以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機、スロットマシン等のその他の遊技機であってもよく、各々を識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を実行し、表示結果を導出表示する変動表示部を備え、該変動表示部に特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は当り種別表である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4、および、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5等が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、たとえば下皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえば下皿の中央部分)等に、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒する操作が可能なスティックコントローラ122が取付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(たとえば左手等)で把持した状態において、所定の操作指(たとえば人差し指等)で押引操作すること等により所定の指示操作が可能なトリガボタン125(図3参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン125に対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサ121(図3参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図3参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、たとえば上皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえばスティックコントローラ122の上方)等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン124が設けられている。プッシュボタン124は、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン124の設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン124に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ120(図3参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン124とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン124及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン124とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、たとえば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
なお、本実施の形態では、遊技者が操作可能な操作手段として、スティックコントローラを設けた例を示したが、これに限らず、操作手段としては、単なるプッシュボタン、レバースイッチ、および、ジョグダイヤル等のその他の操作手段を設けてもよい。
遊技領域7の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を変動表示(可変表示ともいう)可能な変動表示部としての演出表示装置9が設けられている。遊技領域7における演出表示装置9の右側方には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8aと、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器8bとが設けられている。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、数字および文字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で構成されている。演出表示装置9は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示を行なう演出図柄表示領域が設けられる。演出図柄表示領域には、たとえば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示エリアが形成される。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、主基板(遊技制御基板)に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示が実行され、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示が実行されるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
第1特別図柄表示器8aに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、または、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときには、演出表示装置9においても、特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示される。このように変動表示の表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値(有利価値)が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(たとえば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(たとえば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組合せ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これら状態をリーチ状態という。)で行なわれる演出をリーチ演出という。
ここで、リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動領域領域が変動表示中である状態をいう。この実施形態において、リーチ状態は、たとえば、左,右の図柄表示エリアで同じ図柄が停止し、中の図柄表示エリアで図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示エリアで停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置9の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別のリーチをスーパーリーチという。
演出表示装置9の右方には、各々を識別可能な識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示部)8aが設けられている。第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字等の特別図柄を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、各々を識別可能な識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字等の特別図柄を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(変動表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(たとえば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲート等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。したがって、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。これにより、繰返し継続制御は、ラウンド制御とも呼ばれる。本実施の形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。
演出表示装置9の左方には、各々を識別可能な普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。また、小型の表示器は、たとえば方形状に形成されている。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。たとえば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ遊技者にとって不利な閉状態から遊技者にとって有利な開状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
図2の当り種別表においては、大当りにおける当りの種別ごとに、大当り遊技状態の終了後の大当り確率、大当り遊技状態の終了後のベース、大当り遊技状態終了後の変動時間、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、および、各ラウンドの開放時間が示されている。
具体的に、大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる15ラウンド(最終ラウンド)に達するまで繰返される。
「大当り」のうち、大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(確率変動状態の略語であり、高確率状態ともいう)に移行する大当りの種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。また、本実施の形態では、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が非時短状態よりも短縮される時短状態に制御される場合がある。なお、特別遊技状態としては、確変状態とは独立して時短状態に制御される場合があるようにしてもよい。
このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。
なお、「大当り」のうち、15ラウンドの大当り遊技状態に制御された後、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。
また、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、可変入賞球装置15が開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置15に遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置15への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御状態に制御される場合がある。
ここで、電チューサポート制御について説明する。電チューサポート制御としては、普通図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御(普通図柄短縮制御)、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御(普通図柄確変制御)、可変入賞球装置15の開放時間を長くする制御(開放時間延長制御)、および、可変入賞球装置15の開放回数を増加させる制御(開放回数増加制御)が行なわれる。このような制御が行なわれると、当該制御が行なわれていないときと比べて、可変入賞球装置15が開状態となっている時間比率が高くなるので、第2始動入賞口14への入賞頻度が高まり、遊技球が始動入賞しやすくなる(特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における変動表示の実行条件が成立しやすくなる)。また、このような制御によって第2始動入賞口14への入賞頻度が高まることにより、第2始動条件の成立頻度および/または第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高まる遊技状態となる。
このような電チューサポート制御により第2始動入賞口14への入賞頻度が高められた状態(高頻度状態)は、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である「ベース」が、当該制御が行なわれないときと比べて、高い状態であるので、「高ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御が行なわれないときは、「低ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御は、可変入賞球装置15、すなわち、電動チューリップにより入賞をサポートすることにより可変入賞球装置15への入賞を容易化する制御であり、「電チューサポート制御」と呼ばれる。
この実施の形態においては、大当り確率の状態を示す用語として、「高確率状態(確変状態)」と、「低確率状態(非確変状態)」とを用い、ベースの状態の組合せを示す用語として、「高ベース状態(電チューサポート制御状態)」と、「低ベース状態(非電チューサポート制御状態)」とを用いる。
また、この実施の形態においては、大当り確率の状態およびベースの状態の組合せを示す用語として、「低確低ベース状態」、「低確高ベース状態」、「高確低ベース状態」、および、「高確高ベース状態」を用いる。「低確低ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が低ベース状態であることを示す状態である。「低確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。「高確低ベース状態」とは、大当り確率の状態が高確率状態で、かつ、ベースの状態が低ベース状態であることを示す状態である。「高確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が高確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。
図2に示すように、15ラウンドの大当りとしては、通常大当りと、確変大当りとの複数種類の大当りが設けられている。
通常大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、非確変状態、時短状態、および、電チューサポート制御状態(低確高ベース状態)に制御される大当りである。確変大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、確変状態、時短状態、および、電チューサポート制御状態(高確高ベース状態)に移行する制御が行なわれる大当りである。確変大当りにおいては、確変状態、時短状態、および、電チューサポート制御状態が、次回の大当りが発生するまでという条件が成立するまでの期間継続する。
また、通常大当りにおいては、時短状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。このように時短状態が継続する変動表示の回数は、時短回数とも呼ばれる。なお、通常大当りは、非確変状態、非時短状態、および、非電チューサポート制御状態(低確低ベース状態)に制御される大当りとなるように制御するものであってもよい。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54およびRAM55が内蔵された1チップマイクロコンピュータである。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう。
