JP4981258B2 - 積層材およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は印刷が施された印刷フイルムと積層フイルムとを熱貼合により積層した積層材に関し、さらに詳しくは水性グラビア印刷用のインキのビヒクルを印刷用フイルムと積層フイルムとの両方に接着する成分とし、ビヒクル含有量を10〜30%としたり、スクリーン線数が200線以下、版深が35μm以上の版胴を用いたりして印刷した印刷フイルムと積層フイルムとを熱貼合によって積層する積層材に関するものである。
印刷が施された印刷フイルムは、商品名の表示や、説明文、デザイン効果等によりその商品価値を高めるものであるが、印刷フイルムが単独に用いられることは少なく、他の積層フイルムと積層されて用いられる場合が多い。従来このような積層方法としては、押出しラミネート法やドライラミネート法が代表的で、一般的に普及し広く使われている。押出しラミネート法は、印刷フイルムの印刷面に溶剤に溶かしたイミン系、ウレタン系等のAC(アンカーコート)剤を塗工し、乾燥させた後、積層フイルムを押出して積層する方法である。(例えば、非特許文献1参照)。また、ドライラミネート法は、印刷フイルムの印刷面に溶剤に溶かしたポリウレタン系接着剤等を塗工し、乾燥させた後、積層フイルムを圧着させて積層する方法である(例えば、非特許文献2参照)。
一方、近年、油性インキの溶剤の持つ印刷作業時の悪臭、健康に対する作業環境、爆発の危険性、印刷物の残留溶剤臭、工場周辺の環境を汚染させる問題、CO削減に対する問題や、溶剤は全て揮散させるので溶剤資源の無駄使いの問題、さらに、下記の法規制に対応するために、水性グラビア印刷に移行しつつある(例えば、特許文献3〜5参照)。
消防法改正(1990年);グラビアインキの指定数量変更
第2石油類(500L)→第1石油類(200L)
大気汚染、悪臭防止法改正;キシレン、トルエン、酢酸エチルイソブタノール
(1994年) 等が追加
労働安全衛生法;トルエンの作業環境濃度の変更100ppm→50ppm
(1995年)
製造物責任法;印刷物残留溶剤量の低減要望
(1995年)
しかしながら、水性グラビア印刷に用いる水性グラビアインキは、溶剤として水(70%)‐エタノール(30%)を用いているため、油性グラビアインキの蒸発潜熱より大きいものであった。例えば、油性グラビアインキにおいては、トルエン(40%)‐酢酸エチルエステル(40%)‐イソプロピルアルコール(20%)溶剤の蒸発潜熱(86.9cal/g×0.4)+(88.2×0.4)+(159.2×0.2)=101.9cal/g、メチルエチルケトン(40%)−酢酸エチルエステル(40%)−イソプロピルアルコール(20%)溶剤の蒸発潜熱(105.0×0.4)+(88.2×0.4)+(159.2×0.2)=109.1cal/gであり、水性グラビアインキの溶剤;水(70%)−エタノール(30%)の蒸発潜熱は、(586.9cal/g×0.7)+(199.2×0.3)=470.7cal/gと高いものである。
したがって、水性グラビア印刷においては、水性グラビアインキを乾燥させるために、油性グラビアインキに比べて4.3(470.7/109.1)〜4.6(470.7/101.9)倍の熱量が必要であった。
表1にグラビアインキに用いられる主要溶剤の性質を示す。
Figure 0004981258
このような水性グラビアインキの乾燥に大きな熱量が必要なことの対応策として、乾燥工程での滞留時間を長くすることや、熱風の風量を増加することや、熱風の温度を高くすることが考えられるが、滞留時間を長くすることは印刷スピードが遅くなって好ましくなく、風量を増加することは設備の改造や、また風によってフイルムがバタつくことにもなる。効率的に熱量を与えるには、熱風温度を上げることが最とも適しているが、フイルムの温度も上がることになり、フイルムの温度が上がるとフイルムに伸びが生じ、各色の印刷ピッチのズレにつながるものであった。
そこで、スクリーン線数が200〜400線、版深が10〜17μmの版胴で印刷インキの転移量を少なくし、印刷スピードを落さずに乾燥する方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
「ラミネート加工便覧」昭和53年9月15日発行初版、編者、荒木正義、発行所加工技術研究会、p25〜32 「ラミネート加工便覧」昭和53年9月15日発行初版、編者、荒木正義、発行所加工技術研究会、p14〜18 特許第3249223号公報 特開2001−30611号公報 特開2002−96448号公報
しかしながら、特許文献4で提案されているスクリーン線数と版深が特定の版胴を用いる方法は、版深が浅いため油性グラビア印刷には使用することが出来ず、同じ図柄で油性グラビア印刷と水性グラビア印刷の両方式による印刷をしたい場合は、夫々版胴を用意しなければならなかった。表2にヘリオ彫刻(スタイラス角度130度)によるスクリーン線数と版深とインキの転移量との関係を示す。
Figure 0004981258
