JP4853859B2 - 非導電性ナノワイヤー及びその製造方法 - Google Patents

非導電性ナノワイヤー及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4853859B2
JP4853859B2 JP2005186799A JP2005186799A JP4853859B2 JP 4853859 B2 JP4853859 B2 JP 4853859B2 JP 2005186799 A JP2005186799 A JP 2005186799A JP 2005186799 A JP2005186799 A JP 2005186799A JP 4853859 B2 JP4853859 B2 JP 4853859B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
nanowire
conductive
electrodes
transistor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005186799A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007000991A (ja
Inventor
裕之 長谷川
野口  裕
徹 久保田
信郎 益子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Information and Communications Technology
Original Assignee
National Institute of Information and Communications Technology
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute of Information and Communications Technology filed Critical National Institute of Information and Communications Technology
Priority to JP2005186799A priority Critical patent/JP4853859B2/ja
Publication of JP2007000991A publication Critical patent/JP2007000991A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4853859B2 publication Critical patent/JP4853859B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は,有機モット絶縁体である非導電性ナノワイヤー,及びその製造方法などに関する。より詳しくは,電解結晶成長法を非導電性ナノワイヤーの製造に応用した,微小な有機モット絶縁体である非導電性ナノワイヤー,その製造方法及びそれを利用したトランジスタなどに関する。
単結晶を成長させる方法として,液相エピタキシャル(LPE)法,分子線エピタキシャル(MBE)法,化学輸送(CVT)法,化学気相成長(CVD)法など数多くの方法が提案されている。これらの方法を用いることにより比較的大きな単結晶又は薄膜を得ることができる。また,電気分解反応を利用した結晶育成法である電解法によって結晶を育成する方法が知られている(例えば,実験化学講座12物質の機能性第4版第40ページから第45ページ丸善発行)。また,電解法によって目に見える大きさのモット絶縁体が得られることこれまでに知られていた(例えば,「有機導電体の化学」斎藤軍治著丸善発行149ページなど)。
また,特開平6−321686号公報には,金属有機酸塩と炭素クラスターを溶解した有機溶媒中で,電解法によりカソード側で当該化合物の単結晶を成長させることを特徴とする,金属原子をドープした炭素クラスター化合物の製造方法が記載されている。
分子ナノワイヤーを製造する場合には,超高真空中での分子蒸着法や分子ビーム法を用いて製造することが知られていた。また,デンドリマーや閉殻分子を並べて分子ナノワイヤーを製造する方法やカーボンナノチューブを製造する方法が知られていた。
本発明者らは,導電性ナノワイヤーの新規な製造方法を開発した。そして,その製造方法により製造した有機化合物を用いた新規導電性ナノワイヤーは,下記特許文献1(WO03/076332号公報)に開示されている。この導電性ナノワイヤーは,比較的高い導電性を有するものであった。
WO03/076332号公報
しかしながら,従来の単結晶の製造方法は,できるだけ大きな結晶を得ることを目的とするもので,ナノスケールの結晶を得るものではない。ましてや,非導電性ナノワイヤーを得ようとするものではないので,非導電性ナノワイヤーを得ようとする動機付けがなかった。また,従来の超高真空中での分子蒸着法や分子ビーム法などでは,モット絶縁体である非導電性ナノワイヤーを製造することはできなかった。さらに非導電性ナノワイヤーを用いたトランジスタを得ようとする動機付けもなかった。また,WO03/076332号公報には,導電性ナノワイヤーの製造装置および製造方法が記載されているが,非導電性ナノワイヤーに関する製造方法は記載されていない。ましてや,有機モット絶縁体である非導電性ナノワイヤーを製造する方法は開示されていない。
そこで,本発明は,有機モット絶縁体である非導電性ナノワイヤー,その製造方法,及びその非導電性ナノワイヤーを用いたトランジスタを提供することを目的とする。
本発明は,基本的には,有機モット(Mott)絶縁体となる原料を用いれば,電極の形状や印加する電圧など所定の条件を満たした電解法により,有機モット絶縁体である非導電性ナノワイヤーを製造できるという知見に基づくものである。この方法によれば微細な有機モット絶縁体である非導電性ナノワイヤーを効果的に得られるという知見に基づくものである。また,導電性ナノワイヤーによって作製されたトランジスタは,ゲート電圧を印加しない状態でONの状態になるため,電力消費の面で問題があるが,本発明による非導電性ナノワイヤーを用いたトランジスタは,ゲート電極に電圧を印加しない常態でOFFとなるため,好適なトランジスタ特性を有するトランジスタを提供できる。
1.非導電性ナノワイヤー
本発明の非導電性ナノワイヤー(単にナノワイヤーともよぶ)は,幅が構成分子1個分〜1μmであり,長さが1nm〜500μmであり,有機モット絶縁体である非導電性ナノワイヤーである。すなわち,本発明の非導電性ナノワイヤーは,構成分子にフタロシアニンなどの有機物を含むが,導電性に乏しい非導電性ナノワイヤーである。
