JP4856334B2 - 有機発光化合物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線の刺激によって可視光を生ずる有機発光化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、機能性有機化合物という言葉が用いられるようになり、電子、光学ディバイスに機能性化合物を利用する研究が盛んになってきている。その中でフォトルミネッセンス(PL)現象を有する発光化合物が知られている。フォトルミネッセンスとは、紫外線、可視光、赤外線の刺激によって蛍光、燐光を生ずることをいう。
【0003】
特開昭56−136874号公報には、ピコリン酸根とユウロピウム又はテルビウムとから調製された結晶性希土類元素含有ピコリン酸塩でなる摩擦発光物質が提案されている。
【0004】
特開昭63−297403号(新規な共役ジエン系重合体の製造方法)公報には、リン酸誘導体のランタン系列希土類金属化合物が記載されている。しかしながら、この化合物は重合触媒として共役ジエン系重合体の製造に使用されており、紫外線などの励起光により発光することは記載されていない。
【0005】
また、特開平7−206881号公報には、リン原子が直接芳香族炭化水素基に結合したホスホン酸構造Ar−PHO3(Arは芳香族基)を有し、希土類金属と結合して発光体を形成する、希土類金属発光性リガンドが提案されている。具体的には下記化合物が記載されている。
【0006】
【化3】
Figure 0004856334
【0007】
しかしながら、この発光性リガンドを有する発光体には、発光強度の点でまだ改良の余地がある。
【0008】
発光化合物の用途の一例としては発光性樹脂材料がある。発光性樹脂材料は、一般に発光剤として発光化合物及び結合剤として樹脂を含有する。そのため、発光性樹脂材料は可視光線下では無色であるが、特殊な光によって可視化したり、紫外線、例えば、ブラックライトランプで照射した場合には蛍光発光する。発光性樹脂材料は樹脂成型物や樹脂フィルム等の形態で使用され、玩具、舞台装置、室内装飾、ショーウインドー等の鮮やかな彩色が必要な分野に有用である。
【0009】
従来、発光性樹脂材料に用いる発光化合物として1,3−ジケトン誘導体の希土類金属錯体を用いるものが提案されている。例えば、特開平8−67775号公報には、テトラ{4,4,4−トリフルオロ−1−(2−チエニル)−1,3−ブタンジオナート}ユウロピウム錯体を用いる赤色発光性樹脂組成物が提案されている。また、特開昭63−54465号公報には、ユウロピウムまたはテルビウムに配位した含フッ素β−ジケトン・アルキルリン酸エステル錯体を含有する透明性蛍光樹脂組成物等が提案されている。
【0010】
発光化合物の他の用途の例としてはセキュリティーインキがある。セキュリティーインキとは、可視光線下では筆跡が不可視であるが、特殊な光によって可視化したり、紫外線、例えば、ブラックライトランプで照射した場合には筆跡が発光して、記録情報を読むことができるインキをいう。
【0011】
セキュリティーインキは、秘密保持などの目的で偽造や複写を防止したり、機密情報を記録する目的で使用される。例えば、商品のロット番号、暗号等をセキュリティーインキで記録すると、商品の流通経路の追跡、偽造品の防止対策が容易となり、しかも可視光線下では視認されないため、改竄や損傷の怖れも少なくなる。この種のインキは、一般に着色剤として発光化合物を含有する。
【0012】
従来、セキュリティーインキとしては、特開2000−144029号公報や特開2000−160083号公報等によりユウロピウム系錯体を用いる赤色発光性インキ組成物が、主に提案されてきた。
【0013】
例えば、特開2000−144029号公報には、可視光領域で実質的に不可視であって、紫外線により励起されて615±20μmに発光中心波長を有するユウロピウム(Eu)を含む色素と、ポリビニル系樹脂とを含有するとともに、ホスフィンオキサイド化合物、ホスフィンサルファイド化合物およびホスフィン化合物の中から選ばれる少なくとも1種のリン酸系化合物を中性配位子として含有し、かつ水または/およびエタノールを溶媒中94重量%以上含有することを特徴とするインキ組成物が提案されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は従来の有機発光化合物が有していた問題を解決するものであり、その目的とするところは、耐熱性や耐光性等の堅牢性に優れた有機発光化合物、この有機発光化合物を含有する発光性樹脂材料、またはインキ組成物を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、式
