JP4851584B2 - 塗布液剤の乾燥方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、グラビア印刷機、ドライラミネート機、コーティング機等の乾燥オーブンでの乾燥方法に関するものであり、更に詳しくは、包装材料等の基材に水性又は溶剤性の成分を溶解した液剤をグラビアロール等で塗布した後、乾燥オーブン中で液剤を塗布した基材の反対面をガイドロールに接触させて搬送しつつ液剤面に熱風を吹き付けて乾燥する方法に関するものである。
グラビア印刷機、ドライラミネート機、コーティング機等の主要な構成部分として乾燥オーブンがある。例えば、多色グラビア印刷機においては、第1色目の印刷ユニットにおいて溶剤に溶かされたインキがグラビアロールで基材に塗布され、次いで乾燥オーブンで溶剤を揮散させてインキのみを基材に固化して冷却し、第2印刷ユニットに移行する。第2印刷ユニット以降も同様の工程を経て印刷され、最終の印刷ユニットを経て多色印刷された基材が完成し、最後に巻取られる。
また、ドライラミネート機においては、繰り出された基材Aに溶剤に溶かした接着剤をグラビアロールで塗布し、乾燥オーブンで溶剤を揮散させた後、その接着剤塗布面に貼り合せる基材Bを重ね合わせ、これらを圧着して貼り合せ品を作り巻取る。コーティング機においては、溶剤に溶かされたコート液をグラビアロールで基材に塗布し、乾燥オーブンで溶剤を揮散させ冷却して巻取られる。
以上のような各機械に用いられている乾燥オーブンは略同様の機構で構成されている。すなわち、乾燥オーブン内に多数のガイドロールが設けられており、液剤が塗布された基材をガイドロールで案内しつつ熱風を吹き付けて乾燥させるものであり、その際、液剤が塗布された基材の反対面をガイドロールに接触させるとともに、液剤が塗布された面に熱風を吹き付けることにより熱によって乾燥させるものである。
また、近年、油性溶剤の持つ作業時の悪臭、作業環境、残留溶剤臭、温暖化に対するCO削減の問題から、溶剤を使わない水溶性グラビア印刷や水性ドライラミネート方法に移行しつつある(例えば、特許文献1〜6参照)。
特許第3249223号公報 特開2001−030611号公報 特開2002−096448号公報 特開2000−153582号公報 特開2002−88662号公報 特開2005−48046号公報
しかしながら、上述した従来の乾燥オーブンにおいては、基材の乾燥に必要な熱は熱風のみによって与えられるため、乾燥に必要な一定量以上の熱を与えるためには一定時間以上熱を与え続ける必要があり、生産スピードを落さずに乾燥させるためには、走行距離の長い乾燥オーブンとなるものであった。
すなわち、基材に塗布された液剤を乾燥させるためには、液剤の温度を高めて溶剤を蒸発させ、蒸発に伴なう蒸発潜熱を補いながら乾燥させる必要があるが、基材に塗布された液剤面に熱風を吹き付けたとしても、液剤の温度が高くなるためには基材の温度も高くならないと液剤の温度も高くならない。したがって、熱風によって基材の温度と液剤の温度とを高めるためには、熱風は気体で熱容量が小さいためある程度の時間が必要となる。特に、水溶性グラビア印刷や水性ドライラミネート方法においては、油性の溶剤に比べて蒸発潜熱の大きい水を使用するため、極めて大きな問題であった。
表1に主要溶剤の性質を示す。
Figure 0004851584
表1に示すように、水の蒸発潜熱は極めて大きいため、水性化された塗布液剤を乾燥させるには、油性の塗布液剤より更に多くの熱量を与える必要がある。したがって、水性化された塗布液剤を乾燥させるには、乾燥オーブンにおける滞留時間を油性の場合より長く取れるように長い乾燥ゾーンにするか、又は走行速度を遅くして対応していた。
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたもので、従来の乾燥ゾーンより短いコンパクトな乾燥ゾーンで、油性の塗布液剤はもちろん水性化された塗布液剤においても、走行(生産)スピード(120m/min以上)を落さず乾燥することができる乾燥方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上述した課題を解決すべく鋭意研究した結果、塗布液剤の乾燥温度を塗布液剤の溶剤の沸点以上の温度にすれば溶剤の揮散が速くなることに着目し、塗布液剤の乾燥温度を迅速に溶剤の沸点以上にできる手段を見出し本発明を完成させた。
すなわち、乾燥オーブンに設けられているガイドロールを加熱し、この加熱ガイドロールで導入されて来た基材の溶剤が塗布されている面と反対面を加熱することと熱風により、基材の温度を短時間で沸点以上まで上昇させ、塗布液剤の温度も沸点以上まで短時間で上昇させるものである。なお、加熱ガイドロールにより一旦温度が高められた基材は、さらに乾燥のため熱風を吹き付けられると更に温度が上昇し、伸び、縮み、波打ち等の変形が発生することになる。したがって、これらの変形を防止するために、ガイドロールの後段部分を冷却し、この冷却ロールで基材の温度をそれ以上上昇することを防止することにした。