ナノワイヤーの幅が,均一でない場合,たとえば,その最大幅をナノワイヤーの幅とすればよい。本明細書においてナノワイヤーとは,分子が規則的に整列した,幅分子1個分〜1μm,長さ分子2個分以上(たとえば,長さが1nm〜500μm)の線状,湾曲したワイヤー状,ブロック状などの形状をした物質のことを指す。なお,本明細書において,非導電性ナノワイヤーとは,非導電性ナノワイヤー単独,又は複数のナノワイヤーの集合体(束状集合晶のような状態)のもの,又は電極間に存在するナノワイヤー全体を意味する。
非導電性ナノワイヤーとして,針状結晶があげられる。具体的には,幅が構成分子1個分〜1μmのものや,100nm〜1μm又は1nm〜200nmのものがあげられ,10nm〜200nmであればより好ましい。比較的長いナノワイヤーであれば,単独で電極間を連結できるので好ましい。ただし,後述するように,短いナノワイヤーが複数連結して電極間を連結してもよい。ナノワイヤーの長さとして構成分子1個〜500μm,又は1nm〜500μmがあげられるが, 10nm〜50μmでもよく,10nm〜5μmでもよく,100nm〜500nmでもよい。針状結晶であるナノワイヤーの長さとして,10nm〜100μm,又は50nm〜500nmがあげられる。本発明の非導電性ナノワイヤーとして,長軸lと短軸sの比(l/s)が,1以上であれば好ましく,2以上100以下,5以上30以下などがより好ましい。
非導電性ナノワイヤーのうち,直径(幅)が1nm〜100nm,長さが10nm〜100μmのものが60%重量以上であることが好ましく,80%重量以上であれば更に好ましく,90%重量以上であればより好ましく,95重量%以上であれば更に好ましく,99重量%以上であれば特に好ましい。このような割合の非導電性ナノワイヤーを製造するためには,微小電極間に交流電圧を印加することが好ましい。
非導電性ナノワイヤーとして,非導電性ナノワイヤーを構成する分子が1列〜100列規則正しく並んだ単位が繰り返され非導電性ナノワイヤーを構成しているものが好ましく,分子が1列〜50列であればより好ましく,分子が1列〜20列であれば更に好ましく,分子が1,2,3,4,または5列であってもよい。針状結晶の非導電性ナノワイヤーは,直線状でもよいし,ある程度湾曲したワイヤー状のものでもよい。なお,非導電性ナノワイヤーとしては,単結晶であることが好ましいが,不純物を含んでいてもよい。非導電性ナノワイヤーの形状としては,線状,柱状,円柱状,ブロック状があげられる,分子が規則的又は不規則に整列したものであれば特に限定されるものではない。非導電性ナノワイヤーは,基板上に成長したものが好ましく,電極上,電極周囲に成長することがより好ましく,電極間,とくにギャップ部間に成長したものが特に好ましい。
非導電性ナノワイヤーの伝導度は,要求される非導電性ナノワイヤーなどに応じて制御すればよいが,本発明では基本的には有機モット絶縁体を用いるため,一般的には,1S・cm-1以下のものとなる。非導電性ナノワイヤーの伝導度として,1S・cm-1以下があげられ,1x10-10S・cm-1以上1S・cm-1以下でもよく,1x10-8S・cm-1以上1x10-2S・cm-1以下でもよく,1x10-5S・cm-1以上1x10-3S・cm-1以下でもよい。非導電性ナノワイヤーとして,非導電性ナノワイヤー自体がモット特性を有するものが好ましい。
なお,伝導度は,公知の方法により測定すればよい。たとえば,非導電性ナノワイヤーは,2つの電極間を接続するので,その状態で電極間に存在する非導電性ナノワイヤーの伝導度を測定すればよい。
非導電性ナノワイヤーの原料は,基本的には有機モット絶縁体となる原料であればよい。具体例としてTTF誘導体,BEDT-TTF誘導体,非導電性ナノワイヤーとして,有機化合物の結晶を含むものがあげられる。そして,有機化合物の結晶として,有機化合物錯体の単結晶又は有機化合物の単結晶からなるものがあげられる。有機化合物の結晶として,K・TCNQ,Rb・TCNQ,TMPD・TCNQ,BEDT−TTF・TCNQ,BEDT−TTF・FTCNQ,BEDT−TTFAuCl,BEDT−TTFBrICl,BEDT−TTFICl,BEDT−TTFCu(CN),又は[M(Pc)L2]中性ラジカル結晶(Mはメタル(金属)を示し,Lは軸配位子を示し,Pcはフタロシアニンを示す。)のような有機化合物錯体の結晶又は単結晶があげられる。式中のMとして,Co, Ni, Cu, Fe, Sn, Mn, Ru, Cr, Pb, Pt, Al, Vがあげられ,好ましくはコバルト(Co),銅(Cu)である。Lとして,CN, Cl, O, OH, NH3があげられ,好ましくはCN又はClである。なお,TCNQは,7,7,8,8-テトラシアノキノジメタン(tetracyanoquinodimethane)の略であり,TMPDは,N,N,N’,N’-テトラメチルパラフェニレンジアミン(tetramethylparaphenylenediamine)の略であり,TTFはテトラチアフルバレン(tetrathiofulvalene)の略である。
[M(Pc)L2]中性ラジカル結晶の具体例として, [Co(Pc)(CN)2]・2CH3OH結晶,[Co(Pc)(CN)2]・2CHBr3結晶,[Co(Pc)(CN)2]・2CH2Cl2結晶,[Co(Pc)(CN)2]・2CHCl3結晶,[Co(Pc)(CN)2]・CH3CN結晶,[Co(Pc)(CN)2]・2(CH3)2SO結晶,[Co(Pc)(CN)2]・2H2O結晶,[Co(Pc)Cl2]・2(CH3)2CO結晶,[Co(Pc)(CN)2]・ 2(CH3)2CO結晶,[Co(Pc)(CN)2]・CH3CH2OH結晶,又は[Co(Pc)Cl2]・CH3CH2OH結晶があげられる。
2.非導電性ナノワイヤーの製造方法
本発明の非導電性ナノワイヤーの製造方法は,基本的には,有機モット絶縁体の原料を含む電解液を用い,最も近接した部位の間隔が1nm〜100μmである2本の電極から最大電位差を10mV〜20Vとする直流電圧または交流電圧のいずれかまたは両方を前記2本の電極に印加することにより非導電性ナノワイヤーを製造する工程を含む,非導電性ナノワイヤーの製造方法である。特に,交流電圧を前記2本の電極に印加することにより,前記2本の電極間に幅が1nm〜1μmであり,長さが1nm〜500μmである非導電性ナノワイヤーを選択的に成長させることができる。従来の超高真空中での分子蒸着法や分子ビーム法などでは,モット絶縁体である非導電性ナノワイヤーを製造することはできなかった。しかしながら,本発明では,閉殻分子のHOMOから1分子につき1個電子が抜き取られ,ナノワイヤーの全部がSOMOとなった状態を作り出すことができ,有機モット絶縁体ナノワイヤーを作製することができる。本発明では,電気分解によってSOMOとなった分子が,電荷共鳴や電荷移動相互作用によって自己組織化し,有機モット絶縁体である非導電性ナノワイヤーを成長させることができるのである。
2.1.電解装置
