JP2011241334A - 赤外線吸収性組成物、赤外線吸収性インキ、記録物、画像記録方法、及び画像検出方法 - Google Patents

赤外線吸収性組成物、赤外線吸収性インキ、記録物、画像記録方法、及び画像検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】赤外線に対する感度に優れた赤外線吸収性組成物、並びに赤外線による読取り感度の高い赤外線吸収性インキ、記録物、画像記録方法、及び画像検出方法を提供する。
【解決手段】(A)下記一般式(1)で表される赤外線吸収色素と、(B)五酸化二リンを主成分とし、且つ、Fe2+及びCu2+から選ばれる金属イオンを20質量%以上73質量%以下含む赤外線吸収性のリン酸塩系白色結晶粉末と、を含み、(B)リン酸塩系白色結晶粉末の含有量が1質量%以上99質量%以下である赤外線吸収性組成物である。

【選択図】なし

Description

本発明は、赤外線吸収性組成物、並びにこれを用いた赤外線吸収性インキ、記録物、画像記録方法、及び画像検出方法に関する。
実質的に可視光を吸収しないが、赤外光を吸収する近赤外線吸収色素は、近赤外線吸収フィルター等、種々のオプトエレクトロニクス製品に広く用いられている。
オプトエレクトロニクス製品には、例えば文字や画像の認証などのセキュリティ関連機器などのように、屋外で使用される等の使用態様によって、高温、高湿、又は光照射下に曝される場合がある。そのため、用いられる近赤外線吸収色素は、長期間に亘って安定であることが重要であり、経時で分解する等して性能低下を来しにくい安定性が求められる。特に、色素自体が光に対する耐性を具えていることが、製品品質を長期間高く維持する上で不可欠である。
上記に関連する技術として、耐光性、耐候性、耐熱性に優れた赤外線吸収色素として、特定の構造を持つナフタロシアニンやアルキルフタロシアニンが提案されている(例えば、特許文献1〜2参照)。
また、可視光に殆ど吸収を示さない近赤外線吸収性のインキとして、特定のナフタロシアニン化合物を含むことにより耐光性に優れる近赤外線吸収インキが開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平2−43269号公報 特開平2−138382号公報 特開平3−79683号公報
赤外線吸収色素を含むインキによって形成された記録物は、該記録物への赤外線の照射による反射光を検知することによって読み取られるため、赤外線に対する高感度が要求されるが、上記従来の赤外線吸収色素を用いた場合には、赤外線に対する感度が充分ではなく、更なる性能向上が求められている。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、赤外線に対する感度に優れた赤外線吸収性組成物、並びに赤外線による読取り感度の高い赤外線吸収性インキ、記録物、画像記録方法、及び画像検出方法を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 下記(A)成分及び下記(B)成分を含み、該(B)成分の含有量が固形分換算で1質量%以上99質量%以下の赤外線吸収性組成物である。
(A)下記一般式(1)で表される赤外線吸収色素
(B)五酸化二リンを主成分とし、且つ、Fe2+及びCu2+から選ばれる金属イオンを固形分換算で20質量%以上73質量%以下含む赤外線吸収性のリン酸塩系白色結晶粉末
前記一般式(1)中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、及びR16は、それぞれ独立に、水素原子、又は置換基を表し、前記R〜R16の少なくとも一つはR17−X−基を表すか、又は前記R〜R16中の隣接する2つが縮環した構造を少なくとも一つ含む。Xは、−S−、−NH−、−NR18−、又は−O−を表し、R17及びR18は、それぞれ独立に脂肪族基又はアリール基を表す。Mは、水素原子及び1価の金属原子からなる群より選択される2個の原子、2価の金属原子、又は3価もしくは4価の金属原子を含む2価の置換金属原子を表す。
<2> 前記一般式(1)で表される赤外線吸収色素が、下記一般式(1a)で表される赤外線吸収色素である請求項1に記載の赤外線吸収性組成物である。
上記一般式(1a)中、Mは、水素原子及び1価の金属原子からなる群より選択される2個の原子、2価の金属原子、又は3価もしくは4価の金属原子を含む2価の置換金属原子を表す。Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、及びArは、それぞれ独立にアリール基を表す。
<3> 前記一般式(1)で表される赤外線吸収色素の含有量が、固形分換算で0.1質量%以上90質量%以下である請求項1又は請求項2に記載の赤外線吸収性組成物。
<4>前記<1>〜<3>のいずれか1つに記載の赤外線吸収性組成物を含有する赤外線吸収性インキである。
<5>被記録媒体上に前記<4>に記載の赤外線吸収性インキからなる画像を有する記録物である。
<6>被記録媒体上に、前記<4>に記載の赤外線吸収性インキを付与して画像を記録する工程を有する画像記録方法である。
<7>前記<6>に記載の画像記録方法により被記録媒体上に記録された前記画像の画像情報を赤外線検出器により検出する工程を有する画像検出方法である。
本発明によれば、赤外線に対する感度に優れた赤外線吸収性組成物、並びに赤外線による読取り感度の高い赤外線吸収性インキ、記録物、画像記録方法、及び画像検出方法を提供することができる。
以下、本発明の赤外線吸収性組成物、並びに赤外線吸収性インキ、記録物、画像記録方法、及び画像検出方法について詳細に説明する。
<赤外線吸収性組成物>
本発明に係る赤外線吸収性組成物は、下記(A)成分及び下記(B)成分を含み、該(B)成分の含有量が1質量%以上99質量%以下の赤外線吸収性組成物である。
(A)下記一般式(1)で表される赤外線吸収色素
(B)五酸化二リンを主成分とし、且つ、Fe2+及びCu2+から選ばれる金属イオンを固形分換算で20質量%以上73質量%以下含む赤外線吸収性のリン酸塩系白色結晶粉末
なお、本発明の赤外線吸収性組成物は、用途や使用環境などの諸条件又は必要に応じて、詳細を後述する有機溶媒、樹脂、前記有機溶媒以外の重合性化合物、重合開始剤を含んでいてもよく、更に、界面活性剤、溶媒、樹脂の硬化剤などの他の成分を含んでいてもよい。
本発明の赤外線吸収性組成物は、上記(A)と、上記(B)成分と、の双方を含むため、これらの(A)成分及び(B)成分の何れか一方を含む場合や、他の赤外線吸収性を有する成分と組み合わせた場合に比べて、赤外線に対する感度に優れた赤外線吸収性組成を提供することができる。なお、(A)成分は、以下では、「(A)IR色素」、と称して説明する場合がある。また、(B)成分は、「(B)リン酸塩系白色結晶粉末」、と称して説明する場合がある。