ところで、印刷フイルムは、前述したように押し出しラミネート法やドライラミネート法で他の積層フイルムと積層されて用いられる場合が多い。しかしながら、押し出しラミネート法は溶剤に溶かしたイミン系やウレタン系のAC剤を塗工して、またドライラミネート法は溶剤に溶かしたポリウレタン系接着剤を塗工して貼合するものであり、せっかく溶剤を使わない水性グラビア印刷で印刷しても意味をなさないものになってしまい、また積層材の残留溶剤臭も問題となる。さらに、押し出しラミネート法にかかる材料費、エネルギー費、加工費、ドライラミネート法にかかる材料費、エネルギー費、加工費、貼合後40〜60℃の温度で3〜4日間エージングに要する保管場所、時間、エネルギー費がかかるものである。
本発明は以上の問題点に鑑みてなされたもので、溶剤を必要とする押し出しラミネート法やドライラミネート法を用いずに印刷から積層フイルムの積層まで全く溶剤を使用しないで製造で出来るようにした積層材を提供することを目的とする。また、油性グラビア印刷に使用するスクリーン線数200線以下、版深35μm以上の版胴を用いても、印刷スピードを落さず油性グラビア印刷と同等の印刷スピードで水性グラビア印刷を行なうことが出来る印刷フイルムを用いた積層材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上述した課題を解決すべく鋭意研究をした結果、水性グラビアインキ中のビヒクルを、印刷用フイルムと積層フイルムとの両方に熱接着する接着成分で構成し、印刷フイルムの印刷面を積層フイルムと重ね合せて熱ロールで加熱すれば直接熱貼合出来ることを見い出し、本発明の積層材を完成するに至った。
ところで、上述したように水性グラビアインキは油性グラビアインキの蒸発潜熱よりも4.3倍〜4.6倍高いため乾燥効率が悪いものである。そこで、効率的に熱量を与えて乾燥させるために熱風の温度を上げて乾燥させると、水性多色グラビア印刷の各色の印刷ユニットの印刷‐乾燥‐冷却工程中の乾燥工程で与えられた熱量によってフイルムの温度が上がり、冷却工程で冷却不足となり2色目、3色目と段々に熱が蓄積されて温度も段々に上昇する。その結果、フイルムの伸びも段々に大きくなり、すでに印刷した図柄が伸び(1色目が一番大きくなる)、その上に重ねて印刷する版とズレて許容出来ない印刷ズレ(色ズレ)を起こすことが判明した。図5にOPP(20μm)の伸長度の温度依存性を示す。
さらに、この印刷ズレを改良すべく鋭意研究した結果、乾燥工程でいくら熱風温度を上げて伸びが生じても、次の冷却工程で十分冷却して、その印刷ユニットで与えた熱量を消去し、各色の印刷時のフイルム温度を略同じ温度まで冷却すれば各色の印刷時の伸びはほぼ同じとなり、図柄の伸びもほぼ同じとなって印刷ズレを起こさないことを見い出した。
すなわち、OPPフイルム(20μm)では、図柄の大きさを5cmとすると、図柄は0.2mm以上ズレると色ズレと判るので、各色の印刷時の伸びの差が0.2/50×100=0.4%の伸びの差まで許容できる。1色目の印刷温度(印刷時のフイルム温度)を25℃とすれば、図5に示す(OPP−20μm)の実線から25℃の伸び約0.3%に、伸びの差0.4%をプラスした0.7%の伸びた時の温度、約43℃まで各印刷時のフイルム温度を冷却すれば許容範囲内となって印刷ズレは起こさないものである。
また、従来、冷風と冷却ロールで印刷フイルムの印刷面からのみの瞬間的な冷却であったため、反対面に残る余熱が冷却ロールを離れてから伝熱で全体に伝わり、充分に冷却できなかったことが判明し、さらに、印刷面を従来の冷風と冷却ロールで冷却すると同時に、反対面に冷却用液体を塗布し、その後冷風を吹き付けて気化させ、その蒸発潜熱で冷却することが効果的であることを見出した。
すなわち、印刷用フイルムと積層フイルムの両方に熱接着する接着成分からなるビヒクルを10〜30%含有する水性グラビア印刷インキと、スクリーン線数が200線以下、版深が35μm以上の版胴とを用い、複数の印刷ユニットの各印刷ユニットにおいて80〜150℃の乾燥温度で乾燥し、次いで印刷面を冷風と冷却ロールで冷却し、反対面を蒸発潜熱が大きく、蒸気圧が高くて気化し易い冷却用液体を塗布するとともに冷風を吹きつけて急速に冷却し、各印刷ユニットの印刷時の印刷用フイルムを略同一温度として印刷し、未印刷部が残る図柄の場合はさらに印刷面全面に接着成分をコートした印刷フイルムと、積層フイルムとを、印刷フイルムの印刷面が積層フイルムと接するように重ね合わせた後、ニップロールと熱ロールとで圧着しつつ熱ロールで加熱して印刷面と積層フイルムとを熱貼合させることにより積層することを特徴とする積層材の製造方法である。
本発明の積層材は、押出しラミネーション法やドライラミネート法によらないので悪臭等の発生する溶剤を用いることなく、印刷フイルムと積層フイルムとを積層することができ、またコストダウンすることができる。
本発明の積層材の製造方法は、油性グラビア印刷に使用するスクリーン線数200線以下、版深35μm以上の版胴を用いても、印刷スピードを落さず油性グラビア印刷と同等の印刷スピードで水性グラビア印刷を行なうことでき、また、印刷がずれるのを防止することができる。