図1は,本発明の非導電性ナノワイヤーを製造するための電解装置の概略図である。本発明の電解装置は,2本の電極(4)と,電解セル(1)とを有する。また,前記2本の電極に印加する電圧を制御するための図示しない電圧制御装置,及び/または前記2本の電極に供給する電流を制御するための図示しない電流制御装置を有していてもよい。本発明の電解装置は,電解セルに非導電性ナノワイヤーを構成する分子を含む電解液を保持させ,電解液と前記2本の電極とが接触した状態で前記2本の電極に電圧を印加する(または,電流を供給する)ことにより非導電性ナノワイヤーを製造する。
なお,電解装置は,電極の電位を測定するための参照電極や電位測定装置,FETとして機能させるためのゲート電極,制御用コンピュータを更に具備してもよい。電解セル(1)は,電解液(溶液)を保持する電解液保持部と,基板を差し込む基板差し込み部とを具備する。
図2は,電解セルの基板差し込み部を示す概念図である。図2aは,基板差し込み部の周辺に絶縁物が設けられたものを示し,図2bは,銅線(2)が金線などの導線(7)により基板と接続されるものを示す。なお,図2bでは,接続部が銀ペーストなどの導電性ペーストにより接続されている。電解セルの基板差し込み部は,たとえば,図2aに示されるように,例えば粘土状の絶縁物(6)を盛っておくことが好ましい。これは基板を保持するのと同時に電極を保護する役割を持つ。このような絶縁物としては,パテが好ましい。
本発明の基板は,少なくとも2本の電極をその上に搭載できるものであることが好ましい。基板の材質としては,ガラス基板や,シリコン基板,プラスチック基板などがあげられるが,フォトリソグラフィーや電子線リソグラフィーの基板として適するものであれば特に限定されるものではない。基板の形状としては,直方体が好ましい。基板の長さとしては,0.1mmから10cmが好ましく,1mmから5cmであればより好ましく,1cmから4cmであればさらに好ましく,2cmから3cmであれば特に好ましい。基板は,不純物を含まないように洗浄された後用いられることが好ましい。
本発明における電極としては,基板上に設けられ,対向する(又は平行に並べられた)2本の電極を含むものが好ましい。図3は,対向する2本の電極の一部は絶縁物に覆われた絶縁部分を有する電極を示す概略図である。図3aは,正面図,図3bは,断面図を示す。図4は,電極の面のうち,互いの電極にもっとも近い面以外の面を絶縁部分とする電極を示す概略図である。図4aは,正面図,図4bは,断面図を示す。図5は,対向する突起部を有する電極を示す。図5aは,正面図,図5bは,断面図を示す。図5の電極は,対向する突起部以外の部分を絶縁部分とするものが好ましい。このような絶縁部分を設けることで,非導電性ナノワイヤーが成長する部分を選択することができる。
また,図3a,図3bに示すように基板上(5)に設けられたゲート電極(16)と,ゲート電極を被覆する絶縁層(15)上に設けられた対向する2本の電極(4)とを含むものは,ナノワイヤーで電極を連結した後,FET電界効果トランジスタなどとして機能し得るため好ましい。
基板上に設けられる電極の材質としては,金,白金,銅,グラファイトなど導電性の材質のものがあげられ,これらのうちでは,白金が好ましいが,リソグラフィーに適したものであれば特に限定されるものではない。
電極は,基板上に少なくとも2本以上形成されることが好ましい。なお,電解セルが,電極のうち1本の役割を果たす電極であってもよい。また,ゲート電極や,参照電極がさらに設けられていてもよいし,電解液等の物性を測定するための電極がさらに設けられてもよい。
図6は,2つの電極の形状を示す概略図である。図6aは,2つの電極が,その先端に,もう一方の電極方向へ電極が曲げる(対向する)突起部を有する電極のものを示す概略図である。図6bは,2つの電極が対向している(平行に並ぶ)ものの概略図である。図6cは,2つの電極が,それぞれの電極の途中に,もう一方の電極方向へ向けた(対向する)突起部を有するものを示す概略図である。電極として,図6a,図6b,及び図6cに記載したものなどを適宜利用できるが,図6a又は図6cのような形状の電極が好ましい。このような形状であれば,対向する突起部間に効果的に非導電性ナノワイヤーを生成できるからである。さらに,対向する突起部(又はその先端部)以外を絶縁体で覆うものが好ましい。そのようにすれば,ナノワイヤーが成長する部分を制御することができることとなる。
電極の間隔(11)としては,1nm〜100μmが好ましく,1nm〜1μmであればより好ましく,1nm〜200nmであればさらに好ましいが,希望するナノワイヤーの長さに適するものであれば特に限定されるものではない。電極の幅としては,0.5nm〜1cmが好ましく,0.5nm〜200nmあるいは1mm〜3mmであればより好ましい。電極の長さとしては,1nm〜25mmが好ましい。
図7は,電極の対向する突起部の形状を説明するための概念図である。図7aは,前記2本の対向する突起部の先端部が,互いに平行のものを示す図である。図7bは,対向する突起部が先細形状となるものを示す図である。図7cは,対向する突起部の先端が階段状に狭くなるものの例を示すずである。また,突起部の形状として,図7a,図7b,及び図7cに記載したものがあげられるが,それらの突起部にさらに複数の細い突起部を有するくし状の先端部を有するものであってもよい。
電極は電解液に浸っていることが好ましく,電極の体積の20%以上が浸っている場合が好ましく,50%以上が浸っている場合は更に好ましく,80%以上が浸っている場合は特に好ましい。また,電極間に電解液を滴下して基板上で電気分解を行うことも好ましい。
本発明においては,電極が基板上に形成されることが好ましい。電極を基板上に形成する方法としては,マスク蒸着法,フォトリソグラフィー法,および電子線リソグラフィー法およびこれらの方法を組合せた方法があげられるが,これらに限定されるものではない。
マスク蒸着法では,電極となるべき形状をくりぬいたマスクを基板にかぶせ,その上から金属膜を蒸着する。その後にマスクを基板から除去する。このようにして電極部分だけに金属膜が蒸着され,微小電極を作成することができる。
フォトリソグラフィー法による電極作成では,基板上に金属膜を形成する金属膜形成工程と,金属膜形成工程で蒸着された金属膜の上にレジスト層を形成するレジスト層形成工程と,レジスト層形成工程により形成されたレジスト層を所望のパターンに感光させる感光工程と,感光させたレジスト層を現像する現像工程と,現像により残ったレジスト層をマスクとして,金属膜をエッチングするエッチング工程とを含む。レジスト層を形成するレジストとしては,いわゆるフォトレジストであれば特に限定されるものではない。
電子線リソグラフィー法による電極作成では,基板上に金属膜を形成する金属膜形成工程と,金属膜形成工程で蒸着された金属膜の上にレジスト層を形成するレジスト層形成工程と,レジスト層形成工程により形成されたレジスト層を所望のパターンに電子線を照射する電子線照射工程と,電子線を照射したレジスト層を現像する現像工程と,現像により残ったレジスト層をマスクとして,金属膜をエッチングするエッチング工程とを含む。レジスト層を形成するレジストとしては,いわゆる電子線レジストであれば特に限定されるものではない。