【0016】
【化4】
Figure 0004856334
【0017】
[式中、Aは置換又は非置換のフェニル基であり、Lnは原子番号57〜71のランタノイド系希土類元素であり、mは0又は1である。]
または式
【0018】
【化5】
Figure 0004856334
【0019】
[式中、Aは置換又は非置換のフェニル基であり、Lnは原子番号57〜71のランタノイド系希土類元素であり、nは0又は1であり、p及びqは、それぞれ2及び1、又は3及び2である。]
で表されるリン酸誘導体を配位子とする有機発光化合物(希土類金属錯体)を提供するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0020】
本発明の有機発光化合物は可視光下では実質的に無色でありながら、紫外域波長に吸収を有し、紫外線で励起すると、緑色または赤色付近の波長に蛍光発光を示す。従って、発光性樹脂材料用の発光剤、またはセキュリティーインキ用着色剤として有用である。
【0021】
【発明の実施の形態】
式(I)で表される有機発光化合物は、1分子の中心金属に3分子のリン酸誘導体が配位した化合物である。中心金属はテルビウム(Tb)又はユウロピウム(Eu)であることが好ましい。
【0022】
またリン酸誘導体としては、式
【0023】
【化6】
Figure 0004856334
【0024】
[式中、Aは置換又は非置換のフェニル基である。]
で表されるジフェニルホスフィン酸またはその誘導体、及び式
【0025】
【化7】
Figure 0004856334
【0026】
[式中、Aは上記と同意義である。]
で表されるリン酸ジフェニルまたはその誘導体が挙げられる。
【0027】
本発明の式(II)で表される有機発光化合物は1分子の中心金属に2分子のリン酸誘導体が配位した化合物、または2分子の中心金属に3分子のリン酸誘導体が配位した化合物である。中心金属はテルビウム(Tb)又はユウロピウム(Eu)であることが好ましい。
【0028】
またリン酸誘導体としては、式
【0029】
【化8】
Figure 0004856334
【0030】
[式中、Aは上記と同意義である。]
で表されるベンゼンホスホン酸及びその誘導体、及び式
【0031】
【化9】
Figure 0004856334
【0032】
[式中、Aは上記と同意義である。]
で表されるフェニルリン酸またはその誘導体が挙げられる。
【0033】
式(1)〜(4)中、Aが置換フェニル基である場合、フェニル基の置換基は、アルキル基、アルコキシ基、又はハロゲン原子でありうる。より具体的には、置換基は炭素数1〜20、好ましくは1〜8の直鎖又は分岐鎖アルキル基、炭素数1〜20、好ましくは1〜10のアルコキシ基、及びハロゲン原子からなる群から選択される。
【0034】
上記置換基の例は、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソアミル基、ヘキシル基、オクチル基、ターシャリーオクチル基等が挙げられる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポコキシ基、2−エチルヘキシルオキシ−3−プロピル基等が挙げられる。また、ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子が挙げられる。
【0035】
本発明の有機発光化合物は、上記リン酸誘導体と、中心金属を与える塩(例えば、塩化テルビウム又は塩化ユウロピウム)を、塩基触媒(例えば、NaOH)の存在下に適当な有機溶剤(例えば、エタノール)中で適切な量比で加熱混合することにより得られる。リン酸誘導体と中心金属を与える塩の量比は、例えば、式(I)で示す有機発光化合物ではモル比で3:1が適切であり、式(II)で示す有機発光化合物ではモル比で2:1、または3:2が適切である。
【0036】
