JP4854889B2 - 廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法に関する。より詳しくは、レストラン、食品工場、一般家庭等から廃棄される廃食油を原料として、ディーゼル自動車等の燃料として用いられるディーゼル燃料油を製造する、廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、レストラン、食品工場、一般家庭等で使用されて廃棄される食用油(廃食油)は、凝固剤により処理して土中に埋めたり、家庭用ゴミとしてそのまま捨てられ、焼却する等の方法により処理されるのが一般的である。
【0003】
近年、地球環境浄化の理念の高まり等に伴い、これら廃食油から、アルカリ触媒を用いて、メタノールとのエステル交換反応により脂肪酸メチルエステルを得て、ディーゼル燃料油を製造する方法が用いられるようになっている。
【0004】
例えば、特開平10―245586号公報には、廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法について、詳細に記載されている。上記公報記載の技術では、廃食油100重量部に対し、アルカリ触媒としての水酸化カリウム1.3重量部、メタノール12重量部を加え、反応温度65℃でエステル交換反応を行う反応条件が開示されている。
【0005】
また、廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法において副生するグリセリンの利用技術についても検討が加えられている。例えば、特開平9−235573号公報には、副生グリセリン液の精製方法についての開示がなされている。
【0006】
上記公報記載の技術では、廃食油とメタノールとのエステル交換反応において、アルカリ触媒として水酸化ナトリウム(廃食油100重量部に対して水酸化ナトリウム0.75〜1.2重量部)が使用されている。
【0007】
上記技術では、副生物のグリセリン液は、中和後、メタノールを蒸留除去した後、静置して分層分離させ、下層のグリセリンを回収する。上層の油分は、硫酸を触媒としてメタノールとエステル化反応させた後、硫酸を中和し水洗して重油代替のバーナー用燃料を製造している。
【0008】
上記のようにして回収されたグリセリンは、廃食油由来のグリセリンのうち蒸留されたものとは異なり、着色度の大きい低品位のグリセリンである。また、得られる重油代替バーナー用燃料も複雑な工程を経るため、高コストとなり、高価な燃料とならざるを得ない。また、水洗工程を含むため廃水処理が必要である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
通常、上記エステル交換反応で生ずる副生グリセリンは、アルカリ触媒を用いることで、極度に劣化しており、着色も大であり、工業用グリセリン精製プロセスへの供給は、本流グリセリンの品質に悪影響を与えるため困難である。従って、副生グリセリンは、産業廃棄物として、プロセス外へ移動させて処理されているのが現状である。
【0010】
これに対し、グリセリン回収設備を併設して精製回収する回収プロセスを構築して用いる方法も考えられるが、予想以上に回収プロセスが複雑になる。従って、このような分散型回収設備は、コスト的にも採用されるべきものでないことが明らかである。
【0011】
また、上記従来の方法では、廃棄処理が必要であるため、循環社会促進に向けて廃食油をリサイクルする技術でありながら、廃棄物処理場への移動量を生ずるという問題点を有している。
【0012】
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、廃食油からディーゼル燃料油を得る工程において副生するグリセリンの有効利用を図るとともに、プロセス外への廃棄物の移動をゼロとする廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本願発明者等は、上記目的を達成するために鋭意検討した。その結果、エステル交換反応に用いるアルカリ触媒量の大幅な低減等により、副生グリセリンの品質を焼却炉用燃料として何ら問題のないものになし得て、本発明を完成するに至った。
【0014】
請求項1の廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法は、上記の課題を解決するために、廃食油とアルコールとから、アルカリ触媒を用いたエステル交換反応により脂肪酸エステルを製造する、廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法であって、上記エステル交換反応後に、過剰のアルコールを反応液より蒸留除去する工程と、上記脂肪酸エステルを主成分とする軽液とグリセリンを主成分とする重液とを分層分離する工程と、上記軽液を水洗して軽液中の水溶性成分を廃水として除去する工程と、上記重液を燃料として上記廃水を焼却し排熱から蒸気を得る工程とを含むことを特徴としている。
【0015】
上記の構成によれば、上記軽液を水洗することで、エステル交換反応後、分層分離により軽液中に含有される水酸化カリウム、グリセリン等の水溶性成分を廃水として除去できるので、より高純度の脂肪酸エステルを得ることができる。また、水洗により廃水中に移行したグリセリン等の水溶性成分を、上記重液を燃料として用いて焼却し、かつ、排熱から蒸気を得る工程を含むことで、副生グリセリンを工程に必要な熱源として利用することができるとともに、廃水を完全に焼却処理することができ、廃棄物ゼロエミッション化を実現することができる。
【0016】
請求項2の廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法は、上記の課題を解決するために、上記アルカリ触媒が、水酸化カリウムであることを特徴としている。
【0017】
上記の構成によれば、アルカリ性が比較的強い水酸化カリウムをアルカリ触媒として用いることで、反応工程中のアルカリ触媒量を最小限に抑えることが出来るので、副生グリセリンの性状(粘度、着色度等)を著しく改良することができる。
【0018】
請求項3の廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法は、上記の課題を解決するために、上記エステル交換反応において、上記廃食油100重量部に対して上記アルカリ触媒が0.4重量部以下であることを特徴としている。
【0019】
上記の構成によれば、アルカリ触媒量を上記範囲内に抑えることで、副生グリセリンの性状をさらに改良することができる。
【0020】
請求項4の廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法は、上記の課題を解決するために、上記エステル交換反応において、上記廃食油100重量部に対して上記アルコールが12〜30重量部の割合であることを特徴としている。
【0021】
請求項5の廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法は、上記の課題を解決するために、上記エステル交換反応が反応温度65℃〜100℃の範囲内で行われることを特徴としている。
【0022】
上記の構成によれば、アルカリ性による油脂成分の分解反応を防止しつつ、より効率的に脂肪酸エステルを得ることができる。
【0023】
請求項6の廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法は、上記の課題を解決するために、上記アルコールがメチルアルコールであることを特徴としている。
【0024】
請求項7の廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法は、上記の課題を解決するために、上記軽液の水洗において用いる水の量が、軽液100重量部に対して70重量部以下であることを特徴としている。
【0025】
上記の構成によれば、上記水の量を上記範囲内とすることで、水洗水の焼却に必要な熱量として必要最小量とすることで、ゼロエミッション化をさらに確実なものとできる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態について説明すれば、以下のとおりである。
【0027】
本発明の廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法は、廃食油とアルコールとから、アルカリ触媒を用いたエステル交換反応により脂肪酸エステルを製造する、廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法であって、エステル交換反応後に、過剰のアルコールを反応液より蒸留除去する工程と、脂肪酸エステルを主成分とする軽液とグリセリンを主成分とする重液とを分層分離する工程と、上記軽液を水洗して軽液中の水溶性成分を廃水として除去する工程と、上記重液を燃料として上記廃水を焼却し排熱から蒸気を得る工程とを含んでいる。
【0028】
本発明において、原料となる廃食油としては、具体的には、なたね油廃油、ごま油廃油、大豆油廃油、とうもろこし油廃油、ひまわり油廃油、パーム油廃油、パーム核油廃油、ヤシ油廃油、紅花油廃油等が挙げられる。上記例示の廃食油は、1種類、あるいは複数種類の混合物として用いられる。
【0029】
上記廃食油中に、粗大ごみ、微小サイズのごみ、異物等の固形物質が含まれている場合には、必要に応じて、フィルタによる濾過を行ってもよい。
【0030】
廃食油と反応させるためのアルコールとしては、例えば、メチルアルコール(メタノール)、エチルアルコール、イソブチルアルコール等の炭素数1〜10のアルキルアルコールより選ばれる1種類又は2種類以上の混合物等が挙げられる。アルコールの純度に関しては、特に限定されないが、水分含有量が少ない方がより好ましい。また、炭素数1〜10のアルキルアルコールの中では、メチルアルコール、エチルアルコール等が、より高品質のディーゼル燃料油を得ることができ好ましい。
【0031】
上記エステル交換反応に用いられるアルカリ触媒としては、具体的には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、カリウムアルコラート等のアルカリ物質が挙げられる。上記例示のアルカリ物質のうち、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等が、アルカリ性が強く、触媒作用が強力であるので特に好ましく、エステル交換反応においてより触媒作用の強い水酸化カリウムが最も好ましい。水酸化カリウムを用いることにより、副生グリセリン中のアルカリ物質量の大幅な低減が可能となる。
【0032】
エステル交換反応液中のアルコールの含有量は、廃食油100重量部に対して、12〜30重量部、より好ましくは、14〜20重量部である。12重量部以下では、反応量論比に近い値で反応速度が小さくなるおそれがある。一方、30重量部を超えると、反応速度、反応率の更なる向上はほとんど見られなくなる。
【0033】
エステル交換反応液中のアルカリ触媒の含有量は、廃食油100重量部に対して、0.4重量部以下が好ましく、0.3重量部以下がより好ましい。上記アルカリ触媒の含有量は、アルカリ触媒として、水酸化カリウム等を用いる方法のほか、エステル交換反応の反応温度を高くする、反応時間を長くする、メタノール過剰率を増大する等により大幅に低減することが可能であるが、廃食油が遊離脂肪酸を少量含むことを考慮すれば、0.1重量部以上とすることがより好ましい。
【0034】
上記エステル交換反応における反応温度は、特に限定されないが、65〜80℃の範囲内がより好ましい。反応温度を上昇させることでアルカリ触媒量をさらに低減することもできるが、100℃以上の温度では、油脂成分の分解反応が起こるおそれがある。
【0035】
本発明におけるエステル交換反応を経て生成された脂肪酸エステルは、ディーゼル燃料油、例えば、トラック、ゴミ収集車等のディーゼル自動車用燃料等として用いることができる。
【0036】
本発明において、軽液の水洗工程は、軽液中に含まれる微量のグリセリンを除去することを主目的とするため、大量の水洗水を必要としない。従って、副生グリセリンの総燃焼熱と、メタノール回収の熱量とから、水洗水の焼却に必要な熱量を考慮し、水洗水の量は、軽液100重量部に対して最大70重量部とすることが好ましい。より好ましくは、上記水洗水の量は、熱効率、蒸気発生量を考慮して、10〜50重量部、さらに好ましくは、10〜30重量部である。
【0037】
本発明において、上記重液は、上記水洗工程で生じた廃水を焼却し蒸気を得るための燃料として用いられる。焼却に当たっては、重液をそのまま燃料として供してよいが、アルカリ性がハンドリング上不都合な場合は中和してもよい。
【0038】
図1は、本発明の一実施の形態に係る廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法の手順を示すフロー図である。以下において、本実施の形態の廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法について、より詳しく説明する。
【0039】
本実施の形態では、廃食油10t/バッチの規模で処理を行う。図1に示すように、まず、原料廃食油について、水分の分層分離(脱水工程)(S1)を行う。脱水後の廃食油100重量部は、必要に応じて、加熱(S2)、真空脱水処理(S3)する。次いで、ジャケット・コイル付、攪拌機付の反応器(20m3)内で、上記100重量部に対して0.26重量部の水酸化カリウム(KOH)、12重量部のメタノールを添加し、攪拌しながらエステル交換反応させる(S4)。エステル交換反応の反応温度は、65℃、反応時間は、1時間である。本実施の形態では、反応液中に含まれる水酸化カリウムが0.26重量部と、従来の約5分の1量でありながら、従来と同様の反応率を得ることができる。
【0040】
尚、このとき、メタノールは、以下S5に示すメタノール蒸留除去工程(メタノールトッピング)において回収されるメタノール8重量部を加えて全部で20重量部を添加することとなる。エステル交換反応後、必要に応じ、冷却した後、分層分離(S6)し、軽液と重液とに分離する。
【0041】
軽液中には、エステル交換反応生成物である脂肪酸メチルエステルと、微量のグリセリンが含まれている。上記軽液に対し、20重量部の水を加えて攪拌し、水洗を行う(S7)。水洗により、軽液中の微量グリセリンをはじめとする水溶性成分が下層へ廃水として除去される。
【0042】
S8において、上記廃水は、上記重液を燃料として焼却され、その排熱から蒸気が得られる。このように、S8により、重液中に含まれる低品位の副生グリセリンを工程に必要な熱源として利用することができるので、廃水が完全に焼却されると共に、その排熱が蒸気として使用され、プロセス外への廃棄物の移行をゼロとする廃棄物のゼロエミッション化が図れる。
【0043】
一方、上記水洗後に得られた上層中に含まれる、脂肪酸メチルエステルは、必要に応じて加熱減圧下で、水分・メタノールの蒸留除去(水分・メタノールトッピング)(S9)を経て、フィルターにより濾過され(S10)、ディーゼル燃料油が得られる。
【0044】
上記において、重液(グリセリン層)中に含まれる水酸化カリウム量は、S4で加えられる量が0.26重量部と、少量である。これは、従来より一般的に用いられているアルカリ触媒量、すなわち、廃食油100重量部に対して1重量部前後とされていた場合と比較し、大幅に低減される。具体的には、従来の場合、残存アルカリ触媒量が5%程度となるのに対して、本実施の形態では、最終的に1%程度に抑えられるので、粘度、着色度等の性状が著しく改良されることとなる。
【0045】
また、本実施の形態では、上記S7の水洗工程により、軽液水洗後の上層に含まれるグリセリン量は、わずか0.01%であり、EU規格値0.02〜0.03%と比較して充分満足できる値である。
【0046】
【実施例】
次に、本発明の具体的な実施例について、実験結果を示して説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。尚、以下において特に記載のない限り、「%」は「重量%」を指す。
【0047】
〔実施例1〕
廃食油10kgに対して、水酸化カリウム136g、メタノール1.2kgを攪拌槽に仕込み、65℃、15分反応させた。分層分離して軽液、重液をそれぞれ8.8kg、1.6kg得た。以下、実施例1と同様の操作を行い、水洗後の軽液中の脂肪酸メチルエステル含量及びグリセリン含量を分析した結果、それぞれ、95%、0.01%であった。一方、得られた重液を通常の焼却炉を想定して、バーナーによる燃焼試験を行ったところ、燃焼可能であった。焼却炉内の無機塩の蓄積が大であるため特別仕様となるが、副生グリセリンをプロセス内で熱源として利用できた。
【0048】
〔実施例2〕
廃食油10kgに対して、水酸化カリウム26g、メタノール2kgを攪拌槽に仕込み、65℃、1時間反応させた。反応後、メタノールを回収し、反応液を分層分離して、軽液、重液をそれぞれ8.9kg、1.5kg得た。軽液100重量部に対して、水を20重量部添加し、弱い攪拌下で2時間保持した。水洗後の軽液中の脂肪酸メチルエステル含量は、ガスクロマトグラフィー分析により95%の値を得た。同じく水洗後の軽液中のグリセリン含量も同様に分析し、0.01%の値を得た。一方、上記操作を繰り返して得られた重液を、通常の焼却炉を想定して、バーナーによる燃焼試験を行ったところ、無機塩の蓄積も少なく、燃焼燃料として優れていることがわかった。
【0049】
【発明の効果】
本発明の廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法は、副生する低品位のグリセリンを工程内の熱源に利用することにより、廃食油からディーゼル燃料油を製造するプロセスにおいて、低コストで、廃棄物のゼロエミッション化を実現できるという効果を奏する。また、廃食油とメタノールとのエステル交換反応に使用する触媒としてのアルカリ物質量を大幅に低減することにより、上記工程内での熱源利用を、より低コストで実現できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法の手順を示すフロー図である。

Claims (5)

  1. 廃食油とアルコールとから、アルカリ触媒を用いたエステル交換反応により脂肪酸エステルを製造する、廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法であって、上記エステル交換反応後に、過剰のアルコールを反応液より蒸留除去する工程と、上記脂肪酸エステルを主成分とする軽液とグリセリンを主成分とする重液とを分層分離する工程と、上記軽液を水洗して軽液中の水溶性成分を廃水として除去する工程と、上記重液を燃料として上記廃水を焼却し排熱から蒸気を得る工程と、を含む廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法であって、前記アルカリ触媒が水酸化カリウムであり、アルカリ触媒使用量が上記廃食油100重量部に対して0.3重量部以下であることを特徴とする廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法。
  2. 上記エステル交換反応において、上記廃食油100重量部に対して上記アルコールが12〜30重量部の割合であることを特徴とする請求項1記載の廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法。
  3. 上記エステル交換反応が反応温度65℃〜100℃の範囲内で行われることを特徴とする請求項1又は2記載の廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法。
  4. 上記アルコールがメチルアルコールであることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法。
  5. 上記軽液の水洗において用いる水の量が、軽液100重量部に対して70重量部以下であることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の廃食油からのディーゼル燃料油の製造方法。
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