以上のように、複数のガイドロールの内、前段部分の複数を加熱ガイドロールとするとともに、後段部分の複数を冷却ガイドロールとすることにより、乾燥オーブンに導入直後から塗布液剤の温度を沸点以上の温度として、効率よく乾燥できるようにするとともに、基材温度が上昇し過ぎることなく好適な温度に維持出来るようにして基材の変形を防止するものである。
請求項1に係る塗布液剤の乾燥方法は、基材に水性又は溶剤性の成分を溶解した液剤を塗布ロールで均一に塗布した後、乾燥オーブン中で液剤を塗布した基材の反対面を多数のガイドロールに接触させて搬送しつつ熱風を基材の液剤面に吹き付けて乾燥する方法において、前記多数のガイドロールの前段部分を加熱ガイドロールとするとともに、残りの後段部分を冷却ガイドロールとし、乾燥オーブンに導入直後の基材を加熱ガイドロールで加熱して水又は溶剤の沸点以上の温度とし、その後、基材が変形しない温度に維持出来るように冷却ガイドロールで冷却することを特徴として構成されている。
請求項2に係る塗布液剤の乾燥方法は、乾燥前の基材の温度を検知し、乾燥後の基材の温度が検知した乾燥前の基材の温度と略同一となるように、冷却ガイドロールの温度を調整することを特徴として構成されている。
請求項3に係る塗布液剤の乾燥方法は、加熱ガイドロールに温水又は加熱オイルを注入して加熱するとともに、前記冷却ガイドロールに冷却水を注入して冷却することを特徴として構成されている。
請求項4に係る塗布液剤の乾燥方法は、加熱ガイドロール及び冷却ガイドロールを強制駆動させて基材の搬送速度と同調させることを特徴として構成されている。
請求項5に係る塗布液剤の乾燥装置は、基材に水性又は溶剤性の成分を溶解した液剤を塗布ロールで均一に塗布した後、乾燥オーブン中で液剤を塗布した基材の反対面を多数のガイドロールに接触させて搬送しつつ熱風を基材の液剤面に吹き付けて乾燥させる乾燥装置において、前記ガイドロールの前段部分が加熱ガイドロールで形成されるとともに、残りの後段部分が冷却ガイドロールで形成されていることを特徴として構成されている。
請求項6に係る塗布液剤の乾燥装置は、乾燥前の基材の温度を検知する検出手段が設けられ、該温度検出手段で検出された温度情報を入力し、この入力した温度情報により乾燥後の基材温度が略同一となるように冷却ガイドロールの温度を制御する制御部が設けられていることを特徴として構成されている。
請求項7に係る塗布液剤の乾燥装置は、加熱ガイドロールに温水又は加熱オイルを注入する加熱手段と、前記冷却ガイドロールに冷却水を注入する冷却手段とが設けられていることを特徴として構成されている。
請求項8に係る塗布液剤の乾燥装置は、加熱ガイドロール及び冷却ガイドロールを駆動するベルトと、該ベルトを駆動するモーターとが設けられていることを特徴として構成されている。
請求項1に係る塗布液剤の乾燥方法においては、乾燥オーブン中の複数のガイドロールの前段が加熱ガイドロールで構成され、乾燥オーブンに導入直後の基材を加熱ガイドロールで加熱するので、極めて短時間で液剤の温度を水又は溶剤の沸点以上の温度とすることができる。したがって、図7に示す乾燥特性曲線の恒率乾燥期間(II)に短時間で到達することが出来、乾燥効率が極めて向上する。これは熱風の気体より固体のガイドロールの方が熱容量が大きいため、短時間で基材に多量熱を与えることが出来るためである。熱風のみであると基材を予熱するのに時間を必要とし、この予熱時間が走行スピード(生産性)に大きく作用する。また、後段の冷却ガイドロールにより基材を冷却するので、基材の温度上昇を抑制して基材が変形しない温度に維持することができる。したがって、基材に伸び、収縮、変形等が発生することない。
請求項2に係る塗布液剤の乾燥方法においては、乾燥前の基材の温度を検知し、乾燥後の基材の温度が検知した乾燥前の基材の温度と略同一となるように、冷却ガイドロールの温度を調整するので、基材の伸び、縮み、変形等を確実に防止することが出来る。
請求項3に係る塗布液剤の乾燥方法においては、加熱ガイドロールに温水又は加熱オイルを注入して加熱するとともに、前記冷却ガイドロールに冷却水を注入して冷却するので、加熱ガイドロールを容易に加熱することができるとともに、加熱温度の調整を簡単に行うことが出来る。また、冷却ガイドロールを容易に冷却することができるとともに、冷却温度の調整を簡単に行うことが出来る。
請求項4に係る塗布液剤の乾燥方法においては、加熱ガイドロール及び冷却ガイドロールを強制駆動させて基材の搬送速度と同調させるので、基材がガイドロールとの接触面で摺れることなく搬送することが出来る。
