次に、本発明の第1実施形態に係る遊技機について、図面を参照して説明する。なお、本実施形態では本発明を弾球遊技機の一例であるパチンコ機に適用した構成を説明する。
図1に示すように、第1実施形態に係るパチンコ機(遊技機)10の前面部には、主として、外枠12と、内枠14と、前面枠16と、上皿部18と、下皿部20と、施錠装置22と、発射ハンドル24などが設けられている。
外枠12は、木製の板状体を略長方形の額縁状に組立て固着したものである。内枠14は、全体がブラスチック製で、外枠12に対して開閉可能に軸支されている。また、内枠14の右端中央からやや下方には、施錠装置22が設けられている。
前面枠16は、本発明の前面扉の一具体例を示すもので、パチンコ機10の前面部全体の約2/3のサイズを占め、内枠14の左端に開閉可能となるように軸支されている。また、前面枠16は、全体がプラスチック製であり、遊技盤26(図2参照)を前方から視認するべく、遊技盤26に形成された遊技領域28(図2参照)の形状に対応して略円形に形成された開口部30を有している。また、前面枠16の裏面には、ガラス板32がガラス枠(図示省略)によって取り付けられている。そして、遊技者を基準とすれば、遊技盤26に形成された遊技領域28はガラス板32の後方に位置するようになっている。
前面枠16の下方側には、上皿部18が設けられている。この上皿部18には、演出ボタン40と、球貸操作部155と、がそれぞれ設けられている。
上皿部18の下方側には、下皿部20が設けられている。また、下皿部20の右下方側には、遊技球を発射させるための発射ハンドル24が設けられている。この発射ハンドル24には、発射レバー44と、発射停止ボタン46がそれぞれ設けられている。
下皿部20の左右下方側には、所定の効果音を出力するための各サブスピーカ48がそれぞれ設けられている。
内枠14には、遊技領域28の形状に合致した開口部(図示省略)が形成されている。この内枠14の内側面には、遊技盤26が取り付けられる。これにより、遊技者は、遊技盤26の遊技領域28を内枠14の開口部及び前面枠16の開口部30を通して視認することができる。
パチンコ機10の正面左側には、球貸装置154が設けられている。本実施形態では、球貸装置154として、CRユニットが適用されている。この球貸装置154には、プリペイドカードを挿入するカード挿入口157が形成されている。なお、球貸装置154として、現金ユニットを設けた構成でもよい。この現金ユニットには、カード挿入口157に替えて、現金を入れるための現金投入口(図示省略)が形成されている。
球貸操作部155には、球貸しを要求するための球貸スイッチ156、カード挿入口157に挿入されたプリペイドカードの返却を要求するための返却スイッチ158と、がそれぞれ設けられている。
例えば、球貸装置154のカード挿入口157にプリペイドカードを挿入すると、プリペイドカードの記憶情報が球貸装置154内部のカードリードライタにより読み取られる。プリペイドカードの残り度数が「0(ゼロ)」である場合には、カード挿入口157から自動的にプリペイドカードが返却される。一方、プリペイドカードの残り度数が「0(ゼロ)」でない場合には、球貸スイッチ156を押圧操作すると、カードリードライタによりプリペイドカードの残り度数が減算されてプリペイドカードの記憶情報が書き換えられると共に、その減算された度数(貸出金額)に対応する個数から消費税に相当する個数が引かれて、遊技球(貸球)が払出装置161から上皿部18に案内される。このとき、例えば、プリペイドカードの残り度数が減算されて「0(ゼロ)」となった場合には、カード挿入口157から自動的にプリペイドカードが返却される。
なお、球貸装置154として現金ユニットを用いる構成では、球貸装置の現金投入口に現金を投入すると、現金が球貸装置内部のキャッシュカウンタによりカウントされる。投入金額が所定の額に到達した後、球貸スイッチを押圧操作すると、キャッシュカウンタにより投入金額が減額されていくとともに、その減額された金額(貸出金額)に対応する個数から消費税に相当する個数が引かれて、遊技球(貸球)が払出装置161から上皿部18に案内される。
次に、遊技盤26の表面構造について説明する。
図2に示すように、遊技盤26は、内枠14に保持されるとともに、裏機構盤200によりその背面側が覆われている。遊技盤26には、遊技盤26の表面に設けられた外レール50と内レール52とにより略円形状の遊技領域28が形成されている。遊技領域28の内部には、中央装置54と、始動口56Bと、ワープ入球口58と、多数の障害釘60等と、がそれぞれ配設されている。
中央装置54は、遊技領域28の略中央部に配置されており、演出図柄表示装置62と、センター役物64と、ランプ装置66と、を備えている。
演出図柄表示装置62は、主制御基板102(図柄表示制御手段、図3参照)やサブ制御基板106(演出表示制御手段、図3参照)からの制御信号に基づいて表示制御されており、略長方形状のメイン表示部62Aを有している。このメイン表示部62Aは、演出図柄表示装置62の表示領域のほぼ全体にわたって設けられるもので、メイン表示部62A上には、特別図柄の演出図柄が表示される。メイン表示部62A上で変動表示される特別図柄の演出図柄は、遊技の進行に応じて種々のものが存在し、例えば、後述する7セグメント表示器70に表示される特別図柄に連動して変動表示される第1演出図柄(第1擬似特別図柄)や、大当り遊技終了時から大当り遊技終了後に続いて所定期間だけ実行される確率変動遊技の間に表示される大当りエンディング演出表示を実現する大当りエンディング演出図柄が挙げられる。ここで、大当りエンディング演出図柄とは、大当り遊技の終了を遊技者に報知するために表示される演出図柄のことであり、大当り遊技の終了を示す文字、図形、記号、静止画像、動画像、あるいはそれらの組み合わせによって、大当りエンディング演出図柄が構成される。
演出図柄表示装置62のメイン表示部62A上には、1又は複数の第1演出図柄(第1擬似特別図柄)を所定の方向に次々と変動させながら表示した後、停止表示する第1演出図柄表示領域が形成されている。すなわち、左演出図柄を表示する左演出図柄表示領域、中央演出図柄を表示する中央演出図柄表示領域、及び右演出図柄を表示する右演出図柄表示領域が、略横一列となる配置方向に沿って並んで形成されている(それぞれ図示省略)。各演出図柄表示領域は、これらの表示領域の配置方向と略直交する方向(上下方向)に図柄変動方向が設定されており、その方向に複数の演出図柄が順次表示されていく。特に、本実施形態では、大当り遊技が終了するときから、大当り終了後に連続して所定期間にわたって実行される確変遊技に跨って、大当り遊技の終了を示唆する大当りエンディング演出図柄がメイン表示部62Aで表示される。
また、演出図柄表示装置62は、略長方形状のサブ表示部62Bを有している。このサブ表示部62Bは、演出図柄表示装置62の表示領域左下に小さく設けられるもので、サブ表示部62B上には、メイン表示部62Aで表示される第1演出図柄(第1擬似特別図柄)よりも図柄サイズの小さい特別図柄の第2演出図柄(第2擬似特別図柄)が変動表示される。本明細書では、サブ表示部62Bで変動表示される特別図柄の演出図柄を、メイン表示部62Aで表示される第1演出図柄及び大当りエンディング演出図柄と区別するために、特別図柄の第2演出図柄(第2擬似特別図柄)と定義する。また、本実施形態における第2演出図柄(第2擬似特別図柄)は、第1演出図柄(第1擬似特別図柄)とは異なり、複数種類の記号や図形(色や形状などが異なる記号や図形)によって構成されている。
このように、本実施形態では、演出図柄表示装置62の表示領域の左下に小さなサブ表示部62Bを設け、演出図柄表示装置62の表示領域の中央に大きなメイン表示部62Aを設けていることから、遊技者にとっては、サブ表示部62Bに表示される第2演出図柄の視認が困難となり、メイン表示部62Aに表示される第1演出図柄や大当りエンディング演出図柄の視認が容易となる。このため、遊技者は、通常、メイン表示部62Aを視認しつつ遊技を行うこととなり、メイン表示部62Aの表示内容に基づいて遊技の進行状況(大当り抽選の結果や現在の遊技状態など)を判断することとなる。
