JP4856323B2 - 安定な腸溶性糖衣錠の製造法 - Google Patents

安定な腸溶性糖衣錠の製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、安定な腸溶性糖衣錠の製造法に関するもので、特に経時的な糖衣錠の変色及びパンクを防止した腸溶性糖衣錠の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
糖衣錠における糖衣層の構成と処方は多種多様であり、ノウハウ化されて明らかにされていないことが多いが、「医薬品のコーティング」(日本工業技術連盟)や、「医薬品開発基礎講座18製剤工学」(地人書館)によれば、概ね中心錠の上にフィルム層、サブコーティング層、スムージング層を順次形成し、さらに水分の透過を防ぐ緻密なショ糖の層を形成し、最後にワックス類で艶出しすることにより製造される。
【0003】
糖衣操作は一般に、中心錠に丸みを与えるためのサブコーティング(通例、糖衣液としてゼラチン、アラビアゴム末、白糖の水溶液、散布剤としては沈降炭酸カルシウム、タルク、白糖及びアラビアゴム末の混合物)、表面を滑らかにするためのスムージング(通例、糖衣液としてゼラチン、アラビアゴム末、白糖の水溶液に沈降炭酸カルシウムあるいはタルクを加えたもの)、さらに滑らかで緻密な着色層を作るためのカラーリング(通例、着色剤及びゼラチンを加えた単シロップ液を淡色のものから始め漸次濃厚色液を用いる)、仕上げのフィニシング(通例、着色剤を加えた単シロップ液)、及びつや出しのポリシング(通例、白ろう又はカルナウバロウ)からなる。これらの各操作は糖衣液(サブコーティングでは適量の散布剤を混ぜる)を交互に繰り返し被覆することにより行われる。糖衣層の通気性・浸透性の抑制効果は、白糖結晶からなる緻密なカラーリング層に依存している。
【0004】
一般に腸溶性の糖衣錠は、中心錠にアルカリで溶解する腸溶性高分子をコーティングした後、サブコーティング層、スムージング層、カラーリング層及びフィニシング層からなる糖衣層を形成して製造する。腸溶性製剤は、酵素類のように胃液によって失活するか又は効果を低減する薬剤やアスピリンなどのように胃を刺激したり、胃の消化作用の障害を招く薬剤や腸内濃度を高める必要のある薬剤の製剤に用いられる。
【0005】
腸溶性コーティング剤としては、セルロース系、ビニル系又はアクリル系等の、酸性で実質的に不溶性であるがアルカリ性にて溶解性の高分子材料が使われている。これらの腸溶性コーティング剤は、有機溶媒に溶解してコーティングするか、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)、カルボキシメチルエチルセルロース(CMEC)のようなセルロース系高分子は水に分散してコーティングされている。また、オイドラギットL30D55のようにラテックスタイプの水系コーティング剤を使用することも多い。また、最近では、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)を液状の可塑剤を噴霧しながら乾式コーティングする方法も開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし従来の糖衣錠は、ひび割れやパンク及び色調の経時変化を起こしやすい等の問題点があった。これらの問題は主として、サブコーティング層、スムージング層の糖衣の各層形成が、ゼラチン、アラビアゴム末、ショ糖、沈降炭酸カルシウム、カオリン、タルクなどを水に溶解又は分散した糖衣液を素錠に添加する工程と乾燥する工程とを交互に繰り返し被覆する工程から成るが、この糖衣操作中で、糖衣液中の水分が中心錠に若干侵入することが避けられず、しかも糖衣層の最後の層であるカラーリング層は水蒸気の透過性が極めて低いため、外部からの水蒸気の遮断は完全にするが中心錠に侵入した水分を放出することができず、中心錠が水分に不安定な薬物の場合、薬剤の分解を促進することになる、ということに起因する。また、このことが糖衣錠のパンクやひび割れ、変色の原因にもなる。特に、水系コーティング及び乾式コーティングでは可塑剤を多く使用するため、これらのコーティング剤で腸溶性の糖衣錠を製造した場合、可塑剤の影響も加わり、さらに糖衣錠のひび割れ、パンクや変色といった問題が生じることになる。
【0007】