得られる有機発光化合物は無色乃至淡色の粉末である。本発明の有機発光化合物は、各種の樹脂材料に使用される樹脂、溶媒、ワックス等に一般に良分散性乃至溶解性である。また、光照射や熱に対して安定性を有する。従って、本発明の有機発光化合物を汎用の樹脂組成物に配合することにより、耐光性耐熱性発光性樹脂材料を提供できる。配合方法は当業者に周知の方法を用いてよい。樹脂組成物に配合する前に、本発明の有機発光化合物に対して、後述する微分散処理を施してもよい。
【0037】
本発明の発光化合物と組み合わせて用いる樹脂としては、塗料用樹脂(例えば、アクリル系、塩化ビニル系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系およびポリカーボネート系の熱可塑性樹脂、フェノール系、エポキシ系およびポリエステル系の熱硬化性樹脂)、塗膜形成用樹脂(例えば、酢酸セルロース誘導体のような天然樹脂、あるいはポリカーボネート樹脂、エチレンオキサイド樹脂、ブチラール樹脂、ビニル樹脂、アルキッド樹脂およびフェノール樹脂)等が挙げられる。
【0038】
発光化合物の配合量は、本発明の樹脂材料の濃度で0.1重量%以上、好ましくは1〜10重量%となる量とする。組成物中の発光化合物の濃度が0.1重量%未満になると発光量が少なくなり、目視による蛍光発光が確認できなくなり所期の目的を達成し難くなる。20重量%以上では経済的でなく、発光化合物によっては自己吸収が生じて発光強度が小さくなる恐れがある。
【0039】
上記のような材料を用いて調製した本発明の発光性樹脂材料は、ガラスやプラスチックス成形板に塗布し、あるいは透明プラスチック樹脂と混練溶融し、フィルム状等に成形することができる。得られた成形品に紫外線を照射すると、これは可視光領域(緑色または赤色)に発光する。例えば、本発明の有機発光化合物を含む樹脂組成物を塗布したガラス板上に、ブラックライトランプのような紫外線ランプにより紫外線(約254nm)を、照射して、発光化合物を励起させ、可視域に蛍光発光させることができる。
【0040】
本発明の有機発光化合物は、インキ組成物用着色剤に用いることもできる。しかしながら、これは一般的なインキ用溶剤に対して難溶性である。そのため本発明の発光化合物をインキ組成物の紫外線励起型蛍光発色剤として用いる場合は、一般の顔料と同様に予め微分散処理することが好ましい。
【0041】
微分散処理は、有機発光化合物に溶媒や分散剤や樹脂や界面活性剤等を適宜加えて、分散機を用いて微分散乃至溶解することにより行い得る。この際、ガラスビーズ等の摩砕媒体を用いることがより好ましい。
【0042】
発光化合物を着色剤としてインキ組成物に配合する場合、その配合量は、インキ組成物の濃度で0.01重量%以上、好ましくは0.1〜10重量%となる量とする。インキ組成物中の発光化合物の濃度が0.01重量%未満になると発光量が少なくなり、目視による蛍光発光が確認できなくなり所期の目的を達成し難くなる。20重量%以上では経済的でなく、発光化合物によっては自己吸収が生じて発光強度が小さくなる恐れがある。
【0043】
インキ組成物の主溶媒としては、発光化合物を微分散乃至溶解できるものであれば、如何なる有機溶剤でもかまわないが、臭気等の環境への影響などを考慮すれば、アルコール系溶剤が好ましい。アルコール系溶剤としては、具体的にはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の脂肪族アルコール類、及びこれらの混合物が挙げられる。アルコール系溶剤をインキ組成物に配合する量は、特に限定的でないがインキ組成物全量に対して60重量%以上とすることができる。
【0044】
また、本発明の発光性インキ組成物には、インキの安定性やペン先やノズルでの乾燥を防止するためにエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶剤(1価のアルコール類)、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール系溶剤(2価のアルコール類)、1,2−ヘキサンジオール、2,4,6−ヘキサントリオール等のポリオールを添加することができる。添加量は、本発明のインキ組成物に対して0〜30%であることが好ましい。
【0045】
