JP4852749B2 - SiC系物質の処理方法 - Google Patents

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本発明は、酸化銅を含む銅含有物質を電気炉スラグ中で還元して金属銅を回収する乾式処理プロセスを用いてSiC系物質を処理する方法であって、特にSiC系物質に含まれる金または白金族元素を金属銅中に溶解させ回収可能にするSiC系物質の処理方法に関する。
従来、有用な銅資源である酸化銅(主としてCu2O)から金属銅を回収する乾式プロセスとして、酸化銅含有物質と、フラックスと、還元剤を電気炉中で溶解してスラグを作り、このスラグ中で起こる還元反応を利用して酸化銅から金属銅を生成させ、生成した金属銅をスラグとの比重差を利用してスラグから分離し回収する方法が知られている。
この方法によると還元されて生成した金属銅相がスラグ中を滴下していく過程で、銅に溶解度のあるスラグ中の各種元素を引き連れて滴下してくる現象が生じるものと推察される。実際にスラグの下層に溜まった金属銅を分析すると、金属銅中にはスラグ中に存在していた種々の元素が溶解している。このことから、当該乾式プロセスは、スラグ中の種々の元素を高い回収率で銅相中に回収する方法として利用でき、特に金または白金族元素の回収方法として有益である。具体的には使用済みの自動車排ガス浄化触媒の担体から白金族元素を回収する方法として利用されている(特許文献1〜4)。
現在これらの乾式処理に適用されている自動車排ガス浄化触媒の担体は、Al23、SiO2、MgO等の酸化物を主体とした、いわゆるコージェライト系のものが主流である(特許文献1〜4)。このような酸化物担体は上記乾式プロセスのスラグとの反応性が比較的良好であることから、これを上記乾式プロセスのスラグ中に添加することにより、金または白金族元素を金属銅中へ効率よく回収することが可能である。
一方、最近ではSiCを担体に用いた排ガス浄化システムの実用化が進められようとしている。SiCはコージェライトよりさらに耐熱性に優れるため、特にディーゼル排ガスのPM燃焼触媒に使用すると性能・耐久性向上が期待される(特許文献5〜8)。
特開2000−68071号公報 特開2004−275866号公報 特開2004−277791号公報 特開2004−277792号公報 特開平6−182214号公報 特開平10−76162号公報 特開2001−349211号公報 特開2003−262118号公報
SiCはコージェライト等の酸化物系物質と比べ、上記乾式プロセスのスラグ中に溶解させにくい。発明者らの実験によると、SiC系物質を単独で上記乾式プロセスの電気炉に投入したところ、SiC系物質は固体のままスラグ面上に浮上し、強制的にSiC系物質を溶融スラグ中に没入させる操作を行わない限り、スラグ中に完全に溶融させることは困難である。また溶融したとしても、未反応のSiCがスラグ中に残存することがあり、これではSiC系物質の廃棄物処理に利用することはできない。したがって、今後使用が増えるであろうと予測されるSiCを用いた触媒担体の使用済み材料を処理する方法の確立が急務となっている。
本発明は、このような現状に鑑み、酸化銅から金属銅を回収する乾式プロセスを利用してSiC系物質を溶融処理する方法であって、特にSiC系物質に含有される金または白金族元素の回収も併せて行うことのできる方法を提供しようというものである。
SiC系物質を乾式プロセスで処理するためには、SiCをスラグ中に溶融させ、かつ反応させることが必要である。発明者らは種々検討の結果、以下のいずれかの手段がSiCの溶融に極めて有効であることを見出した。
i) SiC系物質を既に溶融しているスラグ中に投入する場合は、少なくともフラックス成分と混合した状態で投入する。こうすることでスラグ中に没入して滞留している機会を十分に付与でき、SiCの溶融が進行する。