この対策として、サブコーティング層形成時の錠剤の乾燥を十分に実施することや、中心錠にあらかじめ防水用のフィルムをコーティングし、その後サブコーティング層形成以降の糖衣操作に移行する方法をとることも考えられる。この防水フィルムを形成する工程をプロテクティブコーティングと呼んでいるが、使用するフィルムは、水分に対してバリアー性のものである必要があるため、セラックや水に不溶なコーティング剤などがよく使用される。そのためフィルムの厚さが直接錠剤の崩壊性・溶出性に影響を及ぼすため、フィルム厚さの制御に注意が必要である等の難点があり、糖衣錠のひび割れ、パンク、変色の防止策としては完全なものとは言い難い。
【0008】
また、特開平11−43430号には、カラーリング層やフィニシング層にピグメントや結合剤を添加して糖衣層の剥離やひび割れを防止する方法が;特開平11−116467号には、糖衣錠に水及び低級アルコールの双方に可溶性の高分子から成る膜を施すことにより糖衣錠の強度を高める方法が;特開平7−55898号には、糖衣材料としてショ糖の代わりに高純度のマルチトールとプルランを使用して耐衝撃性を高め、ひび割れ、破損、経時的な変化を防止する方法が、それぞれ記載されている。しかしながら、いずれの方法でも完璧な方法とは言い難い。
従って、経時的な糖衣錠の変色及び糖衣錠のパンクのない、安定な腸溶性の糖衣錠の製造方法が強く求められていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、素錠に腸溶性高分子をコーティングした後、水溶性高分子及び/又は水溶性糖類から成る膜厚20〜300μmの層を形成し、次いで糖衣層を形成することを特徴とする、腸溶性糖衣錠の製造法である。
【0010】
【発明の実施の形態】
腸溶性高分子コーティング剤としては、セルロース系高分子、例えばセルロースアセテートフタレート(CAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)、又はカルボキシメチルエチルセルロース(CMEC)等;ビニル系高分子、例えばポリビニルアルコールアセテートフタレート(PVAP);アクリル系高分子、例えばメタアクリル酸とアクリル酸エチルの共重合体(メタアクリル酸コポリマーL、S)等、酸性で実質的に不溶性であるがアルカリ性にて溶解性の高分子材料が使用できる。好ましい腸溶性コーティング剤はHPMCASである。
腸溶性コーティングは、液体状の可塑剤を素錠に噴霧しながら微粉末状の腸溶性高分子材料を乾式コーティングすることにより行うことができる。さらに、腸溶性コーティング剤を有機溶媒に溶解してコーティングするか、水に分散してコーティングするか、あるいはラテックスタイプの液をコーティングしてもよい。
【0011】
腸溶性高分子コーティング上に形成する水溶性高分子及び/又は水溶性糖類の層の水溶性高分子としては、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシフィルムメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース等の水溶性セルロース系高分子;及びプルラン、ポリビニルアルコールなどを使用することができる。これらのうち、水溶性セルロース系高分子、特にヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)が好ましい。
水溶性糖類としては、ショ糖、マンニトール、ブドウ糖、乳糖などを使用することができる。これらのうち、ショ糖が好ましい。
上記の水溶性高分子及び水溶性糖類は、それぞれを単独で用いても、両者を混合したものを用いても、あるいは水溶性高分子上に水溶性糖類を又は水溶性糖類上に水溶性高分子をコーティングしてもよい。
【0012】
水溶性高分子及び/又は水溶性糖類の層の膜厚は、20μm以上、通常22〜300μm、好ましくは40〜200μm、特に好ましくは48〜150μmである。詳しくは、水溶性糖類単独の場合、前記層の膜厚は通常40〜300μm、好ましくは48〜200μm、特に好ましくは60〜150μmである。水溶性高分子単独又は水溶性高分子と水溶性糖類との併用の場合、前記層の膜厚は通常20〜300μm、好ましくは22〜200μm、特に好ましくは50〜150μmである。20μm未満では充分なパンク防止及び変色防止の効果が得られない。水溶性高分子の層と水溶性糖類の層を別個にコーティングする場合は、両者の層の膜厚の合計が上記範囲になるようにすればよい。
上記の水溶性高分子及び水溶性糖類は、それぞれ水溶液の形態で腸溶性コーティング錠剤上に塗布する。例えば、ショ糖等の糖類を用いた場合は10〜80(重量)%の水溶液の形態で、そしてHPMC等の水溶性高分子を用いた場合は1〜30(重量)%の水溶液の形態で用いることができる。