以下、各成分の詳細について説明する。
(A)上記一般式(1)で表される化合物
本発明の赤外線吸収性組成物は、赤外線吸収色素として、下記一般式(1)で表される赤外線吸収色素である。(A)IR色素は、下記構造に示すフタロシアニン系の色素である。
前記一般式(1)において、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、及びR16は、それぞれ独立に、水素原子、又は置換基を表し、前記R〜R16の少なくとも一つはR17−X−基を表すか、又は前記R〜R16中の隣接する2つが縮環した構造を少なくとも一つ含む。Xは、−S−、−NH−、−NR18−、又は−O−を表し、R17及びR18は、それぞれ独立に脂肪族基又はアリール基を表す。Mは、水素原子及び1価の金属原子からなる群より選択される2個の原子、2価の金属原子、又は3価もしくは4価の金属原子を含む2価の置換金属原子を表す。
前記R〜R16で表される置換基は、置換可能な基であればよく、例えば、脂肪族基、アリール基、ヘテロ環基、N−アルキルアシルアミノ基、脂肪族オキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、脂肪族オキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、カルバモイル基、脂肪族スルホニル基、スルファモイル基、脂肪族スルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、脂肪族アミノ基、アリールアミノ基、脂肪族オキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、脂肪族チオ基、アリールチオ基、ヒドロキシ基、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、ハロゲン原子などが挙げられる。
ここで、「脂肪族」は、その脂肪族部位が直鎖、分岐鎖、又は環状であって飽和及び不飽和のいずれであってもよく、例えば、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基を含む。また、脂肪族基は、無置換であっても置換基で置換されていてもよい。脂肪族基としては、総炭素数1〜15の脂肪族基が好ましい。また、「アリール」は、単環及び縮合環のいずれでもよく、無置換であっても置換基で置換されていてもよい。「ヘテロ環」は、そのヘテロ環部位が環内にヘテロ原子(例えば、窒素原子、イオウ原子、酸素原子)を持つものであり、飽和環及び不飽和環のいずれであってもよく、単環及び縮合環のいずれでもよく、無置換であっても置換基で置換されていてもよい。
上記の中でも、R〜R16で表される置換基としては、脂肪族基、アリール基、脂肪族オキシ基、アリールオキシ基、脂肪族チオ基、アリールチオ基、脂肪族アミノ基、アリールアミノ基、ハロゲン原子が好ましい。
前記脂肪族基としては、無置換でも置換基を有していてもよく、飽和であっても不飽和であってもよく、環状であってもよく、総炭素数1〜15の脂肪族基が好ましく、より好ましくは総炭素数1〜10の脂肪族基である。脂肪族基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ノニル基、ドデシル基、オクタデシル基、2−エチルヘキシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、エチニル基、イソプロペニル基等のアルケニル基など等が挙げられる。
前記アリール基は、無置換でも置換基を有していてもよく、総炭素数6〜16のアリール基が好ましく、総炭素数6〜12のアリール基がより好ましい。例えば、フェニル基、4−ニトロフェニル基、2−ニトロフェニル基、2−クロロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−メトキシフェニル基、2−メトキシカルボニル−4−ニトロフェニル基等が挙げられる。
前記脂肪族オキシ基は、無置換でも置換基を有していてもよく、飽和であっても不飽和であってもよく、環状であってもよい。脂肪族オキシ基としては、総炭素数1〜12の脂肪族オキシ基が好ましく、総炭素数1〜10の脂肪族オキシ基がより好ましい。例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、エトキシエトキシ基、フェノキシエトキシ基、チオフェノキシエトキシ基等が挙げられる。
前記アリールオキシ基は、無置換でも置換基を有していてもよく、アリール部位の総炭素数が6〜16のアリールオキシ基が好ましく、アリール部位の総炭素数が6〜12のアリールオキシ基が好ましい。アリール部位は、例えば、フェニル、4−ニトロフェニル、2−ニトロフェニル、2−クロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2−メチルフェニル、4−メトキシフェニル、2−メトキシフェニル、2−メトキシカルボニル−4−ニトロフェニルなどが挙げられる。
前記脂肪族チオ基は、無置換でも置換基を有していてもよく、飽和であっても不飽和であってもよく、環状であってもよい。脂肪族チオ基としては、総炭素数1〜16の脂肪族チオ基が好ましく、総炭素数1〜10の脂肪族チオ基がより好ましい。例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、エトキシエチルチオ基等が挙げられる。
前記アリールチオ基は、無置換でも置換基を有していてもよく、総炭素数6〜22のアリールチオ基が好ましく、総炭素数6〜14のアリールチオ基が好ましい。例えば、フェニルチオ基等が挙げられる。
前記脂肪族アミノ基は、無置換でも置換基を有していてもよく、飽和であっても不飽和であってもよく、環状であってもよい。脂肪族アミノ基としては、総炭素数1〜16の脂肪族アミノ基が好ましく、総炭素数1〜10の脂肪族アミノ基がより好ましい。例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基等が挙げられる。
前記アリールアミノ基は、無置換でも置換基を有していてもよく、総炭素数6〜22のアリールアミノ基が好ましく、総炭素数6〜14のアリールアミノ基がより好ましい。例えば、アニリノ基等が挙げられる。
前記ハロゲン原子としては、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、塩素原子が好ましい。
また、一般式(1)中のR〜R16のうち、少なくとも一つはR17−X−基を表すか、又はR1〜16中の隣接する2つ(例:RとR、RとR等)が縮環した構造を少なくとも一つ含む。このとき、Xは、−S−、−NH−、−NR18−、又は−O−を表す。また、R17及びR18は、それぞれ独立に、脂肪族基、又はアリール基を表す。