請求項5に係る塗布液剤の乾燥装置においては、ガイドロールの前段部分に形成された加熱ガイドロールにより基材を加熱することが出来るので、導入直後の基材の温度と塗布液剤の温度を短時間で液剤の溶剤の沸点以上の温度に上昇させることが出来る。また、ガイドロールの後段部分に形成された冷却ガイドロールにより基材を冷却することが出来るので、機材の温度が伸び、縮み、変形等が発生する温度まで上昇するのを防止することが出来る。
請求項6に係る塗布液剤の乾燥装置においては、乾燥前の基材の温度を検知する検出手段が設けられ、該温度検出手段で検出された温度情報を入力し、この入力した温度情報により乾燥後の基材温度が略同一となるように冷却ガイドロールの温度を制御する制御部を設けているので、基材の乾燥の前後における温度を確実に略同一とすることができ、伸び、縮み、変形等を確実に防止することが出来る。
請求項7に係る塗布液剤の乾燥装置においては、加熱ガイドロールに温水又は加熱オイルを注入する加熱手段と、前記冷却ガイドロールに冷却水を注入する冷却手段とを設けているので、加熱ガイドロールを容易に加熱することができるとともに、加熱温度の調整を簡単に行うことが出来る。また、冷却ガイドロールを容易に冷却することができるとともに、冷却温度の調整を簡単に行うことが出来る。
請求項8に係る塗布液剤の乾燥装置においては、加熱ガイドロール及び冷却ガイドロールを駆動するベルトと、該ベルトを駆動するモーターとを設けているので、モーターを調整することにより、加熱ガイドロール及び冷却ガイドロールの周速度を基材の搬送速度と一致させることができ、その結果、基材がガイドロープとの接触面で摺れることなく搬送することが出来る。
多色グラビア印刷装置の全体の概略図 多色グラビア印刷装置の第1印刷ユニット部分の拡大図 乾燥オーブンが3個直列に連なった(3ゾーン)ドライラミネート装置の概略図 乾燥オーブン1ゾーン目の乾燥手段を示す概略図 乾燥オーブン1ゾーン目のガイドロールの加熱及び冷却手段を示す概略図 乾燥オーブンが6個直列に連なった(6ゾーン)コーティング装置の概略図 乾燥特性曲線を示す図
本発明は、基材の塗布した液剤の乾燥方法に関するもので、この乾燥方法は、グラビア印刷機、ドライラミネート機、コーティング機等の主要部を構成する乾燥オーブンにおいて用いられている。これらの装置における乾燥は、水性又は溶剤性の成分を溶解した液剤を塗布した基材を乾燥オーブンに導入し、液剤中の水又は溶剤を揮散させて溶解した成分を基材に固着させるものであり、この乾燥速度がその装置の性能(生産性)を左右する。
一般に、乾燥は、図7に示す乾燥特性曲線に示すように、材料予熱期間(I)、恒率乾燥期間(II)、減率乾燥期間(III)を経過して行われる。材料予熱期間は、材料が湿球温度まで上昇する区間でこの間の水分変化は小さい。恒率乾燥期間では、周囲からの伝熱速度と材料表面からの蒸発速度がつり合った動的平衝にあり、この期間中、乾燥速度Rは一定である。減率乾燥期間は、恒率乾燥機期間終了時点の限界含水率以下の区間で、水分が減少するに従って材料内部の水分移動抵抗が増大し、乾燥速度が落ちてゆく。乾燥時間を短く速く乾燥するためには、如何に速くこの恒率乾燥状態に到達させるかにある。
塗布液剤は液体であり、恒率乾燥の温度は溶剤成分の沸点がこの温度に相当する。塗布液剤を沸点温度にするためには、当然、塗布されている基材の温度も沸点温度にならなければならない。従来、熱源としては熱風のみを塗布液剤面に吹き付けて加熱していたが、熱風は気体なので熱容量が小さく基材の温度を高めるためには時間が必要であった。しかし基材を搬送しているガイドロールの前段部分を加熱ガイドロールとし、接触している基材面を加熱すれば気体の熱容量に対して固体の熱容量が大きいので素早く加熱することが出来る。
恒率乾燥温度(沸点)では液体が蒸発することにより、前記表1に示す蒸発潜熱によって熱がうばわれ、基材の温度も塗布液剤の温度もその温度以上には上昇しない。しかし、恒率乾燥状態を過ぎると蒸発潜熱による熱の吸収が起こらなくなるので、熱風の熱によって基材の温度が上昇し、伸び、縮み、変形等を起こすようになる。これを防止するためガイドロールの後段部分を冷却ガイドロールとして熱風による熱を冷却ガイドロールで解消する。すなわち、材料予熱期間を経て恒率乾燥期間が終了するまでは、加熱ガイドロールにより基材を沸点以上で変形等が生じない範囲で加熱し、恒率乾燥期間が終了し減率乾燥期間の始まりから熱風のよる温度上昇を防止して変形等が生じない範囲に維持することが好ましいものである。
乾燥オーブン中の全体のガイドロールのうち加熱ガイドロールと冷却ガイドロールの構成比は、塗布液剤の種類(水性、油性)、基材の厚み、加工スピード、装置の種類(グラビア印刷、ドライラミネート、コーティング)によって異なり、これらの各条件によりテストを行いながら設定することが好ましい。大略は加熱ガイドロールの比率を1/5〜1/3内外に設定し、加熱ガイドロールの温度を調整しながら好適な条件を設定することが出来る。