本発明のインキ組成物は、必要であればアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4−メトキシ−4−メチルペンタノン等のケトン系溶剤、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の炭化水素系溶剤、酢酸エチル、酢酸n−プロピル等のエステル系溶剤、ジメチルスルホキシド、n−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチルラクトン、トルエン、キシレン、高沸点石油系溶剤を用いることができ、これらの溶剤は単独または複数種を混合して用いられる。
【0046】
好ましいインキ溶媒(剤)としては、本発明の発光化合物を微分散乃至溶解することができるアルコール系溶剤、あるいはアルコール系溶剤と酢酸エチルのようなエステル系溶剤との混合物、あるいはケトン系溶剤との混合物、あるいはこれらの溶剤と水からなる混合物等である。
【0047】
また、本発明のインキ組成物に用いられるバインダー樹脂は、発光化合物の分散剤としての役割と、発光化合物を良好に定着させるためのものであり、上記溶剤(溶媒)に対する溶解性が良好であり、インキ組成物の粘度を適度に調整できるものとして、以下のような樹脂を挙げることができる。すなわち、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体等のポリビニル系樹脂、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミン等のポリアミン系樹脂、ポリメチルアクリレート、ポリエチレンアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルメタアクリレート等のポリアクリレート系樹脂、あるいはアミノ樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ケトン樹脂、ロジン、ロジン変性樹脂(フェノール、マレイン酸、フマル酸樹脂等)、石油樹脂、エチルセルロース、ニトロセルロース等のセルロース系樹脂、天然樹脂(アラビアゴム、ゼラチン等)等が例示される。
【0048】
好ましいインキ用樹脂としては、筆記具用インキやインキジェットインキ、あるいは印刷インキに通常用いられるポリビニル系樹脂、ポリアクリレート系樹脂、ポリアミン系樹脂等である。
【0049】
これらのバインダー樹脂もしくは分散剤樹脂の使用量としては、インキ組成物中の発光化合物に対して1/3〜10倍量が例示され、好ましくは1〜5倍量である。1/3倍量よりも少ないと非浸透性の被記録体に対して発光化合物を十分に定着できなかったり、インキ組成物の分散安定性が悪くなる。また、10倍量よりも多くなると、インキ組成物の吐出安定性を低下させることがある。また、発光化合物の周囲をバインダー層が厚く覆うことになり、発光化合物の発光の低下を招く恐れがあるばかりか樹脂に起因する発光の発生も障害になる可能性をもっている。
【0050】
また、本発明のインキ組成物に親水性溶剤または親水性溶剤と水からなる媒体を用いる場合は、各種界面活性剤(例えば、アルキル硫酸エステル類、リン酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、アルキルアミン塩等のアニオン性、ノニオン性、カチオン性界面活性剤、あるいは両イオン性界面活性剤、あるいはフッ素系界面活性剤、あるいはアセチレングリコール系界面活性剤)、分散剤(例えば、ロジン酸石鹸、ステアリン酸石鹸、オレイン酸石鹸、Na−ジ−β−ナフチルメタンジサルフェート、Na−ラウリルサルフェート、Na−ジエチルヘキルスルホサクシネート)、あるいはシクロデキストリン(CD)(例えば、β−CD、ジメチル−β−CD、メチル−β−CD、ヒドロキシエチル−β−CD、ヒドロキシプロピル−β−CD等)、消泡剤等を添加することができる。これらの添加剤は、インキ組成物に対して0〜5重量%、好ましくは1〜3重量%程度用いることができる。
【0051】
本発明の有機発光化合物を、上述の材料と配合することにより発光性インキ組成物が得られる。配合方法は当業者に周知の方法を用いてよい。得られた発光性インキ組成物に紫外線を照射すると可視域(緑色又は赤色)に蛍光発光を示す(実施例参照)。
【0052】
また、本発明の発光性インキ組成物によりマークされた印刷物は、可視光のもとでは発光せず、紫外線のもとでは緑色または赤色に強く発光し、セキュリティーインキとして有用である。
【0053】