本発明の積層材は、印刷用フイルムに水性グラビア印刷で印刷層を施した印刷フィルと積層フイルムとを、溶剤を使う押し出しラミネートやドライラミネートを行なうことなく、熱貼合によって積層するものである。印刷用フイルムとしてはPETフイルム、OPPフイルム、O−NYフイルム、PENフイルム、PCフイルム、HDPEフイルム、CPPフイルム、A−PETフイルム、PSフイルム等が挙げられるがこの限りではない。印刷用フイルムの厚みは5〜100μmが好ましく10〜50μmがより好ましい。フイルムの厚みが5μmより薄いと印刷時のテンションによって切れたり作業性が難しくなる。また100μmより厚いとコスト的に割高となる。
印刷用フイルムへの印刷は水性グラビア印刷で行う。水性グラビア印刷であれば、各種法規制、作業時の悪臭対健康、爆発の危険性、工場周辺の環境汚染、CO2削減、資源の無駄使い等に対応するだけでなく、食品容器として最っとも重要な残留溶剤による溶剤臭がない。
水性グラビア印刷に用いる水性グラビアインキは、水(70%)とエタノール(30%)とからなる溶剤に顔料を10〜30%とビヒクルを分散させた分散系である。ビヒクルは印刷用フイルムと積層フイルムとの両方に熱接着する接着成分を含有しており、この接着成分としては、主としてウレタン系ビヒクルとアクリル系ビヒクルが一般的に用いられるが、これに限らずこの両者混合したり、他の第3成分(例えば、ウレタン系にPP系のビヒクル)を混合したり、さらには印刷用フイルムと積層フイルムの両方に熱接着する全く別の接着成分をビヒクルとして用いても良い。
また、印刷がベタ印刷ではなく未印刷部の残る図柄の場合には、図柄の印刷の上に更にインキのビヒクルと同じ成分のメジウムをコートすることにより、積層フイルムを積層することができる。
水性グラビアインキにおけるビヒクルの含有量は、分散系なので濃度を高くしても粘度は上らず高く出来るが10〜30%が好ましい。ビヒクルの含有量が10%未満であると、接着に必要なビヒクルの厚み0.5μm以上を確保することが難しくなる。
また30%を超えると印刷フイルムをロール状に巻いた時にブロッキングを起こす場合がある。そして、これらの範囲において、スクリーン線数200線以下、版深35μm以上の版胴で印刷した時に、後述するビヒクルの厚みとなるように含有量を調整する。
印刷後のビヒクルの厚みは0.5μm以上の厚みが必要であり、また、凸凹のある積層フイルムの場合は更に厚みが必要である。今、通常の油性グラビア版であるスクリーン線数175線、版深42μmの版胴を用いて、ビヒクル含有量15%の水性グラビアインキで印刷したとすると、前記表2のスクリーン線数と版深とインキの転移量の関係から、6.5g×15/100=0.975g/mとなり、厚みにすると比重が約1として0.975g/10,000cm=0.98μmの厚みとなり0.5μm以上なので充分な接着力が得られる。
しかしながら、特許文献4で提案されたように、水性グラビアインキの乾燥を効率良くするために、スクリーン線数300線、版深25μmの版胴を用いて水性グラビア印刷をしたとすると、ビヒクルの厚みは、2.7g×15/1000=0.41gとなる。厚みにすると0.41μmとなり、0.5μm以下なので充分な接着力は得られない。
水性グラビア印刷に用いる版胴は、ヘリオ彫刻(スタイラス角度130度)によるスクリーン線数が200線以下、版深が35μm以上が好ましく、スクリーン線数175線、版深42μmがより好ましい。以上のような版胴を用いることにより、接着に必要な量のビヒクルを転移することが出来る。
印刷されたフイルムは乾燥工程で乾燥される。風量は油性グラビア印刷の乾燥の風量と同様に40〜70m3/minとし、効率的に熱量を加えるため80℃〜150℃の熱風で乾燥させる。熱風の温度は高ければ高い程熱量を与えられ印刷スピードも上げられることが出来るが、温度が高くなるにつれて装置等に奪われて損失する量も多くなるので印刷スピードに合った適性な熱風温度が必要である。
油性グラビア印刷と略同様の120m/minの印刷スピードであれば、熱風温度は120℃位が適性である。乾燥された印刷フイルムは熱風の熱で温度が上昇して伸びており、そのまま次の色の印刷工程で印刷すると印刷ズレが起るので、略その印刷ユニット内の印刷時の温度まで冷却工程で冷却される。
冷却工程においては、乾燥工程で印刷用フイルムに付与された熱量を消去し、各ユニットにおける印刷工程での印刷用フイルム温度を略同一となるようにする。冷却はフイルムの印刷面のみ冷却することも出来るが、印刷面と同時に反対面も冷却することが好ましい。フイルムの両面を冷却することにより、効率よく冷却することが出来、印刷速度を落すことなく次の印刷工程においてフイルムの温度を所定の温度まで低下させることが出来る。
フイルムの印刷面と反対面とを冷却するには、例えば、印刷面は冷風と冷却ロールにより冷却し、反対面は冷却用液体を塗布後、冷風を吹き付けて冷却用液体を気化させ、その蒸発潜熱によって冷却することができる。このように冷却用液体を用いて冷却することにより、簡単な構造で効率良く冷却することができる。