2.2.電圧制御装置
電極に印加される電圧は,電極と連結した電圧制御装置により制御されることが好ましい。なお,電解セル中に参照電極があり,電極間の電位差を測定することができ,その測定結果に応じて電極に電極に印加する電圧を制御することができることはより好ましい。電圧制御装置とともに,または電圧制御装置に変えて電極に供給する電流を制御する電流制御装置であってもよい。
2.3.電解液
本発明の非導電性ナノワイヤーの製造方法においては,電解装置を用いて行うことが好ましい。非導電性ナノワイヤーを製造する際には,有機モット絶縁体の原料を含む溶液(電解液)を用いることが好ましい。非導電性ナノワイヤーとなる物質を溶解させた電解液に電圧を印加する電解法により非導電性ナノワイヤーを製造できる。
有機モット絶縁体の原料を含む電解液における,有機モット絶縁体の原料は,対象となる有機モット絶縁体結晶の構成分子を含む原料があげられる。有機モット絶縁体の原料として,[M(Pc)L2](Mはメタル(金属)を示し,Lは軸配位子を示し,Pcはフタロシアニンを示す。)の塩(カリウム塩,ナトリウム塩など)があげられる。Mとして,Co, Ni, Cu, Fe, Sn, Mn, Ru, Cr, Pb, Pt, Al, Vがあげられる。Lとして,CN, Cl, O, OH, NH3があげられる。
非導電性ナノワイヤーとなる物質を溶解する溶媒としては,水又は有機溶剤があげられ,これらの中でも,メタノール,エタノール,プロパノールをはじめとするアルコール類;
クロロメタン,ジクロロメタン,トリクロロエタン,ブロモメタン,ジブロモメタン,トリブロモメタン,テトラクロロプロパンなどのハロゲン化アルカン;アセトニトリル,アセトン,ベンゼン,ハロゲン化ベンゼン,1−クロロナフタレン,ジメチルスルホキシド,N,N−ジメチルホルムアミド,テトラヒドロフラン,ニトロベンゼン,ピリジンなどが好ましく,ジメチルスルホキシド,アセトニトリル,アセトン,エタノール,メタノールがより好ましく,ジクロロメタン,メタノールが更に好ましい。これらは1種又は2種以上を適宜混合して用いもよい。水又は有機溶剤の割合としては,例えば,非導電性ナノワイヤーとなる物質を飽和させたものがあげられるが,特に限定されるものではない。なお,この溶媒は,有機モット絶縁体を構成する原料となるものであってもよい。非導電性ナノワイヤーが[M(Pc)L2]中性ラジカルであるときの溶媒は,水又は有機溶剤が好ましく,水,アルコール類,アセトン,アセトニトリル,クラウンエーテルのベンゾニトリル溶液,ジメチルスルホキシド,N,N?ジメチルホルムアミド,クロロホルム,ブロモホルム,ジクロロメタン,及びこれら2種以上の混合溶媒がより好ましく,アセトン,アセトニトリル,エタノール,メタノール,ジクロロメタン,ジベンゾ18-クラウン-6の過剰ベンゾニトリル溶液,ブロモホルムとアセトニトリルの混合溶媒,ブロモホルムとアセトンの混合溶媒,クロロホルムとアセトニトリルの混合溶媒,ジメチルスルホキシド,N,N?ジメチルホルムアミドが特に好ましい。このような原材料と溶媒の組み合わせを用いることで,効果的に非導電性ナノワイヤーを得ることができる。
2.4.製造工程
本発明の非導電性ナノワイヤーの製造方法は,基本的には,上記電解セルに電解液を入れ,電極に電圧を印加するか,電流を流すことにより非導電性ナノワイヤーを製造するものである。電極に流される電流としては,直流電流でも交流電流でもよい。電極に流される電流としては,1nA〜1mAが好ましく,100nA〜10μAであればより好ましい。電極間の電位差としては,10mV〜20Vが好ましく,0.1V〜5Vであればより好ましく,0.1V〜3Vであれば特に好ましい。印加する電圧は,交流電圧が好ましく,周波数1mHz〜1kHzが好ましく,500mHz〜10Hzがより好ましい。また,交流電圧の場合には,波形は正弦波,方形波,ノコギリ波などがあげられるが,正弦波,方形波が好ましく,方形波が特に好ましい。交流電圧の振幅として,10mV〜20Vが好ましく,100mV〜5Vであればより好ましく,0.1V〜3Vが特に好ましい。電圧を印加する時間としては,例えば10日以下があげられ,0.01秒から10日が好ましく,1秒から2日であればより好ましいが,得ようとする非導電性ナノワイヤーの大きさ,種類,印加する電圧,印加される電圧などにより適当な時間とすればよく,1分〜10時間,又は10分〜1時間であってもよい。電解液の温度として,-30°C〜200°Cが好ましく,-30°C〜120°Cであればより好ましく,15°C〜30°Cであれば特に好ましいが,電解液が沸騰あるいは凝固していなければ特に限定されない。
3.トランジスタ
図面を用いて本発明のトランジスタを具体的に説明する。図8は,本発明のトランジスタの概略構成図である。図8(A)は,本発明の第1の実施形態に係るトランジスタの正面図である。図8(B)は,図8(A)のI-I断面図である。図8(B)に示されるように,この態様のトランジスタ21は,ソース電極22及びドレイン電極23間が非導電性ナノワイヤー24で連結されるトランジスタである。そして,トランジスタ21は,ソース電極22及びドレイン電極23と,ゲート電極26との間に,絶縁層25を具備する構造を有している。なお,この態様のトランジスタは,ゲート電極26;絶縁層25;及びソース電極22,ドレイン電極23及び非導電性ナノワイヤー24の順に搭載されている。
この態様のトランジスタは,図8(B)に示されるように,ゲート電極26の幅と絶縁層25の幅がほぼ同じ幅とされている。このようなトランジスタであれば,ゲート電極と絶縁層が一体となったものを基板として用い,電解によりソース電極及びドレイン電極間を非導電性ナノワイヤーで連結することにいより,製造できるので好ましい。
図9は,別の実施形態に係る本発明のトランジスタの概略構成図である。図9(A)は,本発明の第2の実施形態に係るトランジスタの正面図である。図9(B)は,図9(A)のI-I断面図である。図9(B)に示されるように,この態様のトランジスタ21は,ソース電極22及びドレイン電極23間が非導電性ナノワイヤー24で連結されるトランジスタである。そして,トランジスタ21は,ソース電極22及びドレイン電極23が,絶縁層25を介して,ゲート電極26を具備する構造を有している。この態様のトランジスタは,ゲート電極26が絶縁層25に埋もれており,ゲート電極の少なくとも二面以上が絶縁層で覆われている。また,ゲート電極26の幅は,ソース電極22及びドレイン電極23の最外部間よりも狭く構成されている。すなわち,ゲート電極26が,ソース電極22及びドレイン電極23の下部に存在しているが,ゲート電極26は,ソース電極22及びドレイン電極23をはみ出さないようにされている。なお,図9(B)では,トランジスタが基板7上に形成されているが,基板は任意の要素であり,なくても構わない。