加熱ガイドロールは、ガイドロールに温水又は加熱オイルを注入して加熱されており、温水又は加熱オイルの温度、流量等を調節して所望の温度に設定する。加熱ガイドロールの加熱温度も、塗布液剤の種類(水性、油性)、基材の厚み、加工スピード、装置の種類(グラビア印刷、ドライラミネート、コーティング)によって異なり、これらの各条件によりテストを行いながら設定することが好ましい。
温水又は加熱オイルの注入は、例えば、ガイドロールに温水又は加熱オイルが循環するように送液管を連結し、この送液管の途中に温水又は加熱オイルを加熱する加熱部及び流量を調整できる送液部を設けることにより行なえ、また、温水又は加熱オイルの供給源からポンプを介して送液管に連結して注入することができ、個別に連結しても、加熱ガイドロール全てを連結してもよい。さらに、個別に連結してストップバルブを設ければ、そのオンオフによって加熱条件の微妙な設定を行うことが出来る。
冷却ガイドロールは、ガイドロールに冷却水を注入して冷却されており、この結果冷却ガイドロールに当接している基材が冷却されることになる。冷却水の注入は、例えば、ガイドロールに冷却水が循環するように送液管を連結し、この送液管の途中に水を冷却する冷却部及び流量を調整できる送液部を設けることにより行なえ、また、冷却水の供給源からポンプを介して送液管に連結して注入することができ、個別に連結しても、冷却ガイドロール全てを連結してもよい。
加熱ガイドロール及び冷却ガイドロールを強制駆動させて基材の搬送速度と同調させることが好ましい。ガイドロールを強制駆動させる手段としては、例えば、ベルトによりガイドロールを駆動し、基材の搬送速度と一致させる。このときガイドロールの基材と当接する面と径が同一のプーリーをガイドロールの端部に設け、これらのプーリーに同一のベルトを掛け回して駆動することにより簡単に基材の搬送速度と一致させることが出来る。
乾燥前の基材の温度を検知し、当該検知した温度により、乾燥後の基材温度が略同一となるようにガイドロールに注入する冷却水の流量を調整することが出来る。基材の温度を検知するには、公知の温度センサー等を用いることができ、この検知した温度より冷却水の流量を調整するには、予め温度と流量とを設定した制御部を設け、検知した温度を制御部に送ることにより、制御部が冷却水のポンプ等を制御して予め設定された冷却水の流量になるように調整する。
本発明の塗布液剤の乾燥方法を多色グラビア印刷に適用した印刷装置の一実施形態を図面を参照して説明する。
図1は多色グラビア印刷装置の全体の概略図、図2は多色グラビア印刷装置の第1印刷ユニット部分の拡大図である。
図1及び図2において、100は給紙部で、原反1を後続の印刷ユニットへ繰出すものである。200は第1色目の第1印刷ユニット、300は第2色目の第2印刷ユニット、400は第3色目の第3印刷ユニット、500は第4色目の第4印刷ユニット、600は第5色目の第5印刷ユニットとである。
第1色目の第1印刷ユニット200は、原反1に印刷を施す印刷部210と、印刷された原反1を乾燥させる乾燥部220と、原反1を冷却する冷却部230とが設けられている。印刷部210には、版胴211、圧胴212、ファニッシャーロール213が設けられている。
乾燥部220には、乾燥箱221が設けられ、この乾燥箱221には、熱風噴出しノズル222が等間隔で多数設けられており、これらの熱風噴出しノズル222に対応するように、前段には加熱ガイドロール223a、後段には冷却ガイドロール223bが設けられている。加熱ガイドロール223aには、温水を注入するための送液管224aと温水を排出するための排出管(図示せず)が連結され、前記送液管224aは温水の流量を調整するためのモーターバルブ225aが連結されるとともに、水を加熱するための加熱ユニット226aが連結され、この加熱ユニット226aの反対側には排出管が連結されている。したがって温水は加熱ユニット226a、モーターバルブ225a、加熱ガイドロール223aを循環するようになっている。
冷却ガイドロール223bには、冷却水を注入するための送液管224bと、冷却水を排出するための排出管(図示せず)が連結され、前記送液管224bは冷却水の流量を調整するためのモーターバルブ225bが連結されるとともに、水を冷却するための冷却ユニット226bが連結され、この冷却ユニット226bの反対側は排出管が連結されている。したがって、冷却水は冷却ユニット226b、モーターバルブ225b、ガイドロール223bを循環するようになっている。なお、228は熱風の流入口、229は熱風の排気口である。
冷却部230には、原反1の印刷面に当接して冷却する冷却ロール231が設けられており、この冷却ロール231も、冷却ガイドロール223bと同様に送液管232を介してモーターバルブ225bに連結されている。