冷却用液体は、蒸発潜熱で熱を奪うものであるから、蒸発潜熱が大きいこと、沸点が低く蒸気圧が高くて気化しやすいこと、ムラなく塗布するために表面張力が小さいことが求められ、このような冷却用液体は、1種類又は2種類以上の液体を混合した混合液体で調製することができる。例えば、低級アルコールのメタノールやエタノール単独でも良いが、蒸発潜熱を大きくしたい場合には、蒸発潜熱の最も大きい水を主体とし、水とどのような割合でも溶け合い、水に不足している気化し易さと表面張力とを補う補助液体との混合液体を用いることができる。
このような補助液体としては、低級アルコール類、エステル類があるが蒸発潜熱、蒸気圧の大きな低級アルコールが好ましく、エタノールでも良いがコストの点からメタノールが最も好ましい。表3にエステル類と低級アルコールの沸点、気化(蒸発)潜熱、蒸気圧、表面張力のデータを示す。
Figure 0004981258
混合液体の上記物性値は、蒸気圧を除いては、水とメタノール、エタノール、酢酸エチルエステルとの間の値となる。蒸気圧はその場の気相に夫々単独で蒸発するので、両方の合算した値となる。混合液体の割合は、水が多くなれば蒸発潜熱は大きいが気化しにくくなり、メタノール、エタノール、酢酸エチルエステルの割合が多くなれば気化しやすくなるが気化熱は小さくなる。例えば、水とメタノールの割合は、水(10〜90%):メタノール(10〜90%)の中から気化速度、蒸発潜熱の程度を考慮して設定することができる。
冷却用液体の塗布は、略均一に塗布できる手段であれば特に限定されず、例えば、霧吹き状に吹き付けても、ロールを介して塗布してもよいが、モルトンロール(金属ロールの全面に布を巻いたもの)の布に冷却用液体を浸み込ませて、冷却ロール上のフイルムにモルトンロールを接触させることにより塗布することが、簡単な装置で均一に塗布できるので好ましい。
冷却用液体を塗布した面には、冷風を吹き付けて冷却用液体の気化を促進させる。冷風を吹付けることにより、冷却用液体の塗布面の周囲の気相から冷却用液体の蒸気を取り除かれるので、気化が促進されるものである。この段階で、多少の塗布した冷却用液体が残っていても、その後の搬送ライン上で気化し、同時にフイルムを冷却しながら次の色の印刷時までには完全に気化が終了し、フイルムの温度は前の印刷工程における印刷時の温度まで下がっている。
冷却は、冷却すればする程伸びは小さくなるので、冷却する程効果的であるが、第1色目から最終色までの各色の印刷時のフイルム温度が略一定であることが重要である。
以上のような水性グラビア印刷を行なう水性グラビア印刷装置としては、各冷却部に、フイルムの印刷面が巻き掛けられる冷却ロールと、印刷面に冷風を吹き付ける印刷面用冷風吹付け手段と、印刷面の反対面に冷却用液体を塗布する冷却用液体塗布手段と、この冷却用液体塗布手段で冷却用液体が塗布された面に冷風を吹付ける気化促進用冷風吹付け手段とを設けたものを用いることができる。
冷却用液体塗布手段としては、モルトンロール、スプレー等、冷却用液体を塗布できるものであれば特に限定されない。気化促進用冷風吹付け手段は、塗布面の周囲の気体を取り除けるものであれば特に限定されない。前記冷却ロールと印刷面用冷風吹付け手段とは、従来用いられているものを用いることができる。
印刷フイルムと熱貼合する他の積層フイルムとしては、O−NYフイルム、CPPフイルム、PEフイルム、HDPEフイルム、EVOHフイルム、PANフイルム、PVDCフイルム、PSフイルム、MXD6−NYフイルム、Al箔、Al蒸着PEフイルム、Al蒸着CPPフイルム、Al蒸着PETフイルム、Al蒸着NYフイルム、酸化ケイ素蒸着PETフイルム、酸化ケイ素蒸着NYフイルム、Al蒸着PETフイルム、Al蒸着NYフイルム、PEシート、発泡PEシート、PPシート、発泡PPシート、PSシート、発泡PSシート、A−PETシート等が挙げられるがこの限りではない。
印刷フイルムと他の積層フイルムとを熱貼合するには、印刷フイルムの印刷面と他の積層フイルムとを接するようにして、図3に示す熱貼合装置で熱を与えて熱貼合する。
さらに、印刷フイルムと第1の積層フイルムとを熱貼合した後、第1の積層フイルムの外側に第2の積層フイルムと接着する接着樹脂を介して第2の積層フイルムを熱ロールで熱貼合することも出来る。第1の積層フイルムと第2の積層フイルムとの間に接着樹脂を介して熱貼合するには、印刷フイルムと第1の積層フイルムを熱貼合した積層体と、第2の積層フイルムとの間に接着樹脂を押し出しながらサンドラミして行なうことができ、例えば、図4に示すような押出しサンドラミ装置を用いることができる。図4において、31は第2の積層フイルムロール、32は印刷フイルムと第1の積層フイルムとを熱貼合した積層体ロール、33はニップロール、34は熱ロール、35は押出しダイ、36は積層材ロールである。また、あらかじめ第2の積層フイルムに接着樹脂を押し出しながら一体化したもの(接着樹脂/第2の積層フイルム)や、第2の積層フイルムと接着樹脂を共押し出しして一体化したものを、印刷フイルムと第1の積層フイルムとを熱貼合した積層体の第1の積層フイルムの面に接着樹脂層が接するようにし、図3に示す熱貼合装置で熱貼合することもできる。
このようにして印刷フイルム/インキ/第1の積層フイルム/接着樹脂/第2の積層フイルム/接着樹脂/第3の積層フイルム/接着樹脂/第4の積層フイルム/……と多層に積層することが出来る。接着樹脂は既存の接着樹脂、例えば日本ポリエチレン(株)製「レクスパール」や「アドテックス」、三井化学(株)製「アドマー」、三井・デュポンポリケミカル(株)製「CMPS」等から積層する両側の積層フイルムに接着するものから選ぶことが出来る。