ii) 粉砕されたSiC系物質を、同じく粉砕された他のスラグ原料(フラックス成分を含む)とともに混合した状態で昇温させ、メルトダウンさせる。こうすることでSiC系物質の溶融が促進される。
また、SiCを反応させるには、SiC成分を酸化銅(あるいはさらに他の酸化物例えば酸化鉄など)の還元剤として消費させることが重要である。
本発明はこのような知見に基づいて完成された。
すなわち本発明では、上記i) の手法を利用する処理として、酸化銅を含む銅含有物質を、フラックス成分、還元剤とともに溶融して溶融スラグとし、その溶融スラグ中の還元反応で生じた金属銅をスラグとの比重差を利用して分離・回収する乾式プロセスにおいて、SiC系物質をフラックス成分、あるいはさらに酸化銅や、スラグを構成する酸化物含有物質と混合した状態で溶融スラグ中に投入し、SiC成分を還元剤として消費させるSiC系物質の処理方法が提供される。
ここで「SiC系物質」とはSiCを概ね50質量%以上含むSiC主体の材料であり、金または白金族元素を初めとする触媒物質や、PM(ディーゼル排ガスの粒子状物質)などが含まれていて構わない。SiC系物質としては、金または白金族元素が含まれているものが好適な対象となる。
SiC系物質と混合されるフラックス成分としてはAl23、SiO2、CaO、FeOの1種以上を含むものが挙げられる。前記「スラグを構成する酸化物含有物質」は、Al23、SiO2、CaO、FeOの少なくとも1種以上の供給源となるものである。このような物質としては、前回までのチャージで生成したスラグの固形物の他、コージェライトの粉砕物を使用することもできる。
投入されたSiC成分を十分に消費させるためには、コークスを使用せずにSiC系物質で酸化銅の還元を行うことが有効である。また、投入するSiC系物質の量を、溶融スラグ中に存在する酸化銅および投入する酸化銅の総量に対し、SiC/Cu2Oの質量比が0.01〜0.2となるようにコントロールすることが一層効果的である。SiCのCが還元剤として消費されることにより、SiC系物質の溶融自体も活発に進行すると考えられる。
上記ii) の手法を利用する処理としては、酸化銅を含む銅含有物質を、フラックス成分、還元剤とともに溶融して溶融スラグとし、その溶融スラグ中の還元反応で生じた金属銅をスラグとの比重差を利用して分離・回収する乾式プロセスにおいて、SiC系物質と他のスラグ原料との混合物を電気炉中で昇温してメルトダウンさせ、SiC成分を還元剤として消費させるSiC系物質の処理方法が提供される。
SiC系物質中に含まれる金または白金族元素は、SiCの溶融に伴ってスラグ中に遊離し、スラグ中の還元反応により金属銅が生成してこれがスラグ中を滴下するときに、金属銅の中に取り込まれるものと考えられ、結果的にスラグ層の下に溜まる金属銅相中に回収される。
本発明によれば、従来行われている乾式処理プロセスを利用してSiC系物質の処理が可能になった。被処理原料であるSiCは酸化銅の還元剤として消費され、生じるSiO2はフラックス成分でもあるため、投入量に対してスラグの増加量は少なくなり、操業面で有利となる。また、SiC系物質中に存在する金または白金族元素も金属銅相の中に高い回収率で回収され、後工程で濃縮して抽出することができる。したがって本発明は、耐久性に優れるとされるSiC系触媒担体の普及に寄与するものである。
本発明で用いる乾式プロセスは、酸化銅を含む銅含有物質を、フラックス成分、還元剤とともに溶融して溶融スラグとし、その溶融スラグ中の還元反応で生じた金属銅をスラグとの比重差を利用して分離・回収するプロセスである。この乾式プロセスは通常、3本の電極をスラグ中に装入してアーク放電もしくはスラグのもつ抵抗で加熱させる電気炉での操業で実施される。出発原料の全部に固形のスラグ成分を用いて電気炉中で溶融させていくこともできるが、実操業では前チャージの溶融スラグを利用して、これにさらに新たな原料を添加し溶融させる方法を採ることが多い。SiC系物質も、既に溶融しているスラグ中に投入して処理できれば、生産性の向上につながる。