図10は,別の実施形態に係る本発明のトランジスタの概略構成図である。図10(A)は,本発明の第3の実施形態に係るトランジスタの正面図である。図10(B)は,図10(A)のI-I断面図である。図10(B)に示されるように,この態様のトランジスタ21は,ソース電極22及びドレイン電極23間が非導電性ナノワイヤー24で連結されるトランジスタである。そして,トランジスタ21は,ソース電極22及びドレイン電極23が,絶縁層25を介して,ゲート電極26を具備する構造を有している。この態様のトランジスタは,ソース電極22,ドレイン電極及びゲート電極26が絶縁層25に埋もれており,ゲート電極の少なくとも二面以上が絶縁層で覆われている。また,ゲート電極の幅は,ソース電極及びドレイン電極をあわせた部分の幅よりも狭く構成されている。なお,図10(B)では,トランジスタが基板7上に形成されているが,基板は任意の要素であり,なくても構わない。
図11は,上記とは別の実施形態に係る本発明のトランジスタの概略構成図である。図11(A)は,本発明の第4の実施形態に係るトランジスタの正面図である。図11(B)は,図11(A)のA-B断面図である。図11(B)に示されるように,この態様のトランジスタ21は,ソース電極22及びドレイン電極23間が非導電性ナノワイヤー24で連結されるトランジスタである。そして,トランジスタ21は,ソース電極22及びドレイン電極22が,絶縁層25を介して,ゲート電極26を具備する構造を有している。この態様のトランジスタは,ゲート電極26および絶縁層25は非導電性ナノワイヤー24の上を覆っている。また,ゲート電極の幅は,ソース電極及びドレイン電極をあわせた部分の幅と同じか,それよりも狭く構成されている。なお,図11(B)では,トランジスタが基板27上に形成されているが,基板は任意の要素であり,なくても構わない。
トランジスタを構成するソース電極,ゲート電極,ドレイン電極の材質は同じでも異なっても構わない。これらの電極の材質として,金,白金,銅,グラファイトなど導電性の材質のものがあげられ,これらのうちでは,金,または白金がより好ましいが,特に限定されるものではない。
ソース電極22,及びドレイン電極23は,図8〜図11に示されるように,対向する2本の電極として構成されるものが好ましい。対向する2本の電極の一部が絶縁層で覆われたものや,互いの電極にもっとも近い面以外の面を絶縁層で覆うものであってもよい。そして,図8(A)及び図9(A)に示されるように,ソース電極とドレイン電極は,その途中又は先端部に,もう一方の電極方向へ向けた突起部(凸部)を有するものが好ましい。図12は,ソース電極22及びドレイン電極23の突起部の例を示す図である。図12(A)は,先端部が互いに平行なものを示し,図12(B)は,突起部の先端部が先に行くほど細くなる形状を有するものを示し,図12(C)は,突起部の先端部が先に行くほど細くなる階段形状を有するものを示し,図12(D)は,先端部に複数のくし状突起を有する形状のものを示す。そして,図中4aは,ソース電極22及びドレイン電極23を連結する非導電性ナノワイヤを示し,4bは成長が足りずソース電極22及びドレイン電極23間を連結できなかったものを示す。これらの突起部の中では,図12(B)〜図12(D)の突起部が好ましく,図12(D)の突起部が特に好ましい。図12(A)の突起部では,平行する電極面全体から結晶が成長するので,結晶の成長が足りずソース電極22及びドレイン電極23間を連結できないか,トランジスタの特性を制御しにくいものが多くなる。一方,図12(B)や図12(C)の突起部では,幅が狭くなっている部分から結晶が成長するので,効果的にソース電極22及びドレイン電極23間を連結できる。一方,図12(D)の突起部では,複数本,好ましくは2本〜10本,より好ましくは3本〜7本のくし状突起部を有するので,いずれかのくし部から成長する結晶が十分に成長しなくても,ソース電極22及びドレイン電極23間を連結できることとなる。この複数の突起部は,たとえば図12(D)に示されるように同じ長さの突起を並列に設けたものでもよいし,長さの異なる突起を並列に設けたものでもよい。なお,ナノワイヤーは,複数の突起部の先端から成長し,電極間を連結するものが好ましい。複数の突起間の間隔は,図12(D)に示されるように等間隔のものがあげられるが,中央に近づくほど間隔が狭くなるようにしてもよい。さらに図12(B)や図12(C)のような先端部に複数の突起を設けたものであってもよい。電極の幅としては,0.5nm〜1cmが好ましく,0.5nm〜200nmあるいは1mm〜3mmであればより好ましい。電極の長さとしては,1nm〜25mmが好ましい。
ソース電極及びドレイン電極の間隔(最も近接した部分の距離)としては,1nm〜100μmがあげられ,1nm〜1μmであればより好ましく,1nm〜200nmであればさらに好ましいが,希望するナノワイヤーの長さに適するものであれば特に限定されるものではない。この間隔は,ナノワイヤーの物性などに応じて適宜調整すればよい。
ソース電極及びドレイン電極の間には,ナノワイヤーが存在し,ソース電極及びドレイン電極を連結する。ソース電極及びドレイン電極の間に,ひとつのナノワイヤーのみが存在するものでもよいし,複数のナノワイヤーが存在してもよい。また,いくつかのナノワイヤーが単独でソース電極及びドレイン電極の間を連結してもよいし,複数のナノワイヤーが連結した状態でソース電極及びドレイン電極を連結してもよい。
絶縁層としては,二酸化ケイ素膜,金属酸化物の膜など公知の絶縁層があげられる。絶縁層の厚さとして,0.1nm〜5mmがあげられる。
これらのトランジスタは,ゲート電極に電圧を印加しない状態では,通常ONの状態となり,ソース電極22及びドレイン電極23間に電圧を印加すると電流が流れるが,閾値以上の電圧をゲート電極に印加するとOFFの状態となり,ソース電極22及びドレイン電極23間に電圧を印加しても電流が流れなくなる。
本発明のトランジスタは,基本的にはWO03/076332号公報に開示された方法に従って製造すればよい。具体的には,上記した電解装置で電解を行うことにより電極間に非導電性ナノワイヤーを成長させ,電極間を連結し,これによりトランジスタを製造できる。
〔製造例1:電解セルの製造〕
市販されている試薬瓶を用いて図1で表される電解セルを製造した。図2bに表されるように,銅線と電極の上部とを金線で結んだ。電解液保持部は,試薬瓶の導体部分を用い,基板差し込み部は試薬瓶のキャップ部分を改造して用いた。基板差し込み部にはパテを盛った。試薬瓶の直径は,23mmであった。
〔製造例2:20μm間隔の電極の製造〕
非導電性ナノワイヤー成長法に用いる電極をガラス基板上に製造した。