本発明による水性グラビア印刷された積層材の製造方法に用いるグラビア印刷装置の一実施形態を図面を参照して説明する。
図1は水性グラビア印刷装置の全体の概略図、図2は水性グラビア印刷装置の第1印刷ユニット部分の拡大図である。
図1及び図2において、100は給紙部で、印刷用フイルム1を後続の印刷ユニットへ繰出すものである。200は第1色目の第1印刷ユニット、300は第2色目の第2印刷ユニット、400は第3色目の第3印刷ユニット、500は第4色目の第4印刷ユニット、600は第5色目の第5印刷ユニットとである。
第1色目の第1印刷ユニット200は、印刷用フイルム1に印刷を施す印刷部210と、印刷された印刷用フイルム1を乾燥させる乾燥部220と、印刷用フイルム1を冷却する冷却部230とが設けられている。印刷部210には、版胴211、圧胴212、ファニッシャーロール213が設けられており、乾燥部220には、多数のコロロール221…221が設けられている。
冷却部230には、印刷用フイルム1の印刷面に当接して冷却する冷却ロール231が設けられ、この冷却ロール231の上流側(印刷用フイルム1が搬送されてくる側)の近傍に、印刷用フイルム1の印刷面に冷風を吹付ける冷風機232が設けられている。また、冷却ロール231に当接してモルトンロール233が設けられており、このモルトンロール233の表面に設けられた布材には、冷却用液体が含まされている。さらに、冷却ロール231の出口側(フイルムが出て行く側)には、気化促進用の冷風ノズル234が設けられている。この冷風ノズル234と冷風機232は冷風の供給源(図示せず)に連結されており、印刷用フイルム1の印刷面と塗布面に冷風を吹付けるようになっている。
なお、第2色目の第2印刷ユニット300、第3色目の第3印刷ユニット400、第4色目の第4印刷ユニット500、第5色目の第5印刷ユニット600も、第1色目の第1印刷ユニット200と同様に、版胴311、411、511、611、圧胴312、412、512、612、ファニッシャーロール313、413、513、613、コロロール321、421、521、621、冷却ロール331、431、531、631、冷風機332、432、532、632、モルトンロール333、433、533、633、冷風ノズル334、434、534、634が設けられている。
以上のような水性グラビア印刷装置でグラビア印刷するには、給紙部100から印刷用フイルム1を繰出して第1色目の第1印刷ユニット200に送り込む。印刷ユニット200に送られて来た印刷用フイルム1は、まず、印刷部210において版胴211と圧胴212に圧着されて第1色(例えば、黄色)が印刷される。この印刷用フイルム1は乾燥部220において熱風で乾燥させられた後、冷却部230へ送られる。
印刷用フイルム1は、冷却部230において、まず、冷風機232により印刷面11に冷風が吹付けられた後、続いて冷却ロール231に巻回されて印刷面11側から冷却される。また、冷却ロール231への巻回された状態において、モルトンロール233が圧接しているので、モルトンロール233に蓄えられた冷却用液体が印刷面の反対側の面に塗布される。さらに、冷却ロール231の出口側において、冷風ノズル234から印刷用フイルム1の液体塗布面12に冷風が吹付けられる。冷却用液体は気化し易いので、気化により印刷用フイルム1から熱を奪い冷却する。また、冷風ノズル234からの冷風により、気化した冷却用液体を印刷用フイルム1の周囲から除去するので、冷却用液体の気化が促進されている。
したがって、印刷用フイルム1の印刷面11側は、主として、冷風機232からの冷風と、冷却ロール231とにより冷却され、また、印刷用フイルム1の液体塗布面12側は、主として、冷却用液体の蒸発潜熱により冷却され、全体として効果的に冷却されている。そして、この冷却により、印刷部210において印刷された際の印刷用フイルム1の温度に略同一となるようにしている。
そして、第2色目以降の印刷ユニットにおいても、同様な動作を繰り返し、5色からなる水性グラビア印刷を印刷用フイルム1に施し、グラビア印刷が完成する。
このようにして印刷された印刷フイルムは、その印刷面を他の積層フイルムと接するようにして熱貼合し、水性グラビア印刷された積層材が作製される。
図1及び図2に示すグラビア印刷装置を用いて印刷フイルムを作製した。版胴にヘリオの彫刻で彫られた(スタイラス角度130度、スクリーン線数175線、版深42μm)のグラビアロールを、富士機械(株)製5色のグラビア印刷機(FM5Sタイプ)にセットし、サカタインクス(株)製水性インキPP1(ウレタン系ビヒクル)を用いて、水(70%)とエタノール(30%)で希釈して黄色(顔料濃度12%、ビヒクル含有量14%、粘度ザーンカップNo.3で17秒)、赤色(顔料濃度12%、ビヒクル含有量14%、粘度ザーンカップNo.3で17秒)、青色(顔料濃度12%、ビヒクル含有量14%、粘度ザーンカップNo.3で17秒)、黒色(顔料濃度12%、ビヒクル含有量14%、粘度ザーンカッブNo.3で33秒)、白色(顔料濃度30%、ビヒクル含有量30%、粘度ザーンカップNo.3で25秒)のインキを調製した。