しかし、SiC系物質を溶融スラグ中に後から投入すると、それがガラス質であるスラグ面上に浮上してしまい、短時間で完全に溶融させることは必ずしも容易ではない。SiC系物質の形態が塊状であっても微粉状であっても、溶融しにくいことに変わりはない。
種々研究の結果、SiC系物質をフラックスとともに混合した状態で溶融スラグ中に投入すると、スラグ層中への没入がスムーズになり、結果的にSiC系物質は比較的容易に溶融することがわかった。フラックスとしてはガラス質との活性を確保し得る物質が好ましく、例えば、Al23、SiO2、CaO、FeOの1種以上を使用することが好ましい。フラックスの量は、SiC系物質とともに投入される原料の総量に対して、20〜100質量%の範囲とすることが望ましい。
SiC系物質は、フラックス成分の他、酸化銅、スラグ系酸化物などの原料と共に混合して添加することができる。10mmの篩を通過する程度の粒度に調整された粒状物または粉状物として、十分に混合された状態で投入することが望ましい。
また、SiC系物質と他のスラグ成分(フラックス成分を含む)とを混合した粉状体または粒状体の原料を出発原料として使用すると、電極からのアークによりこの出発原料をメルトダウン(融け落ち)させることにより、SiC系物質は比較的容易にスラグ中に溶融することがわかった。
スラグ組成としては、従来からの操業で得られているスラグ組成、すなわち例えばコージェライト系の触媒担体廃棄物の処理によって生成されるスラグ組成と同様の酸化物配合比とすればよい。具体的には、スラグ系酸化物の組成が、還元反応進行中において、概ねAl23:20〜40質量%、SiO2:25〜40質量%、CaO:20〜35質量%、FeO:0〜10質量%(ただし、4成分の総和を100質量%とした値)、の範囲に保持されるようにすることができる。
このような酸化物配合比は、前回までのチャージで得られたスラグ原料やフラックスの配合量により調整することができる。
還元剤としては従来一般的にはコークスがよく用いられる。その他に金または白金族元素を含有する卑金属類を使用することもでき、この場合は卑金属類に含まれる金や白金族元素も同時に回収することができる。樹脂、活性炭なども使用可能である。ただし本発明では被処理材料として添加されるSiCを酸化銅の還元剤として機能させる必要がある。SiCが還元剤としての反応で消費されない場合には、スラグ中に多量に残存し、SiCを処理したことにならない。したがって、本発明では、SiCのほぼ全量が還元反応に使用されるように、酸化銅の配合量に応じて、例えばコークスの一部または全部をSiCに置換するような還元剤の配合を設定することが望ましい。特に、コークスを使用せずに、酸化銅の還元反応がSiC成分で賄われるように配合調整することが、SiC系物質の処理量を増大させる上で有利となる。
また、酸化銅の量に応じたSiC成分配合比のコントロールも重要である。詳細なラボ実験の結果、投入するSiC系物質の量を、溶融スラグ中に存在する酸化銅および投入する酸化銅の総量に対し、SiC/Cu2Oの質量比が0.01〜0.2となるようにコントロールすることが好ましい。
溶融スラグ中における金属銅は前述のように金または白金族元素を溶解させて金属銅相に引き連れる役割を有する。このため、銅原料としては酸化銅の他、一部金属銅を使用してもよい。酸化銅の配合量は、金または白金族元素の回収率を高めるためには多い方が良く、スラグ中の酸化物系材料(Al23、SiO2、CaO、FeO)の総和に対し、質量割合で概ね10%以上とすることが好ましい。
〔実施例1〕
スラグ中における主要3種類の酸化物組成が質量%で、Al23=30%、SiO2=30%、CaO=30%となるように、種々の電気炉スラグ(いぞれも粒径5mm以下に粉砕したもの)を合計1800kg秤量した。このうち800kgを追加投入する分として別途保管し、この追加投入する分を除いた電気炉スラグを出発原料とした。コークスその他の還元剤成分は出発原料の中に配合させていない。