【発明の効果】
本発明の有機発光化合物は、可視光下では実質上不可視であり、紫外線のもとで可視域に強い蛍光発光色(緑色蛍光、赤色蛍光)を示すので、これを用いた発光性樹脂材料は、樹脂成型物、樹脂フィルムまたはガラス用塗料等の形で、玩具、舞台装置、室内装飾、ショーウインドー等の鮮やかな彩色を利用する分野に応用できる。また、本発明の発光性インキ組成物は、オフィスにおける書類、各種容器のマーキング、バーコード等の目隠し印刷、セキュリティー機能を有する印刷物の分野に有用なインキ組成物を提供できる。
【0054】
【実施例】
以下、合成例及び実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0055】
合成例1
ジフェニルフォスフィン酸[0.654g(0.003mol)、Acros社製]、塩化テルビウム(III)六水和物[0.373g(0.001mol)、和光純薬社製]、及び1Nの水酸化ナトリウム3mlを、エタノール50ml中に混合し、加熱攪拌(50℃で約3時間)することにより下記構造の目的物0.7g(発光化合物1)を得た。
【0056】
【化10】
Figure 0004856334
【0057】
分析データ
(1)元素分析
【0058】
【表1】
Figure 0004856334
【0059】
(2)IRスペクトル
P−C65:1024cm-1、1147cm-1、1436cm-1(図10)
【0060】
合成例2
ジフェニルフォスフィン酸[0.654g(0.003mol)、Acros社製]、塩化ユウロピウム(III)六水和物[0.366g(0.001mol)、和光純薬社製]、及び1Nの水酸化ナトリウム3mlを、エタノール50ml中に混合し、加熱攪拌(50℃で約3時間)することにより下記構造の目的物0.7g(発光化合物2)を得た。
【0061】
【化11】
Figure 0004856334
【0062】
分析データ
(1)元素分析
【0063】
【表2】
Figure 0004856334
【0064】
(2)IRスペクトル
P−C65:1024cm-1、1143cm-1、1436cm-1(図11)
【0065】
合成例3
リン酸ジフェニル[0.75g(0.003mol)、和光純薬社製]、塩化テルビウム(III)六水和物[0.373g(0.001mol)、和光純薬社製]、及び1Nの水酸化ナトリウム3mlを、エタノール50ml中に混合し、加熱攪拌(50℃で約3時間)することにより下記構造の目的物0.78g(発光化合物3)を得た。
【0066】
【化12】
Figure 0004856334
【0067】
分析データ
(1)元素分析
【0068】
【表3】
Figure 0004856334
【0069】
(2)IRスペクトル
P−OC65:953cm-1、1203cm-1(図12)
【0070】
合成例4
ベンゼンホスホン酸[1.422g(0.009mol)、東京化成社製]、塩化テルビウム(III)六水和物[1.678g(0.0045mol)、和光純薬社製]、及び1Nの水酸化ナトリウム9mlを、エタノール50ml中に混合し、加熱攪拌(50℃で約3時間)することにより下記構造の目的物2.0g(発光化合物4)を得た。
【0071】
【化13】
Figure 0004856334
【0072】
分析データ
(1)元素分析
【0073】
【表4】
Figure 0004856334
備考:配位子と中心金属とのモル比は2:1である。
【0074】
(2)IRスペクトル
P−C65:985cm-1、1146cm-1、1489cm-1(図12)
【0075】
合成例5
ベンゼンホスホン酸[1.422g(0.009mol)、東京化成社製]、塩化テルビウム(III)六水和物[2.238g(0.006mol)、和光純薬社製]、及び1Nの水酸化ナトリウム9mlを、エタノール50ml中に混合し、加熱攪拌(50℃で約3時間)することにより下記構造の目的物2.2g(発光化合物4a)を得た。
【0076】
【化14】
Figure 0004856334
【0077】
分析データ
(1)元素分析
【0078】
【表5】
Figure 0004856334
備考:配位子と中心金属とのモル比は3:2である。
【0079】
(2)IRスペクトル
発光化合物4と同じ。
【0080】
合成例6