240は、ガイドロール223a、223b及び冷却ロール231を駆動するための、ロール駆動部で、駆動モーター241、駆動モーター241により駆動されるベルト242及び搬送ロール243が設けられており、このベルト242は、前記ガイドロール223a、223b及び冷却ロール231に掛け回されている。すなわち、ガイドロール223a、223bと同一径のプーリー(図示せず)にベルト242が掛けられるとともに、冷却ロール231と同一径のプーリー(図示せず)にベルト242が掛けられ、ベルト242を駆動することにより、ガイドロール223a、223bと冷却ロール231とは同一の周速度で回転させられ、この周速度は、原反の搬送速度と同一になるように設定されている。
また、冷却部230の後段、すなわち第2印刷ユニット300の印刷部310の前段には、温度検出器250が設置され、冷却部230から出てきた原反の表面温度を検知できるようになっている。この温度検出器250は制御部(図示せず)に接続されており、この制御部は、温度検出器250からの温度信号により、予め設定された注入量の冷却水を冷却ガイドロール223b及び冷却ロール231に注入するものである。
なお、第2色目の第2印刷ユニット300、第3色目の第3印刷ユニット400、第4色目の第4印刷ユニット500、第5色目の第5印刷ユニット600も、第1色目の第1印刷ユニット200と同様に、版胴311、411、511、611、圧胴312、412、512、612、ファニッシャーロール313、413、513、613、ガイドロール321−1、321−2、421−1、421−2、521−1、521−2、621−1、621−2、冷却ロール331、431、531、631が設けられている。
以上のような多色グラビア印刷装置でグラビア印刷するには、給紙部100から原反1を繰出して第1色目の第1印刷ユニット200に送り込む。印刷ユニット200に送られて来た原反1は、まず、印刷部210において版胴211と圧胴212に圧着されて第1色(例えば、白ベタ)が印刷される。この原反1は乾燥部220において印刷面側11を熱風で乾燥されると同時に、反印刷面側12は抑制前段の加熱ガイドロール223aによって加熱され、原反は溶剤成分の沸点近くまで加熱されている。次いで後段の冷却ガイドロール223bによって冷却されそれ以上の温度上昇が抑制されている。
冷却部230では冷却ロール231に巻回されて印刷面側11から冷却される。したがって、反印刷面側12は既に冷却ガイドロール223bにより冷却され、印刷面側11は冷却ロール231によって冷却されるので、冷却ガイドロール223bの冷却により原反1の熱風による温度上昇を抑えながら最終的に冷却ロール231により冷却され、全体として効果的に冷却されている。そして、この冷却により、印刷部210において印刷された際の原反1の温度に略同一となるようにしている。
また、加熱ガイドロール223a、冷却ガイドロール223bと冷却ロール231とは、ベルト242により周速度が原反1の搬送速度と同一となるように駆動されているので、原反1がガイドロール223a、223bや冷却ロール231で擦られることが無く、何ら悪影響を受けることなく搬送されている。
そして、第2色目以降の印刷ユニットにおいても、同様な動作を繰り返し、5色からなる多色グラビア印刷を原反1に施し、グラビア印刷が完成する。
本発明の塗布液剤の乾燥方法をドライラミネートに適用した一実施形態を図面を参照して説明する。
図3は乾燥オーブンが3個直列に連なった(3ゾーン)一般的なドライラミネート機の概略図、図4は乾燥オーブン1ゾーン目の概略図、図5は加熱ガイドロールと冷却ガイドロールの配置の一例図である。
図3において、ドライラミネート機700は、基材繰出部710、塗布部720、乾燥オーブン730、貼合せ部740、巻取部750で構成されており、基材繰出部710から繰り出された基材A701は、塗布部720において、グラビアロール721とゴムロール722とで挟持されつつ搬送され、グラビアロール721により接着剤702が塗布される。なお、723はドクタナイフである。接着剤が塗布された基材A701は、乾燥オーブン730へ送られ溶剤が揮散させられた後、貼合せ部740において、基材B703と重ねられた状態で加熱金属ロール741とバックアップロール742とで圧着される。そして、冷却金属ロール743で冷却された後、巻取部750に巻き取られる。
前記乾燥オーブン730は、図4に示すように、密封箱731が設けられ、この密封箱731には、熱風導入口732が設けられるとともに、熱風排気口733が設けられ、さらに、熱風導入口732には熱風噴出し用の複数のノズル734が連通している。また、基材A701の搬送方向において9個のガイドロール735が多数設けられており、前段(搬送方向上流側:図中右側)のガイドロール735の4個は加熱ガイドロール735aに設定され、後段(搬送方向下流側:図中左側)のガイドロール735の5個は冷却ガイドロール735bに設定されている。