メルトダウン後に追加投入する原料のうち、銅原料として酸化銅(粒径0.1〜10mmのものが約80質量%を占めるもの)300kgを秤量した。SiC系物質として、DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)用のSiCハニカム体(未使用のもの)を入手し、これを粉砕して5mmの篩を通過する粒度に調整したものを20kg用意した。このSiCハニカム体には金または白金族元素は含有させていない。これらの酸化銅、SiC系物質、フラックス成分、および前述の別途保管した電気炉スラグを攪拌機にてよく攪拌して混合した。この場合、投入するSiC系物質の量は、使用する酸化銅の総量に対し、SiC/Cu2Oの質量比で0.07となる。
出発原料を電気炉に装入し、3本の電極よりアークを発生させて昇温し、メルトダウンさせた。メルトダウンのあと、約1500℃の状態で溶融している溶融スラグ中に、上記の酸化銅、SiC系物質、フラックス成分および電気炉スラグの混合物を投入した。その後、5hのあいだ1250〜1300℃で静置した。静置中、ガス成分の発生が観察された。このガスはCOまたはCO2と考えられ、SiCが酸化銅(Cu2O)の還元に消費されたものと推測される。5h静置後に、炉の底部にはメタル層が生成していた。上層のスラグを排出したのち、下層のメタル分を採取した。
分析の結果、生成したメタルは金属銅であることが確認された。また、生成した金属銅の量は270kgであり、原料の酸化銅からほぼ99%以上の回収率で金属銅が回収されたことになり、当該乾式プロセスがSiC系物質の処理に利用できることがわかった。
〔実施例2〕
SiC系物質として、実施例1と同じSiCハニカム体にPtを担持させたものを作製し、これを粉砕して5mmの篩を通過する粒度に調整したものを20kg用意した。20kgのSiC系物質に含まれるPtの量は50gである。
投入原料にこのSiC系物質を使用したこと以外、実施例1と同様の条件で実験を行った。
その結果、実施例1とほぼ同量の金属銅が回収され、分析の結果、その金属銅中のPt含有量は0.185質量%であった。また、スラグ中に残存するPtは0.001質量%未満であった。このことから、SiC系物質中に含まれていたPtは99%以上の回収率で金属銅の中に回収できることが確認された。Ptを含む金属銅は、その後、転炉に移して酸化処理することによりPt品位の向上した銅原料とすることができる。
〔実施例3〕
SiC系物質として実施例2と同様のものを用意した。また、実施例1で別途保管した電気炉スラグに替え、Ptを担持しているコージェライトの使用済み触媒担体の粉砕物(5mmの篩を通過する粒径のもの)1000kgと、フラックス成分であるCaO、SiO2を混合して、Al23=30%、SiO2=30%、CaO=30%、となるように約1500kgの酸化物原料を用意した。原料中に含まれるPtの合計量は1012gである。
投入原料にこれらのSiC系物質および酸化物原料を使用したこと以外、実施例1と同様の条件で実験を行った。
その結果、実施例1とほぼ同量の金属銅が回収され、分析の結果、その金属銅中のPt含有量は0.370質量%であった。また、スラグ中に残存するPtは0.001質量%未満であった。このことから、コージェライトおよびSiC系物質中に含まれていたPtは99%以上の回収率で金属銅の中に回収できることが確認された。Ptを含む金属銅は、その後、転炉に移して酸化処理することによりPt品位の向上した銅原料とすることができる。
〔比較例1〕
溶融スラグ中に投入する追加原料として、フラックス成分を混合しなかったこと以外、実施例1と同様の条件で実験を行った。その結果、5h静置後にも溶融スラグ面上には固体のSiC系物質が残存していた。また、下層に生成したメタル層の量は実施例1よりもかなり少量であった。このことから、SiC系物質の大部分が溶融しなかったっことにより、SiC成分が酸化銅の還元剤として消費されなかったものと考えられる。