25×10mmのガラス基板を用意し,基板上に白金を蒸着した。フォトレジスト剤S1818(シプレイ・ファーイースト(株)製)を白金を蒸着した基板上にスピンコート塗布した。スピンコーターの回転数は,5000rpmで,90秒間回転塗布を行った。110℃で2分間乾燥して塗膜を形成した。フォトレジスト剤を塗布した基板に電極の形のマスクを通して,水銀灯光源のマスクアライナーを用いて露光した。MicroPosit DeveloPer MF319(シプレイ・ファーイースト(株)製)を用いて60秒間現像を行った。この際,非露光部分は完全に溶解した。ついで純水を用いて洗浄を行った。その後,ドライエッチング装置(サムコ 株式会社RIE-10NR)を用いてエッチングを行った。その後,剥離液に浸し,マスクを基板から除去した。このようにして,酸化膜付きシリコン基板上に白金電極を形成した。それぞれの電極の幅は,1mm,それぞれの電極の長さは,2.0cm〜2.3cm,電極の間隔は20μmであった。
〔製造例3:20μm間隔の電極の製造〕
非導電性ナノワイヤー成長法に用いる電極を酸化膜付きシリコン基板上に製造した。
30×10mmの酸化膜付きシリコン基板を用意し,基板上に白金を蒸着した。フォトレジスト剤S1818(シプレイ・ファーイースト(株)製)を白金を蒸着した基板上にスピンコート塗布した。スピンコーターの回転数は,5000rpmで,90秒間回転塗布を行った。110℃で2分間乾燥して塗膜を形成した。フォトレジスト剤を塗布した基板に電極の形のマスクを通して,水銀灯光源のマスクアライナーを用いて露光した。MicroPosit DeveloPer MF319(シプレイ・ファーイースト(株)製)を用いて60秒間現像を行った。この際,非露光部分は完全に溶解した。ついで純水を用いて洗浄を行った。その後,ドライエッチング装置(サムコ 株式会社RIE-10NR)を用いてエッチングを行った。その後,剥離液に浸し,マスクを基板から除去した。このようにして,酸化膜付きシリコン基板上に白金電極を形成した。それぞれの電極の幅は,1mm,それぞれの電極の長さは,2.0cm〜2.3cm,電極の間隔は20μmであった。
〔製造例4:ナノ間隔電極の製造〕
非導電性ナノワイヤーの製造方法に用いる電極を酸化膜付きシリコン基板上に製造した。30×10mmの酸化膜付きシリコン基板を用意し,電子線レジストとしてZEP52A(日本ゼオン(株)製)を,スピンコーターを用いて塗布した。乾燥後,電子線リソグラフィ装置ELS-7700(エリオニクス)で先端部分を露光した。露光後,電子線レジストの現像処理を行った。現像後,スパッタ装置でチタンを5nm蒸着後,金を100nm蒸着した。電子線レジストを剥離後,フォトレジストS1818(シプレイ・ファーイースト(株)製)を塗布,乾燥後,露光,現像し,再度チタンを5nm蒸着後,金を100nm蒸着した。剥離液に浸してフォトレジスト剤を剥離した。このようにして,電極を作成した。
容器にK・[Co(Pc)(CN)2]5mg,メタノール14mlを加え溶解させたところ,溶け残りのある飽和電解液となった。この電解液をシリンジフィルター(孔径200nm)を用いて濾過し,電解液保持部に加えた。基板差し込み部に製造例2の電極基板を挿入しパテを用いて電極基板を定位置に固定した。電極の上部と電解セルの銅線の間に金線を渡し,銀ペーストで固定した。基板保持部を電解液保持部と結合させた後,銅線に電源,およびデジタルマルチメータを接続した。電極に,2.5V,2.0kHzの交流電圧を掛け,2分間静置した。この際の溶解液の温度は,23℃であった。このようにして得られた非導電性ナノワイヤーは,長さ100nm〜1μm,幅は50nm〜500nmの柱状であった。この際得られた,非導電性ナノワイヤーのSEM写真を図13に示す。
電極基板を製造例3のものとし,電解期間を3分をとした以外は,実施例1と同様にして非導電性ナノワイヤーを得た。
このようにして得られた非導電性ナノワイヤーは,長さ500nm〜2μm,幅50nm〜200nmの柱状であった。この際得られた,非導電性ナノワイヤーのSEM写真を図14に示す。
電解期間を10分をとした以外は,実施例2と同様にして非導電性ナノワイヤーを得た。
このようにして得られた非導電性ナノワイヤーは,長さ300μm〜5μm,幅50nm〜300nmの針状であった。この際得られた,非導電性ナノワイヤーのSEM写真を図15に示す。
印加交流電圧を3.0V,電解期間を5分とした以外は,実施例2と同様にして非導電性ナノワイヤーを得た。
このようにして得られた非導電性ナノワイヤーは,長さ100nm〜1μm,幅50nm〜500nmの柱状であった。この際得られた,非導電性ナノワイヤーのSEM写真を図16に示す。
電極基板を製造例4のものとし,電解期間を5分,印加電圧を2.5Vとした以外は,実施例1と同様にして非導電性ナノワイヤーを得た。
このようにして得られた非導電性ナノワイヤーは,長さ100nm〜2μm,幅50nm〜500nmの柱状であった。この際得られた,非導電性ナノワイヤーのSEM写真を図17に示す。
図1は,電解セルの概図である。 図2は,電解セルの概図(上面図)である。 図3は,基板上の電極の一例をあらわす図である。 図4は,基板上の電極の一例をあらわす図である。 図5は,基板上の電極の一例をあらわす図である。 図6は,電極の概図である。 図7は,突起部の概図(図6のAなど)である。 図8は,本発明のトランジスタの概略構成図である。図8 (A)は,本発明の第1の実施形態に係るトランジスタの正面図である。図8 (B)は,図8 (A)のI-I断面図である。 図9は,上記とは別の実施形態に係る本発明のトランジスタの概略構成図である。図9 (A)は,本発明の第2の実施形態に係るトランジスタの正面図である。図9 (B)は,図9 (A)のI-I断面図である。 図10は,上記とは別の実施形態に係る本発明のトランジスタの概略構成図である。図10 (A)は,本発明の第3の実施形態に係るトランジスタの正面図である。図10 (B)は,図10 (A)のI-I断面図である。 図11は,上記とは別の実施形態に係る本発明のトランジスタの概略構成図である。図11(A)は,本発明の第3の実施形態に係るトランジスタの正面図である。図11 (B)は,図11 (A)のA-B断面図である。 図12は,ソース電極及びドレイン電極の突起部の例を示す図である。図12(A)は,先端部が互に平行なものを示し,図12(B)は,突起部の先端部が先に行くほど細くなる形状を有するものを示し,図12(C)は,突起部の先端部が先に行くほど細くなる階段形状を有するものを示し,図12(D)は,先端部に複数のくし状突起を有する形状のものを示す。 図13は,実施例1で得られた非導電性ナノワイヤーの図面に代わるSEM写真である。 図14は,実施例2で得られた非導電性ナノワイヤーの図面に代わるSEM写真である。 図15は,実施例3で得られた非導電性ナノワイヤーの図面に代わるSEM写真である。 図16は,実施例4で得られた非導電性ナノワイヤーの図面に代わるSEM写真である。 図17は,実施例5で得られた非導電性ナノワイヤーの図面に代わるSEM写真である。
符号の説明
1 電解セル
2 銅線
3 基板差し込み部
4 電極
5 基板
6 絶縁物
7 金
8 銀ペースト
11 間隔
12 突起部