印刷用フイルム1は、東セロ(株)製一般用OPPフイルム「OPU−1」(厚さ20μm、巾1000mm、2000m巻き、片面コロナ処理)を5色印刷機の給紙部100にセットし、コロナ処理面に印刷しながら印刷スピード120m/min.、テンション8.0kg/1000mm巾、黄色(第1印刷ユニット200)、赤色(第2印刷ユニット300)、青色(第3印刷ユニット400)、黒色(第4印刷ユニット500)、白ベタ(第5印刷ユニット600)の順で百合の花柄模様の重ね印刷を行なった。
乾燥部220、320、420、520、620での熱風120℃、60m/min.とした。
冷却部230、330、430、530、630は既存の冷風機232、332、432、532、632から30℃の冷風を印刷面11側に吹き付け、次いで既存の冷却ロール231、331、431、531、631に30℃の冷却水を通して印刷面11を冷却した。
また、同時に水(70%)とメタノール(30%)の混合液体からなる冷却用液体を布に浸み込ませたモルトンロール233、333、433、533、633を冷却ロールに接触させ、フイルムの印刷面11と液体塗布面12に冷却用液体を塗布した。次いで、塗布直後に冷風ノズル234、334、534、634から30℃の冷風を0.8m/minの風量で液体塗布面12に吹き付けて、冷却用液体を気化させて冷却を行った。
このようにして印刷を行ない、各所の温度を測定(印刷開始10分後)してその温度の挙動を把握するとともに、1色目から5色目までの各色の印刷時のフイルム温度が略同一の温度になっているかをチェックした。温度の測定は、放射温度計を用いて測定した。また、印刷物を肉眼で観察し、百合の花柄模様の色のはみ出しの有無を調べた(印刷ズレが起きれば色のはみ出しが起こる。)
測定結果を表4に示す。
Figure 0004981258
表4中の測定温度は以下の通りである。また、対応箇所を図2に示す。
a:前印刷ユニットの冷却工程を終了し、当該印刷ユニットへ進入した時のフイルム印刷面の温度(当該ユニットでの印刷時の原反温度)
b:乾燥直後のフイルム印刷面11の温度
c:冷風機通過後のフイルム印刷面11の温度
d:冷却ロールの表面温度
e:モルトンロールの表面温度
f:冷却ノズルの通過直後のフイルムの液体塗布面12の温度
g:冷却ノズル通過後のフイルム印刷面11の温度(fよりは少し進んだ個所におけるフイルム印刷面11の温度)。
※:使用前フイルムの保管温度(室温)
次に、第2印刷ユニット300を例にとって説明する。
第1印刷ユニット200の冷却工程を終了して、第2印刷ユニット300へ進入した印刷用フイルム1の温度aは33℃まで冷却されており、この温度で印刷される。乾燥工程直後のフイルム温度bは47℃まで上昇しており、次いで印刷面11に冷風(30℃)を吹き付けると印刷面11の温度cは42℃まで下がる。次いで、34℃の冷却ロール331で印刷面11を冷却し、液体塗布面12にモルトンロール333で冷却用液体を塗布し、冷却ノズル334から30℃の冷風0.8m/minを吹き付けると、蒸発潜熱で熱を奪われフイルムの液体塗布面12の温度fは35℃まで下がる。しかし印刷面11の温度gは42℃であり、温度勾配のあることが判る。しかし、冷却工程を終了して第3印刷ユニットへ進入した時の印刷用フイルム1の印刷面11の温度aは34℃まで下がっており、この間も塗布した混合液体の蒸発潜熱で冷却が進んで全体を冷却していると考えられる。このように、印刷面11は冷風と冷却ロール、液体塗布面12は混合液体の蒸発潜熱で冷却すると効果的であり、特に冷却用液体は印刷用フイルム1の搬送中にも気化を続けて冷却する効果がある。
[印刷時のフイルム温度]
印刷時のフイルム温度は表4のaに示されるように1色目から5色目まで略同一である。なお、1色目のaはフイルムの保管温度である。
[印刷物の肉眼観察]
黄色−赤色−青色−黒色−白ベタの順で花柄模様の重ね印刷を行なった印刷物2000mを肉眼で観察したところ、最初から最後まで花柄模様がきれいに印刷されており、色のはみ出しは見られなかった。したがって印刷ズレは発生していなかった。
以上のような印刷フィルムの印刷面を、東セロ(株)製一般用CPPフイルムW−X(厚さ30μm、1,000mm巾、2,000m巻き、片面コロナ処理)をコロナ処理面と合わせながら熱貼合によって積層させた。熱貼合には図3に示す熱貼合装置を用いた。
図3において、21は印刷フイルムロール、22はCPPフイルムロール、23は熱ロール、24はニップロール、25はバックアップロール、26は冷却ロール、27は積層材ロール、28はガイドロール、29は反転ロールである。このような熱貼合装置において、印刷フイルムロール21より印刷フイルムを繰り出してその印刷面を、CPPフイルムロール22より繰り出したCPPフイルムのコロナ処理面と合わせ、ニップロール24で圧着しながら熱ロール23で印刷フイルムの側から加熱する。そして、反転ロール29で反転された後、冷却ロール26、26で冷却され積層材として巻き取られる。
加工速度;80m/min.