ベンゼンホスホン酸[1.422g(0.009mol)、東京化成社製]、塩化ユウロピウム(III)六水和物[1.647g(0.0045mol)、和光純薬社製]、及び1Nの水酸化ナトリウム9mlを、エタノール50ml中に混合し、加熱攪拌(50℃で約3時間)することにより下記構造の目的物1.9g(発光化合物5)を得た。
【0081】
【化15】
Figure 0004856334
【0082】
分析データ
(1)元素分析
【0083】
【表6】
Figure 0004856334
備考:配位子と中心金属とのモル比は2:1である。
【0084】
(2)IRスペクトル
P−C65:985cm-1、1146cm-1、1439cm-1(図13)
【0085】
合成例7
ベンゼンホスホン酸[1.422g(0.009mol)、東京化成社製]、塩化ユウロピウム(III)六水和物[2.196g(0.006mol)、和光純薬社製]、及び1Nの水酸化ナトリウム9mlを、エタノール50ml中に混合し、加熱攪拌(50℃で約3時間)することにより下記構造の目的物1.9g(発光化合物5a)を得た。
【0086】
【化16】
Figure 0004856334
【0087】
分析データ
(1)元素分析
【0088】
【表7】
Figure 0004856334
備考:配位子と中心金属とのモル比は3:2である。
【0089】
(2)IRスペクトル
発光化合物5と同じ。
【0090】
比較合成例1
リン酸ジ−n−ブチル[0.63g(0.003mol)、東京化成社製]、塩化ユウロピウム(III)六水和物[0.366g(0.001mol)、和光純薬社製]、及び1Nの水酸化ナトリウム9mlを、エタノール50ml中に混合し、加熱攪拌(50℃で約3時間)することにより下記構造の化合物0.71g(比較例化合物1)を得た。
【0091】
【化17】
Figure 0004856334
【0092】
比較合成例2
特開平7−206881号公報(実施例、合成例1)を参照して、オクチル・フェニルリン酸
【0093】
【化18】
Figure 0004856334
【0094】
を合成し、メタノール−アセトニトリル混合溶媒(3:2体積比)中でこれと塩化テルビウムと反応させることによりテルビウム錯体(比較例化合物2)を合成した。
【0095】
【化19】
Figure 0004856334
【0096】
比較合成例3
比較例化合物2の合成と全く同様にして、オクチル・フェニルリン酸を合成し、メタノール−アセトニトリル混合溶媒(3:2体積比)中でオクチル・フェニルリン酸と塩化ユウロピウムと反応させることにより下記のユウロピウム錯体(比較例化合物3)を合成した。
【0097】
【化20】
Figure 0004856334
【0098】
実施例1
この実施例では、上記合成例で得られた本発明の発光化合物1〜5、及び比較例化合物1〜3について評価を行った。これらの化合物は溶媒にほとんど不溶という性質を持っているため樹脂に分散させて評価した。
【0099】
評価の方法は、それぞれの発光化合物0.3g、ポリカーボネート樹脂(パンライトL−1250(帝人社製)1g、ガラスビーズ10gをクロロホルム10ml中に投入し、ペイントシェイカーで分散させ、ガラス上に、バーコーターで製膜し、乾燥させ樹脂膜(厚さ約500nm)を形成させ、試料A〜Gを作成した。
【0100】
この様にして作成した樹脂膜にブラックライトランプにより紫外線(254nm)を照射したところ、発光化合物(Tb錯体)1、3、4、4aを用いた膜は鮮明な黄緑色に発光し、発光化合物(Eu錯体)2、5、5aを用いた膜は鮮明な赤色に発光した。
【0101】
実施例1で作成した樹脂膜(試料A〜G)について、蛍光分光光度計(島津製作所社製のRF−5300PC)を用いて蛍光強度(フォトルミネッセンス強度)を測定した。発光化合物4の蛍光強度を100としたときの蛍光強度の相対値を表8に示す。
【0102】
【表8】
(蛍光強度測定結果)
Figure 0004856334
【0103】
また、図1は発光化合物1〜5を用いた試料A〜Eと、比較例化合物1〜3を用いた試料F〜Hの発光スペクトルである。
【0104】
実施例2
実施例1と同様に、ポリカーボネート樹脂[パンライトL−1250(帝人社製)]1gに対する発光化合物の量を変化させ樹脂膜を作成し、発光強度を測定した。発光強度測定結果を表9に示す。また、発光強度(蛍光強度)の測定グラフを図2に示す。
【0105】
【表9】
