカーカスの間、カーカスとカーカスの間又はカーカスとベルトとの間に配置した請求項4に記載の空気入りタイヤ。
  6. フィリングシートが熱可塑性エラストマー組成物を含んでなる請求項4に記載の空気入りタイヤ。
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