加熱ロールの温度;130℃
積層材の加熱ロール接触距離;50cm(0.38秒接触)
ニップ圧;20kg−cm
[ラミネート強度]
熱貼合した積層材を15mm巾に切断し、接着部分を手で剥離し、剥離した部分の双方を定速引張試験機の上下のチャックに固定する。初期チャック間を50mmとし、300mm/min.の引張速度で未剥離部分を水平に保ちながらT型剥離を行なってOPPフイルムとCPPフイルム間のラミネート強度を測定した。結果を表5に示す。
Figure 0004981258
ラミネート強度は液体食品を充填しても充分なラミネート強度であった。
[溶剤臭の官能テスト]
熱貼合した積層材で、内寸25cm×20cmのパウチを作製し清浄な空気200mlを封入し、105℃のオーブンで1時間放置した。オーブンから取り出して室温まで放冷後、5名のパネラーでパウチの中の空気の臭いを嗅ぎ臭気の有無を判定した。結果を表6に示す。
Figure 0004981258
臭いがなく菓子やパン等の食品の包装材として特に有用であることが分る。
東洋紡績(株)製PETフイルム「エスペット T4102」(厚さ12μm、巾1000mm、2000m巻き、片面コロナ処理)に実施例1と同一の版胴、同一のグラビアインキを用い、第5色の白ベタ印刷の代りに、顔料を除いたウレタン系ビヒクル(含有量30%、粘度ザーンカップNo.3で26秒)からなるメジウムを、第1色から第4色まで重ね印刷し、印刷面全面にコートした。
この印刷フイルムと、東洋紡績(株)製O−NYフイルム「ハーデンN130」(厚さ15μm、巾1000mm、2000m巻き、片面コロナ処理)とを実施例1と同様に図3の装置を用いて実施例1と同様の加工条件で熱貼合を行なって積層した。
一方、住友重機械工業(株)製押出機(型式EX−9032口径90mm、L/D32、吐出量200kg/hr)を用いて、日本ポリエチレン(株)製接着性樹脂「レクスパールRB3240」を280℃の温度で押し出して、昭和電工プラスチックプロダクツ(株)製HDPE/LLDPEの積層フイルム「RS−127」(60μm)のLLDPE面に20μm厚みで押出ラミネートを行なった。
次に、前記熱貼合により積層したOPP/インキ/O−NYからなる積層体のO−NY面に50W・分/mのコロナ処理を行ない、このコロナ処理面を、押出ラミネートにより作製した接着性樹脂/LLDPE/HDPEからなる積層体の接着性樹脂面と合わせて熱貼合を行ない、OPP(20μm)/インキ/O−NY(15μm)/接着性樹脂(20μm)/LLDPE/HDPE(60μ)の積層材を作製した。
熱貼合は図3に示す装置を用いた。なお、22は接着性樹脂/LLDPE/HDPE積層体ロールに変更されている。すなわち、印刷フイルムロール21からOPP/インキ/O−NYの積層体を繰り出し、そのO−NY面を、接着性樹脂/LLDPE/HDPE積層体ロール22から繰り出した接着性樹脂/LLDPE/HDPE積層体の接着性樹脂面と合わせ、ニップロール24で圧着しながら熱ロール23でOPP/インキ/O−NYの積層体側から加熱する。そして、反転ロール29で反転された後、冷却ロール26、26で冷却されOPP/インキ/O−NY/接着性樹脂/LLDPE/HDPEからなる積層材として積層材ロール27に巻き取る。
加工速度:50m/min.
