JP5767164B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を開始させた後に表示結果を導出表示する可変表示装置に特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御するパチンコ機などの遊技機に関する。
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定の遊技価値が付与されるものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示部が設けられ、可変表示部において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
なお、遊技価値とは、例えば、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、遊技媒体の払出の条件が成立しやすくなる状態になること、遊技媒体が払い出されること、遊技を行うために必要な得点が付与されることである(ただし、それらは一例である。)。
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技媒体が入賞したことにもとづいて可変表示部において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定表示結果が導出表示された場合に、特定遊技状態が発生する。なお、導出表示とは、図柄を停止表示させることである(いわゆる再可変表示の前の停止を除く。)。特定遊技状態が発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい特定遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。
また、可変表示部において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して可変表示したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で特定遊技状態の発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、可変表示部に可変表示される図柄の表示結果が特定表示結果でない場合には「はずれ」となり、可変表示状態は終了する。遊技者は、特定遊技状態をいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
そのような遊技機において、特定遊技状態の終了を報知する演出(エンディング演出)が実行されるときに、特定遊技状態の終了後に特定表示結果が導出表示されやすい特別遊技状態(確変状態)に移行することを報知するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−160438号公報
特許文献1に記載された遊技機は、特定遊技状態の終了を報知するエンディング演出において特別遊技状態への移行を報知することによって遊技の興趣を向上させる。しかし、このエンディング演出による終了報知中は特別図柄(識別情報)の可変表示を開始させることができない。そのため、特定遊技状態の終了報知中には続けて特定遊技状態となることを遊技者に期待させることができなかった。
そこで、本発明は、特定遊技状態の終了を報知する遊技機において、その終了報知中にも特定遊技状態となることを遊技者に期待させることができるようにすることを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄)の可変表示を行う可変表示装置(例えば、特別図柄表示器8a,8b)に特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する遊技機であって、識別情報の可変表示の表示結果が導出表示されるよりも前に、特定遊技状態に制御するか否かを決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS61の処理を実行する部分)と、事前決定手段の決定結果にもとづいて可変表示装置による可変表示を行う可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS303,S304の処理を実行する部分、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS802〜S804の処理を実行する部分)と、可変表示実行手段により特定表示結果が導出表示されたときに、特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS305〜S307の処理を実行する部分)と、特定遊技状態の終了を報知(例えば、大当り終了画面を表示)する終了報知手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS884の処理を実行する部分)とを備え、可変表示実行手段は、第1終了報知期間(例えば、大当り終了表示時間)と、当該第1終了報知期間よりも短い第2終了報知期間(例えば、終了短縮時間)とのうちから設定されたいずれかの終了報知期間が終了した後に可変表示を実行し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS163BまたはステップS163Dの処理にもとづいてステップS165,S174,S300〜S304の処理を実行する部分)、終了報知手段は、第1終了報知期間が設定されたときには当該第1終了報知期間が経過するまで特定遊技状態の終了を報知する一方、第2終了報知期間が設定されたときには、当該第2終了報知期間と、当該第2終了報知期間が終了してから可変表示実行手段により可変表示が行われる特別期間とが経過するまで特定遊技状態の終了を報知し(例えば、図66,図67,図68に示すように、タイミングT03〜タイミングT04にて大当り終了画面を表示する)、可変表示実行手段は、第2終了報知期間が終了した後の特別期間中に可変表示を実行するときには遊技者が視認不可能または視認困難な態様で可変表示を行い(例えば、ステップS886Dの処理を実行する部分)、特別期間中に開始された可変表示にもとづいて特定遊技状態に制御されるときには、終了報知手段による報知の終了後に特定遊技状態に制御されることを報知(例えば、ステップS886Iの処理にもとづいてステップS805の処理を実行する部分)、可変表示実行手段は、第1終了報知期間と第2終了報知期間とでは、可変表示装置による可変表示を行わない(例えば、図66に示すタイミングT03〜タイミングT04や、図67,図68に示すタイミングT03〜タイミングT11では、可変表示が行われない)ことを特徴とする。そのような構成によれば、特定遊技状態の終了報知中にも、特定遊技状態となることを遊技者に期待させることができる。
(2)上記(1)の遊技機において、リーチ演出を実行するリーチ演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS831〜S833,S841〜S843の処理を実行する部分)と、遊技者に遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS73,S171Aの処理を実行する部分)とをさらに備え、リーチ演出は、導出表示される識別情報の候補の画像(例えば、左右の停止図柄と同じ図柄と、左右の停止図柄よりも数字が1つ多い図柄:図40(C)参照)と所定演出を示唆する所定演出示唆画像(例えば、キャラクタ図柄9b,9c:図40(C)参照)とが可変表示装置に表示される特別リーチ演出を含み(例えば、図40(C)に示す演出)、特別リーチ演出が実行された後、識別情報が導出表示される前に所定演出を実行する所定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS825の処理の結果にもとづいてステップS831〜S833,S841〜S843の処理を実行する部分)をさらに備え、遊技価値付与手段は、特別リーチ演出が実行された後所定演出が実行されてから特定遊技状態に制御されたときと、特別リーチ演出が実行された後所定演出が実行されずに特定遊技状態に制御されたときとで、異なる割合で遊技価値を付与し(例えば、図12に示すように、通常大当り(非確変大当り)の場合と確変大当りの場合とで変動パターン種別の決定割合を変えることによって実現される)、所定演出実行手段は、複数種類の所定演出のいずれかを実行可能であり(例えば、図43(A),図44(A),図45(A)参照)、所定演出の各々に対応して複数種類の所定演出示唆画像(例えば、キャラクタa〜fの組み合わせ)が定められ、特別リーチ演出で表示される所定演出示唆画像の組み合わせに応じて異なる割合で所定演出が実行される(例えば、図43〜図45参照)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、所定演出に対して、より遊技者を注目させることができる。
(3)上記(2)の遊技機において、特別リーチ演出が実行されてから所定演出が実行されずに特定表示結果が導出表示されるまでの期間は、特別リーチ演出が実行されてから所定演出が実行され特定表示結果が導出表示されるまでの期間よりも短い(例えば、図70参照)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定表示結果が導出表示される意外性を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
(4)上記(1)から(3)のうちいずれかの遊技機において、特別期間中に開始される可変表示にもとづいて特定遊技状態に制御されるときには、特別期間が終了してから開始される可変表示にもとづいて特定遊技状態に制御されるときに比べて短い時間(例えば、5000ミリ秒)を、可変表示実行手段による可変表示の実行時間に決定する可変表示時間決定手段(例えば、エンディング中変動フラグがセットされている場合の変動パターン設定処理で変動パターンPX1−2に決定する部分)を備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定表示結果が導出表示されたことの報知が間延びすることを防止できる。
(5)上記(1)から(4)のうちいずれかの遊技機において、特別期間中に開始される1回目の可変表示もとづいて特定遊技状態に制御されるときに、可変表示実行手段による可変表示の実行時間を、特別期間に対応する特別可変表示時間(例えば、5000ミリ秒)に決定する特別可変表示時間決定手段(例えば、エンディング中変動フラグがセットされている場合の変動パターン設定処理で変動パターンPX1−2に決定する部分)を備え、報知実行時間は、第2終了報知期間に対応する時間と特別可変表示時間とを加算した時間となる(例えば、図68に示すように、タイミングT03〜タイミングT04の時間は終了短縮時間とタイミングT11〜タイミングT04の時間を加算した時間となる)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定遊技状態の終了を報知した後に特定表示結果が導出表示されたことを直ちに報知して、特定遊技状態となることの意外性を高め遊技の興趣を向上させることができる。
(6)上記(1)から(5)のうちいずれかの遊技機において、可変表示実行手段は、遊技領域に設けられた始動領域(例えば、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14)を遊技媒体が通過したことにもとづいて可変表示を行い、特定遊技状態が終了した後に、通常遊技状態に比べて遊技媒体が始動領域を通過しやすい有利遊技状態に制御する有利遊技状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS167,S171Bの処理を実行した後にステップS27の普通図柄プロセス処理を実行する部分)をさらに備え、有利遊技状態には、特定遊技状態が終了した後の可変表示回数が所定回数に達するまで継続可能な第1有利状態(例えば、通常大当りにもとづく時短状態)と、特定遊技状態に制御されるまで継続可能な第2有利状態(例えば、確変大当りにもとづく確変時短状態)とがあり、可変表示実行手段は、有利遊技状態制御手段により制御される有利遊技状態が第1有利状態である場合には、終了報知期間として、第2終了報知期間を設定しない(例えば、ステップS163Bの処理において大当り終了表示時間を設定する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第1有利状態で実行可能な可変表示回数が不正に減少したとの違和感を遊技者に与えてしまうことを防止できる。
(7)上記(1)から(6)のうちいずれかの遊技機において、特別期間中に開始される可変表示にもとづいて特定遊技状態に制御されるか否かに応じて異なる割合で、終了報知手段による報知態様を複数態様のいずれかに決定する報知態様決定手段(例えば、ステップS884の処理において図65(A)に示すような割合で大当り終了画面を決定する部分)を備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定遊技状態が終了することの報知に対して、より遊技者を注目させることができる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 大当り種別および小当り種別と、時短の有無と、潜伏演出の内容および長変動タイミングとの関係を示す説明図である。 潜伏モード中の大当り種別および小当り種別に応じた継続演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 2msタイマ割込処理を示すフローチャートである。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブル、小当り判定テーブル、大当り種別判定テーブルおよび小当り種別判定テーブルを示す説明図である。 あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。 演出図柄の変動パターン種別を示す説明図である。 大当り変動パターン種別決定テーブルを示す説明図である。 はずれ変動パターン種別決定テーブルを示す説明図である。 はずれ変動パターン決定テーブルおよび大当り変動パターン決定テーブルを示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 保留バッファの構成例を示す説明図である。 入賞時演出処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 表示結果指定コマンド送信処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 小当り終了処理を示すフローチャートである。 潜伏モード中の各ステージの表示態様を示す説明図である。 継続演出の演出態様を示す説明図である。 演出制御用CPUが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 コマンド受信バッファの構成例を示す説明図である。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 演出制御用マイクロコンピュータが用いる乱数を示す説明図である。 特別リーチ演出の一例を示す説明図である。 所定演出の一例を示す説明図である。 所定演出の一例を示す説明図である。 演出パターン決定テーブルを示す説明図である。 演出パターン決定テーブルを示す説明図である。 演出パターン決定テーブルを示す説明図である。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 継続演出設定処理を示すフローチャートである。 特別リーチ決定処理を示すフローチャートである。 演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。 プロセスデータの構成例を示す説明図である。 演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 大当り表示処理を示すフローチャートである。 大当り終了演出処理を示すフローチャートである。 実施の形態2における、大当り種別および小当り種別と、時短の有無と、潜伏演出の内容および長変動タイミングとの関係を示す説明図である。 実施の形態2における潜伏モード中の大当り種別および小当り種別に応じた継続演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。 変形例における演出制御用マイクロコンピュータが用いる乱数を示す説明図である。 変形例における演出図柄の変動態様の一例を示す説明図である。 変形例における演出パターン決定テーブルを示す説明図である。 変形例における演出パターン決定テーブルを示す説明図である。 エンディング中変動に応じた大当り終了処理の変形例を示すフローチャートなどである。 エンディング中変動に応じた変動パターンと変動パターン種別を示す説明図である。 大当り終了画面の設定例を示す説明図などである。 エンディング中変動が実行されない場合を示すタイミング図である。 エンディング中変動が実行される場合を示すタイミング図である。 終了短縮時間を調整して設定する場合を示すタイミング図である。 エンディング中変動の具体例を示す説明図である。 所定演出の有無に応じた演出図柄の変動例を示すタイミング図である。 先読み予告演出決定処理を示すフローチャートなどである。 変動中予告決定処理を含む演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 変動中予告決定処理を示すフローチャートなどである。 操作時演出制御処理を含む演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 操作時演出制御処理を示すフローチャートである。 優先順位の設定例を示す説明図である。 先読み予告演出の実行例を示すタイミング図である。 ボタン予告演出が優先して実行される場合を示すタイミング図である。 先読み予告演出およびボタン予告演出の演出態様の具体例を示す図である。 優先順位の比較が行われない操作時演出制御処理を示すフローチャートである。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示(変動)が行われる。よって、演出表示装置9は、識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における演出表示装置9の上部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における演出表示装置9の上部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
遊技盤6における演出表示装置9の上部の中央には、下方向(演出表示装置9の画面上、つまり遊技者から見て演出表示装置9の画面の手前)に移動可能に構成された星形の役物200が設けられている。この役物200は、例えば役物落下演出(図示せず)が実行されているときに下方向に移動に移動することによって、役物落下演出が実効されていることを報知する役割を果たす。なお、役物200内部にはLED等が内蔵されており、役物200が移動(動作)しているときに点灯するように構成されている。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの下部には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの下部には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技盤6の右側方下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(例えば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯する表示器を1減らす。
この実施の形態では、特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態である時短状態(時間短縮状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。すなわち、遊技球が始動入賞しやすくなる(つまり、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。なお、この実施の形態では、所定の移行条件が成立した場合には、確変状態(つまり、通常状態および時短状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い遊技状態)かつ時短状態(つまり、通常状態および確変状態に比べて特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)である確変時短状態にも移行される。確変時短状態においても、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。すなわち、遊技球が始動入賞しやすくなるように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。
上記のように、確変時短状態や時短状態において、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加されるが、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行制御することによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度がより一層高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数がより一層高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
なお、確変時短状態や時短状態において、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当りとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、確変時短状態や時短状態において、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27R,27Lが設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。また、左枠LED28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾用LED25は、パチンコ遊技機1に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合算保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU101は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用CPU101から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。
演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、駆動信号を天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cなどの枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板35に搭載される。
演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27R,27Lに出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、大当り(15ラウンド通常大当り、15ラウンド確変大当り、2ラウンド突然確変大当り)や小当り(小当りA〜C)が終了した後の遊技状態や、大当りや小当りが終了した後に実行される演出について説明する。
図4は、大当り種別および小当り種別と、時短の有無と、潜伏演出の内容および長変動タイミングとの関係を示す説明図である。また、図5は、潜伏モード中の大当り種別および小当り種別に応じた継続演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。
図4に示すように、この実施の形態では、大当り種別として、「15ラウンドの通常大当り」と、「15ラウンドの確変大当り」と、「2ラウンドの突然確変大当り(以下、単に「突確」という場合がある。)」とが設けられている。
「15ラウンドの通常大当り」とは、大当り遊技状態において大入賞口を15回、所定期間(例えば29秒)開放し、大当り遊技が終了した後に遊技状態を低確率状態(大当り判定において大当りと決定する確率が低い遊技状態)に移行させるような大当りのことをいう。また、「15ラウンドの確変大当り」とは、大当り遊技状態において大入賞口を15回(つまり15ラウンド)、所定期間(例えば29秒)開放し、大当り遊技が終了した後に遊技状態を高確率状態(大当り判定において大当りと決定する確率が高い遊技状態。確変状態ともいう。)に移行させるような大当りのことをいう。また、「2ラウンド突然確変大当り」とは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技が終了した後の遊技状態を高確率状態(確変状態)に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。
また、図4および図5に示すように、この実施の形態では、小当り種別として、「小当りA」と、「小当りB」と、「小当りC」とが設けられている。
「小当り」とは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、例えば確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。例えば、小当りが発生したときの遊技状態が通常状態であれば小当り遊技が終了した後の遊技状態は通常状態であり、小当りが発生したときの遊技状態が確変時短状態であれば小当り遊技が終了した後の遊技状態は次回の大当りまで確変時短状態であり、小当りが発生したときの遊技状態が確変状態であれば小当り遊技が終了した後の遊技状態は次回の大当りまで確変状態であり、小当りが発生したときの遊技状態が時短状態であれば小当り遊技の終了後から残り時短回数の変動が行われるまで遊技状態は時短状態である。
図4の「時短」の欄に示すように、15ラウンド確変大当り(図4中「15R確変」と示す)では、大当り遊技の終了後、次回の大当り(15ラウンド大当り、2ラウンド突然確変大当り)が発生するまで、確変状態でありかつ時短状態である確変時短状態(高確高ベース状態)に制御される。また、15ラウンド通常大当り(図4中「15R通常」と示す)では、大当り遊技の終了後からの図柄の変動回数が100回に達するまで時短状態(低確高ベース状態)に制御される。なお、大当り遊技の終了後からの時短状態が継続可能な変動回数(100回)を時短回数という。また、突然確変大当り(図4中「突確」と示す)では、突然確変大当りが発生したときの遊技状態が高ベース状態(時短状態または確変時短状態)であるときは、次回の大当り(15ラウンド大当り、2ラウンド突然確変大当り)が発生するまで確変時短状態(高確高ベース状態)に制御され、突然確変大当りが発生したときの遊技状態が低ベース状態(通常状態または確変状態)であるときは、次回の大当り(15ラウンド大当り、2ラウンド突然確変大当り)が発生するまで確変状態(高確率状態であるが時短状態ではない遊技状態)に制御される。
この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。このように、遊技者は、突然確変大当りの発生によって高確率状態(確変状態や確変時短状態)に制御されたか、小当りの発生によって低確率状態(通常状態や時短状態)に制御されたか、について認識することができない。突然確変大当りの遊技や小当りの遊技が終了した後の遊技状態を、確変状態が潜伏しているかもしれないとの期待を持たせる遊技状態である潜伏状態(潜伏モード)という。また、潜伏状態において実際は確変状態に制御されている場合(遊技機内部では遊技状態が確変状態に制御されている場合)は潜伏確変状態ともいう。
また、この実施の形態では、図4および図5に示すように、潜伏状態において演出図柄の変動中に実行する演出を「潜伏演出」という。「潜伏演出」は、現在の遊技状態を示唆する演出上のステージ1〜3に分けられている。「ステージ1〜3」の各々は、演出表示装置9の背景画像の種類・色、演出図柄の種類・形・色、変動音(変動中の効果音)、LED25,28a〜28cの点灯パターン、役物200の動き、あるいはそれらの組み合わせというような潜伏演出の演出態様を変化させることによって区分けされる。
「ステージ1」が最も高確率状態に移行している可能性が低いステージであり、「ステージ2」が「ステージ1」よりも高確率状態に移行している可能性が高いステージであり、「ステージ3」が最も高確率状態に移行している可能性が高いステージである。なお、「高確ステージ」は現在の遊技状態が高確率状態に移行していることを報知するステージであり、「通常ステージ」は現在の遊技状態が低確率状態に移行していることを報知するステージである。また、「低確高ベースステージ」は現在の遊技状態が低確率状態でかつ高ベース状態に移行していること(つまり時短状態に移行していること)を報知するステージである。なお、各ステージの具体的な表示例については後述する(図31参照)。
図4に示すように、15ラウンドの確変大当りの遊技が終了した後は、潜伏演出は実行されず(ステージ1に移行されず)、高確ステージに移行される。また、15ラウンドの通常大当りの遊技が終了した後も、潜伏演出は実行されず(ステージ1に移行されず)、低確高ベースステージに移行される。一方、図4および図5に示すように、突然確変大当りや小当りA〜Cの遊技が終了した後は、潜伏演出のステージ1に移行される。そして、突然確変大当りや小当りA〜Cの遊技の終了後の変動回数が10回毎に、潜伏状態(潜伏モード)が継続されるか否かを報知する継続演出を実行する。そして、継続演出において「成功(または継続)」が報知されたときは高確率状態に移行されている可能性の高いステージ(ステージ2,3など)に移行され、継続演出において「失敗(または終了)」が報知されたときは低確率状態に移行されていることを報知する通常ステージに移行される。また、継続演出において連続して3回「成功(または継続)」が報知されると、高確率状態に移行されていることを報知する高確ステージに移行される。
図4に示す「長変動タイミング」の欄には、継続演出が実行されるタイミング(突然確変大当り遊技や小当り遊技の終了後からの変動回数)を示している。なお、「長変動タイミング」とは、継続演出が実行可能な変動時間(例えば30秒以上)の変動パターンが選択されるタイミングのことを意味している。図4および図5に示すように、「突確」の場合は、突然確変大当り遊技の終了後から10変動目、20変動目および30変動目に継続演出が実行され、全ての継続演出において成功(継続)が報知されることによって高確ステージに移行される。「小当りA」の場合は、小当りAの遊技の終了後から10変動目、20変動目および30変動目に継続演出が実行され、最後の継続演出(30変動目の継続演出)において失敗(終了)が報知されることによって通常ステージに移行される。「小当りB」の場合は、小当りBの遊技の終了後から10変動目および20変動目に継続演出が実行され、最後の継続演出(20変動目の継続演出)において失敗(終了)が報知されることによって通常ステージに移行される。「小当りC」の場合は、小当りCの遊技の終了後から10変動目に継続演出が実行され、その継続演出において失敗(終了)が報知されることによって通常ステージに移行される。