演出制御基板80は、演出制御用マイクロコンピュータ100、ROM102、RAM103、VDP109、および、I/Oポート部105等を搭載している。ROM102は、表示制御等の演出制御用のプログラムおよびデータ等を記憶する。RAM103は、ワークメモリとして使用される。ROM102およびRAM103は、演出制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されてもよい。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なう。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31から演出制御基板80の方向への一方向にのみ信号を通過させる中継基板77を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出表示装置9の変動表示制御を行なう他、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行なうとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行なう等、各種の演出制御を行なう。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン125に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ121から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン124に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ120から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
図4は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダムR:大当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダムRは、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後再度0から加算更新される。(2)ランダム1(MR1):大当りの種類(種別、通常大当り、および、確変大当りのいずれかの種別)および大当り図柄を決定する(大当り種別判定用、大当り図柄決定用)。(3)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)。(4)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)。(5)ランダム4(MR4):普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)。(6)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)。
この実施の形態では、特定遊技状態である大当りとして、通常大当り、および、確変大当りという複数の種別が含まれている。したがって、大当りとする決定がされたときには、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当りの種別が、これらいずれかの大当り種別に決定される。さらに、大当りの種別が決定されるときに、同時に大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当り図柄も決定される。したがって、ランダム1は、大当り図柄決定用乱数でもある。
また、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。変動パターン種別には、1または複数の変動パターンが属している。
この実施の形態では、通常大当り、および、確変大当りである場合には、変動パターンが、ノーマルリーチを伴うノーマルリーチ変動パターン種別と、スーパーリーチを伴うスーパーリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。このような変動パターン種別は、予め定められた割合で選択される。また、はずれである場合には、リーチを伴わない変動パターン種別である通常変動パターン種別と、ノーマルリーチ変動パターン種別と、スーパーリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。
このような変動パターン種別は、表示結果がはずれとなる場合に、時短状態であるときと、時短状態でないときとで、変動パターン種別の選択割合が異なる(時短状態では、時短状態でないときと比べて、通常変動パターン種別のような変動時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高く設定されている)ように設定されていることにより、時短状態であるときには、時短状態でないときと比べて、変動時間が短縮される。
なお、このような変動パターン種別は、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときと、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されることにより、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときには、各特別図柄の保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動時間が短縮される保留数短縮制御を実行するようにしてもよい。
図5は、大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図5(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態、すなわち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。
通常時大当り判定テーブルには、図5(A)の左欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定され、確変時大当り判定テーブルには、図5(A)の右欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定されている。確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値は、通常時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値と共通の大当り判定値(通常時大当り判定値または第1大当り判定値という)に、確変時固有の大当り判定値が加えられたことにより、確変時大当り判定テーブルよりも多い個数(10倍の個数)の大当り判定値(確変時大当り判定値または第2大当り判定値という)が設定されている。これにより、確変状態には、通常状態よりも高い確率で大当りとする判定がなされる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値と比較するのであるが、大当り判定用乱数値が図5(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当り、または、確変大当り)にすることに決定する。なお、図5(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。
図5(B),(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図5(B)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことに基づく保留記憶(第1保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第1特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第1特別図柄大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)である。図5(C)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことに基づく保留記憶(第2保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第2特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第2特別図柄大当り種別判定テーブルである。
図5(B)、および、図5(C)特別図柄大当り種別判定テーブルのそれぞれは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)に基づいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」のうちのいずれかに決定するとともに、大当り図柄を決定するために参照される。
図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。
また、図5(B),(C)に示すように、大当り種別判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄を決定する判定値(大当り図柄判定値)としても用いられる。「通常大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「3」に対応した判定値としても設定されている。「確変大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「7」に対応した判定値としても設定されている。
このような大当り種別大当り種別判定テーブルを用いて、CPU56は、大当り種別として、ランダム1の値が一致した大当り種別判定値に対応する種別を決定するとともに、大当り図柄として、ランダム1の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種別と、大当り種別に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルと図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルとは、確変大当りに決定される割合が同じである。しかし、図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合を高くしてもよい。そうすることにより、第2特別図柄の変動表示の方が、第1特別図柄の変動表示よりも、確変大当りとなる割合を高くすることができる。また、第1特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、第2特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合が高くなるようにしてもよい。
図6は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。遊技制御用マイクロコンピュータ560においては、図6に示すように、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100へ送信する。
図6のうち、主なコマンドを説明する。コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置9において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、後述する図9および図10に示すような使用され得る変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用CPU101は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C03(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す表示結果指定コマンドである。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示を開始することを示す第1図柄変動指定コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示を開始することを示す第2図柄変動指定コマンドである。コマンド8F00(H)は、第1,第2特別図柄の変動を終了することを指定するコマンド(図柄確定指定コマンド)である。
パチンコ遊技機1においては、演出表示装置9において、擬似連と呼ばれる演出が実行される場合がある。ここで、擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。
また、擬似連とは、1の始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の変動表示(可変表示)が実行されたかのように見せるために、1の始動入賞に対して決定された変動時間内にて、全部の図柄列(左,中,右)について仮停止と、再変動とを所定回数実行する特殊な変動パターン(変動表示パターンともいう)のことを指す。たとえば、再変動の繰返し実行回数(初回変動およびその後の再変動を含む合計の変動回数であり、擬似連変動回数ともいう)が多い程、大当りとなる信頼度(大当りとなるときとはずれとなるときとを含むすべての選択割合に対して大当りとなるときに選択される割合の度合い、大当りとなる割合の程度、すなわち、大当りとなる信頼性の度合い)が高くなる。より具体的には、大当りと決定されたときに選択される割合が高くなる。擬似連の変動パターンにおいては、演出表示装置9において仮停止される図柄の組合せが、仮停止図柄の組合せと呼ばれる。仮停止図柄の組合せは、大当り図柄の組合せ以外の図柄の組合せよりなる複数種類のチャンス目(以下、擬似連出目(擬似連チャンス目)という)のうちからいずれかの擬似連チャンス目に決定される。
そして、このような擬似連の再変動が行なわれる演出のことを擬似連再変動演出という。本実施の形態では、擬似連再変動演出が実行される前に、擬似連の実行を示唆する擬似連示唆演出が実行される場合がある。そして、擬似連示唆演出の後に、擬似連示唆演出の成功結果として、擬似連出目が表示され、擬似連再変動演出が実行される場合と、擬似連示唆演出の失敗結果としてリーチ図柄(リーチ目)が表示され、リーチ演出が実行される場合とがある。
擬似連の演出表示としては、特別図柄および演出図柄の1回の変動表示中に、再変動を1回実行する擬似連再変動演出を、1回実行する場合(たとえば、後述の図9等に示すスーパーリーチE〜H)と、擬似連示唆演出を挟んで複数回繰返し実行する場合(たとえば、後述の図9等に示すスーパーリーチI〜L)とがある。たとえば、スーパーリーチLでは、1回目の擬似連示唆演出の後に1回目の擬似連再変動演出を実行し、2回目の擬似連示唆演出の後に2回目の擬似連再変動演出を実行し、その後に3回目の擬似連再変動演出を実行する演出が行なわれる。
図7は、擬似連示唆演出の制御タイミングを示すタイミングチャートである。図7に示すように、擬似連示唆演出が実行された後は、成功結果となって擬似連再変動演出が行なわれる場合と、失敗結果となってリーチ演出が行なわれる場合とがある。
図7に示すように擬似連の実行を示唆する擬似連示唆演出には、図柄変化示唆演出、図柄変化演出、成功・失敗示唆演出の3つの演出が含まれている。時系列に沿って詳細すると、まず、擬似連出目(たとえば、図8に示すような「667」の出目)に近い出目(たとえば、図8に示すような「657」の出目)を構成する演出図柄の組合せを仮停止表示(停止しているように見せるが実際は一部の図柄(中図柄)がゆっくりと動作している状態であり、以下、仮停止と呼ぶ)させ特定のキャラクタを登場させる。このように、キャラクタが登場したときから演出図柄にキャラクタが乗るときまでの演出が演出図柄の変化を示唆する図柄変化示唆演出である。そして、図柄変化示唆演出が行なわれた後、演出図柄にキャラクタが乗って演出図柄が揺動等の動作および滑る動作をする演出が行なわれる。ここで、滑る動作をする演出(「滑り演出」、「滑り」ともいう)とは、変動表示において演出図柄の停止直前に演出図柄を停止予測位置から滑らせる演出表示をいう。演出図柄が滑ると、それに連動して別の図柄(たとえば、次の図柄)が停止予測位置に移動して表示されることとなる。このように演出図柄にキャラクタが乗ったときから当該演出図柄が滑っているときまでの演出図柄が変化する演出が、図柄変化演出である。さらに、図柄が滑ってから成功結果となり擬似連出目が表示されるか、失敗結果となりリーチ目と呼ばれるリーチ図柄であるが表示されるかのいずれか一方が行なわれるまでにおいて擬似連の実行または非実行を示唆する演出が成功・失敗示唆演出である。
このように、擬似連演出(擬似連再変動演出)を実行する前に行なわれる擬似連示唆演出に複数の演出が含まれるので、演出が変化に富むようになり、遊技者の期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、図柄変化示唆演出は、たとえばキャラクタが登場したときからキャラクタが演出図柄に乗る前のときまでのタイミングで行なわれるものであってもよく、図柄変化演出の実行に先立って図柄変化演出の実行を示唆する演出であれば、実行タイミング、および、演出態様は、前述したものに限られるものではない。
また、図柄変化演出は、たとえば演出図柄にキャラクタが乗った後から当該演出図柄が滑る前のときまでのタイミングで行なわれるものであってもよく、成功・失敗示唆演出が成功結果となることを示唆する演出であれば、実行タイミング、および、演出態様は、前述したものに限られるものではない。
また、成功・失敗示唆演出は、たとえば演出図柄が滑るときから成功結果または失敗結果が表示されたときまでのタイミング、または、成功結果または失敗結果が表示される時点のみのタイミング等のその他のタイミングで行なわれるものであってもよく、前述の成功結果と失敗結果とのいずれかを示す演出であれば、実行タイミング、および、演出態様は、前述したものに限られるものではない。