加熱ロールの温度:130℃
積層フイルムの加熱ロール接触距離:50cm(0.60秒接触)
ニップ圧:20kg−cm
[ラミネート強度]
熱貼合した積層材を15mm巾に切断し、実施例1と同様の方法でラミネート強度を測定した。結果を表7に示す。
Figure 0004981258
ラミネート強度は液体食品を充填しても充分なラミネート強度であった。
[異味異臭の官能テスト]
熱貼合した積層材で内寸25cm×20cmのパウチを作製し、蒸留水300mlを封入し95℃−1時間のBoil殺菌を行なった。室温まで放冷後中の蒸留水を5名のパネラーで味わい、異味異臭の有無を判定した。結果を表8に示す。
Figure 0004981258
積層材から蒸留水への異味異臭の移行がなく無味無臭であった。したがって、液体食品の包装材として有用であることが分った。
本発明による積層材の製造方法に用いる水性グラビア印刷装置の一実施形態の全体を示す概略図である。 本発明による積層材の製造方法に用いる水性グラビア印刷装置の一実施形態の第2印刷ユニットを示す概略図である。 本発明による積層材の製造方法に用いる熱貼合装置の一実施形態を示す概略図である。 本発明による積層材の製造方法に用いる押出しサンドラミ装置の一実施形態を示す概略図である。 OPPフイルムの伸長度の温度依存性を示す図である。
符号の説明
1:印刷用フイルム
21:印刷フイルムロール
22:CPPフイルムロール(積層フイルム)
23:熱ロール
24:ニップロール
27;積層材ロール
31:積層体ロール
32:第2の積層フイルム
33:ニップロール
34:熱ロール
35:押出しダイ
36:積層材ロール
100:給紙部
200:第1印刷ユニット
210:印刷部
220:乾燥部
230:冷却部
231:冷却ロール
232:冷風機
233:モルトンロール
234:冷風ノズル
300:第2印刷ユニット
400:第3印刷ユニット
500:第4印刷ユニット
600:第5印刷ユニット

Claims (6)

  1. 印刷用フイルムに水性グラビア印刷で印刷を施した印刷フイルムと積層フイルムとが熱貼合によって積層されたものであって、該水性グラビア印刷インキのビヒクルが、印刷用フイルムと積層フイルムとの両方に熱接着する接着成分を含有するとともに、該印刷フイルムの水性グラビア印刷が施された面に、印刷インキのビヒクルと同じ成分のメジウムがコートされ、該コート面が積層フイルムと接するように重ね合わせた後、ニップロールと熱ロールとで圧着しつつ熱ロールで加熱して印刷面と積層フイルムとを熱貼合させたものであることを特徴とする積層材
  2. 印刷フイルムが、ビヒクル含有量が10〜30%である水性グラビア印刷インキを用い、ヘリオ彫刻(スタイラス角度130度)によるスクリーン線数が200線以下、版深が35μm以上の版胴により、乾燥温度が80〜150℃で乾燥されて水性グラビア印刷が施されたものであることを特徴とする請求項1記載の積層材
  3. 印刷フイルムが、印刷工程−乾燥工程−冷却工程からなる印刷ユニットを複数設けたグラビア印刷装置で多色グラビア印刷が施されたものであって、各印刷ユニットにおいて乾燥工程で印刷用フイルムに付与された熱量を冷却工程で冷却して消去し、各ユニットにおける印刷工程での印刷用フイルム温度を略同一となるようにして印刷されたことを特徴とする請求項1記載の積層材
  4. 冷却工程における印刷用フイルムの冷却が、印刷面側は冷風と冷却ロールにより冷却し、反対面側は蒸発潜熱が大きく、蒸気圧が高くて気化し易い性質を有する1種類または2種以上の冷却用液体を塗布後、冷風を吹き付けて冷却用液体を気化させ、その蒸発潜熱によって冷却することを特徴とする請求項記載の積層材
  5. 印刷フイルムの印刷面と第1の積層フイルムとを重ね合せ、熱ロールを接触させつつニップロールで圧着して加熱貼合され、その後第1の積層フイルムに、接着樹脂層、第2の積層フイルム、接着樹脂層及び第3の積層フイルムを順次重ね合わせ、熱ロールを接触させつつニップロールで圧着して加熱貼合されたことを特徴とする請求項1記載の積層材
  6. 印刷用フイルムと積層フイルムの両方に熱接着する接着成分からなるビヒクルを10〜30%含有する水性グラビア印刷インキと、スクリーン線数が200線以下、版深が35μm以上の版胴とを用い、複数の印刷ユニットの各印刷ユニットにおいて80〜150℃の乾燥温度で乾燥し、次いで印刷面を冷風と冷却ロールで冷却し、反対面を蒸発潜熱が大きく、蒸気圧が高くて気化し易い冷却用液体を塗布するとともに冷風を吹きつけて急速に冷却し、各印刷ユニットの印刷時の印刷用フイルムを略同一温度として印刷し、未印刷部が残る図柄の場合はさらに印刷面全面に接着成分をコートした印刷フイルムと、積層フイルムとを、印刷フイルムの印刷面が積層フイルムと接するように重ね合わせた後、ニップロールと熱ロールとで圧着しつつ熱ロールで加熱して印刷面と積層フイルムとを熱貼合させることにより積層することを特徴とする積層材の製造方法
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