図4に示すように、この実施の形態では、潜伏演出の実行中(つまりステージ1〜3の実行中)や高確ステージの実行中に、突確や小当りが発生した場合は滞在ステージ(現在実行中のステージ)を継続させるように制御する。例えば、小当りBの遊技の終了後におけるステージ2の実行中(例えば小当りBの遊技の終了後からの変動回数が15回目)に小当りAが発生した場合は、小当りAの遊技の終了後にステージ1から開始させるのではなく、滞在ステージであるステージ2を継続させる。この場合、小当りAが発生したタイミングはステージ2の途中(ステージ2に移行してから5変動目)であるが、小当りAの遊技の終了後にステージ2を最初から実行する(すなわち、ステージ2における1変動目からやり直す)。この場合、ステージ2の潜伏演出が15回実行されることになる。そして、小当りAの遊技の終了後からの変動回数が10回目に実行する継続演出において成功(継続)を報知してステージ3に移行させ、小当りAの遊技の終了後からの変動回数が20回目に実行する継続演出において失敗(終了)を報知して通常ステージに移行させる。
この実施の形態では、通常ステージに移行後10回目(小当りAの発生から30回目)の変動(可変表示)では、継続演出が実行可能な変動時間の変動パターン(長変動パターン)が選択されるが、その変動において、リーチ演出を行ったり、当該変動(通常ステージでの長変動パターンによる変動)においてのみ実行され得る演出を行ったり、当該変動においてのみ表示されうる特別な画像を表示してもよい。
他の例として、小当りAの遊技の終了後におけるステージ3の実行中(例えば小当りAの遊技の終了後からの変動回数が23回目)に突然確変大当りが発生した場合は、突然確変大当りの遊技の終了後にステージ1から開始させるのではなく、滞在ステージであるステージ3を継続させる。この場合も、突然確変大当りが発生したタイミングはステージ3の途中(ステージ3に移行してから3変動目)であるが、突然確変大当りの遊技の終了後にステージ3を最初から実行する(すなわち、ステージ3における1変動目からやり直す)。この場合、ステージ3の潜伏演出が13回実行されることになる。そして、突然確変大当りの遊技の終了後からの変動回数が10回目に実行する継続演出において成功(継続)を報知して高確ステージに移行させる。
さらに、他の例として、高確ステージの実行中に突然確変大当りまたは小当りが発生した場合は、突然確変大当りまたは小当りの遊技の終了後にステージ1から開始させるのではなく、滞在ステージである高確ステージを継続させる。この場合は、高確ステージ中は変動回数に関係なく継続されるので、突然確変大当りまたは小当りの遊技の終了後からの変動回数を調整する必要はない。
このように、潜伏演出の実行中(つまりステージ1〜3の実行中)や高確ステージの実行中に、突確や小当りが発生した場合は滞在ステージを継続させるとともに、継続演出を最大3回までしか実行しないように構成することによって、既に実行している潜伏演出を途切れさせることがなく、またステージを段階的に変化させることができるので、演出が不自然となって遊技者に違和感を与えてしまうのを防止することができる。
なお、潜伏演出の実行中(つまりステージ1〜3の実行中)や高確ステージの実行中に、突確や小当りが発生した場合は滞在ステージを継続させる構成ではなく、突確や小当りの遊技の終了後は常にステージ1から開始させるように構成してもよい。この場合、最初に潜伏モード突入の契機となる突確や小当りの遊技の終了後の継続演出と、潜伏モード移行後の突確や小当りの発生にもとづく継続演出とを足し合わせると、継続演出が4回以上実行され得ることになる。
なお、低確率低ベース状態(通常状態)、低確率高ベース状態(時短状態)、高確率低ベース状態(確変状態)および高確率高ベース状態(確変時短状態)のいずれの状態も、潜伏状態(潜伏モード)となり得る。例えば、低確率低ベース状態や低確率高ベース状態において小当りが発生したときは、小当り遊技の終了後に潜伏状態(低確率低ベース状態や低確率高ベース状態)となる。また、低確率低ベース状態や低確率高ベース状態において突然確変大当りが発生したときは、突然確変大当り遊技の終了後に潜伏状態(高確率低ベース状態や高確率高ベース状態)となり、高確率低ベース状態や高確率高ベース状態において小当りや突然確変大当りが発生したときは、小当り遊技や突然確変大当り遊技の終了後に潜伏状態(高確率低ベース状態や高確率高ベース状態)となる。
次に、遊技機の動作について説明する。図6は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。チェック結果が正常でない場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。なお、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。なお、この実施の形態では、CPU56は、ステップS43の処理において、バックアップRAMに保存されていた合算保留記憶数カウンタの値を設定した合算保留記憶数指定コマンドも演出制御基板80に対して送信する。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。続いて、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図7に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
図8は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)(2)ランダム2(MR2):小当りの種類(小当りA〜C)を決定する(小当り種別判定用)(3)ランダム3(MR3):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)(4)ランダム3(MR4):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)(5)ランダム5(MR5):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)(6)ランダム6(MR6):ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
ステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、(2)の小当り種別判定用乱数、および(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム3、ランダム4)または初期値用乱数(ランダム6)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム4)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態(最終停止図柄が導出表示される前の状態であって、既に停止表示されている演出図柄により大当り図柄の組み合わせが最終停止される可能性が継続している状態)にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
図9(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない非確変状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図9(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図9(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図9(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図9(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図9(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図9(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図9(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図9(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図9(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図9(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図9(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図9(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。このうち、図9(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)である。また、図9(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)である。
大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図9(F)は、ROM54に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。小当り種別判定テーブルは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、小当り種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて、小当りの種別を「小当りA」、「小当りB」、「小当りC」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図10は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図10に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−3,非リーチPA2−1〜非リーチPA2−4の変動パターンが用意されている。非リーチPA2−4の長変動の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りの遊技の終了後からの10変動目、20変動目または30変動目において実行される継続演出を実行可能な変動時間30秒が設定されている。後述するように、突然確変大当りまたは小当りの遊技の終了後からの10変動目、20変動目または30変動目において継続演出の実行時間を確保できるように、10変動目、20変動目または30変動目においてはずれが決定されたときは当該長変動の変動パターンが選択される(図24のステップS95C参照)。
また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA3−1〜ノーマルPA3−2、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−8の変動パターンが用意されている。スーパーPA3−7〜スーパーPA3−8の変動パターンは、後述する特別リーチ演出を含むリーチ変動パターンである。
また、図10に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄(突然確変大当り図柄を除く)になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPB1−1〜ノーマルPB1−2、スーパーPB1−3〜スーパーPB1−8の変動パターンが用意されている。スーパーPB1−3〜スーパーPB1−6の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りの遊技の終了後からの10変動目、20変動目または30変動目において実行される継続演出を実行可能な変動時間30秒以上が設定されている。後述するように、突然確変大当りまたは小当りの遊技の終了後からの10変動目、20変動目または30変動目において継続演出の実行時間を確保できるように、10変動目、20変動目または30変動目において大当り(突然確変大当りを除く)が決定されたときはスーパーPB1−3〜スーパーPB1−6の変動パターンのいずれかが選択される(図24のステップS92C参照)。スーパーPB1−7〜スーパーPB1−8の変動パターンは、後述する特別リーチ演出を含むリーチ変動パターンである。
また、図10に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が突然確変大当り図柄(突確図柄)または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、特殊PC1−1〜特殊PC1−3の変動パターンが用意されている。特殊PC1−3の長変動の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りの遊技の終了後からの10変動目、20変動目または30変動目において実行される継続演出を実行可能な変動時間30秒が設定されている。後述するように、突然確変大当りまたは小当りの遊技の終了後からの10変動目、20変動目または30変動目において継続演出の実行時間を確保できるように、10変動目、20変動目または30変動目において突然確変大当りまたは小当りが決定されたときは当該長変動の変動パターンが選択される(図24のステップS92C,S94C参照)。
図10に示す特殊PC1−1〜特殊PC1−3の変動パターンにもとづいて変動が実行される場合は、突然確変大当りであるか小当りであるかについて遊技者が認識できず(または認識困難であり)、また、突然確変大当り遊技または小当り遊技の終了後に潜伏モードに移行させることによって、遊技状態がいずれの状態に移行されたかについて遊技者が認識できない(または認識困難である)。
図11は、演出図柄の変動パターン種別を示す説明図である。図11に示すように、CA1−1は、可変表示態様(表示結果)が非リーチ(はずれ)であって短縮なし(低ベース中)のときに選択される変動パターン種別であり、CA1−2は、可変表示態様(表示結果)が非リーチ(はずれ)であって保留記憶数2〜4個短縮(低ベース中)のときに選択される変動パターン種別であり、CA1−3は、可変表示態様(表示結果)が非リーチ(はずれ)であって保留記憶数5〜8個短縮(低ベース中)のときに選択される変動パターン種別であり、CA1−4は、可変表示態様(表示結果)が非リーチ(はずれ)であって短縮なし(高ベース中)のときに選択される変動パターン種別であり、CA1−5は、可変表示態様(表示結果)が非リーチ(はずれ)であって保留記憶数2〜8個短縮(高ベース中)のときに選択される変動パターン種別である。CA1−6は、可変表示態様(表示結果)が非リーチ(はずれ)またはリーチ(はずれ)であって継続演出の実行時に選択される変動パターン種別である。
CA2−1は、可変表示態様(表示結果)がリーチ(はずれ)であってノーマルリーチのときに選択される変動パターン種別であり、CA2−2は、可変表示態様(表示結果)がリーチ(はずれ)であってスーパーリーチのときに選択される変動パターン種別である。
CB1−1は、可変表示態様(表示結果)が非確変大当り(通常大当り)または確変大当りであってノーマルリーチのときに選択される変動パターン種別であり、CB1−2は、可変表示態様(表示結果)が非確変大当り(通常大当り)または確変大当りであってスーパーリーチのときに選択される変動パターン種別である。CB1−3は、可変表示態様(表示結果)が非確変大当り(通常大当り)または確変大当りであって継続演出の実行時に選択される変動パターン種別である。
CC1−1は、可変表示態様(表示結果)が突然確変大当りまたは小当りであって2回開放チャンス目停止(例えば「135」などのチャンス目の停止)のときに選択される変動パターン種別である。CC1−2は、可変表示態様(表示結果)が突然確変大当りまたは小当りであって継続演出の実行時に選択される変動パターン種別である。
図12(A)〜(D)は、大当り変動パターン種別決定テーブル132A〜132Dを示す説明図である。大当り変動パターン種別決定テーブル132A〜132Dは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたとき、および小当り図柄とする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果や小当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り変動パターン種別決定テーブル132A〜132Dには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、CB1−1〜CB1−3、CC1−1〜CC1−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、図12(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aとして、大当り種別が「通常大当り(非確変大当り)」である場合に用いられる上段のテーブルと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる中段のテーブルと、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる下段のテーブルとが設けられ、各々のテーブルには大当り種別に対応した変動パターン種別CB1−1、CB1−2が設定されている。また、図12(B)に示す継続演出用大当り変動パターン種別決定テーブル132Bとして、大当り種別が「通常大当り(非確変大当り)または確変大当り」である場合に用いられる上段のテーブルと、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる下段のテーブルとが設けられ、各々のテーブルには大当り種別に対応した継続演出用の変動パターン種別CB1−3,CC1−2が設定されている。
また、図12(C)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Cとして、「小当り」である場合に用いられるテーブルが設けられ、そのテーブルには小当りに対応した変動パターン種別CC1−1が設定されている。また、図12(D)に示す継続演出用小当り変動パターン種別判定テーブル132Dとして、「小当り」である場合に用いられるテーブルが設けられ、そのテーブルには小当りに対応した継続演出用の変動パターン種別CC1−2が設定されている。
図13(A)〜(C)は、はずれ変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cを示す説明図である。このうち、図13(A)は、遊技状態が低ベース状態であるとともに合算保留記憶数が0〜1である場合に用いられる変動パターン種別CA1−1,CA2−1,CA2−2が設定されたはずれ変動パターン種別決定テーブルと、遊技状態が低ベース状態であるとともに合算保留記憶数が2〜4である場合に用いられる変動パターン種別CA1−2,CA2−1,CA2−2が設定されたはずれ変動パターン種別決定テーブルと、遊技状態が低ベース状態であるとともに合算保留記憶数が5〜8である場合に用いられる変動パターン種別CA1−3,CA2−1,CA2−2が設定されたはずれ変動パターン種別決定テーブルとを示している。また、図13(B)は、遊技状態が高ベース状態であるとともに合算保留記憶数が0〜1である場合に用いられる変動パターン種別CA1−4,CA2−1,CA2−2が設定されたはずれ変動パターン種別決定テーブルと、遊技状態が高ベース状態であるとともに合算保留記憶数が2〜8である場合に用いられる変動パターン種別CA1−5,CA2−1,CA2−2が設定されたはずれ変動パターン種別決定テーブルとを示している。図13(C)は、継続演出用の変動パターン種別CA1−6が設定されたはずれ変動パターン種別決定テーブルを示している。
図14は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン決定テーブル134Aと大当り変動パターン決定テーブル134Bを示す説明図である。図14(A)に示すはずれ変動パターン決定テーブル134Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図14(B)に示す大当り変動パターン判定テーブル134Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、継続演出用の変動パターン種別CA1−6には、変動パターンPA2−4,PA3−3,PA3−4,PA3−5,PA3−6が設定されている。これらの変動パターンは全て30秒以上の変動時間を有する変動パターンである。ただし、継続演出用の変動パターン種別CA1−6には、継続演出の演出時間を確保するために特別に用意した長変動の変動パターンPA2−4のみ設定するようにしてもよい。継続演出用の変動パターン種別CB1−3には、変動パターンPB1−3〜PB1−6が設定されている。これらの変動パターンは全て30秒以上の変動時間を有する変動パターンである。ただし、継続演出用の変動パターン種別CB1−3には、継続演出の演出時間を確保するための長変動の変動パターン(例えば変動時間30秒の変動パターン)を特別に用意し(図10では用意していない)、当該長変動の変動パターンのみ設定するようにしてもよい。継続演出用の変動パターン種別CC1−2には、変動パターンPC1−3が設定されている。この変動パターンは30秒の変動時間を有する変動パターンである。なお、変動パターン種別を継続演出専用にせずに、継続演出専用の変動パターンを定めてもよい。
図12(A)に示すように、変動パターン種別CB1−2は、確変大当りの場合には、非確変大当り(通常大当り)の場合に比べて高い割合で選択される。また、変動パターン種別CB1−1は、非確変大当りの場合には、確変大当りの場合に比べて高い割合で選択される。そして、図14(B)に示すように、変動パターン種別CB1−2が選択された場合に、変動パターンPB1−7およびPB1−8が選択されうるが、変動パターン種別CB1−1が選択された場合に、変動パターンPB1−7およびPB1−8のうち変動パターンPB1−7のみが選択されうる。図10に示すように、変動パターンPB1−7およびPB1−8は特別リーチ演出を含むリーチ変動パターンであるが、変動パターンPB1−7は所定演出を含まない。よって、確変大当りの場合には、非確変大当りの場合に比べて高い割合で、特別リーチ演出および所定演出を含むリーチ変動パターン(変動パターンPB1−8)が選択される。また、非確変大当りの場合には、確変大当りの場合に比べて高い割合で、特別リーチ演出を含むが所定演出を含まないリーチ変動パターン(変動パターンPB1−7)が選択される。換言すれば、所定演出が実行されてから大当り遊技状態に制御されるときと、特別リーチ演出が実行された後所定演出が実行されずに大当り遊技状態に制御されるときとで、異なる遊技価値(この例では、確変状態になる割合)が付与される。
図15および図16は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図15および図16に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図8に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C07(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、大当り種別および小当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C07(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C07(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド95XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。この実施の形態では、後述する入賞時演出処理(図21参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時にいずれの変動パターン種別となるかを判定する。そして、入賞時判定結果指定結果コマンドのEXTデータに判定結果としての変動パターン種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突然確変大当り開始指定コマンドがある。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であることを指定する演出制御コマンド(通常状態指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(確変状態を含まない)であることを指定する演出制御コマンド(時短状態指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であることを指定する演出制御コマンド(確変状態指定コマンド)である。なお、コマンドB000(H)〜B002(H)を背景指定コマンドという。
コマンドB1XX(H)は、時短状態の残り回数(あと何回変動表示を終了するまで時短状態が継続するか)を指定する演出制御コマンド(時短回数指定コマンド)である。コマンドB1XX(H)における「XX」が、時短状態の残り回数を示す。なお、この実施の形態では、時短状態に制御されるときは大当り遊技の終了後から所定の時短回数(例えば100回)だけ時短状態が継続する。
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC0XX(H)における「XX」が、第1保留記憶数を示す。コマンドC1XX(H)は、第2保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC1XX(H)における「XX」が、第2保留記憶数を示す。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図15および図16に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図15および図16に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う演出表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図17および図18は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。また、CPU56は、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS313,S314)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図19は、ステップS312,S314の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。このうち、図19(A)は、ステップS312の第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。また、図19(B)は、ステップS314の第2始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
まず、図19(A)を参照して第1始動口スイッチ通過処理について説明する。第1始動口スイッチ13aがオン状態の場合に実行される第1始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS211A)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212A)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213A)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図20参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS214A)。なお、ステップS214Aの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図20は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図20に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、遊技状態が時短状態(確変状態を含む)であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS215A)。セットされていれば、そのままステップS218Aに移行する。時短フラグがセットされていなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が5以上であるか否かを確認する(ステップS216A)。特別図柄プロセスフラグの値が5以上であれば(すなわち、大当り遊技状態または小当り遊技状態であれば)、CPU56は、そのままステップS218Aに移行する。
特別図柄プロセスフラグの値が5未満であれば、CPU56は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する(ステップS217A)。そして、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値にもとづいて第1保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS218A)。
ステップS215AまたはステップS216AでYと判定したことによりステップS217Aの入賞時演出処理を実行しなかった場合には、CPU56は、ステップS218Aにおいて、第1保留記憶数指定コマンドのみを送信する制御を行い、入賞時判定結果指定コマンドを送信する制御は行わない。なお、ステップS217Aの入賞時演出処理を実行しなかった場合に、入賞判定結果を特定不能であることを示す値をEXTデータとして設定した入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、遊技状態が通常状態である場合(確変状態でも時短状態でもない場合)にのみステップS217Aの入賞時演出処理が実行される。また、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、大当り遊技状態や小当り遊技状態でない場合にのみステップS217Aの入賞時演出処理が実行される。なお、大当り遊技状態である場合にのみステップS217Aに移行しないようにし、小当り遊技状態である場合にはステップS217Aに移行して入賞時演出処理が実行されるようにしてもよい。
次に、図19(B)を参照して第2始動口スイッチ通過処理について説明する。第2始動口スイッチ14aがオン状態の場合に実行される第2始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS211B)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212B)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213B)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図20参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS214B)。なお、ステップS214Bの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第2始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(ステップS217B)。そして、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値にもとづいて第2保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS218B)。