(蛍光強度測定結果)
Figure 0004856334
【0106】
実施例3
溶剤に対する溶解性評価
実施例で合成した発光化合物1〜5の溶媒への溶解性を評価したところ、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、ベンゼン、キシレン等芳香族系溶剤等の有機溶媒には全く不溶であり、顔料性の高いことが分かった。
【0107】
実施例4
耐熱性試験
実施例で合成した発光化合物1〜5の示差熱・熱重量分析につて測定評価した。測定条件は、それぞれ以下の通りとした
【0108】
【表10】
発光化合物1
Figure 0004856334
【0109】
【表11】
発光化合物2
Figure 0004856334
【0110】
【表12】
発光化合物3
Figure 0004856334
【0111】
【表13】
発光化合物4
Figure 0004856334
【0112】
【表14】
発光化合物5
Figure 0004856334
【0113】
その結果、有機発光化合物1〜5は極めて熱安定性が高く、特に発光化合物1、2については500℃付近まで安定であることが分かった。それぞれの発光化合物の示差熱・熱重量分析チャートを図3、図4、図5、図6、図7に示す。
【0114】
実施例5
粉末X線回折スペクトルの測定
実施例で合成した発光化合物のうち蛍光強度の強い発光化合物1、2について粉末X線分析を行ったところ結晶性の回折パターンを示した。粉末X線回折スペクトルを図8と図9に示す。
【0115】
実施例6
【表15】
発光性インキ組成物の配合
Figure 0004856334
【0116】
上記配合物にガラスビーズ20gを加え、約2時間ペイントシェイカーで分散処理した後、ビーズをメッシュの金網を用いて取り除き、発光化合物の分散液を得た。この分散液にエタノールとエチレングリコールの混合液(10:2)を加え、全量を50mlとしたインキ組成物を作成した。得られたインキ組成物をフェルトペンに充填し、普通紙に筆記し、この筆跡にブラックライトランプを用いて紫外線(254nm)を照射したところ、黄緑色の蛍光が観察された。
【0117】
実施例7
実施例6と同様に、他の発光化合物2、3、4を用いて発光性インキ組成物を作成し、筆記した。筆跡にブラックライトランプを用いて紫外線(254nm)を照射したところ、蛍光発光が観察された。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で作成した試料A〜Hの発光スペクトルである。
【図2】 実施例2の蛍光強度の測定グラフである。
【図3】 実施例4の発光化合物1の示差熱・熱重量分析チャートである。
【図4】 実施例4の発光化合物2の示差熱・熱重量分析チャートである。
【図5】 実施例4の発光化合物3の示差熱・熱重量分析チャートである。
【図6】 実施例4の発光化合物4の示差熱・熱重量分析チャートである。
【図7】 実施例4の発光化合物5の示差熱・熱重量分析チャートである。
【図8】 実施例5の発光化合物1の粉末X線回折スペクトルである。
【図9】 実施例5の発光化合物2の粉末X線回折スペクトルである。
【図10】 発光化合物1のIRスペクトルである。
【図11】 発光化合物2のIRスペクトルである。
【図12】 発光化合物3のIRスペクトルである。
【図13】 発光化合物4のIRスペクトルである。
【図14】 発光化合物5のIRスペクトルである。

Claims (2)

  1. 有機発光化合物を含有する発光性インキ組成物であって、該有機発光化合物が、
    Figure 0004856334
    [式中、Aは置換又は非置換のフェニル基であり、Lnは原子番号57〜71のランタノイド系希土類元素であり、mは0又は1である。]
    または、式
    Figure 0004856334
    [式中、Aは置換又は非置換のフェニル基であり、Lnは原子番号57〜71のランタノイド系希土類元素であり、nは0又は1であり、p及びqは、それぞれ2及び1、又は3及び2である。]
    で表される有機発光化合物である、発光性インキ組成物
  2. 前記Lnがテルビウムまたはユウロピウム元素である請求項に記載の発光性インキ組成物
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