Claims (9)

  1. 幅が50nm〜1μmであり,
    長さが100nm〜5μmであり,
    [Co(Pc)(CN) ]・2CH OH結晶(Pcはフタロシアニンを示す。)からなる有機モット絶縁体である非導電性ナノワイヤー。
  2. 伝導度が1S・cm−1以下である請求項1に記載の非導電性ナノワイヤー。
  3. [Co(Pc)(CN) ](Pcはフタロシアニンを示す。)及びメタノールを含む有機モット絶縁体の原料を含む電解液を用い,
    最も近接した部位の間隔が20μm〜100μmである2本の電極から最大電位差を10mV〜20Vとする直流電圧または交流電圧のいずれかまたは両方を前記2本の電極に印加することにより非導電性ナノワイヤーを製造する工程を含む,
    幅が50nm〜1μmであり,長さが100nm〜5μmであり,[Co(Pc)(CN) ]・2CH OH結晶(Pcはフタロシアニンを示す。)からなり,有機モット絶縁体である非導電性ナノワイヤーの製造方法。
  4. 交流電圧を前記2本の電極に印加することにより,
    前記2本の電極間に前記非導電性ナノワイヤーを製造する請求項に記載の非導電性ナノワイヤーの製造方法。
  5. ソース電極,ドレイン電極及びゲート電極を具備し,
    前記ソース電極及びドレイン電極が,幅が50nm〜1μmであり,長さが100nm〜5μmであり,[Co(Pc)(CN) ]・2CH OH結晶(Pcはフタロシアニンを示す。)からなる有機モット絶縁体である非導電性ナノワイヤーで連結されるトランジスタ。
  6. 前記ソース電極及びドレイン電極と,ゲート電極との間に,絶縁層を具備する請求項に記載のトランジスタ。
  7. 前記ソース電極及びドレイン電極の最も近接した部位の距離が,20μm〜100μmである請求項に記載のトランジスタ。
  8. 前記非導電性ナノワイヤーの伝導度が1S・cm−1以下である請求項に記載のトランジスタ。
  9. 前記ソース電極及びドレイン電極は,それぞれ突起部を有し,
    前記突起部は,先端部に複数のくし状突起を有する請求項に記載のトランジスタ。
JP2005186799A 2005-06-27 2005-06-27 非導電性ナノワイヤー及びその製造方法 Expired - Fee Related JP4853859B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005186799A JP4853859B2 (ja) 2005-06-27 2005-06-27 非導電性ナノワイヤー及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005186799A JP4853859B2 (ja) 2005-06-27 2005-06-27 非導電性ナノワイヤー及びその製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011205333A Division JP5453628B2 (ja) 2011-09-20 2011-09-20 非導電性ナノワイヤー及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007000991A JP2007000991A (ja) 2007-01-11
JP4853859B2 true JP4853859B2 (ja) 2012-01-11

