本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。尚、本発明にかかる実施の形態は、下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。また、以下の実施例および別例を適宜組み合わせることも可能である。
図1に示すように、本実施例のパチンコ機1は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51によって構成の各部を保持する構造である。外枠51には、その左側上下に設けられたヒンジ53を介して、内枠(図示せず)が該外枠51に対して開閉可能に取り付けられ、さらに、該内枠の前面に、前枠(ガラス枠)52が該内枠に対して開放可能に取り付けられている。そして、前枠52には、板ガラス61が脱着可能に設けられている。また、板ガラス61の奥側(後側)には、内枠に取り付けられた遊技盤2(図2)が配設されている。
前枠52には、その上部左右に、スピーカ66が配設されており、該スピーカ66から発せられる遊技音や警報音によって、遊技の趣向性を高めたり、遊技者に注意喚起したりする。また、前枠52には、遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65が複数配設されており、該発光によって遊技の趣向性を向上させる。さらに、前枠52の下部には、上皿55と下皿63とが一体的に設けられており、該下皿63の右方に発射ハンドル64が配設されている。この発射ハンドル64は、遊技者によって時計回りに回動操作されることで、図示しない発射装置を可動させて、上皿55から供給される遊技球を遊技盤2の遊技領域3に向かって発射する。
上皿55には、賞球や貸球が払い出される。また、下皿63は、上皿55から溢れた賞球を受ける構成で、該下皿63内の遊技球を排出する球抜きレバー(図示せず)を備える。この球抜きレバーが遊技者により操作されることで、下皿63に貯まった遊技球を別箱(ドル箱)に移すことができる。
本実施例のパチンコ機1は、所謂CR機であって、プリペイドカードの読み書きなどを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)56が隣接されている。パチンコ機1には、貸出ボタン57、精算ボタン58、および残高表示装置59を有するCR精算表示装置95(図4参照)が設けられている。また、上皿55の中央部には、遊技者が操作可能な演出ボタン67、ジョグダイヤル68、および決定スイッチ69が設けられている。
図2は、パチンコ機1の遊技盤2の正面図である。遊技盤2には、ガイドレール2a,2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられ、該遊技領域3には多数の遊技釘(図示せず)が植設されている。遊技領域3の中央部には、センターケース5が配設されており、該センターケース5の中央に演出図柄表示装置6(全体の図示は省略)のLCD画面が前方から視認可能に配設されている。このセンターケース5には、図示しないワープ入口、ワープ通路、ステージ等も設けられている。
センターケース5の直下には、第一始動口11が配設され、該センターケース5の右方には、普通図柄作動ゲート17と第二始動口12とが上下に並んで配設されている。第一始動口11は、常時遊技球を入球可能に構成されている一方、第二始動口12は、開閉可能な翼片を備えた普通電動役物13により構成されており、この翼片の開放状態でのみ遊技球を入球可能とする構成である。また、普通図柄作動ゲート17は、遊技球を常時通過可能に構成されている。
さらに、センターケース5の右下方(普通電動役物13の下方)には、大入賞口14が配設されている。大入賞口14は特別電動役物15により構成されており、該特別電動役物15は、大入賞口14を閉鎖する起立位置と該起立位置から前方へ傾動して開放する傾動位置とに位置変換作動する開閉片を備え、該開閉片を前記起立位置とすることで、大入賞口14へ遊技球を入球不能な閉鎖状態とし、前記傾動位置とすることで、大入賞口14へ遊技球を入球可能な開放状態とする。こうした特別電動役物15は、前記開閉片を開閉作動させる大入賞口ソレノイド14b(図3参照)を備えており、該大入賞口ソレノイド14bを駆動制御することによって大入賞口14を前記閉鎖状態と開放状態とに夫々変換制御できる。
また、第一始動口11の左方には、三個の一般入賞口31が配設され、該第一始動口11の右方には、一個の一般入賞口31が配設されている。これら一般入賞口31は、遊技球を常時入球可能な構成である。さらに、遊技領域3の最下流部には、アウト口16が配設されており、該遊技領域3に発射された遊技球がいずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった場合に、該アウト口16に入球する。
遊技盤2の右下部には、複数個のLEDからなる普通図柄表示装置7、普通図柄保留数表示装置8、第一特別図柄保留数表示装置18、および第二特別図柄保留数表示装置19と、7セグメント表示装置からなる第一特別図柄表示装置9および第二特別図柄表示装置10とが配設されている。
図3は、パチンコ機1の電気配線を示すブロック図である。このブロック図には、単に信号を中継するいわゆる中継基板や電源基板等は記載されていない。また、詳細な図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えている。そして、これら各制御装置のCPUにより、2ms周期の割込信号により各ROMに搭載されたプログラムを開始し、各種制御を実行する。
主制御装置80には、遊技盤中継端子板74を介して、第一始動口11に入球した遊技球を検出する第一始動口スイッチ11a、第二始動口12に入球した遊技球を検出する第二始動口スイッチ12a、普通図柄作動ゲート17を通過した遊技球を検出する普通ゲートスイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、一般入賞口31に入球した遊技球を夫々検出する各一般入賞口スイッチ31a等からの検出信号が入力される。
主制御装置80は、そのROMに搭載されたプログラムに従って動作して、上記の検出信号等に基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、該コマンドを払出制御装置81およびサブ統合制御装置83へ出力する。また、主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板71を介して、第一特別図柄表示装置9、第二特別図柄表示装置10、および普通図柄表示装置7の表示制御を行うと共に、第一特別図柄保留数表示装置18、第二特別図柄保留数表示装置19、および普通図柄保留数表示装置8の点灯制御を行う。さらに、主制御装置80には、遊技盤中継端子板74を介して、大入賞口ソレノイド14bおよび普通電役ソレノイド13aも接続されている。主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを駆動制御することで大入賞口14を開閉制御し、普通電役ソレノイド13aを駆動制御することで、第二始動口12を開閉制御する。また、主制御装置80は、図柄変動や大当り等の管理用の信号を、外部接続端子板78を介してホールコンピュータ87に出力する。
払出制御装置81は、主制御装置80と双方向通信が可能に構成されており、主制御装置80から送信されるコマンドに応じて払出モータ90を駆動させて賞球を払い出す。本実施例では、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ91の検出信号が、主制御装置80と払出制御装置81とに入力され、両者で賞球の計数を行う構成である。
さらに、払出制御装置81には、満杯スイッチ92および球切れスイッチ93からの信号が入力される。満杯スイッチ92は、下皿63が満杯であることを検出するものであり、この検出に伴って信号を払出制御装置81に出力する。球切れスイッチ93は、球タンク(図示せず)で遊技球の貯留量が少ないこと又は貯留量が無いことを検出するものであり、この検出に伴って信号を払出制御装置81に出力する。払出制御装置81は、これら満杯スイッチ92および球切れスイッチ93から信号を入力すると、払出モータ90を駆動停止させて、賞球の払出作動を停止させる。尚、満杯スイッチ92および球切れスイッチ93は、前記検出した状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、該信号の入力停止によって、払出モータ90の駆動を再開する。
払出制御装置81は、CRユニット端子板79を介してCRユニット56と交信可能であり、貸出コマンドに応じて払出モータ90を駆動させて貸球を払い出す。CRユニット端子板79は、精算表示装置95とも双方向通信可能に接続されており、精算表示装置95に設けられた球貸スイッチと精算スイッチとからの信号が入力される。球貸スイッチは、貸出ボタン57の操作を検出して信号を出力するものであり、精算スイッチは、精算ボタン58の操作を検出して信号を出力するものである。また、払出制御装置81は、発射制御装置84にも接続されており、所定契機で該発射制御装置84へ発射停止コマンドを送信する。
発射制御装置84は、発射モータ97を制御して遊技球を遊技領域3に発射させるものである。この発射制御装置84には、上記した払出制御装置81の他に、発射ハンドル64
からの回動量信号、タッチスイッチ98からのタッチ信号、発射停止スイッチ99からの発射停止信号が入力される。回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を回動操作することで出力され、タッチ信号は、遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止信号は、遊技者が発射停止スイッチ99を押すことで出力される。尚、発射制御装置84は、タッチ信号を入力していなければ、遊技球を発射しないように制御すると共に、発射停止信号が入力されているときにも、発射ハンドル64の操作に関わらず、遊技球を発射しないように制御している。
サブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信されたデータおよびコマンドを受信し、これらを演出表示制御用、音制御用およびランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンドなどを演出図柄制御装置82へ送信し、音制御用およびランプ制御用のデータを自身に含まれている各制御部位(音声制御装置およびランプ制御装置しての機能部品)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによって、スピーカ66から音声を出力制御し、ランプ制御装置としての機能部は、ランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって、各種LEDやランプ65を発光制御する。
さらに、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67、ジョグダイヤル68、および決定スイッチ69等の操作を夫々検出するスイッチが接続されており、各スイッチが遊技者による操作を検出すると、その信号が入力される。尚、ジョグダイヤル68は、演出図柄制御装置82に接続される構成であっても良い。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から送信されたデータおよびコマンドに基づく制御を行い、特別演出図柄などの演出画像を演出図柄表示装置6の画面に表示させる。尚、サブ統合制御装置83と主制御装置80との間は、演出中継端子板を介して主制御装置80からサブ統合制御装置83への一方向通信回路として構成され、サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82との間は、サブ統合制御装置83から演出図柄制御装置82への一方向通信回路として構成されている。
