本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。尚、本発明にかかる実施の形態は、下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。また、以下の実施例および別例を適宜組み合わせることも可能である。
図1に示すように、本実施例のパチンコ機1は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51によって構成の各部を保持する構造である。外枠51には、その左側上下に設けられたヒンジ53を介して、内枠(図示せず)が該外枠51に対して開閉可能に取り付けられ、さらに、該内枠の前面に、前枠(ガラス枠)52が該内枠に対して開放可能に取り付けられている。そして、前枠52には、板ガラス61が脱着可能に設けられている。また、板ガラス61の奥側(後側)には、内枠に取り付けられた遊技盤2(図2)が配設されている。
前枠52には、その上部左右に、スピーカ66が配設されており、該スピーカ66から発せられる遊技音や警報音によって、遊技の趣向性を高めたり、遊技者に注意喚起したりする。また、前枠52には、遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65が複数配設されており、該発光によって遊技の趣向性を向上させる。さらに、前枠52の下部には、上皿55と下皿63とが一体的に設けられており、該下皿63の右方に発射ハンドル64が配設されている。この発射ハンドル64は、遊技者によって時計回りに回動操作されることで、図示しない発射装置を可動させて、上皿55から供給される遊技球を遊技盤2の遊技領域3に向かって発射する。
上皿55には、賞球や貸球が払い出される。また、下皿63は、上皿55から溢れた賞球を受ける構成で、該下皿63内の遊技球を排出する球抜きレバー(図示せず)を備える。この球抜きレバーが遊技者により操作されることで、下皿63に貯まった遊技球を別箱(ドル箱)に移すことができる。
本実施例のパチンコ機1は、所謂CR機であって、プリペイドカードの読み書きなどを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)56が隣接されている。パチンコ機1には、貸出ボタン57、精算ボタン58、および残高表示装置59を有するCR精算表示装置95(図4参照)が設けられている。また、上皿55の中央部には、遊技者が操作可能な演出ボタン67、ジョグダイヤル68、および決定スイッチ69が設けられている。
図2は、パチンコ機1の遊技盤2の正面図である。遊技盤2には、ガイドレール2a,2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられ、該遊技領域3には多数の遊技釘(図示せず)が植設されている。遊技領域3の中央部には、センターケース5が配設されており、該センターケース5の中央に演出図柄表示装置6(全体の図示は省略)のLCD画面が前方から視認可能に配設されている。このセンターケース5には、図示しないワープ入口、ワープ通路、ステージ等も設けられている。
センターケース5の直下には、第一始動口11が配設され、該センターケース5の右方には、普通図柄作動ゲート17と第二始動口12とが上下に並んで配設されている。第一始動口11は、常時遊技球を入球可能に構成されている一方、第二始動口12は、開閉可能な翼片を備えた普通電動役物13により構成されており、この翼片の開放状態でのみ遊技球を入球可能とする構成である。また、普通図柄作動ゲート17は、遊技球を常時通過可能に構成されている。
さらに、センターケース5の右下方(普通電動役物13の下方)には、大入賞口14が配設されている。大入賞口14は特別電動役物15により構成されており、該特別電動役物15は、大入賞口14を閉鎖する起立位置と該起立位置から前方へ傾動して開放する傾動位置とに位置変換作動する開閉片を備え、該開閉片を前記起立位置とすることで、大入賞口14へ遊技球を入球不能な閉鎖状態とし、前記傾動位置とすることで、大入賞口14へ遊技球を入球可能な開放状態とする。こうした特別電動役物15は、前記開閉片を開閉作動させる大入賞口ソレノイド14b(図3参照)を備えており、該大入賞口ソレノイド14bを駆動制御することによって大入賞口14を前記閉鎖状態と開放状態とに夫々変換制御できる。
また、第一始動口11の左方には、三個の一般入賞口31が配設され、該第一始動口11の右方には、一個の一般入賞口31が配設されている。これら一般入賞口31は、遊技球を常時入球可能な構成である。さらに、遊技領域3の最下流部には、アウト口16が配設されており、該遊技領域3に発射された遊技球がいずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった場合に、該アウト口16に入球する。
遊技盤2の右下部には、複数個のLEDからなる普通図柄表示装置7、普通図柄保留数表示装置8、第一特別図柄保留数表示装置18、および第二特別図柄保留数表示装置19と、7セグメント表示装置からなる第一特別図柄表示装置9および第二特別図柄表示装置10とが配設されている。
図3は、パチンコ機1の電気配線を示すブロック図である。このブロック図には、単に信号を中継するいわゆる中継基板や電源基板等は記載されていない。また、詳細な図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えている。そして、これら各制御装置のCPUにより、2ms周期の割込信号により各ROMに搭載されたプログラムを開始し、各種制御を実行する。
主制御装置80には、遊技盤中継端子板74を介して、第一始動口11に入球した遊技球を検出する第一始動口スイッチ11a、第二始動口12に入球した遊技球を検出する第二始動口スイッチ12a、普通図柄作動ゲート17を通過した遊技球を検出する普通ゲートスイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、一般入賞口31に入球した遊技球を夫々検出する各一般入賞口スイッチ31a等からの検出信号が入力される。
主制御装置80は、そのROMに搭載されたプログラムに従って動作して、上記の検出信号等に基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、該コマンドを払出制御装置81およびサブ統合制御装置83へ出力する。また、主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板71を介して、第一特別図柄表示装置9、第二特別図柄表示装置10、および普通図柄表示装置7の表示制御を行うと共に、第一特別図柄保留数表示装置18、第二特別図柄保留数表示装置19、および普通図柄保留数表示装置8の点灯制御を行う。さらに、主制御装置80には、遊技盤中継端子板74を介して、大入賞口ソレノイド14bおよび普通電役ソレノイド13aも接続されている。主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを駆動制御することで大入賞口14を開閉制御し、普通電役ソレノイド13aを駆動制御することで、第二始動口12を開閉制御する。また、主制御装置80は、図柄変動や大当り等の管理用の信号を、外部接続端子板78を介してホールコンピュータ87に出力する。
払出制御装置81は、主制御装置80と双方向通信が可能に構成されており、主制御装置80から送信されるコマンドに応じて払出モータ90を駆動させて賞球を払い出す。本実施例では、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ91の検出信号が、主制御装置80と払出制御装置81とに入力され、両者で賞球の計数を行う構成である。
さらに、払出制御装置81には、満杯スイッチ92および球切れスイッチ93からの信号が入力される。満杯スイッチ92は、下皿63が満杯であることを検出するものであり、この検出に伴って信号を払出制御装置81に出力する。球切れスイッチ93は、球タンク(図示せず)で遊技球の貯留量が少ないこと又は貯留量が無いことを検出するものであり、この検出に伴って信号を払出制御装置81に出力する。払出制御装置81は、これら満杯スイッチ92および球切れスイッチ93から信号を入力すると、払出モータ90を駆動停止させて、賞球の払出作動を停止させる。尚、満杯スイッチ92および球切れスイッチ93は、前記検出した状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、該信号の入力停止によって、払出モータ90の駆動を再開する。
払出制御装置81は、CRユニット端子板79を介してCRユニット56と交信可能であり、貸出コマンドに応じて払出モータ90を駆動させて貸球を払い出す。CRユニット端子板79は、精算表示装置95とも双方向通信可能に接続されており、精算表示装置95に設けられた球貸スイッチと精算スイッチとからの信号が入力される。球貸スイッチは、貸出ボタン57の操作を検出して信号を出力するものであり、精算スイッチは、精算ボタン58の操作を検出して信号を出力するものである。また、払出制御装置81は、発射制御装置84にも接続されており、所定契機で該発射制御装置84へ発射停止コマンドを送信する。
発射制御装置84は、発射モータ97を制御して遊技球を遊技領域3に発射させるものである。この発射制御装置84には、上記した払出制御装置81の他に、発射ハンドル64からの回動量信号、タッチスイッチ98からのタッチ信号、発射停止スイッチ99からの発射停止信号が入力される。回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を回動操作することで出力され、タッチ信号は、遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止信号は、遊技者が発射停止スイッチ99を押すことで出力される。尚、発射制御装置84は、タッチ信号を入力していなければ、遊技球を発射しないように制御すると共に、発射停止信号が入力されているときにも、発射ハンドル64の操作に関わらず、遊技球を発射しないように制御している。
サブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信されたデータおよびコマンドを受信し、これらを演出表示制御用、音制御用およびランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンドなどを演出図柄制御装置82へ送信し、音制御用およびランプ制御用のデータを自身に含まれている各制御部位(音声制御装置およびランプ制御装置しての機能部品)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによって、スピーカ66から音声を出力制御し、ランプ制御装置としての機能部は、ランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって、各種LEDやランプ65を発光制御する。
さらに、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67、ジョグダイヤル68、および決定スイッチ69等の操作を夫々検出するスイッチが接続されており、各スイッチが遊技者による操作を検出すると、その信号が入力される。尚、ジョグダイヤル68は、演出図柄制御装置82に接続される構成であっても良い。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から送信されたデータおよびコマンド(主制御装置80から送信されたものと、サブ統合制御装置83で主制御装置80からの入力および演出ボタン等の入力に基づいて生成されたもの)に基づく制御を行い、特別演出図柄などの演出画像を演出図柄表示装置6の画面に表示させる。尚、サブ統合制御装置83と主制御装置80との間は、演出中継端子板を介して主制御装置80からサブ統合制御装置83への一方向通信回路として構成され、サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82との間は、サブ統合制御装置83から演出図柄制御装置82への一方向通信回路として構成されている。
図示しない電源基板は、外部のAC電源から供給される電力により直流電圧を生成する直流電源として構成されており、該電源基板に設けられた電源スイッチの操作によってパチンコ機1を構成する各部位に電力を供給する。この電源基板は、コンデンサなどから構成されるバックアップ電源を備えており、AC電源から電力供給中に該バックアップ電源に電力を蓄える。これにより、停電時には、主制御装置80等(例えば、主制御装置80のRAM等)に電力供給し、AC電源からの電力供給が停止後も、一定期間にわたって主制御装置80のRAM内のデータが保持される。尚、バックアップ電源は、主制御装置80に設けても良いし、電源基板以外の他の装置に設けて良い。この場合には、電源基板は、AC電源から電力供給されている状態で、バックアップ電源を備えた装置へ供給信号を出力し、電力供給が停止した状態で、バックアップ電源を備えた装置へ停電信号を出力する。
次に、本実施例のパチンコ機1の動作について説明する。
遊技領域に発射された遊技球が普通図柄作動ゲート17を通過(図3の普通ゲートスイッチ17aが遊技球を検知)すると、普通図柄表示装置7で普通図柄が変動表示を開始し、所定時間後に停止した普通図柄が所定の当り態様であると、普通電動役物の羽根部材が駆動して、第二始動口12へ遊技球が入賞可能となる。ここで、普通電動役物の羽根部材は、一回の普通図柄の当りによって、後述の非開放延長モードで0.2秒間の開放を一回実行し、後述の開放延長モードで1秒間の開放を三回実行する。
第一始動口11に遊技球が入球(図3の第一始動口スイッチ11aが遊技球を検出)すると、第一特別図柄表示装置9で第一特別図柄が変動を開始し、所定時間後に停止する。また、第二始動口12に遊技球が入球(図3の第二始動口スイッチ12aが遊技球を検出)すると、第二特別図柄表示装置10で第二特別図柄が変動を開始し、所定時間後に停止する。こうした第一特別図柄および第二特別図柄の変動中は、演出図柄表示装置6で各特別図柄の変動に連動した特別演出図柄の変動表示を行う。この演出図柄表示装置6での特別演出図柄の変動表示と該特別演出図柄の停止態様の表示とによって、遊技者は各特別図柄の変動や当否結果(当りか否か)を知得できる。ここで、第一特別図柄と第二特別図柄とは、第一始動口11と第二始動口12への入球順に関係無く、第二特別図柄の変動を優先して実行する。具体的には、第一特別図柄の保留記憶がある場合に、第二特別図柄の変動が停止し且つ該第二特別図柄の保留記憶が無い状態となると、保留記憶されている第一特別図柄の変動を開始する。
第一特別図柄表示装置9で停止した第一特別図柄および第二特別図柄表示装置10で停止した第二特別図柄が所定の大当り態様であると、大入賞口14を開閉する大当り遊技を実行する。また、演出図柄表示装置6では、第一特別図柄および第二特別図柄の大当り態様に対応する停止態様で特別演出図柄が停止表示される。
大当り遊技では、大入賞口14を開閉する開閉ラウンドを所定回数(例えば、16回)繰り返し実行する。大入賞口14は、後述する大入賞口ソレノイド14bの駆動によって開閉作動する扉部材を備えており、該扉部材の開閉作動により、遊技球を入球可能な開放状態と入球不能な閉鎖状態とに変換される。そして、扉部材による所定の開閉動作によって、一回の開閉ラウンドが実行される。大当り遊技では、この開閉ラウンドが、16回(16R)繰り返される。
本実施例のパチンコ機1は、確率変動機として構成されている。すなわち、本構成による遊技は、大入賞口14を閉鎖した遊技と該大入賞口14を開放する上記の大当り遊技とに大別され、大入賞口14を閉鎖した遊技には、通常確率状態(以下、通常遊技状態という)と、該通常遊技状態に比べて特別図柄の当選確率が高くなる高確率状態(以下、確率変動状態という)とが設定されており、大当り遊技の終了後に、該通常遊技状態と確率変動状態とのいずれかに移行する。ここで、確率変動状態は、各特別図柄の当り態様が所定の確率変動図柄による態様であった場合に、大当り遊技終了後に実行され、通常遊技状態は、各特別図柄の当り態様が所定の非確率変動図柄による態様であった場合に、大当り遊技終了後に実行される。
本実施例にあって、前記特別図柄の当選確率(特別図柄が大当り態様で停止する確率)が相互に異なる通常モードと確変モードとを備えており、前記通常遊技状態で通常モードが有効となり、確率変動状態で確変モードが有効となる。ここで、通常モードにおける特別図柄の当選確率が1/300に設定されており、確変モードにおける特別図柄の当選確率が1/30に設定されている。
確率変動状態では、特別図柄の当選確率を確変モードとすると共に、特別図柄および普通図柄の変動時間を前記通常遊技状態(非時短モード)に比して短縮する時短モードとし、普通電動役物の開放時間を該通常遊技状態(非開放延長モード)に比して延長する開放延長モードとする。一方、前記の通常遊技状態では、前記通常モード、非時短モード、および非開放延長モードとする。
こうした確率変動状態は、特別図柄が大当りとなること、又は特別図柄の変動回数が規定回数(例えば、100回)に達することによって終了する。
また、各始動口11,12、大入賞口14、および一般入賞口31に遊技球が入球すると、夫々に設定された数の賞球が払い出される。具体的には、第一始動口11への入球毎に3個の賞球が、第二始動口12への入球毎に5個の賞球が、大入賞口14への入球毎に13個の賞球が、一般入賞口31への入球毎に5個の賞球が払い出される。
次に、主制御装置80で実行される各種プログラムの処理について説明する。
図5に、メインルーチンのフローチャートを示す。メインルーチンは、S10~S80までの本処理と、該本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返されるS85の残余処理とから構成され、2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される。マイコンによるハード割り込みが実行されると、先ず正常割込であるか否かを判断する(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いか否かを判断するためのものである。
ここで、否定判定(すなわち、正常割り込みでないと判定)されると(S10:No)、初期設定(S15)を実行し、残余処理(S85)に移行する。この初期設定では、例えば、上記RAMの所定領域への所定値の書き込み、第一および第二特別図柄を初期図柄とする等のRAMの作業領域への各初期値の書き込み等が実行される。一方、肯定判定(すなわち、正常割り込みであると判定)されると(S10:Yes)、初期値乱数の更新処理(S20)、大当り決定用乱数の更新処理(S25)、第一大当り図柄決定用乱数の更新処理(S30)、第二大当り図柄決定用乱数の更新処理(S35)、小当り図柄判定用乱数の更新処理(S40)、当り決定用乱数の更新処理(S45)、リーチ判定用乱数の更新処理(S50)、変動パターン決定用乱数の更新処理(S55)、入賞確認処理(S60)、当否判定処理(S65)、特別遊技処理(S70)、不正監視処理(S75)、画像出力処理等の各出力処理(S80)を行って、次に割り込み信号が入力されるまでの残余時間内で初期値乱数の更新処理(S85)をループ処理する。
次に、主制御装置80で実行する始動入賞処理を、図6のフローチャートを用いて説明する。この始動入賞処理は、上記したメインルーチンの入賞確認処理(S60)でコールされるサブルーチンの一つである。
始動入賞処理では、S100で、第一始動口スイッチ11aが遊技球を検知したか否かを判定する。否定判定の場合には(S100:No)、S120に進み、肯定判定の場合には(S100:Yes)、S105に進む。S105では、第一保留記憶の数が上限値(例えば、4個)に達しているか否かを判定する。肯定判定の場合には(S105:Yes)、S120へ進み、否定判定の場合には(S105:No)、S110に進む。S110では、第一抽出乱数保留記憶処理を実行する。この第一抽出乱数保留記憶処理では、大当り決定用乱数、第一大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出し、第一保留記憶として記憶すると共に、第一保留記憶の数を示す第一保留数カウンタに1を加算して、該第一保留数カウンタの情報に従って第一特別図柄保留数表示装置18を点灯させるために必要な処理を行う。
S120では、第二始動口スイッチ12aが遊技球を検知したか否かを判定する。否定判定の場合には(S120:No)、始動入賞処理を終了し、肯定判定の場合には(S120:Yes)、S125に進む。S125では、第二保留記憶の数が上限値(例えば、4個)に達しているか否かを判定する。肯定判定の場合には(S125:Yes)、始動入賞処理を終了し、否定判定の場合には(S125:No)、S130に進む。S130では、第二抽出乱数保留記憶処理を実行する。この第二抽出乱数保留記憶処理では、大当り決定用乱数、第二大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出し、第二保留記憶として記憶すると共に、第二保留記憶の数を示す第二保留数カウンタに1を加算して、該第二保留数カウンタの情報に従って第二特別図柄保留数表示装置19を点灯させるために必要な処理を行う。