これらの加熱ガイドロール735aは、図5に示すように、配管736aを介して直列に連結されるとともに、端部において水源に連結された温水加熱装置737に連結され、温水加熱装置737により加熱された温水が加熱ガイドロール735aを順次循環するようになっている。また、冷却ガイドロール735bは、配管736bを介して並列に連結され、冷却水導入側の配管736bはポンプ738に連結されるとともに、冷却水排出側の配管736bはチラー冷水槽739に連結されている。したがって、チラー冷水をポンプ738により各冷却ガイドロール735bに送って冷却するとともに、冷却ガイドロール735bで通過して温度が上昇した冷却水はチラー冷水槽739に戻されるようになっている。
本発明の塗布液剤の乾燥方法をコーティングに適用した一実施形態を図面を参照して説明する。
図6は乾燥オーブンが6個直列に連なった(6ゾーン)一般的なコーティング機の概略図である。
図6において、コーティング機800は、基材繰出部810、塗布部820、乾燥オーブン830、冷却部840、巻取部850で構成されており、基材繰出部810から繰り出された基材801は、塗布部820において、グラビアロール821とゴムロール822とで挟持されつつ搬送され、グラビアロール821によりコーティング剤802が塗布される。コーティング剤802が塗布された基材801は、乾燥オーブン830へ送られ溶剤が揮散させられた後、冷却部840の冷却ロール841で冷却され、巻取部850に巻き取られる。
前記乾燥オーブン830は、前述したドライラミネート機700における乾燥オーブン730と同様な構成となっている。
以下、実施例によって本発明をグラビア印刷に適用した例を具体的にさらに詳しく説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものでない。
既存の5色グラビア印刷機を改造することにより行った。すなわち、上述したように、乾燥部220のガイドロール9本のうち前段の4本を加熱ガイドロール223aとし、温水を注入するための送液管224aと温水を排出するための排出管224aを連結した。さらに流量調節出来るようにモーターバルブ225aに連結するとともに加熱ユニット226aに連結した。
後段の5本を冷却ガイドロール223bとし、冷却水を注入するための送液管224b、冷却部230の冷却ロール231に冷却水を注入するための送液管232を共に連結し、さらにこれを流量調節出来るようにモーターバルブ225bに連結するとともに冷却ユニット226bに連結した。また、ガイドロール223a、223b、冷却ロール231の周速度を原反(基材)の搬送速度と同一になるように、駆動モーター241、駆動ベルト242を設けて改造を行った。
このような改造を行なった5色グラビア印刷機に、版胴にヘリオの電子彫刻で彫られた(スクリーン線数175線、スタイラス角度130°)2.0mm方眼模様のグラビアロールをセットし、大日精化工業株式会社製の水溶性インキハイドリック
PRP−401(アクリル樹脂系ビヒクルに顔料を分散させたもの)を用いて、インキ100部に対して希釈溶剤ハイドリック5032溶剤(メタノール50部、イソプロピルアルコール30部、水20部)40部を加えて、白色(顔料濃度20%)、黄色(顔料濃度12%)、赤色(顔料濃度12%)、青色(顔料濃度12%)、黒色(顔料濃度12%)のインキを調製した。
印刷原反1は、東セロ株式会社製のOPPフイルム(厚さ20μm、巾1000mm、2000m巻き、片面コロナ処理)を5色印刷機の給紙部100にセットし、コロナ処理面に印刷しながら印刷速度200m/min、テンション8.0kg/1000mm巾、白色(第1印刷ユニット200)、黄色(第2印刷ユニット300)、赤色(第3印刷ユニット400)、青色(第4印刷ユニット500)、黒色(第5印刷ユニット600)の順で方眼模様の重ね印刷を行なった。
乾燥部220、320、420、520、620での熱風は、第1印刷ユニット200において130℃、70m3/minにし、第2印刷ユニット300以降においても130℃,70m3/minとした。
加熱ガイドロール223aには85℃の温水をモーターバルブ225aを介して供給し、冷却ガイドロール223b及び冷却ロール231には20℃の冷却水をモーターバルブ225bを介して供給した。
このようにして印刷を行い、印刷ユニット進入前の温度と、冷却部を経た直後の印刷ユニット出口の温度を測定するとともに、1色目から5色目までの各色の印刷時の原反温度が略同一の温度になっているかをチェックした。温度の測定は放射温度計を用いて測定した。また、印刷物を肉眼で観察し、方眼模様の色のはみ出しの有無を調べた(印刷ズレが起きれば色のはみ出しが起こる)。測定結果を表2に示す。
Figure 0004851584
[印刷時の原反温度]
印刷時の進入前と印刷ユニット出口温度は略同じであり、乾燥部で与えられた熱も乾燥部の冷却ガイドロール、冷却部の冷却ロールで冷却され、原反の温度上昇はほとんどない。したがって、印刷時の原反温度(印刷ユニット進入前)も1色目から5色目まで略同一である。