次に、本実施の形態で行なわれる演出について、演出表示装置9の表示画像に基づいて説明する。図8は、擬似連示唆演出を示す演出表示装置9の表示画面図である。図8(a)に示すように演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア91、92、93のぞれぞれで変動表示が開始された後、図8(b)に示すようにキャラクタ94が登場することで、これから図柄が変化することを示唆する。このときの表示出目は、擬似連出目である「667」に近い出目が仮停止表示(表示結果が確定しておらず一部または全部の演出図柄がゆっくりと上下方向の動作をしている表示状態)されている。具体的には、「左」の図柄表示エリア91に「6」、「中」の図柄表示エリア92に「5」、「右」の図柄表示エリア93に「7」の図柄が仮停止表示され、「中」の図柄表示エリア92で中図柄がゆっくりと動作している。
その後、図8(c)に示すように、「中」の図柄表示エリア92に表示されている「5」図柄の上にキャラクタ94が乗り、中図柄が上下に揺れるような演出が行なわれる。このように、演出図柄にキャラクタが付加されるような態様で、図柄変化演出が行なわれる。その後、図8(d)または図8(f)に示すような図柄が滑る演出が行なわれることにより、図柄変化演出が行なわれる。ここで、図8(d)のようにキャラクタ94が「中」の図柄表示エリア92に表示されている「5」図柄に乗ることにより、中図柄が1図柄滑って「5」図柄の次の「6」図柄が表示される場合には、図8(e)に示すように擬似連出目である「667」が停止されることにより、成功結果を表示する成功・失敗示唆演出が行なわれる。さらに、その後擬似連再変動演出が実行される。
また、図8(f)のように「中」の図柄表示エリア92が滑りすぎて再変動し、「左」の図柄表示エリア91が1図柄滑って「6」図柄の次の「7」図柄が表示される場合には、図8(g)に示すように「左」の図柄表示エリア91に「7」図柄が停止表示され、リーチ目(リーチ図柄)が表示されることにより、失敗結果を表示する成功・失敗示唆演出が行なわれる。さらに、その後リーチ演出が実行される。
上記のような演出において、図柄変化示唆演出は、キャラクタが登場してから図柄にキャラクタが乗るまでの図8(b),(c)の演出に対応している。また、図柄変化演出は、図柄にキャラクタが乗って演出図柄が揺動等の動作および滑る動作をしているときまでの図8(c),(d)または(c),(f)の演出に対応している。さらに、成功・失敗示唆演出は、演出図柄が滑っているときから擬似連出目またはリーチ目が表示されるときまでの図8(d),(e)または図8(f),(g)の演出に対応している。
また、図8(e)の後の擬似連再変動演出では、全部の図柄表示エリア91、92、93で演出図柄(擬似連出目をなす図柄)を再び変動(擬似連変動)させる演出表示(擬似連再変動演出)を、1回の変動表示期間中において、所定回(たとえば2回)行なう。具体的には、図8(e)の後は、図9,図10に示すように、1回の変動表示期間中において、さらに、擬似連示唆演出、擬似連再変動演出(2回目)を繰り返す場合(スーパーリーチI,J)がある。
次に、図9および図10を用いて、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、特別図柄および演出図柄の変動パターンを選択決定するために用いる変動パターンテーブルについて説明する。図9および図10は、変動パターンを決定するために用いる変動パターンテーブルを表形式で示す図である。
図9には、(a)にはずれ時第1判定テーブル、(b)にはずれ時第2判定テーブルが示されている。図10には、(a)に通常大当り時判定テーブル、(b)に確変大当り時判定テーブルが示されている。図9(a),(b)および図10(a),(b)の各判定テーブルは、ROM54に記憶されており、遊技状態に応じて選択され、変動パターン種別および変動パターンを判定(決定)するために用いられる。
ここで、「はずれ時」の変動パターンは、変動表示の最終的な表示結果が「はずれ」の表示結果となる変動パターンである。「通常大当り時」の変動パターンは、変動表示の最終的な表示結果が「通常大当り」の表示結果となる変動パターンである。「確変大当り時」の変動パターンは、変動表示の最終的な表示結果が「確変大当り」の表示結果となる変動パターンである。
図9および図10に示す判定テーブルのそれぞれは、ランダム2と変動パターン種別との関係を示す変動パターン種別判定テーブルと、各変動パターン種別についてランダム3と各種別に属する変動パターンとの関係を示す変動パターン判定テーブルとを含む。
図9および図10のテーブルで「ランダム2個数」および「変動パターン種別」という記載がされた欄は、「ランダム2個数」と「変動パターン種別」との関係を示す変動パターン種別判定テーブル部としての機能を示す欄である。たとえば、図9(a)を例にとれば、「通常」、「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」というような複数の変動パターン種別のそれぞれに、ランダム2(1〜251)のすべての値が複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、図9(a)を例にとれば、所定のタイミングで抽出したランダム2の値が251個のうちの32個に割振られた判定値のいずれかの数値と合致すると、変動パターン種別として「スーパーリーチ」とすることが決定される。
また、図9および図10のテーブルで「ランダム3個数」および「変動パターン」という記載がされた欄は、「ランダム3個数」と「変動パターン」との関係を示す変動パターン判定テーブル部としての機能を示す欄である。変動パターン種別判定テーブルの各種別に対応して示されている変動パターンが、各種別に属する変動パターンである。そして、各変動パターン種別に対応する複数の変動パターンのそれぞれに、ランダム3(1〜220)のすべての値が、複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、図9(a)を例にとれば、「スーパーリーチ」の変動パターン種別とすることが決定されたときに、所定のタイミングで抽出したランダム3の値に応じて、「スーパーリーチA〜L」のうちから変動パターンが選択決定される。
ここで、図9の各テーブルでの「変動パターン種別」または「変動パターン」の欄において、「通常」または「通常変動」は、リーチとならない通常変動パターンを示している。
また、図9および図10の各テーブルでの「ノーマルリーチ」は、リーチ状態となったときに特に派手な演出を実行しないノーマルリーチの変動パターンを示している。「スーパーリーチ」は、リーチ状態となったときに特別な演出画像を表示するリーチ演出を行なう変動パターンを示している。
また、前述したように、「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」と比べて大当りとなるときに選択される割合が高く、大当りとなる信頼度(大当り期待度)が高い変動パターンである。本実施の形態では、擬似連の変動パターンがすべて「スーパーリーチ」の変動パターンとして設定されている例を示すが、擬似連の変動パターンが「ノーマルリーチ」の変動パターンとして設定される場合があってもよい。
スーパーリーチA〜Lにおいて「特定」、「非特定」とはそれぞれ「特定態様のリーチ演出(特定リーチ演出)」、「非特定態様のリーチ演出(非特定リーチ演出)」を示している。「特定リーチ演出」とは、「スーパーリーチ」の中でもより大当り信頼度の高いリーチ演出のことである(たとえば、プレミアムリーチなど)。また、「非特定リーチ演出」とは、「特定リーチ演出」と比べると大当り期待度は低いものの、「ノーマルリーチ」と比べると大当り信頼度が高いリーチ演出のことである。
また、「示唆」とは、擬似連示唆演出を示している。擬似連示唆演出は、スーパーリーチC〜Lにおいて実行される演出である。スーパーリーチC〜Lには、変動パターン欄において左から順に実行される演出が時系列的に示されている。
前述したように、本実施の形態では、擬似連の演出表示として、特別図柄および演出図柄の1回の変動表示中に再変動を1回実行する擬似連再変動演出を、1回のみ実行する場合(たとえば、図9および図10に示すスーパーリーチE〜H)と、擬似連示唆演出を挟んで複数回繰返し実行する場合(たとえば、図9および図10に示すスーパーリーチI〜L)とがある。スーパーリーチE〜Lにおいて「擬似連1」、「擬似連2」、「擬似連3」とは、それぞれ1回目に実行される擬似連再変動演出、2回目に実行される擬似連再変動演出、3回目に実行される擬似連再変動演出を示している。
たとえば、スーパーリーチLでは、1回の変動表示中において、2回の擬似連示唆演出および3回の擬似連再変動演出が実行される。具体的に、スーパーリーチLにおいて、1回目の擬似連示唆演出が実行された後に、1回目の擬似連再変動演出が実行され、その後2回目の擬似連示唆演出が実行された後、2回目の擬似連再変動演出が実行され、その後に3回目の擬似連再変動演出が実行される。そして、スーパーリーチLにおいては、最後に特定リーチ演出が実行される。このような変動パターンが実行される場合には、変動時間として65秒を要する。
また、スーパーリーチC〜Lでは、擬似連示唆演出の結果も合わせて表示している。「擬似連示唆演出結果」の欄において「成功」とは、成功・失敗示唆演出(擬似連示唆演出)が成功結果となること、つまり、擬似連出目が表示されることを示している。また、「失敗」とは、成功・失敗示唆演出(擬似連示唆演出)が失敗結果となること、つまり、リーチ出目(リーチ図柄)が表示されてリーチ演出となることを示している。
スーパーリーチC,Dでは、擬似連示唆演出の後に特定リーチ演出、または、非特定リーチ演出が実行されるので、成功・失敗示唆演出において、擬似連出目が表示されず失敗結果となる。スーパーリーチE,Fでは、擬似連示唆演出の後に擬似連出目が表示され擬似連の再変動が実行され、その後、特定リーチ演出または、非特定リーチ演出が実行されるので、成功・失敗示唆演出において、成功結果となる。スーパーリーチG,Hは、擬似連示唆演出の後、擬似連出目が表示され擬似連再変動演出が実行されるが、その後、再度擬似連示唆演出が実行され、2回目の擬似連示唆演出の後は、特定リーチ演出または、非特定リーチ演出が実行され、擬似連再変動演出が実行されない。つまり、2回目の擬似連示唆演出の後には擬似連出目が表示されることなくリーチ演出となるので、失敗結果となる。
また、スーパーリーチI,Jは、1回目の擬似連示唆演出の後に、1回目の擬似連再変動演出が実行され、その後2回目の擬似連示唆演出の後に擬似連出目が表示され、2回目の擬似連再変動演出が実行された後に、特定リーチ演出、または、非特定リーチ演出が実行されるので、成功・失敗示唆演出において、成功結果となる。さらに、スーパーリーチK,Lは、1回目の擬似連示唆演出の後に、1回目の擬似連再変動演出が実行され、その後2回目の擬似連示唆演出および2回目の擬似連再変動演出が実行された後に、3回目の擬似連示唆演出が実行されることなく、3回目の擬似連再変動演出が実行される。その後、特定リーチ演出または、非特定リーチ演出が実行される。つまり、最終の(2回目の)擬似連示唆演出の後に擬似連出目が表示され、擬似連再変動演出が実行されているので、成功結果となる。
このように、スーパーリーチK,Lについては、3回目の擬似連再変動演出の前に擬似連示唆演出が実行されない。よって、擬似連再変動演出を3回以上繰返し実行してリーチ演出に発展させる場合は、リーチ演出に発展させる前に擬似連示唆演出が実行されないので、擬似連再変動演出の繰返し実行回数が多くなったことにより大当り遊技状態に大きな期待感を持った遊技者の期待感を損ねないようにすることができる。
また、第1特別図柄または第2特別図柄について変動表示結果がはずれとなるときには、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。非時短状態において、変動表示結果がはずれとなるときには、図9(a)のはずれ時第1判定テーブルを選択する。一方、時短状態において、変動表示結果がはずれとなるときには、図9(b)のはずれ時第2判定テーブルを選択する。
また、時短状態であるか否かにかかわらず第1特別図柄または第2特別図柄について変動表示結果が大当りとなるときには、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。変動表示結果が通常大当りとなるときには、図10(a)の通常大当り時判定テーブルを選択する。時短状態であるか否かにかかわらず変動表示結果が確変大当りとなるときには、図10(b)の確変大当り時判定テーブルを選択する。
図9(b)のはずれ時第2判定テーブルでは、図9(a)のはずれ時第1判定テーブルと比べて、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)よりも変動時間が短い通常変動(非リーチはずれ変動)に決定される割合が高く、通常変動よりも変動時間が長いリーチ変動に決定される割合が低くなるように、データが設定されている。さらに、図9(b)のはずれ時第2判定テーブルでは、図9(a)のはずれ時第1判定テーブルと比べて、通常変動の変動時間が短くなるようにデータが設定されている。
これにより、非時短状態のときと比べて、時短状態のときの方が、変動時間が短い変動パターンが選択される割合が高いので、時短状態のときの方が、非時短状態のときよりも平均的に短い変動時間で変動表示が行なわれることとなる。このように判定テーブルを選択することにより時短状態を実現することができる。
また、はずれとなるときに選択される図9(a)および図9(b)の判定テーブルでは、リーチの種別の選択割合がノーマルリーチ>スーパーリーチとなるような高低関係で選択されるようにデータが設定されている。一方、大当りとなるときに選択される図10(a)および図10(b)の判定テーブルでは、リーチの種別の選択割合がノーマルリーチ<スーパーリーチというような割合の高低関係で選択されるようにデータが設定されている。これにより、大当りとなるときには、はずれとなるときと比べて、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれる割合(リーチが選択されるときにおけるスーパーリーチのリーチ演出が占める割合)が高くなるので、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれることにより、遊技者の期待感を高めることができる。
また、大当りのうち確変大当りとなるときに選択される図10(b)の判定テーブルでは、大当りのうち通常大当りとなるときに選択される図10(a)の判定テーブルと比べて、ノーマルリーチに対してスーパーリーチリーチ演出の種別が選択される割合が高くなるようにデータが設定されている。これにより、確変大当りとなるときには、通常大当りとなるときと比べて、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれる割合(リーチが選択されるときにおけるスーパーリーチのリーチ演出が占める割合)が高くなるので、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれることにより、遊技者の確変大当りへの期待感を高めることができる。
また、はずれとなるときに選択される図9(a)および図9(b)の判定テーブルでは、スーパーリーチの選択割合が、スーパーリーチE,F>スーパーリーチI,J>スーパーリーチK,Lとなるような高低関係で選択されるようにデータが設定されている。一方、大当りとなるときに選択される図10(a)および図7(b)の判定テーブルでは、スーパーリーチの選択割合が、スーパーリーチE,F<スーパーリーチI,J<スーパーリーチK,Lとなるような高低関係で選択されるようにデータが設定されている。これにより、大当りとなるときには、はずれとなるときと比べて、擬似連再変動演出の実行回数が多くなる割合が高くなるので、擬似連回数(擬似連再変動演出の実行回数)が多くなる程、遊技者の大当りへの期待感を高めることができる。言い換えると、擬似連の再変動回数が多くなる程、遊技者の大当りへの期待感を高めることができる。
なお、通常大当りとなるときに選択される図10(a)の判定テーブルと、確変大当りとなるときに選択される図10(b)の判定テーブルとでは、ランダム3の個数は共通に設定しているが、確変大当りとなるときに選択される図10(b)の判定テーブルでは、通常大当りとなるときに選択される図10(a)の判定テーブルと比べて、擬似連再変動演出の実行回数が多くなる割合が高くなるようにデータを設定してもよい。このようにすれば、確変大当りとなるときには、通常大当りとなるときと比べて、擬似連再変動演出の実行回数が多くなる割合が高くなるので、擬似連再変動演出の実行回数が多くなる程、遊技者の確変大当りへの期待感を高めることができる。