図21は、ステップS217A,S217Bの入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU56は、まず、ステップS214A,S214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図9(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS220)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、小当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、あらかじめいずれの変動パターン種別となるか否かを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動パターン種別を予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって大当りやスーパーリーチとなることを予告する連続予告演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(ステップS220のN)、CPU56は、遊技状態が確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS221)。確変フラグがセットされていれば、CPU56は、ステップS214A,S214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図9(A)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS222)。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステップS222のN)、CPU56は、ステップS214A,S214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図9(B),(C)に示す小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS223)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(図19(A)に示す第1始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS217A参照)を実行する場合)には、図9(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(図19(B)に示す第2始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS217B参照)を実行する場合)には、図9(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(ステップS223のN)、CPU56は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップS224)。この実施の形態では、CPU56は、ステップS224において、遊技状態が高ベース状態であるか否か(具体的には、時短フラグがセットされているか否か)を判定する。また、CPU56は、合算保留記憶数が0〜1であるか2〜4であるか5〜8であるかを判定する。そして、CPU56は、ステップS224の判定結果に応じて、図13に示すはずれ変動パターン種別決定テーブルを設定する(ステップS225)。なお、ステップS225では、潜伏モード中であるか否かを判定し、潜伏モード中であれば突然確変大当り遊技や小当り遊技の終了後の変動回数を確認し、変動回数が10回、20回または30回であるか否かを判定して、継続演出用はずれ変動パターン種別決定テーブルを設定するようにしてもよい。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(ステップS223のY)、CPU56は、図12(C)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル132Cを設定する(ステップS226)。なお、ステップS226では、潜伏モード中であるか否かを判定し、潜伏モード中であれば突然確変大当り遊技や小当り遊技の終了後の変動回数を確認し、変動回数が10回、20回または30回であるか否かを判定して、継続演出用小当り変動パターン種別決定テーブルを設定するようにしてもよい。
ステップS220またはステップS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、ステップS214A,S214Bで抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(ステップS227)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(図19(A)に示す第1始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS217A参照)を実行する場合)には、図9(D)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(図19(B)に示す第2始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS217B参照)を実行する場合)には、図9(E)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
そして、CPU56は、ステップS227で判定した大当り種別に応じて、図12(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブルを設定する(ステップS228)。なお、ステップS228では、潜伏モード中であるか否かを判定し、潜伏モード中であれば突然確変大当り遊技や小当り遊技の終了後の変動回数を確認し、変動回数が10回、20回または30回であるか否かを判定して、継続演出用大当り変動パターン種別決定テーブルを設定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、ステップS225,S226,S228で設定した変動パターン種別判定テーブルと、ステップS214A,S214Bで抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)とを用いて、変動パターン種別を判定する(ステップS229)。
なお、はずれ変動パターン種別の場合は、合算保留記憶数の数に応じた判定可能な変動パターン種別が異なるため、入賞時演出処理のステップS229で判定した変動パターン種別と、後述する変動パターン設定処理のステップS102で判定した変動パターン種別とがずれてしまうおそれがある。従って、ステップS229におけるはずれ変動パターン種別の判定では、合算保留記憶数がいずれの数であっても常にスーパーリーチの変動パターン種別が判定される変動パターン種別判定用乱数の値の範囲(図13に示す例では246〜251の範囲)に属するか否かを判定するように構成するようにしてもよい。
そして、CPU56は、判定した変動パターン種別を入賞時判定結果指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS230)。例えば、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(図19(A)に示す第1始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS217A参照)を実行する場合)には、ステップS229で「非リーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」、「スーパーリーチ大当り」のいずれと判定されたかに応じて異なるEXTデータを、入賞時判定結果指定コマンド(MODEデータ「95(H)」で構成される)に設定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(図19(B)に示す第2始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS217B参照)を実行する場合)には、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合とは異なるEXTデータであって、ステップS229で「非リーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」、「スーパーリーチ大当り」のいずれと判定されたかに応じて異なるEXTデータを、入賞時判定結果指定コマンドに設定する。その他、CPU56は、判定した変動パターン種別に応じた値を入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
図22および図23は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタのカウント値をRAM55の所定の領域に保存した後(ステップS57)、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値にもとづいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS59)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図9参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図9(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図9(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図9(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図9(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図9(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図9(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、そして、CPU56は、小当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された小当り種別判定用の乱数(ランダム2)の値と一致する値に対応した種別(「小当りA」、「小当りB」または「小当りC」)を小当りの種別に決定する(ステップS64)。また、CPU56は、決定した小当りの種別を示すデータをRAM55における小当り種別バッファに設定する(ステップS65)。そして、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図9(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブルを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図9(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブルを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図9(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り(時短あり)」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り(時短なし)」の場合には大当り種別を示すデータとして「04」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」(通常大当り図柄)を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」(確変大当り図柄)を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図24は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、突然確変大当り遊技または小当り遊技の後の変動回数が10回、20回、30回のいずれかであるか否かを、変動回数カウンタの値が1,11,21のいずれかであるか否かによって判定する(ステップS92A)。変動回数カウンタは、突然確変大当り遊技または小当り遊技の後の変動回数をカウントするカウンタであり、突然確変大当りや小当りの遊技の終了時に所定回数の値がセットされ(図29のステップS172B、図30のステップS191参照)、図柄の変動の停止時に1ずつ減算される(図27のステップS130B参照)。変動回数カウンタの値が1,11,21のいずれかでない場合は、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを用いることに決定し(ステップS92B)、変動回数カウンタの値が1,11,21のいずれかである場合は、継続演出用大当り変動パターン種別決定テーブル132Bを用いることに決定する(ステップS92C)。なお、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを用いることに決定した場合は、大当り種別を確認して大当り種別(確変大当り、通常大当り、突然確変大当り)に応じたテーブルを選択する(図12参照)。同様に、継続演出用大当り変動パターン種別決定テーブル132Bを用いることに決定した場合は、大当り種別を確認して大当り種別(確変大当り/通常大当り、突然確変大当り)に応じたテーブルを選択する(図12参照)。その後、ステップS102に移行する。
大当りフラグがセットされていないときは(ステップS91のN)、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、突然確変大当り遊技または小当り遊技の後の変動回数が10回、20回、30回のいずれかであるか否かを、変動回数カウンタの値が1,11,21のいずれかであるか否かによって判定する(ステップS94A)。変動回数カウンタの値が1,11,21のいずれかでない場合は、小当り変動パターン種別決定テーブル132Cを用いることに決定し(ステップS94B)、変動回数カウンタの値が1,11,21のいずれかである場合は、継続演出用小当り変動パターン種別決定テーブル132Dを用いることに決定する(ステップS94C)。その後、ステップS102に移行する。
小当りフラグがセットされていないときは(ステップS93のN)、CPU56は、突然確変大当り遊技または小当り遊技の後の変動回数が10回、20回、30回のいずれかであるか否かを、変動回数カウンタの値が1,11,21のいずれかであるか否かによって判定する(ステップS95A)。変動回数カウンタの値が1,11,21のいずれかでない場合は、はずれ変動パターン種別決定テーブル133Aまたは133Bを用いることに決定し(ステップS95B)、変動回数カウンタの値が1,11,21のいずれかである場合は、継続演出用はずれ変動パターン種別決定テーブル133Cを用いることに決定する(ステップS95C)。なお、はずれ変動パターン種別決定テーブル133Aまたは133Bを用いることに決定した場合は、現在の遊技状態が高ベース状態であるか低ベース状態であるかをを確認するとともに現在の合算保留記憶数を確認して、遊技状態および合算保留記憶数に応じたテーブルを選択する(図13参照)。なお、遊技状態は時短フラグがセットされているか否かによって確認し、合算保留記憶数は保留記憶数カウンタの値によって確認する。その後、ステップS102に移行する。
合算保留記憶数に応じたテーブルを選択するものに限定されず、現在の遊技状態に応じて、第1保留記憶数または第2保留記憶数のうちのいずれかにもとづいてテーブルを選択してもよい。例えば低ベース状態であるときには、第2始動入賞口14を遊技球が通過(進入)する第2始動入賞が発生しにくいことから、第2保留記憶数にかかわらず第1保留記憶数に応じたテーブルを選択してもよい。これに対して高ベース状態であるときには、第2始動入賞口14を遊技球が通過(進入)しやすい。そして、第1特別図柄の変動表示よりも第2特別図柄の変動表示が優先して実行される場合には、第1保留記憶数にかかわらず第2保留記憶数に応じたテーブルを選択してもよい。このような高ベース状態であるときに第1特別図柄の変動表示が開始されるときには、第2保留記憶数が0になっていることから、第2保留記憶数が0であることに応じたテーブルが選択されればよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92B,92C、S94B,94C、S95B,95Cの処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り変動パターン決定テーブル134B(図14(B)参照)、はずれ変動パターン決定テーブル134A(図14(A)参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム4(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS103の処理で選択した変動パターン決定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。
次いで、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS107)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。
図25は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当りの種類、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果7指定のいずれかの演出制御コマンド(図15参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS112に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別(通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を確認し、大当りの種別に応じた表示結果2〜4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111)。なお、大当りの種別は、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータにもとづいて確認する。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS112)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、小当りの種別(小当りA〜C)を確認し、小当りの種別に応じた表示結果5〜7指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113)。なお、小当りの種別は、具体的には、小当り種別バッファに設定されたデータにもとづいて確認する。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS112のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS114)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS115)。
図26は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図27および図28は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、変動回数カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS130A)。変動回数カウンタの値が0でないときは、変動回数カウンタの値を1減算(−1)する(ステップS130B)。次に、CPU56は、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS143Aに移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、および時短状態であることを示す時短フラグをリセットし(ステップS134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に通常状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS136)。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS137)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、通常大当りまたは確変大当りの場合には15回。突然確変大当りの場合には2回。)をセットする(ステップS138)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS139)。
ステップS143Aでは、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS143A)。時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS143B)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値にもとづいて時短回数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS143C)。
なお、CPU56は、時短回数指定コマンドを送信しないようにしてもよい。その場合、例えば、時短状態に移行した後、演出制御用マイクロコンピュータ100側で時短回数を管理するようにしてもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、時短状態指定コマンドを受信すると、時短回数カウンタに所定値(例えば100)をセットし、演出図柄の変動表示を実行するごとに時短回数カウンタの値を1減算して、時短回数の残り回数を管理するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS144)、時短フラグをリセットする(ステップS145)。また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して確変状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS146)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS147)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する(ステップS148)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS149)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS150)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS151)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS147のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS152)。
図29は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。通常大当りであった場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータによって判定できる。確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、通常大当りであれば)、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS167)。また、CPU56は、時短回数をカウントするための時短回数カウンタに100回をセットする(ステップS168)。また、CPU56は、時短状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS169)。そして、ステップS173に移行する。
確変大当りまたは突然確変大当りであれば、CPU56は、大当り種別が15ラウンドの確変大当りであるか否かを確認する(ステップS170)。なお、確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータによって判定できる。確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットするとともに(ステップS171A)、時短フラグをセットして遊技状態を確変時短状態に移行させる(ステップS171B)。また、CPU56は、確変時短状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS171C)。そして、ステップS173に移行する。一方、確変大当りでなければ(つまり突然確変大当りであれば)、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS172A)。また、CPU56は、変動回数をカウントするための変動回数カウンタに30回をセットする(ステップS172B)。また、CPU56は、確変状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS172C)。そして、ステップS174に移行する。
なお、この実施の形態では、ステップS167,S171Bでセットした時短フラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、時短フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、ステップS167,S171Bでセットした時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
ステップS173では、CPU56は、変動回数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS173)。この処理によって、15ラウンドの通常大当りや確変大当りの遊技が終了したときは、変動回数カウンタの値が0となり、変動回数カウンタの値を減算する処理が実行されなくなって(ステップS130A,S130B参照)、継続演出用の変動パターンが選択されないようにすることができる。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS174)。
図30は、特別図柄プロセス処理における小当り終了処理(ステップS310)を示すフローチャートである。小当り終了処理において、CPU56は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS180)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS184に移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、小当りフラグをリセットし(ステップS181)、小当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS182)。そして、小当り終了表示タイマに、演出表示装置9において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS183)、処理を終了する。
ステップS184では、小当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS185)。経過していなければ処理を終了する。
小当り終了表示時間を経過していれば(ステップS185のY)、CPU56は、小当り種別に応じた変動回数(具体的には30回、20回または10回)を変動回数カウンタにセットする(ステップS191)。具体的には、小当りAのときは30をセットし、小当りBのときは20をセットし、小当りCのときは10をセットする。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS192)。
次に、潜伏モードへの移行の演出について説明する。通常ステージに制御されているときに突然確変大当りや小当りが発生した場合は、突然確変大当りや小当りの変動中および突然確変大当り遊技や小当り遊技の実行中において、潜伏モードのステージ1へ制御されることを示す演出、または潜伏モードのステージ1へ制御されるかもしれないと期待を抱かせる煽り演出を実行する。この実施の形態では、大当り種別として突然確変大当りまたは小当りが決定された場合は、変動パターンとしてPC1−1〜1−2が決定され、突然確変大当り遊技または小当り遊技の終了後に潜伏状態に移行するように構成されている。
なお、この実施の形態では、突然確変大当り遊技や小当り遊技の終了後に常にステージ1に移行するように構成していたが、突然確変大当り遊技の終了後に一定の割合で高確ステージに移行するように構成してもよい。
また、潜伏モードに制御されているときに突然確変大当りや小当りが発生した場合は、成功・失敗を報知する継続演出を実行せずに、現在のステージが継続する旨の報知を行う。
次に、潜伏モード中の演出等について説明する。図31は、潜伏モード中の各ステージの表示態様を示す説明図である。図31に示すように、潜伏モード(潜伏状態)中のステージ1では、演出表示装置9の背景画像が山の背景となっている。ステージ2では、演出表示装置9の背景画像が森の背景となっている。ステージ3では、演出表示装置9の背景画像が街の背景となっている。高確ステージでは、演出表示装置9の背景画像が海の背景となっている。通常ステージでは、演出表示装置9の背景画像が浜(浜辺)の背景となっている。このように、潜伏モード中において所定の変動タイミング(10変動毎)に継続演出を実行し、継続演出において成功(継続)が報知されたときはステージが順に昇格し、3回連続して成功(継続)が報知されたときに高確ステージに移行する。一方、継続演出において失敗(終了)が報知されたときは通常ステージに移行する。