次に、主制御装置80で実行する当否判定処理を、図7~10のフローチャートを用いて説明する。当否判定処理は、メインルーチンから実行される処理である。
当否判定処理では、図7に示すように、特別電動役物15の作動中(すなわち、大当り遊技または小当り遊技の実行中)であるか否かを判定する(S150)。そして、肯定判定の場合には(S150:Yes)、当否判定処理を終了し、否定判定の場合には(S150:No)、S155に進む。S155では、第一,第二特別図柄の変動表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S155:Yes)、図9のS260に進み、否定判定の場合には(S155:No)、S160に進む。S160では、第一,第二特別図柄の確定表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S160:Yes)、図10のS300に進み、否定判定の場合には(S160:No)、S165に進む。
S165では、第二保留記憶があるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S165:Yes)、S170に進み、否定判定の場合には(S165:No)、S175に進む。S170では、第二保留記憶の数をデクリメントすると共に、最も古い第二保留記憶を選択し、当該第二保留記憶に記憶された情報(乱数値等の数値データ)を大当り判定用の所定のバッファに移動させる。その後に、S185に進む。
S175では、第一保留記憶があるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S175:Yes)、S180に進み、否定判定の場合には(S175:No)、当否判定処理を終了する。S180では、第一保留記憶の数をデクリメントすると共に、最も古い第一保留記憶を選択し、上記S170と同様に、当該第一保留記憶に記憶された情報を大当り判定用の所定のバッファに移動処理させ、その後に、S185に進む。尚、本実施例の当否判定処理では、第一保留記憶よりも第二保留記憶を優先して、当否判定の対象とする。そのため、第一保留記憶は、第二保留記憶が無い場合にのみ、当否判定の対象となる。
S185では、確率変動状態であることを示す確変フラグが1か否かを判定し、肯定判定の場合には(S185:Yes)、S190に進み、否定判定の場合には(S185:No)、S195に進む。
S190では、確変モードの当選確率に対応する当否判定用テーブル(確変テーブル)を選択し、選択した確変テーブルに基づいて、大当り判定用のバッファに移動された大当り判定用乱数を、大当りか否か判定し、当該大当り判定用乱数に係る保留記憶を消化する。ここで、本実施例では、選択した確変テーブルに基づいて、大当り判定用乱数が、小当りか否かも判定する。このS190の処理後に、図8のS200に進む。
一方、S195では、通常モードの当選確率に対応する当否判定用テーブル(通常テーブル)を選択し、選択した通常テーブルに基づいて、大当り判定用のバッファに移動された大当り判定用乱数を、大当りか否か判定し、当該大当り判定用乱数に係る保留記憶を消化する。ここで、本実施例では、選択した通常テーブルに基づいて、大当り判定用乱数が、小当りか否かも判定する。このS195の処理後に、図8のS200に進む。
図8のS200では、S190又はS195の判定結果に基づいて、大当りか否かを判定し、肯定判定の場合には(S200:Yes)、S205に進み、否定判定の場合には(S200:No)、S220に進む。
S205では、消化した保留記憶に係る大当り図柄決定用乱数に基づき大当り図柄を決定する。そして、S210に進む。S210の変動パターン決定処理では、消化した保留記憶に係るリーチ判定用乱数および変動パターン決定用乱数等に基づいて、演出図柄表示装置6で表示する特別演出図柄の変動パターンを、変動パターン選択テーブルから選択して決定すると共に、決定した変動パターンに従って特別図柄の変動時間を決定する。尚、この変動パターン決定処理により、リーチ演出の実行有無とリーチ演出の種別とを決定する。S210の後に、S215に進む。S215では、大当り遊技のラウンド数、大入賞口の開放パターン、大当り遊技に係る演出時間、インターバル時間、及び大当り遊技の演出態様等を設定し、S250に進む。
一方、S200の否定判定から続くS220では、S190又はS195の判定結果に基づいて、小当りか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S220:Yes)、S225に進み、否定判定の場合には(S220:No)、S240に進む。
S225では、消化した保留記憶に係る大当り図柄決定用乱数に基づき小当り図柄を決定し、S230に進む。S230では、上記したS210と同様に、消化した保留記憶に係るリーチ判定用乱数および変動パターン決定用乱数等に基づいて、演出図柄表示装置6に表示する図柄の変動パターンと特別図柄の変動時間等を決定し、S235に進む。S235では、小当り遊技における大入賞口の開放パターン、小当り遊技に係る演出時間、および小当り遊技の演出態様などを設定し、S250に進む。
さらに、S220の否定判定から続くS240では、前記S210と同様に、消化した保留記憶に係るリーチ判定用乱数および変動パターン決定用乱数等に基づいて、演出図柄表示装置6に表示する図柄の変動パターンと特別図柄の変動時間等を決定すると共に、これに先だって、ハズレ図柄を決定する処理を行う。このS240の後に、S245に進み、ハズレにかかる処理を行う。そして、S250に進む。尚、本実施例では、S240でハズレ図柄を決定する処理を行うようにしたが、これに限らず、S240の前に、ハズレ図柄を決定する処理を備えた構成であっても良い。
S250では、前記S170およびS180でデクリメントした保留記憶の数を示す保留数コマンドをサブ統合制御装置83に送信する。さらに、前記S190又はS195による抽選結果(大当り、小当り、又はハズレ)の情報、前記した変動パターンの情報、および特別図柄の変動時間等を含む変動開始コマンドを、サブ統合制御装置83に送信する。
尚、サブ統合制御装置83は、上記の変動開始コマンドを受信すると、変動開始コマンドに基づいて、演出図柄制御装置82へコマンドを送信し、該演出図柄制御装置82は、受信した該コマンドに従って演出図柄表示装置6を駆動制御して、特別図柄および変動パターンの情報に対応する特別演出図柄の変動表示を開始する。また、前記したサブ統合制御装置83の変動指示コマンドの送信とほぼ同時に、主制御装置80は、第一特別図柄表示装置9または第二特別図柄表示装置10を直接的に駆動制御して第一特別図柄または第二特別図柄の変動を開始する。
上記したS155の肯定判定から続く図9のS260では、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S260:Yes)、S265に進み、否定判定の場合には(S260:No)、当否判定処理を終了する。S265では、特別図柄の変動表示を終了し、特別図柄の確定図柄(すなわち、上記したS205で決定した大当り図柄、S225で決定した小当り図柄、又はS240で決定したハズレ図柄)を表示させると共に、サブ統合制御装置83に、演出図柄の確定表示を実行させる図柄確定コマンドを送信し、当否判定処理を終了する。
また、上記したS160の肯定判定から続く図10のS300では、特別図柄の確定表示の継続時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S300:Yes)、S305に進み、否定判定の場合には(S300:No)には、当否判定処理を終了する。S305では、特別図柄の確定表示を終了し、S310に進む。S310では、確定表示された特別図柄が大当りになる図柄か否かを判定し、肯定判定の場合には(S310:Yes)、S315に進み、否定判定の場合には(S310:No)、S360に進む。S315では、確率変動状態であることを示す確変フラグを参照して、確変フラグ=1である場合には確変フラグをクリアし(S320)、S340に進む。その後、状態指定コマンド送信処理(S340)、条件装置作動開始処理(S345)、役物連続作動装置作動開始処理(S350)、大当り開始演出処理(S355)を順次実行することで、大当り遊技の態様を示すコマンドや、大当り遊技の開始を指示するコマンド等をサブ統合制御装置83に送信する等して大当り遊技を開始し、当否判定処理を終了する。
一方、S310の否定判定から続くS360では、確変フラグを参照し、該フラグ=1である場合には(S360:Yes)、確変モード中に実行可能な大当り抽選の残り回数(確変回数)を参照する(S365)。そして、確変回数=0である場合には(S365:Yes)、確変フラグをクリアし(S370)、S390に進む。S390では、状態指定コマンド送信処理を実行し、S395に進む。
S395では、確定表示された特別図柄が小当りになる図柄か否かを判定し、肯定判定の場合には(S395:Yes)、S400に進み、特別電動役物作動開始処理(S400)、小当り開始演出処理(S405)を順次実行することで、小当り遊技の態様を示すコマンドや、小当り遊技の開始を指示するコマンド等をサブ統合制御装置83に送信する等して小当り遊技を開始し、当否判定処理を終了する。また、S395で否定判定の場合(S395:No)には、当否判定処理を終了する。
次に、主制御装置80で実行する大当り遊技処理を、図11~13のフローチャートを用いて説明する。この大当り遊技処理は、上記した当否判定処理により大当りとなった場合に、上記したメインルーチンの特別遊技処理から実行される処理である。
大当り遊技処理では、図11に示すように、役物連続作動装置の作動中(すなわち、大当り遊技の実行中)であるか否かを判定する(S500)。ここで、肯定判定の場合には(S500:Yes)、S505に進み、否定判定の場合には(S500:No)、大当り遊技処理を終了する。
S505では、大入賞口14の開放中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S505:Yes)、図12のS550に進み、否定判定の場合には(S505:No)、S510に進む。S510では、大当り遊技における各開閉ラウンドのインターバル中であるか否かを判定する。肯定判定の場合には(S510:Yes)、図12のS570に進み、否定判定の場合には(S510:No)、S515に進む。S515では、大当り遊技の終了演出中であるか否かを判定する。肯定判定の場合には(S515:Yes)、図13のS600に進み、否定判定の場合には(S515:No)、S520に進む。
S520では、大当り遊技における開始演出時間が経過したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S520:Yes)、S525に進み、否定判定の場合には(S520:No)、大当り遊技処理を終了する。S525では、大入賞口開放処理を実行し、大入賞口14を開放させる。S525の後に、大当り遊技処理を終了する。
上記のS505の肯定判定から続く図12のS550では、大入賞口14に入賞した遊技球の数が10個となったか否かを判定する。肯定判定の場合には(S550:Yes)、S560に進み、否定判定の場合には(S550:No)、S555に進む。S555では、大入賞口14の開放時間(例えば、30秒間)が終了したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S555:Yes)、S560に進み、否定判定の場合には(S555:No)、大当り遊技処理を終了する。S560では、大入賞口閉鎖処理を実行し、大入賞口14を閉鎖させる。S560の後に、S565に進む。S565では、大当り遊技の各ラウンドのインターバルを設定する大当りインターバル処理を実行し、大当り遊技処理を終了する。
一方、上記のS510の肯定判定から続くS570では、大当り遊技のインターバル時間が経過したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S570:Yes)、S575に進み、否定判定の場合には(S570:No)、大当り遊技処理を終了する。S575では、最終ラウンド(16ラウンド)の終了か否かを判定し、肯定判定の場合には(S575:Yes)、S580に進み、否定判定の場合には(S575:No)、S585に進む。S580では、大当り遊技を終了させる際の演出を行う大当り終了演出処理を実行し、大当り遊技処理を終了する。S585では、大入賞口開放処理を実行し、大入賞口14を開放させる。S585の後に、大当り遊技処理を終了する。
また、上記のS515の肯定判定から続く図13のS600では、終了演出の時間が終了したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S600:Yes)、S605に進み、該S605とS610とを順次実行する一方、否定判定の場合には(S600:No)、大当り遊技処理を終了する。S605とS610とでは、役物連続作動装置と条件装置とを停止させ、S615に進む。S615では、大当り遊技後に確率変動状態に移行するか否かを判定する。肯定判定の場合には(S615:Yes)、確率変動状態を継続する大当り抽選の回数(確変回数)を設定し(S620)、確変フラグをセットし(S625)、S640に進む。S640とS645とでは、サブ統合制御装置83に対して、大当り遊技に関する演出を終了させる大当り終了コマンドを送信する処理と、状態指定コマンド送信処理とを実行し、大当り遊技処理を終了する。
次に、本発明の要部について説明する。
前述したように、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信される変動開始コマンドに従って、演出図柄表示装置6で特別演出図柄を表示制御する。すなわち、サブ統合制御装置83は、変動開始コマンドを受信すると、該変動開始コマンドに含まれる情報に基づいて、特別演出図柄の変動開始から確定停止に至る一連の疑似特別演出を表示するための疑似演出表示パターンを決定し、該疑似演出表示パターンに従って演出図柄表示装置6で疑似特別演出を表示制御する。
本実施例にあって、こうした疑似特別演出の表示制御は、図14に示す疑似演出制御処理により行う。この疑似演出制御処理は、サブ統合制御装置83で定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に夫々実行される処理である。
疑似演出制御処理は、図14に示すように、S1000で、主制御装置80から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1000:Yes)、S1005へ進み、否定判定の場合には(S1000:No)、疑似演出制御処理を終了する。
S1005では、前記した疑似演出表示パターンを決定する処理を行う。この処理では、変動開始コマンドに含まれる当否判定結果の情報、リーチに関する情報、変動パターンの情報、および変動時間の情報等を確認し、これら各情報に従って、特別演出図柄の変動開始から変動終了までの一連の変動態様と、該特別演出図柄を確定停止する停止態様とを決定すると共に、リーチを行う場合にはリーチ演出の演出態様も決定する。ここで、本実施例にあっては、リーチ演出として、ノーマルリーチ演出とスーパーリーチ演出との2種類が定められており、リーチを行う場合に少なくとも一方が選択され、該選択されたリーチ演出の演出態様を決定する。
具体的には、当否判定結果がハズレの場合に、ノーマルリーチ演出のみの表示が高確率で選択され、当否判定結果が大当りの場合に、スーパーリーチ演出のみの表示又はノーマルリーチ演出とスーパーリーチ演出との両方の表示が高確率で選択される。そのため、換言すると、スーパーリーチ演出は、特別演出図柄が大当りを示す停止態様で確定する期待度が高いリーチ演出と言え、ノーマルリーチ演出は、スーパーリーチ演出に比して該期待度が低いリーチ演出と言える。
さらに、S1005の処理では、前記した変動開始コマンドの情報に基づいて、再変動演出の表示有無と再変動演出の表示態様等を決定する。尚、本実施例にあって、前記したノーマルリーチ演出のみの表示を選択した場合には、再変動演出を表示無しとし、スーパーリーチ演出のみの表示、又はスーパーリーチ演出とノーマルリーチ演出との両方の表示を選択した場合には、再変動演出を表示有りとして、該再変動演出の表示態様を決定する。
こうして決定された特別演出図柄の変動態様と停止態様、リーチ演出の表示態様、および再変動演出の表示態様の組み合わせにより、疑似演出表示パターンを構成する。
続くS1010では、疑似演出表示処理を実行する。この疑似演出表示処理では、前記S1005の処理で決定した疑似演出表示パターンの情報を含む表示コマンドを、演出図柄制御装置82に送信する。この表示コマンドの送信により、サブ統合制御装置83は、演出図柄制御装置82を介して、演出図柄表示装置6で疑似演出表示パターンに従う疑似特別演出を表示制御する。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から前記表示コマンドを受信すると、該表示コマンドに含まれる疑似演出表示パターンの情報に従って、該疑似演出表示パターンを表示するための動画データを生成する。すなわち、演出図柄制御装置82には、前記動画データの生成に用いられる多数のデータが予め記憶されており、該多数のデータの中から、前記表示コマンドに基づいて疑似演出表示パターンの構成に必要な複数のデータを選択して、この選択した複数のデータを組合わせることによって前記動画データを生成する。そして、演出図柄表示装置6を駆動制御して、この動画データを再生することにより、前記疑似演出表示パターン決定処理(S1005)で決定した疑似演出表示パターンによる疑似特別演出を表示する。
このように演出図柄表示装置6の画面で表示される疑似特別演出の表示例を、以下の実施例1~実施例4で説明する。
第一始動口11への入球を契機として第一特別図柄表示装置9で第一特別図柄が変動開始すると(又は、第二始動口12への入球を契機として第二特別図柄表示装置10で第二特別図柄が変動開始すると)、これに伴って、図15(A)に示すように、演出図柄表示装置6の画面で特別演出図柄101a~101cの変動表示を開始する。ここで、特別演出図柄101a~101cは、「0」~「9」までの数字を模した10個の図柄により夫々構成されており、いずれかの図柄で停止表示される。そして、各特別演出図柄101a~101cの停止図柄の組み合わせにより、該特別演出図柄101a~101cの停止態様が確定する。ここで、特別演出図柄101a~101cを全て同じ図柄で停止表示する組み合わせが、大当りを示す停止態様であり、該特別演出図柄101a~101cを所定図柄で停止表示した組み合わせ(例えば、「1」,「2」,「3」の組み合わせ)が、小当りを示す停止態様であり、これ以外の組み合わせが、ハズレを示す停止態様である。
さらに、本実施例1にあって、演出図柄表示装置6の画面では、特別演出図柄101a~101cを主として表示する通常表示モード(図15参照)と、該特別演出図柄101a~101cを比較的小さく表示して他の演出画像を主として表示する特殊表示モード(図16(C),(D)参照)との二種類の表示形態により前記疑似特別演出が表示される。これら通常表示モードと特殊表示モードとは、夫々で表示される図柄の色彩や背景色等が比較的大きく相違することから、これらの切り替えによって、演出図柄表示装置6の画面全体が切り替わったように見せることができ、遊技者に比較的強いインパクトを与えることができる。
ここで、前記特別演出図柄101a~101cの変動表示は、前記通常表示モードの表示形態で開始されると共に、ノーマルリーチ演出は、該通常表示モードで表示される。さらに、通常表示モードでは、第一保留記憶または第二保留記憶の保留数を示す保留図柄111が表示されると共に、所定のキャラクタ図柄(熊の達吉)112が表示される。一方、スーパーリーチ演出は、前記特殊表示モードで表示される。尚、通常表示モードと特殊表示モードとは、疑似演出表示パターンを行う動画データにより表示されることから、該疑似演出表示パターンを構成する演出と言える。
疑似特別演出がノーマルリーチ演出を行う場合には、左右の特別演出図柄101a,101cが順次仮停止して、図15(B)に示すように、該特別演出図柄101a,101cを同じ図柄で仮停止表示したノーマルリーチ演出が表示される。ここで、仮停止表示は、各特別演出図柄101a~101cが小刻みに振動する所謂揺れ表示であり、該特別演出図柄101a~101cの停止表示と異なり、仮停止した特別演出図柄101a~101cの図柄が確定していないことを示している。
前記ノーマルリーチ演出では、該ノーマルリーチ用のメッセージ図柄114が表示される。その後、図15(C)に示すように、中央の特別演出図柄101bが、左右の特別演出図柄101a,101cと異なる図柄で停止表示すると、特別演出図柄101a~101cがハズレを示す停止態様で確定する。これに伴って、大当り又はハズレの結果を示すメッセージ図柄118を表示する。これらにより、ハズレが確定したことを、遊技者に報知する。尚、このように特別演出図柄101a~101cの変動開始から停止までがノーマルリーチ演出を介して表示される場合には、前記通常表示モードのみによる疑似特別演出が表示される。
一方、ノーマルリーチ演出を介して特別演出図柄101a~101cを大当りの停止態様で確定する場合には、図15(A)~(B)のように特別演出図柄101a,101cを順次停止してノーマルリーチ演出を実行した後に、中央の特別演出図柄101bを左右の特別演出図柄101a,101cと同じ図柄で停止して、特別演出図柄101a~101cを大当りの停止態様で確定する(図20(C)参照)。このように本実施例1にあっては、ノーマルリーチ演出を介して大当り確定する場合に、後述する再変動演出を表示しない。尚、大当りとなる際にはノーマルリーチ演出を選択する確率が低いことから、こうした疑似特別演出はほとんど表示されない。
また、疑似特別演出がスーパーリーチ演出を行う場合には、図16(A)に示すように、通常表示モードで特別演出図柄101a~101cが変動表示を開始し、図16(B)に示すように、左の特別演出図柄101aが所定の図柄で仮停止する。その後、右の特別演出図柄101cが左の特別演出図柄101aと同じ図柄で仮停止すると、図16(C)に示すようにスーパーリーチ演出の表示が開始される。このスーパーリーチ演出では、特別演出図柄101a~101cが演出図柄表示装置6の画面左上部で小さく表示されると共に、スーパーリーチ演出用のキャラクタ図柄121とスーパーリーチ演出用のメッセージ図柄124とが該画面中央に表示される。ここで、スーパーリーチ演出は、前記特殊表示モードにより表示されることから、この疑似特別演出では、該スーパーリーチ演出の開始に伴って、通常表示モードから該特殊表示モードに表示形態が切り替わる。このように表示モードが切り替わることにより、スーパーリーチ演出の開始をより明確に報知でき、大当りを期待する遊技者の感情を効果的に刺激できる。
本実施例1のスーパーリーチ演出は、図16(C)~(D)に示すように、猫のキャラクタ図柄121によるカラオケ演出で構成されており、例えば、猫のキャラクタ図柄121がカラオケを熱唱する動画が所定時間表示された後に、この熱唱の点数を示す演出図柄125が表示される。そして、この演出図柄125は、100点の表示によって大当りを示唆する。
こうしたスーパーリーチ演出を介して特別演出図柄101a~101cをハズレの停止態様で確定する場合には、該スーパーリーチ演出の開始から所定時間経過した後に、図16(D)に示すように、前記演出図柄125で100点未満の点数が表示されると共に、ハズレを示唆するメッセージ図柄126が表示される。そして、特別演出図柄101bが左右の特別演出図柄101a,101cと異なる図柄で停止して、ハズレが確定する。
一方、スーパーリーチ演出を介して特別演出図柄101a~101cを大当りの停止態様で確定する場合には、図17(A)に示すようにスーパーリーチ演出を開始した後に、図17(B)に示すように前記演出図柄125が100点未満の点数で表示される。これに伴って、前記メッセージ図柄126が表示されて、ハズレを示唆する。続いて、図17(C)に示すように、特別演出図柄101bが左右の特別演出図柄101a,101cと異なる図柄で仮停止表示する。これにより、特別演出図柄101a~101cは、ハズレを示す態様で仮停止表示する。ここで、特別演出図柄101a~101cの仮停止表示は、前述したように、該特別演出図柄101a~101cの図柄が確定していないことを示している。
この後、図17(D)に示すように、前記した猫のキャラクタ図柄121に代わって、該キャラクタ図柄121と異なるキャラクタ図柄127がカットイン表示される。これに伴って、左右の特別演出図柄101a,101cを仮停止表示したまま、特別演出図柄101bを再び変動表示させる。この特別演出図柄101bの再変動の開始から所定時間経過すると、図17(E)に示すように、左右の特別演出図柄101a,101cを停止すると共に、特別演出図柄101bを、左右の特別演出図柄101a,101cと同じ図柄で停止する。これにより、全ての特別演出図柄101a~101cが同じ図柄の停止態様で表示されて、大当りが確定する。ここで、このように特別演出図柄101a~101cの仮停止表示から特別演出図柄101bの再変動を介して確定停止させるまでの一連の演出により、再変動演出が構成される。すなわち、スーパーリーチ演出は、特別演出図柄101a~101cを仮停止表示することにより表示終了し、この表示終了に伴って前記再変動演出が表示開始される。
このようにスーパーリーチ演出を介して大当り確定する場合には、該スーパーリーチ演出後の再変動演出を介して特別演出図柄101a~101cを大当りの停止態様で確定させる。そして、本実施例にあっては、再変動演出を前記特殊表示モードにより表示し、特別演出図柄101a~101cの確定を前記通常表示モードにより表示する。すなわち、こうした疑似特別演出では、通常表示モードにより特別演出図柄101a~101cの変動表示を開始し、その後に特殊表示モードに切り替わってスーパーリーチ演出と再変動演出とを順次表示し、さらに通常表示モードに切り替わって特別演出図柄101a~101cの停止態様を表示する。このように通常表示モードと特殊表示モードとが切り替わることにより、遊技者の期待感を効果的に刺激できる。
尚、本実施例1では、特別演出図柄101a~101cの大当り停止態様を通常表示モードに切り替えて表示したが、これに限らず、特殊表示モードのままで特別演出図柄101a~101cの大当り停止態様を表示しても良い。
また、疑似特別演出がノーマルリーチ演出とスーパーリーチ演出との両方を行う場合には、図18(A)に示すように通常表示モードでノーマルリーチ演出が表示された後に、図18(B)に示すように、特別演出図柄101bが左右の特別演出図柄101a,101cと異なる図柄で仮停止表示して、全ての特別演出図柄101a~101cを、ハズレを示す表示態様(ハズレの停止態様と同じ態様)で仮停止表示する。この仮停止表示の後、図18(C)に示すように、左右の特別演出図柄101a,101cを仮停止表示したまま、特別演出図柄101bを再び変動表示させる。このように再変動演出の表示を行った後、図18(D)に示すように、スーパーリーチ演出の表示を開始する。そして、スーパーリーチ演出の表示中では、画面左上部で、左右の特別演出図柄101a,101cを揺れ表示し且つ特別演出図柄101bが変動表示する。そして、前述と同様に、猫のキャラクタ図柄121によるカラオケ演出が表示される。この後は、前述したスーパーリーチ演出を介して大当り確定する場合と同様、図17(B)~(D)のように、スーパーリーチ演出を介して再変動演出が表示され、図17(E)のように特別演出図柄101a~101cが大当りの停止態様で確定する。
ここで、こうした疑似特別演出にあって、ノーマルリーチ演出とスーパーリーチ演出とは、それぞれ特別演出図柄101a~101cを仮停止表示することにより表示終了し、該表示終了に伴って前記再変動演出が表示開始される。
このようにノーマルリーチ演出とスーパーリーチ演出との両方を行う場合は、ノーマルリーチ演出後に再変動演出を表示して、該再変動演出を介してスーパーリーチ演出を表示し、さらに該スーパーリーチ演出後に再び再変動演出を表示して、該再変動演出を介して特別演出図柄101a~101cを確定停止する。この場合には、ノーマルリーチ演出後の再変動演出がスーパーリーチ演出への発展する契機という役割を有する一方、スーパーリーチ演出後の再変動演出が特別演出図柄101a~101cを停止するために用いられ、大当りの停止態様で確定する際には該再変動演出が所謂復活演出(ハズレの仮停止後に大当りとなる演出)という役割を有する。
尚、ノーマルリーチ演出とスーパーリーチ演出との両方を介してハズレ確定することもあり得る。この場合には、図18(A)~(D)のように、ノーマルリーチ演出から再変動演出を介してスーパーリーチ演出を表示する。そして、図16(D)に示すように、スーパーリーチ演出による演出図柄125で100点未満の点数が表示されて、特別演出図柄101a~101cがハズレの停止態様で確定する。
本実施例1の構成は、前述したように、特別演出図柄101a~101cの変動開始から停止までの一連の疑似特別演出で、ノーマルリーチ演出から再変動演出を介してスーパーリーチ演出に発展する表示を行う一方、スーパーリーチ演出から再変動演出を介して該特別演出図柄101a~101cの停止態様を確定する表示を行う。このように再変動演出は、表示タイミング(ノーマルリーチ演出に続くタイミングか、スーパーリーチ演出に続くタイミング)に応じて、互いに異なる役割で用いられるものであり、ノーマルリーチ演出に続いて表示される場合には、スーパーリーチ演出に発展する契機という役割で用いられ、スーパーリーチ演出に続いて表示される場合には、いわゆる復活演出としての役割で用いられる。こうした相互に異なる役割を再変動演出が担うことにより、表示タイミングによって遊技者に異なる期待感を持たせることができる。すなわち、ノーマルリーチ演出後の再変動演出は、スーパーリーチ演出への発展の契機であることから、ノーマルリーチ演出時に比して、大当りを期待する遊技者の感情をさらに高揚させることができ、かつスーパーリーチ演出中も該高揚した状態を保ち得る。特に、ノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出に発展する場合には、該スーパーリーチ演出のみを表示する場合に比して、遊技者の期待感を効果的に刺激できるため、該発展の契機となる再変動演出が、遊技の興趣の向上に大きく寄与する。一方、スーパーリーチ演出後の再変動演出は、特別演出図柄101a~101cの停止態様を確定するための契機であり、まもなく大当りか否かが明らかとなるため、この結果を待つ遊技者のドキドキ感を強く刺激できる。さらに、いずれの再変動演出にあっても、ハズレを示す態様で仮停止表示した後に再変動することから、該仮停止表示により遊技者を落胆させてから、該再変動により遊技者の期待感を再び想起させる。そのため、遊技者の感情に比較的大きな起伏を生じさせることができる。したがって、本実施例1の疑似特別演出によれば、再変動演出の表示によって従来に無い変化に富んだ面白い演出を提供することができ、該疑似特別演出により遊技の興趣を高める効果が一層向上する。
実施例2は、疑似特別演出により表示する再変動演出が、前記した通常表示モードと特殊表示モードとを切り替える契機という役割を有するものとした構成である。すなわち、疑似特別演出では、通常表示モードでの再変動演出の表示を契機として、該通常表示モードから特殊表示モードに切り替わり、特殊表示モードでの再変動演出の表示を契機として、該特殊表示モードから通常表示モードに切り替わる。
ここで、通常表示モードから特殊表示モードに切り替わる態様では、通常表示モードで表示されるノーマルリーチ演出を介して再変動演出が表示され、これに伴って特殊表示モードに切り替わって、スーパーリーチ演出が表示される。一方、特殊表示モードから通常表示モードに切り替わる態様では、スーパーリーチ演出の表示終了に伴って再変動演出が表示されることにより、特殊表示モードから通常表示モードに切り替わって、該通常表示モードで再変動演出を継続して表示する。
尚、通常表示モードと特殊表示モードとは、前述したように、相互に異なる表示形態であり、これらが切り替わることで演出図柄表示装置6の画面全体が切り替わったように見せることができるため、該切り替えにより遊技者に比較的大きなインパクトを与えることができる。
以下に具体例を説明する。尚、前記実施例1と同じ構成要素に同じ符号を記し、その説明を適宜省略している。
図19(A)に示すように、演出図柄表示装置6の画面では、疑似特別演出が開始されることにより、特別演出図柄101a~101cが変動表示する。その後、図19(B)に示すように、左右の特別演出図柄101a,101cが同じ図柄で仮停止すると、ノーマルリーチ演出が表示される。この後、図19(C)に示すように、特別演出図柄101bが左右の特別演出図柄101a,101cと異なる図柄で仮停止表示(揺れ表示)して、特別演出図柄101a~101cをハズレの表示態様で仮停止表示する。こうしてノーマルリーチ演出を表示終了すると共に、再変動演出の表示を開始する。再変動演出では、図19(D)に示すように、左右の特別演出図柄101a,101cを仮停止表示(揺れ表示)したまま、特別演出図柄101bを再び変動表示する。このように再変動演出の表示を行った後、図19(E)に示すように、スーパーリーチ演出の表示を開始する。
ここで、特別演出図柄101a~101cの変動表示開始から再変動演出の表示までは(図19(A)~(D))、通常表示モードによる演出であり、スーパーリーチ演出の表示は(図19(E))、特殊表示モードによる演出である。そのため、演出図柄表示装置6の画面では、ノーマルリーチ演出後の再変動演出を介して、疑似特別演出が通常表示モードによる表示形態から特殊表示モードによる表示形態に切り替わる。
スーパーリーチ演出の表示中は、図19(E)に示すように、猫のキャラクタ図柄121によるカラオケ演出が表示されると共に、画面左上部で、左右の特別演出図柄101a,101cを仮停止表示(揺れ表示)し且つ特別演出図柄101bが変動表示する。この後、図19(F)に示すように、前記演出図柄125が100点未満の点数で表示され、さらに、特別演出図柄101bが、左右の特別演出図柄101a,101cと異なる図柄で仮停止表示する。ここで、スーパーリーチ演出は、前述の実施例1と同様に、特別演出図柄101a~101cの仮停止表示により表示終了し、これに伴って再変動演出の表示が開始する。尚、スーパーリーチ演出における前記カラオケ演出は、前述の実施例1と同様の演出である。
前記した特別演出図柄101a~101cの仮停止表示により再変動演出の表示が開始されると、図20(A)に示すように、スーパーリーチ演出を表示する特殊表示モードから通常表示モードに切り替わって、特別演出図柄101a~101cの仮停止表示が比較的大きく表示される。そして、通常表示モードとなるに伴って、図20(B)に示すように、左右の特別演出図柄101a,101cが仮停止表示(揺れ表示)したまま、特別演出図柄101bが再び変動を開始する。尚、通常表示モードでは、前述しように、熊の達吉のキャラクタ図柄112や保留図柄111が表示される。
特別演出図柄101bを再び変動表示した後に大当りとなる場合には、図20(C)に示すように、左右の特別演出図柄101a,101cの仮停止表示を終了して停止すると共に、中央の特別演出図柄101bを左右の特別演出図柄101a,101cと同じ図柄で停止する。こうして特別演出図柄101a~101cを大当りの停止態様で確定する。このようにすれば、例えば、スーパーリーチ演出後にハズレ確定する場合に、図20(A)の通常表示モードに切り替わってハズレ確定した後に次の変動表示が開始されること(図19(A)参照)に対して、図20(B)のように中央の特別演出図柄101bが再び変動開始することにより、遊技者に大きな驚きを与えることができる。
一方、ハズレとなる場合には、図20(D)に示すように、左右の特別演出図柄101a,101cの仮停止表示を終了して停止すると共に、中央の特別演出図柄101bを左右の特別演出図柄101a,101cと異なる図柄で停止する。これにより特別演出図柄101a~101cをハズレの停止態様で確定する。
尚、本実施例2では、再変動演出後にハズレ確定する場合もある構成としたが、再変動演出を行った場合には必ず大当りとなる構成としても良い。こうした構成によれば、中央の特別演出図柄101bが仮停止後に再び変動を開始した時点で、遊技者に大当りを示唆することができ得る。
本実施例2の構成は、前述したように、再変動演出を、通常表示モードと特殊表示モードとを切り替える契機とするものであり、該再変動演出により遊技者の期待感を刺激する効果に加えて、該切り替えにより遊技者にインパクトを与える効果を奏することから、これらの相乗作用によって遊技の興趣を飛躍的に向上できる。
特に、特殊表示モードでの再変動演出は、スーパーリーチ演出の終了を遊技者に明確に伝えると共に、通常表示モードへの切り替えと特別演出図柄101a~101cのハズレ態様での仮停止表示とによって、遊技者を落胆させ得る。この後に特別演出図柄101bの再変動が開始されることにより、一旦落胆した遊技者の感情を再び高揚させ得る。このように遊技者の感情を大きく起伏させ得ることから、遊技の興趣を効果的に向上でき、変化に富んだ面白い遊技を提供できる。
また、本実施例2にあっても、ノーマルリーチ演出後の再変動演出は、スーパーリーチ演出への発展契機とも言えると共に、スーパーリーチ演出後の再変動演出は、特別演出図柄101a~101cの停止態様を確定するための契機とも言える。そのため、前述した実施例1と同様の作用効果も奏し得る。
実施例3は、スーパーリーチ演出後に、ノーマルリーチ演出後の再変動演出と同様の再変動演出を表示する場合と、該ノーマルリーチ演出後の再変動演出と異なる再変動演出を表示する場合とがある構成である。すなわち、スーパーリーチ演出後に表示可能な再変動演出として、ノーマルリーチ演出後と同様の再変動演出(以下、共通再変動演出という)と、該共通再変動演出と異なるスーパーリーチ演出専用の再変動演出(以下、専用再変動演出という)とを備え、スーパーリーチ演出後に再変動演出を表示する際には、共通再変動演出と専用再変動演出とのいずれかの再変動演出が選択される。
尚、本実施例3の構成にあっては、ノーマルリーチ演出後に再変動演出を表示可能とするものであり、該ノーマルリーチ演出の際には、前記共通再変動演出が選択される。
こうした本実施例3の構成には、疑似特別演出で表示する再変動演出のデータとして、前記共通再変動演出用のデータと、前記専用再変動演出用のデータとを備え、スーパーリーチ演出を表示する際には、これらデータのいずれかが選択されて、選択されたデータに従って再変動演出を表示する。ここで、共通再変動演出用のデータは、ノーマルリーチ演出とスーパーリーチ演出とのいずれでも共通して選択可能である一方、専用再変動演出用のデータは、スーパーリーチ演出の場合にのみ選択可能である。
以下に具体例を説明する。尚、前記実施例1と同じ構成要素に同じ符号を記し、その説明を適宜省略している。
スーパーリーチ演出後に前記した共通再変動演出を表示する場合には、図21(A)~(B)に示すように、演出図柄表示装置6の画面でスーパーリーチ演出が表示される。そして、図21(B)に示すように、特別演出図柄101a~101cをハズレの表示態様で仮停止表示(揺れ表示)することによって、スーパーリーチ演出を表示終了する。ここで、スーパーリーチ演出では、実施例1と同様の、猫のキャラクタ図柄121によるカラオケ演出が表示される。
前記したスーパーリーチ演出の表示終了に伴って、図21(C)に示すように、共通再変動演出の表示を開始する。すなわち、演出図柄表示装置6の画面では、前記特別演出図柄101a~101cの仮停止表示が比較的大きく表示されると共に、熊の達吉のキャラクタ図柄112や保留図柄111が表示される。このようにスーパーリーチ演出後に共通再変動演出を表示する場合には、該スーパーリーチ演出での特殊表示モードから前記した通常表示モードに切り替わる。
この後、図21(D)に示すように、左右の特別演出図柄101a,101cを仮停止表示(揺れ表示)したまま、中央の特別演出図柄101bを再び変動表示する。そして、大当りとなる場合には、特別演出図柄101bを変動表示した後に、図21(E)に示すように、左右の特別演出図柄101a,101cの仮停止表示を終了して停止すると共に、中央の特別演出図柄101bを左右の特別演出図柄101a,101cと同じ図柄で停止する。こうして特別演出図柄101a~101cを大当りの停止態様で確定する。このようにスーパーリーチ演出の表示終了から特別演出図柄101bの再変動を行って確定停止するまでの一連の演出(図20(C)~(E))により、共通再変動演出が構成される。尚、図示省略するが、ハズレの場合には、左右の特別演出図柄101a,101cの仮停止表示を終了して停止すると共に、中央の特別演出図柄101bを左右の特別演出図柄101a,101cと異なる図柄で停止して、ハズレ確定する。
一方、スーパーリーチ演出後に前記した専用再変動演出を表示する場合には、図22(A)~(B)に示すように、演出図柄表示装置6の画面でスーパーリーチ演出が表示されて、特別演出図柄101a~101cを仮停止表示(揺れ表示)することによって、スーパーリーチ演出を表示終了する。これに伴って、演出図柄表示装置6の画面では、図22(C)に示すように、特殊表示モードによる専用再変動演出の表示を開始する。すなわち、スーパーリーチ演出による猫のキャラクタ図柄121に代わって、該キャラクタ図柄121と異なるキャラクタ図柄131がカットイン表示されると共に、特別演出図柄101a~101cが画面左上部から画面右上部へ変わって仮停止表示される。この後、図22(D)に示すように、左右の特別演出図柄101a,101cを仮停止表示(揺れ表示)したまま、特別演出図柄101bを再び変動表示する。この専用再変動演出は、特殊表示モードが継続する。ここで、専用再変動演出では、図22(C)~(D)に示すように、キャラクタ図柄131が岩を攻撃する空手演出が行われる。そして、再変動により大当りする可能性があることを示すメッセージ図柄132が表示される。こうした専用再変動演出によって、遊技者の期待感を刺激できる。
こうした専用再変動演出後に大当りとなる場合には、キャラクタ図柄131が岩を破壊する演出をした後に、図22(E)に示すように、キャラクタ図柄131の表示形態を変化させると共に、特別演出図柄101a~101cを大当りの停止態様で確定する。このようにスーパーリーチ演出の表示終了から特別演出図柄101bの再変動を行って確定停止するまでの一連の演出(図22(C)~(E))により、専用再変動演出が構成される。尚、図示省略するが、ハズレの場合には、左右の特別演出図柄101a,101cの仮停止表示を終了して停止すると共に、中央の特別演出図柄101bを左右の特別演出図柄101a,101cと異なる図柄で停止して、ハズレ確定する。
さらに、本実施例3にあって、ノーマルリーチ演出後に共通再変動演出を表示する場合には、図15(A)~(B)のようにノーマルリーチ演出を表示した後に、図21(C)に示すように、特別演出図柄101a~101cを仮停止表示(揺れ表示)して該ノーマルリーチ演出を表示終了する。これに伴って、図21(C)~(E)に示すように、共通再変動演出を表示する。
また、本実施例3にあって、ノーマルリーチ演出とスーパーリーチ演出との両方を表示する場合には、図18(A)~(C)に示すように、ノーマルリーチ演出を表示した後に共通再変動演出を表示する。この共通再変動演出の表示後、図18(D)に示すように、スーパーリーチ演出を表示する。こうしてスーパーリーチ演出に発展した後には、前記した共通再変動演出(図21(B)~(E))又は専用再変動演出(図22(B)~(E))を表示して、大当り又はハズレを確定する。
本実施例3の構成は、前述したように、スーパーリーチ演出後の再変動演出を、ノーマルリーチ演出の場合と同様の共通再変動演出、又は該共通再変動演出と異なる専用再変動演出とのいずかとするものであり、こうした共通再変動演出と専用再変動演出とのいずれかを選択的に表示することにより変化に富んだ面白い遊技を提供できる。
さらに、スーパーリーチ演出で選択可能な共通再変動演出は、ノーマルリーチ演出の場合と同じであり、共通のデータにより表示される。そのため、スーパーリーチ演出後に多彩な再変動演出を表示可能としつつ、該再変動演出の表示に用いるデータ量を抑制することができ、制御装置(演出図柄制御装置82等)の負担を軽減できる。
また、本実施例3の構成は、ノーマルリーチ演出後の再変動演出(共通再変動演出)が、前述した実施例1と同様にスーパーリーチ演出への発展契機であることに加え、特別演出図柄101a~101cの停止態様を確定するための契機でもある。このようにノーマルリーチ演出後の再変動演出が相互に異なる二種類の役割を有することから、該再変動演出の表示により遊技者に異なる期待感を持たせることができ、遊技の興趣を向上できる。
さらにまた、本実施例3の構成にあっても、前述の実施例1と同様に、前記したノーマルリーチ演出後の再変動演出がスーパーリーチ演出への発展契機であると共に、スーパーリーチ演出後の再変動演出が特別演出図柄101a~101cの停止態様を確定するための契機であることから、該実施例1と同様の作用効果も奏し得る。
実施例4は、再変動演出が相互に異なる複数の役割を有しており、リーチ演出を介して仮停止表示された特別演出図柄101a~101bの仮停止態様に応じて、いずれか一の役割を有する再変動演出が選択的に表示される構成である。具体的には、ノーマルリーチ演出後に表示可能な再変動演出として、スーパーリーチ演出への発展契機となる役割を有する再変動演出と、特別演出図柄101a~101cの停止態様を確定する契機となる役割を有する再変動演出とがあり、ノーマルリーチ演出を介して仮停止した特別演出図柄101a~101bの仮停止態様に応じて、一方の役割による再変動演出を表示する。換言すると、ノーマルリーチ演出後には、スーパーリーチ演出への発展契機となる再変動演出と、特別演出図柄101a~101cの停止態様を確定する契機となる再変動演出との一方が、特別演出図柄101a~101bの仮停止態様に応じて選択的に表示される。
ここで、本実施例4にあっては、仮停止した左右の特別演出図柄101a,101cが示す数字と中央の特別演出図柄101bが示す数字との差異が、所定閾値(例えば、1)以下である場合に、スーパーリーチ演出への発展契機となる再変動演出が選択される一方、該差異が該閾値よりも大きい場合に、特別演出図柄101a~101cの停止態様を確定する契機となる再変動演出が選択される。換言すると、仮停止した特別演出図柄101a,101cと特別演出図柄101bとのコマ数の差(前記した数字の差異に相当)が、所定閾値(例えば、1)以下である場合と該所定閾値より大きい場合とに応じて、前記役割の異なる再変動演出を選択する。
以下に具体例を説明する。尚、前記実施例1と同じ構成要素に同じ符号を記し、その説明を適宜省略している。
疑似特別演出により表示されるリーチ演出がノーマルリーチ演出のみの場合には、該ノーマルリーチ演出による特別演出図柄101a~101cの仮停止態様を、特別演出図柄101a,101cと特別演出図柄101bとのコマ数差が前記閾値(例えば、1)よりも大きい態様とする。この場合には、図23(A)のように、左右の特別演出図柄101a,101cが仮停止してリーチとなると、ノーマルリーチ演出が表示される。この後、図23(B)に示すように、中央の特別演出図柄101bを仮停止表示する。ここで、中央の特別演出図柄101bを、左右の特別演出図柄101a,101cとのコマ数差が前記閾値より大きい数字図柄で仮停止表示する。これによりノーマルリーチ演出を表示終了すると、再変動演出を表示開始して、図23(C)に示すように、中央の特別演出図柄101bを再び変動開始する。この後、図23(D)に示すように、左右の特別演出図柄101a,101cを停止表示すると共に、中央の特別演出図柄101bを停止表示して、特別演出図柄101a~101cの停止態様を確定する。こうしたノーマルリーチ演出後の表示する再変動演出は、特別演出図柄101a~101cの停止態様を確定する契機である。そして、ノーマルリーチ演出から再変動演出を介して確定することから、通常表示モードのままの疑似特別演出となっている。
一方、疑似特別演出によりノーマルリーチ演出とスーパーリーチ演出との両方を表示する場合には、該ノーマルリーチ演出による特別演出図柄101a~101cの仮停止態様を、該特別演出図柄101a,101cと特別演出図柄101bとのコマ数差が前記閾値以下の態様とする。この場合には、図24(A)に示すように、ノーマルリーチ演出を介して特別演出図柄101a~101cをハズレの表示態様で仮停止して、再変動演出を表示する。ここで、特別演出図柄101a~101cを仮停止態様は、コマ数差が1であり前記閾値以下である。この後、図24(B)に示すように、左右の特別演出図柄101a,101cを仮停止表示したまま、特別演出図柄101bを再び変動開始し、通常表示モードから特殊表示モードに切り替わってスーパーリーチ演出を表示開始する。このスーパーリーチ演出は、前記実施例1と同様に、猫のキャラクタ図柄121によるカラオケ演出であり、特別演出図柄101a~101cが画面左上部に表示される。この後、図24(C)に示すように前記演出図柄125が100点未満の点数で表示されると、図24(D)に示すように特別演出図柄101bを左右の特別演出図柄101a,101cと異なる図柄で仮停止表示する。ここで、大当りの場合には、図24(E)に示すように、特殊表示モードから通常表示モードに切り替わって、左右の特別演出図柄101a,101cを仮停止表示(揺れ表示)したまま、中央の特別演出図柄101bを再び変動させる。こうしてスーパーリーチ演出後に再変動演出を表示する。この後、図24(F)に示すように、左右の特別演出図柄101a,101cを停止すると共に、中央の特別演出図柄101bを該特別演出図柄101a,101cと同じ図柄で停止する。これにより、大当りを確定する。一方、ハズレの場合には、図24(C)の後に、特別演出図柄101a~101cをハズレ停止態様で停止して、ハズレ確定する(図示せず)。
本実施例4の構成は、前述したように、ノーマルリーチ演出を介した特別演出図柄101a~101cの仮停止態様に応じて、該特別演出図柄101a~101cを確定停止する契機となる再変動演出とスーパーリーチ演出への発展契機となる再変動演出とのいずれかを選択して表示するものであり、これら異なる役割の再変動演出の表示により遊技者に異なる期待感を持たせることができ、変化に富んだ面白い遊技を提供できる。
詳述すると、一般的に、特別演出図柄101a~101cが仮停止表示した場合に、該仮停止した特別演出図柄101a~101cのコマ数差が所定閾値よりも大きいと、特別演出図柄101a~101cの再変動演出を遊技者も期待し難く、大当りを期待できずに落胆する傾向にある。こうした状況で、特別演出図柄101a~101cの再変動演出が開始されると、遊技者の感情を効果的に刺激できる。特に、この場合の再変動演出は、通常表示モードのままで表示されることから、落胆した遊技者に気付かれ難いようにひっそりとスタートするが、これに気付くことで遊技者の期待感を効果的に刺激できる。一方、仮停止した特別演出図柄101a~101cのコマ数差が所定閾値以下であると、遊技者の再変動演出に対する期待感を容易に刺激でき、スーパーリーチ演出への発展によって遊技者の期待感を一層高揚できる。さらに、本実施例4では、スーパーリーチ演出後に通常表示モードに切り替えて再変動演出を表示するようにしていることから、遊技者の期待感を一旦落胆させた後に再び高揚させることができる。このように遊技者の感情に比較的大きな起伏を生じさせることによって、遊技の興趣を飛躍的に向上できる。
このように本実施例4の構成にあっては、特別演出図柄101a~101cの仮停止態様に応じて選択的に表示するいずれの再変動演出によっても、仮停止態様の表示で遊技者を落胆させた後に再び大当りのチャンスが到来したように遊技者に思い込ませることができ、該遊技者の感情を起伏させる面白い遊技を提供できる。さらに、こうした仮停止態様に応じて相互に異なる再変動演出が表示されることにより、特別演出図柄101a~101cの仮停止態様にも遊技者を着目させることができるため、従来に無い興趣を生じさせる面白い遊技を提供できる。
以下に、前述した実施例1~4で用いた用語と、特許請求の範囲に記載した用語との対応関係を説明する。パチンコ機1が、本発明にかかる弾球遊技機の一例に相当する。第一始動口11および第二始動口12が、本発明にかかる始動口の一例に相当する。当否判定処理のS165~S200が、本発明にかかる当否判定手段の一例に相当する。大当り遊技処理が、本発明にかかる当り遊技制御手段の一例に相当する。サブ統合制御装置83により実行される疑似演出制御処理が、本発明にかかる演出表示制御手段の一例に相当する。サブ統合制御装置83が主制御装置80から変動開始コマンドを受信することが、本発明にかかる演出条件の一例に相当する。スーパーリーチ演出が、本発明にかかる高リーチ演出の一例に相当する。ノーマルリーチ演出が、本発明にかかる低リーチ演出の一例に相当する。疑似演出制御処理のS1005~S1010が、本発明にかかるリーチ演出表示内容の一例に相当する。そして、このS1005~S1010により、スーパーリーチ演出から再変動演出を介して特別演出図柄101a~101cを確定する疑似演出表示パターンを表示することが、本発明にかかる再変動停止内容の一例に相当する。一方、ノーマルリーチ演出から再変動演出を介してスーパーリーチ演出に発展させる疑似演出表示パターンを表示することが、本発明にかかる再変動発展内容の一例に相当する。
以下に、前述した実施例の別例について説明する。
実施例1~4では、ノーマルリーチ演出として、熊の達吉のキャラクタ図柄112を表示する一の演出パターンを備え、スーパーリーチ演出として、猫のキャラクタ図柄121によるカラオケ演出を表示する一の演出パターンを備えた構成であるが、これに限らず、各リーチ演出の演出パターンは適宜設定することが可能である。さらに、ノーマルリーチ演出の演出パターンを複数設定して選択的に表示するようにしても良いし、同様に、スーパーリーチ演出の演出パターンを複数設定して選択的に表示するようにしても良い。特に、スーパーリーチ演出は、大当りの期待度が高いリーチ演出であることから、複数の演出パターンを選択的に表示する構成とすることによって、遊技の興趣を向上できる。
また、実施例1~4では、特別演出図柄101a~101cの仮停止表示を揺れ表示としたものであるが、これに限らず、他の表示態様からなる仮停止表示を用いることも可能である。例えば、特別演出図柄101a~101cの各図柄を回転表示する表示態様を仮停止態様とすることができる。さらには、各図柄の表示色を変化させたり、表示色の濃淡を変化させたりする表示態様を仮停止態様とすることも可能である。
また、実施例1~4では、再変動演出が、左右の特別演出図柄101a,101cを仮停止表示したままで中央の特別演出図柄101bのみを再び変動表示する表示パターンとしたが、これに限らず、全ての特別演出図柄101a~101cを再び変動表示する表示パターンとすることも可能である。さらには、仮停止表示する特別演出図柄101a~101cの中から、所定数(少なくとも一個)の特別演出図柄を選択して再び変動表示する構成とすることも可能である。
また、実施例1では、スーパーリーチ演出後の再変動演出を介して特別演出図柄101a~101cを停止する際に、通常表示モードに切り替わって該特別演出図柄101a~101cの停止態様を確定するようにしたが、これに限らず、特殊表示モードの状態で、特別演出図柄101a~101cの停止態様を確定するようにしても良い。
また、実施例3では、共通再変動演出と専用再変動演出とを選択的に行うスーパーリーチ演出として、猫のキャラクタ図柄121によるカラオケ演出のみを定めた構成であるが、これに限らず、複数種類のスーパーリーチ演出を備え、実行されるスーパーリーチ演出に応じて、共通再変動演出と専用再変動演出とが選択されて実行されるようにしても良い。例えば、前記カラオケ演出のスーパーリーチ演出と、空手家同士の対決演出というスーパーリーチ演出とを備え、該カラオケ演出のスーパーリーチ演出が実行された場合には、図21の共通再変動演出が行われる一方、該対決演出のスーパーリーチ演出が実行された場合には、図22(C)~(E)に示す空手家が岩を攻撃するという専用再変動演出を行われるようにする。こうした構成では、空手家同士の対決演出(スーパーリーチ演出)から専用変動演出に続く場合に、一つのモチーフによる一体感のある演出を進行できるため、演出効果を一層高めることができる。さらに、こうした一体感を求める演出(空手家同士の対決演出)と異なるスーパーリーチ演出を複数備え、当該スーパーリーチ演出を選択実行される場合には、共通再変動演出を行うようにしても良い。この場合には、一の共通再変動演出に用いるデータを使うことができるため、データ量を抑制する効果が生じ得る。
また、実施例4では、ノーマルリーチ演出後の特別演出図柄101a~101cの仮停止態様に応じて、該特別演出図柄101a~101cを確定停止させる契機の役割を有する再変動演出と、スーパーリーチ演出への発展契機の役割を有する再変動演出とのいずれかを選択的に表示する構成であるが、これに加えて、スーパーリーチ演出後の仮停止態様に応じて、特殊表示モードのままで特別演出図柄101a~101cを確定停止させる契機の役割を有する再変動演出と、通常表示モードに切り替わって特別演出図柄101a~101cを確定停止させる契機の役割を有する再変動演出とのいずれかを選択的に表示する構成とすることもできる。
また、実施例4にあって、ノーマルリーチ演出後に、仮停止した特別演出図柄101a,101cと特別演出図柄101bとのコマ数の差に応じて、通常表示モードのままで特別演出図柄101a~101cの停止態様を確定する再変動演出と、特殊表示モードに切り替わって特別演出図柄101a~101cの停止態様を確定する再変動演出とを選択的に実行する構成とすることも可能である。具体的には、前記コマ数差が所定閾値(例えば、1)よりも大きい場合に、実施例4と同様に図23に示す再変動演出を実行して確定停止し、該コマ数差が所定閾値以下である場合に、図22(C)~(E)に示す再変動演出を実行して確定停止する構成とできる。こうした構成とすれば、実施例4と同様に、仮停止のコマ数差が所定閾値よりも大きいと、大当りを確定する停止態様と大きく異なることから、遊技者が落胆し易いものの、突然再変動することにより期待感を大きく高揚させることができる一方、コマ数差が所定閾値以下であると、大当りの停止態様に近いことから、再変動を期待する遊技者の感情を効果的に刺激できると共に、演出効果の高い特殊表示モードによる再変動演出が実行されることにより、遊技者の期待感を飛躍的に向上できる。
尚、こうした再変動演出を、スーパーリーチ演出後にコマ数差に応じて選択的に実行することも可能である。
また、再変動演出を、コマ数差だけでなく、仮停止表示された図柄種別(図柄の並び)に応じて選択的に実行するようにしても良い。すなわち、所定の図柄で仮停止表示された場合には特別な第1再変動演出を実行し、前記所定の図柄以外の図柄で仮停止表示された場合には共通(通常)の第2再変動演出を実行する構成が考えられる。このように、リーチ演出においてリーチハズレとなった場合、どのような図柄の並びであるかに基づいて、実行する再変動演出を異ならせることにより、遊技者にインパクトを与えることができる。
また、実施例1~4では、疑似特別演出で表示するリーチ演出として、ノーマルリーチ演出とスーパーリーチ演出との二種類を設定した構成であるが、これに限らず、三種類以上のリーチ演出を設定した構成とすることもできる。
例えば、ノーマルリーチ演出、ロングリーチ演出、およびスーパーリーチ演出の三種類を設定した構成とすることができる。ここで、ロングリーチ演出は、ノーマルリーチ演出に比して大当りの期待度が高く、かつスーパーリーチ演出よりも該期待度が低いものとする。
このように三種類のリーチ演出を設定した構成では、ノーマルリーチ演出後の再変動演出をロングリーチ演出又はスーパーリーチ演出への発展契機とし、ロングリーチ演出またはスーパーリーチ演出後の再変動演出を特別演出図柄101a~101cの確定契機とすることができる。また、ノーマルリーチ演出後の再変動演出をロングリーチ演出への発展契機とし、ロングリーチ演出後の再変動演出をスーパーリーチ演出への発展契機とし、スーパーリーチ演出後の再変動演出を特別演出図柄101a~101cの確定契機とすることも可能である。さらには、ノーマルリーチ演出後には再変動演出を実行しない構成として、ロングリーチ演出後の再変動演出をスーパーリーチ演出への発展契機とし、スーパーリーチ演出後の再変動演出を特別演出図柄101a~101cの確定契機とすることも可能である。こうした構成にあっても、前述した実施例1と同様の作用効果を奏することができる。尚、四種類以上のリーチ演出を設定した構成にあっても、同様に、夫々リーチ演出後の再変動演出の役割を適宜定めた構成とできる。
また、前記ロングリーチ演出を含む三種類のリーチ演出を設定した構成にあって、該ロングリーチ演出を、通常表示モードおよび特殊表示モードと異なる第三表示モードの表示形態で表示する構成とすることもできる。この構成では、前述した実施例2と同様に、再変動演出が、通常表示モード、特殊表示モード、および第三表示モードに切り替わる契機とする構成ともできる。例えば、ノーマルリーチ演出後に再変動演出が表示されることによって、通常表示モードから第三表示モードに切り替わってロングリーチ演出が表示開始されるようにしたり、ロングリーチ演出後に再変動演出が表示されることによって、第三表示モードから特殊表示モードに切り替わってスーパーリーチ演出が表示開始されるようにしたりすることもできる。さらには、ロングリーチ演出後に再変動演出が表示されることによって、第三表示モードから通常表示モードに切り替わってノーマルリーチ演出が表示開始されるようにすることも可能である。かかる構成にあっても、前述した実施例2と同様の作用効果を奏し得る。
また、前記ロングリーチ演出を含む三種類のリーチ演出を設定した構成にあって、該ロングリーチ演出後に、実施例3と同様の共通再変動演出と、該ロングリーチ演出専用の再変動演出とを選択的に表示する構成とすることもできる。かかる構成にあっても、前述した実施例3と同様の作用効果を奏することができる。
また、前記ロングリーチ演出を含む三種類のリーチ演出を設定した構成にあって、前述した実施例4のノーマルリーチ演出の場合と同様に、ロングリーチ演出による特別演出図柄101a~101cの仮停止態様に応じて、相互に異なる役割の再変動演出を選択的に表示する構成とすることもできる。かかる構成にあっても、前述した実施例4と同様の作用効果を奏することができる。