17、R18で表される脂肪族基は、前記R〜R16で表される脂肪族基と同義であり、好ましい態様も同様である。また、R17、R18で表されるアリール基は、前記R〜R16で表されるアリール基と同義であり、好ましい態様も同様である。
前記R17−X−基のうち、溶剤への溶解度が低く、より良好な耐光性を示す点で、R17−S−基、R17−O−基が好ましく、より好ましくはR17−S−基である。その中でも、R17がアリール基である場合のR17−X−基が特に好ましい。
また、R〜R16で表される置換基のうち、隣接する2つの置換基が縮環した構造を形成している場合、R〜R16のうち、RとR、RとR、R10とR11、R14とR15が互いに結合して環を形成している構造が好ましい。この環構造としては、R等が結合するベンゼン環に芳香族6員環が縮環したナフタレン環(ナフタロシアニン構造)、R等が結合するベンゼン環に脂肪族6員環が縮環した下記構造式(A)で表される環構造が好適である。
下記構造式(A)において、X及びYはそれぞれ、前記R〜R16におけるXと同義であり、好ましくは−S−又は−O−である。また、R及びRは、水素原子又は置換基を表す。ここでの置換基は、前記R〜R16で表される置換基と同義であり、好ましい態様も同様であり、RとRとは互いに結合して更に環構造(例:ベンゼン環)を形成していてもよい。
前記一般式(1)中のMは、水素原子及び1価の金属原子からなる群より選択される2個の原子、2価の金属原子、又は3価もしくは4価の金属原子を含む2価の置換金属原子を表す。好ましいMとしては、2個の水素原子、2価の金属原子、2価の金属酸化物、2価の金属水酸化物、又は2価の金属塩化物が挙げられる。
Mの具体例としては、VO、TiO、Zn、Mg、Si、Sn、Rh、Pt、Pd、Mo、Mn、Pb、Cu、Ni、Mg、Sn、Pd、Co、Fe、AlCl、InCl、FeCl、TiCl、SnCl、SiCl、GeCl、Si(OH)、H等が挙げられる。
中でも、Mは、(B)リン酸塩系白色結晶粉末との組合せによる更なる感度向上の観点から、VO、Zn、Cu、Mn、Mg、Pd、Co、Hである態様が好ましく、更に好ましくはCu、VO、Znであり、特に好ましくはCuである。
フタロシアニン骨格は、テトラアザポルフィリン骨格の外側に4つのベンゼン環が縮合した構造を有しており、各ベンゼン環には4ヶ所の置換基が入り得る部位(炭素原子)があるが、溶剤への溶解度が低く、より良好な耐光性を示す観点から、本発明における一般式(1)で表される化合物(IR色素)においては、各ベンゼン環のテトラアザポルフィリン骨格から遠い2ヶ所のβ位に水素原子が結合した化合物が好ましい。更には、各ベンゼン環のテトラアザポルフィリン骨格に近い2ヶ所のα位にR17−X−基(R17=アリール基)が結合し、該骨格から遠い2ヶ所のβ位に水素原子が結合した化合物が好ましい。このとき、同様の理由から、Mは、Cuが好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物の中でも、(B)リン酸塩系白色結晶粉末との組合せによる更なる感度向上の観点から、以下に示す一般式(1a)で表される化合物が好ましい。
一般式(1a)において、Mは、水素原子及び1価の金属原子からなる群より選択される2個の原子、2価の金属原子、又は3価もしくは4価の金属原子を含む2価の置換金属原子を表す。
Mとしては、2個の水素原子、2価の金属原子、2価の金属酸化物、2価の金属水酸化物、又は2価の金属塩化物が挙げられ、前記一般式(1)におけるMと同様の具体例を挙げることができる。中でも、Mは、(B)リン酸塩系白色結晶粉末との組合せによる更なる感度向上の観点から、VO、Zn、Cu、Mn、Ni、Mg、Sn、Pd、Co、Hが好ましく、Cu、VO、Znがより好ましく、更に好ましくはCuである。
一般式(1a)において、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、及びArは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換のアリール基を表す。Ar〜Arは、同一でもよいし、互いに異なる基であってもよい。
前記Ar〜Arで表されるアリール基は、無置換でも置換基を有していてもよく、総炭素数6〜16のアリール基が好ましく、総炭素数6〜12のアリール基がより好ましい。中でも、アルキルフェニル基及び/又はアルコキシフェニル基(好ましくは、いずれもアルキル部位の炭素数は1〜10)が好ましい。アリール基の例としては、フェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−メトキシフェニル基、4−オクチルオキシフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、等が挙げられる。
以下、前記一般式(1)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明においては、これらの化合物に制限されるものではない。

本発明の赤外線吸収性組成物に含まれる(A)IR色素は、従来から知られている合成方法を参照して合成することができる。
上記(A)IR色素の、赤外線吸収性組成物中における含有量としては、組成物全質量に対して、固形部換算で0.1質量%以上90質量%以下が好ましく、1.0質量%以上50質量%以下がより好ましい。(A)IR色素の含有量は、0.1質量%以上であると、IR読み取り感度の点で有利であり、90質量%以下であると、印字物の安定性の点で有利である。
(B)五酸化二リンを主成分とし、且つ、Fe2+及びCu2+から選ばれる金属イオンを固形分換算で20質量%以上73質量%以下含む赤外線吸収性のリン酸塩系白色結晶粉末
本発明の赤外線吸収性組成物は、上述の(A)成分と、(B)成分である、五酸化二リンを主成分とし、且つ、Fe2+及びCu2+から選ばれる金属イオンを固形分換算で20質量%以上73質量%以下含む赤外線吸収性のリン酸塩系白色結晶粉末と、の双方を含むことによって、赤外線に対する感度に優れた赤外線吸収性組成を提供することができる。
本発明の赤外線吸収性組成物に含まれる、上記(B)リン酸塩系白色結晶粉末の含有量は、固形分換算で1質量%以上99質量%以下であることが必須であるが、1.0質量%以上70質量%以下であることが好ましく、2質量%以上50質量%以下であることが特に好ましい。
(B)リン酸塩系白色結晶粉末の含有量は、1質量%以上であると、印字物安定性 の点で有利であり、99質量%以下であると、分散安定性の点で有利である。
本発明の赤外線吸収性組成物に含まれる(A)IR色素に対する、(B)リン酸塩系白色結晶粉末の含有量は、質量比で1%以上10倍以下であることが好ましく、10%以上2倍以下であることがより好ましい。
赤外線吸収性組成物に含まれる(A)IR色素に対する(B)リン酸塩系白色結晶粉末の含有量が上記範囲内であると、これらの組合せによる感度向上効果が飛躍的に高まると考えられる。
なお、上記「赤外線吸収性」とは、赤外線(750nm〜1500nm)の光に対する吸光度が0.1%以上であることを示す。
また、上記「五酸化二リンを主成分とする」とは、(B)リン酸塩系白色結晶粉末に含まれる五酸化二リンの含有量が50質量%以上であることを示し、好ましくは、60質量%以上である。
なお、(B)リン酸塩系白色結晶粉末中に、Fe2+及びCu2+から選ばれる金属イオンを20質量%以上73質量%以下導入させる方法としては、酸化鉄(II)、酸化銅(II)を混合するする方法が挙げられる。
この(B)リン酸塩系白色結晶粉末中に、Fe2+及びCu2+から選ばれる金属イオンを20質量%以上73質量%以下含まれていることの確認は、ICP発光分光測定(例えば、島津製IPCE−9000)などによって確認される。
(B)リン酸塩系白色結晶粉末における、Fe2+及びCu2+から選ばれる金属イオンの総含有量は、固形分換算で20質量%以上73質量%以下であることが必須であるが、30質量%以上70質量%以下であることが好ましく、35質量%以上70質量%以下であることが特に好ましい。
なお、(B)リン酸塩系白色結晶粉末に含まれる金属イオンは、Fe2+及びCu2+から選ばれる金属イオンであればよいが、(A)IR色素との組合せによる更なる感度向上の観点から、Cu2+が好ましい。
(B)リン酸塩系白色結晶粉末には、必要に応じて、赤外線吸収性組成物の良好な感度特性を阻害しない範囲で、下記の化合物を含有していてもよい。
具体的には、Al(例えば、2質量%以上10.0質量%以下)、B(例えば、1.0質量%以上30.0質量%以下)、MgO(例えば、3.0質量%以上10.0質量%以下)、ZnO(例えば、3.0質量%以下)、KO(例えば、15.0質量%以下)、BaO(例えば、10.0質量%以下)、SrO(例えば、1.0質量%以下)、Ni、Co、及びSe等が挙げられる。
上記(B)リン酸塩系白色結晶粉末は、上述の組成を有するリン酸塩組成物を融解し、結晶化させてリン酸塩系白色結晶を調製した後に、粉末化することによって得られる。
この粉末化によって得られた(B)リン酸塩系白色結晶粉末の体積平均粒径は、赤外線吸収性組成物中において上記赤外線吸収性が得られる程度の粒径であればよいが、例えば、10nm以上10mm以下の範囲が挙げられ、50nm以上1mm以下の範囲がより好ましい。
なお本発明において、体積平均粒径は、粒子体積で重み付けした平均粒径であり、粒子の集合において、個々の粒子の直径にその粒子の体積を乗じたものの総和を粒子の総体積で割ったものである。体積平均粒径はCAPA−500(堀場製作所(株)製商品名)により求めることができる。
(C)有機溶媒
上述した(A)IR色素及び(B)リン酸塩系白色結晶粉末は、分散媒中に分散されることで、赤外線吸収性組成物とされる。この分散媒としては、例えば、有機溶媒が挙げられる。
本発明の赤外線吸収性組成物に分散媒として含まれていてもよい有機溶媒としては、溶解度パラメータ(以下、SP値と略記する。)が7.3〜12.1の範囲である有機溶媒が挙げられる。
分散媒として有機溶媒を併用する場合には、上記範囲のSP値を有する有機溶媒を用いることで、上記(A)IR色素が赤外線吸収性組成物中において固体の状態で安定して存在することとなり、赤外線吸収性組成物中での色素状態が安定化し、光による色素の分解が充分に抑制され、光に対する耐光性も向上すると考えられる。
なお、SP値は、Fedors法によって計算される溶解度パラメータ〔単位:(cal/cm1/2〕であり、次式で表される値である。
SP値(δ)=(ΔH/V)1/2
式中、ΔHはモル蒸発熱[cal]を表し、Vはモル体積[cm]を表す。また、ΔH、Vとしては各々、「POLYMER ENGINEERING AND SCIENCE, 1974, Vol.14, No.2, ROBERT F. FEDORS. (151〜153頁)」に記載の、原子団のモル蒸発熱(△ei)の合計ΣΔei(=ΔH)、モル体積(△vi)の合計ΣΔvi(V)を用いることができ、(ΣΔei/ΣΔvi)1/2から求められる。
本発明における有機溶媒としては、例えば、芳香族もしくは脂肪族の炭化水素、ケトン、エステル、エーテル、アルコール等、及び液状の重合性化合物などを挙げることができる。
前記芳香族もしくは脂肪族の炭化水素としては、例えば、n−ヘキサン(SP値:7.3)、n−オクタン(SP値:7.6)、トルエン(SP値:8.9)、エチルベンゼン(SP値:8.8)、キシレン(SP値:8.8)、ベンゼン(SP値:9.2)等が挙げられる。
前記ケトンとしては、例えば、メチルイソブチルケトン(SP値:8.3)、メチルイソプロピルケトン(SP値:8.5)、メチルエチルケトン(SP値:9.3)、メチルプロピルケトン(SP値:8.7)等が挙げられる。
前記エステルとしては、例えば、酢酸エチル(SP値:9.1)、酢酸ブチル(SP値:8.5)、酢酸イソブチル(SP値:8.3)、酢酸イソプロピル(SP値:8.4)、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(SP値:8.9)、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(BMGAC)(SP値:8.9)、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(EDGAC)(SP値:9.0)等が挙げられる。
前記エーテルとしては、例えば、ジエチルエーテル(SP値:7.4)等が挙げられる。
前記アルコールとしては、例えば、n−ブタノール(SP値:11.4)、n−ヘキサノール(SP値:10.7)、イソプロピルアルコール(SP値:11.5)、シクロヘキサノール(SP値:11.4)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(BDG)(SP値:10.5)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(EDG)(SP値:10.5)、エチレングリコールモノエチルエーテル(EMG)(SP値:11.5)等が挙げられる。
前記分散媒として用いられる重合性化合物としては、エチレン性二重結合等の重合性基を有するモノマー化合物であり、例えば、(メタ)アクリル系モノマーなどを挙げることができる。
(メタ)アクリル系モノマーとしては、例えば、メタクリル酸メチル(SP値:8.6)、メタクリル酸シクロヘキシル(SP値:9.1)、メタクリル酸n−ブチル(SP値:8.6)、メタクリル酸t−ブチル(SP値:8.3)、アクリル酸n−ブチル(SP値:9.2)、メタクリル酸アリル(SP値:8.8)等を挙げることができる。
前記重合性化合物として上市されている市販品を用いてもよく、該市販品としては、例えば、日本化薬(株)製のカヤラッドシリーズ(例えば、カヤラッドTMPTA、同DPHA、同TPGDAなど)を用いることができる。
本発明の赤外線吸収性組成物に含まれていてもよい有機溶媒としては、中でも、SP値が7.3〜11.5の範囲の有機溶媒が好ましく、7.4〜11.4の範囲の有機溶媒がより好ましい。このうち、有機溶媒としては、SP値が上記範囲にある芳香族もしくは脂肪族の炭化水素、ケトン、エステル、アルコール等及び重合性化合物が好ましく、SP値が上記範囲にある芳香族もしくは脂肪族の炭化水素、ケトン、エステル、及び重合性化合物がより好ましい。
また、有機溶媒は、1種を単独で用いてもよいが、耐光性の向上効果をより向上させる観点からは、2種以上の有機溶媒を併用することが好ましい。
有機溶媒を2種併用する場合の好ましい態様としては、本発明におけるIR色素の低溶解性、耐光性の向上効果の点で、芳香族もしくは脂肪族の炭化水素とケトンとの併用が好ましく、更には芳香族炭化水素とケトンとの併用がより好ましく、特には、トルエンとメチルイソブチルケトンとを併用する態様が好ましい。
有機溶媒として、重合性化合物(モノマー)を用いる場合には、2種以上の重合性化合物を併用することが好ましい。
本発明における有機溶媒の赤外線吸収性組成物中における含有量としては、前記本発明におけるIR色素に対して、1〜1,000,000質量%が好ましく、10〜500,000質量%がより好ましい。有機溶媒の含有量は、1質量%以上であると、IR色素の分散性及びその経時での安定性が良好であり、1,000,000質量%以下であると、所望のIR吸収の読み取り感度の点で有利である。
本発明においては、長期に亘り安定した耐光性を発揮しうる点から、IR染料として前記一般式(1a)又は一般式(1b)で表される化合物の一種又は二種以上と、SP値が7.4〜11.4の範囲の有機溶媒とを用いた形態が好ましく、更には、IR染料として前記化合物1と、有機溶媒として芳香族炭化水素またはケトンからなる群より選択される一種又は二種以上とを用いた形態がより好ましい。
(D)樹脂
本発明の赤外線吸収性組成物は、樹脂の少なくとも一種を含有した構成であってもよい。本発明の赤外線吸収性組成物に含まれていてもよい樹脂としては、特に制限はなく、用途や目的などに応じて選択することができる。
樹脂の例としては、ロジン及び変性ロジン並びにその誘導体ロジン及びその変性体、石油樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂及びその変性体を好適に挙げることができる。
前記ロジンは、ロジン酸を主成分とする天然樹脂である。変性ロジン及び変性ロジンの誘導体としては、例えば、重合ロジン(例えば、ロジン酸エステル樹脂等)、不均化ロジン、水添ロジン、マレイン酸変性ロジン等が挙げられる。
前記石油樹脂は、ナフサを分解した際の炭素数の多い不飽和化合物を重合したもので、C5留分を原料とする脂肪族系、C9留分を原料とする芳香族系、共重合系が含まれる。石油樹脂としては、例えば、ジシクロペンタジエン系石油樹脂、芳香族系石油樹脂などが挙げられる。
前記ジシクロペンタジエン樹脂の変性体としては、例えば、不飽和ポリエステル変性、フェノール変性などの変性体が挙げられる。
樹脂の赤外線吸収性組成物中における含有量としては、組成物の全固形分に対して、質量比で1%以上99%以下が好ましく、10%以上98%以下がより好ましい。樹脂の含有量は、1質量%以上であると、印刷物の耐溶剤性の点で有利あり、99質量%以下であると、印刷物のIR光による読み取り感度の点で有利である。
(E)他の成分
本発明の赤外線吸収性組成物は、上記の成分以外に、必要に応じて、界面活性剤、上記有機溶媒以外の溶媒、上記有機溶媒に含まれない重合性化合物、樹脂の硬化剤、電子供与性呈色有機化合物、電子受容性化合物、有極性有機化合物などを用いて調製することができる。
前記界面活性剤としては、例えば、アルキレンオキサイド系、グリセリン系、グリシドール系、アルキルフエノールエチレンオキサイド付加体等のノニオン界面活性剤、環状アミン、エステルアミド、第四級アンモニウム塩類、ヒダントイン誘導体、複素環類、ホスホニウム又はスルホニウム類等のカチオン系界面活性剤、カルボン酸基、スルホン酸基、硫酸エステル基等の酸性基を含むアニオン界面活性剤、或いは、アミノ酸類、アミノスルホン酸類、アミノアルコールの硫酸又はリン酸エステル類、アルキルベタイン型等の両性界面活性剤、等を用いることができる。
界面活性剤については、「界面活性剤便覧」(産業図書株式会社発行)に詳細に記載されている。界面活性剤は、必ずしも純粋なものである必要はなく、主成分以外に異性体、未反応物、副反応物、分解物、酸化物等の不純分が含まれてもよい。これらの不純分は、30質量%以下であるのが好ましく、更に好ましくは10質量%以下である。
界面活性剤は、一種単独で用いるほか、2種以上を併用することができる。
また、本発明の赤外線吸収性組成物は、予めIR色素を有機溶媒に分散し、これに樹脂を加えて調製してもよい。このとき、本発明におけるIR色素を分散する分散剤を含有することができる。この場合において、前記界面活性剤を上記添加剤として添加するほか、該界面活性剤を分散剤として使用してもよい。分散剤として用いる異面活性剤として好ましくは、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、又はカチオン系界面活性剤であり、更に好ましくはノニオン系界面活性剤又はアニオン系界面活性剤であり、更に好ましくはアニオン系界面活性剤である。また更に、好ましくは炭素数40以下の有機スルホン酸金属塩であり、更に好ましくは炭素数30以下の有機スルホン酸金属塩であり、最も好ましくは炭素数25以下の有機スルホン酸のナトリウム又はカリウム塩である。
なお、分散剤を添加する場合、分散剤の添加タイミングは、色素粒子を分散する過程において、IR色素と共に分散剤を溶媒中に添加するか、あるいはIR色素を溶媒中で分散処理した後に添加することが好ましく、中でも、前者のように分散する過程で分散剤を添加する方法が最も好ましい。
また、本発明の効果を損なわない範囲で、上記した(C)有機溶媒以外の溶媒を含有してもよい。ここでの溶媒としては、特開2008−105958号公報の段落番号[0071]に記載の分散媒が挙げられる。
本発明の赤外線吸収性組成物は、前記樹脂の硬化剤を含有してもよい。硬化剤としては、例えば、ウレタン樹脂向けにはポリイソシアネート樹脂などが挙げられる。硬化剤は、樹脂に対して1〜70質量%の範囲で使用することができる。
本発明の赤外線吸収性組成物は、電子供与性呈色有機化合物、電子受容性化合物、有極性有機化合物を主成分に含有することにより、温度条件の変化によって透明から一時的に発色し、かつ赤外線吸収能を可逆的に呈するように構成されてもよい。
本発明の赤外線吸収性組成物は、本発明におけるIR色素を樹脂中に分散させて、紙、樹脂シートもしくはフィルム、ガラス、金属板などの表面に塗布もしくはハードコートして赤外線吸収層を形成する方法、モノマーなどの樹脂原料に添加して混合物を重合させることにより赤外線吸収性樹脂を調製するか、あるいは樹脂中に添加して加熱溶融させて溶融状態の樹脂中に分散させることにより赤外線吸収性樹脂を調製する方法、等に適用することで所望とする赤外線吸収材料を作製することができる。
このうち、本発明の赤外線吸収性組成物を用いた赤外線吸収性インキについて、以下に略説する。
<赤外線吸収性インキ及び記録物>
本発明の赤外線吸収性インキは、既述の本発明の赤外線吸収性組成物を用いて構成されたものである。この赤外線吸収性インキは、既述の赤外線吸収性組成物が用いられるので、耐光性に優れる。
本発明の赤外線吸収性インキは、少なくとも前記(A)IR色素と、前記(B)金属イオンと、を含有し、用途や目的等に応じて、更に、上記(C)有機溶媒、及び上記(D)樹脂、を含有し、用途や目的等に応じて、更に、着色剤、重合開始剤、上記有機溶媒に含まれない重合性化合物、その他添加剤を用いて構成することができる。
前記着色剤を含有することで、所望の色相に着色されたインキとすることができる。着色剤としては、顔料、染料などが挙げられる。着色剤は、本発明の効果を損なわない範囲で含有することができる。
また、インキ中の重合性化合物や樹脂などが重合性基を有しているときには、重合開始剤を含有することで、インキ中に含まれる重合性基を重合反応させてインキを硬化させることができる。これにより、記録画像の強度(例えば耐擦過性)を向上できる。
重合開始剤は、モノマー成分等の重合性基の重合反応を開始する活性種を発生し得る化合物であれば使用可能であり、公知の光重合開始剤などから適宜選択することができる。例えば、トリハロメチル基含有化合物、アクリジン系化合物、アセトフェノン系化合物、ビスイミダゾール系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、α−ジケトン系化合物、多核キノン系化合物、キサントン系化合物、ジアゾ系化合物、等を挙げることができる。
本発明の記録物は、上記の赤外線吸収性インキを用いてなる画像を設けて構成されている。本発明の記録物は、既述の赤外線吸収性組成物が用いられるので、従来に比べて赤外線に対する感度が良好である。
画像としては、記号や点等のマーク(例:複写防止用マーク)、文字(例:セキュリティ用の認証文字)、絵、バーコードなど種々が含まれる。
また、所望の基材の上に、特定波長の光が照射されたときに蛍光を発する蛍光体部を有する情報記録媒体において、前記蛍光体部を覆うようにして、前記一般式(1)で表される化合物(本発明におけるIR色素)を含有し、蛍光を発しない赤外線吸収部を形成してもよい。なお、赤外線吸収部は、光学的情報読取手段による情報の光学的読取経路を遮断するように構成することができる。
少なくとも表面が近赤外領域の赤外線を反射する基材を用い、この基材上に設けられ、実質的に可視領域に吸収があるが近赤外領域に吸収のないインキ層の上に、更に、近赤外領域の赤外線を吸収する赤外線吸収物質として、前記一般式(1)で表される化合物(本発明におけるIR色素)を含有する赤外線吸収インキ層を近接もしくは重畳して形成してもよい。
本発明の赤外線吸収性インキ及び記録物は、文字や画像の認証等のセキュリティ関連分野、記号や点、バーコード等のマークを付して情報交換を行なう分野に適用することができ、例えば、複写防止や隠し情報付与などに利用することが可能である。
<画像記録方法>
本発明に係る画像記録方法は、被記録媒体上に、既述の本発明の赤外線吸収性インキを付与して画像を記録する工程を設けて構成されたものである。本発明の画像記録方法では、既述の赤外線吸収性組成物を用いた赤外線吸収性インキで画像が形成されるので、記録された画像は、赤外線に対して良好な感度を示す。
画像記録する際の赤外線吸収性インキの付与は、塗布法、印刷法、インクジェット法などの公知の方法を利用して行なうことができる。塗布法としては、例えばバーコート等を適用できる。印刷法としては、グラビア印刷、リソグラフ印刷等を適用できる。また、インクジェット法としては、静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、インクを加熱して気泡を形成し生じた圧力を利用するサーマル(バブルジェット(登録商標))方式等のいずれも適用することができる。
インキを付与した後には、インキを乾燥する工程や記録画像を(熱)圧着する工程などの他の工程を設けることもできる。
<画像検出方法>
本発明に係る画像検出方法は、既述の本発明の画像記録方法により被記録媒体上に形成された画像の画像情報を赤外線検出器により検出する工程を設けて構成したものである。被検出対象である画像は良好な耐光性を有しているので、赤外線検出器により検出する際の検出能(読み取り性など)を長期に亘り安定に保つことができる。
画像中の画像情報を検出は、画像が記録されている記録物の記録面を赤外線検出器により赤外線を照射して種々の画像情報を検出する。(A)IR色素及び(B)リン酸塩系白色結晶粉末が含まれた画像部は着色されていない組成では視覚的に認識されない又は認識され難いが、赤外線が照射された際に(A)IR色素及び(B)リン酸塩系白色結晶粉末が含まれている領域は赤外線を吸収するため、照射時の反射光や蛍光を検出して、記号や点等のマーク、文字、絵、バーコード等のパターン情報や、位置情報などの画像情報を読み取ることができる。
赤外線検出器は、赤外線を照射し、照射時の反射光等を受光して検出することができる装置を使用することができる。検出は、波長が800〜1200nmの波長光を用いて好適に行なえる。光源としては、赤外線を照射する光源を用いてもよいし、赤外線以外の波長光を含む光を照射する光源に赤外線透過フィルタを配したものを用いてもよい。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
[実施例,及び比較例]
−赤外線吸収性組成物の調製−
<(A)IR色素>
(A)IR色素として、上述の化合物1、化合物2、化合物5、化合物9、化合物11、化合物17、化合物24、化合物27、化合物31、化合物45、化合物69、化合物71を用意した。なお、これらの化合物は、(A)IR色素として上述した化合物である。
<(B)リン酸塩系白色結晶粉末>
(リン酸塩系白色結晶粉末1)
まず、以下の組成を有する第二銅含有リン酸塩系組成物を調製した。