図32は、継続演出の演出態様を示す説明図である。上述したように、突然確変大当りや小当りの遊技の終了後の変動回数が10回、20回、30回のときに継続演出が実行される。図32に示す例では、継続演出は、「継続」と「終了」が領域に区分けされて表示されているルーレットを回転させ、そこに矢を射る。そして、矢が当った領域の表示が「継続」であるときは継続演出が成功となり、矢が当った領域の表示が「終了」であるときは継続演出が失敗となる。このような演出態様は一例であって、「継続(成功)」と「終了(失敗)」とが明確に認識できるような態様であれば、他の演出態様であってもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図33は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。また、第1保留記憶表示部18cや第2保留記憶表示部18dの表示状態の制御を行う保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図34は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図15および図16参照)であるのか解析する。
図35〜図38は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果7指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618A)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS634)、停電復旧フラグをセットする(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、その第1保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を第1保留記憶数保存領域に格納する(ステップS652)。また、演出制御用CPU101は、受信した第1保留記憶数指定コマンドで示される第1保留記憶数(具体的には、EXTデータの値)に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS653)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS654)、演出制御用CPU101は、その第2保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を第2保留記憶数保存領域に格納する(ステップS655)。また、演出制御用CPU101は、受信した第2保留記憶数指定コマンドで示される第2保留記憶数(具体的には、EXTデータの値)に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS656)。
受信した演出制御コマンドが通常状態指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグや、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS658)。また、受信した演出制御コマンドが時短状態指定コマンドであれば(ステップS659)、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS660)。また、受信した演出制御コマンドが確変状態指定コマンドであれば(ステップS661A)、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS661B)。また、受信した演出制御コマンドが確変時短状態指定コマンドであれば(ステップS662A)、演出制御用CPU101は、確変時短状態フラグをセットする(ステップS662B)。
受信した演出制御コマンドが時短回数指定コマンドであれば(ステップS663A)、演出制御用CPU101は、その時短回数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を時短回数保存領域に格納する(ステップS663B)。すなわち、演出制御用CPU101は、時短回数指定コマンドで示される時短状態の残り回数を保存する。
次いで、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果指定コマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した入賞時判定結果指定コマンドに応じたフラグをセットする。
例えば、受信した演出制御コマンドが第1始動入賞口13への始動入賞時に「非リーチはずれ」となると判定したことを示す入賞時判定結果1指定コマンドであれば(ステップS665)、入賞判定結果1フラグをセットする(ステップS666)。受信した演出制御コマンドが第1始動入賞口13への始動入賞時に「スーパーリーチはずれ」となると判定したことを示す入賞時判定結果2指定コマンドであれば(ステップS667)、入賞判定結果2フラグをセットする(ステップS668)。受信した演出制御コマンドが第1始動入賞口13への始動入賞時に「スーパーリーチ大当り」となると判定したことを示す入賞時判定結果3指定コマンドであれば(ステップS669)、入賞判定結果3フラグをセットする(ステップS670)。また、受信した演出制御コマンドが第2始動入賞口14への始動入賞時に「非リーチはずれ」となると判定したことを示す入賞時判定結果4指定コマンドであれば(ステップS671)、入賞判定結果4フラグをセットする(ステップS672)。受信した演出制御コマンドが第2始動入賞口14への始動入賞時に「スーパーリーチはずれ」となると判定したことを示す入賞時判定結果5指定コマンドであれば(ステップS673)、入賞判定結果5フラグをセットする(ステップS674)。受信した演出制御コマンドが第2始動入賞口14への始動入賞時に「スーパーリーチ大当り」となると判定したことを示す入賞時判定結果6指定コマンドであれば(ステップS675)、入賞判定結果6フラグをセットする(ステップS676)。
その他、演出制御用CPU56は、受信した入賞時判定結果指定コマンドに応じた入賞判定結果フラグをセットする。なお、この実施の形態では、入賞時の判定結果が「非リーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」、「スーパーリーチ大当り」である場合に、連続予告演出を実行するように構成しているので、上記に示した入賞時判定結果1指定コマンド〜入賞時判定結果6指定コマンドについてのみ受信したか否かを確認し、フラグをセットするようにしてもよい。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS677)。そして、ステップS611に移行する。
図39は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図39に示すように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3、および特別リーチ演出決定用乱数SR2を用いる。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数を用いてもよい。
第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3は、演出図柄の可変表示結果である停止図柄として、演出表示装置9の表示領域における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに停止表示される演出図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。なお、最終停止図柄は、演出図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の図柄表示エリアそれぞれにおいて最終的に停止表示される3つの演出図柄のことである。なお、演出図柄の大当り図柄の組合せは、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3のうちのいずれか1個の乱数によって決定される。
特別リーチ演出決定用乱数SR2は、特別演出の種類(具体的には、リーチ状態になった後に表示される演出図柄の候補の画像と所定演出を示唆する所定演出示唆画像との数および種類)を決定するために用いられる乱数である。
図40は、特別リーチ演出の一例を示す説明図である。図40(A)に示すように、演出表示装置9の表示画面における「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて演出図柄の変動(可変表示)が行われ、図40(B)に示すように、リーチ状態になった後、図40(C)に示すように、特別リーチ演出が実行される。図40に示す例では、特別リーチ演出は、左右の停止図柄と同じ図柄、左右の停止図柄よりも数字が1つ多い図柄、キャラクタ図柄9b,9cが表示画面の中央部において回転するような演出である。
なお、左右の停止図柄と同じ図柄と、左右の停止図柄よりも数字が1つ大きい図柄は、最終停止する演出図柄の候補の画像の一例であり、キャラクタ図柄9b,9cは、所定演出示唆画像の一例である。また、図40(C)には、2つの演出図柄の候補の画像と2つの所定演出示唆画像とを用いて特別リーチ演出が実行される例が示されているが、2つよりも多い所定演出示唆画像が用いられることがある。
特別リーチ演出が実行された後、図41および図42に示す所定演出が実行されることなく、最終停止図柄が導出表示されることがある(図40(D),(E)参照)。所定演出が実行される場合には、図40(F),(G)に示すように、所定演出で使用される種類のキャラクタに対応する画像が中の図柄表示エリアに表示された後、図41(H),(I)に示すようにキャラクタa,bを用いた所定演出が実行され、演出図柄の最終停止図柄が導出表示される(図41(J),(K)参照)。また、所定演出の種類は複数あり、図42に示す例では、キャラクタa,cを用いた所定演出が実行された後(図42(L),(M)参照)、演出図柄の最終停止図柄が導出表示される(図42(N),(O)参照)。
特別リーチ演出は、図10に示す変動パターンPA3−7,PA3−8,PB1−7,PB1−8のいずれかが選択されたときに実行される。このうち、変動パターンPA3−7,PB1−7のいずれかが選択されたときには、所定演出が実行されない。一方、変動パターンPA3−8,PB1−8のいずれかが選択されたときには、所定演出が実行される。可変表示態様(表示結果)が非確変大当り(通常大当り)または確変大当りのときに所定割合で選択される変動パターンPB1−7,PB1−8のうち、変動パターンPB1−7は変動パターン種別CB1−1,CB1−2の双方に含まれるのに対し、変動パターンPB1−8は変動パターン種別CB1−2のみに含まれるように設定されている(図14(B)参照)。そして、変動パターン種別CB1−1と変動パターン種別CB1−2の決定割合は、非確変大当りの場合と確変大当りの場合とで異なっている(図12(A)参照)。したがって、所定演出が実行されてから大当り遊技状態に制御されるときと、特別リーチ演出が実行された後所定演出が実行されずに大当り遊技状態に制御されるときとで、異なる遊技価値(この例では、確変状態になる割合)が付与される。
図43は、特別図柄の表示結果がはずれ図柄になる場合に使用される演出パターン決定テーブルを示す説明図である。演出パターン決定テーブルは、ROMに格納されている。演出パターン決定テーブルには、特定演出を示すデータと、それに対応する判定値が設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別リーチ演出決定用乱数の値に一致する判定値に対応する演出パターンを用いることに決定する。なお、図43には、判定値そのものではなく、判定値数が記載されている。「リーチ後の回転図柄=4」は、2つの演出図柄の候補の画像と2つの所定演出示唆画像とを用いて特別リーチ演出が実行されることを意味し、「リーチ後の回転図柄=5」は、2つの演出図柄の候補の画像と3つの所定演出示唆画像とを用いて特別リーチ演出が実行されることを意味する。図43(A)に示す演出パターン決定テーブルは、所定演出ありの場合(変動パターンPB1−8(図10参照)にもとづいて演出図柄変動が行われる場合)に使用され、図43(B)に示す演出パターン決定テーブルは、所定演出なしの場合(変動パターンPB1−7(図10参照)にもとづいて演出図柄変動が行われる場合)に使用される。
図44は、特別図柄の表示結果が通常大当り図柄になる場合に使用される演出パターン決定テーブルを示す説明図である。演出パターン決定テーブルは、ROMに格納されている。演出パターン決定テーブルには、特定演出を示すデータと、それに対応する判定値が設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別リーチ演出決定用乱数の値に一致する判定値に対応する演出パターンを用いることに決定する。なお、図44には、判定値そのものではなく、判定値数が記載されている。図44(A)に示す演出パターン決定テーブルは、所定演出ありの場合(変動パターンPB1−8(図10参照)にもとづいて演出図柄変動が行われる場合)に使用され、図44(B)に示す演出パターン決定テーブルは、所定演出なしの場合(変動パターンPB1−7(図10参照)にもとづいて演出図柄変動が行われる場合)に使用される。
図45は、特別図柄の表示結果が確変大当り図柄になる場合に使用される演出パターン決定テーブルを示す説明図である。演出パターン決定テーブルは、ROMに格納されている。演出パターン決定テーブルには、特定演出を示すデータと、それに対応する判定値が設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別リーチ演出決定用乱数の値に一致する判定値に対応する演出パターンを用いることに決定する。なお、図45には、判定値そのものではなく、判定値数が記載されている。図45(A)に示す演出パターン決定テーブルは、所定演出ありの場合(変動パターンPB1−8(図10参照)にもとづいて演出図柄変動が行われる場合)に使用され、図45(B)に示す演出パターン決定テーブルは、所定演出なしの場合(変動パターンPB1−7(図10参照)にもとづいて演出図柄変動が行われる場合)に使用される。
図44および図45に示すように、「リーチ後の回転図柄=5」の場合(所定演出示唆画像の数が3の場合)には、「リーチ後の回転図柄=4」の場合(所定演出示唆画像の数が2の場合)に比べて、所定演出が実行されやすい。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別リーチ演出で表示される所定演出示唆画像の数が多いほど高い割合で所定演出を実行する。
また、リーチ後の回転画像が4種類(すなわち、特別リーチ演出において2つの所定演出示唆画像が使用される。)であって所定演出において2種類のキャラクタ画像が使用される場合には、それらに対応する画像が特別リーチ演出において所定演出示唆画像として使用される。リーチ後の回転画像が5種類(すなわち、特別リーチ演出において3つの所定演出示唆画像が使用される。)であって所定演出において2種類のキャラクタ画像が使用される場合には、3つの所定演出示唆画像には、所定演出で使用される2種類のキャラクタ画像が含まれる。
演出パターンA−1,B−1,C−1,D−1において所定演出で使用される画像の組み合わせが異なり、また、特別リーチ演出で使用される所定演出示唆画像の組み合わせが異なるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別リーチ演出で表示される所定演出示唆画像の組み合わせに応じて、異なる割合で所定演出を実行することになる。
なお、この実施の形態では、所定演出は、特別リーチ演出が実行された後に実行されるが、特別リーチ演出が実行されずに所定演出が実行されるようにしてもよい。その場合には、一例として、演出制御用マイクロコンピュータ100は、スーパーリーチαまたはスーパーリーチβの変動パターンコマンドを受信した場合に、抽選によって、所定演出を実行するか否かと、所定演出の種類を決定すればよい。
さらに、特別リーチ演出が実行された後、特別リーチ演出で使用された回転画像(具体的には、所定演出示唆画像:図40(C)に示す例では、キャラクタ図柄9b,9c)を図柄表示エリアに停止表示する状態(図40(F),(G)参照)を経ることなく、直ちに所定演出における具体的な演出(図41(H)〜(K)に例示する演出、または図42(L)〜(O)に例示する演出に移行してもよい。すなわち、回転表示される所定演出示唆画像を停止させることなく、所定演出に移行してもよい。
図46は、図33に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄(飾り図柄)の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を潜伏モード中演出設定処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
潜伏モード中演出設定処理演出(ステップS801):潜伏モード中(および通常モード中)に実行する煽り演出(各移行抽選演出、役物落下演出)を設定する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動開始処理(ステップS802):演出図柄(飾り図柄)の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS803):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS804)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS804):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄(飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS805)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS805):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(ステップS806):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置9におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図47は、図33に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を潜伏モード中演出設定処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図48は、図46に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、いずれかの入賞時判定結果フラグ(入賞時判定結果1フラグ〜入賞時判定結果6フラグのいずれか)がセットされているか否かを確認する(ステップS820A)。いずれかの入賞時判定結果フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、セットされている入賞時判定結果フラグにもとづいて、連続予告演出の実行の有無および連続予告演出の演出態様を決定する連続予告決定処理を実行する(ステップS820B)。連続予告の演出態様は、例えば、複数の演出図柄の変動に亘って、演出図柄の変動開始時に演出図柄を光らせる演出態様である。
次いで、演出制御用CPU101は、RAMの変動パターンコマンド格納領域から、受信した変動パターンコマンドを読み出す(ステップS821)。また、RAMの表示結果指定コマンド格納領域から、受信した表示結果指定コマンドを読み出す(ステップS822)。
次に、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示特定指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS823)。演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
図51は、演出表示装置9における演出図柄(飾り図柄)の停止図柄の一例を示す説明図である。図51に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが通常大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。受信した表示結果指定コマンドが確変大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が奇数図柄(確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。そして、はずれの場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。なお、受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りや小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドや表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄(飾り図柄)の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。具体的には、演出制御用CPU101は、ステップS823の処理で、SR1−1を抽出し、SR1−1を用いて左中右の停止図柄(左中右の図柄が揃った演出図柄の組合せ)を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、確変大当りを想起させるような停止図柄を確変大当り図柄といい、通常大当りを想起させるような停止図柄を通常大当り図柄という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
はずれの場合には、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。
具体的には、演出制御用CPU101は、例えば、はずれ図柄にすることに決定されていない場合であって、かつ、リーチすることに決定されていない場合には、SR1−1〜SR1−3を抽出し、SR1−1を用いて左図柄を決定し、SR1−2を用いて中図柄を決定し、SR1−3を用いて右図柄を決定する。なお、決定された左右図柄が一致した場合には、右図柄を1図柄ずらす。リーチすることに決定されている場合には、SR1−1〜SR1−2を抽出し、SR1−1を用いて左右図柄を決定し、SR1−2を用いて中図柄を決定する。なお、決定された左中右図柄がチャンス目であった場合には、例えば、左図柄を1図柄ずらす。
次いで、演出制御用CPU101は、継続演出(成否演出)の演出態様を設定する継続演出設定処理を実行する(ステップS824)。
図49は、ステップS824の継続演出設定処理を示すフローチャートである。継続演出設定処理において、演出制御用CPU101は、演出側変動回数カウンタの値が10,20,30のいずれかであるか否かを確認する(ステップS501)。演出側変動回数カウンタの値が10,20,30のいずれかであれば、現在のステージが通常ステージであるか否かを判定する(ステップS502)。現在のステージが通常ステージであるときは、処理を終了する。通常ステージでないときは、演出制御用CPU101は、突確又は小当り種別(潜伏状態の突入の契機となった当りが突確であるか小当りであるか、または小当りであるときはその種類)と、演出側変動回数カウンタの値に応じた継続演出の内容(成功または失敗)をRAMに継続演出設定領域にセットする(ステップS503)。
例えば、図4および図5に示すように、潜伏状態の突入の契機となった当りが突確であり、かつ、演出側変動回数カウンタの値が10,20または30であれば、「成功(継続)」をセットする。また、図4および図5に示すように、潜伏状態の突入の契機となった当りが小当りBであり、かつ、演出側変動回数カウンタの値が20であれば、「失敗(終了)」をセットする。
次に、演出制御用CPU101は、今回の変動の表示結果が突然確変大当りであるか否かを判定し(ステップS504)、突然確変大当りであれば、継続演出の内容を成功にセットする(ステップS505)。このような処理を行うことによって、突然確変大当りや小当りの遊技の終了後からの変動回数が10回目、20回目または30回目に突然確変大当りが発生した場合でも、継続演出を実行し、その継続演出において成功(継続)を報知することになる。
さらに、演出制御用CPU101は、今回の変動の表示結果が小当りであるか否かを判定し(ステップS506)、小当りであれば、低確率状態であり、かつ演出側変動回数カウンタの値が30であるか否かを判定する(ステップS507)。低確率状態であり、かつ演出側変動回数カウンタの値が30であるときは、継続演出の内容を失敗にセットし(ステップS508)、高確率状態であるか、または演出側変動回数カウンタの値が30でないときは、継続演出の内容を成功にセットする(ステップS509)。このような処理を行うことによって、突然確変大当りや小当りの遊技の終了後からの変動回数が30回目に小当りが発生した場合でも、継続演出を実行し、その継続演出において小当り後の遊技状態に応じた内容(成功(継続)または失敗(終了))を報知することになる。
また、演出制御用CPU101は、今回の変動の表示結果が15ラウンド大当りであるか否かを判定し(ステップS510)、15ラウンド大当りであれば、継続演出の内容を失敗にセットするとともに、継続演出の実行後に大当り報知する大当り報知演出をセットする(ステップS511)。このような処理を行うことによって、継続演出の実行タイミングにおいて大当りが発生した場合でも、継続演出を実行するので、継続演出が実行されないときに大当りとなることにより大当りが悟られてしまうことを防止することができる。なお、ステップS511では、継続演出の内容を失敗としているが、成功としてもよい。
ステップS501において、演出制御用CPU101が、演出側変動回数カウンタの値が10,20,30のいずれでもないと判定した場合は(ステップS501のN)、演出側変動回数カウンタの値が30未満であるか否かを判定し(ステップS512)、30未満であれば、今回の変動の表示結果が突確または小当りであるか否かを確認する(ステップS513)。今回の変動の表示結果が突確または小当りであれば、演出側変動回数カウンタの1桁目に0をセットする(ステップS514)。例えば、演出側変動回数カウンタの値が15であれば5を0にセットして10にする。このように、演出側変動回数カウンタの1桁目だけクリアし、2桁目をそのままの値とすることにより、潜伏状態中に突然確変大当りや小当りが発生しても、ステージ1から開始されずにそのままのステージから継続されることになる。
図50は、ステップS825の特別リーチ決定処理を示すフローチャートである。特別リーチ決定処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンが特別リーチ演出を伴うリーチ変動パターン(図10参照)であるか否か確認する(ステップS521)。
特別リーチ演出を伴うリーチ変動パターンである場合には、大当り/はずれ、大当りの種類(確変大当り/通常大当り)に応じた特別リーチ演出決定テーブル(図43〜図45参照)を選択する(ステップS522)。なお、ステップS522の処理で、演出制御用CPU101は、所定演出の有無に応じて異なるテーブルを選択する(図43〜図45参照)。
そして、演出制御用CPU101は、特別リーチ演出決定用乱数を抽出し(ステップS523)、乱数と選択した特別リーチ演出決定テーブルとによって特別リーチ演出の種類を決定する(ステップS524)。なお、所定演出が実行される場合には、ステップS524の処理で、所定演出の種類も決定される。
また、演出制御用CPU101は、特別リーチ演出を実行する旨と特別リーチ演出の種類(所定演出が実行される場合には所定演出の種類も)とをRAMに記憶する(ステップS525)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターン、継続演出の種類(継続演出を実行する場合)および特別リーチ演出(特別リーチ演出を実行する場合)に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS831)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS832)。
図52は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄(飾り図柄)の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図52に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27R,27L)の制御を実行する(ステップS833)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27R,27Lからの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS834)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS835)。
図53は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS840A)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS840B)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS841)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS842)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS843)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出側変動回数カウンタの値が10,20,30であるか否かを確認し(ステップS845)、10,20,30であれば、継続演出設定領域にセットされている継続演出の態様に従って継続演出を実行する(ステップS846)。そして、継続演出の内容(成功・失敗)に応じて継続演出実行後のステージを更新し、現在のステージの内容を示すデータをステージ設定領域にセットする(ステップS847)。
次いで、演出制御用CPU101は、連続予告実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS848)。連続予告実行中フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、決定されている演出態様の連続予告演出を実行する(ステップS849)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS851)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS853)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS852)、ステップS853に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
図54は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS804)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、演出側変動回数カウンタの値が0であるか否かを確認し(ステップS860)、0でなければ演出側変動回数カウンタの値を1加算する(+1する)(ステップS861)。後述するように、15ラウンドの大当りが終了した後は演出側変動回数カウンタの値に0がセットされ(ステップS888A、S891参照)、演出側変動回数カウンタの値に0がセットされているときは、潜伏状態に制御されていないことを示す。ステップS850A,S850Bの処理が実行されることによって、潜伏状態に制御されている可能性があるときには演出側変動回数カウンタの値を1加算する処理が実行されるが、潜伏状態に制御されていないときには演出側変動回数カウンタの値を1加算する処理は実行されない。
そして、演出制御用CPU101は、演出図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って停止図柄を導出表示する制御を行い(ステップS862)、確定コマンド受信フラグがセットされている場合には確定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS863)。次いで、演出制御用CPU101は、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS865)。大当りまたは小当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認される。なお、この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。
大当りまたは小当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS866)。
大当りにも小当りにもしないことに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS867)。
図55は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS805)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、いずれかの大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンドを受信したことを示す大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンドを受信したことを示す大当り開始2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップS871)。いずれかの大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされているフラグに応じた遊技開始画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS872)。また、セットされているフラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグ)をリセットする(ステップS873)。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS806)に応じた値に更新する(ステップS874)。
なお、大当り表示用のプロセス処理とは別に小当り表示用のプロセス処理を設けるようにし、小当りである場合には、例えば、所定期間(大入賞口が0.1秒間2回開放するのに十分な時間。例えば0.5秒間)、突然確変大当り時と同様の態様の演出を行うようにしてもよい。
また、小当りや突然確変大当りである場合に、小当り/突然確変大当り開始指定コマンドの受信にもとづいて演出を実行するのではなく、演出制御用CPU101は、例えば、小当り/突然確変大当り用の変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、小当りまたは突然確変大当りであることを示唆するような演出を所定期間実行するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU101は、小当りまたは突然確変大当りであることを示唆するような演出を行うためのプロセスデータをプロセス時間ごとに切り替え、切り替えたプロセスデータに従って演出を行う。
なお、ステップS872では、演出制御用CPU101は、大当り遊技の開始を報知する画面を演出表示装置9に表示する制御を行う。
図56は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマが設定されているか否か確認する(ステップS880)。大当り終了演出タイマが設定されている場合には、ステップS885に移行する。大当り終了演出タイマが設定されていない場合には、大当り終了指定コマンドを受信したことを示す大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグ、大当り終了2指定コマンド受信フラグ、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップS881)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグ、大当り終了2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグ)をリセットし(ステップS882)、大当り終了演出タイマに大当り終了表示時間に相当する値を設定して(ステップS883)、演出表示装置9に、大当り終了画面(大当り遊技の終了を報知する画面)を表示する制御を行う(ステップS884)。具体的には、VDP109に、大当り終了画面を表示させるための指示を与える。
ステップS885では、大当り終了演出タイマの値を1減算する。そして、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了演出時間が経過したか否か確認する(ステップS886)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了演出時間が経過している場合には(ステップS886のY)、演出制御用CPU101は、セットされていれば、連続予告実行中フラグをリセットする(ステップS887)。また、突確または小当りの終了であるか否かを確認し(ステップS888A)、突確または小当りの終了であれば、演出制御用CPU101は、演出側変動回数カウンタの値が0であるか否か、または、演出側変動回数カウンタの値が31より大きい値であるか否かを判定する(ステップS888B)。演出側変動回数カウンタの値が0であるということは、現在、潜伏状態に制御されていないことを意味し、また、演出側変動回数カウンタの値が31より大きい値であるということは、現在、通常状態(通常ステージ)に制御されていることを意味している。逆に、演出側変動回数カウンタの値が1以上30以下である場合は、現在、潜伏状態に制御されている可能性があることを意味している。ステップS888Bにおいて、演出側変動回数カウンタの値が0である、または、演出側変動回数カウンタの値が31より大きい値であると判定した場合は、演出制御用CPU101は、演出側変動回数カウンタに1をセットする(ステップS889)。また、ステージ1に変更する(ステップS890)。すなわち、現在のステージの内容を示すデータとしてステージ1を示すデータをステージ設定領域にセットする。これにより、突確・小当り遊技の終了後に潜伏状態に制御されることになる。ステップS888Bにおいて、演出側変動回数カウンタの値が1以上30以下であると判定した場合は、演出制御用CPU101は、ステップS889,S890の処理を実行せずに、ステップS892の処理に移行する。よって、潜伏状態中に突確・小当りが発生したときは、現在のステージが継続される。
突確または小当りでなければ、演出側変動回数カウンタに0をセットする(ステップS890)。これにより、15ラウンド大当り遊技の終了後は潜伏状態に制御されない(ステップS860,S861参照)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS892)。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、継続演出を実行するタイミングで変動時間として継続演出を実行可能な変動時間を選択するので、継続演出の実行時間を確保することができる。さらに、突確や小当りの種類に応じて異なる継続演出の実行回数を設定するので、突確・小当りの終了後の演出が単調とならず遊技の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、継続演出の実行タイミングの変動において所定の条件(突確・小当り)が成立したことにもとづいて確変状態(または確変時短状態)に制御されるときは、継続演出と同態様の演出において潜伏演出が継続される旨の報知を行うように構成されているので、既に実行している潜伏演出が途切れることがなく、不自然な演出が実行されてしまうことを回避することができる。
また、この実施の形態では、継続演出の実行タイミングの変動において大当りにすると決定されたときは、継続演出を実行した後に大当り図柄を導出表示するように構成されているので、継続演出の実行タイミングの変動において大当りにすると決定されたときでも、大当り図柄が導出表示されることを遊技者に悟られて演出効果を低下させてしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態では、潜伏演出を実行する変動において所定の条件(突確・小当り)が成立したときは、潜伏演出の現在の態様(ステージ)を継続して実行するように構成しているので、潜伏演出を実行する変動において所定の条件が成立したときでも、既に実行している潜伏演出の態様(ステージ)が引き継がれるので、不自然な演出が実行されてしまうことを回避することができる。
実施の形態2.
図57は、大当り種別および小当り種別と、時短の有無と、潜伏演出の内容および長変動タイミングとの関係を示す説明図である。また、図58は、潜伏モード中の大当り種別および小当り種別に応じた継続演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。
第1の実施の形態では、15ラウンドの通常大当りや15ラウンドの確変大当りの遊技の終了後に、潜伏状態(潜伏演出を実行する状態)に移行しないように制御されたが、第2の実施の形態では、15ラウンドの通常大当りや15ラウンドの確変大当りの遊技の終了後も、突然確変大当りや小当りの遊技の終了後と同様に、潜伏状態(潜伏演出を実行する状態)に移行するように制御される。
図51に示された例では、通常大当り図柄(非確変図柄)は左中右の演出図柄が偶数の同一図柄で揃った図柄の組み合わせであり、確変大当り図柄(確変図柄)は左中右の演出図柄が奇数の同一図柄で揃った図柄の組み合わせであるが、この実施の形態では、通常大当り図柄(非確変図柄)と確変大当り図柄(確変図柄)とを分けずに、左中右の演出図柄が同一図柄で揃った図柄の組み合わせを単に大当り図柄と定義する。そして、15ラウンドの大当り(通常大当り、確変大当り)の遊技後も常に潜伏状態(潜伏モード)に移行する。
図57に示すように、この実施の形態でも、大当り種別として、「15ラウンドの通常大当り」と、「15ラウンドの確変大当り」と、「2ラウンドの突然確変大当り(以下、単に「突確」という場合がある。)」とが設けられている。
しかし、図57および図58に示すように、この実施の形態では、小当り種別として、「小当りA」と「小当りB」とが設けられている。
図57の「時短」の欄に示すように、15ラウンド確変大当り(図57中「15R確変」と示す)では、大当り遊技の終了後、次回の大当り(15ラウンド大当り、2ラウンド突然確変大当り)が発生するまで、確変状態でありかつ時短状態である確変時短状態(高確高ベース状態)に制御される。ただし、遊技者には、確変状態に制御されることを報知せずに、確変時短状態であるか単なる時短状態であるかはわからない潜伏状態に制御されていることを報知する。また、15ラウンド通常大当り(図57中「15R通常」と示す)では、大当り遊技の終了後からの図柄の変動回数が100回に達するまで時短状態(低確高ベース状態)に制御される。ただし、遊技者には、時短状態に制御されることを報知せずに、確変時短状態であるか時短状態であるかはわからない潜伏状態に制御されていることを報知する。また、突然確変大当り(図4中「突確」と示す)では、突然確変大当りが発生したときの遊技状態が高ベース状態(時短状態または確変時短状態)であるときは、次回の大当り(15ラウンド大当り、2ラウンド突然確変大当り)が発生するまで確変時短状態(高確高ベース状態)に制御され、突然確変大当りが発生したときの遊技状態が低ベース状態(通常状態または確変状態)であるときは、次回の大当り(15ラウンド大当り、2ラウンド突然確変大当り)が発生するまで確変状態(高確率状態であるが時短状態ではない遊技状態)に制御される。なお、上記の実施の形態1の場合と同様に、突然確変大当り遊技の終了後も潜伏状態(潜伏モード)に制御される。
また、小当りA,Bでは、いずれも、小当りが発生したときの遊技状態を引き継ぐ(すなわち、小当りが発生したときの遊技状態が変化しない)。なお、上記の実施の形態1の場合と同様に、小当り遊技の終了後も潜伏状態(潜伏モード)に制御される。
また、この実施の形態でも、図57および図58に示すように、潜伏状態において演出図柄の変動中に実行する演出を「潜伏演出」という。「潜伏演出」は、現在の遊技状態を示唆する演出上のステージ1〜3に分けられている。「ステージ1〜3」の各々は、演出表示装置9の背景画像の種類・色、演出図柄の種類・形・色、変動音(変動中の効果音)、LED25,28a〜28cの点灯パターン、役物200の動き、あるいはそれらの組み合わせというような潜伏演出の演出態様を変化させることによって区分けされる。
「ステージ1」が最も高確率状態に移行している可能性が低いステージであり、「ステージ2」が「ステージ1」よりも高確率状態に移行している可能性が高いステージであり、「ステージ3」が最も高確率状態に移行している可能性が高いステージである。なお、「高確ステージ」は現在の遊技状態が高確率状態に移行していることを報知するステージであり、「通常ステージ」は現在の遊技状態が低確率状態に移行していることを報知するステージである。また、「低確高ベースステージ」は現在の遊技状態が低確率状態でかつ高ベース状態に移行していること(つまり時短状態に移行していること)を報知するステージである。
図57および図58に示すように、15ラウンドの確変大当りの遊技が終了した後は、ステージ1に移行される。また、15ラウンドの通常大当りの遊技が終了した後も、ステージ1に移行される。そして、確変大当りや通常大当りの遊技の終了後の変動回数が10回毎に、潜伏状態(潜伏モード)が継続されるか否かを報知する継続演出を実行する。そして、継続演出において「成功(または継続)」が報知されたときは高確率状態に移行されている可能性の高いステージ(ステージ2,3など)に移行され、継続演出において「失敗(または終了)」が報知されたときは低確率状態に移行されていることを報知する通常ステージに移行される。また、継続演出において連続して3回「成功(または継続)」が報知されると、高確率状態に移行されていることを報知する高確ステージに移行される。このように、この実施の形態では、15ラウンドの大当りの遊技の後も潜伏状態に移行し、10変動毎に継続演出が実行される。
また、図57および図58に示すように、突然確変大当りや小当りA,Bの遊技が終了した後は、潜伏演出のステージ2に移行される。そして、突然確変大当りや小当りA,Bの遊技の終了後の変動回数が10回毎に、潜伏状態(潜伏モード)が継続されるか否かを報知する継続演出を実行する。そして、継続演出において「成功(または継続)」が報知されたときは高確率状態に移行されている可能性の高いステージ(ステージ3や高確ステージ)に移行され、継続演出において「失敗(または終了)」が報知されたときは低確率状態に移行されていることを報知する通常ステージに移行される。また、継続演出において連続して2回「成功(または継続)」が報知されると、高確率状態に移行されていることを報知する高確ステージに移行される。このように、この実施の形態では、第1の実施の形態の場合と異なり、潜伏状態に移行した後は継続演出はステージ2から開始され、継続演出は最大2回しか実行されず、2回連続して継続演出で成功(継続)が報知されたときに高確ステージに移行する。
図57に示す「長変動タイミング」の欄には、継続演出が実行されるタイミング(大当り遊技や小当り遊技の終了後からの変動回数)を示している。なお、「長変動タイミング」とは、継続演出が実行可能な変動時間(例えば30秒以上)の変動パターンが選択されるタイミングのことを意味している。図57および図58に示すように、「15R確変」の場合は、確変大当り遊技の終了後から10変動目、20変動目および30変動目に継続演出が実行され、全ての継続演出において成功(継続)が報知されることによって高確ステージに移行される。「15R通常」の場合は、通常大当りの遊技の終了後から10変動目、20変動目および30変動目に継続演出が実行され、最後の継続演出(30変動目の継続演出)において失敗(終了)が報知されることによって通常ステージに移行される。「突確」の場合は、突然確変大当り遊技の終了後から10変動目および20変動目に継続演出が実行され、全ての継続演出において成功(継続)が報知されることによって高確ステージに移行される。「小当りA」の場合は、小当りAの遊技の終了後から10変動目および20変動目に継続演出が実行され、最後の継続演出(20変動目の継続演出)において失敗(終了)が報知されることによって通常ステージに移行される。「小当りB」の場合は、小当りBの遊技の終了後から10変動目に継続演出が実行され、その継続演出(10変動目の継続演出)において失敗(終了)が報知されることによって通常ステージに移行される。
図57に示すように、上記の第1の実施の形態の場合と同様に、この実施の形態2でも、潜伏演出の実行中(つまりステージ1〜3の実行中)や高確ステージの実行中に、突確や小当りが発生した場合は滞在ステージ(現在実行中のステージ)を継続させるように制御する。なお、潜伏演出の実行中(つまりステージ1〜3の実行中)や高確ステージの実行中に、15ラウンドの確変大当りや通常大当りが発生した場合は滞在ステージ(現在実行中のステージ)を継続させずに、大当り遊技の終了後に新たにステージ1から制御する。15ラウンド大当りの場合は、大当り遊技が15ラウンド実行され、長い時間がかかってしまうため、大当り遊技後に滞在ステージを継続させて潜伏演出が途切れていないように見せることが困難であるからである。ただし、潜伏演出の実行中(つまりステージ1〜3の実行中)や高確ステージの実行中に、15ラウンドの確変大当りや通常大当りが発生した場合は滞在ステージ(現在実行中のステージ)を継続させるようにしてもよい。
図57および図58に示すような制御を実現する場合、図29に示された大当り終了処理において、通常大当りの場合(ステップS166のN)に変動回数カウンタに30をセットし、確変大当りの場合(ステップS170のY)も変動回数カウンタに30をセットし、突然確変大当りの場合(ステップS170のN)は変動回数カウンタに20をセットする。また、図30に示された小当り終了処理のステップS191において、小当り種別A,Bに応じた値、すなわち、小当りAのときは20をセットし、小当りBのときは10をセットする。
以上のように、第2の実施の形態は、大当りや小当りの遊技の終了後に低ベース状態に制御されるときは高ベース状態に制御されるときよりも継続演出の実行回数を少ない回数とし、また少ない回数の継続演出において成功が報知されることによって高確ステージに移行するように構成されているので、低ベース状態にて実行される潜伏演出では確変状態(高確率状態)に制御されている旨を報知するタイミングが早まるため、大当りや小当りになったにもかかわらず低ベース状態になってしまったことによる遊技者の落胆を緩和することができる。
また、第2の実施の形態では、2ラウンドの突確や小当りに制御されるよりも15ラウンド大当りに制御される方が継続演出の実行回数を少ない回数とし、また少ない回数の継続演出において成功が報知されることによって高確ステージに移行するように構成しているので、遊技者に付与する遊技価値の低い突確や小当りが終了した後はに高確率状態に制御されている旨を報知するタイミングが早まるため、遊技価値の低い突確や小当りになってしまったことによる遊技者の落胆を緩和することができる。
また、上記の各実施の形態では、継続演出の実行タイミングの変動は、突確や小当りの遊技の終了後から10回目、20回目、30回目の変動であるが、そのような構成に限られず、8回目、16回目、24回目というように10回とは異なる特定回数毎の変動であってもよいし、5回目、12回目、20回目というように特定回数毎の変動でなくてもよい。
また、上記の各実施の形態では、継続演出の実行タイミングの変動において継続演出が実行されないときに、大当りの期待度が高い(または大当り確定)になるようにしてもよい。また、潜伏演出の実行中に突確や小当りが発生したときに、ステージが継続されない場合は高確率状態が確定するようにしてもよい。例えば、ステージ2において突確等が発生した場合は、ステージ2が継続するはずであるが、ステージ2を継続せずにステージ1またはステージ3に移行したときなどは、高確率状態が確定するように制御する。
また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560側(メイン側)と演出制御用マイクロコンピュータ100側(サブ側)の両方で変動回数をカウントするカウンタ(変動回数カウンタ、演出側変動回数カウンタ)を用いていたが、そのような構成に限られるわけではなく、遊技制御用マイクロコンピュータ560側だけカウンタ(変動回数カウンタ)を備え、そのカウンタで変動回数をカウントするようにしてもよい。このとき、遊技制御用マイクロコンピュータ560側では、継続演出を行う変動時には、継続演出専用の変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するように構成する。演出制御用マイクロコンピュータ100は、継続演出専用の変動パターンを受信したときに、記憶している突然確変大当り・小当りの種類の情報と、現在のステージの情報にもとづいて継続演出を実行する。このような構成によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100側の制御処理が簡略化され、制御負担を軽減することができる。
また、上記の実施の形態において、潜伏状態におけるステージの途中で突確・小当りが発生したときは、そのときのステージを継続するが、同じステージにおけるゲーム数(演出側変動回数カウンタの1桁目)をリセットして再びカウントするように構成していた(図49のステップS513,S514参照)。しかし、そのような構成に限らず、ステージにおけるゲーム数をリセットせずに、突確・小当りがステージの途中で発生したか否かにかかわらず、各ステージにおいて10ゲームを消化したときに(各ステージにおける10回の変動が終了したときに)必ず継続演出を実行するように構成してもよい。
図59は、変形例における演出制御用マイクロコンピュータが用いる乱数を示す説明図である。変形例では、擬似連・特別リーチ演出決定用乱数SR2が使用される。擬似連・特別リーチ演出決定用乱数SR2は、特別演出の種類(具体的には、リーチ状態になった後に表示される演出図柄の候補の画像と所定演出を示唆する所定演出示唆画像との数および種類)または擬似連演出(1回の変動中に1回以上演出図柄が仮停止表示および再変動される。)の態様を決定するために用いられる。
図60は、変形例における演出図柄の変動態様の一例を示す説明図である。図60には、チャンス目(例えば、左中右図柄が「1」「1」「2」)で仮停止した後に演出図柄が再変動するリーチなし(再変動あり)の変動態様、リーチ演出が実行された後に擬似連図柄で仮停止した後に演出図柄が再変動し、その後再びリーチ演出が実行されるリーチあり(再変動あり)の変動態様、特別リーチ演出が実行される特別リーチの変動態様、特別リーチ演出と再変動とリーチ演出とが実行される特別リーチ(再変動あり)の変動態様、特別リーチ演出と所定演出とが実行される特別リーチ(所定演出)の変動態様が例示されている。
なお、擬似連図柄は、通常の変動では使用されない図柄であって擬似連演出が実行されるときにのみ使用される図柄であるが、本変形例では、所定演出示唆画像の1つまたは複数と同じである。
また、特別リーチ(再変動あり)の変動態様では、特別リーチ演出において、演出表示装置9の表示画面の中央部で擬似連図柄を含む所定演出示唆画像が回転表示され(回転表示については図40(C)参照)、その後、中図柄として擬似連図柄が仮停止表示された後に再変動が行われる。
図61および図62は、変形例における演出パターン決定テーブルを示す説明図である。図61および図62は、リーチ演出を伴わないはずれの場合に使用されるテーブルと、リーチ演出を伴うはずれの場合に使用されるテーブルとが例示されている。
変形例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれにすることが決定されている場合であって例えばPA3−1(図10参照)の変動パターンを示すコマンドを受信した場合に、100%の割合でリーチなし(再変動あり)の変動態様の変動を実行する。また、PA3−8の(図10参照)の変動パターンを示すコマンドを受信した場合に、上記の実施の形態の場合と同様に特別リーチ演出および所定演出を伴う変動態様の変動を実行するが所定の割合で(図62参照)、リーチあり(再変動あり)の変動態様または特別リーチ(再変動あり)の変動態様の変動を実行する。
図60に示すように、リーチ演出を含む変動パターンに従って可変表示を行うときには、リーチ態様になる前またはリーチ態様になった後に演出図柄を仮停止させることがあるが、リーチ演出を含まない変動パターンに従って可変表示を行うときには、リーチ態様になった後に演出図柄を仮停止させることはない。そのような制御を行うことによって、リーチ態様が表示されて大当りに対する遊技者の期待感が向上した後にリーチ演出が実行されないことによって落胆させられるような状況が発生することは防止される。
なお、図60には仮停止が1回行われる例が示されているが、2回以上の仮停止が行われる変動態様があってもよい。
以上のように、上記の各実施の形態および変形例では、所定演出が実行されてから大当り遊技状態に制御されたときと、特別リーチ演出が実行された後所定演出が実行されずに大当り遊技状態に制御されたときとで、異なる遊技価値(具体的には、確変状態になる割合)が付与されるが、遊技価値は遊技者にとって有利な度合等であれば、遊技価値は確変状態に限られない。
確変状態になる割合以外の遊技価値として、一例として、大当り後の時短回数(時短状態における許容変動回数)や、大当り遊技におけるラウンド数、大当り遊技中や大当り遊技終了後に表示される特殊な画像(遊技者に意外感や期待感を与えるような画像、あるいは遊技者が所持する端末装置(携帯端末)で撮影することにより所定のデジタルコンテンツを取得するための2次元コードを示す画像)がある。
また、上記の各実施の形態および変形例では、特別リーチ演出における所定演出示唆画像の数に応じて期待度を異ならせたが、識別情報の候補の画像や所定演出示唆画像のサイズまたは表示順等に応じて期待度を異ならせるようにしてもよい。例えば、大きく表示された識別情報の候補の画像を最終停止表示される可能性が高い画像(図柄)にしたり、遅くに表示される識別情報の候補の画像を最終停止表示される可能性が高い画像(図柄)にしたりしてもよく、特定の所定演出示唆画像が大きく表示されると期待度が高くなったり、特定の所定演出示唆画像が遅くに表示されると期待度が高くなったりするようにしてもよい。
また、上記の各実施の形態および変形例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、変動パターンを決定するときに、所定演出を含む変動パターンや所定演出を含まない変動パターンを選択するようにしたが(図10参照)、すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560が所定演出を実行するか否か決定するとともに決定結果を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信したが、所定演出の有無を演出制御用マイクロコンピュータ100が決定するようにしてもよい。
そのように構成する場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、所定演出の有無の情報を含む変動パターンを選択しない。換言すれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって選択され得る変動パターンには、所定演出の有無に関する情報は含まれない。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信すると、その変動パターンにもとづく可変表示が終了した後大当りになるか否かや、確変状態に移行するか否かや、受信した変動パターンコマンドに応じた変動時間等に応じて、所定演出を実行するか否かと、実行する場合の演出態様(所定演出示唆画像の数および種類)、所定演出で使用するキャラクタの態様(キャラクタの数や種類)を決定する。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りになるか否かや確変状態に移行するか否かを、例えば、受信した表示結果指定コマンド(図15参照)で判定する。
パチンコ遊技機1では、大当り遊技状態が終了したときに演出制御用マイクロコンピュータ100の演出制御用CPU101が図46および図56に示す大当り終了演出処理(ステップS807)を実行することで、演出表示装置9における表示などにより大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知(いわゆるエンディング演出を実行)する。このような大当り遊技状態の終了が報知される期間のうち、少なくとも一部の期間で特別図柄や演出図柄の変動表示を1回または複数回実行できるようにしてもよい。エンディング演出の実行が終了するより前に開始される特別図柄や演出図柄の変動表示を、エンディング中変動ともいう。
この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、図29に示すステップS162の処理に続いて、図63(A)に示すような処理を実行すればよい。図63(A)に示す処理において、CPU56は、大当りの種別が通常大当りまたは突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS163A)。なお、通常大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータによって判定できる。
通常大当りまたは突然確変大当りであれば、CPU56は、図29のステップS163と同様に、通常の大当り終了表示時間(例えば10秒)に対応する表示時間に相当する値を大当り終了表示タイマに設定する(ステップS163B)。このときには、エンディング中変動フラグをリセットする。エンディング中変動フラグは、エンディング演出の実行中における所定期間に特別図柄や演出図柄の変動表示を実行する場合にセットされ、このような所定期間に変動表示を実行しない場合にはリセットされる。
大当りの種別が確変大当りである場合に、CPU56は、大当り終了時間よりも短縮された終了短縮時間(例えば5秒)に対応する表示時間に相当する値を大当り終了表示タイマに設定する(ステップS163D)。このときには、エンディング中変動フラグをセットする(ステップS163E)。また、保留記憶バッファの保存内容をチェックする(ステップS163F)。この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数(ランダムR)の値を読み取り、大当り判定値に一致して大当り遊技状態に制御されることを示すものがあるか否かを判定すればよい。
こうした保留記憶バッファにおける保存内容のチェック結果にもとづいて、CPU56は、エンディング中変動コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS163G)。エンディング中変動コマンドは、エンディング演出の実行中における所定期間に特別図柄や演出図柄の変動表示が実行されることを示す演出制御コマンドである。また、エンディング中変動コマンドでは、ステップS163Fにおける保留記憶バッファの保存内容のチェック結果に応じて、異なるEXTデータが設定されればよい。
ステップS163Eでエンディング中変動フラグがセットされたことにもとづいて、変動パターン設定処理(ステップS301)や特別図柄停止処理(ステップS304)では、例えば図63(B)に示すような各種内容の処理が実行されればよい。例えば変動パターン設定処理では、エンディング中に対応して予め用意された変動パターン種別と変動パターンとを決定する。エンディング中変動が実行される場合には、複数の変動パターンとして、例えば図10に示した変動パターンに加えて、図64(A)に示すような変動パターンPX1−1、変動パターンPX1−2および変動パターンPX1−3を予め用意してもよい。演出図柄の変動パターン種別として、例えば図11に示した変動パターン種別に加えて、図64(B)に示すような変動パターン種別CA1−7、変動パターン種別CB1−4および変動パターン種別CC1−3を予め用意してもよい。CA1−7は、可変表示態様(表示結果)が非リーチ(はずれ)であってエンディング中短縮のときに選択される変動パターン種別であり、CB1−4は、可変表示態様(表示結果)が非確変大当り(通常大当り)または確変大当りであってエンディング中短縮のときに選択される変動パターン種別であり、CC1−3は、可変表示態様(表示結果)が突然確変大当りまたは小当りであってエンディング中短縮のときに選択される変動パターン種別である。
なお、エンディング中短縮用の変動パターン種別CA1−7には変動パターンPX1−1が設定され、変動パターン種別CB1−4には変動パターンPX1−2が設定され、変動パターン種別CC1−3には変動パターンPX1−3が設定されている。変動パターンPX1−1は0.5秒(500ms)の変動時間を有する変動パターンであり、変動パターンPX1−2と変動パターンPX1−3は5秒(5000ms)の変動時間を有する変動パターンである。このように、エンディング中変動が実行されるときには、短時間の変動表示を1回または複数回実行できればよい。例えば、変動パターンPX1−2や変動パターンPX1−3は、図10に示す可変表示結果が「大当り」または「小当り」である場合に対応した変動パターンのいずれと比べても、変動時間が短くなるように設定されている。したがって、大当り遊技状態の終了が報知されている所定期間中に開始された変動表示の表示結果が「大当り」や「小当り」となって大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御される場合には、大当り遊技状態の終了が報知されていない期間に開始された変動表示の表示結果が「大当り」や「小当り」となって大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御される場合よりも、特別図柄や演出図柄の変動時間が短くなる。
なお、エンディング中変動を実行するための変動パターンは、可変表示結果が「大当り」、「小当り」および「はずれ」のいずれであるかにかかわらず変動時間が同一になるように設定されてもよい。あるいは、エンディング中変動が複数回実行される場合に、何回目の変動表示で表示結果が「大当り」になるかに応じて、変動パターンにおける変動時間を異ならせるように設定してもよい。具体的には、エンディング中変動のうち1回目の変動表示で大当りとなる場合には、2回目以降の変動表示で大当りとなる場合よりも変動時間が短くなるように変動パターンが決定されてもよい。あるいは、エンディング中変動のうち1回目の変動表示で大当りとなる場合には、2回目以降の変動表示で大当りとなる場合よりも変動時間が長くなるように変動パターンが決定されてもよい。
変動パターン設定処理(ステップS301)において、CPU56は、エンディング中変動フラグがセットされているか否か確認する。エンディング中変動フラグがセットされていない場合には、図24に示した処理と同様の処理が実行される。エンディング中変動フラグがセットされている場合には、大当りフラグがセットされているか否か確認する。大当りフラグがセットされていない場合には、小当りフラグがセットされているか否か確認する。小当りフラグがセットされていないときは、変動パターン種別CA1−7に決定した後に、変動パターンPX1−1に決定する。大当りフラグがセットされているときには、大当り種別を確認する。そして、大当り種別が通常大当りまたは確変大当りであるときには、変動パターン種別CB1−4に決定した後に、変動パターンPX1−2に決定する。大当り種別が突然確変大当りであるときや、大当りフラグがセットされておらず小当りフラグがセットされているときには、変動パターン種別CC1−3に決定した後に、変動パターンPX1−3に決定する。なお、エンディング中変動を実行する場合に対応した変動パターン種別決定テーブルや変動パターン決定テーブルを設けて、乱数バッファ領域からランダム3(変動パターン種別判定用乱数)やランダム4(変動パターン判定用乱数)を読み出し、選択した変動パターン種別決定テーブルや変動パターン決定テーブルを参照することによって、変動パターン種別や変動パターンを決定すればよい。
特別図柄停止処理(ステップS304)において、CPU56は、エンディング中変動の終了を判定する。一例として、ステップS163Dで設定した終了短縮時間と、ステップS165(図29参照)で大当り終了表示タイマが0になったタイミングから計測した時間との加算値が、ステップS163Bで設定される大当り終了表示時間以上になったときに、エンディング中変動の終了であると判定すればよい。エンディング中変動が終了したときには、エンディング中変動フラグをリセットする。また、エンディング中変動フラグがセットされているときに大当りフラグまたは小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100にエンディング中変動用の当り開始指定コマンドを送信する。また、大当り表示時間タイマにエンディング中変動用の大当り表示時間に相当する値を設定する。エンディング中変動用の大当り表示時間は、ステップS137(図27参照)で設定される時間と同一であってもよいし、これとは異なる時間であってもよい。例えば、エンディング中変動で大当りが発生した場合には、エンディング演出による大当り遊技状態の報知が終了した後に、さらに大当りが発生したことを一定時間が経過するまで報知できるように、大当り終了表示の残り時間などに応じて設定されてもよい。なお、エンディング中変動で小当りが発生した場合には、小当り表示時間タイマにエンディング中変動用の小当り表示時間に相当する値を設定すればよい。
エンディング中変動の終了を判定する他の一例として、特別図柄などの変動回数が所定回数に達したときに、エンディング中変動の終了であると判定してもよい。具体的には、図63(F)のステップS163Fで保留記憶バッファの保存内容をチェックした結果にもとづいて、エンディング中変動として実行する変動表示の回数を設定する。あるいは、保留記憶バッファのチェック結果にかかわらず所定回数(例えば「1」)を設定してもよい。その後、特別図柄停止処理が実行されるごとに変動表示のカウント値を1加算して、設定した変動表示回数に達したときに、エンディング中変動フラグをリセットする。この場合、エンディング中変動フラグをリセットしたときに未だエンディング演出が終了していないことがある(例えば、はずれの変動表示が1回実行されたときにエンディング中変動の終了であると判定された場合など)。このようにエンディング演出が終了していないときでも、エンディング中変動フラグがリセットされていれば、次回の変動表示をエンディング中変動ではない通常変動として変動パターンなどを決定し、エンディング演出が終了するまでは演出図柄を縮小表示すればよい。そして、変動表示の実行中にエンディング演出(大当り遊技状態の終了報知)が終了した場合には、演出図柄を通常表示に戻して変動表示を途中から遊技者が視認可能または視認しやすい態様にすればよい。
演出制御用マイクロコンピュータ100において、演出制御用CPU101は、ステップS884(図56参照)で大当り終了画面を表示するときに、大当り終了画面を複数種類のうちのいずれかに決定してもよい。具体的には、演出制御用CPU101は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信したエンディング中変動コマンドの有無や内容に応じて大当り終了画面の表示態様を決定する。
図65(A)は、大当り終了画面の決定例を示す説明図である。図65(A)に示す例では、大当り終了画面が終了画面ESAと終了画面ESBのうちのいずれかに決定される。終了画面ESAと終了画面ESBとでは、例えば表示されるキャラクタ、背景画像の色彩もしくは模様、メッセージを示す文字画像の内容もしくは表示色もしくは大きさもしくは表示時間といった、演出画像の表示の一部または全部を異ならせることにより、表示態様を異ならせていればよい。なお、大当り終了画面の表示態様に限定されず、スピーカ27R,27Lによる効果音や音声の出力態様、演出用の発光体による点灯態様といった、演出用部品による演出動作態様を異ならせればよい。
図65(A)に示すように、エンディング中変動コマンドの受信がない場合や大当り保留なしのエンディング中変動コマンドを受信した場合には、高い割合で終了画面ESAに決定され、低い割合で終了画面ESBに決定される。大当り保留ありのエンディング中変動コマンドを受信した場合には、高い割合で終了画面ESBに決定され、低い割合で終了画面ESAに決定される。したがって、終了画面ESBが大当り終了画面として表示されたときには、終了画面ESAが表示されたときよりも保留記憶に基づいて大当りが発生する期待感が高められる。
大当り終了画面は、非確変大当り(通常大当り)であるか確変大当りであるかにかかわらず図65(A)に示すような割合で決定されてもよいし、非確変大当り(通常大当り)であるか確変大当りであるかに応じて異なる終了画面に決定されてもよい。具体的には、通常大当りの場合には、確変大当りの場合とは異なる終了画面ES0に決定される。一方、確変大当りの場合には、図65(A)に示すようなエンディング中変動コマンドの有無や内容に応じた割合で、終了画面ESAと終了画面ESBのいずれかに決定されてもよい。
また、大当り終了演出時間が経過していないときには(図56のステップS886でN)、エンディング中変動を実行するために、演出制御用CPU101は、図65(B)に示すような処理を実行すればよい。すなわち、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS886A)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS886B)。そして、演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS823)。ステップS823では、図51と同様に表示結果指定コマンドに応じて演出図柄の表示結果を決定すればよい。次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の縮小変動を開始させる(ステップS886D)。
このように、大当り終了演出時間が経過していないときにエンディング中変動となる演出図柄の変動表示を実行するときには、演出図柄を縮小して変動させることで、遊技者が視認困難な態様で可変表示が行われればよい。なお、エンディング中変動では、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動や第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動が実行される一方で、演出表示装置9での演出図柄の変動は実行されないようにしてもよい。あるいは、演出図柄の変動として、遊技者が視認不可能な態様(例えば、演出表示装置9での1画素のみ)で可変表示が行われてもよい。
演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがリセットされていれば(ステップS886AのN)、確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS886E)。確定コマンド受信フラグがセットされていれば、演出図柄の表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行い(ステップS886F)、確定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS886G)。次いで、演出制御用CPU101は、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS886H)。
大当りまたは小当りとすることに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS886I)。こうして、エンディング中変動において大当りや小当りとなった場合には、大当り遊技状態の終了を報知するエンディング演出が終了した後に大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御することが報知される。
図66は、大当りの種別が通常大当りまたは突然確変大当りに対応した大当り遊技状態の前後における演出動作例を示すタイミング図である。図66に示す例では、まず、特別図柄や演出図柄の表示結果(停止図柄)として大当り図柄が導出表示されたことにもとづいて、タイミングT01で大当り開始指定コマンドが主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御基板80の演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(図27のステップS135参照)。演出制御用マイクロコンピュータ100の演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンドを受信したことにもとづいて遊技開始画面を演出表示装置9に表示(大当り表示)する制御を行う(図55のステップS872参照)。そして、遊技開始画面の表示時間(大当り表示時間)が経過してタイミングT02に達すると、大入賞口を開放する制御により第1ラウンドを開始することに対応して、大入賞口開放中の表示を示す大入賞口開放中指定コマンドが送信される。演出制御用CPU101は、受信した大入賞口開放中指定コマンドにもとづいて演出表示装置9におけるラウンド数の表示制御等を行う(図46のステップS806参照)。こうして、大当り中表示が行われる。
大当り遊技状態における最終ラウンドとなる第15ラウンドが終了するタイミングT03では、大当り終了指定コマンドが主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御基板80の演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(図29のステップS162参照)。このとき、大当りの種別が通常大当りまたは突然確変大当りに対応して、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、大当り終了表示時間(例えば10秒)に相当する値を大当り終了表示タイマに設定する(図63(A)のステップS163B)。演出制御用マイクロコンピュータ100では、演出制御用CPU101が大当り終了表示時間に相当する値を大当り終了演出タイマに設定する(図56のステップS883参照)。このように、主基板31でCPU56が大当り終了表示タイマに設定する値と、演出制御基板80で演出制御用CPU101が大当り終了演出タイマに設定する値とが同一になることから、大当り終了表示が行われて大当り遊技状態の終了が報知される期間では、特別図柄や演出図柄の変動表示が開始されずに待機する。その後、タイミングT03から大当り終了表示時間が経過したタイミングT04に達したときに、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新することで(図29のステップS174参照)、特別図柄や演出図柄の新たな変動表示が実行可能となる。
図67は、大当りの種別が確変大当りに対応した大当り遊技状態の前後における演出動作例を示すタイミング図である。図67に示す例では、タイミングT03で大当り終了指定コマンドが送信されるときに、大当りの種別が確変大当りに対応して、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、大当り終了表示時間よりも短縮された終了短縮時間(例えば5秒)に相当する値を大当り終了表示タイマに設定する(図63(A)のステップS163D参照)。演出制御用マイクロコンピュータ100では、大当り終了表示時間に相当する値が大当り終了演出タイマに設定される。この場合、主基板31でCPU56が大当り終了表示タイマに設定する値は、演出制御基板80で演出制御用CPU101が大当り終了演出タイマに設定する値よりも小さくなる。したがって、大当り終了表示により大当り遊技状態の終了が報知されている期間中に、大当り終了表示タイマがタイムアウトして、特別図柄や演出図柄の変動表示が実行可能となる。こうして、エンディング中変動となる特別図柄や演出図柄の変動表示が実行される。
エンディング中変動が実行されるときには、変動パターンにおける変動時間が通常よりも短い時間に設定される。また、演出図柄の変動は、遊技者が視認困難または視認不可能な態様で実行される。具体的には、図69(A)に示すように、大当り遊技状態が終了することを報知する大当り終了画面を表示する。このときには、例えば図69(B)および(C)に示すように、所定のデモ画面やロゴマーク画面を表示してもよい。こうした大当り終了画面の表示中に遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、終了短縮時間が経過したことにもとづいて保留されている特別図柄の変動表示を開始させる。この特別図柄の変動表示に同期して、演出表示装置9では演出図柄の変動表示が「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L,9C,9Rにて実行される。
そして、エンディング中変動にて大当りとなる場合には、図69(D)に示すように、大当り終了表示後に演出表示装置9で大当り図柄となる停止図柄を導出表示するように切り替えて表示する。こうして再び大当り遊技状態に制御されることに対応して、図69(E)に示すような遊技開始画面の表示が行われることで、大当り遊技状態に制御されることが報知される。
このように、大当り遊技状態の終了後に大当り終了画面の表示中といった大当り終了の報知が行われている所定期間中に特別図柄や演出図柄の変動表示を開始させる。演出図柄については、遊技者が視認困難または視認不可能な態様で変動表示を実行する。エンディング中変動を実行するための変動パターンにおける変動時間は短い時間に設定されていることから、大当りとなる場合には、大当り終了表示後に大当り図柄が停止表示された状態に切り替えることができる。こうして、大当り遊技状態の終了後に続けて突然に大当りが発生するという遊技の意外性を高めるとともに、大当り遊技状態が終了した後に1回目の変動表示で大当りが発生したような印象を遊技者に与えて、遊技の興趣を向上させることができる。なお、エンディング中変動で大当りとなる場合には、変動時間の大部分で大当り図柄となる演出図柄を停止表示(仮停止表示)させることで、変動表示をみせることなく大当り図柄が停止表示された状態に切り替わるようにしてもよい。また、エンディング変動用の大当り表示時間(図63(B)参照)を、大当り終了表示後に大当り図柄が停止表示された状態に切り替えられるように設定すればよい。
大当り終了表示タイマに終了短縮時間を設定するときには(図63(A)のステップS163D)、例えば5秒といった予め定められた一定時間に相当する値が設定されてもよいし、エンディング中変動を実行するための所要時間をCPU56が特定して、その特定結果に応じて異なる時間に相当する値が設定されてもよい。
一例として、CPU56は、第2保留記憶数を確認して、第2特別図柄の変動表示が実行される回数に応じて異なる終了短縮時間に相当する値を調整して大当り終了表示タイマに設定してもよい。具体的には、変動パターンPX1−1における変動時間が500ミリ秒であり、特別図柄の停止表示時間(確定表示時間)も500ミリ秒である場合には、第2保留記憶数が1増加するごとに終了短縮時間が1秒短くなるように設定してもよい。これにより、大当り遊技状態が終了するときに保留記憶されている第2特別図柄の変動表示がすべてはずれとなる場合に、大当り終了の報知が完了するタイミングと、第2保留記憶数に対応した回数の第2特別図柄の変動表示が終了するタイミングとを合致させることができる。一方、大当りとなる場合の変動パターンPX1−2における変動時間は変動パターンPX1−1よりも長くなるように設定されていることから、大当り終了の報知後に大当り図柄となる演出図柄を停止表示(仮停止表示)した状態に切り替えて、大当り遊技状態に制御されることを遊技者に認識させやすくなる。
他の一例として、CPU56は、第2保留記憶バッファの保存内容をチェックして、大当り判定値に一致する大当り判定用乱数(ランダムR)が格納されている保存領域に応じて、異なる終了短縮時間に相当する値を調整して大当り表示タイマに設定してもよい。具体的には、第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている大当り判定用乱数が大当り判定値と一致した場合には、終了短縮時間を大当り終了表示時間よりも5秒短い時間に設定する。また、第2保留記憶数=1に対応する保存領域には大当り判定値と一致しない大当り判定用乱数が格納され、第2保留記憶数=2に対応する保存領域に大当り判定値と一致する大当り判定用乱数が格納されている場合には、終了短縮時間を大当り終了表示時間よりも6秒短い時間に設定する。以後、大当り判定値と一致する大当り判定用乱数が格納されている保存領域の第2保留記憶数が1増加するごとに終了短縮時間が1秒短くなるように設定してもよい。これにより、大当り終了の報知が完了するタイミングと、エンディング中変動において大当り図柄となる演出図柄が停止表示されるタイミングとを合致させることができる。
図68に示す例では、大当り遊技状態の終了後に開始される1回目の変動表示で大当りが発生する。この場合、終了短縮時間を大当り終了表示時間よりも5秒短い時間に設定する。エンディング中変動における大当りに対応した変動パターンPX1−2の変動時間は5秒(5000ms)に設定されていることから、大当り終了演出時間が経過して大当り終了演出タイマがタイムアウトするタイミングT04にて、変動表示も終了して停止図柄を導出表示することができる。
こうして、大当り遊技状態の終了を報知する所定期間中に特別図柄や演出図柄の変動表示を実行する。その所定期間中に開始された変動表示の表示結果が大当りとなって大当り遊技状態に制御されるときには、大当り遊技状態の終了が報知された後に、大当り遊技状態に制御されることを報知する大当り表示などが行われる。これにより、大当り遊技状態に制御される意外性を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
また、CPU56が大当り終了表示タイマに通常の大当り終了表示時間(例えば10秒)に相当する値を設定したときには、その大当り終了表示時間に対応する大当り終了演出時間が経過するまで大当り遊技状態の終了を報知するエンディング演出が実行される。その一方で、CPU56が大当り終了表示タイマに大当り終了表示時間よりも短縮された終了短縮時間(例えば5秒)に相当する値を設定したときには、その終了短縮時間および終了短縮時間が終了してからエンディング中変動が行われる期間にわたり大当り終了演出時間が経過するまでエンディング演出が実行される。そして、エンディング中変動で大当りとなって大当り遊技状態に制御されるときには、大当り遊技状態の終了が報知された後に、大当り遊技状態に制御されることを報知する大当り表示などが行われる。これにより、大当り遊技状態に制御される意外性を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
エンディング中変動が実行されるときには、演出図柄を遊技者が視認困難または視認不可能な態様で変動表示させる。これにより、大当り遊技状態の終了が報知されているときに変動表示が実行されることを遊技者が認識困難にして、大当り遊技状態に制御される意外性を高めることができる。
エンディング中変動にもとづいて大当り遊技状態に制御されるときには、エンディング中変動以外の変動表示にもとづいて大当り遊技状態に制御されるときに比べて短い変動時間となるように、変動パターンが決定される。これにより、エンディング中変動にもとづいて大当り遊技状態に制御されることを報知するときに、エンディング演出が終了しても大当り遊技状態に制御されることが報知されずに間延びすることを防止できる。
例えば図68に示すように、終了短縮時間とエンディング中変動における変動時間とを加算した時間が、大当り終了画面の表示といった大当り終了演出により大当り遊技状態の終了を報知する時間となるように設定してもよい。これにより、大当り遊技状態の終了を報知した後に再び大当り遊技状態に制御されることを直ちに報知して、大当り遊技状態に制御される意外性を高めることができる。
大当りの種別が通常大当りであった場合には、大当り終了処理(ステップS307)のステップS168(図29参照)で時短回数カウンタに100回がセットされる。そして、特別図柄の変動終了に対応して特別図柄停止処理(ステップS304)のステップS143B(図27参照)で1減算された時短回数カウンタの値が0になった場合には、ステップS145で時短フラグがリセットされる。このように、大当りの種別が通常大当りであり時短状態などの特別遊技状態における特別図柄の変動可能回数として所定の上限値が定められている場合には、大当り終了表示タイマに通常の大当り終了表示時間に相当する値を設定して、エンディング中変動が実行されないように設定(制限)する。エンディング中変動では、遊技者が視認不可能または視認困難な態様で特別図柄や飾り図柄の可変表示が行われる。仮に、大当りの種別が通常大当りであった場合にエンディング中変動を実行してしまうと、その実行回数に対応して時短回数カウンタの値が減算されてしまい、時短状態における特別図柄の変動可能回数が正常な上限値よりも減少する異常が発生したと誤認され、遊技者に不信感を与えるおそれがある。これに対して、大当りの種別が通常大当りであった場合には、エンディング中変動が実行されないように設定(制限)することで、特別遊技状態における特別図柄の残り変動回数が不正に減少したとの不信感を与えることがない。
エンディング演出で大当り終了画面を表示するときには、エンディング中変動コマンドの有無や内容に応じて、図65(A)に示すような終了画面ESAと終了画面ESBとのうちのいずれかに決定する。こうしてエンディング演出において大当り遊技状態が終了することの報知態様を、エンディング中変動にもとづいて大当り遊技状態に制御されるか否かに応じて異なる割合で複数態様のいずれかに決定する。これにより、大当り遊技状態が終了することの報知に対して、より遊技者を注目させて遊技の興趣を向上させることができる。
図10に示すように、変動パターンPB1−7および変動パターンPB1−8は特別リーチ演出を含むリーチ変動パターンである。ただし、変動パターンPB1−7は所定演出を含まない一方で、変動パターンPB1−8は所定演出を含んでいる。変動パターンPB1−7にもとづいて所定演出なしの演出図柄変動が行われて大当りの最終停止図柄が導出表示される場合には、変動パターンPB1−8にもとづいて所定演出が実行される場合に所定演出示唆画像が停止表示されるまでの期間よりも短い期間で最終停止図柄が導出表示されてもよい。
例えば図70(A)に示すように、所定演出なしの場合に対応した変動パターンPB1−7では、特別リーチ演出が実行された後のタイミングT21にて最終停止図柄が導出表示されて可変表示が終了する。一方、図70(B)に示すように、所定演出ありの場合に対応した変動パターンPB1−8では、特別リーチ演出が実行されてタイミングT21に達しても、いまだ所定演出示唆画像(キャラクタ図柄)が停止表示されずに特別リーチ演出が実行されている。その後、タイミングT22にて所定演出示唆画像が停止表示されてから、所定演出が実行される。そして、タイミングT23にて最終停止図柄が導出表示されて可変表示が終了する。図70(A)および(B)に示すような演出の実行タイミングは、変動パターンPB1−7や変動パターンPB1−8に応じて予め用意されたプロセステーブルを構成するデータ(プロセスタイマ判定値、表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの一部または全部)の記載などにより、予め設定されていればよい。
このように、特別リーチ演出の実行が開始されてから所定演出が実行されずに大当りの最終停止図柄が導出表示されるまでの期間は、特別リーチ演出の実行が開始されてから所定演出が実行される場合に所定演出示唆画像が停止表示されるまでの期間よりも短くなる。それにより、特定表示結果となる大当りの最終停止図柄が導出表示される意外性を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
図1に示すパチンコ遊技機1において、打球供給皿3を構成する部材の所定位置には、遊技者により操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120には、遊技者が押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。なお、操作ボタン120は、遊技者による押圧操作が可能な押しボタンスイッチが設けられているだけでなく、遊技者による回転操作が可能なダイヤルも設けられていればよい。遊技者は、ダイヤルを回転操作することによって、所定の選択(例えば演出の選択)を行うことができる。
操作ボタン120に対する所定の指示操作(押圧操作や回転操作など)が行われると、その検出結果を示す信号が図3に示す入力ポート107を介して、演出制御用CPU101に入力される。このようにして、パチンコ遊技機1の遊技者による指示入力を受け付ける。演出制御用CPU101は、遊技者による指示入力を受け付けると、例えば演出表示装置9における演出画像の表示といった、各種の演出装置を用いた各種演出を実行するための演出動作制御を行う。
パチンコ遊技機1では、例えば、演出図柄を可変表示中の所定期間などにおいて、可変表示の表示結果が大当りとなって大当り遊技状態に制御される可能性を示唆する予告演出が実行されることがある。予告演出は、例えば所定の演出画像を演出表示装置9の表示画面に表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力などのように、演出図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、演出図柄の可変表示態様がリーチ態様となる可能性があることや、可変表示の表示結果が大当りとなる可能性が高いスーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示の表示結果が大当りとなる可能性があることなどを、遊技者に予め告知するための演出であればよい。
予告演出における演出動作としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターン(予告パターンともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれの予告演出における演出態様に応じて、可変表示の表示結果が大当りとなる可能性(大当り信頼度あるいは大当り期待度ともいう)が異なる。すなわち、複数種類の予告演出のいずれが実行されるかに応じて、大当りとなる可能性が異なることを示唆できる。
予告演出のうちには、先読み予告演出(先読み予告ともいう)となるものが含まれている。先読み予告演出は、表示結果が大当りとなる可能性などが予告される対象(予告対象)となる可変表示が実行されるより前に、演出態様に応じて大当りとなる可能性などを予告する予告演出である。特に、複数回の可変表示にわたり連続して予告する先読み予告演出は、連続予告演出ともいう。先読み予告演出では、予告対象となる可変表示が開始されるより前に、始動入賞の発生により抽出された乱数の値などに基づいて、可変表示の表示結果が大当りとなる可能性などを予告するための演出動作が開始される。先読み予告演出との対比において、予告対象となる可変表示が開始された後に実行が開始される予告演出は、単独予告演出(単独予告ともいう、また、変動中予告演出ともいう)と称される。
以下では、予告対象になる可変表示に対する始動入賞が発生したタイミングで直ちに実行される「保留球変化」の態様の先読み予告演出(保留変化予告演出)が実行される場合を説明する。また、変動中予告演出として、操作ボタン120に対する遊技者の指示入力(押圧操作など)を伴う「ボタン予告」の態様の予告演出(ボタン予告演出)が実行される場合を説明する。保留変化予告演出やボタン予告演出では、まず操作ボタン120による指示入力(押圧操作など)を示唆するボタン操作示唆表示が行われる。このときには、操作ボタン120に対する操作を有効に受け付ける操作有効期間となる。操作有効期間において、操作ボタン120に対する所定の指示入力(例えば押圧操作や回転操作)が検出されたことにもとづいて、ボタン操作示唆表示を特定表示(大当りとなる可能性を示唆する表示など)に変更する演出が実行される。なお、「保留球変化」の態様の先読み予告演出にかぎらず、予告対象となる可変表示に対する始動入賞が発生した後に開始される可変表示から演出を開始し、その予告演出の対象となる可変表示が実行される以前の複数回の可変表示にわたって実行される先読み予告演出を実行可能に構成してもよい。
CPU56は、始動入賞口(図1に示す第1始動入賞口13もしくは第2始動入賞口14)に入賞した遊技球が検出された始動入賞時に、入賞時演出処理(図21参照)を実行することにより、図19に示すステップS214A,S214Bで抽出された数値データ(例えば大当り判定用乱数となるランダムRなど)を用いて、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)の値がいずれの判定値の範囲になるかを判定する。そして、入賞時判定結果指定コマンドとして、大当りや小当りとなることに加え大当りの種別を指定する図柄指定コマンドと、変動パターン種別判定用乱数の値を判定した結果として判定値の範囲を指定する変動カテゴリコマンドとを、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御が行われてもよい。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄指定コマンドに設定されている値にもとづいて、表示結果が大当りや小当りとなるか否かや、大当りの種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドにもとづいて、変動パターン種別判定用乱数の値が所定の判定値となる場合には変動パターン種別を認識できればよい。
このように、図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。以下、図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとを総称して入賞時判定結果指定コマンドということがある。
ここで、始動入賞時に入賞時判定を行ったときと実際に変動表示を開始するときとでは必ずしも合算保留記憶数などの保留記憶数が同じであるとは限らない。一方、保留記憶数にかかわらず共通の判定値が所定の変動パターン種別に割り当てられていれば、入賞時判定結果と実際に実行される変動表示の変動パターン種別とで不整合が生じない。そこで、こうした共通の判定値が割り当てられた変動パターン種別になると入賞時判定された変動表示に対して先読み予告演出が実行されればよい。なお、共通の判定値が割り当てられた変動パターン種別になると判定した場合にのみ、変動カテゴリコマンドを送信し、それ以外の変動パターン種別になると判定した場合には変動カテゴリコマンドを送信しないようにしてもよい。また、共通の判定値が割り当てられた変動パターン種別以外になると入賞時判定された場合には、変動パターン種別を特定不能であることを示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。
なお、時短状態(高ベース状態)であるときに第1始動入賞口13への始動入賞が発生した場合や、大当り遊技中に第1始動入賞口13への始動入賞が発生した場合には、入賞時判定の処理が実行されず、入賞時判定結果指定コマンドが送信されないようにしてもよい。
CPU56が変動パターン設定処理(ステップS301)で変動パターンを決定するときには、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)を用いて変動パターン種別を決定し、続いて、変動パターン判定用乱数(ランダム4)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれか1の変動パターンに決定する。変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、演出制御プロセス処理(ステップS705)を実行するごとに図71(A)に示す先読み予告演出決定処理を実行して、先読み予告演出を実行するか否かの決定や、先読み予告演出における演出態様の決定ができればよい。先読み予告演出決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、始動入賞時に主基板31から送信される演出制御コマンドについて、新たな受信があったか否かを確認する(ステップS401)。
主基板31から受信された演出制御コマンドはコマンド受信バッファに格納された後、演出制御用CPU101がコマンド解析処理(ステップS704)を実行して、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。このとき、受信した演出制御コマンドが図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信したコマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたRAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域の空いている最初の格納領域に格納する。演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に1セットの図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドが新たに格納されていれば、新たなコマンドの受信があったと判定すればよい。
新たな始動入賞時のコマンドの受信があった場合には(ステップS401のY)、演出制御用CPU101は、先読み予告演出の実行を許容する条件として予め定められた先読み予告許容条件が成立したか否かを判定する(ステップS402)。先読み予告許容条件は、例えば入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンド)を欠落なく順番通りに矛盾(不整合)なく正常に受信できた場合に、成立すればよい。また、このような場合でも、予告対象となる可変表示より前に表示結果が大当りや小当りとなることを指定する図柄指定コマンドが格納されていれば、先読み予告許容条件が成立しないようにしてもよい。あるいは、大当り遊技中であるか否かを確認し、大当り遊技中であれば、先読み予告許容条件が成立しないようにしてもよい。大当り遊技中であるか否かは、例えば、演出制御プロセスフラグの値が大当り表示処理〜大当り終了演出処理を示す値(具体的には、5〜7)となっているか否かを確認することによって判定できる。
先読み予告許容条件が成立していれば(ステップS402のY)、演出制御用CPU101は、先読み予告演出を実行するか否かという先読み予告の有無と、先読み予告演出を実行する場合における演出態様とを決定する(ステップS403)。例えば、先読み予告の有無や演出態様を決定するための先読み予告決定用乱数を抽出し、受信した変動カテゴリコマンドにもとづいて、抽出した先読み予告決定用乱数の値が所定の先読み予告振分テーブルに含まれるいずれの判定値と合致するかを判定することによって、先読み予告の有無と演出態様とを決定する。
図71(B)は、ステップS403の処理による決定内容の具体例を示している。図71(B)に示す例では、変動カテゴリコマンドによって変動パターン種別の入賞時判定結果として「非リーチはずれ」、「スーパーリーチ」または「大当り」のいずれかの判定結果が示されてる場合に、先読み予告演出が実行される場合がある。図71(B)に示す例では、入賞時判定結果が「非リーチはずれ」である場合に、先読み予告演出を実行しない「予告なし」に決定される割合が最も高く、「保留球変化」の態様が「変化B」に決定される割合は「変化A」に決定される割合よりも低い。また、「変化C」には決定されることがない。一方、入賞時判定結果が「スーパーリーチ」である場合には、「変化B」に決定される割合が「変化A」や「予告なし」に決定される割合よりも高くなる。しかしながら、「変化C」には決定されることがない。入賞時判定結果が「大当り」である場合には、「変化C」に決定される割合が最も高く、「変化B」に決定される割合は「変化A」や「予告なし」に決定される割合よりも高い。
このような設定により、「保留球変化」の態様が「変化B」である場合には、「変化A」や「予告なし」である場合に比べて、大当りとなる期待度(大当り信頼度)や演出図柄の可変表示態様がリーチ態様となってスーパーリーチによるリーチ演出が実行される期待度が高くなる。また、「保留球変化」の態様が「変化C」である場合には、大当りになることが確定する。
次いで、演出制御用CPU101は、先読み予告演出を実行しない「予告なし」に決定したか否かを確認する(ステップS404)。先読み予告演出を実行しないことに決定した場合には、ステップS405に移行する。先読み予告演出を実行することに決定した場合には、ステップS406に移行する。
ステップS405において、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部18cや第2保留記憶表示部18dにおいて通常態様の保留表示を1つ増加させる。例えば、第1始動入賞口13への始動入賞が発生した場合には、第1保留記憶表示部18cにおける保留表示として赤色の丸形表示(第1通常保留表示ともいう)を1つ増加させ、第2始動入賞口14への始動入賞が発生した場合には、第2保留記憶表示部18dにおける保留表示として青色の丸形表示(第2通常保留表示ともいう)を1つ増加させる。
ステップS606において、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部18cや第2保留記憶表示部18dにおいて「保留球変化」の態様となるボタン保留表示を1つ増加させて、保留変化予告演出となる先読み予告演出の実行を開始させる。保留変化予告演出を実行する場合には、操作ボタン120に対する所定の指示入力(例えば押圧操作)を促す態様のボタン保留表示(例えば操作ボタン120の形状を模した態様の保留表示)を1つ増加させ、その後、操作ボタン120に対する指示入力が検出されたことにもとづいてボタン保留表示を特殊保留表示に変更させる。操作ボタン120に対する指示入力としては、例えば操作ボタン120の押圧操作を1回行う単発操作であってもよいし、押圧操作を複数回(例えば10回)連続して行う連打操作であってもよいし、押圧操作を所定期間(例えば2秒間)継続して行う継続操作であってもよい。また、ボタン保留表示の態様に応じて、操作ボタン120に対する指示入力の態様を異ならせてもよい。
例えば、第1始動入賞口13への始動入賞が発生したときに先読み予告演出を開始する場合であれば、第1保留記憶表示部18cにおける赤色のボタン保留表示(第1ボタン保留表示ともいう)を1つ増加させ、その後、操作ボタン120に対する指示入力を検出したことにもとづいて第1ボタン保留表示を赤色の特殊保留表示(第1特殊保留表示ともいう)に変更する。また、例えば、第2始動入賞口14への始動入賞が発生したときに先読み予告演出を開始する場合であれば、第2保留記憶表示部18dにおける青色のボタン保留表示(第2ボタン保留表示ともいう)を1つ増加させ、その後、操作ボタン120による操作を検出したことにもとづいて第2ボタン保留表示を青色の特殊保留表示(第2特殊保留表示ともいう)に変更する。
図71(C)は、ボタン保留表示を変更した後の特殊保留表示について、「保留球変化」の態様に応じた演出態様(操作後演出態様)の設定例を示している。図71(C)に示す例では、「保留球変化」の態様が「変化A」である場合に、特殊保留表示として操作後演出態様が「?」の文字を含む丸形表示の保留表示が行われる。「保留球変化」の態様が「変化B」である場合には、特殊保留表示として操作後演出態様が「熱」の文字を含む丸形表示の保留表示が行われる。「保留球変化」の態様が「変化C」である場合には、特殊保留表示として操作後演出態様が「当」の文字を含む丸形表示の保留表示が行われる。なお、「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出として、星形表示の保留表示を行ったり、金色の保留表示を行ったり、ハート形の保留表示を行ったり、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせた保留表示を行ったりするなど、複数種類の態様の演出を実行可能に構成し、いずれの演出態様であるかに応じて大当りに対する期待度(信頼度)を異ならせるようにすればよい。
以上のように、ステップS606の処理が実行されることによって、「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出を実行すると決定された場合に、始動入賞が発生し始動入賞時のコマンドを受信したタイミングで直ちに「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出が開始される。
また、図48に示した演出図柄変動開始処理(ステップS802)に代えて、図72に示すような処理が実行されてもよい。この場合、演出制御用CPU101は、図48に示した処理に加えて、変動中予告演出となる「ボタン予告」の態様の予告演出(ボタン予告演出)を実行するための決定を行う変動中予告決定処理を実行する(ステップS820C)。そして、変動中予告決定処理を実行すると、その後、ステップS821の処理に移行する。なお、ステップS831の処理では、変動パターンに応じたプロセステーブルなどとともに、予告演出に応じたプロセステーブルが選択されてもよい。
図73(A)は、変動中予告決定処理(ステップS820)を示すフローチャートである。変動中予告決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出図柄の停止図柄を特定する(ステップS651)。演出図柄の停止図柄には、はずれとなる場合の「はずれ図柄」と、大当りとなる場合の「大当り図柄」と、小当りとなる場合の「小当り図柄」とがあればよい。こうした停止図柄の特定結果に応じて、演出制御用CPU101は、ボタン予告演出を実行するか否かというボタン予告演出の有無と、ボタン予告演出を実行する場合における演出態様とを決定する(ステップS652)。例えば、ボタン予告演出の有無や演出態様を決定するためのボタン予告決定用の乱数を抽出し、停止図柄の特定結果にもとづいて、抽出したボタン予告決定用乱数の値が所定のボタン予告振分テーブルに含まれるいずれかの判定値と合致するかを判定することによって、ボタン予告演出の有無と演出態様とを決定する。
図73(B)は、ステップS651の処理により決定決定の具体例を示している。図73(B)に示す例では、停止図柄が「はずれ図柄」である場合に、ボタン予告演出を実行しない「予告なし」に決定される割合が最も高く、ボタン予告演出の態様が「予告B」に決定される割合は「予告A」に決定される割合よりも低く、「予告C」に決定される割合は「予告B」に決定される割合よりもさらに低い。停止図柄が「大当り図柄」(または「小当り図柄」)である場合には、ボタン予告演出の態様が「予告C」に決定される割合が最も高く、「予告B」に決定される割合は「予告A」や「予告なし」に決定される割合よりも高い。
このような設定により、ボタン予告演出が実行された場合には、実行されない場合よりも大当りや小当りに対する期待度(信頼度)が高くなる。また、ボタン予告演出の態様が「予告C」である場合には、「予告B」である場合に比べて大当りや小当りに対する期待度(信頼度)が高く、「予告B」である場合には、「予告A」である場合に比べて大当りや小当りに対する期待度(信頼度)が高くなる。
ボタン予告演出を実行する場合には、まず、操作ボタン120に対する所定の指示入力(例えば押圧操作)を促す態様の演出画像が演出表示装置9に表示(操作促進表示)され、その後、操作ボタン120に対する指示入力が検出されたことにもとづいて、操作促進表示を特殊表示(大当りとなる可能性を示唆する表示)に変更する演出が実行される。操作ボタン120に対する指示入力の態様は、「保留球変化」の態様で先読み予告演出が実行される場合と同様の態様であってもよいし、「保留球変化」の態様で先読み予告演出が実行される場合とは異なる態様であってもよい。
図73(C)は、操作促進表示を変更した後の特殊表示について、ボタン予告演出の態様に応じた演出態様(操作後演出態様)の設定例を示している。図73(C)に示す例では、ボタン予告演出の態様が「予告A」である場合に、特殊表示として操作後演出態様が「…」のメッセージを含む演出画像(文字画像など)の表示が行われる。ボタン予告演出の態様が「予告B」である場合には、特殊表示として操作後演出態様が「チャンス」のメッセージを含む演出画像の表示が行われる。ボタン予告演出の態様が「予告C」である場合には、特殊表示として操作後演出態様が「激アツ」のメッセージを含む演出画像の表示が行われる。その他、複数態様の演出を実行可能に構成して、いずれの演出態様であるかに応じて大当りに対する期待度(信頼度)を異ならせるようにすればよい。
図72に示すような演出図柄変動開始処理が実行される場合には、図53に示した演出図柄変動中処理(ステップS803)に代えて、図74に示すような処理が実行されてもよい。図74に示す演出図柄変動中処理のうち、ステップS841〜S849およびステップS851〜S853の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
図74に示す処理では、ステップS848で連続演出実行中フラグがセットされていない場合や、ステップS849で連続予告演出を実行した後に、操作時演出制御処理を実行してから(ステップS850)、ステップS851の処理に移行する。
図75は、操作時演出制御処理(ステップS850)を示すフローチャートである。図75に示す操作時演出制御処理において、演出制御用CPU101は、予告演出を実行するための設定があるか否かを確認する(ステップS551)。例えば、ステップS406でボタン保留表示が開始されたか否かや、ステップS831で予告演出に応じたプロセステーブルが選択されたか否かを確認し、いずれかが行われていれば予告演出を実行するための設定があると判定することができる。
予告演出を実行するための設定がなければ(ステップS551のN)、操作時演出制御処理を終了する。予告演出を実行するための設定がある場合には(ステップS551のY)、操作有効期間の開始タイミングであるか否かを確認する(ステップS552)。例えば、演出図柄の可変表示中にステップS406でボタン保留表示が開始された後、ステップS552が最初に実行されたときには、操作有効期間の開始タイミングであると判定すればよい。また、ステップS831で選択されたボタン予告演出用のプロセステーブルにもとづいて、操作有効期間の開始タイミングであるか否かを判定すればよい。
操作有効期間の開始タイミングであれば(ステップS552のY)、ステップS553に移行し、演出制御用CPU101は、すでに操作有効期間の設定があるか否かを確認する。例えば、ボタン保留表示の開始にもとづいてステップS553の処理が実行されたときに、ステップS831で選択されたプロセステーブルによりボタン予告演出を実行するための操作有効期間が開始されている場合には、操作有効期間の設定があると判定すればよい。また、ステップS831で選択されたボタン予告演出用のプロセステーブルにもとづいてステップS553の処理が実行されたときに、ボタン保留表示が特殊保留表示へと変更されずに第1保留記憶表示部18cや第2保留記憶表示部18dに表示されている場合には、操作有効期間の設定があると判定すればよい。
操作有効期間の設定がない場合には(ステップS553のN)、ステップS552で開始タイミングと判定された予告演出に対応する操作有効期間を開始させる(ステップS554)。操作有効期間の設定がある場合には(ステップS553のY)、「保留球変化」の先読み予告演出とボタン予告演出とで、予告演出の優先順位を比較する(ステップS555)。すなわち、すでに設定中(継続中)の操作有効期間と、新たに開始タイミングとなった操作有効期間とで、優先順位の高低を比較する。予告演出の優先順位は、例えば図76(A)に示すように、「保留球変化」の先読み予告演出やボタン予告演出における演出態様ごとに大当りとなる可能性(大当り信頼度)が異なる場合に、大当り信頼度が高いほど優先順位が高く、大当り信頼度が低いほど優先順位が低くなるように、予め設定されていればよい。あるいは、例えば図76(B)に示すように、「保留球変化」の先読み予告演出とボタン予告演出とで操作ボタン120に対する指示入力パターンとなる操作内容が異なる場合に、操作の複雑性といった指示入力量が多いほど優先順位が高く、指示入力量が少ないほど優先順位が低くなるように、予告演出の優先順位が予め定められていてもよい。図76(B)に示す例では、ボタン予告演出の場合に、操作ボタン120に対する押圧操作の検出回数が10回以上となったことにより予告実行条件(連打10回)が成立して、操作促進表示が特殊表示に変更される。一方、「保留球変化」の場合には、操作ボタン120に対する押圧操作の継続時間が2秒に達したことにより予告実行条件(継続押圧2秒)が成立して、ボタン保留表示が特殊保留表示に変更される。
ステップS555に続いて、演出制御用CPU101は、優先順位が高いために優先する予告演出の操作有効期間を開始させる(ステップS556)。このとき、優先順位が低いために劣後する予告演出の操作有効期間がすでに開始されている場合には、その操作有効期間を一旦終了(中断)させて待機中とする。また、優先順位が低いために劣後する予告演出の操作有効期間がいまだ開始されていない場合(開始タイミングとなった場合)には、その操作有効期間の開始を延期させて待機中とする。そして、演出制御用CPU101は、予告待機中フラグをセットする(ステップS557)。
なお、操作有効期間のいずれかを中断したり開始を延期したりするときには、その操作有効期間に対応するボタン保留表示や操作促進表示を、遊技者が視認困難または視認不可能な表示態様となるように制限してもよい。例えば、ボタン保留表示や操作促進表示の透明度を高めた半透明表示または表示の大きさを縮小した縮小表示などを行うことにより、操作有効期間の中断や開始が延期されたことを明確にしてもよい。あるいは、ボタン保留表示を通常保留表示に変更したり、操作促進表示を消去したりすることで、操作有効期間の中断や開始が延期されたことを明確にしてもよい。すなわち、操作ボタン120による指示入力を示唆するボタン操作示唆表示を実行することが決定されても、操作有効期間が中断されたり開始が延期されたりした場合には、ボタン操作示唆表示を行わないように制限(禁止)してもよいし、遊技者が視認困難または視認不可能な演出態様で行うように制限してもよい。
すでに設定中(継続中)の操作有効期間を一旦終了(中断)させる場合には、所定の待機期間(例えば2秒)を経過してから他の操作有効期間を開始させるようにしてもよい。これにより、中断される操作有効期間の最後に検出された指示入力によって意図しない他方の予告演出における演出態様が変更されてしまうことを防止できる。
ステップS502で操作有効期間の開始タイミングではない場合には(ステップS552のN)、予告待機中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS558)。予告待機中フラグがセットされている場合には、待機中となっている予告演出の操作有効期間が終了タイミングとなったか否かを確認する(ステップS559)。例えば、ボタン予告演出の操作有効期間が待機中である場合に、ボタン予告演出のプロセステーブルにおける設定にもとづいて、操作有効期間の終了タイミングとなったか否かを判定すればよい。なお、ボタン保留表示に対応する操作有効期間が待機中である場合には、その保留表示に対応する可変表示が開始されるときに保留表示が消去されることに対応して、操作有効期間が終了タイミングになる。一方、ステップS559は可変表示の実行中に実行される処理であることから、新たに可変表示が開始されることがない。したがって、ステップS559では「保留球変化」の先読み予告演出に対応する操作有効期間の終了タイミングになることがないものとしてもよい。あるいは、第1特別図柄と第2特別図柄の可変表示が並行して実行(同時変動)できる場合には、ステップS559の処理で「保留球変化」の先読み予告演出に対応する操作有効期間の終了タイミングになることがあるものとしてもよい。待機中となっている予告演出の操作有効期間が終了タイミングとなった場合には(ステップS559のY)、予告待機中フラグをリセットする(ステップS560)。
その後、ステップS561に移行して、演出制御用CPU101は、いずれかの予告演出に対応した操作有効期間であるか否かを確認する。操作有効期間ではない場合には(ステップS561のN)、操作時演出制御処理を終了する。操作有効期間である場合には(ステップS561のY)、操作ボタン120に対する指示入力(例えば押圧操作または回転操作)の検出結果にもとづいて、予告実行条件が成立したか否かを確認する(ステップS562)。予告実行条件は、例えばボタン保留表示を特殊保留表示に変更させるために、あるいは操作促進表示を特殊表示に変更させるために、遊技者が要求される操作ボタン120に対する指示入力の内容(例えば1回の押圧操作)として、予告演出ごとに、あるいは、予告演出における演出態様ごとに、予め定められていればよい。
予告実行条件が成立しなければ(ステップS562のN)、操作有効期間の終了タイミングとなったか否かを確認する(ステップS563)。予告実行条件が成立すれば(ステップS562のY)、演出制御用CPU101は、特殊保留表示や特殊表示といった操作後演出態様の予告演出を実行するための制御を行う(ステップS564)。
ステップS563で操作有効期間の終了タイミングではない場合には(ステップS563のN)、操作時演出制御処理を終了する。操作有効期間の終了タイミングである場合や(ステップS563のN)、ステップS564で予告演出の実行制御を行った後には、予告待機中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS565)。予告待機中フラグがセットされていなければ(ステップS565のN)、操作有効期間を終了させる(ステップS566)。予告待機中フラグがセットされていれば(ステップS565のY)、待機中である予告演出の操作有効期間を開始させるとともに(ステップS567)、予告待機中フラグをリセットする(ステップS568)。
図77は、「保留球変化」の先読み予告演出の実行例を示すタイミング図である。図77に示す例では、特別図柄と演出図柄の可変表示中に新たな始動入賞が発生している。遊技制御用マイクロコンピュータ560では、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(進入)した遊技球による新たな始動入賞が検出されると、CPU56が入賞時演出処理を実行して、入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)と保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する。保留記憶数加算指定コマンドは、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)または第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。
図77に示す例では、演出図柄の変動表示A中に新たな始動入賞があり、入賞時判定結果指定コマンドの送信前に合算保留記憶数(第1保留記憶数または第2保留記憶数でもよい)が3であったものとする。そして、演出図柄の変動表示A中の始動入賞により合算保留記憶数が4になる。演出制御用マイクロコンピュータ100では、受信した入賞時判定結果指定コマンドにもとづいて演出制御用CPU101が先読み予告演出決定処理(図71(A)参照)を実行し、「保留球変化」の先読み予告演出を実行することに決定する。このとき、「保留球変化」の態様は「変化B」に決定される。そして、図77に示すタイミングYT0で受信した受信した保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)にもとづいて、第1保留記憶表示部18cまたは第2保留記憶表示部18dにおいて第1ボタン保留表示または第2ボタン保留表示を1増加させ(ステップS606)、始動入賞の発生時に直ちに先読み予告演出を開始する。
変動表示Aの終了後には、次の変動表示Bを開始する。そして、第1保留記憶表示部18cまたは第2保留記憶表示部18dにおける保留表示を1減少させ、残りの第1ボタン保留表示または第2ボタン保留表示を含めた各保留表示が1つずつシフトされ、「保留球変化」の先読み予告演出が継続する。変動表示Bの終了後には、次の変動表示Cを開始する。そして、第1保留記憶表示部18cまたは第2保留記憶表示部18dにおける保留表示を1減少させ、残りの第1ボタン保留表示または第2ボタン保留表示を含めた各保留表示が1つずつシフトされ、「保留球変化」の先読み予告演出が継続する。
図77に示す例では、変動表示Cの実行中であるタイミングYT3にて操作ボタン120に対する指示入力(押圧操作)が検出される。このように、操作ボタン120に対する押圧操作が検出されたことにより、第1ボタン保留表示または第2ボタン保留表示が第1特殊保留表示または第2特殊保留表示に変更される(図75のステップS564)。その後、変動表示Dが開始された場合には、第1保留記憶表示部18cまたは第2保留記憶表示部18dにおける保留表示を1減少させ、残りの第1特殊保留表示または第2特殊保留表示を含めた各保留表示が1つずつシフトされ、「保留球変化」の先読み予告演出が継続する。そして、予告対象の変動表示Eが開始されるときに、予告対象の変動表示に対応する保留記憶が消化されたことに対応して受信した保留記憶数減算指定コマンドにもとづいて、予告対象の保留表示(第1特殊保留表示または第2特殊保留表示)が第1保留記憶表示部18cまたは第2保留記憶表示部18dから消去され、「保留球変化」の先読み予告演出を終了する。保留記憶数減算指定コマンドは、第1保留記憶数または第2保留記憶数が1減算したことを指定する演出制御コマンドである。
図77に示す場合において、変動表示Bの実行が開始されるときに、演出制御用マイクロコンピュータ100では、演出制御用CPU101が変動中予告決定処理(図72のステップS820Cおよび図73(A)参照)を実行し、変動中予告演出となるボタン予告演出を実行することに決定する。このとき、ボタン予告演出の態様は「予告B」に決定される。図78は、変動表示Bにおいて態様が「変化B」となる「保留球変化」の先読み予告演出の操作有効期間が継続しているときに、態様が「予告B」となるボタン予告演出に対応する操作有効期間が開始(重複)する場合の実行例を示すタイミング図である。
図78に示す例では、タイミングYT1がボタン予告演出に対応する操作有効期間の開始タイミングとなる(図75のステップ552でY)。このとき、「保留球変化」の先読み予告演出に対応する操作有効期間が継続中で設定ありとなることから(ステップS553でY)、双方の予告演出について優先順位が比較される(ステップS555)。そして、例えば図76(A)に示すような大当り信頼度に応じた優先順位が予め定められている場合には、態様が「予告B」となるボタン予告演出の優先順位が3であるのに対し、態様が「変化B」となる「保留球変化」の先読み予告演出の優先順位は4であり、ボタン予告演出の方が優先される。
これにより、態様が「予告B」となるボタン予告演出の操作有効期間が開始される一方、態様が「変化B」となる「保留球変化」の先読み予告演出の操作有効期間が中断されて待機中となる(ステップS556)。このときには、予告待機中フラグがセットされる(ステップS557)。その後、タイミングYT2では、操作ボタン120に対する指示入力(押圧操作)が検出されて操作促進表示が特殊表示に変更されたり(ステップS564)、ボタン予告演出の操作有効期間がタイムアウトして終了タイミングとなったりする(ステップS563のY)。こうして、タイミングYT2にてボタン予告演出の操作有効期間が終了するときには、予告待機中フラグがセットされていることから(ステップS565のY)、待機中である態様が「変化B」となる「保留球変化」の先読み予告演出の操作有効期間が開始(再開)される(ステップS567)。
図79は、「保留球変化」の先読み予告演出とボタン予告演出における演出態様の具体例を示している。図79に示す例では、(A)(B)(C)(D)の順に演出画面の態様が遷移する。図79(A)に示すように保留記憶表示部(例えば第2保留記憶表示部18d)にボタン保留表示200(例えば第2ボタン保留表示)を表示して、「保留球変化」の先読み予告演出が実行される。その後の変動表示(例えば図77および図78に示した変動表示B)において、ボタン予告演出を実行することに決定され、そのボタン予告演出の実行タイミングとなった場合には、予告待機中フラグがセットされて先読み予告演出における操作有効期間を一旦終了(中断)させる。そして、ボタン予告演出における操作促進表示が開始され、図79(B)に示すように、演出表示装置9においてボタン保留表示200と操作促進表示201とが同時に表示された状態となる。具体的には、ボタン保留表示200として、操作ボタン120の形状を模した態様の保留表示が行われるとともに、操作促進表示201として、「PUSH!」などの文字列とともに操作ボタン120の形状を模した絵柄を含む表示が行われる。
こうして先読み予告演出とボタン予告演出とが並行して実行されている間に、操作ボタン120に対する指示入力(押圧操作)が検出されると、図79(C)に示すように、操作促進表示201が特殊表示203に変更される。具体的には、特殊表示203として、態様が「予告B」に対応する「チャンス」などの文字列を含む表示に変更される。ただし、先読み予告演出に関しては操作有効期間が一旦終了(中断)されているので、ボタン保留表示200のまま変化しない。
次いで、ボタン予告演出の操作有効期間(例えば6秒)が終了すると、予告待機中フラグがリセットされて先読み予告演出における操作有効期間が開始(再開)される。その後、操作ボタン120に対する指示入力(押圧操作)が検出されると、図79(D)に示すように、ボタン保留表示200が特殊保留表示202(第1特殊保留表示または第2特殊保留表示)に変更される。具体的には、特殊保留表示202として、態様が「変化B」に対応する「熱」などの文字を含む丸形表示に変更される。
このように、「保留球変化」の先読み予告演出とボタン予告演出(変動中予告演出)との双方を実行することに決定されたときには、それぞれの予告演出の大当り信頼度に応じて予め定められた優先順位に従って、重複する複数の操作有効期間のうち、いずれか一方を開始させるときに他方を中断させたり、いずれか一方が設定中(継続中)であるときに他方の開始を延期させたりすることで、開始された操作有効期間に対応する予告演出だけについて、操作ボタン120に対する指示入力を検出して、予告実行条件を成立させることができるようにする。これにより、複数の予告演出に対応して、それぞれの指示入力を受け付けていくことができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、大当り信頼度が高いほど優先順位が高くなるように設定することで、遊技者の期待感を高める予告演出が優先して実行されることになり、遊技の興趣を向上させることができる。また、複数の操作有効期間のうちいずれかを中断(または開始を延期)させることにより、指示入力にもとづいて遊技者が意図しない予告演出が実行されてしまうことを防止できる。
なお、複数の予告演出を実行することが決定されたときには、それぞれの予告演出に対応する操作有効期間を設定(開始)することや各操作有効期間にて行われるボタン保留表示や操作促進表示といった所定の促進演出を実行することが決定されたことになる。すなわち、複数の促進演出を実行することが決定されたときに、所定の優先順位に従って、いずれかの操作有効期間を設定(開始)させて他の操作有効期間を一旦終了(中断)または開始延期させることなどにより、いずれかの予告実行条件を成立可能に設定するものであればよい。
図76(A)に示すように、大当り信頼度が高いほど優先順位が高くなるように設定されるものに限定されない。すなわち、大当り信頼度が低いほど優先順位が高く、大当り信頼度が高いほど優先順位が低くなるように設定されてもよい。図76(B)に示すように、操作の複雑性といった指示入力量が多いほど優先順位が高くなるように設定されるものに限定されない。すなわち、指示入力量が少ないほど優先順位が高く、指示入力量が多いほど優先順位が低くなるように設定されてもよい。
指示入力量は、操作ボタン120などの操作手段に対する操作回数に限定されず、例えば押圧操作の所要時間といった、演出の実行条件を成立させる指示入力の所要時間であってもよい。具体的な一例として、押圧操作の検出回数が2回以上となることにより予告実行条件が成立する予告演出(連打2回)と、押圧操作の継続時間が2秒に達したことにより予告実行条件が成立する予告演出(継続押圧2秒)とがあるものとする。この場合、連打2回は操作回数が「2」となるのに対し、継続押圧2秒は操作回数が「1」となるので、連打2回の方が継続押圧2秒よりも指示入力量が多いといえる。一方、連打2回の所要時間(例えば0.5秒)は、継続押圧2秒よりも短くなることがある。したがって、指示入力の所要時間という観点からすると、連打2回よりも継続押圧2秒の方が指示入力量が多いといえる。
さらに、指示入力量は、例えば操作ボタン120が上下左右といった複数のボタンを供える場合に、押圧操作するボタンを変更する回数といった、演出の実行条件を成立させる指示入力の種類数であってもよい。具体的な一例として、押圧操作の検出回数が3回以上となることにより予告実行条件が成立する予告演出のうちに、下ボタンを3回連続して押圧操作する予告演出と、左下右のボタンを1回ずつ押圧操作する予告演出とがあるものとする。この場合、いずれの予告演出も操作回数が「3」となる一方、下ボタンを3回連続して押圧操作する場合にはボタンの変更がなく、左下右のボタンを1回ずつ押圧操作する場合にはボタンの変更が2回行われる。したがって、指示入力の種類数という観点からすると、下ボタンを3回連続して押圧操作するよりも、左下右のボタンを1回ずつ押圧操作する方が指示入力量が多いといえる。
そして、操作有効期間を設定(開始)するときの優先順位は、例えば押圧操作の所要時間といった指示入力の検出時間が長いほど優先順位が高く、指示入力の検出時間が短いほど優先順位が低くなるように設定されてもよい。あるいは、指示入力の検出時間が短いよど優先順位が高く、長いほど優先順位が低くなるように設定されてもよい。また、例えば押圧操作の変更回数といった指示入力の種類数が多いほど優先順位が高く、指示入力の種類数が少ないほど優先順位が低くなるように設定されてもよい。あるいは、指示入力の種類数が少ないほど優先順位が高く、指示入力の種類数が多いほど優先順位が低くなるように設定されてもよい。このように、指示入力量は、指示入力の検出回数、検出時間、種類数、あるいは、これらの全部または一部の組合せを、含む概念であればよい。
また、操作有効期間を開始させるときに比較される予告演出の優先順位は、予告演出の大当り信頼度や指示入力パターン(操作の複雑性)に従って設定されるものに限定されない。例えば、操作有効期間の開始タイミングの前後関係に従って優先順位が設定されてもよい。より具体的な一例として、操作有効期間の開始タイミングが先になるほど優先順位が高く、開始タイミングが後になるほど優先順位が低くなるように設定されてもよい。他の一例として、操作有効期間の開始タイミングが後になるほど優先順位が高く、開始タイミングが先になるほど優先順位が高くなるように設定されてもよい。
あるいは、操作有効期間の長さに従って優先順位が設定されてもよい。より具体的な一例として、操作有効期間が短いほど優先順位が高く、操作有効期間が長いほど優先順位が低くなるように設定されてもよい。他の一例として、操作有効期間が長いほど優先順位が高く、操作有効期間が短いほど優先順位が低くなるように設定されてもよい。
あるいは、例えば先読み予告演出であるか変動中予告演出であるかといった演出の種類に従って優先順位が設定されてもよい。より具体的な一例として、変動中予告演出は優先順位が高く、先読み予告演出は優先順位が低くなるように設定されてもよい。他の一例として、先読み予告演出は優先順位が高く、変動中予告演出は優先順位が低くなるように設定されてもよい。
単一の先読み予告演出と単一の変動中予告演出とが実行されるものにおいて、それぞれの予告演出に対応する操作有効期間の開始タイミングとなる場合に限定されず、例えば複数の先読み予告演出あるいは複数の変動中予告演出が実行可能なものにおいて、それぞれの予告演出に対応する操作有効期間の一部または全部が競合する場合にも、同様にして設定された優先順位に従って、いずれかの予告演出に対応する操作有効期間を優先して開始させるようにしてもよい。
複数の先読み予告演出を実行可能とする一例として、第1保留記憶表示部18cや第2保留記憶表示部18dにおいて「保留球変化」の先読み予告演出におけるボタン保留表示を複数の表示部位にて行うことで、複数の保留記憶に対応する可変表示の表示結果が大当りとなる可能性などが示唆されてもよい。そして、「保留球変化」の態様が「変化A」〜「変化C」のいずれであるかに対応して大当り信頼度が高いほど優先順位が高くなるように設定することなどにより、いずれかのボタン保留表示に対応する操作有効期間を優先して開始させてもよい。
複数の変動中予告演出を実行可能とする一例として、変動中予告演出を実行するか否かは、変動開始時、全図柄変動中(高速変動中)、変動減速時、およびリーチ成立後のそれぞれについて一括または順次に決定されてもよい。この場合、予告演出の信頼度(大当り信頼度)は、1回の演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでの変動表示中において、後のタイミングで実行される予告演出の信頼度が、先のタイミングで実行される予告演出の信頼度と少なくとも同じであるか高い信頼度となるように決定されてもよい。例えば、中信頼度の予告演出が実行された後には必ず中信頼度または高信頼度の予告演出が実行される(低信頼度の予告演出は出現しない)ように決定される。これにより、予告演出が出現した後に大当りとなる可能性が低いことを示唆する予告演出が出現して大当りに対する期待感が減退してしまうことを防止し、遊技者が一度抱いた期待感を損なうことを防止できる。このような複数の変動中予告演出に対応する操作有効期間と、「保留球変化」の先読み予告演出に対応する操作有効期間とが競合する場合に、それぞれの変動中予告演出と先読み予告演出との優先順位を比較して、いずれかの予告演出に対応する操作有効期間を優先して開始させてもよい。
予告演出に対応する操作有効期間が設定されるものに限定されず、例えばモード移行演出やリーチ演出、大当り中演出、あるいは、これらの一部または全部といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行に応じて実行される各種演出に対応する操作有効期間が設定される場合にも、同様に優先順位を設定することで、いずれかの演出に対応する操作有効期間を優先して開始させるようにしてもよい。すなわち、複数の促進演出を実行することが決定されたときに、所定の優先順位に従って、いずれかの演出実行条件を成立可能に設定して、指示入力の検出によりその演出実行条件が成立したことにもとづいて、予め対応づけられた所定の演出を実行することができればよい。この場合には、パチンコ遊技機における遊技状態や演出状態、その他のパチンコ遊技機1における遊技や演出の進行状況に応じて、異なる優先順位が設定されてもよい。例えば演出図柄の可変表示中には、先読み予告演出、変動中予告演出、モード移行演出あるいはリーチ演出が実行されることがある一方で、大当り中演出は実行されることがない。このときには、大当り中演出を優先順位の設定対象とせずに、それぞれの演出に応じて設定された優先順位に従って、いずれかの演出実行条件を成立可能に設定してもよい。これに対して、大当り遊技中には、先読み予告演出や大当り中演出などが実行されることがある一方で、変動中予告演出やリーチ演出などは実行されることがない。このときには、変動中予告演出やリーチ演出などを優先順位の設定対象とせずに、先読み予告演出や大当り中演出などについて設定された優先順位に従って、いずれかの演出実行条件を成立可能に設定してもよい。
演出実行条件を成立可能に設定するための優先順位は、パチンコ遊技機1における遊技履歴にかかわらず予め定められたものであってもよいし、パチンコ遊技機1における遊技履歴に応じて変更されるものであってもよい。演出制御用マイクロコンピュータ100では、演出制御用CPU101がパチンコ遊技機1における遊技や演出の実行履歴を示す遊技履歴情報を内蔵または外付けされたRAMに記憶させておけばよい。遊技履歴情報は、遊技の実行履歴と演出の実行履歴との双方を示すデータを含むものであってもよいし、少なくともいずれか一方を示すデータを含むものであってもよい。例えば大当り回数のように、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御された回数を示すデータが、遊技の実行履歴を示すデータとして記憶されてもよい。大当り回数に限定されず、例えば確変大当り回数や連チャン回数、賞球払出数、演出ポイント獲得数、所定の特典を付与するための2次元コードを表示した回数、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、遊技者に付与された所定価値を示すデータを含んでいてもよい。
演出ポイント獲得数は、例えば特定の演出態様となる予告演出またはリーチ演出が実行されたときに、遊技者に付与される演出ポイントの合計値であればよい。特定の演出態様となる予告演出やリーチ演出は、他の演出態様となる予告演出やリーチ演出に比べて実行割合が低くなるように設定され、出現頻度が低い演出であればよい。あるいは、演出ポイント獲得数は、可変表示の実行回数が所定回数に達したときに、遊技者に付与される演出ポイントの合計値であってもよい。あるいは、演出ポイント獲得数は、パチンコ遊技機1や端末装置(携帯端末)にて所定のミニゲームを実行した結果として、遊技者に付与される演出ポイントの合計値であってもよい。端末装置(携帯端末)では、所定のゲームアプリケーションプログラムをダウンロードして実行することや、所定のWebページにアクセスすることなどにより、パチンコ遊技機1による遊技を模したミニゲームを遊技者が実行できればよい。なお、特定の演出態様となる予告演出やリーチ演出が実行された場合に限定されず、何らかの予告演出やリーチ演出といった所定演出が実行されたときに、演出ポイントが遊技者に付与されてもよい。演出ポイントが付与される条件となる可変表示の実行回数は、例えば「1」(すなわち各回の可変表示ごと)であってもよいし「10」(すなわち複数回の可変表示ごと)であってもよい。このように、演出ポイントは、所定演出が実行されることや、可変表示の実行回数が所定回数に達したこと、所定のミニゲームが実行されたこと、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、予め定められたポイント付与条件が成立したことに基づいて、遊技者に付与可能となるものであればよい。また、ポイント付与条件が成立した場合でも、演出ポイントを付与するか否かや、付与する演出ポイントの数量などを、所定割合で決定してもよい。
あるいは、優先順位は操作ボタン120といった指示入力手段に対する指示入力の履歴に応じて変更されるものであってもよい。演出制御用マイクロコンピュータ100では、演出制御用CPU101が指示入力の履歴を示す入力履歴情報を内蔵または外付けされたRAMに記憶させておけばよい。例えば「保留球変化」の先読み予告演出やボタン予告演出が実行されたときに操作ボタン120に対する指示入力が検出されたか否か、および指示入力の検出回数などを示すデータが、指示入力の履歴を示すデータとして記憶されてもよい。具体的な一例として、「保留球変化」の先読み予告演出が実行されたときに操作ボタン120に対する指示入力が検出される割合が高く、ボタン予告演出が実行されたときに操作ボタン120に対する指示入力が検出される割合が低い場合には、ボタン予告演出よりも「保留球変化」の先読み予告演出の優先順位が高くなるように変更してもよい。これにより、遊技者の嗜好にあわせた指示入力にもとづく演出を優先して実行可能にして、遊技の興趣を向上させることができる。
あるいは、優先順位はパチンコ遊技機1において予め設定されているものに限定されず、遊技者の選択により設定できるものであってもよい。例えば、パチンコ遊技機1における演出状態(演出モード)を操作ボタン120に対する指示入力(例えば回転操作)にもとづいて選択可能とし、選択された演出モードに応じて異なる優先順位が設定されてもよい。あるいは、複数の演出に対応する複数の操作有効期間が重複(並行)する期間を有するように設定(開始)できるものとし、いずれかの演出態様を変化させるための操作を、遊技者が選択的に実行できるようにしてもよい。
図80は、複数の操作有効期間が重複(並行)して設定(開始)される場合の操作時演出処理(ステップS850)を示すフローチャートである。図80に示す操作時演出制御処理において、演出制御用CPU101は、図75に示した操作時演出制御処理と同様に、予告演出を実行するための設定があるか否かを確認し(ステップS551)、設定があれば、操作有効期間の開始タイミングとなったか否かを確認する(ステップS552)。ここで、操作有効期間の開始タイミングであれば、図75に示した処理とは異なり、予め設定された優先順位の比較を行うことなく、操作有効期間を開始させる(ステップS581)。そのため、複数の予告演出について操作有効期間が設定(開始)される場合には、それぞれの操作有効期間を一旦終了(中断)や開始延期させずに、そのまま開始させる。操作有効期間の開始タイミングでなければ、ステップS561の処理に移行する。
その後、演出制御用CPU101は、操作有効期間であるか否かを確認する(ステップS561)。そして、操作有効期間であるときには、開始されている操作有効期間のいずれかに対応する予告実行条件が成立したか否かを確認する(ステップS582)。ここで、予告実行条件が予告演出ごとに、あるいは予告演出の演出態様ごとに異なる指示入力の内容となるように定められていれば、操作ボタン120に対する指示入力の検出結果にもとづいて、いずれの予告実行条件を成立させるかを判定することができる。例えば「保留球変化」の先読み予告演出では、操作ボタン120に対する押圧操作の継続時間が所定時間(例えば2秒)に達したときに、予告実行条件(継続押圧2秒)が成立したと判定する。一方、ボタン予告演出では、操作ボタン120に対する押圧操作の回数が所定数(例えば10回)に達したときに、予告実行条件(連打10回)が成立したと判定する。演出制御用CPU101は、操作ボタン120に対する押圧操作が開始されてからの経過時間を計測するための操作検出後タイマや、操作ボタン120に対する押圧操作の回数をカウントするための操作回数カウンタを用いて、押圧操作の継続時間や回数を特定すればよい。
ここで、操作ボタン120に対する押圧操作の回数が第2所定数(例えば10回)以上検出されたことにもとづいて予告実行条件が成立する場合に、第2所定数となる前の第1所定数(例えば5回)に達すると操作ボタン120の操作感が重くなるなどして、操作ボタン120の操作感を変化させてもよい。すなわち、操作ボタン120に対する所定回数の指示入力を伴う操作演出が実行される場合に、所定回数のうち特定回数の指示入力がなされたことにより、操作ボタン120の操作感を変化させてもよい。こうした操作感の変化により遊技の興趣を向上させることができ、また、所定回数のうちの途中の特定回数から操作感を変化させるので、その変化を遊技者に確実に認識させることができる。また、予告演出における演出態様に応じて、操作ボタン120の操作感が変化する予告演出と、変化しない予告演出とがあってもよい。例えば、大当り信頼度が高い予告演出が実行される場合には操作感を変化させる一方、大当り信頼度が低い予告演出が実行される場合には操作感を変化させないようにしてもよい。これにより、操作ボタン120の操作感が変化した場合には、大当りに対する期待感をさらに高めて遊技の興趣を向上させることができる。
いずれかの予告実行条件が成立すれば(ステップS582のY)、演出制御用CPU101は、その成立した予告実行条件に応じた予告演出を実行するための制御を行う(ステップS583)。このときには、設定(開始)された操作有効期間に対応するすべての予告演出が実行済みとなったか否かを確認する(ステップS584)。そして、いまだ実行されていない予告演出があれば(ステップS584のY)、そのまま操作時演出制御処理を終了する。こうして、いまだ実行されていない予告演出がある場合には、操作有効期間を終了させずに継続させる。
ステップS582でいずれの予告実行条件も成立していなければ(ステップS582のN)、操作有効期間の終了タイミングとなったか否かを確認する(ステップS563)。操作有効期間の終了タイミングではない場合には(ステップS563のN)、操作時演出制御処理を終了する。操作有効期間の終了タイミングである場合や(ステップS563のN)、ステップS584ですべての予告演出が実行済みとなった場合には(ステップS584のY)、操作有効期間を終了させる(ステップS566)。
このように、操作ボタン120に対する指示入力を伴う複数の演出(例えば先読み予告演出と変動中予告演出)を同じタイミングで並行して実行可能であるとともに、操作ボタン120に対する指示入力により遊技者が意図する方の演出態様を変化させることで、遊技の興趣を向上させることができる。
遊技者による指示入力を検出するための構成は、操作ボタン120を用いたものに限定されず、例えばスティックコントローラとプッシュボタンとを用いたものであってもよい。スティックコントローラは、遊技者が把持して傾倒操作が可能な操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。プッシュボタンは、操作ボタン120の一部または全部と同様の構成を有し、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。
これらのスティックコントローラとプッシュボタンのように、複数の指示入力手段を用いた場合には、いずれの指示入力手段に対する指示入力により演出実行条件が成立するかといった、指示入力の種類に従って演出の優先順位が設定されてもよい。具体的な一例として、プッシュボタンに対する指示入力(押圧操作など)により成立する演出実行条件の優先順位が高く、スティックコントローラに対する指示入力(傾倒操作など)により成立する演出実行条件の優先順位が低くなるように設定されてもよい。あるいは、スティックコントローラに対する指示入力(傾倒操作など)により成立する演出実行条件の優先順位が高く、プッシュボタンに対する指示入力(押圧操作など)により成立する演出実行条件の優先順位が低くなるように設定されてもよい。
さらに、複数の指示入力手段ごとに、指示入力量をカウント(計測)するためのパラメータ(または係数)を異ならせてもよい。具体的な一例として、プッシュボタンに対する指示入力(押圧操作など)は、1回検出されるごとに指示入力量が1増加する一方、スティックコントローラに対する指示入力(傾倒操作など)は、2回検出されるごとに指示入力量が1増加するように設定してもよい。あるいは、プッシュボタンに対する指示入力(押圧操作など)は、2回検出されるごとに指示入力量が1増加する一方、スティックコントローラに対する指示入力(傾倒操作など)は、1回検出されるごとに指示入力量が1増加するように設定してもよい。
1つの指示入力手段に対する複数種類の指示入力が可能な場合には、指示入力量をカウント(計測)するためのパラメータ(または係数)を指示入力の種類ごとに異ならせてもよい。具体的な一例として、スティックコントローラに対する傾倒操作のうち、左方向または右方向への傾倒操作は、1回検出されるごとに指示入力量が1増加する一方、上方向または下方向への傾倒操作は、2回検出されるごとに指示入力量が1増加するように設定してもよい。あるいは、上方向または下方向への傾倒操作は、1回検出されるごとに指示入力量が1増加する一方、左方向または右方向への傾倒操作は、2回検出されるごとに指示入力量が1増加するように設定してもよい。
あるいは、タッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものを用いてもよい。また、例えば赤外線センサや超音波センサ、CCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の指示入力行為を検出できるセンサを用いてもよい。所定のカメラを用いて遊技者の手などを撮影した結果を解析(ビデオ式モーションキャプチャ)して、遊技者による指示入力を検出できるようにしてもよい。すなわち、遊技者による指示入力を検出するための構成は、遊技者による所定の指示入力行為を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できる任意の構成であればよい。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27R,27Lなど)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入して入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記録装置にプリインストールしておくことで配布される形態をとっても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態をとっても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
1 … パチンコ遊技機
8a … 第1特別図柄表示器
8b … 第2特別図柄表示器
9 … 演出表示装置
13 … 第1始動入賞口
14 … 第2始動入賞口
20 … 特別可変入賞球装置
31 … 遊技制御基板(主基板)
56 … CPU
80 … 演出制御基板
100 … 演出制御用マイクロコンピュータ
101 … 演出制御用CPU
109 … VDP
120 … 操作ボタン
560 … 遊技制御用マイクロコンピュータ

Claims (3)

  1. 各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行う可変表示装置に特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって、
    識別情報の可変表示の表示結果が導出表示されるよりも前に、前記特定遊技状態に制御するか否かを決定する事前決定手段と、
    前記事前決定手段の決定結果にもとづいて前記可変表示装置による可変表示を行う可変表示実行手段と、
    前記可変表示実行手段により前記特定表示結果が導出表示されたときに、前記特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段と、
    前記特定遊技状態の終了を報知する終了報知手段とを備え、
    前記可変表示実行手段は、第1終了報知期間と、当該第1終了報知期間よりも短い第2終了報知期間とのうちから設定されたいずれかの終了報知期間が終了した後に可変表示を実行し、
    前記終了報知手段は、前記第1終了報知期間が設定されたときには当該第1終了報知期間が経過するまで前記特定遊技状態の終了を報知する一方、前記第2終了報知期間が設定されたときには、当該第2終了報知期間と、当該第2終了報知期間が終了してから前記可変表示実行手段により可変表示が行われる特別期間とが経過するまで前記特定遊技状態の終了を報知し、
    前記可変表示実行手段は、前記第2終了報知期間が終了した後の前記特別期間中に可変表示を実行するときには遊技者が視認不可能または視認困難な態様で可変表示を行い、
    前記特別期間中に開始された可変表示にもとづいて前記特定遊技状態に制御されるときには、前記終了報知手段による報知の終了後に前記特定遊技状態に制御されることを報知し、
    前記可変表示実行手段は、前記第1終了報知期間と前記第2終了報知期間とでは、前記可変表示装置による可変表示を行わない、
    ことを特徴とする遊技機。
  2. リーチ演出を実行するリーチ演出実行手段と、
    遊技者に遊技価値を付与する遊技価値付与手段とをさらに備え、
    前記リーチ演出は、導出表示される識別情報の候補の画像と所定演出を示唆する所定演出示唆画像とが前記可変表示装置に表示される特別リーチ演出を含み、
    前記特別リーチ演出が実行された後、識別情報が導出表示される前に前記所定演出を実行する所定演出実行手段をさらに備え、
    前記遊技価値付与手段は、前記特別リーチ演出が実行された後前記所定演出が実行されてから前記特定遊技状態に制御されたときと、前記特別リーチ演出が実行された後前記所定演出が実行されずに前記特定遊技状態に制御されたときとで、異なる割合で遊技価値を付与し、
    前記所定演出実行手段は、複数種類の前記所定演出のいずれかを実行可能であり、
    前記所定演出の各々に対応して複数種類の前記所定演出示唆画像が定められ、前記特別リーチ演出で表示される前記所定演出示唆画像の組み合わせに応じて異なる割合で前記所定演出が実行される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記特別リーチ演出が実行されてから前記所定演出が実行されずに前記特定表示結果が導出表示されるまでの期間は、前記特別リーチ演出が実行されてから前記所定演出が実行され前記特定表示結果が導出表示されるまでの期間よりも短い、
    ことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
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