【0013】
水溶性高分子及び/又は水溶性糖類の層を形成した後の糖衣層形成は、通常、サブコーティング、スムージング、カラーリング及びフィニシングの1種以上を含む糖衣操作により行われ、その後、必要に応じてポリシング(艶出し)を行う。
【0014】
特に素錠の径が7mm以下では、腸溶性コーティング層を形成させた後、水溶性糖類の層を形成し、その上に水溶性高分子(特にHPMC)の層を形成し、最後にショ糖のシロップを用いてカラーリング層を形成して糖衣錠とすることもできる。
【0015】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0016】
参考例1〔中心錠剤の作製〕
下記表1に示す組成の中心錠剤(素錠)を、径5.5mm、4.5Rの杵にて1錠あたり55mgで作製した。その錠剤硬度は2.8kgで、崩壊時間(試験液:水)は6〜8分であった。
この錠剤4.7kgを通気式パンコーティング機器(Hicoater HCT-48 フロイント産業(株)製)に仕込み、吸気温度50℃、品温45℃、回転数16rpmで、クエン酸トリエチル/グリセリン脂肪酸エステル(35/20)の可塑剤液をスプレー速度20g/minで噴霧しながら、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(商品名AS−MF信越化学工業(株)製)/タルク比(10/6)を均一に混合した粉体を58g/minで散布して乾式コーティングを行い、1錠67mgの腸溶性フィルム錠を得た。
【0017】
【表1】
Figure 0004856323
【0018】
実施例1
参考例1で製造した腸溶性フィルム錠に、通気式パンコーティング機器(ハイコーター48型 フロイント産業(株)製)を用いて、65%ショ糖シロップで1錠あたり5mg、膜厚48μmのショ糖の層(皮膜)を形成した。さらに、カオリン10%、炭酸カルシウム10%、タルク5%、酸化チタン5%、アラビアゴム末4%及びショ糖40%よりなる水懸濁液で1錠あたり35mgのスムージング層を形成した。最後に、タール色素を添加した65%ショ糖シロップを用いて1錠あたり5mgのカラーリング層を形成し、ワックスで艶出しをして腸溶性の糖衣錠を得た。
【0019】
実施例2
参考例1で製造した腸溶性フィルム錠に、通気式パンコーティング機器(ハイコーター48型 フロイント産業(株)製)を用いて65%ショ糖のシロップでショ糖9mg、膜厚86μmの皮膜を形成した。さらに、実施例1と同様にスムージング層及びカラーリング層の形成、艶出しをして、腸溶性の糖衣錠を得た。
【0020】
実施例3
参考例1で製造した腸溶性フィルム錠に、通気式パンコーティング機器(ハイコーター48型 フロイント産業(株)製)を用いて65%ショ糖のシロップでショ糖13mg、膜厚124μmの皮膜を形成した。さらに、実施例1と同様にスムージング層及びカラーリング層の形成、艶出しをして、腸溶性の糖衣錠を得た。
【0021】
実施例4
参考例1で製造した腸溶性のフィルム錠に、通気式パンコーティング機器(ハイコーター48型 フロイント産業(株)製)を用いて6%ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)(TC−5 R 信越化学工業(株)製)水溶液でヒドロキシプロピルメチルセルロース3mg、膜厚22μmの水溶性皮膜を形成した。さらに、実施例1と同様にスムージング層及びカラーリング層の形成、艶出しをして腸溶性の糖衣錠を得た。
【0022】
実施例5
参考例1で製造した腸溶性フィルム錠に、通気式パンコーティング機器(ハイコーター48型 フロイント産業(株)製)を用いて6%ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC−5 R 信越化学工業(株)製)水溶液でヒドロキシプロピルメチルセルロース7mg、膜厚52μmの水溶性皮膜を形成した。さらに、実施例1と同様にスムージング層及びカラーリング層の形成、艶出しをして、腸溶性の糖衣錠を得た。
【0023】
実施例6
参考例1で製造した腸溶性のフィルム錠に、通気式パンコーティング機器(ハイコーター48型 フロイント産業(株)製)を用いて6%ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC−5 R 信越化学工業(株)製)水溶液でヒドロキシプロピルメチルセルロース10mg、膜厚75μmの水溶性皮膜を形成した。さらに、実施例1と同様にスムージング層及びカラーリング層の形成、艶出しをして、腸溶性の糖衣錠を得た。