Family

ID=37687039

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005186799A Expired - Fee Related JP4853859B2 (ja) 2005-06-27 2005-06-27 非導電性ナノワイヤー及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4853859B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012069946A (ja) * 2011-09-20 2012-04-05 National Institute Of Information & Communication Technology 非導電性ナノワイヤー及びその製造方法

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100804579B1 (ko) * 2001-11-05 2008-02-20 주식회사 만도 차량용 스티어링 시스템의 이너볼조인트
JP4232796B2 (ja) * 2005-11-29 2009-03-04 セイコーエプソン株式会社 ロボット制御装置及びロボットシステム
RU2392692C2 (ru) * 2006-02-01 2010-06-20 Электроникс Энд Телекоммьюникейшнз Рисерч Инститьют Прибор с резким переходом металл-изолятор с параллельными проводящими слоями
KR100819917B1 (ko) * 2006-12-06 2008-04-10 주식회사 평일 에폭시 몰드 부하개폐기용 상 연결 접속장치
KR100861712B1 (ko) * 2007-03-26 2008-10-06 남원시 산머루와인에 허브의 향미와 기능성을 부여한 허브산머루와인의 제조방법 및 그 제품
KR100844639B1 (ko) * 2007-07-19 2008-07-07 현대자동차주식회사 측면 에어백용 승객 보호 시스템
JP5476560B2 (ja) * 2008-08-11 2014-04-23 独立行政法人情報通信研究機構 導電性ナノワイヤによる磁気スイッチング素子
WO2010122921A1 (ja) * 2009-04-23 2010-10-28 Dic株式会社 フタロシアニンナノワイヤー、それを含有するインキ組成物及び電子素子、並びにフタロシアニンナノワイヤーの製造方法
JP5527683B2 (ja) * 2009-09-09 2014-06-18 独立行政法人科学技術振興機構 極小ワイヤー状分子集合体及びその製造方法
KR101733050B1 (ko) 2010-11-22 2017-05-08 삼성전자주식회사 3개의 단자를 갖는 공진기 및 그 제조 방법

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW382819B (en) * 1997-10-01 2000-02-21 Ibm Nanoscale mott-transition molecular field effect transistor
JP2001320058A (ja) * 2000-05-12 2001-11-16 Internatl Business Mach Corp <Ibm> デュアルタイプ薄膜電界効果トランジスタおよび応用例
KR100433623B1 (ko) * 2001-09-17 2004-05-31 한국전자통신연구원 급격한 금속-절연체 상전이를 이용한 전계 효과 트랜지스터
US7351313B2 (en) * 2002-03-08 2008-04-01 National Institute Of Information And Communications Technology, Incorporated Administrative Agency Production device and production method for conductive nano-wire
DE10253610A1 (de) * 2002-11-15 2004-05-27 Bayer Ag Optische Datenspeicher enthaltend ein Co-Phthalocyanin mit einem axialen Substituenten und einem axialen Liganden in der mit Licht beschreibbaren Informationsschicht
KR100503421B1 (ko) * 2003-05-20 2005-07-22 한국전자통신연구원 채널 재료로서 절연체-반도체 상전이 물질막을 이용한전계 효과 트랜지스터 및 그 제조 방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012069946A (ja) * 2011-09-20 2012-04-05 National Institute Of Information & Communication Technology 非導電性ナノワイヤー及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007000991A (ja) 2007-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4853859B2 (ja) 非導電性ナノワイヤー及びその製造方法
JP5322012B2 (ja) 導電性ナノワイヤーの製造方法
Chakarvarti et al. Template synthesis—a membrane based technology for generation of nano-/micro materials: a review
US7098151B2 (en) Method of manufacturing carbon nanotube semiconductor device
JP4242832B2 (ja) ナノ構造複合材料の電界放出カソードの製造方法および活性化処理
US20020130333A1 (en) Transistor
Lee et al. Growth of carbon nanotubes on anodic aluminum oxide templates: fabrication of a tube-in-tube and linearly joined tube
Newton et al. Self assembled monolayers (SAMs) on metallic surfaces (gold and graphene) for electronic applications
US8872154B2 (en) Field effect transistor fabrication from carbon nanotubes
US20050271648A1 (en) Carbon nanotube structure and production method thereof
JP5008048B2 (ja) 導電性ナノワイヤーを用いたトランジスタ
Pradhan et al. Template-free electrochemical growth of single-crystalline zinc nanowires at an anomalously low temperature
JP5453628B2 (ja) 非導電性ナノワイヤー及びその製造方法
KR101999488B1 (ko) 그래핀 표면의 잔여물 제거 방법
Mas‐Torrent et al. Electrochemical growth of organic conducting microcrystals of tetrathiafulvalene bromide
Gunasekera et al. A Mass Transfer-Based Method for Controlled Electrosynthesis and Organization of Tetrathiafulvalene Bromide Micro/Nanowires
KR20100005607A (ko) 수소센서 및 그 제조방법
Asheghali et al. Conversion of metallic single-walled carbon nanotube networks to semiconducting through electrochemical ornamentation
JP5527683B2 (ja) 極小ワイヤー状分子集合体及びその製造方法
US20130186772A1 (en) Method for DNA Defined Etching of a Graphene Nanostructure
Kilani Controlled Electrocrystallization of Charge Transfer Salts for Scalable Manufacturing of Nanowire Sensors
JPWO2019168124A1 (ja) 単分子トランジスタ
KR20150127680A (ko) 전자 소자
KR101911146B1 (ko) 그래핀 표면의 잔여물 제거 방법
JP6060972B2 (ja) 酸化亜鉛薄膜の製造方法、薄膜トランジスタの製造方法および透明酸化物配線の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070215

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080430

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110719

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110920

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111013

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111018

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141104

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4853859

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees