JP4855276B2 - サンプル台、測定対象サンプル、透湿度測定装置 - Google Patents

サンプル台、測定対象サンプル、透湿度測定装置 Download PDF

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本発明は透湿度の測定に用いられるサンプル台と、そのサンプル台を用いた測定対象サンプル、及び透湿度測定装置に関する。
従来より、測定対象膜の透湿度を測定するために、透湿度測定装置が広く用いられている。
一般に、透湿度測定装置は、表面に測定対象膜が形成された基板を挟んで一方の真空槽(供給室)に気体の水を供給し、測定対象膜と、基板とを通過し、他方の真空槽(測定室)に到達した水の量を測定することで透湿度を測定する。
基板には水の透過性が求められるため、一般にナイロン、アクリル等の有機樹脂が用いられていた。
しかし、そのような基板は吸湿性が高い上に熱変形しやすく、しかも柔軟性が高いため、測定対象膜のストレスの影響で丸まり、扱い次第では測定対象膜にクラックが入りやすく、そのため、測定結果の再現性が悪いという問題があった。
また、従来は透湿度測定装置のOリングに直接基板を載置したため、Oリングを変形させて基板をOリングに密着させる際に、基板に皺が生じる等、取り扱いが困難であった。
特開2002−357533号公報
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、透湿度を正確に測定可能な技術を提供することである。
上記課題を解決するために本発明は、透湿度測定装置用のサンプル台であって、金属がリング状に成形された載置環と、前記載置環の内側の開口よりも平面形状が大きく、透湿度が1×10-1g/m2/日以上のセラミック製の基板とを有し、前記載置環には溝が形成され、前記開口を覆うように前記基板を前記載置環に配置して前記サンプル台を載置部材に配置する際に、前記溝内にリング状の密閉部材を配置し、前記密閉部材が前記載置環と前記載置部材の両方に気密に密着するように構成されたサンプル台である。
本発明はサンプル台であって、前記載置環の表面と表面が同じ高さにある支持部が、前記載置環の内周からリング内側に向けて突き出されたサンプル台である。
本発明はサンプル台であって、前記密閉部材は前記溝に配置されるサンプル台である。
本発明はサンプル台であって、前記載置環の表面には、表面が前記載置環の表面よりも高く突き出された位置決め部が、前記載置環の縁に沿って配置されたサンプル台である。
本発明は、前記基板が前記載置環上に載置された前記サンプル台と、前記基板表面に配置された測定対象膜と、前記載置環と、前記基板の間に配置され、前記載置環の内側の前記開口を取り囲み、前記基板と前記載置環との間を気密に接着するシール部材とを有する測定対象サンプルである。
本発明は、壁部材で内部空間がそれぞれ取り囲まれた測定室と供給室と、リング状の載置部材とを有し、前記載置部材は、前記測定室の開口周囲の前記壁部材に気密に接続され、前記載置部材の開口を介して前記測定室の内部空間と、前記供給室の内部空間とが連通するように構成され、前記載置部材上には、前記測定対象サンプルが、前記載置環の前記シール部材が配置された面とは反対側の面と、前記載置部材の表面に密着して配置され、前記載置部材の開口が前記載置環の外周で取り囲まれ、前記供給室には水供給系が接続され、前記供給室の内部の水は、前記測定対象サンプルの前記基板と前記測定対象膜とを通過して前記測定室に移動可能に構成され、前記水の圧力を測定する測定装置が、前記供給室と前記測定室にそれぞれ接続された透湿度測定装置である。
本発明は透湿度測定装置であって、前記供給室は、真空槽内に配置された透湿度測定装置である。
尚、透湿度とは、一定時間に単位面積当たりの膜状物質を通過する気体の水の量をいい、温度25℃又は40℃において測定対象物を境界面とし、一方の側の空気を相対湿度90%、他の側の空気を吸湿剤によって乾燥状態に保ったとき、24時間にこの境界面を通過する水の質量(g)を、その材料1m2当たりに換算した値をその材料の透湿度と定める(JIS Z0208(1976))。