【0024】
実施例7
参考例1で製造した腸溶性のフィルム錠に、通気式パンコーティング機器(ハイコーター48型 フロイント産業(株)製)を用いて65%のショ糖のシロップでショ糖3mg、膜厚28μmの層を形成し、次に6%ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC−5 R 信越化学工業(株)製)水溶液でヒドロキシプロピルメチルセルロース10mg、膜厚75μmの水溶性皮膜を形成した。さらに、最後に、タール色素を添加した65%ショ糖シロップで1錠あたり5mgのカラーリング層を形成し、ワックスで艶出しをして腸溶性の糖衣錠を得た。
【0025】
実施例8
参考例1で製造した腸溶性のフィルム錠に、通気式パンコーティング機器(ハイコーター48型 フロイント産業(株)製)を用いて65%のショ糖のシロップでショ糖6mg、膜厚57μmの層を形成し、次に6%ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC−5 R 信越化学工業(株)製)水溶液でヒドロキシプロピルメチルセルロース10mg、膜厚75μmの水溶性皮膜剤層を形成した。さらに、最後に、タール色素を添加した65%ショ糖シロップで1錠あたり5mgのカラーリング層を形成し、ワックスで艶出しをして腸溶性の糖衣錠を得た。
【0026】
比較例1
参考例1で製造した腸溶性のフィルム錠に、通気式パンコーティング機器(ハイコーター48型 フロイント産業(株)製)を用いて炭酸カルシウム10%、タルク5%、酸化チタン5%、アラビアゴム末4%及びショ糖40%よりなる水懸濁液で1錠あたり35mgのスムージング層を形成した。次に、タール色素を添加した65%ショ糖シロップで1錠あたり5mgのカラーリング層を形成し、ワックスで艶出しをして腸溶性の糖衣錠を得た。
【0027】
比較例2
参考例1で製造した腸溶性のフィルム錠に、通気式パンコーティング機器(ハイコーター48型 フロイント産業(株)製)を用いて65%のショ糖のシロップでショ糖2mg、膜厚19μmの層を形成した。さらに、実施例1と同様にスムージング層及びカラーリング層の形成、艶出しをして、腸溶性の糖衣錠を得た。
【0028】
比較例3
参考例1で製造した腸溶性のフィルム錠に、通気式パンコーティング機器(ハイコーター48型 フロイント産業(株)製)を用いて6%のヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC−5 R 信越化学工業(株)製)水溶液でヒドロキシプロピルメチルセルロース2mg、膜厚15μmの水溶性皮膜層を形成した。さらに、実施例1と同様にスムージング層及びカラーリング層の形成、艶出しをして、腸溶性の糖衣錠を得た。
【0029】
試験例
実施例1〜8及び比較例1〜3で得られた腸溶性糖衣錠を50℃の条件で保存し、1ヵ月後の糖衣錠のパンク及び外観変化を観察した。その結果を、表2に示す。
【0030】
【表2】
Figure 0004856323
【0031】
※ΔEは、色差計SQ2000(日本電色工業(株)製)にて各検体の製造時をターゲットして50℃、1ヵ月の検体を測定した値を示した。
ΔE=3以下:製造時と比較し、変化なし
ΔE=3〜5:製造時と比較し、わずかに変化している
ΔE=5〜10:製造時と比較し、明らかに変化している
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、腸溶性皮膜上に水溶性高分子及び/又は水溶性糖類をコーティングすることにより、糖衣錠の変色及びパンクなどのない安定な腸溶性糖衣錠を製造することが可能となる。

Claims (2)

  1. 素錠にヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートをコーティングした後、水溶性セルロー系高分子及び/又は水溶性糖類から成り、かつ、水溶性糖類が、ショ糖、マンニトール、ブドウ糖及び乳糖から選ばれる1種又は2種以上である膜厚20〜200μmの層を形成し、次いで糖衣層を形成することを特徴とする、腸溶性糖衣錠の製造法。
  2. 水溶性セルロー系高分子及び/又は水溶性糖類の層がヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む、請求項1記載の腸溶性糖衣錠の製造法。
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