−第二銅含有リン酸塩系組成物−
50.0質量%
CuO 49.5質量%
ZnO 0.5質量%
上記に調製した第二銅含有リン酸塩系組成物を融解した後に結晶化させて、第二銅含有リン酸塩系白色結晶を得た。この結晶についてX線回折を行ったところ、回折角(2θ)=28.14、30.07、30.34、44.01に強いピークが表れ、結晶化されていることが確認された。
次に、この第二銅含有リン酸塩系白色結晶を粉砕して粉末化することによって体積平均粒径240nmのリン酸塩系白色粉末1を調製した(表1参照)。
(リン酸塩系白色結晶粉末2の調製)
上記リン酸塩系白色結晶粉末1の調製において用いた酸化第二銅(49.5質量%)を 酸化第二銅(25質量%)に代え、酸化亜鉛(0.5質量%)を酸化亜鉛(25質量%)に代えた以外は、リン酸塩系白色結晶粉末1と同様にしてリン酸塩系白色結晶粉末2(体積平均粒径190nm)を調製した。
(リン酸塩系白色結晶粉末3の調製)
上記リン酸塩系白色結晶粉末1の調製において用いた酸化第二銅(49.5質量%)を 酸化第二銅(90質量%)に代え、五酸化二リン(50質量%)を五酸化二リン(9.5質量%)に代えた以外は、リン酸塩系白色結晶粉末1と同様にしてリン酸塩系白色結晶粉末3(体積平均粒径260nm)を調製した。
(リン酸塩系白色結晶粉末4の調製)
上記リン酸塩系白色結晶粉末1の調製において用いた酸化第二銅(49.5質量%)を酸化第二鉄(49.5質量%)に代えた以外は、リン酸塩系白色結晶粉末1と同様にしてリン酸塩系白色結晶粉末4(体積平均粒径220nm)を調製した。
(リン酸塩系白色結晶粉末5の調製)
上記リン酸塩系白色結晶粉末1の調製において用いた酸化第二銅(49.5質量%)を 酸化第二銅(29.5質量%)及び 酸化第二鉄(20質量%)に代えた以外は、リン酸塩系白色結晶粉末1と同様にしてリン酸塩系白色結晶粉末5(体積平均粒径210nm)を調製した。
(比較粉末1の調製)
上記リン酸塩系白色結晶粉末1の調製において用いた酸化第二銅(49.5質量%)を酸化第二銅(94.5質量%)に代え、五酸化二リン(50質量%)を五酸化二リン(5質量%)に代えた以外は、リン酸塩系白色結晶粉末1と同様にして比較粉末1(体積平均粒径200nm)を調製した。
(比較粉末2の調製)
上記リン酸塩系白色結晶粉末1の調製において用いた酸化第二銅(49.5質量%)を酸化第二銅(12.5質量%)に代え、五酸化二リン(50質量%)を五酸化二リン(87質量%)に代えた以外は、リン酸塩系白色結晶粉末1と同様にして比較粉末2(体積平均粒径180nm)を調製した。
(比較粉末3の調製)
―比較粉末3の調製―
比較粉末3として、錫ドープ饒化インジウムの粉末を調製した。具体的には、塩化インジウム水溶液1800m1と60%塩化銀(IV)水溶液23gとの混合水溶液を重炭酸アンモニウム31009/12lN水溶液中に70℃の加温下で攪拌しながら適下し、最終pH8.5にして共沈水酸化物を析出させた。次に、吸引ロートを用いて、吸引濾過による洗浄を硝酸痕が消えるまで4回繰り返した。この沈殿物を120℃で15時間乾燥させた後、るつぼに入れ、マッフル炉中で、1000℃で5時間焼成した。焼成後、粉末を室温まで急冷し、さらにアルゴンガス中、15気圧、600℃で3時間加熱処理した。さらに、ラウリル硫酸ナトリウムSLS(日光ケミカルズ(株)製)を1質量%添加したメタノール溶液1L中に24時間浸漬した後、水浴上でメタノールを乾燥させ、比較粉末3を調製した。
−赤外線吸収性インキ(赤外線吸収性組成物)の調製−
<赤外線吸収性インキA及び比較インキAの調製>
以下に示す組成中の成分を混合し、赤外線吸収性インキA及び比較インキAを調製した。
・下記表2に示すリン酸塩系白色結晶粉末または比較粉末 ・・・20質量部
・下記表2に示す赤外線吸収色素((A)IR色素または比較色素)・10質量部
・塩酢酸ビニル系樹脂 ・・・10質量部
(商品名:エレックスA、積水化学(株)製)
・飽和ポリエステル(商品名:バイロン103、東洋紡(株)製)・・・5質量部
・ポリウレタンエラストマー ・・・12質量部
(商品名:N−2304、日本ポリウレタン(株)製)
・イソシアナート硬化剤 ・・・・3質量部
(商品名:JA−960、十条ケミカル(株)製)
・トリエチレンジアミン ・・0.5質量部
・溶剤 ・・・60質量部
(トルエン(SP値:8.9)/メチルイソブチルケトン(SP値:8.3)=70/30[質量比])
<赤外線吸収性インキB及び比較インキBの調製>
赤外線吸収色素の含有量及びリン酸塩系白色結晶粉末または比較粉末の含有量を表2に示す含有量とした以外は、上記赤外線吸収性インキB及び比較インキBと同様にして赤外線吸収性インキB及び比較インキBを調製した。
なお、上記成分のうち、赤外線吸収色素(比較色素)及びリン酸塩系白色結晶粉末(比較粉末)以外の、その他の成分については、インキに含まれる全成分の量から、赤外線吸収色素及びリン酸塩系白色結晶粉末の総含有量を除いた残りの量を、上記紫外線硬化性インキA及び比較インキBにおいて用いたものと同じ質量比率で含有するように調製した。
−画像記録−
上記より得られた、上記表2に示す各赤外線吸収性インキ及び比較インキを用い、ベース紙である普通紙MP−120(プラス(株)製)の上に、グラビア印刷によりバーコードパターンを形成した。
続いて、バーコードパターンが形成された上に更に、赤外線透過性を有する3種類のプロセスインキ(FDOLイエロー、FDOLマゼンタ、FDOLシアン、東洋インキ製造(株)製)をグラビア印刷により付与し、3色の可視色(藍、紅、黄)で構成された着色層を形成することにより、バーコードパターンが内部に配された記録物を作製した。
得られた記録物は、可視色(藍、紅、黄)の着色層の全面が可視状態であるが、バーコードパターンはほとんど目視不可能なため、バーコードパターンの存在自体が肉眼で判別できないものであった。
上記の記録物に対して、波長780nm、波長830nm及び波長905nmの3種の半導体レーザ光を照射し、発せられた波長950nm以下の光をカットするフィルターを通して検出した。このとき、赤外線吸収性インキにより形成されたパターンを読み取ることができた。
次いで、波長850nmの半導体レーザー光を照射し、記録物を検知したときの記録物(バーコード)の領域の反射光強度を、バーコード以外の領域の反射光強度で除算した値を、赤外吸収成分として上記比較粉末3として調製した錫ドープ饒化インジウムの粉末のみを30質量%含む以外は、赤外線吸収インキ1と同じ組成の比較インキ4(表2参照)用いた場合を1に規格化してその比率を算出した。なお、比率が小さいほど、赤外線に対する感度が高い事を示す。
結果を下記表3に示した。
前記表3に示すように、本発明の記録物は、赤外線に対する感度が高いことが明らかである。