[印刷物の肉眼観察]
白色−黄色−赤色−青色−黒色の順で方眼模様の重ね印刷を行なった印刷物2000mを肉眼で観察したところ、最初から最後まで最後に印刷した黒色で方眼模様がきれいに印刷されており、色のはみ出しは見られなかった。したがって、印刷ズレは発生していなかった。
[印刷速度]
上述したように、印刷速度200m/minで印刷したが、従来と同等の品質の印刷を行うことが出来た。したがって、従来の印刷速度(120m/min)に比して、約1.7倍の印刷速度となっている。
以下、実施例によって本発明をドライラミネートに適用した例を具体的に更に詳しく説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
既存の長さ3.5mの乾燥オーブンが2個連なった2ゾーンのドライラミネート機の1ゾーン目にあるガイドロール10本のうち前半の4本を加熱ガイドロールとし、温水を注入するための送液管と温水を排出するための排液管を連結した。さらに流量調節出来るようにモーターバルブに連結するとともに加熱ユニットに連結した。後半の6本のガイドロールと2ゾーン目の10本全てのガイドロールを冷却ガイドロールとし、冷却水を注入するための送液管と冷却水を排出するための排出管を連結した。さらに流量調節出来るようにモーターバルブに連結するとともに冷却ユニットに連結した。また加熱ガイドロールと冷却ガイドロールを強制駆動して基材の搬送速度と同一になるように駆動モーター駆動ベルトを設けて改造を行った。
このような改造を行ったドライラミネート機に、版胴にヘリオの電子彫刻で彫られた(スクリーン線数95線、スタイラス角度130°)グラビアロールをセットし、東洋モートン株式会社製のウレタン接着剤(主剤:TM569、硬化剤:CAT−RT37、溶剤:酢酸エチルエステル)を、5.0cm方眼模様を印刷した東洋紡績株式会社製のO−NYフイルム(N1130、15μm)に塗布し、第1ゾーンは温度110℃、風量60m/min、第2ゾーンは温度110℃、風量20m/minとし、加工速度150m/minで乾燥した。加熱ガイドロールには70℃の温水をモーターバルブを介して供給し、冷却ガイドロールには20℃の冷却水をモーターバルブを介して供給した。この乾燥したO−NYの接着剤が塗工された面に東セロ株式会社製のLLDPEフイルム(TUX−HZ、50μm)を合わせニップ圧18kg−cmの線圧で貼合した。
このようにしてドライラミネートを行い、1ゾーン目の排気、2ゾーン目の排気中の有機溶剤(酢酸エチルエステル)のガス濃度を測定し、本発明の性能を確認するとともにCO削減の量を推定した。また貼合品の外観を観察して変形の有無、印刷の方眼模様の寸法を実測して伸縮の有無を確認した。
[本発明の性能の確認]
1ゾーン目の排気と2ゾーン目の排気中の酢酸エチルガス濃度を、理研計器株式会社製の可燃ガス濃度計RM−571A(検知器GD−D8)を用いて測定し、従来の3ゾーンのドライラミネーター機と比較した。結果を表3に示す。
Figure 0004851584
本発明は熱風温度が高いため酢酸エチルエステルは第1ゾーンで揮散し、第2ゾーンでは残っていない。これに対し従来法は第2ゾーンでも未だ揮散している。したがって、従来の3ゾーン方式を2ゾーン方式にすることが出来るので、装置がコンパクトになり安価に供給出来る。
[CO削減量の推定]
上記の条件で加工した時の本発明と従来の3ゾーン方式の熱風の総熱量を計算し、その差額をCOの削減量として推定した。
本発明:
2ゾーンの排風を1ゾーン目へ循環させ総排風量63m/minとし、排風温度は100℃として計算した。結果を数1に示す。
Figure 0004851584
従来法:
3ゾーン目の排風を2ゾーン目へ、2ゾーン目の排風を1ゾーン目へ循環させ総排風量128m/minとし、排風温度は70℃として計算した。結果を数2に示す。
Figure 0004851584
以上のように、従来法である3ゾーン方式の13,0221kcal/brに対して本発明の方法は84,519kcal/brであり、その差13,0221−84,519=45,702kcal/brの熱量に相当する燃料(LPGガス、重油)を削減することが出来る。
[外観変形及び収縮の有無]
貼合品の外観を目視で観察して変形の有無、及び方眼模様に印刷したO−NYの貼合する前の一定距離と貼合後の一定距離を実測して収縮の有無を確認した。
その結果、カールやしわ等の変形もなく正常な外観であった。また、収縮も殆ど起こっていなかった。収縮の結果を表4に示す。
Figure 0004851584
以下、実施例によってコーティングに適用した例を具体的に更に詳しく説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