図示しない電源基板は、外部のAC電源から供給される電力により直流電圧を生成する直流電源として構成されており、該電源基板に設けられた電源スイッチの操作によってパチンコ機1を構成する各部位に電力を供給する。この電源基板は、コンデンサなどから構成されるバックアップ電源を備えており、AC電源から電力供給中に該バックアップ電源に電力を蓄える。これにより、停電時には、主制御装置80等(例えば、主制御装置80のRAM等)に電力供給し、AC電源からの電力供給が停止後も、一定期間にわたって主制御装置80のRAM内のデータが保持される。尚、バックアップ電源は、主制御装置80に設けても良いし、電源基板以外の他の装置に設けて良い。この場合には、電源基板は、AC電源から電力供給されている状態で、バックアップ電源を備えた装置へ供給信号を出力し、電力供給が停止した状態で、バックアップ電源を備えた装置へ停電信号を出力する。
次に、本実施例のパチンコ機1の動作について説明する。 遊技領域に発射された遊技球が普通図柄作動ゲート17を通過(図3の普通ゲートスイッチ17aが遊技球を検知)すると、普通図柄表示装置7で普通図柄が変動表示を開始し、所定時間後に停止した普通図柄が所定の当り態様であると、普通電動役物の翼片が駆動して、第二始動口12へ遊技球が入賞可能となる。ここで、普通電動役物の翼片は、一回の普通図柄の当りによって、後述の非開放延長モードで0.2秒間の開放を一回実行し、後述の開放延長モードで1秒間の開放を三回実行する。
第一始動口11に遊技球が入球(図3の第一始動口スイッチ11aが遊技球を検出)すると、第一特別図柄表示装置9で第一特別図柄が変動を開始し、所定時間後に停止する。また、第二始動口12に遊技球が入球(図3の第二始動口スイッチ12aが遊技球を検出)すると、第二特別図柄表示装置10で第二特別図柄が変動を開始し、所定時間後に停止する。こうした第一特別図柄および第二特別図柄の変動中は、演出図柄表示装置6で各特別図柄の変動に連動した特別演出図柄の変動表示を行う(図19参照)。この演出図柄表示装置6での特別演出図柄の変動表示と該特別演出図柄の停止態様の表示とによって、遊技者は各特別図柄の変動や当否結果(当りか否か)を知得できる。ここで、第一特別図柄と第二特別図柄とは、第一始動口11と第二始動口12への入球順に関係無く、第二特別図柄の変動を優先して実行する。具体的には、第一特別図柄の保留記憶がある場合に、第二特別図柄の変動が停止し且つ該第二特別図柄の保留記憶が無い状態となると、保留記憶されている第一特別図柄の変動を開始する。
第一特別図柄表示装置9で停止した第一特別図柄および第二特別図柄表示装置10で停止した第二特別図柄が所定の大当り態様であると、大入賞口14を開閉する大当り遊技を実行する。また、演出図柄表示装置6では、第一特別図柄および第二特別図柄の大当り態様に対応する停止態様で特別演出図柄が停止表示される。
大当り遊技では、大入賞口14を開閉する開閉ラウンドを所定回数(例えば、16回)繰り返し実行する。大入賞口14は、後述する大入賞口ソレノイド14bの駆動によって開閉作動する扉部材を備えており、該扉部材の開閉作動により、遊技球を入球可能な開放状態と入球不能な閉鎖状態とに変換される。そして、扉部材による所定の開閉動作によって、一回の開閉ラウンドが実行される。大当り遊技では、この開閉ラウンドが、16回(16R)繰り返される。
本実施例のパチンコ機1は、確率変動機として構成されている。すなわち、本構成による遊技は、大入賞口14を閉鎖した遊技と該大入賞口14を開放する上記の大当り遊技とに大別され、大入賞口14を閉鎖した遊技には、通常確率状態(以下、通常遊技状態という)と、該通常遊技状態に比べて特別図柄の当選確率が高くなる高確率状態(以下、確率変動状態という)とが設定されており、大当り遊技の終了後に、該通常遊技状態と確率変動状態とのいずれかに移行する。ここで、確率変動状態は、各特別図柄の当り態様が所定の確率変動図柄による態様であった場合に、大当り遊技終了後に実行され、通常遊技状態は、各特別図柄の当り態様が所定の非確率変動図柄による態様であった場合に、大当り遊技終了後に実行される。
本実施例にあって、前記特別図柄の当選確率(特別図柄が大当り態様で停止する確率)が相互に異なる通常モードと確変モードとを備えており、前記通常遊技状態で通常モードが有効となり、確率変動状態で確変モードが有効となる。ここで、通常モードにおける特別図柄の当選確率が1/300に設定されており、確変モードにおける特別図柄の当選確率が1/30に設定されている。 確率変動状態では、特別図柄の当選確率を確変モードとすると共に、特別図柄および普通図柄の変動時間を前記通常遊技状態に比して短縮し且つ普通電動役物の開放時間を該通常遊技状態に比して延長する開放延長モードとする。一方、前記の通常遊技状態では、前記通常モードおよび非開放延長モードとする。 こうした確率変動状態は、特別図柄が大当りとなること、又は特別図柄の変動回数が規定回数(例えば、100回)に達することによって終了する。
また、各始動口11,12、大入賞口14、および一般入賞口31に遊技球が入球すると、夫々に設定された数の賞球が払い出される。具体的には、第一始動口11への入球毎に3個の賞球が、第二始動口12への入球毎に5個の賞球が、大入賞口14への入球毎に13個の賞球が、一般入賞口31への入球毎に5個の賞球が払い出される。
次に、主制御装置80で実行される各種プログラムの処理について説明する。 図5に、メインルーチンのフローチャートを示す。メインルーチンは、S10~S80までの本処理と、該本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返されるS85の残余処理とから構成され、2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される。マイコンによるハード割り込みが実行されると、先ず正常割込であるか否かを判断する(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いか否かを判断するためのものである。
ここで、否定判定(すなわち、正常割り込みでないと判定)されると(S10:No)、初期設定(S15)を実行し、残余処理(S85)に移行する。この初期設定では、例えば、上記RAMの所定領域への所定値の書き込み、第一および第二特別図柄を初期図柄とする等のRAMの作業領域への各初期値の書き込み等が実行される。一方、肯定判定(すなわち、正常割り込みであると判定)されると(S10:Yes)、初期値乱数の更新処理(S20)、大当り決定用乱数の更新処理(S25)、第一大当り図柄決定用乱数の更新処理(S30)、第二大当り図柄決定用乱数の更新処理(S35)、小当り図柄判定用乱数の更新処理(S40)、当り決定用乱数の更新処理(S45)、リーチ判定用乱数の更新処理(S50)、変動パターン決定用乱数の更新処理(S55)、入賞確認処理(S60)、当否判定処理(S65)、特別遊技処理(S70)、不正監視処理(S75)、画像出力処理等の各出力処理(S80)を行って、次に割り込み信号が入力されるまでの残余時間内で初期値乱数の更新処理(S85)をループ処理する。
次に、主制御装置80で実行する始動入賞処理を、図6のフローチャートを用いて説明する。この始動入賞処理は、上記したメインルーチンの入賞確認処理(S60)でコールされるサブルーチンの一つである。 始動入賞処理では、S100で、第一始動口スイッチ11aが遊技球を検知したか否かを判定する。否定判定の場合には(S100:No)、S120に進み、肯定判定の場合には(S100:Yes)、S105に進む。S105では、第一保留記憶の数が上限値(例えば、4個)に達しているか否かを判定する。肯定判定の場合には(S105:Yes)、S120へ進み、否定判定の場合には(S105:No)、S110に進む。S110では、第一抽出乱数保留記憶処理を実行する。この第一抽出乱数保留記憶処理では、大当り決定用乱数、第一大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出し、第一保留記憶として記憶すると共に、第一保留記憶の数を示す第一保留数カウンタに1を加算して、該第一保留数カウンタの情報に従って第一特別図柄保留数表示装置18を点灯させるために必要な処理を行う。
S120では、第二始動口スイッチ12aが遊技球を検知したか否かを判定する。否定判定の場合には(S120:No)、始動入賞処理を終了し、肯定判定の場合には(S120:Yes)、S125に進む。S125では、第二保留記憶の数が上限値(例えば、4個)に達しているか否かを判定する。肯定判定の場合には(S125:Yes)、始動入賞処理を終了し、否定判定の場合には(S125:No)、S130に進む。S130では、第二抽出乱数保留記憶処理を実行する。この第二抽出乱数保留記憶処理では、大当り決定用乱数、第二大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出し、第二保留記憶として記憶すると共に、第二保留記憶の数を示す第二保留数カウンタに1を加算して、該第二保留数カウンタの情報に従って第二特別図柄保留数表示装置19を点灯させるために必要な処理を行う。
次に、主制御装置80で実行する当否判定処理を、図7~10のフローチャートを用いて説明する。当否判定処理は、メインルーチンから実行される処理である。
当否判定処理では、図7に示すように、特別電動役物1
5の作動中(すなわち、大当り遊技または小当り遊技の実行中)であるか否かを判定する(S150)。そして、肯定判定の場合には(S150:Yes)、当否判定処理を終了し、否定判定の場合には(S150:No)、S155に進む。S155では、第一,第二特別図柄の変動表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S155:Yes)、図9のS260に進み、否定判定の場合には(S155:No)、S160に進む。S160では、第一,第二特別図柄の確定表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S160:Yes)、図10のS300に進み、否定判定の場合には(S160:No)、S165に進む。
S165では、第二保留記憶があるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S165:Yes)、S170に進み、否定判定の場合には(S165:No)、S175に進む。S170では、第二保留記憶の数をデクリメントすると共に、最も古い第二保留記憶を選択し、当該第二保留記憶に記憶された情報(乱数値等の数値データ)を大当り判定用の所定のバッファに移動させる。その後に、S185に進む。
S175では、第一保留記憶があるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S175:Yes)、S180に進み、否定判定の場合には(S175:No)、当否判定処理を終了する。S180では、第一保留記憶の数をデクリメントすると共に、最も古い第一保留記憶を選択し、上記S170と同様に、当該第一保留記憶に記憶された情報を大当り判定用の所定のバッファに移動処理させ、その後に、S185に進む。尚、本実施例の当否判定処理では、第一保留記憶よりも第二保留記憶を優先して、当否判定の対象とする。そのため、第一保留記憶は、第二保留記憶が無い場合にのみ、当否判定の対象となる。
S185では、確率変動状態であることを示す確変フラグが1か否かを判定し、肯定判定の場合には(S185:Yes)、S190に進み、否定判定の場合には(S185:No)、S195に進む。
S190では、確変モードの当選確率に対応する当否判定用テーブル(確変テーブル)を選択し、選択した確変テーブルに基づいて、大当り判定用のバッファに移動された大当り判定用乱数を、大当りか否か判定し、当該大当り判定用乱数に係る保留記憶を消化する。ここで、本実施例では、選択した確変テーブルに基づいて、大当り判定用乱数が、小当りか否かも判定する。このS190の処理後に、図8のS200に進む。
一方、S195では、通常モードの当選確率に対応する当否判定用テーブル(通常テーブル)を選択し、選択した通常テーブルに基づいて、大当り判定用のバッファに移動された大当り判定用乱数を、大当りか否か判定し、当該大当り判定用乱数に係る保留記憶を消化する。ここで、本実施例では、選択した通常テーブルに基づいて、大当り判定用乱数が、小当りか否かも判定する。このS195の処理後に、図8のS200に進む。
図8のS200では、S190又はS195の判定結果に基づいて、大当りか否かを判定し、肯定判定の場合には(S200:Yes)、S205に進み、否定判定の場合には(S200:No)、S220に進む。 S205では、消化した保留記憶に係る大当り図柄決定用乱数に基づき大当り図柄を決定する。そして、S210に進む。
S210の変動パターン決定処理では、消化した保留記憶に係る変動パターン決定用乱数およびリーチ判定乱数等(大当り判定用のバッファ内の変動パターン決定用乱数およびリーチ判定乱数等)と前記確変フラグとに基づいて、特別図柄の変動時間を決定し、該変動時間に応じて特別図柄の変動パターンを決定する。さらに、リーチ演出の実行有無とリーチ演出の種別(後述するノーマルリーチ演出およびスペシャルリーチ演出)とを決定する。 詳述すると、確変フラグに応じて、選定可能な特別図柄の変動時間が予め定められており、前記した変動パターン決定用乱数やリーチ判定乱数等に従って特別図柄の変動時間が決定される。すなわち、確変フラグ=0の場合(通常遊技状態)には、非開放延長モードであることから、非開放延長モードに対応する特別図柄の変動時間を選択可能とし、消化した保留記憶の変動パターン決定用乱数やリーチ判定乱数等により特別図柄の変動時間を決定する。一方、確変フラグ=1の場合(確変遊技状態)には、特別図柄の変動時間を短縮する開放延長モードであることから、開放延長モードに対応する特別図柄の変動時間を選択可能とし、変動パターン決定用乱数やリーチ判定乱数等により変動時間を決定する。尚、リーチ判定乱数は、予め定められた各種リーチ演出(後述するノーマルリーチ演出およびスペシャルリーチ演出)を実行するか否かを決定するために用いられる。
続くS215では、大当り遊技のラウンド数、大入賞口の開放パターン、大当り遊技に係る演出時間、インターバル時間、及び大当り遊技の演出態様等を設定し、S250に進む。
一方、S200の否定判定から続くS220では、S190又はS195の判定結果に基づいて、小当りか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S220:Yes)、S225に進み、否定判定の場合には(S220:No)、S240に進む。
S225では、消化した保留記憶に係る大当り図柄決定用乱数に基づき小当り図柄を決定し、S230に進む。S230では、上記したS210と同様に、消化した保留記憶に係るリーチ判定用乱数および変動パターン決定用乱数等と前記確変フラグとに基づいて、特別図柄の変動時間を決定し、該変動時間に応じて特別図柄の変動パターンを決定する。このS230の後に、S235に進む。S235では、小当り遊技における大入賞口の開放パターン、小当り遊技に係る演出時間、および小当り遊技の演出態様などを設定し、S250に進む。
さらに、S220の否定判定から続くS240では、前記S210と同様に、消化した保留記憶に係るリーチ判定用乱数および変動パターン決定用乱数等と確変フラグとに基づいて、特別図柄の変動時間と変動パターンとを決定すると共に、これに先だって、ハズレ図柄を決定する処理を行う。このS240の後に、S245に進み、ハズレにかかる処理を行う。そして、S250に進む。尚、本実施例では、S240でハズレ図柄を決定する処理を行うようにしたが、これに限らず、S240の前に、ハズレ図柄を決定する処理を備えた構成であっても良い。
S250では、前記S170およびS180でデクリメントした保留記憶の数を示す保留数コマンドをサブ統合制御装置83に送信する。さらに、前記S190又はS195による抽選結果(大当り、小当り、又はハズレ)の情報を含むコマンドと、前記S205で決定した大当り遊技内容や特別図柄の変動時間や特別図柄の停止態様等を含む変動開始コマンドとをサブ統合制御装置83に送信する。この変動開始コマンドには、消化された保留記憶が第一保留記憶か第二保留記憶かを示す情報と、各種リーチ演出を実行するか否かの情報とを含む。さらに、消化された保留記憶に応じて、第一特別図柄表示装置9または第二特別図柄表示装置10を駆動制御して第一特別図柄または第二特別図柄を変動開始させ、当否判定処理を終了する。 尚、サブ統合制御装置83は、こうしたコマンドを受信すると、該コマンドに示された情報(第一保留記憶数および第二保留記憶数、特別図柄の変動時間、各種リーチ演出の有無、当否判定結果、特別図柄の停止態様、大当り遊技内容など)を所定のバッファに記憶する。そして、サブ統合制御装置83は、前記変動開始コマンドに伴って演出図柄制御装置82へコマンドを送信し、該演出図柄制御装置82は、受信した該コマンドに従って演出図柄表示装置6を駆動制御して、特別図柄の停止図柄態様および変動パターンの情報に対応する特別演出図柄の表示を開始する。
上記したS155の肯定判定から続く図9のS260では、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S260:Yes)、S265に進み、否定判定の場合には(S260:No)、当否判定処理を終了する。S265では、特別図柄の変動表示を終了し、特別図柄の確定図柄(すなわち、上記したS205で決定した大当り図柄、S225で決定した小当り図柄、又はS240で決定したハズレ図柄)を表示させると共に、サブ統合制御装置83に、演出図柄の確定表示を実行させる図柄確定コマンドを送信し、当否判定処理を終了する。
また、上記したS160の肯定判定から続く図10のS300では、特別図柄の確定表示の継続時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S300:Yes)、S305に進み、否定判定の場合には(S300:No)には、当否判定処理を終了する。S305では、特別図柄の確定表示を終了し、S310に進む。S310では、確定表示された特別図柄が大当りになる図柄か否かを判定し、肯定判定の場合には(S310:Yes)、S315に進み、否定判定の場合には(S310:No)、S360に進む。S315では、確率変動状態であることを示す確変フラグを参照して、確変フラグ=1である場合には確変フラグをクリアし(S320)、S340に進む。その後、状態指定コマンド送信処理(S340)、条件装置作動開始処理(S345)、役物連続作動装置作動開始処理(S350)、大当り開始演出処理(S355)を順次実行することで、大当り遊技の態様を示すコマンドや、大当り遊技の開始を指示するコマンド等をサブ統合制御装置83に送信する等して大当り遊技を開始し、当否判定処理を終了する。 ここで、本実施例の状態指定コマンド送信処理(S340)にあっては、確変フラグがクリアされた場合に(S320)、確変遊技状態の終了を示す情報を、サブ統合制御装置83に送信する。
一方、S310の否定判定から続くS360では、確変フラグを参照し、該フラグ=1である場合には(S360:Yes)、確変モード中に実行可能な当否判定の残り回数(確変回数)を参照する(S365)。そして、確変回数=0である場合には(S365:Yes)、確変フラグをクリアし(S370)、S390に進む。S390では、状態指定コマンド送信処理を実行し、S395に進む。この状態指定コマンド送信処理(S390)では、確変フラグがクリアされた場合に(S370)、確変遊技状態の終了を示す情報を、サブ統合制御装置83に送信する。
S395では、確定表示された特別図柄が小当りになる図柄か否かを判定し、肯定判定の場合には(S395:Yes)、S400に進み、特別電動役物作動開始処理(S400)、小当り開始演出処理(S405)を順次実行することで、小当り遊技の態様を示すコマンドや、小当り遊技の開始を指示するコマンド等をサブ統合制御装置83に送信する等して小当り遊技を開始し、当否判定処理を終了する。また、S395で否定判定の場合(S395:No)には、当否判定処理を終了する。
次に、主制御装置80で実行する大当り遊技処理を、図11~13のフローチャートを用いて説明する。この大当り遊技処理は、上記した当否判定処理により大当りとなった場合に、上記したメインルーチンの特別遊技処理から実行される処理である。
大当り遊技処理では、図11に示すように、役物連続作動装置の作動中(すなわち、大当り遊技の実行中)であるか否かを判定する(S500)。ここで、肯定判定の場合には(S500:Yes)、S505に進み、否定判定の場合には(S500:No)、大当り遊技処理を終了する。
S505では、大入賞口14の開放中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S505:Yes)、図12のS550に進み、否定判定の場合には(S505:No)、S510に進む。S510では、大当り遊技における各開閉ラウンドのインターバル中であるか否かを判定する。肯定判定の場合には(S510:Yes)、図12のS570
に進み、否定判定の場合には(S510:No)、S515に進む。S515では、大当り遊技の終了演出中であるか否かを判定する。肯定判定の場合には(S515:Yes)、図13のS600に進み、否定判定の場合には(S515:No)、S520に進む。
S520では、大当り遊技における開始演出時間が経過したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S520:Yes)、S525に進み、否定判定の場合には(S520:No)、大当り遊技処理を終了する。S525では、大入賞口開放処理を実行し、大入賞口14を開放させる。S525の後に、大当り遊技処理を終了する。
上記のS505の肯定判定から続く図12のS550では、大入賞口14に入賞した遊技球の数が10個となったか否かを判定する。肯定判定の場合には(S550:Yes)、S560に進み、否定判定の場合には(S550:No)、S555に進む。S555では、大入賞口14の開放時間(例えば、30秒間)が終了したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S555:Yes)、S560に進み、否定判定の場合には(S555:No)、大当り遊技処理を終了する。S560では、大入賞口閉鎖処理を実行し、大入賞口14を閉鎖させる。S560の後に、S565に進む。S565では、大当り遊技の各ラウンドのインターバルを設定する大当りインターバル処理を実行し、大当り遊技処理を終了する。
一方、上記のS510の肯定判定から続くS570では、大当り遊技のインターバル時間が経過したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S570:Yes)、S575に進み、否定判定の場合には(S570:No)、大当り遊技処理を終了する。S575では、最終ラウンド(16ラウンド)の終了か否かを判定し、肯定判定の場合には(S575:Yes)、S580に進み、否定判定の場合には(S575:No)、S585に進む。S580では、大当り遊技を終了させる際の演出を行う大当り終了演出処理を実行し、大当り遊技処理を終了する。S585では、大入賞口開放処理を実行し、大入賞口14を開放させる。S585の後に、大当り遊技処理を終了する。
また、上記のS515の肯定判定から続く図13のS600では、終了演出の時間が終了したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S600:Yes)、S605に進み、該S605とS610とを順次実行する一方、否定判定の場合には(S600:No)、大当り遊技処理を終了する。S605とS610とでは、役物連続作動装置と条件装置とを停止させ、S615に進む。S615では、大当り遊技後に確率変動状態に移行するか否かを判定する。肯定判定の場合には(S615:Yes)、確率変動状態を継続する大当り抽選の回数(確変回数)を設定し(S620)、確変フラグをセットし(S625)、S640に進む。S640とS645とでは、サブ統合制御装置83に対して、大当り遊技に関する演出を終了させる大当り終了コマンドを送信する処理と、状態指定コマンド送信処理とを実行し、大当り遊技処理を終了する。
次に、本発明の要部について、実施例1~3で説明する。
前述したように、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信される変動開始コマンドに従って、演出図柄表示装置6で特別演出図柄101a~101cを表示制御する。具体的に言うと、サブ統合制御装置83は、変動開始コマンドを受信すると、該変動開始コマンドに含まれる情報に基づいて、特別演出図柄101a~101cの変動開始から確定停止に至る一連の擬似特別演出とリーチ演出とを表示するための擬似演出表示パターンを決定し、該擬似演出表示パターンに従って演出図柄表示装置6で擬似特別演出とリーチ演出とを表示制御する(図19~図22参照)。尚、リーチ演出を実行しない場合には、擬似演出表示パターンに従って、擬似特別演出が表示されて、リーチ演出を表示しない。
リーチ演出の実行か否か(ノーマルリーチ演出またはスペシャルリーチ演出を実行するかリーチ演出の非実行か)は、前述したように、主制御装置80による当否判定処理で決定され、これら情報が変動開始コマンドによりサブ統合制御装置83に送信される。サブ統合制御装置83は、変動開始コマンドの情報にリーチ演出の実行が含まれていると、該変動開始コマンドに含まれる当否判定結果の情報(大当り、小当り、又はハズレ)と特別図柄の変動時間の情報等に従って、リーチ演出の演出態様を決定し、決定したリーチ演出の演出態様を表示するための擬似演出表示パターンを決定する。 ここで、実施例1にあっては、リーチ演出として、ノーマルリーチのみの演出(以下、ノーマルリーチ演出と言う)と、ノーマルリーチからスペシャルリーチに発展する演出(以下、スペシャルリーチ演出と言う)との2種類が設定されており、リーチ演出が実行される場合に、いずれか一方のリーチ演出が選択決定される。尚、本実施例にあって、ノーマルリーチ演出は、当否判定結果がハズレの場合に選択される可能性があるものの、該当否判定結果が大当り場合には選択されない。一方、スペシャルリーチ演出は、当否判定結果が大当りの場合に必ず選択され、該当否判定結果がハズレの場合にも選択される。そのため、スペシャルリーチ演出は、ノーマルリーチ演出に比して、遊技者に大当りの発生を期待させることができ、大当り確定することとなる期待度(換言すると、特別演出図柄101a~101cが所定の大当り停止態様で確定停止することとなる期待度)が高いものとなっている。
さらに、実施例1では、スペシャルリーチ演出中に、前記期待度を示唆する期待演出と期待キャラクタ図柄125とが表示される。この期待演出は、スペシャルリーチ演出中に表示されるタイトル図柄121a~121c、セリフ図柄123a~123c、およびカットイン図柄126~128により構成されており(図14)、これらの組み合わせによって、第1~第9期待演出の9種類が設定されている(図15)。ここで、タイトル図柄121a~121cとセリフ図柄123a~123cとには、図14に示すように、白色、赤色、および金色の三色が設定されている。そして、白色のタイトル図柄121a、赤色のタイトル図柄121b、金色のタイトル図柄121cの順で、前記期待度が高くなることを示唆する。同様に、白色のセリフ図柄123a、赤色のセリフ図柄123b、金色のセリフ図柄123cの順で、前記期待度が高くなることを示唆する。また、カットイン図柄126~128には、小カットイン図柄126と、大カットイン図柄127と、特殊カットイン図柄128との三種類が設定されており、小カットイン図柄126、大カットイン図柄127、特殊カットイン図柄128の順で、前記期待度が高くなることを示唆する。尚ここで、小カットイン図柄126と大カットイン図柄127とは、図柄サイズが異なるのみで、表示内容は同じである一方、特殊カットイン図柄128は、小カットイン図柄126および大カットイン図柄127と表示内容が異なる。
前記第1~第9期待演出は、図15に示すように、タイトル図柄121a~121cとセリフ図柄123a~123cとカットイン図柄126~128との組み合わせによって、低い期待度を示唆するグループ(第1~第3期待演出)と、中程度の期待度を示唆するグループ(第4~第6期待演出)と、高い期待度を示唆するグループ(第7~第9期待演出)とに分けられる。すなわち、第1~第3期待演出は、白色のタイトル図柄121aおよびセリフ図柄123aと小カットイン図柄126とをメインに含むものであり、低い期待度を示唆する。第4~第6期待演出は、赤色のタイトル図柄121bおよびセリフ図柄123bと大カットイン図柄127とをメインに含むものであり、中程度の期待度を示唆する。第7~第9期待演出は、金色のタイトル図柄121cおよびセリフ図柄123cと特殊カットイン図柄128とをメインに含むものであり、高い期待度を示唆する。
また、前記期待キャラクタ図柄125は、その表示によって、前記期待度が高いことを示唆するものである。実施例1にあっては、一種類の期待キャラクタ図柄125が設定されている(図22参照)。
こうした第1~第9期待演出と期待キャラクタ図柄125とは、予め設定された期待演出選択テーブルによって、スペシャルリーチ演出中に表示されるものが選択決定される。実施例1では、三種類の第一~第三期待演出選択テーブルが設定されており、前記変動開始コマンドに含まれる当否判定結果に基づいて、一の期待演出選択テーブルを選択して有効とし、有効とした期待演出選択テーブルに従って、いずれか一の期待演出を選択決定し且つ期待キャラクタ図柄125の表示または非表示を決定する。
ここで、第一~第三期待演出選択テーブルには、図16に示すように、前記第1~第9期待演出を選択決定するための選択確率と、期待キャラクタ図柄125を表示するための表示確率とが夫々設定されている。 具体的には、第一期待演出選択テーブルは、図16(A)に示すように、第1~第3期待演出の各選択確率が25%に夫々設定されており、低い期待度を示唆する第1~第3期待演出のいずれかが選択される確率が75%である。そして、第4,第5期待演出の各選択確率が10%、第6期待演出の選択確率が5%に設定されており、中程度の期待度を示唆する第4~第6期待演出のいずれかが選択される確率が25%である。このように第一期待演出選択テーブルでは、低い期待度を示唆する第1~第3期待演出が最も選択され易く、中程度の期待度を示唆する第4~第6期待演出が選択される場合もある。尚、第一期待演出選択テーブルでは第7~第9期待演出が選択されない(選択確率=0%)。また、図16(B)に示すように、第一期待演出選択テーブルでは、期待キャラクタ図柄125の表示確率が5%に設定されていることから、該期待キャラクタ図柄125の表示が希に選択される。 第二期待演出選択テーブルは、図16(A)に示すように、第1期待演出の選択確率が10%、第2,第3期待演出の各選択確率が20%に設定されており、低い期待度を示唆する第1~第3期待演出のいずれかが選択される確率が50%である。そして、第4,第5期待演出の各選択確率が15%、第6期待演出の選択確率が10%であり、中程度の期待度を示唆する第4~第6期待演出のいずれかが選択される確率が40%である。そして、第7,第8期待演出の各選択確率が4%、第9期待演出の選択確率が2%に夫々設定されており、高い期待度を示唆する第7~第9期待演出のいずれかが選択される確率が10%である。このように第二期待演出選択テーブルでは、低い期待度の第1~第3期待演出と中程度の期待度の第4~第6期待演出とが選択され易く、高い期待度の第7~第9期待演出も希に選択され得る。また、図16(B)に示すように、第二期待演出選択テーブルでは、期待キャラクタ図柄125の表示確率が20%に設定されている。そのため、期待キャラクタ図柄125の表示が選択される確率は低いものの、前記第一期待演出選択テーブルよりも高い確率で選択され得る。 第三期待演出選択テーブルは、図16(A)に示すように、第1期待演出の選択確率が5%、第2期待演出の選択確率が10%、第3期待演出の選択確率が15%に設定されており、低い期待度を示唆する第1~第3期待演出のいずれかが選択される確率が30%である。そして、第4,第5期待演出の各選択確率が15%、第5期待演出の選択確率が10%に設定されており、中程度の期待度を示唆する第4~第6期待演出のいずれかが選択される確率が40%である。そして、第7~第9期待演出の各選択確率が10%に夫々設定されており、高い期待度を示唆する第7~第9期待演出のいずれかが選択される確率が30%である。このように第三期待演出選択テーブルでは、前記第一、第二期待演出選択テーブルに比して、低い期待度の第1~第3期待演出が選択され難い一方、高い期待度の第7~第9期待演出が選択され
易い。また、図16(B)に示すように、第三期待演出選択テーブルでは、期待キャラクタ図柄125の表示確率が60%に設定されていることから、該期待キャラクタ図柄125が表示され易い。
こうした第一~第三期待演出選択テーブルが設定されていることにより、第一期待演出選択テーブルを有効とした場合には、スペシャルリーチ演出中における前記期待演出の表示と期待キャラクタ図柄125の表示または非表示とによって前記期待度が低いことを示唆し易く、第三期待演出選択テーブルを有効とした場合には、前記期待演出の表示と期待キャラクタ図柄125の表示または非表示とによって前記期待度が高いことを示唆し易い。また、第二期待演出テーブルを有効とした場合には、前記第一期待演出選択テーブルと第三期待演出選択テーブルとの中間的な期待度を示唆し得る。
前述したように、これら第一~第三期待演出選択テーブルは、主制御装置80から送信された当否判定結果に基づいて選択されて、前記期待演出の選択と期待キャラクタ図柄125の表示とを決定するために用いられる。実施例1にあっては、図17に示すように、前記当否判定結果が大当りの場合とハズレ又は小当りの場合とで、第一~第三期待演出選択テーブルの各選択確率が夫々設定されている。ここで、当否判定結果が大当りの場合には、第三期待演出選択テーブルを選択して有効とする確率が最も高く、第一期待演出選択テーブル選択して有効とする確率が極めて低い。一方、当否判定結果がハズレ又は小当りの場合には、第一期待演出選択テーブルと第二期待演出選択テーブルとを選択し易く、第三期待演出選択テーブルを選択して有効とする確率が低い。
尚、このように当否判定結果に基づいて選択される第一~第三期待演出選択テーブルには、各期待演出の選択確率が夫々設定されており、期待演出を選択決定する傾向が相互に異なる。こうした傾向を有する各期待演出選択テーブルが当否判定結果に応じて選択されることから、第1~第9期待演出の期待度が定められているとも換言できる。すなわち、大当り判定結果により選択され易い第三期待演出選択テーブルは、第一,第二期待演出選択テーブルに比して、第7~第9期待演出が選択決定され易い。そのため、第7~第9期待演出が表示されると、大当り発生(特別演出図柄が大当り図柄態様で確定停止すること)の可能性が高く、高い期待度を示唆できる。一方、ハズレ判定結果により選択され易い第一期待演出選択テーブルは、第二,第三期待演出選択テーブルに比して、第1~第3期待演出が選択決定され易い。そして、第1~第3期待演出は、第二,第三期待演出選択テーブルでも選択決定される。こうしたことから、第1~第3期待演出が表示されると、大当り発生の可能性が低く、低い期待度を示唆できる。また、第4~第6期待演出は、第一~第三期待演出選択テーブルのいずれでも選択決定され得ることから、中程度の期待度を示唆できる。
次に、特別図柄の変動に対応する前記擬似特別演出とリーチ演出とを表示制御する擬似演出制御処理を、図18のフローチャートを用いて説明する。この擬似演出制御処理は、サブ統合制御装置83で定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に夫々実行される処理であり、前記当否判定処理のS250により主制御装置80から変動開始コマンドを受信した際に実行される。 そして、本実施例にあっては、サブ統合制御装置83が、図示しない乱数抽出処理により、変動開始コマンドの受信を契機として、テーブル選択乱数と期待演出選択乱数とを抽出し、抽出した各乱数を所定のバッファに記憶する。テーブル選択乱数と期待演出選択乱数とは、夫々に所定個数の整数値をとり、定期的(前記のタイマ割り込み処理毎)に昇順に作成される。
擬似演出制御処理は、S800で、主制御装置80から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S800:Yes)、S805へ進み、否定判定の場合には(S800:No)、擬似演出制御処理を終了する。
S805では、前記した擬似演出表示パターンを決定する処理を行う。この処理では、変動開始コマンドに含まれる当否判定結果の情報、リーチ演出に関する情報、変動パターンの情報、および特別図柄の変動時間の情報等を確認し、これら各情報に従って、特別演出図柄101a~101cの変動開始から変動終了までの一連の変動態様と、該特別演出図柄101a~101cを確定停止する停止態様とを決定すると共に、リーチ演出を行う場合にはリーチ演出の演出態様を決定する。そして、特別演出図柄101a~101cの変動態様および停止態様からなる擬似特別演出と、前記リーチ演出の演出態様とを表示する擬似演出表示パターンを決定する。 ここで、変動開始コマンドには、前述したように、各種リーチ演出を実行するか否かの情報(ノーマルリーチ演出またはスペシャルリーチ演出を実行する否かの情報)が含まれていることから、当該情報に従ってリーチ演出の演出態様を決定する。すなわち、変動開始コマンドにノーマルリーチ演出の実行を示す情報が含まれている場合には、該ノーマルリーチ演出の演出態様を決定する一方、スペシャルリーチ演出の実行を示す情報が含まれている場合には、該スペシャルリーチ演出の演出態様を決定する。また、リーチ演出を実行しない情報(ノーマルリーチ演出の非実行かつスペシャルリーチ演出の非実行の情報)が含まれている場合には、リーチ演出の演出態様を無しとする。
尚、前述したように、ノーマルリーチ演出またはスペシャルリーチ演出の実行か否かは主制御装置80で決定される(当否判定処理のS210等)。ここで、当否判定結果がハズレの場合には、スペシャルリーチ演出に比してノーマルリーチ演出の実行が決定され易く、当否判定結果が大当りの場合には、スペシャルリーチ演出の実行が決定される。このようにノーマルリーチ演出およびスペシャルリーチ演出の実行が決定されることから、スペシャルリーチ演出は、ノーマルリーチ演出に比して、特別演出図柄が大当りを示す停止態様で確定する期待度が高いリーチ演出である。
続くS810では、前記S805でスペシャルリーチ演出が決定されたか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S810:Yes)、S815へ進み、否定判定の場合には(S810:No)、S830に進む。
S815では、テーブル選択処理を実行する。このテーブル選択処理では、変動開始コマンドに含まれる当否判定結果の情報と、前記乱数抽出処理により抽出してバッファに記憶したテーブル選択乱数とに従って、前記した第一~第三期待演出選択テーブルのいずれか一を選択して有効とする。ここで、当否判定結果が大当りの場合には、図17に示すように、第三期待演出選択テーブルを選択する確率が最も高く、第一期待演出選択テーブルを選択する確率が極めて低い。一方、当否判定結果がハズレの場合には、第一,第二期待演出選択テーブルを選択し易く、第三期待演出選択テーブルを選択し難い。
続くS820では、期待演出決定処理を実行する。この期待演出決定処理では、前記S815で有効とした期待演出選択テーブルと、前記乱数抽出処理により抽出してバッファに記憶した期待演出選択乱数とに従って、前記第1~第9期待演出のいずれか一を選択決定すると共に、前記期待キャラクタ図柄125の表示または非表示を決定する。そして、選択決定した期待演出を表示するための演出態様を定めて、スペシャルリーチ演出で当該期待演出を表示するためのデータを、前記S805で決定した擬似演出表示パターンに組み込む。同様に、期待キャラクタ図柄125の表示を決定した場合には、当該期待キャラクタ図柄125を表示するためのデータを、前記擬似演出表示パターンに組み込む。 ここで、第一~第三期待演出選択テーブルには、前述したように各期待演出の選択確率と期待キャラクタ図柄125の表示確率とが設定されていることから(図16)、第1~第3期待演出の表示によって、低い期待度を示唆し、第7~第9期待演出の表示によって、高い期待度を示唆できる。さらに、期待キャラクタ図柄125の表示によって、高い期待度を示唆することができる。
続くS830では、擬似演出表示処理を実行する。この擬似演出表示処理では、前記S805またはS820で決定した擬似演出表示パターンの情報を含む表示コマンドを、演出図柄制御装置82に送信する。この表示コマンドの送信により、サブ統合制御装置83は、演出図柄制御装置82を介して、演出図柄表示装置6で擬似演出表示パターンに従う擬似特別演出とリーチ演出とを表示制御する。ここで、演出図柄制御装置82に送信する表示コマンドには、スペシャルリーチ演出を実行する場合に、前記S805とS820とで決定した擬似演出表示パターンの情報が含まれる一方、該ノーマルリーチ演出の実行またはリーチ演出の非実行の場合に、前記S805で決定した擬似演出表示パターンの情報が含まれる。 演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から前記表示コマンドを受信すると、該表示コマンドに含まれる擬似演出表示パターンの情報に従って、該擬似演出表示パターンを表示するための動画データを生成する。すなわち、演出図柄制御装置82には、前記動画データの生成に用いられる多数のデータが予め記憶されており、該多数のデータの中から、前記表示コマンドに基づいて擬似演出表示パターンの構成に必要な複数のデータを選択して、この選択した複数のデータを組合わせることによって前記動画データを生成する。そして、演出図柄表示装置6を駆動制御して、この動画データを再生することにより、前記S805又はS820で決定した擬似演出表示パターンによる擬似特別演出とリーチ演出とを表示する。
このように演出図柄表示装置6の画面で表示される擬似特別演出とリーチ演出との表示例を、以下に説明する。
第一始動口11への入球を契機として第一特別図柄表示装置9で第一特別図柄が変動開始すると(又は、第二始動口12への入球を契機として第二特別図柄表示装置10で第二特別図柄が変動開始すると)、これに伴って、図19(A)に示すように、演出図柄表示装置6の画面で特別演出図柄101a~101cの変動表示を開始する。ここで、特別演出図柄101a~101cは、「0」~「9」までの数字を模した10個の図柄により夫々構成されており、いずれかの図柄で停止表示される。そして、各特別演出図柄101a~101cの停止図柄の組み合わせにより、該特別演出図柄101a~101cの停止態様が確定する。ここで、特別演出図柄101a~101cを全て同じ図柄で停止表示する組み合わせが、大当りを示す停止態様であり、該特別演出図柄101a~101cを所定図柄で停止表示した組み合わせ(例えば、「1」,「2」,「3」の組み合わせ)が、小当りを示す停止態様であり、これ以外の組み合わせが、ハズレを示す停止態様である。
そして、リーチ演出を行う場合には、図19(B)に示すように、左右の特別演出図柄101a,101cが同じ図柄で停止表示して、リーチ演出が開始される。このリーチ演出では、特別演出図柄101a,101cを同じ図柄で停止表示すると共に、リーチであることを示すメッセージ図柄105が表示される。
リーチ演出がノーマルリーチ演出である場合には、図19(C)に示すように、リーチ演出用のキャラクタ図柄111が表示されると共に、特別演出図柄101a~101cが演出図柄表示装置6の画面右上部で縮小表示される。そして、図19(D)に示すように、特別演出図柄101bが、特別演出図柄101a,101cと異なる図柄で停止表示した後に、図19(E)に示すように、特別演出図柄101a~101cが拡大表示されると共に、ハズレを示すメッセージ図柄106が表示される。これにより、ハズレが確定する。
一方、リーチ演出がスペシャルリーチ演出である場合には、図20(A)に示すように、左右の特別演出図柄101a,101
cが同じ図柄で停止表示してリーチ演出が開始され、図20(B)に示すように、キャラクタ図柄111が表示される。このようにリーチ演出の序盤では、ノーマルリーチ演出と同様の演出が実行される。その後、スペシャルリーチに発展したことを示すタイトル図柄121aが表示されると共に、岩を模した演出図柄114が表示される。このようにスペシャルリーチ専用のタイトル図柄121aと演出図柄114とが表示されることにより、遊技者にノーマルリーチからスペシャルリーチへ発展したように見せる演出を行う。 ここで、例えば、前記当否判定処理による判定結果がハズレであり、且つ前記擬似演出制御処理により第1期待演出の表示と期待キャラクタ図柄125の非表示とが決定した場合には、白色のタイトル図柄121aが表示される。
この後、スペシャルリーチ演出では、図20(D)に示すように、キャラクタ図柄111と演出図柄114とによる演出が実行されると共に、この演出中に、キャラクタ図柄111のセリフを示す白色のセリフ図柄123aが表示される。そして、特別図柄の変動時間が終盤となると、図20(E)に示すように、演出図柄表示装置6の画面では、前記第1期待演出による小カットイン図柄126が表示される。この後、特別図柄の確定停止に伴って、図20(F)に示すように、特別演出図柄101bが、左右の特別演出図柄101a,101cと異なる図柄で停止表示してハズレを確定すると共に、ハズレを示すメッセージ図柄106が表示される。
このように第1期待演出を含むスペシャルリーチ演出が実行された場合には、白色のタイトル図柄121aと、白色のセリフ図柄123aと、小カットイン図柄126とが順次表示される。第1期待演出では、期待度の低いタイトル図柄121a、セリフ図柄123a、小カットイン図柄126が順次表示されるバランス良い演出が実行される。尚、この第1期待演出は期待度の低いものであることから、スペシャルリーチ演出に発展したことのみによって遊技者の期待感を高め得る。
また、当否判定結果がハズレであり且つ第4期待演出の表示と期待キャラクタ図柄125の非表示とが決定された場合には、特別演出図柄101a,101cが同じ図柄で停止表示してリーチ演出が開始された後(図20(A),(B)参照)、図21(A)に示すように、スペシャルリーチに発展したことを示す白色のタイトル図柄121aが表示される。そして、図21(B)に示すように、キャラクタ図柄111と演出図柄114とによる演出中に赤色のセリフ図柄123bが表示された後、特別図柄の変動時間の終盤で、図21(C)に示すように大カットイン図柄127が表示される。この後、特別図柄の確定停止に伴って、図21(D)に示すように、特別演出図柄101bが、左右の特別演出図柄101a,101cと異なる図柄で停止表示してハズレを確定すると共に、ハズレを示すメッセージ図柄106が表示される。 このように第4期待演出を含むスペシャルリーチ演出が実行された場合には、期待度の低い白色のタイトル図柄121aの表示後に、中程度の期待度を示唆する赤色のセリフ図柄123bおよび大カットイン図柄127が表示されることから、全体として中程度の期待度を示唆するバランス良い演出が実行される。尚、この第4期待演出の表示では、スペシャルリーチ演出により高まった遊技者の期待感を、さらに高めることができる。
また、当否判定結果が大当りであり且つ第9期待演出の表示と期待キャラクタ図柄125の表示とが決定された場合には、特別演出図柄101a,101cが同じ図柄で停止表示してリーチ演出が開始された後(図20(A),(B)参照)、図22(A)に示すように、スペシャルリーチに発展したことを示す金色のタイトル図柄121cが表示される。そして、図22(B)に示すように、キャラクタ図柄111と演出図柄114とによる演出中に金色のセリフ図柄123cが表示されると共に、当該演出中の所定タイミングで前記期待キャラクタ図柄125が表示される。さらに、特別図柄の変動時間の終盤で、図22(C)に示すように特殊カットイン図柄128が表示される。この後、特別図柄の確定停止に伴って、図22(D)に示すように、特別演出図柄101bが、左右の特別演出図柄101a,101cと同じ図柄で停止表示して大当りを確定すると共に、大当りを示すメッセージ図柄107が表示される。 このように第9期待演出を含むスペシャルリーチ演出が実行された場合には、金色のタイトル図柄121cと、金色のセリフ図柄123cと、特殊カットイン図柄128とが順次表示されることによって、全体として期待度の高いバランス良い演出が実行される。さらに、期待キャラクタ図柄125の表示によって、さらに期待度が高いことを示唆できる。こうした第9期待演出と期待キャラクタ図柄125との表示によって、遊技者の期待感を著しく向上させることができる。
次に実施例1の特徴を説明する。 実施例1のパチンコ機1は、低い期待度を示唆する第1~第3期待演出が高確率で選択決定される第一期待演出選択テーブルと、前記第1~第3期待演出と中程度の期待度を示唆する第4~第6期待演出とが選択決定され易い第二期待演出選択テーブルと、高い期待度を示唆する第7~第9期待演出が前記第一,第二期待演出選択テーブルに比して高確率で選択決定される第三期待演出選択テーブルとを備え、当否判定結果に基づいて一の期待演出選択テーブルを選択し、選択した期待演出選択テーブルに従って、スペシャルリーチ演出中に表示する第1~第9期待演出を決定するようにしたものである。 かかる構成にあっては、第一~第三期待演出選択テーブル毎で、第1~第9期待演出を選択決定する傾向が夫々異なることから、当否判定結果により選択されて有効とする期待演出テーブルの傾向に応じて該第1~第9期待演出を選択決定する。すなわち、いずれの期待演出選択テーブルを有効とするかによって、選択決定される期待演出の傾向が定まる。これにより、スペシャルリーチ演出中に表示される期待演出の演出バランスに優れ、該期待演出の全体で、期待度をバランス良く示唆することができる。さらに、本構成の第1~第9期待演出は、夫々が略同レベルの期待度を示唆する複数の演出内容(タイトル図柄121a~121c、セリフ図柄123a~123c、カットイン図柄126~128)により構成されていることから、スペシャルリーチ演出中の表示により期待度を安定して示唆できる。そのため、各期待演出を構成する演出内容に対する遊技者の信頼性を適正に保つことができる。したがって、実施例1の構成によれば、スペシャルリーチ演出中に表示する期待演出によって、遊技者の期待感を効果的かつ安定して刺激でき、遊技の興趣性を飛躍的に向上できる。 さらに、実施例の構成は、当否判定結果が大当りの場合に第三期待演出選択テーブルが選択され易く、かつハズレ(又は小当り)の場合に第一期待演出選択テーブルが選択され易くしている。そのため、いずれの期待演出選択テーブルが選択されるかによって、実際の期待度が示されると言える。こうした構成によれば、遊技者は、表示される第1~第9期待演出によって、いずれの期待演出選択テーブルが選択されたかを推測して実際の期待度を判断できる。そして、表示された第1~第9期待演出によって期待演出選択テーブルを推測し難い場合にあっても、該テーブルを推測できないだけであり、該期待演出による遊技者の期待感が低減してしまうこともない。
また、前記第二期待演出選択テーブルおよび第三期待演出選択テーブルは、第1~第9期待演出のいずれも選択決定可能とするものであるから、期待度の低い第1~第3期待演出が選択決定されたり、期待度の高い第7~第9期待演出が選択決定されたりすることがあり得る。このように第二,第三期待演出選択テーブルによって、期待度に比較的大きな差を有する期待演出が選択決定されたとしても、遊技者は、演出図柄表示装置6の画面で表示される期待演出に応じた期待感を持つだけであるから、各期待演出の表示により生ずる興趣性に影響しない。 さらに、こうした第二,第三期待演出選択テーブルは、各期待演出を選択決定する前記傾向が相互に異なるものであるから、本実施例では、いずれの期待演出選択テーブルが選択されて有効となったかが、期待演出の選択決定に大きく関わる。そのため、特別演出図柄101a~101cが同じ停止態様で確定する複数回のスペシャルリーチ演出で、第1~第3期待演出と第7~第9期待演出とが表示されたとしても、これら各期待演出の示唆する期待度に疑義を生じさせることも無く、該期待演出によって遊技者の期待感を刺激するこという前述の作用効果が安定して発揮され得る。
また、本実施例では、各期待演出選択テーブルで、期待度の高い期待キャラクタ図柄125を表示する確率が夫々設定されており、選択した期待演出選択テーブルに従って該期待キャラクタ図柄125の表示または非表示を決定するようにしている。この期待キャラクタ図柄125の表示確率は、前記第1~第9期待演出の各選択確率と別に設定されていることから、該期待キャラクタ図柄125の表示によって、該期待演出と独立して期待度を示唆できる。そのため、第1~第9期待演出の期待度により高められる遊技者の期待感を、期待キャラクタ図柄125の表示により一層高めることができる。
実施例2の構成は、リーチ演出として、ノーマルリーチ演出、第一スペシャルリーチ演出、および第二スペシャルリーチ演出を備えたものであり、該第一スペシャルリーチ演出中と第二スペシャルリーチ演出中とで、前記第1~第9期待演出の表示と期待キャラクタ図柄125の表示または非表示とを実行するようにしたものである。実施例2にあって、ノーマルリーチ演出は、前述した実施例1と同様の演出が実行され、第一スペシャルリーチ演出は、前述した実施例1のスペシャルリーチ演出と同様の演出が実行される。そして、第二スペシャルリーチ演出は、第一スペシャルリーチ演出と同様のキャラクタ図柄111が魔物と戦う演出として設定されており(図示せず)、図23に示すように、スペシャルリーチ演出用のタイトル図柄131a~131cとセリフ図柄133a~133cとが表示されると共に、実施例1と同様のカットイン図柄126~128が表示される。
ここで、本実施例にあっては、ノーマルリーチから、岩を砕く演出に発展する演出を、第一スペシャルリーチ演出(実施例1のスペシャルリーチ演出と同じ)といい、魔物と戦う演出に発展する演出を、前記第二スペシャルリーチ演出と言う。すなわち、実施例では、ノーマルリーチから発展するリーチ演出として、第一スペシャルリーチ演出と第二スペシャルリーチ演出との二種類が設定されている。そして、保留記憶の消化時に、リーチ演出の実行が決定されると、ノーマルリーチ演出と第一スペシャルリーチ演出と第二スペシャルリーチ演出とのいずれか一が、主制御装置80の当否判定処理によって選択決定される。尚、当否判定結果がハズレの場合には、ノーマルリーチ演出、第一スペシャルリーチ演出、および第二スペシャルリーチ演出のいずれもが選択される可能性がある一方、当否判定結果が大当りの場合には、第一スペシャルリーチ演出と第二スペシャルリーチ演出とのいずれかが選択される(ノーマルリーチ演出は選択されない)。 尚、本実施例にあって、第二スペシャルリーチ演出は、第一スペシャルリーチ演出に比して、大当り確定することとなる期待度(特別演出図柄101a~101cが所定の大当り停止態様で確定停止することとなる期待度)が高いものとなっている。
実施例2では、前述した実施例1と同様に、第一~第三期待演出選択テーブルが設定されており、各期待演出選択テーブルに、第1~第9期待演出の選択確率が夫々設定されている(図16(A)参照)。さらに、各期待演出選択テーブルには、実施例1と同様に、期待キャラクタ図柄125の表示確率も設定されている(図16(B)参照)。
ここで、第一ス
ペシャルリーチ演出中に表示される第1~第9期待演出は、前述した実施例1と同様であり、第二スペシャルリーチ演出中に表示される第1~第9期待演出は、図23に示すように、タイトル図柄とセリフ図柄との形態が第一スペシャルリーチ演出と異なる。第二スペシャルリーチ演出の第1~第9期待演出は、白色、赤色、および金色のタイトル図柄131a~131cと、白色、赤色、および金色のセリフ図柄133a~133cと、実施例1と同様のカットイン図柄126~128とから夫々構成されている。そして、タイトル図柄131a~131cとセリフ図柄133a~133cとは、白色が低い期待度を示唆するものであり、赤色が中程度の期待度を示唆するものであり、金色が高い期待度を示唆するものである。 第二スペシャルリーチ演出の第1~第9期待演出は、第一スペシャルリーチ演出と同様の表示色を有する各タイトル図柄131a~131cとセリフ図柄133a~133cとにより夫々構成されている。すなわち、第二スペシャルリーチ演出の第1~第9期待演出は、図15中の121aを131aと、121bを131bと、121cを131cと、123aを133aと、123bを133bと、123cを133cと読み替えることで示される。例えば、第1期待演出は、白色のタイトル図柄131a、白色のセリフ図柄133a、および小カットイン図柄126により構成され、第4期待演出は、白色のタイトル図柄131a、赤色のセリフ図柄133b、および大カットイン図柄127により構成される。また、第9期待演出は、金色のタイトル図柄131c、金色のセリフ図柄133c、および特殊カットイン図柄128により構成される。
前記第一~第三期待演出選択テーブルを選択する確率は、図24に示すように、当否判定結果とリーチ演出とに応じて設定されている。ここで、第一スペシャルリーチ演出を表示する場合には、各期待演出選択テーブルを選択する夫々の確率が、前述した実施例1と同様に設定されている。一方、第二スペシャルリーチ演出を表示する場合には、当否判定結果が大当りであると、第一スペシャルリーチ演出に比して、第三期待演出選択テーブルを選択する確率が高く設定されている。そして、当否判定結果がハズレ(又は小当り)であると、第一スペシャルリーチ演出に比して、第一期待演出選択テーブルを選択する確率が高く、第三期待演出選択テーブルを選択する確率が低く設定されている。このように各期待演出選択テーブルの選択確率が設定されていることから、第二スペシャルリーチ演出では、当否判定結果が大当りの場合に、第一スペシャルリーチ演出に比して、期待度の高い第7~第9期待演出が表示され易い。このように大当りの場合に、期待度の高い第二スペシャルリーチ演出と第7~第9期待演出とが表示され易くすることによって、これら演出による信頼性を一層高めることができる。
このように実施例2では、当否判定結果とリーチ演出(第一スペシャルリーチ演出または第二スペシャルリーチ演出)とに基づいて、第一~第三期待演出選択テーブルのいずれかを選択し、選択した期待演出選択テーブルに従って第1~第9期待演出の表示と期待キャラクタ図柄125の表示または非表示とを決定する。そのため、第一スペシャルリーチ演出と第二スペシャルリーチ演出とに応じた期待度を、夫々の第1~第9期待演出の表示によって示唆できる。総じて、第一スペシャルリーチ演出、第二スペシャルリーチ演出、および第1~第9期待演出により示唆される期待度に対して、遊技者の信頼性を適正に保つことができる。
実施例2にあっては、前述した実施例1と同様の擬似演出制御処理(図18)により、擬似特別演出とリーチ演出とを制御することができる。ここで、実施例2では、擬似演出制御処理のS805により、ノーマルリーチ演出、第一スペシャルリーチ演出、または第二スペシャルリーチ演出を含む擬似演出表示パターンを決定する。そして、S810では、第一スペシャルリーチ演出または第二スペシャルリーチ演出を実行するか否かを判定し、肯定判定の場合に、S815で前記期待演出選択テーブルを選択し、S820で期待演出を選択決定する。こうした処理以外は、実施例1と同様に擬似演出制御処理が実行される。
尚、実施例2の構成は、ノーマルリーチから発展するスペシャルリーチ演出として、第一スペシャルリーチ演出と第二スペシャルリーチ演出とを備えると共に、第1~第9期待演出の表示と期待キャラクタ図柄125の表示又は非表示とを決定するための第一~第三期待演出選択テーブルを、当否判定結果とリーチ演出(第一スペシャルリーチ演出または第二スペシャルリーチ演出)とに応じて選択するようにしたものである。これ以外については、前述した実施例1と同じであることから、同じ構成要素や処理についての説明を適宜省略している。
実施例2の構成は、前述したように、当否判定結果とリーチ演出(第一スペシャルリーチ演出または第二スペシャルリーチ演出)とに基づいて第一~第三期待演出選択テーブルのいずれかを選択するようにしたものであるから、第一スペシャルリーチ演出と第二スペシャルリーチ演出との夫々に応じた期待度の第1~第9期待演出を選択決定できる。すなわち、第一スペシャルリーチ演出と第二スペシャルリーチ演出とで選択決定される期待演出の傾向が異なることから、第一スペシャルリーチ演出と第二スペシャルリーチ演出とのいずれが実行されるかによって、選択決定される期待演出の傾向が定まる。そのため、期待演出の表示によって、第一スペシャルリーチ演出と第二スペシャルリーチ演出とに適した期待度を、バランス良く示唆することができる。そして、各リーチ演出に適した期待度を示唆できることにより、複数のリーチ演出で期待演出を実行する本実施例にあっても、各期待演出を構成する演出内容に対する遊技者の信頼性を適正に保つことができる。したがって、実施例2の構成によれば、第一スペシャルリーチ演出中または第二スペシャルリーチ演出中に表示する期待演出によって、遊技者の期待感を効果的かつ安定して刺激でき、遊技の興趣性を飛躍的に向上できる。 さらに、前述した実施例1と同様に、遊技者は、表示される第1~第9期待演出によって、いずれの期待演出選択テーブルが選択されたかを推測して実際の期待度を判断できる。そのため、期待演出選択テーブルを推測し難い場合にあっても、第1~第9期待演出による遊技者の期待感が低減してしまうことがない。
また、実施例2の構成にあっても、前述した実施例1と同様に、期待度に比較的大きな差を有する期待演出が選択決定されることがあり得るものの、いずれの期待演出が選択されても、各期待演出の表示により生ずる興趣性に影響しないと共に、該期待演出によって遊技者の期待感を刺激するという前述の作用効果が安定して発揮され得る。 さらに、実施例2の構成にあっても、各期待演出選択テーブルに設定された表示確率に従って期待キャラクタ図柄125の表示または非表示を決定することから、該期待キャラクタ図柄125の表示によって、前述した実施例1と同様の作用効果を奏する。
実施例3の構成は、表示色の異なるタイトル図柄121a~121cおよびセリフ図柄123a~123cと、各カットイン図柄126~128との選択確率が夫々設定された第一~第三期待図柄選択テーブルを備え、当否判定結果に基づいて、いずれか一の第一~第三期待図柄選択テーブルを選択し、選択した期待図柄選択テーブルに従って、一のタイトル図柄121a~121cと、一のセリフ図柄123a~123cと、一のカットイン図柄126~128とを夫々選択決定するようにしたものである。 すなわち、前述した実施例1では、第一~第三期待演出選択テーブルによって、タイトル図柄121a~121cとセリフ図柄123a~123cとカットイン図柄126~128とで構成された第1~第9期待演出のなかから、一の期待演出を選択決定するものであるが(図16参照)、本実施例3では、第一~第三期待図柄選択テーブルによって、タイトル図柄121a~121cと、セリフ図柄123a~123cと、カットイン図柄126~128とを個別で選択決定するものである(図25)。ここで、タイトル図柄121a~121cとセリフ図柄123a~123cとの各表示色(白色、赤色、金色)による夫々の期待度は、前述した実施例1と同様に、白色、赤色、金色の順で高くなり、各カットイン図柄126~128の期待度も、小カットイン図柄126、大カットイン図柄127、特殊カットイン図柄128の順で高くなる。
尚、実施例3は、当否判定結果に基づいて選択され得る第一~第三期待図柄選択テーブルが異なること以外は前述した実施例1と同じであることから、同じ構成要素と処理とについて詳細な説明を適宜省略した。
前記第一~第三期待図柄選択テーブルは、図25に示すように、各タイトル図柄121a~121cを選択決定するための選択確率と、各セリフ図柄123a~123cを選択決定するための選択確率と、各カットイン図柄126~128を選択決定するための選択確率とが夫々設定されている。さらに、第一~第三期待図柄テーブルには、期待キャラクタ図柄125を表示するための表示確率も夫々設定されている。この期待キャラクタ図柄125の表示確率は、前述した実施例1と同様に設定されている(図16(B)参照)。
第一期待図柄選択テーブルは、タイトル図柄121a~121cについて、白色のタイトル図柄121aの選択確率が100%に、赤色のタイトル図柄121bおよび金色のタイトル図柄123cの選択確率が0%に夫々設定されている。そして、セリフ図柄123a~123cについて、白色のセリフ図柄123aの選択確率が80%に、赤色のセリフ図柄123bの選択確率が20%に、金色のセリフ図柄123cの選択確率が0%に夫々設定されている。そして、小カットイン図柄126の選択確率が80%に、大カットイン図柄127の選択確率が20%に、特殊カットイン図柄128の選択確率が0%に夫々設定されている。このように第一期待図柄テーブルでは、低い期待度を示唆する白色のタイトル図柄121a、白色のセリフ図柄123a、および小カットイン図柄126が最も選択され易く、中程度の期待度を示唆する赤色のセリフ図柄123bおよび大カットイン図柄127が選択される場合もあり得る。一方で、高い期待度を示唆する金色のタイトル図柄121cおよびセリフ図柄123cと、特殊カットイン図柄128とは選択されない。また、期待キャラクタ図柄125の表示確率は、5%に設定されていることから、該期待キャラクタ図柄125の表示が希に選択される。 第二期待図柄選択テーブルは、白色のタイトル図柄121aの選択確率が50%に、赤色のタイトル図柄121bの選択確率が40%に、金色のタイトル図柄121cの選択確率が10%に夫々設定されている。そして、白色のセリフ図柄123aの選択確率が40%に、赤色のセリフ図柄123bの選択確率が50%に、金色のセリフ図柄123cの選択確率が10%に夫々設定されている。そして、小カットイン図柄126の選択確率が40%に、大カットイン図柄127の選択確率が50%に、特殊カットイン図柄128の選択確率が10%に夫々設定されている。このように第二期待図柄選択テーブルでは、低い期待度を示唆する白色のタイトル図柄121a、白色のセリフ図柄123a、および小カットイン図柄126と、中程度の期待度を示唆する赤色のタイトル図柄121b、赤色のセリフ図柄123b、および大カットイン図柄127とが、それぞれ同程度の確率で選択されると共に、高い期待度を示唆する金色のタイトル図柄121c、金色のセリフ図柄123c、および特殊カットイン図柄128も選択される場合があり得る。そのため、第二期待図柄選択テーブルでは、白色または赤色のタイトル図柄121a,121bと、白色または赤色のセリフ図柄123a,123bと、小カットイン図柄126または大カットイン図柄127とによる
組み合わせが選択される可能性が高い。そして、これら組み合わせによる演出が、全体として期待度をバランス良く示唆できる。また、第二期待図柄選択テーブルでは、期待キャラクタ図柄の表示確率が20%に設定されている。そのため、期待キャラクタ図柄の表示が選択される確率は低いものの、前記第一期待図柄選択テーブルよりも高い確率で選択され得る。 第三期待図柄選択テーブルは、白色のタイトル図柄121aの選択確率が20%に、赤色のタイトル図柄121bの選択確率が50%に、金色のタイトル図柄121cの選択確率が30%に夫々設定されている。そして、白色のセリフ図柄123aの選択確率が20%に、赤色のセリフ図柄123bの選択確率が40%に、金色のセリフ図柄123cの選択確率が40%に夫々設定されている。そして、小カットイン図柄126の選択確率が10%に、大カットイン図柄127の選択確率が50%に、特殊カットイン図柄128の選択確率が40%に夫々設定されている。このように第三期待図柄選択テーブルは、白色のタイトル図柄121aおよびセリフ図柄123aと小カットイン図柄126との各選択確率が低く、赤色または金色のタイトル図柄121b,121cおよびセリフ図柄123b,123cと、大カットイン図柄127または特殊カットイン図柄128とが選択される可能性が比較的高い。そのため、第三期待図柄選択テーブルでは、赤色または金色のタイトル図柄121b,121cと、赤色または金色のセリフ図柄123b,123cと、大カットイン図柄127または特殊カットイン図柄128とによる組み合わせが選択される可能性が高い。そして、これら組み合わせによる演出が、全体として期待度をバランス良く示唆できる。また、第三期待図柄選択テーブルでは、期待キャラクタ図柄の表示確率が60%に設定されていることから、該期待キャラクタ図柄が表示され易い。
こうした第一~第三期待図柄選択テーブルが設定されていることにより、第一期待図柄選択テーブルを有効とした場合には、白色のタイトル図柄121aおよびセリフ図柄123aと、小カットイン図柄126とによって、前記期待度が低いことを示唆し易い。そして、期待キャラクタ図柄125も非表示である確率が高いため、前記低い期待度を一層明確に示唆できる。また、第二期待図柄選択テーブルを有効とした場合には、白色または赤色のタイトル図柄121a,121bが選択され易く、白色または赤色のセリフ図柄123a,123bが選択され易く、さらに小カットイン図柄126と大カットイン図柄127とが選択され易い。そのため、前記第一期待図柄選択テーブルに比して、高い期待度を示唆し易い。また、第三期待図柄選択テーブルを有効とした場合には、赤色または金色のタイトル図柄121b,121cと、赤色または金色のセリフ図柄123b,123cと、大カットイン図柄127または特殊カットイン図柄128とが選択され易い。そのため、前記第一,第二期待図柄選択テーブルに比して、高い期待度を示唆し易い。このように各期待図柄選択テーブルは、異なる期待度を示唆し得るように、各タイトル図柄121a~121cとセリフ図柄123a~123cとカットイン図柄126~128とが選択決定される傾向を有している。
尚、実施例3にあっては、前述した実施例1と同様の擬似演出制御処理(図18)により、擬似特別演出とリーチ演出とを制御することができる。ここで、実施例3では、擬似演出制御処理のS815で、前記第一~第三期待図柄選択テーブルのいずれかを選択する処理を実行する。このS815では、実施例1と同様に、当否判定結果に基づいて、いずれか一の期待図柄選択テーブルを選択する。また、S820では、S815で有効とした期待図柄選択テーブルと期待演出選択乱数とに従って、一のタイトル図柄121a~121cと一のセリフ図柄123a~123cと一のカットイン図柄126~128とを選択決定する。そして、選択決定した各図柄を表示するためのデータを、S805で決定した擬似演出表示パターンに組み込む。さらに、期待キャラクタ図柄125の表示または非表示を決定し、表示を決定した場合には、該期待キャラクタ図柄125を表示するためのデータを、前記擬似演出表示パターンに組み込む。このようにS815とS820との各処理が異なる以外は、実施例1の擬似演出制御処理と同様の処理が実行される。
実施例3の構成は、前述したように、当否判定結果に基づいて選択される第一~第三期待図柄選択テーブルが、表示色の異なるタイトル図柄121a~121cおよびセリフ図柄123a~123cと、各カットイン図柄126~128とを夫々に設定された選択確率に従って選択決定するようにしたものである。そして、第一期待図柄選択テーブルは、選択決定されたタイトル図柄121a~121cとセリフ図柄123a~123cとカットイン図柄126~128とによって低い期待度が示唆される傾向となるように、各選択確率が設定され、第二期待図柄選択テーブルは、低い期待度または中程度の期待度が示唆される傾向となるように、選択確率が設定され、第三期待図柄選択テーブルは、中程度の期待度または高い期待度が示唆される傾向となるように、選択確率が選定されている。 かかる構成にあっては、第一~第三期待図柄選択テーブルが相互に異なる前記傾向を有するものとして設定されていることから、いずれの期待図柄選択テーブルを有効とするかによって、前記タイトル図柄121a~121c、セリフ図柄123a~123c、およびカットイン図柄126~128により示唆する期待度の傾向が定まる。そのため、スペシャルリーチ演出中に表示されるタイトル図柄121a~121c、セリフ図柄123a~123c、およびカットイン図柄126~128によって、期待度を示唆するバランスの良い演出を実行でき、これら各図柄の表示により期待度を安定して示唆できる。したがって、実施例3の構成にあっても、前述した実施例1と同様に、スペシャルリーチ演出中に表示されるタイトル図柄121a~121c、セリフ図柄123a~123c、およびカットイン図柄126~128により、遊技者の期待感を効果的且つ安定して示唆でき、遊技の興趣性を向上できる。 さらに、実施例3の構成にあっては、表示されるタイトル図柄121a~121c等によって、いずれの期待演出選択テーブルが選択されたかを推測して実際の期待度を判断できる。そのため、期待演出選択テーブルを推測し難い場合にあっても、タイトル図柄1221a~121c等による遊技者の期待感が低減してしまうことがない。
また、実施例3の構成にあっては、スペシャルリーチ演出中に、期待度に比較的大きな差を有するタイトル図柄121a~121c、セリフ図柄123a~123c、およびカットイン図柄126~128が表示される場合があり得るものの、遊技者は、夫々の示唆する期待度に応じた期待感を持つだけであることから、期待度を示唆する演出の興趣性に影響しない。さらに、実施例3の構成は、実施例1と同様に、期待キャラクタ図柄125の表示または非表示を決定することから、該期待キャラクタ図柄125の表示によって、前述した実施例1と同様の作用効果を奏する。
以下に、前述した実施例1~3で用いた用語と、特許請求の範囲に記載した用語との対応関係を説明する。パチンコ機1が、本発明にかかる弾球遊技機の一例に相当する。第一始動口11と第二始動口12とが、本発明にかかる始動口の一例に相当する。当否判定処理のS165~S200が、本発明にかかる当否判定手段の一例に相当する。大当り遊技が、本発明にかかる特別遊技の一例に相当する。大当り遊技処理が、本発明にかかる特別遊技制御手段の一例に相当する。サブ統合制御装置83により実行される擬似演出制御処理が、本発明にかかる演出表示制御手段の一例に相当する。当否判定処理のS210と擬似演出制御処理のS805およびS830とが、本発明にかかるリーチ演出制御手段の一例に相当する。擬似演出制御処理のS810~S830が、本発明にかかる期待演出制御手段の一例に相当し、S815とS820とが、本発明にかかる期待演出選択処理内容の一例に相当する。実施例1,2における第一~第三期待演出選択テーブルが、本発明の期待演出選択テーブルの一例に相当し、第1~第9期待演出と期待キャラクタ図柄125とが、本発明にかかる期待演出の一例に相当する。実施例3における第一~第三期待図柄選択テーブルが、本発明の期待演出選択テーブルの一例に相当する。そして、実施例3にあって、各期待図柄選択テーブルにより選択決定されるタイトル図柄121a~121c、セリフ図柄123a~123c、各カットイン図柄126~128、および期待キャラクタ図柄125が、本発明にかかる期待演出の一例に相当する。
以下に、前述した実施例の別例について説明する。 実施例1~3では、表示色の異なるタイトル図柄121a~121c、表示色の異なるセリフ図柄123a~123c、および各カットイン図柄126~128によって、特別演出図柄が大当り停止図柄態様で停止することとなる期待度を示唆するようにしたものであるが、これに限らず、他の図柄によって該期待度を示唆することも可能である。例えば、タイトル図柄やセリフ図柄の表示サイズによって、期待度を示唆する構成や、カットイン図柄の表示色によって、期待度を示唆する構成とすることもできる。さらには、リーチ演出中に表示されるキャラクタ図柄のサイズや表示色、または該キャラクタの内容などによっても、期待度を示唆することが可能である。 また、実施例1~3では、期待キャラクタ図柄125の表示または非表示を選択決定する構成としたが、その他の構成として、該期待キャラクタ図柄を備えない構成としても良い。又は、複数の期待キャラクタ図柄を備え、第一~第三期待演出選択テーブルに従って一の期待キャラクタ図柄の表示又は非表示を選択決定する構成とすることもできる。
実施例1,2では、相互に異なる選択確率が設定された三種類の期待演出選択テーブルを備え、当否判定結果に基づいて一の期待演出選択テーブルを選択するようにした構成であるが、選択可能な期待演出選択テーブルの個数は適宜変更することも可能である。例えば、二種類の期待演出選択テーブルから一を選択する構成としても良いし、五種類の期待演出選択テーブルから一を選択する構成としても良い。 同様に、実施例3にあっても、選択可能な期待図柄選択テーブルの個数を適宜変更して設定することができる。
実施例1,2にあって、第一~第三期待演出選択テーブルに設定された第1~第9期待演出の各選択確率は、適宜変更して設定可能である。同様に、実施例3にあって、第一~第三期待図柄選択テーブルに設定された各選択確率も、適宜変更して設定可能である。
実施例1,3では、スペシャルリーチ演出中のみで、実施例2では、第一スペシャルリーチ演出中と第二スペシャルリーチ演出中とで、タイトル図柄121a~121c等による期待演出を実行する構成としたが、これに限らず、他のリーチ演出で同様に該期待演出を実行する構成としても良い。例えば、実施例1~3で、ノーマルリーチ演出中でも前記期待演出を実行することもできる。また、実施例1~3にあって、例えば、ロングリーチ演出を実行する構成とした場合に、該ロングリーチ演出中でも、前記期待演出を実行する構成とすることもできる。 又は、リーチ演出を実行する毎に、期待演出の実行か非実行かを選択的に決定する構成とすることも可能である。この構成では、期待演出の実行を決定した場合にのみ、期待演出選択テーブルを選択して、期待演出を選択決定する構成となる。
実施例1~3では、サブ統合制御装置83が、当否判定結果に基づいて期待演出選択テーブル(又は期待図柄選択テーブル)を選択する構成としたが、これに限らず、例えば、主制御装置80により決定される変動パターンによって、期待演出選択テーブルが選択される構成とすることもできる。この場合には、例えば、各変動パタ
ーンに第一~第三期待演出選択テーブルが予め割り当てられており、主制御装置80から変動開始コマンドが送信されると、該変動開始コマンドに含まれる変動パターンに対応する期待演出選択テーブルを有効とする。
実施例1~3では、特別演出図柄が大当り停止図柄態様で停止することとなる(大当りを発生することとなる)期待度を示唆する期待演出を、選択的に表示する構成であるが、これに加えて、大当り停止図柄態様での停止(大当りの発生)を予告する大当り予告演出を、選択的に表示することも可能である。例えば、サブ統合制御装置は、大当り予告演出を実行する確率が設定された大当り予告テーブルを備え、当否判定結果が大当りの場合にのみ該大当り予告テーブルを有効として、大当り予告演出を実行か非実行かを選択決定する構成とできる。さらに、こうした大当り予告テーブルは、大当り遊技後に確変遊技状態へ移行する場合のみ、選択される構成としても良い。同様に、時短遊技状態(開放延長遊技状態)や小当りラッシュ遊技状態へ移行する場合にも、大当り予告テーブルを有効とする構成とできる。このように大当り遊技後に通常遊技状態に比して有利な遊技状態へ移行する構成では、該有利な遊技状態への移行が確定した場合のみ、大当り予告テーブルを有効することが好適である。
実施例2では、第一スペシャルリーチ演出と第二スペシャルリーチ演出とで、同じ第一~第三期待演出選択テーブルを選択する構成としたが、これに限らず、第一スペシャルリーチ演出で選択可能な期待演出選択テーブルと、第二スペシャルリーチ演出で選択可能な期待演出選択テーブルとが異なる構成としても良い。例えば、第二スペシャルリーチ演出で選択可能な期待演出選択テーブルとして、第三期待演出選択テーブルに比して、第7~第9期待演出の各選択確率が夫々高い第四期待演出選択テーブルを設ける。そして、第一スペシャルリーチ演出の場合には、第一期待演出選択テーブルと第二期待演出選択テーブルと第三期待演出選択テーブルとのなかから一のテーブルを選択して有効とする一方、第二スペシャルリーチ演出の場合には、第一期待演出選択テーブルと第二期待演出選択テーブルと第四期待演出選択テーブルとのなかから一のテーブルを選択して有効とする。 又は、第一スペシャルリーチ演出で選択可能な第一~第三期待演出選択テーブルと、第二スペシャルリーチ演出で選択可能な第一~第三期待演出選択テーブルとは、各第1~第9期待演出の選択確率が相互に異なるものとしても良い。すなわち、第一スペシャルリーチ演出の場合には、図16(A)に示す第一~第三期待演出選択テーブルのいずれかを選択可能とする一方、第二スペシャルリーチ演出の場合には、図16(A)と異なる各選択確率が設定された別の第一~第三期待演出選択テーブルのいずれかを選択可能とする。 同様に、期待キャラクタ図柄125の選択確率も、第一スペシャルリーチ演出で選択可能な第一~第三期待演出選択テーブルと、第二スペシャルリーチ演出で選択可能な第一~第三期待演出選択テーブルとで、相互に異なる確率が設定されていても良い。例えば、期待キャラクタ図柄125の選択確率は、第二スペシャルリーチ演出の場合に、第一スペシャルリーチ演出に比して高く設定することができる。これにより、期待度の高い第二第二スペシャルリーチ演出中に、期待キャラクタ図柄125が表示され易くできる。又は、期待キャラクタ図柄125の選択確率は、第一スペシャルリーチ演出の場合に、第二スペシャルリーチ演出に比して高く設定しても良い。この場合には、第一スペシャルリーチ演出が表示されても、期待キャラクタ図柄125により、期待度を高めることができる。
実施例1~3にあって、スペシャルリーチ演出中又は第一,第二スペシャルリーチ演出中に、選択した第一~第三期待演出選択テーブル(又は第一~第三期待演出テーブル)を示唆するテーブル示唆演出を実行する構成とすることもできる。例えば、図26に示すように、スペシャルリーチ演出のタイトル図柄121a~121cの表示に伴って、第一~第三期待演出選択テーブルを夫々示唆するテーブル示唆演出図柄141~143を表示する構成とできる。すなわち、第一期待演出選択テーブルを選択した場合には、図26(A)に示すように、第一期待演出選択テーブルの選択を示唆する第一テーブル示唆演出図柄141を表示する。また、第二期待演出選択テーブルを選択した場合には、図26(B)に示すように、第二期待演出選択テーブルの選択を示唆する第二テーブル示唆演出図柄142を表示し、第三期待演出選択テーブルを選択した場合には、図26(C)に示すように、第三期待演出選択テーブルの選択を示唆する第三テーブル示唆演出図柄143を表示する。このように有効とした期待演出選択テーブルを示唆ずるテーブル示唆演出図柄141~143を表示することによって、遊技者は、当該リーチ演出中に表示される期待演出により示唆される期待度を一層正確に推測でき得る。
実施例1~3では、当否判定結果が小当りの場合に、ハズレの場合と同様に、第一~第三期待演出選択テーブル(又は、第一~第三期待図柄選択テーブル)を選択するようにした構成であるが、これに限らず、小当りの場合に、大当りと同様に、第一~第三期待演出選択テーブルを選択するようにしても良い。又は、第一~第三期待演出選択テーブルを選択する確率が、大当りの場合、小当りの場合、およびハズレの場合で夫々設定され、各場合に応じた確率に従って、該第一~第三期待演出選択テーブルが選択する構成としても良い。
実施例1~3では、リーチ演出中(スペシャルリーチ演出中、又は第一,第二スペシャルリーチ演出中)でのみ、期待演出(第1~第9期待演出、又はタイトル図柄等)を表示するようにしたが、これに限らず、擬似特別演出の開始からリーチ演出の開始前までの間で、前記期待演出の一部を表示する構成とすることもできる。例えば、実施例1にあって、第1~第9期待演出が、相互に異なる表示色(白色、赤色、金色)の特定のキャラクタ図柄を備え、前記第一~第三期待演出選択テーブルにより一の期待演出が選択決定されると、選択決定された期待演出の前記特定のキャラクタ図柄を、リーチ演出前の所定タイミングで表示するようにできる。
実施例1~3にあって、相互に異なる大当り当選確率が設定された複数の設定値を備え、いずれか一の設定値を選択的にセットできる構成とすることもできる。かかる構成では、各設定値に応じて、期待演出選択テーブルを選択する確率が異なるようにしても良い。又は、各設定値に応じて選択可能な期待演出選択テーブルが異なる構成としても良い。こうした構成によれば、リーチ演出中に表示される期待演出によって、設定値を示唆させることもでき、該期待演出が、期待度の示唆と設定値の示唆との両方の役割を有するものとなる。