−赤外線吸収性を有する紫外線硬化性インキ(赤外線吸収性組成物)の調製−
<紫外線硬化性インキC及び比較インキCの調製>
以下に示す組成中の成分を混練し、赤外線吸収性を有する紫外線硬化性インキC及び比較インキCを調製した。
<紫外線硬化性インキC及び比較インキCの組成>
・フォトマー5018 ・・・60質量部
(脂肪族ポリエステルテトラアクリレート;サンノプコ社製)
・カヤラッドTMPTA(SP値:10.5) ・・・14質量部
(トリメチロールプロパントリアクリレート;日本化薬(株)製)
・カヤキュアーMBP(SP値:1.7) ・・・1質量部
(3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン;日本化薬(株)製)
・ニッソキュアーTX(チオキサントン;日本曹達(株)製) ・・・8質量部
・サンドリー1000 ・・・1質量部
(4−フェノキシジクロロアセトフェノン:サンド社製)
・白色ワセリン ・・・4質量部
・下記表4に示すリン酸塩系白色結晶粉末または比較粉末 ・・・8質量部
・下記表4に示す赤外線吸収色素((A)IR色素または比較色素)・・・4質量部
<紫外線硬化性インキD及び比較インキDの調製>
赤外線吸収色素の含有量及びリン酸塩系白色結晶粉末または比較粉末の含有量を表4に示す含有量とした以外は、上記紫外線硬化性インキC及び比較インキCと同様にして紫外線硬化性インキD及び比較インキDを調製した。
なお、上記成分のうち、赤外線吸収色素(比較色素)及びリン酸塩系白色結晶粉末(比較粉末)以外の、その他の成分については、インキに含まれる全成分の量から、赤外線吸収色素及びリン酸塩系白色結晶粉末の総含有量を除いた残りの量を、上記紫外線硬化性インキC及び比較インキCにおいて用いた量と同じ質量比率で含有するように調製した。
得られた紫外線硬化性インキを用い、上記赤外線吸収性インキ及び比較インキによるバーコード形成と同様にしてベース紙上に複写防止マークをグラビア印刷した。
次に、印刷された複写防止マーク上に、プロセスインキ(FDOLイエロー、FDOLマゼンタ、FDOLシアン、東洋インキ製造(株)製)のそれぞれを、グラビア印刷で層状に形成したり、あるいはこれら3種のプロセスインキを混合した混合インキをグラビア印刷で層状に設けることによって、複写防止マークを隠蔽し、記録物とした。
プロセスインキにより隠蔽された複写防止マークに対し、検出装置としてリニヤセンサー(TCD1500C、東芝(株)製)をその赤外線カットフィルターを赤外線透過フィルター(IR83、HOYA社製)に替えて用いて赤外線照射すると共に、その反射光を検出した。
複写防止マークは、プロセスインキの着色層で視認することができなかったが、上記の検出装置を用いることにより、赤外線領域において、3種のプロセスインキからなる印刷層を検知することなく複写防止マークのみを検知することができた。つまり、3種のプロセスインキは赤外線領域に吸収を有しないため、その下部に存在する赤外線吸収性を有する複写防止マークのみを検知することができた。
複写防止マークを検知したときの複写防止マークの領域の反射光強度を、複写防止マーク以外の領域の反射光強度で除算した値を、赤外吸収成分として上記比較粉末3として調製した錫ドープ饒化インジウムの粉末のみを30質量%含む以外は赤外線吸収インキ1と同じ組成の比較インキ4(表4参照)用いた場合を1に規格化してその比率を算出した。なお、比率が小さいほど、赤外線に対する感度が高い事を示す。
結果を下記表5に示した。
前記表5に示すように、本発明の記録物は、赤外線に対する感度が高いことが明らかである。
本発明は、文字や画像の認証等のセキュリティ関連分野、記号や点、バーコード等のマークを付して情報交換を行なう分野に適用することができ、例えば、複写防止や隠し情報付与などに利用することが可能である。

Claims (7)

  1. 下記(A)成分及び下記(B)成分を含み、該(B)成分の含有量が、固形分換算で1質量%以上99質量%以下である赤外線吸収性組成物。
    (A)下記一般式(1)で表される赤外線吸収色素
    (B)五酸化二リンを主成分とし、且つ、Fe2+及びCu2+から選ばれる金属イオンを固形分換算で20質量%以上73質量%以下含む赤外線吸収性のリン酸塩系白色結晶粉末

    〔一般式(1)中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、及びR16は、それぞれ独立に、水素原子、又は置換基を表し、前記R〜R16の少なくとも一つはR17−X−基を表すか、又は前記R〜R16中の隣接する2つが縮環した構造を少なくとも一つ含む。Xは、−S−、−NH−、−NR18−、又は−O−を表し、R17及びR18は、それぞれ独立に脂肪族基又はアリール基を表す。Mは、水素原子及び1価の金属原子からなる群より選択される2個の原子、2価の金属原子、又は3価もしくは4価の金属原子を含む2価の置換金属原子を表す。〕
  2. 前記一般式(1)で表される赤外線吸収色素が、下記一般式(1a)で表される赤外線吸収色素である請求項1に記載の赤外線吸収性組成物。

    〔一般式(1a)中、Mは、水素原子及び1価の金属原子からなる群より選択される2個の原子、2価の金属原子、又は3価もしくは4価の金属原子を含む2価の置換金属原子を表す。Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、及びArは、それぞれ独立にアリール基を表す。〕
  3. 前記一般式(1)で表される赤外線吸収色素の含有量が、固形分換算で0.1質量%以上90質量%以下である請求項1又は請求項2に記載の赤外線吸収性組成物。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の赤外線吸収性組成物を含有する赤外線吸収性インキ。
  5. 被記録媒体上に請求項4に記載の赤外線吸収性インキからなる画像を有する記録物。
  6. 被記録媒体上に、請求項4に記載の赤外線吸収性インキを付与して画像を記録する工程を有する画像記録方法。
  7. 請求項6に記載の画像記録方法により被記録媒体上に記録された前記画像の画像情報を赤外線検出器により検出する工程を有する画像検出方法。
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CN108299844A (zh) * 2017-12-29 2018-07-20 先尼科化工(上海)有限公司 一种新型可溶绿色酞菁化合物及其制备方法
CN112279856A (zh) * 2019-07-24 2021-01-29 南方科技大学 一种非外围取代的可溶性金属酞菁及其合成方法和应用、一种钙钛矿太阳能电池

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