ここで、サブ表示部62Bは、演出図柄表示装置62が大当り抽選の結果を示す機能を有することを担保するために設けられるものであり、大当り遊技終了後の確変遊技時においてメイン表示部62Aにて大当りエンディング演出表示を実行しているときにも、サブ表示部62Bでは確変遊技中の大当り抽選の結果が確実に示される。
本実施形態では、演出図柄表示装置62に小さなサブ表示部62Bと大きなメイン表示部62Aとを設けているが、サブ表示部62Bについては必ずしも必要ではなく、メイン表示部62Aだけを設けることとしてもよい。
演出図柄表示装置62は、遊技球が始動口56Bに入球することにより、その表示面の表示領域に表示される各演出図柄をそれぞれ変動させて停止表示させるものである。そして、例えば、第1演出図柄が「7、7、7」の3桁同一図柄で揃って停止表示(確定表示)すると、変動入賞装置80に配設された大入賞装置84の大入賞口86が開放される。本実施形態のパチンコ機10では始動口56Bに遊技球が入球すると、各演出図柄(第1演出図柄及び第2演出図柄)がそれぞれ変動され、第1演出図柄が3桁同一図柄(大当り図柄)で揃うことにより、「大当り」という特定価値を付与するものである。この「大当り」の発生により、大当り遊技が行われる。なお、第1演出図柄の停止表示態様(大当り図柄または外れ図柄)が予め設定されていることに対応して、第2演出図柄にも停止表示態様(大当り図柄または外れ図柄)が予め設定されており、例えば、「赤色の四角形」が「大当り図柄」で、「白色の四角形」が「外れ図柄」というように設定される。
ここで、本実施形態のパチンコ機10では、例えば、大当りとして2種類のものが予め設定されている。具体的には、「7、7、7」などの同一の奇数数字の第1演出図柄が3桁揃うことにより成立する確変大当りがある。また、「8、8、8」などの同一の偶数数字の第1演出図柄が3桁揃うことにより成立する通常大当りがある。
確変大当り及び通常大当りは、比較的多くのラウンド数(例えば、15ラウンド)を有し、大入賞口86の開放時間が約26秒間である大当りである。このため、賞球の払い出しが行われる可能性は極めて高くなり、賞球数が比較的多くなる。なお、各大当りでは、大入賞口86に所定数(例えば、10個)の遊技球が入球するか、あるいは所定数(例えば、10個)の遊技球が入球しなくても所定時間(例えば、26秒間)が経過したときに大入賞口86が閉じられて1ラウンドが終了する。
確率変動状態は、大当り(確変大当り及び通常大当りの2種類の大当りを意味する)に移行する確率が予め定められた高確率となる状態である。また、確率変動状態の開始とともに開放時間延長状態も開始される。この開放時間延長状態は、始動口56Bの開放時間が通常よりも延長される状態である。例えば、通常の開放時間は、約0.1秒間であるのに対して、開放時間延長状態では、約4秒間に延長される。なお、始動口56Bは、普通図柄の抽選に当選することにより開放するもので、普通電動役物として機能する。
確変大当りの後は、大当りに移行する確率が、通常遊技状態と比べ予め定められた高確率となる、特別図柄の確率変動状態(確変状態)になる。そして、次回大当りが発生するまでの間か、あるいは短期間となる規定回数(例えば、4回)の特別図柄の変動表示が行われるまでの間、特別図柄及び普通図柄の変動時間が短縮され、かつ始動口56Bの開放延長機能が作動する。ここで、本実施形態では、確変遊技中のメイン表示部62A上において、第1演出図柄の変動表示ではなく、大当り遊技のエンディングを示唆する大当りエンディング演出図柄が所定時間だけ表示される。
本実施形態では、確率変動状態(確変遊技)は、確変遊技の実行期間が比較的短い期間に設定されている。すなわち、確変遊技の実行期間は、特別図柄の変動表示回数で決定されており、具体的には特別図柄の変動表示が4回実行されるまでの期間を最大として決定される。なお、この確変遊技の実行期間を定める特別図柄の変動表示回数は4回に限定されるものではなく、例えば、5回、7回、10回など、確変遊技時における大当りに移行する確率に基づいて適宜設定することができるが、大当りエンディング演出表示の実行時間が不自然とならないような回数(7回以下、より好ましくは5回以下)に設定するのが好ましい。
なお、確率変動状態の終了後は、大当りに移行する確率が通常遊技状態と同一の予め定められた低確率状態となるとともに、規定回数(例えば、46回)だけ特別図柄及び普通図柄の変動時間が短縮され、かつ始動口56B(普通電動役物)の開放延長機能が作動する時短遊技状態(時短)となる。
通常大当りの後は、大当りに移行する確率が通常遊技状態と同一の予め定められた低確率状態となるとともに、規定回数(例えば、100回)だけ特別図柄及び普通図柄の変動時間が短縮され、かつ始動口56Bの開放延長機能が作動する時短遊技状態となる。
さらに、リーチ状態とは、演出図柄表示装置62のメイン表示部62Aに表示される第1演出図柄のうち2つの演出図柄が同一図柄で停止し、他の1つの演出図柄が変動中である状態を意味する。ここで、先に停止した2つの演出図柄は、奇数数字でも偶数数字でもよい。奇数数字の図柄であれば、確変大当りへのリーチ状態を意味し、偶数数字の図柄であれば、通常大当りへのリーチ状態を意味する。
センター役物64は、演出図柄表示装置62の前面周辺部に突設して装着されている。センター役物64は、可動する一対の翼片部64Aを有している。この翼片部64Aの可動によりワープ入球口58の開口面積が変化する。
遊技領域28の左下方側には、主制御基板102からの制御信号に基づいて特別図柄及び普通図柄の表示制御を行う7セグ表示基板(図柄表示装置)68が配置されている。この7セグ表示基板68は、特別図柄(本特別図柄。本発明の識別図柄の一形態に相当。)を表示する7セグメント表示器70と、4個の普通図柄保留表示LED72と、4個の特別図柄保留表示LED74と、普通図柄を表示する2個の普通図柄表示LED76と、を有している。
ここで、確変大当りした場合では、7セグメント表示器70には、予め定められた識別図柄(例えば、奇数の数字からなる確変大当り図柄)が停止表示される。また、通常大当りした場合では、7セグメント表示器70には、予め定められた別の識別図柄(例えば、偶数の数字からなる通常大当り図柄)が停止表示される。
なお、7セグメント表示器70にて表示される特別図柄と、演出図柄表示装置62のメイン表示部62Aに表示される第1演出図柄と、サブ表示部62Bにて表示される第2演出図柄とは、同一の遊技結果(抽選結果)を示すものである。
演出図柄表示装置62の左側には、普通図柄作動ゲート78が配置されている。この普通図柄作動ゲート78の内部には、ゲートスイッチ124(図3参照)が配設されている。これにより、遊技球が普通図柄作動ゲート78を通過すると、ゲートスイッチ124が作動して、7セグ表示基板68の普通図柄表示LED76が変動表示される。
各普通図柄保留表示LED72及び各特別図柄保留表示LED74は、4個の丸形の赤色LEDで構成されており、7セグメント表示器70の左右両側に近接して配置されている。これは、普通図柄作動ゲート78を通過した遊技球の数を4個まで普通図柄の保留とし、通過ごとに順次点灯しシフト表示するものである。また、始動口56Bに入球した遊技球の数も4個まで特別図柄の保留とし、入球ごとに順次点灯しシフト表示するものである。7セグメント表示器70の変動表示が開始する度に、未始動回数が消化され、1個の特別図柄保留表示LED74は消灯される。また、普通図柄も普通図柄表示LED76の変動表示が開始するたびに、未始動回数が消化され、1個の普通図柄保留表示LED72が消灯される。そして、7セグメント表示器70に予め定められた大当り図柄が停止表示されると大当りが発生し、大入賞口86が開放状態となる。また、2個の普通図柄表示LED76が予め定められた表示態様(当り図柄)で停止表示されると、普通図柄当りが発生し、始動口56Bが開放状態となる。
演出図柄表示装置62の下方には、始動口56Bが配置されており、この始動口56Bには、いわゆるチューリップ式で一対の翼片部材56Aが開閉するように形成されている。始動口56Bの内部には、遊技球の通過を検知する始動口スイッチ120(図3参照)と、翼片部材56Aを作動させるための始動口ソレノイド130(図3参照)と、がそれぞれ備えられている。この一対の翼片部材56Aが左右に開くと始動口56Bの開放面積が大きくなって遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となり、一対の翼片部材56Aが閉じその離間距離が小さくなると始動口56Bの開放面積が小さくなって遊技球の入球の可能性が小さくなる通常状態となる。