また、図9および図10において、スーパーリーチE,FおよびスーパーリーチG,Hに注目すると、スーパーリーチE,FとスーパーリーチG,Hとは、擬似連再変動演出が実行された後に擬似連示唆演出が実行されずにリーチ演出が実行される成功結果となるか、擬似連再変動演出が実行された後に擬似連示唆演出を実行してリーチ演出が実行される失敗結果になるかの違いがある。そして、擬似連再変動演出が実行された後に擬似連示唆演出を実行してリーチ演出が実行され、失敗結果となるスーパーリーチG,Hでは、擬似連再変動演出が実行された後に擬似連示唆演出が実行されずにリーチ演出が実行され、成功結果となるスーパーリーチE,Fと比べ、特定のリーチ演出を実行する変動パターンとなる割合が低い。つまり、図9(a)を例にすれば、スーパーリーチHのランダム3の個数が12個であるのに対し、スーパーリーチFのランダム3の個数は23であり、スーパーリーチH<スーパーリーチFの関係がある。
このように、擬似連示唆演出において、成功・失敗示唆演出が失敗結果となる場合には、遊技者は経験則上、その失敗結果の延長上に出現するリーチ演出が、あまり期待の持てるリーチ演出ではないという先入観がある。このような場合に、大当りの期待度が比較的高く設定された特定のスーパーリーチ演出(たとえばプレミアムリーチ演出)等の特定のリーチ演出を実行すると、当該特定リーチ演出が、本来的には遊技者の大当りへの期待感を高めるためのものであるにも関わらず、たいして大当りへの期待感が持てないリーチ演出であると遊技者に認識させてしまうおそれがある。よって、擬似連示唆演出において、失敗結果となる場合には、成功結果となる場合と比較して、特定リーチ演出に発展する割合を低く設定することで、特定リーチ演出のようなプレミアム感のあるリーチ演出への遊技者の期待感を損なわないようにすることができる。
また、図10における特定リーチ演出を実行するスーパーリーチの選択割合は、スーパーリーチL(擬似連再変動演出3回繰返し)>スーパーリーチJ(擬似連再変動演出2回繰返し)>スーパーリーチH,F(擬似連再変動演出1回)となっている。そして、擬似連再変動演出の実行後に実行された擬似連示唆演出が失敗結果となってリーチ演出が実行される場合のスーパーリーチの選択割合は、スーパーリーチG(非特定リーチ演出)>スーパーリーチH(特定リーチ演出)となり、非特定リーチ演出が実行される割合が高くなるように設定されている。
このようにすれば、擬似連再変動演出の実行後に実行された擬似連示唆演出が失敗結果となってリーチ演出が実行される場合には、特定リーチ演出よりも大当り遊技状態となる割合の低い非特定リーチ演出となる割合が高いので、特定リーチ演出程ではないが、大当り遊技状態となる期待感を遊技者がある程度持てる演出が行なわれることにより、遊技者の大当り遊技状態に対する期待感を適切に盛り上げることができる。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。パチンコ遊技機1においては、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の遊技制御が実行可能となる。
メイン処理においては、たとえば、必要な初期設定処理、通常時の初期化処理、通常時以外の遊技状態復旧処理、乱数回路設定処理(乱数回路503を初期設定)、表示用乱数更新処理(変動パターンの種別決定、変動パターン決定等の各種乱数の更新処理)、および、初期値用乱数更新処理(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタのカウント値の初期値の更新処理)等が実行される。
図11は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込が発生すると、CPU56は、図11に示すステップS(以下、単に「S」と示す)20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう表示制御処理を実行する(S22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数および大当り種別判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行なう(判定用乱数更新処理:S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:S24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう(S26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行なう(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行なう(演出制御コマンド制御処理:S28)。さらに、CPU56は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(S29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(S30)。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(S31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行なうための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行なう(S32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行なう(S33)。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は所定時間毎に起動されることになる。
図12は、特別図柄プロセス処理(S26)を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理においては、始動口スイッチ通過処理を実行する(S312)。そして、内部状態に応じて、S300〜S307のうちのいずれかの処理を行なう。
S300〜S307の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(S300)は、変動表示の表示結果を大当りとするか否かの決定、および、大当りとする場合の大当り種別の決定等を行なう処理である。変動パターン設定処理(S301)は、変動パターンの決定および変動時間タイマの計時開始等の制御を行なう処理である。
表示結果指定コマンド送信処理(S302)は、演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行なう処理である。特別図柄変動中処理(S303)は、変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過すると、特別図柄停止処理にプロセスを進める処理である。特別図柄停止処理(S304)は、決定された変動パターンに対応する変動時間の経過が変動時間タイマにより計時されたときに第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる処理である。
大入賞口開放前処理(S305)は、大当りの種別に応じて、特別可変入賞球装置20において大入賞口を開放する制御等を行なう処理である。大入賞口開放中処理(S306)は、大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう処理である。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、大当り終了処理に移行する。大当り終了処理(S307)は、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御等を行なう処理である。
図13は、S312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのうちの少なくとも一方がオン状態の場合に実行される始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、オンしたのが第1始動口スイッチ13aであるか否かを確認する(S211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(S212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、S221に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S213)。
ここで、遊技制御用マイクロコンピュータ560側での保留記憶に対応する乱数等のデータ(保留記憶データ)を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を説明する。
遊技制御用マイクロコンピュータ560側において、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)等のデータが記憶される。
このような第1判定結果保留記憶バッファにおいては、第1始動入賞口13への始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶データが記憶される。第2判定結果保留記憶バッファにおいては、第2始動入賞口14への始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶データに対応する判定結果保留記憶データが記憶される。
次に、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する(S214)。具体的に、S214の処理では、大当り判定用乱数(ランダムR)、大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が保存(格納)される。以下の保留記憶に関する説明に関しては、このように第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに前述のような始動入賞に関する情報が記憶されることを「保留記憶される」と示す場合がある。
そして、CPU56は、検出した始動入賞に基づく変動がその後実行されたときの変動表示結果を始動入賞時に予め判定する入賞時演出処理を実行する(S215)。次いで、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを送信する制御を行なう(S216)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(予めROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(S29)において演出制御コマンドを送信する。
S211で第1始動口スイッチがオン状態でないと判定された場合、S212で第1保留記憶数が上限値に達していると判定された場合、または、S216で第1始動入賞指定コマンドを送信する制御を行なった後に、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する(S221)。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(S222)。第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(S223)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する(S224)。
そして、CPU56は、検出した始動入賞に基づく変動がその後実行されたときの変動表示結果を始動入賞時に予め判定する入賞時演出処理を実行する(S225)。次いで、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを送信する制御を行ない(S226)処理を終了する。
図14は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるかどうかを確認する(S51)。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのどちらにも保留記憶データがない場合には、処理を終了する。
第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるときには、CPU56は、第2保留記憶バッファの方に保留記憶データがあるか否か確認する(S52)。第2保留記憶バッファに保留記憶データがあれば、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(S54)。一方、第2保留記憶バッファに保留記憶データがなければ、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(S53)。
この実施の形態では、以下、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたか「第2」を示すデータが設定されたかに応じて、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示とを、共通の処理ルーチンを用いて実行する。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたときには、第1保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示が行なわれる。一方、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されたときには、第2保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示が行なわれる。
S52〜S54の制御により、第2保留記憶バッファ内に第2保留記憶のデータが1つでも存在すれば、その第2保留記憶のデータに基づいた第2特別図柄表示器8bの変動表示が、第1保留記憶のデータに基づいた第1特別図柄表示器8aの変動表示に優先して実行される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の保留記憶バッファに格納する(S55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の保留記憶バッファに格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の保留記憶バッファに格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
また、CPU56は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値に基づいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S59)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行なう。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行なう。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、S300〜S307の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、保留記憶バッファからランダムR(大当り判定用乱数)を読出し、大当り判定モジュールを実行する(S60)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のS214や始動口スイッチ通過処理のS224で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り判定用乱数を読出し、大当り判定を行なう。大当り判定モジュールは、予め決められている大当り判定値(図5参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、予め大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図5(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図5(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行ない、遊技状態が通常遊態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行なう。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図5(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(S60)、S71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行なわれる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的に、確変フラグは、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、その後、所定回数(100回)の変動表示が行なわれたという条件と、次回の大当りが決定されたという条件といずれか早い方の条件が成立したときに、特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(S60のN)、後述するS75に進む。