既存の3m長さのオーブンが6個連なった6ゾーンのコーティング機1ゾーン目のガイドロール10本全てを加熱ガイドロールとし、残りの5ゾーンのガイドロール(各ゾーン10本)全てを冷却ガイドロールとして実施例2と全く同様に改造した。
このよう改造を行なったコーティング機にスクリーン線数200線、斜線版のグラビアロールをセットし、信越化学工業株式会社製の熱硬化型のシリコーン液(主剤:KS−847、硬化剤:CAT−PL−50T)を溶剤(トルエン50%、MEK50%)で希釈してシリコーン濃度約1.8%の塗布液を調整した。この塗布液を東洋紡績株式会社製のPETフイルム(25μm)にリバース方式で塗布し、第1ゾーン100℃−10m/min、第2ゾーン140℃−10m/min、第3、4、5ゾーン180℃−10m/min、第6ゾーン120℃−10m/minとし、加工速度150m/minで乾燥し、最後に冷却ロールで冷却して巻取った。加熱ガイドロールには85℃の温水を、冷却ガイドロールには20℃の冷却水を実施例2と同様にして供給した。
[塗工フイルムの性能]
外観;
白化もなく透明であり硬化が終了していた(未硬化であると白化する。)。また、フイルムの波打等の変形もなかった。
剥離力の測定;
塗工したPETフイルムと日東電工株式会社製の粘着テープNo.31B(50mm巾)をニップ圧5kg/50mm巾で貼り合せ、20g/cmの荷重をかけて70℃−20時間放置後、テンシロン引張試験を用いて剥離力を測定した。結果は60g/50mm巾であり正常な剥離力であった。
[加工速度の向上]
熱硬化は化学反応なので温度が高くなればなる程反応速度は速くなるが(一般的には2〜3倍/10℃)、従来の方法では熱風温度を150℃以上に高くするとPETフイルムの端が変形(波打ち、しわ)して高く出来ず、150℃以下で加工速度も100m/minが上限であった。
本発明においては、180℃まで熱風温度を上げても基材の反対面を冷却しているので変形が発生せず、加工速度を150m/minに上げることができ、生産性を向上させることが出来た。
1 :原反
100 :給紙部
200 :第1印刷ユニット
220 :乾燥部
222 :熱風噴出しノズル
223a:加熱ガイドロール
223b:冷却ガイドロール
226a:加熱ユニット
226b:冷却ユニット
700 :ドライラミネート機
730 :加熱オーブン
735a:加熱ガイドロール
735b:冷却ガイドロール
800 :コーティング機
830 :加熱オーブン

Claims (8)

  1. 基材に水性又は溶剤性の成分を溶解した液剤を塗布ロールで均一に塗布した後、乾燥オーブン中で液剤を塗布した基材の反対面を多数のガイドロールに接触させて搬送しつつ熱風を基材の液剤面に吹き付けて乾燥する方法において、前記多数のガイドロールの前段部分を加熱ガイドロールとするとともに、残りの後段部分を冷却ガイドロールとし、乾燥オーブンに導入直後の基材を加熱ガイドロールで加熱して水又は溶剤の沸点以上の温度とし、その後、基材が変形しない温度に維持出来るように冷却ガイドロールで冷却することを特徴とする塗布液剤の乾燥方法。
  2. 前記乾燥前の基材の温度を検知し、乾燥後の基材の温度が検知した乾燥前の基材の温度と略同一となるように、冷却ガイドロールの温度を調整することを特徴とする請求項1記載の塗布液剤の乾燥方法
  3. 前記加熱ガイドロールに温水又は加熱オイルを注入して加熱するとともに、前記冷却ガイドロールに冷却水を注入して冷却することを特徴とする請求項1又は2記載の塗布液剤の乾燥方法。
  4. 前記加熱ガイドロール及び冷却ガイドロールを強制駆動させて基材の搬送速度と同調させることを特徴とする請求項1、2又は3記載の塗布液剤の乾燥方法
  5. 基材に水性又は溶剤性の成分を溶解した液剤を塗布ロールで均一に塗布した後、乾燥オーブン中で液剤を塗布した基材の反対面を多数のガイドロールに接触させて搬送しつつ熱風を基材の液剤面に吹き付けて乾燥させる乾燥装置において、前記ガイドロールの前段部分が加熱ガイドロールで形成されるとともに、残りの後段部分が冷却ガイドロールで形成されていることを特徴とする塗布液剤の乾燥装置。
  6. 前記乾燥前の基材の温度を検知する検出手段が設けられ、該温度検出手段で検出された温度情報を入力し、この入力した温度情報により乾燥後の基材温度が略同一となるように冷却ガイドロールの温度を制御する制御部が設けられていることを特徴とする請求項5記載の塗布液剤の乾燥装置
  7. 前記加熱ガイドロールに温水又は加熱オイルを注入する加熱手段と、前記冷却ガイドロールに冷却水を注入する冷却手段とが設けられていることを特徴とする請求項5又は6記載の塗布液剤の乾燥装置。
  8. 前記加熱ガイドロール及び冷却ガイドロールを駆動するベルトと、該ベルトを駆動するモーターとが設けられていることを特徴とする請求項5、6又は7記載の塗布液剤の乾燥装置
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