本発明は上記のように構成されており、基板の透湿度は1×10-1g/m2/日以上であり、気体の水の透過性が高いので、測定対象膜を透過した水は、基板も透過して測定室に侵入可能になっている。
基板はセラミック製なので変形や破損が生じにくい。従って、測定対象膜は、膜厚10nm以上100nm以下と薄い場合であっても、基板表面に形成されることで、変形や破損が防止される。
本発明は基板は載置環上に配置されているので、測定対象サンプルをOリングのような密閉部材上に配置した時に、基板が直接密閉部材に接触しない。従って、密閉部材を変形させて、測定対象サンプルを密閉部材に密着させる時に、基板が変形しない。
本発明では、セラミック製の基板を使用しているので、測定対象膜の応力や、基板の吸湿や、熱による基板の変形が生じず、測定対象膜の破損が起こらない。しかも、基板の透湿度は変化しないので、透湿度を正確に測定可能であり、再現性も高い。
図2の符号30は本発明のサンプル台を示しており、このサンプル台30は載置環31と、位置決め部32と、基板41とを有している。
載置環31は内周が円形のリング状に成形されている。図2の符号35は載置環31のリング内側の開口を示している。位置決め部32はリング状であって、そのリング内側の開口は、載置環31の開口35よりも大径にされ、位置決め部32の開口の中心が載置環31の開口35の中心と一致するように、載置環31の表面に配置され、位置決め部32のリング上部は載置環31の表面から高く突き出されている。
従って、開口35中心からの距離は、位置決め部32の内周の方が載置環31の内周よりも遠く、載置環31の表面は、開口35から位置決め部32までの部分が露出して、開口35を取り囲むリング状の載置部39が形成されている。
基板41は直径が載置環31の開口35の直径よりも大きく、かつ、位置決め部32の内周よりも小さいセラミック製の円盤であって、基板41は開口35から落下せずに載置部39上に載置可能になっている。
ここでは、載置環31は一定厚みの平板に開口が形成されており、表面は同一平面に位置するから、載置部39には段差が無く、基板41を載置部39上に載置すると、基板41の開口35の外側に位置する部分は全て載置部39と接触し、基板41が安定して保持されるようになっている。
次に、このサンプル台30を用いて測定対象サンプルを作成する工程について説明する。
先ず、ペースト状の接着剤を開口35の縁に沿って載置部39に塗布するか、フィルム状の接着剤を開口35の縁に沿って載置部39に貼付して、開口35を取り囲むリング状の接着剤層36を形成する(図3(a)、図4(a))。
接着剤層36のリング内周は基板41の外周よりも小さく、ここでは接着剤層36のリングは開口35と同心円状になっている。
基板41の表面に予め測定対象膜42を成膜しておき、基板41の裏面を載置環31に向けて載置環31の上方に配置し、基板41の中心を開口35中心の真上に位置させ、基板41の縁が位置決め部32と重ならないようにした後、略鉛直方向に降下させると、基板41が位置決め部32と接触せずに載置部39上に乗せられ、接着剤層36の載置環31と反対側の面がリング全周に亘って基板41の裏面と密着し、開口35は基板41で覆われた状態になる。
接着剤層36は熱硬化性樹脂(ここではエポキシ樹脂)を含有する接着剤で構成されており、接着剤層36を加熱すると熱硬化性樹脂が熱重合し、接着剤層36は全周に亘って、片面が載置部39に、反対側の面が基板41に密着した状態で硬化し、基板41が載置環31に固定されて測定対象サンプル40が得られる(図3(b)、図4(b))。
図4(b)の符号38は接着剤層36が硬化して形成されたリング状のシール部材を示しており、シール部材38は全周に亘って片面が載置部39に、反対側の面が基板41に密着している。
次に、この測定対象サンプル40の測定に用いる透湿度測定装置について説明する。
図1の符号1は本発明の透湿度測定装置の一例を示しており、この透湿度測定装置1は測定室11と、供給室12と、載置部材21と、密閉部材28とを有している。
測定室11と供給室12は開口が形成された箱状である。
載置部材21は中央部分に開口(接続口)25が形成された金属製の板であって、平面形状がリング状になっている。
載置部材21のリングの内周、即ち接続口25は測定室11の開口と供給室12の開口のいずれよりも小さく、リング外周は測定室11の開口と供給室12の開口のいずれよりも大きくなっている。
測定室11は開口を上に向けて配置されている。
載置部材21は接続口25が測定室11の開口上に位置するように、そのリングの全周が測定室11の開口を取り囲む壁部材に密着して取り付けられている。従って、測定室11の開口と接続口25の開口とは連通し、測定室11は接続口だけを介して外部と接続される。
供給室12は開口を下側に向けられ、該開口が接続口25上に位置するように、その開口を取り囲む壁部材が、測定室11の開口を取り囲む壁部材、又は、載置部材21のリングの縁部分全周に密着するように、測定室11上に配置されている。
従って、測定室11の開口と、供給室12の開口は接続口25だけを介して互いに面し、測定室11の内部空間と供給室12の内部空間は接続口25だけを介して互いに接続されている。
載置部材21の測定室11の外側の面、即ち、供給室12の内部空間と面する面には、接続口25と相似形の溝が、接続口25の縁から所定距離だけ離間して、接続口25を取り囲むように形成されている。
密閉部材28はリング状であって、ゴムのように変形可能な弾性材料で構成されており、溝24と相似形にして接続口25と同心円状に配置した時に、載置部材21に乗せられる大きさであり、ここでは溝24と同じ大きさであり、溝24の底面上に載置されている(図5(a))。
上述したように、溝24は接続口25の縁から所定距離だけ離間して接続口25を取り囲んでいるから、密閉部材28は接続口25の縁から所定距離だけ離間して接続口25を取り囲んでいる。
この透湿度測定装置1に使用される測定対象サンプル40の載置環31は、リング外周が接続口25よりも大きく、内周は溝24の底面上の密閉部材28の内周よりも小さくされており、載置環31は接続口25から落下せずに、密閉部材28上に配置可能になっている。
ここでは、載置環31のシール部材38が配置された側とは反対側の面には、載置部材21の溝24と平面形状が略等しい溝34が、開口35の縁から所定距離だけ離間した場所で、開口35を取り囲むように形成されている。
真空槽2と供給室12には不図示の搬出入室口が設けられており、搬出入口を開け、真空槽2の内部を通過させて測定対象サンプル40を供給室12内に搬入し、載置環31の溝34が載置部材21の溝24とが対向するよう位置合わせする。
密閉部材28の厚みは、載置部材21に乗せた時には、溝24、34の深さの合計よりも大きくなっており、溝24、34が対向する状態で測定対象サンプル40を下降させると、載置環31の溝34に密閉部材28のリング上部が入り込み、その溝34の底面に接触して、測定対象サンプル40が密閉部材28に乗せられた状態になる。
その状態で不図示の押圧部材で測定対象サンプル40を載置部材21に向かって押圧すると、押圧によって密閉部材28が変形し、密閉部材28は全周に亘って片面が載置部材21に密着し、反対側の面が載置環31に密着する。
基板41は透湿度が1×10-1g/m2/日以上と気体の透過性が高くされているのに対し、密閉部材28と上述したシール部材38は気体を透過しない材料で構成されている。
密閉部材28は全周に亘って片面が載置部材21に、反対側の面が載置環31に密着しているから、載置部材21と載置環31の間は気体は透過せず、上述したように、シール部材38は全周に亘って片面が基板41に、反対側の面が載置環31に密着しているから、基板41と載置環31の間も気体が透過しない。
しかも、載置環31と、載置部材21と、供給室12及び測定室11の壁部材は、金属のように気体を透過しない材料で構成されているから、基板41と、測定対象膜42とを透過した気体だけが、供給室12から測定室11に浸入可能になっている。
真空槽2外部には真空排気系9が配置されている。
ここでは、真空排気系9は粗引きポンプ7とターボ分子ポンプ8とを有しており、供給室12と真空槽2の搬出入口を閉じ、測定対象サンプル40を押圧した状態で、粗引きポンプ7で真空槽2と供給室12と測定室11を真空排気する。
測定室11と供給室12には内部圧力(全圧)を測定する第一、第二の測定装置3、4が接続されている。
測定室11の内部圧力が所定圧力まで真空排気されたところで、真空槽2と供給室12の真空排気を続けながら、バルブ19を操作し、測定室11を粗引きポンプ7からターボ分子ポンプ8に切替え、ターボ分子ポンプ8の背圧を粗引きポンプ7で排気し、測定室11内部に、供給室12の内部圧力よりも低い高真空雰囲気を形成する。
供給室12には、真空槽2外部に配置された水供給系5が流量制御装置17を介して接続されており、測定室11内部に所定圧力の高真空雰囲気が形成された後、真空槽2と供給室12の真空排気を続けると共に、ターボ分子ポンプ8の排気速度を所定速度に維持したまま、水供給系5からキャリアガスと共に気体の水を導入する。
ここでは、第一、第二の測定装置3、4は、質量分析計を備え、キャリアガスと水のモル比を測定可能になっており、モル比と、全圧とから水の分圧が求められる。
透湿度を測定するときの供給室12内部の水の分圧は予め決められており、第二の測定装置4は、測定される水の分圧に基づいて、供給室12内部の水の分圧が決められた値になるように、水供給系5と供給室12間の流量制御装置17と、粗引きポンプ7と供給室12間の可変バルブ18を制御し、供給室12内部の水の分圧を所定圧力に維持する。
供給室12内部の水の分圧が所定圧力に達して後、測定室11の水の分圧の測定を続け、ある測定時間での測定室11内部の水の分圧の上昇量と、測定時間と、測定室11内部の温度と、測定室11の排気速度と、基板41の露出面積(ここでは開口35の面積)とから、測定対象膜42と基板41の透湿度(単位:g/m2/日)の合計が分かる。基板41の透湿度は予め分かっており、透湿度の合計から、基板41の透湿度を引いた値が、測定対象膜42の透湿度となる。
基板41が樹脂基板のように熱に弱いものであると、破損や変形が生じ、透湿度を正確に測定できないが、基板41はセラミック製であり、破損や変形が生じ難いから、透湿度を正確に測定できる。
尚、基板41は透湿度が既知のものを用いてもよいし、基板41の透湿度が不明な場合は、測定対象膜42が形成されていない状態の基板41を載置環31に固定して測定対象サンプル40を作成し、上記と同じ工程で基板41だけの透湿度を予め求めておくとよい。
透湿度は単位面積当たりの値であるので、基板41裏面が開口35以外のところで大きく露出すると、透湿度の測定値が不正確になる。例えば、シール部材38が載置環31のリング内周と開口35の縁との間の距離が大きすぎると、透湿度の測定値が不正確になるので、シール部材38から開口35までの距離が近い方が望ましく、より望ましくは、シール部材38のリング内周と開口35の縁が略一致することである。
シール部材38に用いる熱硬化性樹脂はエポキシ樹脂に限定されず、硬化物の気体(特に水)を透過しないものであれば、例えば、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等を用いることもできる。シール部材38を構成する接着剤には、熱硬化性樹脂以外にもフィラーや熱可塑性樹脂やゴム等の添加剤を添加することもできる。また、気体を透過しないのであれば、接着剤層36を硬化させずにそのままシール部材としてもよい。シール部材38は、真空リークレートが1×10-7Pa・m3/秒以下であることが望ましい。
密閉部材28は特に限定されないが、具体的にはフッ素ゴムやシリコーンゴムやニトリルゴム等のゴム製のOリングである。密閉部材28はH2O(水蒸気)リークレートが1×10-7Pa・m3/秒以下であることが望ましい。
以上は、載置環31の開口35に全部に基板41の裏面が露出する場合について説明したが本発明はこれに限定されるものではない。
図6は本発明の測定対象サンプル40に用いる載置環31の他の例を示しており、この載置環31は細長の支持部37を有している。
支持部37は一端が載置環31のリング内周側面に接続され、他端が開口35の内側に向かって突き出されている。ここでは、支持部37は細長の板状であって、4本の支持部37の一端が載置環31のリングの内周に接続され、他端が開口35の略中心で互いに接続され、十字状になっている。
支持部37の表面は載置部39と面一になっており、シール部材38の厚みが無視できる程小さい場合には、基板41をシール部材38に配置した時に、基板41裏面は支持部37と接触する。
基板41は縁部分がシール部材38を介して載置部39に支持されるだけなく、その中央部分が支持部37によって支持されるので、基板41が大径で可撓性を有する場合であっても撓まず、基板41や測定対象膜42の破損や変形が起こらない。
尚、シール部材38の厚みが無視できない程大きい場合には、支持部37の表面を載置部39よりも高くし、基板41をシール部材38で載置環31に固定した時に、基板41の表面に支持部37の表面を接触させる。
支持部37は、基板41をシール部材38で固定した時に、基板41裏面と接触可能であれば、板状ではなく、断面形状が円形の棒状であってもよい。
支持部37の面積が無視できない程大きい場合には、透湿度を算出するときの開口35の面積として、開口35の面積から、支持部37の開口35内に位置する部分の面積を引いた値を用いる。
以上は、基板41が円盤状であり、開口35が円形である場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、基板41の平面形状が開口35よりも大きく、基板41の縁部分が全て載置環31に接触可能であれば、基板41と開口35の平面形状は、例えば矩形であってもよい。
位置決め部32の形状も円形リングに限定されず、矩形のリング形状であってもよく、位置決め部32はリング形状である必要も無い。位置決め部32は開口35中心からの距離が、基板41を載置環31に配置したときの開口35中心から基板41縁までの距離よりも遠く、基板41を載置環31に載置可能であれば、例えば、複数の位置決め部32を、開口35の中心からの距離が、開口35中心から基板41縁までの距離よりも遠い円周上に間隔を空けて配置してもよい。
以上は、測定室11と供給室12を真空槽2内部に配置する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。測定室11と供給室12を真空槽2内部に配置せず、その外壁を直接外部雰囲気に晒してもよいが、供給室12を真空槽2内部に配置し、供給室12の搬出入口を外部雰囲気に直接晒さないようにすれば、供給室12内部に外部雰囲気から水や空気が浸入し難くなるので、透湿度の測定がより正確に行われる。
基板41は厚みが大きい程透湿度は低くなる。多孔質アルミニウム製の基板で厚みを変えて透湿度を測定したところ、厚みが0.15mm以上では、透湿度は1×10-1g/m2/日未満となった。透湿度が1×10-1g/m2/日未満であると、測定対象膜42の透湿度測定が正確にできなくなるので、本発明には、厚みが0.14mm以下のセラミック基板が適している。
本発明に用いる基板は、透湿度が1×10-1g/m2/日以上のセラミック基板であれば、特に限定されない。具体的には、多孔質アルミニウム以外にも、多孔質アルミナ製の基板を用いることができる。
本発明の測定対象膜42は特に限定されないが、その一例を述べると、有機EL素子のバリア膜、例えば、SiON膜、SiOx膜(xは正の実数)、Al23膜等の絶縁膜である。
測定対象膜42が有機EL素子に用いるバリア膜の場合、該バリア膜の膜厚は一般に10nm以上100nm以下であるから、測定対象膜42で基板41表面を覆うためには、基板41の表面粗さは10nm以下にすることが望ましい。
載置部材21や、載置環31は金属製に限定されず、透湿度が低いものであれば、ガラスや硬質樹脂等を用いることもできる。
キャリアガスは水を分解しないものであればよく、例えば、窒素、アルゴン等の不活性ガスを単独又は混合して用いることができる。
基板41として、膜厚0.14mmの、多孔質アルミニウム製のセラミック基板を用い、該基板41の表面に測定対象膜を形成せずに実施例の測定対象サンプル40を作成した。
これとは別に、膜厚25μmのポリイミドフィルムを基板として用い、該基板の表面に測定対象膜を形成せずに比較例の測定対象サンプルを作成した。
実施例と比較例の測定対象サンプル40を、上記図1の透湿度測定装置1に取付け、基板41を交換せずに透湿度の測定を5回繰り返した。その測定結果を下記表1に記載する。
Figure 0004855276
上記表1から明らかなように、比較例は透湿度の変化が大きかったのに対し、実施例は測定を繰り返しても透湿度の変化が小さく、本発明によれば測定対象膜42の透湿度を正確に求められることがわかる。
本発明の透湿度測定装置を説明するための断面図 本発明のサンプル台を説明するための斜視図 (a)、(b):測定対象サンプルを作成する工程を説明するための斜視図 (a)、(b):測定対象サンプルを作成する工程を説明するための断面図 (a)〜(c):測定対象サンプルを載置部材に載置する工程を説明するための断面図 載置環の他の例を説明するための斜視図
符号の説明
1……透湿度測定装置 2……真空槽 5……水供給系 11……測定室 12……供給室 21……載置部材 25……接続口 28……密閉部材 30……サンプル台 31……載置環 32……位置決め部 35……開口 37……支持部 38……シール部材 40……測定対象サンプル 41……基板 42……測定対象膜

Claims (7)

  1. 透湿度測定装置用のサンプル台であって、
    金属がリング状に成形された載置環と、
    前記載置環の内側の開口よりも平面形状が大きく、透湿度が1×10-1g/m2/日以上のセラミック製の基板とを有し
    前記載置環には溝が形成され、
    前記開口を覆うように前記基板を前記載置環に配置して前記サンプル台を載置部材に配置する際に、
    前記溝内にリング状の密閉部材を配置し、前記密閉部材が前記載置環と前記載置部材の両方に気密に密着するように構成されたサンプル台。
  2. 前記載置環の表面と表面が同じ高さにある支持部が、前記載置環の内周からリング内側に向けて突き出された請求項1記載のサンプル台。
  3. 前記密閉部材は前記溝に配置される請求項1又は請求項2のいずれか1項記載のサンプル台。
  4. 前記載置環の表面には、表面が前記載置環の表面よりも高く突き出された位置決め部が、前記載置環の縁に沿って配置された請求項1乃至請求項のいずれか1項記載のサンプル台。
  5. 前記基板が前記載置環上に載置された請求項1乃至請求項のいずれか1項記載のサンプル台と、
    前記基板表面に配置された測定対象膜と、
    前記載置環と、前記基板の間に配置され、前記載置環の内側の前記開口を取り囲み、前記基板と前記載置環との間を気密に接着するシール部材とを有する測定対象サンプル。
  6. 壁部材で内部空間がそれぞれ取り囲まれた測定室と供給室と、
    リング状の載置部材とを有し、
    前記載置部材は、前記測定室の開口周囲の前記壁部材に気密に接続され、
    前記載置部材の開口を介して前記測定室の内部空間と、前記供給室の内部空間とが連通するように構成され、
    前記載置部材上には、請求項5記載の前記測定対象サンプルが、前記載置環の前記シール部材が配置された面とは反対側の面と、前記載置部材の表面に密着して配置され、
    前記載置部材の開口が前記載置環の外周で取り囲まれ、
    前記供給室には水供給系が接続され、前記供給室の内部の水は、前記測定対象サンプルの前記基板と前記測定対象膜とを通過して前記測定室に移動可能に構成され、
    前記水の圧力を測定する測定装置が、前記供給室と前記測定室にそれぞれ接続された透湿度測定装置。
  7. 前記供給室は、真空槽内に配置された請求項6記載の透湿度測定装置。
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