始動口56Bの下方には、大入賞装置84が配置されている。変動入賞装置80は、基板82と、大入賞装置84と、を備えている。ここで、大入賞装置84は、略中央に配置されており、帯状に開口された大入賞口86と、この大入賞口86を開放又は閉鎖する開閉板88と、この開閉板88を開閉するための大入賞口ソレノイド132(図3参照)と、入賞球を検知するカウントスイッチ126(図3参照)と、を備えている。
中央装置54の左側下方部には、風車63が配置されている。さらに、遊技領域の左側下方部及び右側下方部には、一対のサイドランプ90がそれぞれ配置されている。
遊技盤26の下方にはアウト口92が設けられており、このアウト口92の下部にはバック球防止部材94が設けられている。このバック球防止部材94は、遊技領域28に到達せず戻ってきた遊技球が再び発射位置に戻ることを防止している。また、内レール52の先端部には、ファール球防止部材96が取り付けられている。
次に、パチンコ機10を構成する電子制御装置について説明する。
図3及び図4に示すように、電子制御装置は、主制御基板102と、払出制御基板104と、サブ制御基板106と、発射制御基板108と、を備えている。
図3に示すように、主制御基板102は、CPU102Aと、ROM102Bと、メイン側コマンド送信部102Cと、を備えている。
主制御基板102のCPU102Aは、ROM102Bに記憶されたデータに基づいて、後述の始動口ソレノイド130、後述の大入賞口ソレノイド132、後述の図柄表示装置134及びサブ制御基板106をそれぞれ制御する。また、主制御基板102のCPU102Aは、遊技全体を司り主として当否判定などの遊技状態を判断するものであり、この判断した遊技状態に沿った遊技環境(演出態様)を実現させる制御を行うサブ制御基板106及び払出制御基板104を直接的に制御する。また、主制御基板102のCPU102Aは、演出表示基板110、アンプ基板112、装飾駆動基板114及び演出ボタン基板116を、サブ制御基板106を介して間接的に制御する。
特に、CPU102Aは、始動口56Bへの遊技球の入球を契機として、大当り抽選処理(特別遊技抽選処理)を実行し、任意の乱数(特別図柄当否判定乱数)を用いて当否を判定する機能を備えている。また、特別図柄の当否判定の実行に伴って、CPU102Aは、特別図柄(識別図柄)の変動パターン(変動時間)を決定する機能も備えている。
この特別図柄の変動パターンは、演出図柄表示装置62のメイン表示部62A及びサブ表示部62Bに表示される第1演出図柄及び第2演出図柄の演出パターン(遊技演出)に対応するもので、CPU102Aが行う「特別図柄の変動パターンの決定」は、「第1演出図柄及び第2演出図柄の演出パターン(遊技演出)の決定」に相当する。そして、特別図柄の変動パターン(第1演出図柄及び第2演出図柄の演出パターン)が決定されると、7セグメント表示器70で特別図柄の変動表示が開始されるとともに、演出図柄表示装置62のメイン表示部62A及びサブ表示部62Bで第1演出図柄及び第2演出図柄の変動表示が開始され、決定された変動パターンにより特定される変動時間が経過すると、識別図柄、第1演出図柄及び第2演出図柄が停止表示され、その停止表示された演出図柄の図柄組み合わせ態様により、特別図柄の当否判定結果(大当り抽選結果)が遊技者に報知される。なお、演出図柄表示装置62のメイン表示部62Aは、遊技盤26の表面(盤面)略中央に、遊技者の視野に入り易い状態で配置される。一方、7セグメント表示器70は、遊技盤26の表面(盤面)の端部(本実施形態では盤面左側端部)に、遊技者の視野に入り難い状態で配置される。このことから、遊技者は演出図柄表示装置62のメイン表示部62Aの表示内容に注目して遊技を行うのが一般的である。
主制御基板102のROM102Bには、CPU102Aにより実行される遊技全体の制御を実現するためのプログラムが記憶されている。
主制御基板102のメイン側コマンド送信部102Cは、CPU102Aにより決定された所定のコマンドをサブ制御基板106や払出制御基板104に対してそれぞれ送信する。
主制御基板102は、中継端子板118を介して、始動口スイッチ120と、大入賞口スイッチ122と、ゲートスイッチ124と、カウントスイッチ126と、にそれぞれ電気的に接続されている。
主制御基板102は、中継端子板128を介して、始動口ソレノイド130と、大入賞口ソレノイド132と、図柄表示装置134と、にそれぞれ電気的に接続されている。なお、7セグ表示基板68は、図柄表示装置134の一実施形態である。
払出制御基板104は、中継端子板136を介して、ガラス枠スイッチ138と、外部タンクスイッチ140と、タンクスイッチ142と、にそれぞれ電気的に接続されている。また、払出制御基板104は、中継端子板144を介して、エラーLED146に電気的に接続されている。また、払出制御基板104は、下皿満タンスイッチ148に電気的に接続されている。また、払出制御基板104は、中継端子板150を介して、球貸表示基板152と、球貸装置(CRユニット)154と、にそれぞれ電気的に接続されている。
なお、球貸表示基板152には、球貸スイッチ156と、返却スイッチ158と、がそれぞれ電気的に接続されている。また、払出制御基板104は、中継端子板160を介して、払出モータ162を備えた払出装置161と払出スイッチ164とにそれぞれ電気的に接続されている。さらに、払出制御基板104は、主制御基板102と発射制御基板108とにそれぞれ電気的に接続されている。
図3及び図4に示すように、サブ制御基板106は、演出表示基板110と、アンプ基板112と、装飾駆動基板114と、演出ボタン基板116と、にそれぞれ電気的に接続されている。
サブ制御基板106は、主制御基板102からの制御信号に基づいて遊技の演出の制御を司るものである。また、サブ制御基板106は、CPU106A(終了演出実行時間決定手段)と、ROM106B(第2演出実行時間記憶手段)と、サブ側コマンド送信部106Cと、確変カウンタ106Dと、エンディングタイマ106Eと、を備えている。
サブ制御基板106のCPU106Aは、主制御基板102からの制御信号を受けて演出表示基板110、アンプ基板112、装飾駆動基板114及び演出ボタン基板116などの各基板を制御する。
ROM106Bには、各基板の制御に必要なデータ(特に遊技の装飾に関する情報)が記憶されている。
サブ側コマンド送信部106Cは、CPU106Aにより決定された所定のコマンドを演出表示基板110、アンプ基板112、装飾駆動基板114に対してそれぞれ送信する。
確変カウンタ106Dは、遊技が確変状態になった回数をマイナスカウントする。具体的には、図8のS580で、確変中である場合には、「−1」だけカウントされる。
エンディングタイマ106Eは、大当りエンディング演出表示終了までの時間(大当りエンディング演出表示の残り実行時間)を計時するものである。CPU106Aによりこのエンディングタイマ106Eがセットされ、このセットされた時間だけ大当りエンディング表示が継続する。
図4に示すように、演出表示基板110には、演出表示装置166(62)と、演出表示ROM168と、がそれぞれ電気的に接続されている。この演出表示ROM168には、演出図柄表示装置62のメイン表示部62A及びサブ表示部62Bに変動表示及び停止表示される第1演出図柄及び第2演出図柄のデータ(画像データ)が記憶されている。また、演出表示ROM168には、演出図柄表示装置62のメイン表示部62Aに変動表示及び停止表示される大当りエンディング演出図柄のデータ(画像データ)が記憶されている。なお、演出図柄表示装置62は、演出表示装置166の一実施形態である。
アンプ基板112には、所定の効果音を出力する各種スピーカ170(48)が電気的に接続されている。なお、サブスピーカ48は、各種スピーカ170の一実施形態である。
また、装飾駆動基板114には、各種LED・ランプ172(66)が電気的に接続されている。また、装飾駆動基板114は、サブ制御基板106からの制御信号を受けて遊技の装飾に関する制御を行うものである。特に、装飾駆動基板114は、サブ制御基板106からの制御信号に基づいて、各ランプ装置66の発光を制御する。また、演出ボタン基板116には、操作スイッチ174(40)が電気的に接続されている。なお、ランプ装置66は、各種LED・ランプ172の一実施形態である。また、演出ボタン40は、操作スイッチ174の一実施形態である。
次に、主制御基板102における特別図柄変動パターン設定処理について説明する。主制御基板102における特別図柄変動パターン設定処理は、始動口56Bへの遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示を開始する際に実行される。
図5に示すように、主制御基板102のCPU102Aにより、特別図柄抽選処理(大当り抽選処理)の結果が大当りであるか否かが判断される(S100)。大当りであると判断されると(S100:YES)、続いて、遊技状態が確変中であるか否かが判断される(S110)。
次に、遊技状態が確変中であると判断されると(S110:YES)、CPU102Aにより、特別図柄に関する確変時当り用変動パターンテーブルがセットされる(S120)。確変時当り用変動パターンテーブルがセットされると特別図柄の当り停止図柄が設定される(S130)。次に、特別図柄の当り変動パターンが設定される(S140)。
なお、S110において、遊技状態が確変中ではないと判断されると(S110:NO)、CPU102Aにより、遊技状態が時短中であるか否かが判断される(S150)。遊技状態が時短中であると判断されると(S150:YES)、特別図柄に関する時短時当り用変動パターンテーブルがセットされる(S160)。そして、S130に移行し、特別図柄の当り停止図柄が設定される。その後、S140に移行し、上述と同様の処理が実行される。
また、S150において、遊技状態が時短中ではないと判断されると(S150:NO)、特別図柄に関する通常時当り用変動パターンテーブルがセットされる(S170)。そして、S130に移行し、特別図柄の当り停止図柄が設定される。その後、S140に移行し、上述と同様の処理が実行される。
一方、S100において、大当りではないと判断されると(S100:NO)、CPU102Aにより、遊技状態が確変中であるか否かが判断される(S180)。
遊技状態が確変中であると判断されると(S180:YES)、特別図柄に関する確変時外れ用変動パターンテーブルがセットされる(S190)。そして、特別図柄の外れ停止図柄が設定される(S200)。
次に、CPU102Aにより、今回設定する特別図柄の変動パターンを「リーチあり」の変動パターンとするか否かの決定が行われ(S210)、「リーチあり」であれば(S210:YES)、特別図柄のリーチあり・外れ変動パターンが設定される(S220)。「リーチあり」でなければ(S210:NO)、特別図柄のリーチなし・外れ変動パターンが設定される(S230)。
なお、S180において、遊技状態が確変中ではない判断されると(S180:NO)、CPU102Aにより、遊技状態が時短中であるか否かが判断される(S240)。
遊技状態が時短中であると判断されると(S240:YES)、特別図柄に関する時短時外れ用変動パターンテーブルがセットされる(S250)。そして、S200に移行し、特別図柄の外れ停止図柄が設定される。その後、S210に移行し、上述と同様の処理が実行される。
遊技状態が時短中ではないと判断されると(S240:NO)、特別図柄に関する通常時外れ用変動パターンテーブルがセットされる(S260)。そして、S200に移行し、特別図柄の外れ停止図柄が設定される。その後、S210に移行し、上述と同様の処理が実行される。
なお、変動パターンとは、特別図柄(本図柄)の変動時間を規定するものであり、各変動パターンテーブルには、特別図柄(本図柄)の変動時間を示すデータが、遊技状態(確変、時短、リーチ有無など)や大当り抽選結果に関連付けて複数記憶されている。
次に、サブ制御基板106における図柄変動演出処理について説明する。以下では、7セグメント表示器70における特別図柄の変動表示に連動して行われる。演出図柄表示装置62での演出表示(第1演出図柄及び第2演出図柄の変動表示)に係る制御処理について説明する。
図6に示すように、主制御基板102のメイン側コマンド送信部102Cから変動パターン指定コマンドを受信したか否かがCPU106Aにより判断される(S300)。ここで、変動パターン指定コマンドとは、上述のS140、S220、S230の処理で設定される変動パターンを示すコマンドデータのことである。
変動パターン指定コマンドを受信したと判断されると(S300:YES)、主制御基板102のメイン側コマンド送信部102Cから特別図柄停止情報指定コマンドを受信したか否かがCPU106Aにより判断される(S310)。ここで、特別図柄停止情報指定コマンドとは、上述のS130、S200で設定される特別図柄(識別図柄)の停止図柄を示すコマンドデータのことである。
特別図柄停止情報指定コマンドを受信したと判断されると(S310:YES)、CPU106Aにより特別図柄(識別図柄)の停止図柄(大当り抽選の結果)が大当りか否かが判断される(S320)。
特別図柄(識別図柄)の停止図柄(大当り抽選の結果)が大当りであると判断されると(S320:YES)、大当り演出処理が実行される(S330)。一方、特別図柄(識別図柄)の停止図柄(大当り抽選の結果)が大当りではないと判断されると(S320:NO)、外れ演出処理が実行される(S340)。
次に、サブ制御基板106における大当り演出処理について説明する。
図7に示すように、大当りエンディング演出図柄の表示中(大当りエンディング演出表示実行中)であるか否かがサブ制御基板106のCPU106Aにより判断される(S400)。具体的には、大当りエンディング演出表示実行中は確変中である。そして、確変中か否かは、主制御基板102のCPU102Aが通常時と確変時とで異なる変動パターンを選択しているため(図5のS120、S160、S170参照)、確変時の変動パターン指定コマンドをサブ制御基板106が受信すれば、確変中であると判断される。なお、大当り遊技後に続いて実行される確変遊技が終了する前に、大当りエンディング演出実行時間(特殊演出実行時間)が経過した場合には、大当りエンディング演出図柄による演出表示が実行されていなくても、確変遊技が継続している場合もある。
大当りエンディング演出図柄の表示中(大当りエンディング演出表示実行中)であると判断されると(S400:YES)、サブ制御基板106のサブ側コマンド送信部106Cから演出表示基板110に対して、第2図柄変動開始コマンドと第2図柄指定コマンドが送信される(S410)。なお、第2図柄とは、演出図柄表示装置62のサブ表示部62Bで変動表示される第2演出図柄を指す。
ここで、第2図柄変動開始コマンドの送信は、主制御基板102のメイン側コマンド送信部102Cから送信されてきた変動パターン指定コマンドがサブ制御基板106を通過(スルー)してそのまま演出表示基板110に送信されるようにして、実行される。また、第2図柄指定コマンドとは、演出図柄表示装置62のサブ表示部62Bで変動表示される第2演出図柄の停止図柄を指定するコマンドである。
第2図柄変動開始コマンドと第2図柄指定コマンドが演出表示基板110に受信されると、演出表示基板110によりチェックサムが確認された後、演出図柄表示装置62のサブ表示部62Bにて図柄変動が開始される。
S410の処理は、現在、大当りエンディング演出表示実行中である場合に行われるもので、この大当りエンディング演出表示実行中においては、上述のように、演出図柄表示装置62のメイン表示部62Aで前回の大当り遊技の終了を示唆する大当りエンディング演出図柄が表示されるものとしている。よって、S410では、演出図柄表示装置62のサブ表示部62Bにて第2演出図柄の変動表示が開始されるとともに、メイン表示部62Aでは前回の大当り遊技の終了を示唆する大当りエンディング演出表示(大当りエンディング演出図柄の表示)が継続して行われる。
次に、主制御基板102のメイン側コマンド送信部102Cから演出停止コマンドを受信したか否かがCPU106Aにより判断される(S420)。
演出停止コマンドを受信したと判断されると(S420:YES)、サブ制御基板106のサブ側コマンド送信部106Cから演出表示基板110に対して、第2図柄停止コマンドが送信される(S430)。
ここで、第2図柄停止コマンドの送信は、主制御基板102のメイン側コマンド送信部102Cから送信されてきた演出停止コマンドがサブ制御基板106を通過(スルー)してそのまま演出表示基板110に送信されるようにして、実行される。これにより、演出図柄表示装置62のサブ表示部62Bにおける第2演出図柄(第2図柄)の変動が停止され、第2演出図柄は上述の第2図柄指定コマンドにより指定される当り停止図柄で停止表示される。
一方、S400において、大当りエンディング演出表示実行中ではないと判断されると(S400:NO)、サブ制御基板106のサブ側コマンド送信部106Cから演出表示基板110に対して、第1図柄変動開始コマンドと、第2図柄変動開始コマンドと、第1図柄指定コマンドと、第2図柄指定コマンドと、がそれぞれ送信される(S440)。なお、第1図柄とは、演出図柄表示装置62のメイン表示部62Aで変動表示される第1演出図柄を意味する。
ここで、第1図柄変動開始コマンドと第2図柄変動開始コマンドとの送信は、主制御基板102のメイン側コマンド送信部102Cから送信されてきた変動パターン指定コマンドがサブ制御基板106を通過(スルー)してそのまま演出表示基板110に送信されるようにして、実行される。また、第1図柄指定コマンドとは、演出図柄表示装置62のメイン表示部62Aで変動表示される第1演出図柄の停止図柄を指定するコマンドである。
第1図柄変動開始コマンド、第2図柄変動開始コマンド、第1図柄指定コマンド及び第2図柄指定コマンドが演出表示基板110に受信されると、演出表示基板110によりチェックサムが確認された後、演出図柄表示装置62のメイン表示部62A及びサブ表示部62Bにて図柄変動が開始される。
S440では、演出図柄表示装置62のサブ表示部62Bにて第2演出図柄(第2図柄)の変動表示が開始され、また、メイン表示部62Aにて第1演出図柄(第1図柄)の変動表示が開始される。
次に、主制御基板102のメイン側コマンド送信部102Cから演出停止コマンドを受信したか否かがCPU106Aにより判断される(S450)。
演出停止コマンドを受信したと判断されると(S450:YES)、サブ制御基板106のサブ側コマンド送信部106Cから演出表示基板110に対して、第1図柄停止コマンド、第2図柄停止コマンドがそれぞれ送信される(S460)。これにより、演出図柄表示装置62のサブ表示部62Bにおける第2演出図柄(第2図柄)の変動が停止されるとともに、メイン表示部62Aにおける第1演出図柄(第1図柄)の変動が停止され、第1演出図柄および第2演出図柄は、上述の第1図柄指定コマンドおよび第2図柄指定コマンドで指定される当り停止図柄でそれぞれ停止表示される。
ここで、第1図柄停止コマンドの送信は、主制御基板102のメイン側コマンド送信部102Cから送信されてきた演出停止コマンドがサブ制御基板106を通過(スルー)してそのまま演出表示基板110に送信されるようにして、実行される。なお、第2図柄停止コマンドの送信については、上述した通りである。
なお、S430又はS460の終了後は、図9に示すサブ制御基板106における大当り遊技演出処理に移行する。
以上のように、大当り遊技終了後は、確変遊技中の有無にかかわらず、演出図柄表示装置62のメイン表示部62Aに大当り遊技が終了したことを示唆する大当りエンディング演出図柄が継続して表示される。これにより、遊技者は、終了した大当り遊技の余韻に浸り、あたかも、未だ大当り遊技が継続しているかのような印象(大当り遊技終了後の特別図柄の変動表示が未だ開始されていない印象)を受けることになる。
次に、サブ制御基板106における外れ演出処理について説明する。
図8に示すように、大当りエンディング演出図柄の表示中(大当りエンディング演出表示実行中)であるか否かがサブ制御基板106のCPU106Aにより判断される(S500)。
エンディング演出表示実行中であると判断されると(S500:YES)、サブ制御基板106のサブ側コマンド送信部106Cから演出表示基板110に対して、第2図柄変動開始コマンドと第2図柄指定コマンドが送信される(S510)。なお、第2図柄とは、上述した通りである。
ここで、第2図柄変動開始コマンドの送信は、主制御基板102のメイン側コマンド送信部102Cから送信されてきた変動パターン指定コマンドがサブ制御基板106を通過(スルー)してそのまま演出表示基板110に送信されるようにして、実行される。また、第2図柄指定コマンドも、上述した通りである。第1図柄の停止図柄を指定するコマンドである。
第2図柄変動開始コマンドと第2図柄指定コマンドが演出表示基板110に受信されると、演出表示基板110によりチェックサムが確認された後、演出図柄表示装置62のサブ表示部62Bにて図柄変動が開始される。
ここで、S510の処理は、現在、大当りエンディング演出表示実行中である場合に行われるもので、この大当りエンディング演出表示実行中においては、上述のように、演出図柄表示装置62のメイン表示部62Aで前回の大当り遊技の終了を示唆する大当りエンディング演出(特殊演出図柄)が表示されるものとしている。よって、S510では、演出図柄表示装置62のサブ表示部62Bにて第2演出図柄の変動表示が開始されるとともに、メイン表示部62Aでは前回の大当り遊技の終了を示唆する大当りエンディング演出表示(大当りエンディング演出図柄の表示)が継続して行われる。
次に、主制御基板102のメイン側コマンド送信部102Cから演出停止コマンドを受信したか否かがCPU106Aにより判断される(S520)。
演出停止コマンドを受信したと判断されると(S520:YES)、サブ制御基板106のサブ側コマンド送信部106Cから演出表示基板110に対して、第2図柄停止コマンドが送信される(S530)。
ここで、第2図柄停止コマンドの送信は、主制御基板102のメイン側コマンド送信部102Cから送信されてきた演出停止コマンドがサブ制御基板106を通過(スルー)してそのまま演出表示基板110に送信されるようにして、実行される。これにより、演出図柄表示装置62のサブ表示部62Bにおける第2演出図柄の変動が停止される。
一方、S500において、大当りエンディング演出表示実行中ではないと判断されると(S500:NO)、サブ制御基板106のサブ側コマンド送信部106Cから演出表示基板110に対して、第1図柄変動開始コマンドと、第2図柄変動開始コマンドと、第1図柄指定コマンドと、第2図柄指定コマンドと、がそれぞれ送信される(S540)。なお、第1図柄とは、上述の通りである。
ここで、第1図柄変動開始コマンドと第2図柄変動開始コマンドとの送信は、主制御基板102のメイン側コマンド送信部102Cから送信されてきた変動パターン指定コマンドがサブ制御基板106を通過(スルー)してそのまま演出表示基板110に送信されるようにして、実行される。なお、第1図柄指定コマンドは、上述の通りである。
第1図柄変動開始コマンド、第2図柄変動開始コマンド、第1図柄指定コマンド及び第2図柄指定コマンドが演出表示基板110に受信されると、演出表示基板110によりチェックサムが確認された後、図柄変動が開始される。
S540では、演出図柄表示装置62のサブ表示部62Bにて第2演出図柄(第2図柄)の変動表示が開始され、また、メイン表示部62Aにて第1演出図柄(第1図柄)の変動表示が開始される。
次に、主制御基板102のメイン側コマンド送信部102Cから演出停止コマンドを受信したか否かがCPU106Aにより判断される(S550)。
演出停止コマンドを受信したと判断されると(S550:YES)、サブ制御基板106のサブ側コマンド送信部106Cから演出表示基板110に対して、第1図柄停止コマンド、第2図柄停止コマンドがそれぞれ送信される(S560)。
ここで、第1図柄停止コマンドの送信は、主制御基板102のメイン側コマンド送信部102Cから送信されてきた演出停止コマンドがサブ制御基板106を通過(スルー)してそのまま演出表示基板110に送信されるようにして、実行される。これにより、演出図柄表示装置62のメイン表示部62Aにおける第1演出図柄の変動が停止される。なお、第2図柄停止コマンドの送信については、上述した通りである。
そして、S530又はS560が終了すると、確変中か否かが判断される(S570)。具体的には、主制御基板102のCPU102Aは通常時と確変時とで異なる変動パターンを選択しているため(図5のS120、S160、S170参照)、確変時の変動パターン指定コマンドをサブ制御基板106が受信すれば、確変中であると判断される。
確変中であると判断されると(S570:YES)、確変カウンタ106Dが「−1」だけカウントされる(S580)。
次に、サブ制御基板106のCPU106Aにより、確変カウンタ106Dの値が「0(ゼロ)」になったか否かが判断される(S590)。
確変カウンタ106Dの値が「0(ゼロ)」であると判断されると(S590:YES)、大当りエンディング演出図柄の表示中(大当りエンディング演出表示実行中)であるか否かがサブ制御基板106のCPU106Aにより判断される(S600)。
大当りエンディング演出表示実行中であると判断されると(S600:YES)、サブ制御基板106のCPU106Aから演出表示基板110に対して、大当りエンディング演出終了コマンドが送信される(S610)。これにより、演出図柄表示装置62のメイン表示部62Aにおいて実行されている大当りエンディング演出表示が終了する。その後、演出図柄表示装置62のメイン表示部62Aにおいて第1演出図柄が外れ図柄パターンとなるバラケ目で停止表示される。なお、演出図柄表示装置62のサブ表示部62Bにおいても、第2演出図柄が外れ図柄で停止表示される。
なお、S570において確変中でないと判断された場合(S570:NO)、S590において確変カウンタ106Dの値が「0(ゼロ)」でないと判断された場合(S590:NO)、S600においてエンディング演出表示実行中でないと判断された場合(S600:NO)のいずれかの場合については、図8に示すサブ制御基板106の外れ演出処理がそのまま終了する。
次に、サブ制御基板106における大当り遊技演出処理について説明する。
図9に示すように、サブ制御基板106のCPU106Aにより、エンディングタイマ106Eがリセットされる(S700)。
次に、サブ制御基板106のCPU106Aによりファンファーレ演出指定コマンドを主制御基板102のメイン側コマンド送信部102Cから受信したか否かが判断される(S710)。
ファンファーレ演出指定コマンドを受信したと判断されると(S710:YES)、サブ制御基板106のサブ側コマンド送信部106Cから演出表示基板110に対して、ファンファーレ演出指定コマンドを送信する(S720)。これにより、演出表示基板110は、サブ制御基板106のサブ側コマンド送信部106Cから送信されたファンファーレ演出指定コマンドを受けてファンファーレ演出を実行する。具体的には、演出表示装置62のメイン表示部62Aにて、大当り遊技の開始を遊技者に報知するための大当りファンファーレ演出(大当り遊技開始演出)の表示が行われる。ここで、図9のS710の処理が図7のS430の処理に続いて行われた場合には、演出表示装置62のメイン表示部62Aにおける表示態様は、大当りエンディング演出から大当りファンファーレ演出に切り換わることとなる。よって、通常、メイン表示部62Aを視認しつつ遊技を行う遊技者は、前回の大当り遊技の終了から立て続けに次の大当り遊技が開始されるという印象を受けることとなる。
次に、主制御基板102のメイン側コマンド送信部102Cから大当りラウンド数指定コマンドを受信したか否かがサブ制御基板106のCPU106Aにより判断される(S730)。
大当りラウンド数指定コマンドを受信したと判断されると(S730:YES)、サブ制御基板106のサブ側コマンド送信部106Cから演出表示基板110に対して、大当りラウンド数指定コマンドが送信される(S740)。これにより、演出図柄表示装置62のメイン表示部62Aには、大当りラウンド画面が表示される。
次に、主制御基板102のメイン側コマンド送信部102Cからエンディング演出指定コマンドを受信したか否かがサブ制御基板106のCPU106Aにより判断される(S750)。
エンディング演出指定コマンドを受信したと判断されると(S750:YES)、サブ制御基板106のCPU106Aによりエンディングタイマ106Eに大当りエンディング演出実行時間(終了演出実行時間)がセットされる(S760)。なお、S760における大当りエンディング演出実行時間(終了演出実行時間)の設定方法については、後述する。
そして、サブ制御基板106のCPU106Aにより、確変カウンタ106Dに確変遊技回数がセットされる(S770)。S770では、大当り遊技の終了後に続く確変遊技における特別図柄の変動回数、換言すると確変遊技の継続回数がセットされる。本実施形態のパチンコ機10は、いわゆるST機であり、確変遊技の特別図柄の変動回数を4回としているので、確変カウンタ106Dには「4」が設定される。
次に、サブ制御基板106のサブ側コマンド送信部106Cから演出表示基板110に対して、エンディング演出指定コマンドが送信される(S780)。これにより、演出図柄表示装置62のメイン表示部62Aには、大当り遊技の終了を示唆する大当りエンディング演出図柄が表示され、大当りエンディング演出表示が開始される。また同時に、サブ制御基板106のエンディングタイマ106Eによる計時(カウント)が開始される。この大当りエンディング演出表示は、S760にてエンディングタイマ106Eにセットされた大当りエンディング演出実行時間(終了演出実行時間)が経過するまで継続される。
なお、S730において大当りラウンド数指定コマンドを受信していないと判断された場合(S730:NO)には、S740を経ずに、S750に直接移行する。また、S750においてエンディング演出指定コマンドを受信していないと判断された場合(S750:NO)には、S730に戻り、図9に示すS730以後の処理が進行する。
以上のように、大当り遊技の終了後に続いて所定期間だけ実行される確変遊技において、次回の大当りに当選した場合には、前回の大当り遊技の終了後、大当りエンディング演出表示を経て、次回の大当り遊技が続くことになるため、遊技者は大当り遊技が立て続けに連続したものと感じることになる。これにより、あたかも、前回の大当り遊技の終了後に次回の大当り遊技が、第1演出図柄の変動表示を経ることなく直ちに開始される印象を遊技者に与えることができる。この結果、前回の大当り遊技と次回の大当り遊技との間の確変遊技に対する興趣を高めることができる。
そして、大当り遊技終了後に続く確変遊技の実行期間は、特別図柄が変動表示される回数によって決定される。これにより、大当り遊技の終了後に続く確変遊技の実行期間を比較的短い期間に設定することができる。この結果、大当り遊技の終了後に続く確変遊技であって実行期間が比較的短い確変遊技であっても、大当りエンディング演出図柄によって大当り遊技が今もなお継続しているかのような演出を実現することができるため、遊技の興趣を高めることができる。特に、本実施形態のパチンコ機10のような、大当りの当選確率が約1/70〜1/100(確変遊技時は約1/7〜1/10)、確変遊技の実行回数が4回、大当り遊技のラウンド数が5ラウンドにそれぞれ設定される、いわゆるST機と呼ばれるパチンコ機では、短期間の確変遊技中に大当りが発生する可能性が高いので、大当りエンディング演出表示中(確変遊技中)に大当りが発生する可能性も高くなる。このため、本実施形態のようなST機と呼ばれるパチンコ機では、前回の大当り遊技の終了から特別図柄の変動を経ることなく立て続けに次の大当り遊技が開始されるといった印象を遊技者に与える機会が増えるので、遊技の興趣をより一層高めることができる。
また、メイン表示部62Aとサブ表示部62Bは、単一の演出図柄表示装置62の映像画面上に区画されて形成されているため、サブ表示部62Bで表示される第2演出図柄とメイン表示部62Aで表示される大当りエンディング演出図柄とが重なることがない。これにより、サブ表示部62Bで表示される特別図柄の第2演出図柄又はメイン表示部62Aで表示される大当りエンディング演出図柄の一方の表示が他方の表示の妨げになることを防止できる。
次に、サブ制御基板106におけるエンディング演出監視処理について説明する。
図10に示すように、サブ制御基板106のCPU106Aにより、エンディング演出表示の実行中か否かが判断される(S800)。S800において、演出図柄表示装置62のメイン表示部62Aで大当り遊技の終了を示唆する大当りエンディング演出表示が進行している場合には、大当りエンディング演出表示が実行中と判断され、演出図柄表示装置62のメイン表示部62Aで大当りエンディング演出表示が進行していない場合には、大当りエンディング演出表示が実行中ではないと判断される。
大当りエンディング演出表示が実行中であると判断されると(S800:YES)、エンディングタイマ106Eが「0(ゼロ)」であるか否かが、サブ制御基板106のCPU106Aにより判断される(S810)。
エンディングタイマ106Eが「0(ゼロ)」であると判断されると(S810:YES)、サブ制御基板106のサブ側コマンド送信部106Cから演出表示基板110に対して、エンディング演出終了コマンドが送信される(S820)。演出表示基板110は、サブ制御基板106からのエンディング演出終了コマンドを受けて、大当りエンディング演出表示を終了させる。これにより、演出図柄表示装置62のメイン表示部62Aに表示されていた大当りエンディング演出表示が終了する。その後、演出図柄表示装置62のメイン表示部62Aには、第1演出図柄が外れ図柄となるバラケ目で停止表示される。なお、演出図柄表示装置62のサブ表示部62Bには、第2演出図柄が外れ図柄で停止表示される。
なお、S800においてエンディング演出表示の実行中ではないと判断された場合(S800:NO)、また、S810においてエンディングタイマ106Eが「0(ゼロ)」ではないと判断された場合(S810:NO)には、図10に示す処理が終了する。
この図10に示す「エンディング演出監視処理」と、図8に示す「外れ演出処理におけるS570〜S610の処理」とをサブ制御基板106のCPU106Aが実行することで(図10の処理及び図8の処理は、直列的に実行しても並列的に実行してもどちらでも可)、本実施形態の遊技機は、「大当り終了演出表示の終了」が直ちに「確変遊技の終了」になる場合と、そのようにならない場合との両方の遊技性を併せ持ったものとなる。
つまり、大当り遊技が終了するときに、演出図柄表示装置62のメイン表示部62Aでは、大当りエンディング演出図柄による演出表示が開始され、サブ表示部62Bで確変遊技における第2演出図柄の変動表示が開始された後も、大当りエンディング演出図柄による演出表示がそのまま継続される。そして、確変遊技を終了させることとなる第2演出図柄の変動表示(及び特別図柄の変動表示)が終了するときに、大当りエンディング演出図柄による演出表示も終了した場合には(図8のS570〜S610参照)、遊技者は大当りエンディング演出表示が終了することで、確変遊技が終了したと認識することとなる。
ここで、「大当りエンディング演出表示の終了」と「確変遊技の終了」とが同じタイミングになるのは、大当り遊技終了後の4回の特別図柄の変動表示(確変遊技中の特別図柄の変動表示)が停滞することなく連続して行われた場合である。大当り遊技終了後の4回の特別図柄の変動表示(確変遊技中の特別図柄の変動表示)が連続して行われることなく、少しでも停滞すると、図10の「エンディング演出監視処理」によって、確変遊技の終了よりも前に大当りエンディング演出表示が終了することとなる。例えば、大当り遊技終了時点で特別図柄の保留数が「4未満」の場合には、その大当り遊技の終了に続いて行われる確変遊技の終了条件を満足するためには、その終了条件を満足することとなる数の遊技球(例えば、大当り遊技終了時点で特別図柄の保留数が「2」の場合は「2個の遊技球」)を新たに始動口56Bに入球させる必要がある。その遊技球の入球に要する時間が消費される間も、エンディングタイマ106Eによる計時は進行することとなる。この結果、確変遊技が終了することとなる特別図柄の変動表示が終了するよりも前に、大当りエンディング演出表示が終了する場合がある。これにより、「大当りエンディング演出表示の終了」が直ちに「確変遊技の終了」とならない場合も存在することとなる。
以上のように、本実施形態の遊技機は、「大当り終了演出表示の終了」が直ちに「確変遊技の終了」になる場合と、そのようにならない場合との両方の遊技性を併せ持つこととなり、大当りエンディング演出表示が終了したとしても、未だ確変遊技中の可能性があることを遊技者に認識させることができ、これにより遊技の興趣(特にST機の遊技興趣)を一層高めることができる。また、「大当り終了演出表示の終了」が「遊技の止め時」を決定する判断材料とされてしまうことを防止でき、大当り終了演出表示の終了後も遊技者を遊技に引き付けておくことができる。
次に、図9のS760における大当りエンディング演出の実行時間の設定方法について詳細に説明する。
(第1実施例)
エンディング演出実行時間(終了演出実行時間)は、主に次の二つの時間から構成される。すなわち、大当り遊技が終了した後、1回目の特別図柄の変動表示が開始されるまでの「基本エンディング時間(第1演出実行時間)」と、大当り遊技の終了に続いて実行される確変遊技の開始から終了までに要する基本時間、換言すると、確変遊技の継続回数分(本例では「4回分」)の特別図柄(及び第2演出図柄)の変動表示に要する時間(本例では、「4回分」の特別図柄(及び第2演出図柄)の変動表示に要する合計時間)である「確変遊技標準時間(第2演出実行時間)」とから、エンディング演出実行時間が構成される。
そして、第1実施例では、確変遊技中における特別図柄(及び第2演出図柄)の変動表示時間を1回当り「1秒」としており、確変遊技の継続回数(実行回数)を「4回」としているので、第1実施例の「確変遊技標準時間(第2演出実行時間)」は「4秒(1秒×4回)」ということになる。ここで、特別図柄の停止表示時間(各変動表示の間のインターバル時間)が予め設定される場合には、この「停止表示時間」も「確変遊技標準時間」に含まれることとなるが、ここでは説明が煩雑になるのを避けるために、「停止表示時間」を考慮せず、「変動表示時間」だけを考慮した場合を例に説明する。
一方、「基本エンディング時間(第1演出実行時間)」は任意に設定することができ、本実施例では「10秒」としている。この結果、本実施例の「エンディング演出実行時間」は、「基本エンディング時間(10秒)」と「確変遊技標準時間(4秒)」との合計である「14秒」となる。
そして、本実施例の「エンディング演出実行時間(14秒)」は、サブ制御基板106のROM106Bに予め記憶されており、サブ制御基板106のCPU106Aにより実行される図9のS760の処理にてROM106Bの所定アドレスから読み出される。そして、この読み出された「エンディング演出実行時間」である「14秒」が、エンディングタイマ106Eに設定される。このように「エンディング演出実行時間」が設定されたエンディングタイマ106Eは、図10のS810の処理にて参照されることとなる。そして、「エンディング演出実行時間」のうち「基本エンディング時間(10秒)」が経過すると、遊技機の遊技状態は確変状態となって確変遊技が開始され、「基本エンディング時間(10秒)」が経過する以前(大当り遊技中)に記憶されている特別図柄の保留に対応する特別図柄の変動表示(及び第2演出図柄の変動表示)が開始される。
このとき、「基本エンディング時間(10秒)」の経過時点における特別図柄の保留数が保留上限(本例では「4」)となっていれば、「基本エンディング時間(10秒)」の経過時点から確変遊技の終了までに要する時間(確変遊技実行時間)は「4秒」となり、上述した「確変遊技標準時間」と等しくなる。この結果、「確変遊技実行時間」=「確変遊技標準時間」となり、「大当りエンディング演出表示の終了」と「確変遊技の終了」とが同じタイミングになる。
一方、「基本エンディング時間(10秒)」の経過時点における特別図柄の保留数が保留上限に達しておらず(本例では「4」未満)となっていれば、「基本エンディング時間(10秒)」の経過時点での保留数分の特別図柄の変動表示が終了するまでに、保留上限に満たない分の遊技球を始動口56Bに入球させない限り、「基本エンディング時間(10秒)」の経過時点から確変遊技の終了までに要する時間(確変遊技実行時間)は、上述した「確変遊技標準時間(本例では「4秒」)よりも長くなる。この結果、「確変遊技実行時間」>「確変遊技標準時間」となった場合には、確変遊技中における図8のS590の処理にて「確変カウンタ106D=0」と判定されるよりも前に、図10のS810の処理にて「エンディングタイマ106E=0」と判定され、「大当りエンディング演出表示」が「確変遊技」よりも先に(前に)終了することとなる。
以上の第1実施例では、「エンディング演出実行時間(終了演出実行時間)」を、「基本エンディング時間(第1演出実行時間)」と「確変遊技標準時間(第2演出実行時間)」とに基づき予め設定しておき(ROM106Bに記憶しておき)、大当り遊技終了時に、この「エンディング演出実行時間」をエンディングタイマ106Eに設定する時間として決定することで、「大当り終了演出表示の終了」が直ちに「確変遊技の終了」になる場合と、そのようにならない場合との両方の遊技性を併せ持つ遊技機を容易に実現することができる。
なお、「エンディング演出実行時間」をエンディングタイマ106Eに設定する方法(構成)としては、上述のような「基本エンディング時間」と「確変遊技標準時間」との合計時間をROM106Bに予め記憶しておき、その合計時間を読み出してエンディングタイマ106Eに設定する他、「基本エンディング時間」と「確変遊技標準時間」とを別々にROM106Bに記憶しておき、エンディングタイマ106Eの設定時に各々の時間を読み出して「エンディング演出実行時間」をプログラムで算出して設定するようにしてもよい。このようにすれば、「確変遊技標準時間」の変更、つまり、大当り遊技終了後の「確変遊技の継続回数」や「確変遊技中における特別図柄の変動時間」等の変更に容易に対応することができ、遊技機の開発作業性が向上する。
(第2実施例)
第2実施例は、第1実施例における「基本エンディング時間」を固定的な時間とし、第1実施例における「確変遊技標準時間」を変動的な時間としたもので、他の構成については、第1実施例と同様である。以下では、第1実施例と異なる点について説明する。
第2実施例では、「エンディング演出実行時間」を、大当り遊技が終了した後、1回目の特別図柄の変動表示が開始されるまでの時間である固定エンディング時間(B1)と、確変遊技中に変動表示される特別図柄(及び第2演出図柄)の変動表示時間に基づいて設定される変動エンディング時間(B2)と、から構成している。そして、大当りエンディング演出の開始時に、変動エンディング時間(B2)を、予め設定された複数の設定可能時間の中からランダムに選択して、決定する構成としている。
すなわち、サブ制御基板106のROM106Bに、「エンディング演出実行時間」を構成する一の「エンディング演出の固定エンディング時間(B1)」と複数の「変動エンディング時間(B2)」と、が予め記憶される(ROM106Bが本発明の第2演出実行時間記憶手段の一形態に相当)。
ここで、固定エンディング時間(B1)として「10(秒:一定)」が、複数の変動エンディング時間(B2)として、特別図柄の1回分の変動時間に相当する「1(秒)」、特別図柄の2回分の変動時間に相当する「2(秒)」、特別図柄の3回分の変動時間に相当する「3(秒)」、特別図柄の4回分の変動時間に相当する「4(秒)」の全ての変動時間が、ROM106Bにそれぞれ記憶される。
次に、サブ制御基板106のCPU106Aが、図9のS760の処理(エンディングタイマ106Eの設定)を行うに際しては、ROM106Bに記憶された複数の変動エンディング時間(B2)の中から一の変動エンディング時間(B2)が選択され、選択された変動エンディング時間(B2)と固定エンディング時間(B1)との合計時間(B1+B2)が算出されて、その算出された合計時間が「エンディング演出実行時間」としてエンディングタイマ106Eに設定される。なお、変動エンディング時間の選択は、サブ制御基板106のCPU106Aに設けられるランダムカウンタ(変動エンディング時間決定乱数)を用いた乱数抽選によって行われる。そして、「エンディング演出実行時間」が設定されたエンディングタイマ106Eは、図10のS810の処理にて参照されることとなる。
次に、「エンディング演出実行時間」のうち「固定エンディング時間(B1)」が経過すると、遊技機の遊技状態は確変状態となって確変遊技が開始され、「固定エンディング時間(B1)が経過する以前(大当り遊技中)に記憶されている特別図柄の保留に対応する特別図柄の変動表示(及び第2演出図柄の変動表示)が開始される。
このとき、「固定エンディング時間(B1)の経過時点における特別図柄の保留数の値」=「選択された変動エンディング時間(B2)の値」の場合、例えば、「固定エンディング時間(B1)」の経過時点における特別図柄の保留数が「4」となっており、エンディングタイマ106Eの設定の際に「変動エンディング時間(B2)」として「4秒」が選択されていた場合、「固定エンディング時間(B1、本例では10秒)」の経過時点から確変遊技の終了までに要する時間(確変遊技実行時間)と「変動エンディング時間(B2)」とは等しくなる(確変遊技実行時間=変動エンディング時間=4)。この結果、「確変遊技実行時間」=「変動エンディング時間(B2)」となり、「大当りエンディング演出表示の終了」と「確変遊技の終了」とが同じタイミングになる。
一方、「固定エンディング時間(B1)の経過時点における特別図柄の保留数の値」>「選択された変動エンディング時間(B2)の値」の場合、例えば、「固定エンディング時間(B1)」の経過時点における特別図柄の保留数が「4」で、エンディングタイマ106Eの設定の際に「変動エンディング時間(B2)」として「3秒」が選択されていた場合には、確変遊技中における図8のS590の処理にて「確変カウンタ106D=0」と判定されるよりも前に、図10のS810の処理にて「エンディングタイマ106E=0」と判定される。これにより、「大当りエンディング演出表示」が「確変遊技」よりも先に(前に)終了する。
また、「固定エンディング時間(B1)の経過時点における特別図柄の保留数の値」<「選択された変動エンディング時間(B2)の値」の場合、例えば、「固定エンディング時間(B1)」の経過時点における特別図柄の保留数が「2」で、エンディングタイマ106Eの設定の際に「変動エンディング時間(B2)」として「4秒」が選択されていた場合には、「固定エンディング時間(B1)」の経過時点での保留数分の特別図柄の変動表示(例えば、2回の特別図柄の変動表示)が終了するまでに、保留上限に満たない分の遊技球(例えば、2個の遊技球)を始動口56Bに入球させない限り、「固定エンディング時間(B1、本例では10秒)」の経過時点から確変遊技の終了までに要する時間(確変遊技実行時間)は「変動エンディング時間(B2)」よりも長くなる。この結果、確変遊技中における図8のS590の処理にて「確変カウンタ106D=0」と判定されるよりも前に、図10のS810の処理にて「エンディングタイマ106E=0」と判定され、「大当りエンディング演出表示」が「確変遊技」よりも先に(前に)終了することとなる。
以上のように第2実施例では、選択された変動エンディング時間(B2)によってエンディング演出実行時間(B1+B2)の長短にバリエーションを持たせることができる。この結果、エンディング演出実行時間(B1+B2)の長短が遊技者に予測不可能になるため、「大当りエンディング演出表示の終了」と「確変遊技の終了」とが同期しているか否かがより判別困難となる。これにより、大当りエンディング演出表示終了後も効果的に遊技者を遊技に引き付けておくことができる。
なお、上記した各実施例において、エンディング演出実行時間を上述の確変遊技標準時間に対して比較的短めの時間に設定することにより、大当りエンディング演出表示の終了後から確変遊技終了までの時間を長く設定することができる。この結果、大当りエンディング演出表示の終了後においても、遊技者が遊技の進行に関して期待する確変遊技の状態を長く設定することができ、遊技興趣を一層高めることができる。
また、上記した実施例では、エンディング演出実行時間の設定処理は、サブ制御基板106で実行される構成を示したが、主制御基板102によりエンディング演出実行時間の設定処理を実行するようにしてもよい。