〔実施例4〕
実施例3と同条件で各種原料を秤量した。ただし、原料すべてを攪拌機にて混合して、出発原料とした。原料中に含まれるPtの合計量は実施例3と同様、1012gである。
出発原料を電気炉に装入して、実施例1と同様に昇温し、メルトダウンさせた。その後、何も追加投入することなく、1500℃で5h静置した。静置中、COまたはCO2と考えられる気体の発生が観察され、SiCが酸化銅(Cu2O)の還元に消費されたものと推測される。炉の底部にはメタル層が生成していた。上層のスラグを排出したのち、下層のメタル分を採取した。
分析の結果、生成したメタルは金属銅であることが確認された。また、生成した金属銅の量は270kgであり、原料の酸化銅から約99%以上の回収率で金属銅が回収されたことになる。また、この金属銅中のPt含有量は0.370質量%であり、原料中に含まれていたPtは99.0%以上の回収率で金属銅の中に回収できることが確認され、当該乾式プロセスがSiC系物質の処理に利用できることがわかった。また、スラグ中のPt含有量は0.001質量%未満であった。Ptを含む金属銅は実施例2、3のものと同様、その後、転炉に移して酸化処理することによりPt品位の向上した銅原料とすることができる。

Claims (10)

  1. 酸化銅を含む銅含有物質を、フラックス成分、還元剤とともに溶融して溶融スラグとし、その溶融スラグ中の還元反応で生じた金属銅をスラグとの比重差を利用して分離・回収する乾式プロセスにおいて、SiC系物質を少なくともフラックス成分と混合した状態で溶融スラグ中に投入し、SiC成分を還元剤として消費させるSiC系物質の処理方法。
  2. 酸化銅を含む銅含有物質を、フラックス成分、還元剤とともに溶融して溶融スラグとし、その溶融スラグ中の還元反応で生じた金属銅をスラグとの比重差を利用して分離・回収する乾式プロセスにおいて、SiC系物質を少なくともフラックス成分および酸化銅と混合した状態で溶融スラグ中に投入し、SiC成分を還元剤として消費させるSiC系物質の処理方法。
  3. 酸化銅を含む銅含有物質を、フラックス成分、還元剤とともに溶融して溶融スラグとし、その溶融スラグ中の還元反応で生じた金属銅をスラグとの比重差を利用して分離・回収する乾式プロセスにおいて、SiC系物質をフラックス成分、酸化銅、およびスラグを構成する酸化物含有物質と混合した状態で溶融スラグ中に投入し、SiC成分を還元剤として消費させるSiC系物質の処理方法。
  4. SiC系物質と混合されるフラックス成分がAl23、SiO2、CaO、FeOの1種以上を含むものである請求項1〜3のいずれかに記載のSiC系物質の処理方法。
  5. 前記スラグを構成する酸化物含有物質がコージェライトの粉砕物を含むものである請求項3または4に記載のSiC系物質の処理方法。
  6. コークスを使用せずにSiC系物質で酸化銅の還元を行う請求項1〜5のいずれかに記載のSiC系物質の処理方法。
  7. 酸化銅を含む銅含有物質を、フラックス成分、還元剤とともに溶融して溶融スラグとし、その溶融スラグ中の還元反応で生じた金属銅をスラグとの比重差を利用して分離・回収する乾式プロセスにおいて、SiC系物質と他のスラグ原料との混合物を電気炉中で昇温してメルトダウンさせ、SiC成分を還元剤として消費させるSiC系物質の処理方法。
  8. SiC系物質が金または白金族元素を含むものである請求項1〜7のいずれかに記載のSiC系物質の処理方法。
  9. 前記酸化銅がCu2Oである請求項1〜8のいずれかに記載のSiC系物質の処理方法。
  10. 投入するSiC系物質の量を、溶融スラグ中に存在する酸化銅および投入する酸化銅の総量に対し、SiC/Cu2Oの質量比が0.01〜0.2となるようにコントロールする請求項1〜9のいずれかに記載のSiC系物質の処理方法。
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