S60において大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれかの大当り判定値に一致すればCPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(S71)。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定用テーブルおよび図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定用テーブルのうち、いずれかのテーブルを選択する(S72)。具体的に、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図5(B)に示す第1特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。
また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合において、図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。
次いで、CPU56は、始動口スイッチ通過処理で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り種別判定用乱数を読出し、S72で選択した大当り種別判定テーブルを用いて、保留記憶バッファに格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した大当り種別および大当り図柄を決定する(S73)。
図5(B),(C)に示すように、第1特別図柄および第2特別図柄については、大当り種別ごとに大当り図柄が異なるように大当り種別と大当り図柄との関係が設定されており、大当り種別と大当り図柄とが同時に決定されるので、大当り図柄と、大当り種別に応じた遊技制御との対応関係が単純化するため、遊技制御の複雑化を防ぐことができる。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示大当り種別データをRAM55における大当り種別バッファに設定する(S74)。たとえば、大当り種別が「通常大当り」の場合には、大当り種別データとして「01」が設定される。大当り種別が「確変大当り」の場合には、大当り種別データとして「02」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を設定する(S75)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄として設定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、S73により決定された大当り図柄を特別図柄の停止図柄に設定する。すなわち、大当り種別が「通常大当り」に決定されたときには「3」を特別図柄の停止図柄に設定する。大当り種別が「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)に対応した値に更新する(S76)。
図15は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(S301)を示すフローチャートである。
変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(S91)。大当りフラグがセットされている場合は、大当りとすることが決定されているときであり、CPU56は、S74で記憶された大当り種別情報と、非時短状態と時短状態とのうちどの状態にあるかを示す時短情報とに応じて、変動パターン種別および変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、前述した判定テーブルの選択条件に基づいて、図9および図10に示す、はずれ時第1判定テーブル、はずれ時第2判定テーブル、通常大当り時判定テーブル、および、確変大当り時判定テーブルのうちいずれかを選択する。
ここで、時短情報は、時短状態であるか否かを示す情報である。時短情報は、時短フラグがセットされているときには、時短状態であることを示し、時短フラグがセットされていないときには、非時短状態であることが示される。
S91で大当りフラグがセットされているときは、S74で記憶された大当り種別データに基づいて、大当りが確変大当りであるか否かを確認する(S92)。確変大当りであるときは、図10(b)の確変大当り時判定テーブルを選択し(S93)、S114に進む。一方、通常大当りであるときは、図10(a)の通常大当り時判定テーブルを選択し(S94)、S114に進む。
また、S91で大当りフラグがセットされていないとき、すなわち、はずれのときは、時短フラグがセットされているか否かを確認する(S95)。時短フラグがセットされていないときは、図9(a)のはずれ時第1判定テーブルを選択し(S96)、S114に進む。一方、時短フラグがセットされているときは、図9(b)のはずれ時第2判定テーブルを選択し(S97)、S114に進む。
これにより、遊技状態に応じて、変動パターン種別および変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、前述したような判定テーブルの選択条件に基づいて、図9および図10に示されるはずれ時第1判定テーブル、はずれ時第2判定テーブル、通常大当り時判定テーブル、および、確変大当り時判定テーブルのうちいずれかが選択される。
次いで、S114において、CPU56は、保留記憶バッファ(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読出し、S93,S94,S96またはS97の処理で選択した判定テーブルにおける変動パターン種別判定テーブル部のデータを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(S114)。
次いで、CPU56は、保留記憶バッファ(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読出し、S93,S94,S96またはS97の処理で選択した判定テーブルにおいて、変動パターン判定テーブル部におけるS114で決定した変動パターン種別に関するデータを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(S115)。
次いで、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S116)。
また、特別図柄の変動を開始する(S117)。たとえば、S32の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットすることにより、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて、前述のように変動表示を開始させる。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動表示を開始させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動表示を開始させる。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(S118)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(S302)に対応した値に更新する(S119)。
前述した表示結果指定コマンド送信処理(S302)においては、CPU56が、決定されている大当りの種類、または、はずれに応じて、表示結果を指定する表示結果1指定〜表示結果3指定コマンドのいずれかの演出制御コマンド(図6参照)を送信する制御を行なう。
また、前述した特別図柄変動中処理(S303)においては、CPU56は、変動時間タイマを1減算し、変動時間タイマがタイムアウトしたら、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(S304)に対応した値に更新し、特別図柄停止処理に進む。
変動表示の結果、大当りとなるときには、大入賞口開放前処理(S305)、大入賞口開放中処理(S306)、および、大当り終了処理(S307)が実行されることにより、大当り遊技状態に制御される。大当り終了処理(S307)において、確変大当りの終了時には、確変フラグおよび時短フラグがセットされ、通常大当りの終了時には、時短フラグがセットされる。これにより、確変大当りの終了後には、確変状態および時短状態に制御され、通常大当りの終了後には、時短状態に制御される。
通常大当り後の時短状態は、変動表示が100回実行されるまでと、次の大当りが発生するまでとのいずれかの条件が成立するまで継続させる必要がある。このような変動表示100回という継続期間は、大当り終了処理(S307)において、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタを100回にセットし、その後に変動表示が実行されるごとに特別図柄停止処理で減算更新することにより管理され、時短回数カウンタがカウントアップしたことに基づいて、時短フラグがリセットされることにより、時短状態を終了させる制御が行なわれる。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100の動作を説明する。図16は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
演出制御用CPU101は、電源が投入されると、演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。演出制御メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドがどのようなことを指示するコマンドであるかを特定可能なフラグ等のデータをセットする処理(たとえば、RAM102に設けられた各種コマンド格納領域に受信したコマンドを特定可能なデータを格納する処理等)等を行なう(コマンド解析処理:S704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行なう(S705)。演出制御プロセス処理では、S704で解析した演出制御コマンドの内容にしたがって演出表示装置9での演出図柄の変動表示等の各種演出を行なうために、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出制御を実行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数(演出図柄の左停止図柄決定用のSR1−1、演出図柄の中停止図柄決定用のSR1−2、演出図柄の右停止図柄決定用のSR1−3、図柄変化示唆演出決定用のSR2、および、図柄変化演出決定用のSR3を含む各種乱数)を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S706)。このような乱数SR1−1〜SR3のそれぞれは、ソフトウェアによりカウント値を更新するランダムカウンタのカウントにより生成されるものであり、それぞれについて予め定められた範囲内でそれぞれ巡回更新され、それぞれについて定められたタイミングで抽出されることにより乱数として用いられる。
また、第1保留記憶表示部18cおよび第2保留記憶表示部18dの表示状態の制御を行なう保留記憶表示制御処理を実行する(S707)。具体的に、前述の第1保留記憶数記憶領域に記憶された第1保留記憶数のデータに対応して第1保留記憶表示部18cにおいて第1保留記憶数を表示する制御を行なう。また、前述の第2保留記憶数記憶領域に記憶された第2保留記憶数のデータに対応して第2保留記憶表示部18dにおいて第2保留記憶数を表示する制御を行なう。その後、S702に移行する。
このような演出制御メイン処理が実行されることにより、演出制御用マイクロコンピュータ100では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信され、受信した演出制御コマンドに応じて、演出表示装置9、各種ランプ、および、スピーカ27L,27R等の演出装置を制御することにより、遊技状態に応じた各種の演出制御が行なわれる。
図17は、演出制御基板で用いる乱数を示す図である。SR1−1〜SR1−3は、演出図柄の変動表示結果である停止図柄として、演出表示装置9の表示領域における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに停止表示される演出図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。なお、最終停止図柄は、演出図柄の変動表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の図柄表示エリアそれぞれにおいて最終的に停止表示される3つの演出図柄のことである。なお、演出図柄の大当り図柄の組合せは、SR1−1〜SR1−3のうちのいずれか1個の乱数によって決定される。
図柄変化示唆演出決定用乱数SR2は、後述する図20の擬似連示唆演出決定用テーブルに示すように、図柄変化示唆演出において、図柄変化示唆演出時のキャラクタ数を決定するために用いる乱数である。また、図柄変化演出決定用乱数SR3は、後述する図20の擬似連示唆演出決定用テーブルに示すように、図柄変化演出において、図柄変化演出時の擬似連図柄からの図柄差を決定するために用いる乱数である。
SR1−1〜SR3のそれぞれはS706の乱数更新処理において予め定められたタイミングで、図中に示された計数範囲内において繰返し加算更新される。たとえば、SR1−1が33msecごと、SR1−2がSR1−1の桁上げごと、SR1−3がSR1−2の桁上げごとにそれぞれ加算更新され、0から更新されてその上限である9まで更新された後再度0から更新される。
図18は、図16に示された演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行なう。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の変動表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する処理等を行なう処理である。変動パターンコマンドを受信していれば、演出図柄変動開始処理に移行する。
演出図柄変動開始処理(S801)は、演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始されるように制御するための処理である。演出図柄変動中処理(S802)は、変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替えタイミングを制御する処理等を行なう処理である。演出図柄変動停止処理(S803)は、演出図柄(飾り図柄)の変動表示を停止し、変動表示の表示結果(最終停止図柄)を導出表示する制御を行なう処理である。
大当り表示処理(S804)は、変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するためのファンファーレ演出を表示する制御等の表示制御を行なう処理である。ラウンド中処理(S805)は、ラウンド中の表示制御を行なう処理である。ラウンド終了条件が成立したときに、最終ラウンドが終了していなければ、ラウンド後処理に移行し、最終ラウンドが終了していれば、大当り終了処理に移行する。ラウンド後処理(S806)は、ラウンド間の表示制御を行なう処理である。ラウンド開始条件が成立したら、ラウンド中処理に移行する。大当り終了演出処理(S807)は、演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう処理である。
演出制御用CPU101は、変動表示の開始時から変動表示の停止時まで、および、大当り遊技状態の開始時から大当り遊技状態の終了時までの予め定められた演出制御期間中において、ROM102に格納されたプロセステーブルに設定されているプロセスデータにしたがって演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行なう。
プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と、表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組合せが複数集まったデータとで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄(飾り図柄)の変動表示の変動時間(変動表示時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行なう。このようなプロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
図19は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、次のような処理を行なう。
演出図柄変動開始処理においては、変動表示結果をはずれとすることに決定されているか否か確認する(S500)。はずれとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果1指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。はずれとすることに決定されている場合には、変動パターンコマンドとして、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(S501)。非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、たとえば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。
非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合、ROM102に格納されたはずれ図柄決定用データテーブルを用いて、リーチにならないはずれの表示結果を演出図柄の最終停止として決定し(S503)、S507へ進む。はずれ図柄決定用データテーブルでは、複数種類の演出図柄のそれぞれに、SR1−1〜SR1−3のそれぞれの数値データが対応付けられている。
S503の処理では、所定のタイミングでSR1−1〜SR1−3のそれぞれから数値データ(乱数)を抽出し、はずれ図柄決定用データテーブルを用い、抽出した数値データに対応する図柄がそれぞれ左,中,右の演出図柄の変動表示結果となる停止図柄の組合せとして決定される。このように非リーチはずれの図柄の組合せを決定する場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然大当り図柄の組合せと一致する場合には、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。また、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然リーチ図柄となってしまう場合には、非リーチはずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
S501の処理で非リーチ変動パターンではないと判定した場合(リーチ変動パターンであると判定した場合)は、リーチ図柄の組合せを構成する演出図柄の停止図柄を決定し(S504)、S507へ進む。S504の処理では、所定のタイミングでSR1−1〜SR1−3のそれぞれから数値データ(乱数)を抽出し、はずれ図柄決定用データテーブルを用い、SR1−1から抽出された乱数に対応する図柄がリーチ状態を形成する左,右の各演出図柄の停止図柄として決定され、SR1−2から抽出されたカウンタの値と合致する乱数に対応する図柄が中図柄の停止図柄として決定される。また、この場合も、偶然大当り図柄の組合せとなってしまうときには、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、中図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
また、S500の処理ではずれとすることに決定されていない場合(大当りとすることが決定された場合)に(S501)、演出制御用CPU101は、大当りの種別に応じて、大当り図柄の組合せを構成する演出図柄の停止図柄を決定し(S502)、S507へ進む。
S502では、次のように大当りの種別に応じて当り図柄の組合せを決定する。表示結果2指定コマンドと表示結果3指定コマンドとのうちのどの表示結果指定コマンドが表示結果特定コマンド格納領域に格納されているかに基づいて、確変大当りと、通常大当りとのうちから、大当りの種別を判定し、確変大当りにすることに決定されていると判定したときには、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、SR1−1と確変大当り図柄の組合せ(たとえば、左,中,右が「7,7,7」等の奇数のゾロ目の組合せ)との関係が設定されたデータテーブル(確変大当り図柄決定用テーブル)を用いて、抽出値からいずれかの確変大当り図柄の組合せを選択決定する。また、通常大当りにすることに決定されていると判定したときには、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、SR1−1と通常大当り図柄の組合せ(たとえば、左,中,右が「4,4,4」等の偶数のゾロ目の組合せ)との関係が設定されたデータテーブル(通常大当り図柄決定用テーブル)を用いて、抽出値からいずれかの通常大当り図柄の組合せを選択決定する。このように決定された図柄が大当り遊技状態に制御される前の変動表示結果である最終停止図柄として用いられる。
次に、変動表示における各種演出を設定するための処理(たとえば、擬似連示唆演出の内容の決定等の処理)を行なう演出設定処理(S507)を実行した後、S508に進む。演出設定処理の処理内容については、図21,22を用いて後述する。
S508では、演出制御パターンを複数種類の演出制御パターンのうちのいずれかに決定する(S508)。S508においては、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターン、および、S507の処理で決定した演出の演出制御パターン等により指定された各種演出制御(演出動作)パターンに応じて、図柄変動制御パターンテーブルに格納されている複数種類の図柄変動制御パターンのうち、指定された各種演出動作パターンに対応するいずれかの演出制御パターンを使用パターンとして選択決定する。
ROM102に記憶されている制御パターンテーブルには、たとえば、演出図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでの期間における、演出表示装置9の表示領域における演出図柄の変動表示動作、リーチ演出における演出表示動作、擬似連の演出による演出表示動作、および、予告演出における演出表示動作における演出表示動作といった各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されている。
また、各図柄変動制御パターンは、たとえば、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、および、終了コードといった、演出図柄の変動表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データを含み、時系列的に、各種の演出制御の内容、および、演出制御の切替えタイミング等が設定されている。
次いで、S508で選択した演出制御パターンに応じたプロセステーブルを選択する(S509)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマ(演出設定プロセスタイマ)をスタートさせる(S510)。
S510の処理を実行したら、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)にしたがって演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および、演出用部品としてのスピーカ27)の制御を開始する(S511)。たとえば、表示制御実行データにしたがって、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種LED等の発光体を点灯/消灯制御を行なわせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行なわせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(S512)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値にし、演出図柄変動開始処理を実行する(S513)。そして、演出図柄変動開始処理が終了する。
図20は、擬似連示唆演出決定用テーブルを示す説明図である。図20の(a)には、成功結果の場合の擬似連示唆演出決定用テーブル、図20の(b)には、失敗結果の場合の擬似連示唆演出決定用テーブルが示されている。ここで、成功結果とは、前述したように擬似連示唆演出が実行された後に、擬似連再変動演出が実行される場合(擬似連再変動演出を実行することに成功した場合)に表示される演出結果をいう。失敗結果とは、擬似連示唆演出が実行された後に、リーチ演出が実行される場合(擬似連再変動演出を実行することに失敗してリーチ演出を実行する場合)に表示される演出結果をいう。図20(a),(b)の各判定テーブルは、ROM102に記憶されており、演出設定処理において図柄変化示唆演出時のキャラクタ数および図柄変化演出時の擬似連図柄からの図柄差を決定するために用いられる。
ここで、成功結果・失敗結果は、擬似連示唆演出が複数回実行されるときは、最終的に実行された擬似連示唆演出が成功結果となるか失敗結果となるかに基づいて決定される。具体的には、図10のスーパーリーチHとスーパーリーチJとを比較すると、スーパーリーチHの場合は、1回目の擬似連示唆演出が実行され、その後1回目の擬似連再変動演出が実行され、その後2回目の擬似連示唆演出が実行された後に、2回目の擬似連再変動演出が実行されずに特定リーチ演出が実行されているので、2回目の擬似連再変動演出が最終的に実行された擬似連示唆演出となる。よって、最終的な擬似連示唆演出の後は、擬似連再変動演出が実行されずに特定リーチ演出が実行されるので、失敗結果となる。また、スーパーリーチJの場合は、1回目の擬似連示唆演出が実行され、その後1回目の擬似連再変動演出が実行され、その後2回目の擬似連示唆演出が実行された後に、2回目の擬似連再変動演出が実行された後に、特定リーチ演出が実行されているので、2回目の擬似連再変動演出が最終的に実行された擬似連示唆演出となる。よって、最終的な擬似連示唆演出の後は、擬似連再変動演出が実行されて特定リーチ演出が実行されるので、成功結果となる。
図20に示す擬似連示唆演出決定用テーブルは、図柄変化示唆演出決定用テーブルと、図柄変化演出決定用テーブルとを含む。図柄変化示唆演出決定用テーブルは、図柄変化示唆演出時に表示するキャラクタ数と図柄変化示唆演出決定用乱数SR2との関係を示すテーブルである。図柄変化演出決定用テーブルは、図柄変化演出時に当初表示される中図柄の擬似連図柄からの図柄差と図柄変化演出決定用乱数SR3との関係を示すテーブルである。
図20のテーブルで「図柄変化示唆演出時のキャラクタ数」および「図柄変化示唆演出決定用乱数SR2」という記載がされた欄は、「図柄変化示唆演出時のキャラクタ数」と「図柄変化示唆演出決定用乱数SR2」との関係を示す図柄変化示唆演出決定用テーブル部としての機能を示す欄である。ここで、図柄変化示唆演出時のキャラクタ数とは、図柄変化示唆演出時に表示されるキャラクタ数を示している。
本実施の形態の場合は1〜3のいずれかの数のキャラクタ数が選択される。図20(a),(b)の図柄変化示唆演出決定用テーブル部に示されるように、成功結果の場合には、失敗結果の場合と比べて多いキャラクタ数が選択されやすく、失敗結果の場合には、成功結果の場合と比べて少ないキャラクタ数が選択されやすいように乱数SR2とキャラクタ数との関係が設定されている。これにより、図柄変化示唆演出において登場して表示されるキャラクタ数が多くなるにしたがって、擬似連示唆演出において成功・失敗演出が成功結果となる割合が高くなるようにする制御が行なわれる。なお、キャラクタ数が多いと見た目上キャラクタが多く乗った図柄が重くなり、滑るイメージが高いので、キャラクタ数が多い場合の方がキャラクタ数が少ない場合よりも成功結果となる割合を高くしている。
また、図20のテーブルで「図柄変化演出時の擬似連図柄からの図柄差」および「図柄変化演出決定用乱数SR3」という記載がされた欄は、「図柄変化演出時の擬似連図柄からの図柄差」と「図柄変化演出決定用乱数SR3」との関係を示す図柄変化示演出決定用テーブル部としての機能を示す欄である。
ここで、図柄変化演出時の擬似連図柄からの図柄差とは、たとえば擬似連図柄が「667」であった場合に、擬似連示唆演出時の当初に表示されキャラクタが乗る演出図柄(中図柄)と、擬似連出目の演出図柄との図柄配列上での差数をいう。
変動表示される複数種類の演出図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、左,中,右演出図柄のそれぞれは、「0」〜「9」を示す数字の図柄よりなる。「0」〜「9」の図柄のそれぞれには、「0」〜「9」の図柄配列番号が付されている。左,中,右の演出図柄の変動中には、左,中,右の各演出図柄が、左,中,右の図柄表示領域において、たとえば図柄配列番号が小さいものから大きいものへと順番に選択されて、上から下へ流れるようなスクロール表示が行なわれる。当該スクロール表示においては、図柄配列番号が最大値(たとえば「9」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小値(たとえば「0」)である演出図柄が表示されることにより、「0」〜「9」を示す演出図柄が、繰返し巡回するような態様で表示される。
演出制御用マイクロコンピュータ100においては、このように配列された演出図柄について、リーチ演出時および表示結果導出演出時等の各種演出表示時において、停止または仮停止させる図柄配列番号を指定することにより、指定した種類の図柄を停止または仮停止する制御が行なわれる。
たとえば擬似連出目の図柄の組合せが「667」であるときにキャラクタが中図柄に乗る場合は、擬似連出目の中図柄が「6」であるので、図柄差が「3」とは、「3」図柄または、「9」図柄を示す。また、擬似連出目の中図柄が「6」である場合の図柄差が「2」とは、「4」図柄または、「8」図柄を示す。さらに、また、擬似連出目の中図柄が「6」である場合の図柄差が「1」とは、「5」図柄または、「7」図柄を示す。
本実施の形態の場合は、成功結果の場合には、失敗結果の場合と比べて小さい図柄差が選択されやすく、失敗結果の場合には、成功結果の場合と比べて大きい図柄差が選択されやすいように乱数SR3と図柄差との関係が設定されている。これにより、図柄変化演出において当初に表示される中図柄の擬似連出目の図柄からの図柄差が少なくなるにしたがって、擬似連示唆演出において成功・失敗演出が成功結果となる割合が高くなるようにする制御が行なわれる。なお、図柄差が小さいと擬似連出目から近いので、擬似連出目が出やすいイメージが高くなる。よって、図柄差が小さい場合の方が図柄差が大きい場合よりも成功結果となる割合を高くしている。
また、図20(a),(b)の図柄変化示演出決定用テーブル部に示されるように、前述のようにキャラクタ数が決定されたときに、決定されたキャラクタ数に応じて乱数SR3に基づく選択割合が設定された1〜3の図柄差のうちいずれかの図柄差が選択される。そして、図20(a),(b)の図柄変化示演出決定用テーブル部に示されるように、成功結果の場合には、選択されたキャラクタ数が多い程小さい図柄差が選択されやすく、失敗結果の場合には、選択されたキャラクタ数が多い程大きい図柄差が選択されやすいように乱数SR3と図柄差との関係が設定されている。
このように、図柄変化演出と図柄変化示唆演出との関係は、図柄変化示唆演出で登場するキャラクタの数に応じて成功結果となる割合が異なり、さらに、図柄変化演出時での変化前(演出当初)に表示される中図柄の擬似連出目からの図柄差数に応じて成功結果となる割合が異なる。このような関係があるので、図柄変化示唆演出で登場するキャラクタの数に応じて図柄変化演出時当初の図柄差数がどのようになるかということに遊技者が期待するようにすることができる。
図21および図22は、前述の演出設定処理(S507)を示すフローチャートである。演出設定処理においては、まず、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドにより指定された変動パターンが擬似連再変動演出ありの変動パターンであるか否かを確認する(S601)。具体的に、S601では、RAM102に設けられた変動パターンコマンド格納領域(変動表示を実行するにあたり受信した変動パターンコマンドがコマンド解析処理により格納される領域)に、擬似連再変動演出を行なうスーパーリーチE〜Lのいずれかを指定する変動パターンコマンドが格納されているか否かに基づいて、変動パターンが擬似連再変動演出ありの変動パターンであるか否かを確認する。
S601において擬似連再変動演出なしの変動パターンである場合(S601のN)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンが指定する演出内容に基づいて、その変動パターンが、擬似連示唆演出ありか否かを確認する(S612)。
S612において、擬似連示唆演出なしの場合(S612のN)には、演出制御用CPU101は、擬似連再変動演出なし、かつ、擬似連示唆演出なしの変動パターンにより演出を実行することに決定する(S617)。そして、処理を終了する。一方、擬似連示唆演出ありの場合(S612のY)には、擬似連再変動演出なし、かつ、擬似連示唆演出ありで、最終的な擬似連示唆演出が失敗結果となるスーパーリーチC,Dの変動パターンに該当するので、演出制御用CPU101は、図20(b)に示す失敗結果の場合の擬似連示唆演出決定テーブルを選択する(S613)。次いで、演出制御用CPU101は、図柄変化示唆演出決定用乱数(SR2)を抽出し、その抽出値に基づいて、図柄変化示唆演出に用いるキャラクタ数を決定する(S614)。次いで、演出制御用CPU101は、図柄変化演出決定用乱数(SR3)を抽出し、その抽出値に基づいて、図柄変化演出開始時での擬似連図柄からの図柄差(中図柄の図柄差)を決定する(S615)。次いで、演出制御用CPU101は、擬似連再変動演出なしでS614,S615で決定された内容により擬似連示唆演出を実行することに決定する(S616)。そして、処理を終了する。
S601において、擬似連再変動演出ありの変動パターンである場合(S601のY)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンが指定する演出内容に基づいて、その変動パターンが、擬似連再変動演出回数(合計回数)は1回であるか否かを確認する(S602)。擬似連再変動演出回数が1回である場合(S602のY)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンが指定する演出内容に基づいて、その変動パターンが、擬似連再変動演出1回のみ実行後に擬似連示唆演出ありの変動パターンであるか否かを確認する(S603)。
擬似連再変動演出1回のみ実行後に擬似連示唆演出ありの場合(S603のY)には、擬似連再変動演出が1回のみ、かつ、2回の擬似連示唆演出ありで、最終的な2回目の擬似連示唆演出が失敗結果となるスーパーリーチG,Hの変動パターンに該当するので、演出制御用CPU101は、図20(b)に示す失敗結果の場合の擬似連示唆演出決定テーブルを選択する(S604)。次いで、演出制御用CPU101は、図柄変化示唆演出決定用乱数(SR2)を抽出し、その抽出値に基づいて、キャラクタ数を決定する(S605)。次いで、演出制御用CPU101は、図柄変化演出決定用乱数(SR3)を抽出し、その抽出値に基づいて、図柄変化演出開始時での擬似連図柄からの図柄差(中図柄の図柄差)を決定する(S606)。次いで、演出制御用CPU101は、擬似連再変動演出を1回のみ実行し、S605,S606で決定された内容により1回目および2回目の擬似連示唆演出で同様の演出を実行することに決定する(S607)。そして、処理を終了する。
なお、同様の演出とは、擬似連示唆演出の中で行なわれる演出のことである。失敗結果となるスーパーリーチG,Hでは、1回目の図柄変化示唆演出で表示されるキャラクタ数と2回目の図柄変化示唆演出で表示されるキャラクタ数とが同じになり、1回目の図柄変化演出当初での擬似連図柄からの図柄差と2回目の図柄変化演出当初での擬似連図柄からの図柄差とが同じになる。ただし、成功・失敗示唆演出の成功・失敗の表示結果は、同様ではなく、1回目が成功結果となり2回目(最終的な擬似連示唆演出)は失敗結果となる。また、同様の演出として、1回目の擬似連示唆演出で変化する演出図柄に乗っていたキャラクタを2回目の擬似連示唆演出では変化する演出図柄に乗ったまま表示させるとともに、新たにキャラクタを登場させ、登場したキャラクタがさらに変化する演出図柄に乗るようにすることで、擬似連示唆演出が繰返されるときに、演出内容が連動するようにしてもよい。このようにすれば、演出が連動することで遊技者の期待感を適度に盛り上げることができる。
S603の処理において、擬似連再変動演出1回のみ実行後に擬似連示唆演出なしの場合(S603のN)には、擬似連再変動演出が1回のみ、かつ、当該擬似連再変動演出後の擬似連示唆演出なしで、最終的な擬似連再変動演出前の擬似連示唆演出で成功結果となるスーパーリーチE,Fの変動パターンに該当するので、演出制御用CPU101は、図20(a)に示す成功結果の場合の擬似連示唆演出決定テーブルを選択する(S608)。次いで、演出制御用CPU101は、図柄変化示唆演出決定用乱数(SR2)を抽出し、その抽出値に基づいて、キャラクタ数を決定する(S609)。次いで、演出制御用CPU101は、図柄変化演出決定用乱数(SR3)を抽出し、その抽出値に基づいて、図柄変化演出開始時での擬似連図柄からの図柄差(中図柄の図柄差)を決定する(S610)。次いで、演出制御用CPU101は、擬似連再変動演出を1回のみ実行し、S609,S610で決定された内容により、擬似連再変動演出実行前の擬似連示唆演出を実行することに決定する(S611)。そして、処理を終了する。
S602の処理において、擬似連再変動演出回数が1回でないと判定された場合(S602のN)には、図22に示すように演出制御用CPU101は、擬似連再変動演出回数(合計回数)は2回であるか否かを確認する(S618)。擬似連再変動演出回数が2回である場合(S618のY)、擬似連再変動演出が2回、かつ、1,2回目の擬似連再変動演出実行前の擬似連示唆演出ありで、最終的な2回目の擬似連示唆演出が成功結果となるスーパーリーチI,Jの変動パターンに該当するので、演出制御用CPU101は、図20(a)に示す成功結果の場合の擬似連示唆演出決定テーブルを選択する(S619)。次いで、演出制御用CPU101は、図柄変化示唆演出決定用乱数(SR2)を抽出し、その抽出値に基づいて、キャラクタ数を決定する(S620)。次いで、演出制御用CPU101は、図柄変化演出決定用乱数(SR3)を抽出し、その抽出値に基づいて、図柄変化演出開始時での擬似連図柄からの図柄差を決定する(S621)。次いで、演出制御用CPU101は、擬似連再変動演出を2回実行し、S619,S620で決定された内容により1回目および2回目の擬似連示唆演出で同様の演出を実行することに決定する(S622)。そして、処理を終了する。
ここで述べる同様の演出とは、擬似連示唆演出の中で行なわれる演出のことである。成功結果となるスーパーリーチI,Jでは、1回目の図柄変化示唆演出で表示されるキャラクタ数と2回目の図柄変化示唆演出で表示されるキャラクタ数とが同じになり、1回目の図柄変化演出当初での擬似連図柄からの図柄差と2回目の図柄変化演出当初での擬似連図柄からの図柄差とが同じになる。さらに、成功・失敗示唆演出の成功・失敗の表示結果も、1回目が成功結果となり2回目(最終的な擬似連示唆演出)も成功結果となるので、同様である。
S618の処理において、擬似連再変動演出回数が2回でないと判定された場合(S618のN)には、消去法的に、擬似連再変動演出回数は3回であり、擬似連再変動演出が3回、かつ、1,2回目の擬似連再変動演出実行前の擬似連示唆演出ありで、最終的な2回目の擬似連示唆演出が成功結果となるスーパーリーチK,Lの変動パターンに該当するので、演出制御用CPU101は、図20(a)に示す成功結果の場合の擬似連示唆演出決定テーブルを選択する(S623)。次いで、演出制御用CPU101は、図柄変化示唆演出決定用乱数(SR2)を抽出し、その抽出値に基づいて、キャラクタ数を決定する(S624)。次いで、演出制御用CPU101は、図柄変化演出決定用乱数(SR3)を抽出し、その抽出値に基づいて、図柄変化演出開始時での擬似連図柄からの図柄差を決定する(S625)。次いで、演出制御用CPU101は、擬似連再変動演出を3回実行し、S619,S620で決定された内容により1回目および2回目の擬似連示唆演出で同様の演出(1回目,2回目のキャラクタ数,擬似連図柄からの図柄差,成功結果が同様)を実行することに決定する(S626)。そして、処理を終了する。
S607,S622,S626に示すように、1回目,2回目の擬似連示唆演出で行なわれる演出は、同様の演出である。つまり、1回目の擬似連演出実行後に擬似連示唆演出が再度実行される場合(2回目の擬似連示唆演出)は、再度の擬似連示唆演出の実行前に、前回と同様の図柄変化演出(1回目の図柄変化演出)で態様を変化させた所定の図柄に対して図柄変化演出が実行されるので、擬似連示唆演出の演出態様が前回(1回目)と今回(2回目)とで連動し、遊技者の大当り遊技状態への期待感を適切に盛り上げやすくすることができる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態を説明する。第2実施形態では、図柄変化演出と擬似連再変動演出における再変動回数との関係の例について説明する。第1実施形態では、図9および図10に示すように、擬似連再変動演出の回数は、遊技制御用マイクロコンピュータ560側において、変動パターンを決定するテーブルとランダム2,ランダム3とにより決定されていた。しかし、擬似連再変動演出回数を演出制御用マイクロコンピュータ100側において決定するようにしてもよい。たとえば、ROM102において、回数決定用のランダムカウンタの値と擬似連再変動演出回数との関係を記憶した擬似連再変動演出回数決定用のデータテーブルを記憶し、特定の演出制御コマンド(たとえば、所定のスーパーリーチを指定する変動パターンコマンド)を受信したときに、演出制御用マイクロコンピュータ100が、回数決定用のランダムカウンタの値を抽出し、その抽出値に基づいて、当該データテーブルから擬似連再変動演出回数値を選択決定するようにしてもよい。
このようにした場合には、図柄変化演出で変化した図柄の態様に応じて擬似連再変動演出が繰り返される回数の期待値が異なるようにし、図柄変化示唆演出の態様に応じて図柄変化演出で変化する図柄の態様が異なるようにデータテーブルを設定してもよい。たとえば、大当り信頼度の高い変動パターンの場合には、大当り信頼度の低い変動パターンと比べて、擬似連再変動演出の回数が多いものが選択される割合が高く、図柄変化演出で図柄差が小さいものが選択される割合が高いようにすればよい。さらに、大当り信頼度の高い変動パターンの場合には、大当り信頼度の低い変動パターンと比べて、図柄変化示唆演出でキャラクタ数が多いものが選択されるようにすればよい。
このようにすれば、図柄変化演出で変化する図柄差数に応じて擬似連再変動演出が繰返される実行回数が異なり、図柄変化示唆演出で登場するキャラクタの数に応じて図柄変化演出における図柄差数が異なるので、登場するキャラクタの数に応じて図柄差数がどのような態様で変化するかということに遊技者が期待するようにすることができる等、第1実施形態で得られる効果と同様の効果を得ることができる。
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態を説明する。第3実施形態では、非特定リーチ演出の演出例について説明する。上述したように非特定リーチ演出は、特定リーチ演出と比較すると大当り信頼度が低いが、ノーマルリーチと比較すると大当り信頼度が高いリーチ演出である。このような非特定リーチ演出としては、遊技者の期待感があまり下がり過ぎないようにするために、次のような復活演出を実行可能としてもよい。復活演出とは、キャラクタ同士が対決するようなバトル演出において、一旦は味方のキャラクタが敗れ「敗北」の文字が表示された後に、味方のキャラクタが立ち上がり、「復活」の文字が表示され、敵のキャラクタを倒し復活する演出のことである。また、復活演出と類似する演出として、「敗北」の文字の後に別のキャラクタが登場し、敵のキャラクタをやっつける救済演出もある。そして、非特定のリーチとなる場合には、特定のリーチとなる場合と比べて、復活演出・救済演出が実行される割合が高くなるように設定する。
このようにすれば、非特定リーチ演出では、特定リーチ演出よりも復活系や救済系の演出の割合が高いので、一旦失いかけた大当り遊技状態への期待感が取戻されたような感覚を遊技者に与えやすいため、遊技者の期待感を適切に維持することができる。
〔第4実施形態〕
次に、第4実施形態を説明する。第4実施形態では、成功結果・失敗結果示唆演出において実行される演出例について説明する。演出制御用マイクロコンピュータ100は、成功結果・失敗結果示唆演出においては、所定の操作有効期間中に遊技者がスティックコントローラ122を操作することに応じて、成功結果・失敗結果のいずれかを示す演出を実行してもよい。具体的には、スティックコントローラ122が傾倒操作されたことにより傾倒方向センサユニット123から入力される操作検出信号に基づいてスティックコントローラ122が操作されたと判断するようにする。そして、当該判断がされたことを条件に成功結果・失敗結果を表示するようにする。なお、トリガボタン125が操作されたことによりトリガセンサ121から入力される操作検出信号に基づいてスティックコントローラ122が操作されたと判断するようにしてもよい。
このようにすれば、成功結果・失敗結果示唆演出において遊技者の操作に応じて成功結果および失敗結果のいずれかが示されるので、遊技者の行為が遊技に反映されたように感じさせることが可能となり、遊技者の遊技への参加意欲を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、成功結果となる場合において、操作有効期間中に操作が行なわれたときには、操作が行なわれないときと比べて、遊技者にとって面白みがある演出が実行されることで、遊技者による操作を促進させることができ、遊技者の遊技への参加意欲を向上させることができるようにしてもよい。また、操作有効期間中にスティックコントローラ122が操作されないときでも、成功結果を表示するようにしてもよい。この場合は、操作有効期間中にスティックコントローラ122が操作されたときの方が、作有効期間中にスティックコントローラ122が操作されないときよりも、遊技者にとって有利と感じさせるような擬似連出目が選択される割合が高くなるようにしてもよい。
〔第5実施形態〕
次に、第5実施形態を説明する。第5実施形態では、コマンド送信の例について説明する。前述の実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示す第1コマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示す第2コマンドを送信する様にしてもよい。この場合に、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第1コマンドの種類に応じて、成功結果・失敗結果示唆演出の実行の有無および種類を決定するようにしてもよい。
このようにすれば、図柄の変動開始からリーチ演出が実行されるまでの変動態様を示す第1コマンドと、リーチ演出の種類を指示する第2コマンドとの2種類のコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100へ送信することに基づいて、成功結果・失敗結果示唆演出およびリーチ演出の種類を指示することができるので、コマンドの種類を大量に増やすことなく、示唆演出およびリーチ演出を含む演出を実行することができる。
なお、上記のような場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行なうようにすればよい。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ100の方で選択を行なう様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図7,図8に示したように、擬似連再変動演出を実行するときに、図柄変化演出の実行を示唆する図柄変化示唆演出と、成功・失敗示唆演出が成功結果となることを示唆する図柄変化演出と、擬似連再変動演出の実行と非実行とのいずれかを示唆する成功・失敗示唆演出とが行なわれるので、擬似連再変動演出を実行する前に行なわれる成功・失敗示唆演出の実行中において遊技者の期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 図9,図10に示したように、図柄変化演出当初における図柄差数に応じて成功結果となる割合が異なり、図20に示すように、図柄変化示唆演出で登場するキャラクタ数に応じて成功結果となる割合が異なる等、図柄変化示唆演出の態様に応じて図柄変化演出におけるキャラクタ数が異なるので、図柄変化示唆演出の態様に応じて図柄変化演出における図柄差数がどのような態様で変化するかということに遊技者が期待するようにすることができる。
(3) 第2実施形態に示したように、図柄変化演出で変化する図柄差数に応じて擬似連再変動演出が繰返される実行回数が異なり、図柄変化示唆演出で登場するキャラクタの数に応じて図柄変化演出における図柄差数が異なるので、登場するキャラクタの数に応じて図柄差数がどのような態様で変化するかということに遊技者が期待するようにすることができる。
(4) 図8に示すように、所定の図柄に所定のキャラクタを付加することによって、図柄変化演出が実行されるので、図柄変化演出において所定の図柄を認識することが妨げられない態様で図柄変化演出をすることができる。なお、キャラクタを付加せず所定の図柄の色を変えるなどすることも考えられるが、そのようにすれば、遊技者がその図柄を確変図柄(確変大当りとなるときに表示結果として表示される図柄の組合せ)であるなどと誤解する可能性がある。よって、図柄自体はそのままで、所定のキャラクタを付加することで、図柄変化演出で変化する図柄であることを分かるようにしている。
(5) 図21,図22に示すように擬似連再変動演出の実行後に成功・失敗示唆演出(擬似連示唆演出)が再度実行される場合には、当該再度の成功・失敗示唆演出(擬似連示唆演出)の実行前に、前回の図柄変化演出で態様を変化させた所定の図柄に対して図柄変化演出が実行されるので、成功・失敗示唆演出(擬似連示唆演出)の演出態様が前回と今回とで連動し、遊技者の大当り遊技状態への期待感を適切に盛り上げやすくすることができる。
(6) 図7,図8に示すように、失敗結果を示す成功・失敗示唆演出が実行された場合、擬似連の演出程ではないが、大当りとなる期待度が高い演出としてのリーチ演出が行なわれるので、演出が失敗結果となることが示されても、遊技者の大当り遊技状態に対する期待感を持続させることができる。
(7) 図9,図10に示すように、擬似連示唆演出において、成功・失敗示唆演出が失敗結果となる場合には、遊技者は経験則上、その失敗結果の延長上に出現するリーチ演出が、あまり期待の持てるリーチ演出ではないという先入観がある。このような場合に、大当りの期待度が比較的高く設定された特定のスーパーリーチ演出(たとえばプレミアムリーチ演出)等の特定のリーチ演出を実行すると、当該特定リーチ演出が、本来的には遊技者の大当りへの期待感を高めるためのものであるにも関わらず、たいして大当りへの期待感が持てないリーチ演出であると遊技者に認識させてしまうおそれがある。よって、擬似連示唆演出において、失敗結果となる場合には、成功結果となる場合と比較して、特定リーチ演出に発展する割合を低く設定することで、特定リーチ演出のようなプレミアム感のあるリーチ演出への遊技者の期待感を損なわないようにすることができる。
(8) 図9,図10に示すように、擬似連再変動演出の実行後に実行された成功・失敗示唆演出(擬似連示唆演出)が失敗結果となってリーチ演出が実行される場合には、特定リーチ演出よりも大当り遊技状態となる割合の低い非特定リーチ演出となる割合が高くなるようにする制御が行なわれる。これにより、擬似連示唆演出が失敗結果となってリーチ演出が実行される場合においては、特定リーチ演出程ではないが、大当り遊技状態となる期待感を遊技者がある程度持てるような非特定リーチ演出が行なわれることにより、遊技者の大当り遊技状態に対する期待感を適切に盛り上げることができる。
(9) 第3実施形態に示したように、非特定リーチ演出では、特定リーチ演出よりも復活系や救済系の演出の割合が高いので、一旦失いかけた大当り遊技状態への期待感が取戻されたような感覚を遊技者に与えやすいため、遊技者の期待感を適切に維持することができる。
(10) 図9,図10のスーパーリーチK,Lのように、擬似連再変動演出を3回実行してリーチ演出に発展させる場合は、リーチ演出に発展させる前に擬似連示唆演出(成功・失敗示唆演出)が実行されないので、擬似連再変動演出の実行回数が多くなったことにより遊技状態に大きな期待感を持った遊技者の期待感を擬似連示唆演出により損ねないようにすることができる。
(11) 第4実施形態に示したように、成功結果・失敗結果示唆演出において遊技者の操作に応じて成功結果および失敗結果のいずれかが示されるので、遊技者の行為が遊技に反映されたように感じさせることが可能となり、遊技者の遊技への参加意欲を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
(12) 第5実施形態に示したように、図柄の変動開始からリーチ演出が実行されるまでの変動態様を示す第1コマンドと、リーチ演出の種類を指示する第2コマンドとの2種類のコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100へ送信することに基づいて、成功結果・失敗結果示唆演出およびリーチ演出の種類を指示することができるので、コマンドの種類を大量に増やすことなく、示唆演出およびリーチ演出を含む演出を実行することができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 前述の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27R,27L等)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
(2) 前述の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(たとえば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35等、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、またはたとえば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行なうのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行なうことができる。このような構成の場合には、前述した実施の形態で演出制御用マイクロコンピュータ100が行なっていた各種決定については、同様に演出制御用マイクロコンピュータ100が行なうようにしてもよく、または、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、または、音/ランプ基板に搭載したマイクロコンピュータ等の制御手段が行なうようにしてもよい。
(3) 前述した実施の形態は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
(4) 前述した実施の形態は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実施形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(5) 前述の実施形態では、大当り種別として、15ラウンドの通常大当りと15ラウンドの確変大当りとを設けた例を示した。しかし、これに限らず、たとえば、15ラウンドの大当り、10ラウンドの大当り、5ラウンドの大当り、および、2ラウンドの大当りを設ける場合のように、3種類以上のラウンド数の大当り種別を設けてもよい。その場合には、たとえば、大当りの種別を、賞球が得られやすい大当り種別グループ(たとえば、15ラウンドの大当り、10ラウンドの大当り)と、賞球が得られにくい大当り種別グループ(たとえば、5ラウンドの大当り、2ラウンドの大当り)とに分類し、第2特別図柄の方が第1特別図柄よりも、賞球が得られやすい大当り種別グループの大当り種別が選択される割合が高くなるように設定してもよい。
(6) 前述の実施形態では、図柄変化示唆演出において、キャラクタの数によって擬似連示唆演出が成功結果となる割合が異なる例を示したが、キャラクタの色や形を変えるなど、キャラクタ自体が異なることにより、擬似連示唆演出が成功結果となる割合が異なるようにしてもよい。また、キャラクタの動作の種類により擬似連示唆演出が成功結果となる割合が異なるようにしてもよい。また、キャラクタ自体が異なること、または、キャラクタの動作の種類が異なることにより、擬似連再変動演出の回数が異なるようにしてもよい。
(7) 前述の実施形態では、演出図柄にキャラクタが乗ることで、演出図柄が滑る演出が実行されていたが、キャラクタが演出図柄に錘を吊り下げることで、演出図柄が滑るようにしてもよい。
(8) 前述の実施形態では、擬似連再変動演出において仮停止する演出図柄として、たとえば、「1」「3」「5」の奇数目、「3」「4」「5」の並び目のようにゾロ目ではないが特徴のある出目よりなる仮停止図柄が選択されるようにしてもよい。このような仮停止図柄を表示することにより、遊技者に擬似連再変動演出が実行されることをアピールすることができ、仮停止する際、および、または、再変動する際に擬似連再変動演出が実行されることをアピールすることができる。
(9) 前述の実施形態において、1回の擬似連再変動演出の中で複数回の擬似連の再変動を実行するようにしてもよい。そして、大当りの場合には、1回の擬似連再変動演出の中で実行される擬似連の再変動の最大回数が多い変動パターンが選択される割合が高くなるようにしてもよい。言い換えると、1回の擬似連再変動演出の中で実行される擬似連の再変動の最大回数が多い演出が実行される場合は、大当り期待度の高い演出であるようにしてもよい。このようにすれば、遊技者に対し、1回の擬似連再変動演出の中で実行される擬似連の再変動の回数に興味を持たすことが可能となる。
(10) 前述の実施形態では、擬似連再変動演出の実行回数が多い演出ほど、大当り期待度を高く設定した例を説明した。しかし、擬似連再変動演出が1回だけ行なわれる演出であって、擬似連再変動演出の実行回数以外の演出の相違点(たとえば、1回の擬似連再変動演出の期間中に特別なキャラクタが表示された回数)により、大当り期待度が異なるようにしてもよい。
(11) 前述の実施形態において、成功・失敗示唆演出が実行される場合に、「成功率何パーセント」と表示するような演出を実行するようにしてもよい。具体的には、最終的な成功・失敗示唆演出の表示結果を予め確認し、成功結果となるときには失敗結果となるときよりも成功率が高い表示を選択する割合が高くなるように、成功率を示す複数種類の表示演出のうちからいずれかの表示演出を選択して実行すればよい。このような演出が実行されることで、演出が変化に富むとともに遊技者の期待を裏切らないようにすることができる。
(12) 前述の実施形態では、図柄変化演出において、擬似連出目から図柄差数が少ない演出図柄(たとえば、図柄差数1〜3)を当初表示し、当該図柄を基点として演出図柄を変化させる例を示したが、これに限らず、図柄変化演出において、擬似連出目とは近似しない演出図柄を当初表示し、当該図柄を基点(たとえば、図柄差数5以上等)として演出図柄を変化する演出を行なってもよい。
(13) 前述の実施形態おける図柄変化演出において、演出図柄の変化は演出図柄が滑るだけでなく、演出図柄の色が変化する、演出図柄の模様が変化する、演出図柄の大きさが変化する演出を含んでもよい。
(14) 前述の実施形態では、キャラクタが演出図柄に乗って演出図柄が変化するように、キャラクタが直接的に演出図柄の変化に作用する演出を実行する例を示したが、キャラクタが演出図柄に乗らず、演出図柄に近づいて演出図柄に非接触で演出図柄を変化させてもよい。このように、キャラクタが間接的に演出図柄の変化に作用する演出を含んでもよい。
(15) 前述の実施形態において、キャラクタが演出図柄に乗った後、図柄変化演出が開始される前に演出図柄からキャラクタが落ちた場合には、図柄変化演出が実行されると見せかけて実際には図柄変化演出が行なわれないようにしてもよい。
(16) 前述の実施形態では、図柄変化演出として、キャラクタが演出図柄を変化させる演出が行なわれる例を示したが、これに限らず、図柄変化演出としては、キャラクタを登場させずに、所定のメッセージが表示される等、何らかの報知がなされた後に、演出図柄が変化するものでもよい。
(17) 前述の実施形態の図柄変化演出については、キャラクタが途中で変化する演出を行なうことで、擬似連示唆演出の大当りへの期待度が変化するようにしてもよい。具体的には、図柄変化演出中において、キャラクタの数が増減すること、キャラクタの種類が変化することなどのキャラクタが途中で変化する演出により、期待度を変化させる(たとえば、途中でキャラクタ数が増加すれば期待度が上がり、途中でキャラクタ数が減少すれば期待度が下がる。また、途中でキャラクタが第1の種類から第2の種類に変化すれば期待度が上がり、途中でキャラクタ数が第2の種類から第1の種類に変化すれば期待度が下がる。)ようにすればよい。
(18) 前述の実施形態での図柄変化示唆演出において、キャラクタが登場する場合とキャラクタが登場しない場合(たとえば、キャラクタの影を示す画像のみが表示される場合等)とがあり、キャラクタが登場した場合の方が擬似連再変動演出が実行される期待度、ひいては大当り期待度が高くなるようにする制御を行なうようにしてもよい。
(19) 前述の実施形態において、図柄変化示唆演出は、図柄変化演出の直前よりも所定期間前に実行してもよい。具体的には、キャラクタが演出図柄に乗る手前の演出として、味方キャラクタと敵キャラクタがバトルを行ない、勝ったキャラクタが演出図柄に乗るようにしてもよい。このような場合には、味方キャラクタが勝った方が擬似連再変動演出が実行される期待度、ひいては大当り期待度を高くすればよい。
(20) 前述の実施形態において、擬似連再変動演出の期待度の大小がランク付けされた複数のキャラクタを同時に登場させ、レース演出等を行なって1位になったキャラクタが図柄に乗るようにしてもよい。
(21) 前述の実施形態において、図柄変化演出の実行中において、キャラクタが演出図柄に乗って演出図柄が変化するが、変化途中でキャラクタが演出図柄から落ちると擬似連再変動演出の期待度が小、落ちないと擬似連演出の期待度が大となる演出を行なってもよい。
(22) 前述の実施形態においては、擬似連示唆演出において、擬似連出目を明確にするために、擬似連出目を構成する演出図柄の表示態様(色、形状、模様等の表示態様)を、他の演出図柄の表示態様と異なる表示態様に変化させてもよい。
(23) 前述の実施形態では、擬似連示唆演出が複数回実行される場合には、1回目と2回目との擬似連示唆演出で同様の演出が実行されるように、同様の演出となるように、一度に選択決定し、それらの演出が1回目で決められた演出を2回目も引き継ぐものであった。しかし、擬似連示唆演出が複数回実行される場合には、キャラクタ数、図柄差を擬似連示唆演出の1回ごとに選択決定するようにしてもよい。
(24) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(1) 各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別図柄、演出図柄)の変動表示を実行し、表示結果を導出表示する変動表示部(第1,第2特別図柄表示器8a,8b、演出表示装置9)に特定表示結果(大当り表示結果)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御する遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記特定遊技状態に制御するか否かを、前記識別情報の表示結果が導出表示される以前に決定する事前決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図9のS60,S71)と、
前記事前決定手段の決定結果に基づいて前記識別情報の表示結果を導出表示する導出表示制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図12のS301〜S304、演出制御用マイクロコンピュータ100、図18のS800〜S803)と、
前記識別情報の変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに仮停止させた後に変動表示を再開させる特定演出(擬似連再変動演出)を実行する特定演出実行手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図9のS60,S71)と、
前記特定演出の実行を示唆する成功結果(擬似連出目)と前記特定演出の不実行を示唆する失敗結果(リーチ目(リーチ図柄))とのいずれかの示唆演出(成功・失敗示唆演出)を実行する示唆演出実行手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図18のS801,S802、図19のS507〜S511)とを備え、
前記特定演出実行手段は、前記事前決定手段が前記特定遊技状態に制御すると決定したときには前記特定遊技状態に制御しないと決定したときよりも、前記識別情報の変動表示における前記特定演出の繰返し実行回数が多くなるように前記特定演出を実行し(図10に示す通常大当りおよび確変大当りのような大当りのときに選択されるスーパーリーチの方が、図9に示すはずれのときに選択されるスーパーリーチよりも、擬似連再変動演出の繰返し実行回数が多く選択される割合が高い)、
前記特定演出の実行後に実行された前記示唆演出が失敗結果となってリーチ演出が実行される場合(たとえば、図9および図10のスーパーリーチG,H)には、前記特定演出の実行後に前記示唆演出が実行されることなくリーチ演出が実行される場合(たとえば、図9および図10のスーパーリーチE,F)と比較して、特定リーチ演出に発展する割合が低い(たとえば、図9および図10において、直前の擬似連示唆演出が失敗結果となって実行されるスーパーリーチHは直前に擬似連示唆演出が行なわれずに実行されるスーパーリーチFよりも選択割合が低く設定されている。)。
このような構成によれば、特定演出の実行後に実行された示唆演出が失敗結果となってリーチ演出が実行される場合には、特定リーチ演出よりも特定遊技状態となる割合の低い非特定リーチ演出となる割合が高いので、特定リーチ演出程ではないが、特定遊技状態となる期待感を遊技者がある程度持てる演出が行なわれることにより、遊技者の特定遊技状態に対する期待感を適切に盛り上げることができる。
(4) 前記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、前記非特定リーチ演出は、前記特定リーチ演出と比較して、前記特定遊技状態にならないことを示す表示態様を一旦表示した後に当該表示態様を前記特定遊技状態になることを示す表示態様に変化させる演出が実行される割合が高い(非特定リーチ演出では、バトル演出において、一旦は味方のキャラクタが敗れ「敗北」の文字が表示された後に、敵のキャラクタを倒す復活演出が選択される割合が高い)。