JP4851177B2 - トナーの湿式定着剤 - Google Patents
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請求項2の定着剤において、1級アルコールの配合割合は、10重量%〜40重量%に限定されるが、その理由は、以下のとおりである。
すなわち、1級アルコールの配合割合が10重量%未満であると、液の安定性、トナーへの浸透性が悪くなる。即ち定着性が遅く成り定着スピードが遅くなる。一方、1級アルコールの配合割合が、40重量%を超えると、定着液の引火性、定着液の安定性が悪くなる。
すなわち、2塩基酸ジエステルの配合割合が15重量%未満であると、トナーの溶解、膨潤が遅く成り、定着スピードが遅くなる。一方、2塩基酸ジエステルの配合割合が、25重量%を超えると、トナーに浸透した2塩基酸ジエステルの乾燥が悪くなる。
請求項2の定着剤において、2塩基酸ジエステルの配合割合は、1重量%〜20重量%に限定されるが、その理由は、以下のとおりである。
すなわち、2塩基酸ジエステルの配合割合が1重量%未満であると、液中に分散する2塩基酸ジエステルの量が少なくなりトナーの溶解、膨潤に必要なジエチレングリコールジメチルエーテルの量を多くする必要がある。するとトナーの乾燥性が悪くなる。一方、2塩基酸ジエステルの配合割合が、20重量%を超えると、定着液の安定性が悪くなる(分離傾向になる)。
(1)未定着のトナー粒子が所定位置に配設された紙やOHP用シート等の被定着物の表面に定着剤を噴霧または滴下してトナーを溶解または膨潤させたのち、被定着物を乾燥させてトナーを被定着物に定着させる。
(2)未定着のトナーが所定位置に配設された紙やOHP用シート等の被定着物を定着剤中に浸漬してトナーを溶解または膨潤させたのち、被定着物を乾燥させてトナーを被定着物に定着させる。
(3)未定着のトナーが所定位置に配設された紙等の被定着物の裏面から表面まで定着剤を含浸させてトナーを溶解または膨潤させたのち、被定着物を乾燥させてトナーを被定着物に定着させる。
(4)転写ベルト等の転写体の表面に載せられた未定着のトナーに、定着剤を噴霧または滴下してトナーを溶解または膨潤させたのち、溶解または膨潤してガム状になったトナー面に紙やOHP用シート等の被定着物を押し当ててガム状のトナーを被定着物に転写し、被定着物を乾燥させてトナーを被定着物に定着させる。
(5)本発明の定着液が、トナー粒子とほぼ同じ径程度をして、この定着液に溶解および膨潤するなどせず、一定以上の圧力を外側から加えることによって破壊されるようなワックス等で形成されたシェル中に内包された定着剤入り粒子を作製し、この定着剤入り粒子をトナー粒子とともに被定着物の所定位置に配設したのち、被定着物をローラ等に通して定着剤入り粒子に圧力をかけてシェルを割り、トナー粒子をシェルから漏れ出た定着剤によって溶解または膨潤させたたのち、被定着物を乾燥させてトナーを被定着物に定着させる。
(6)本発明の定着液が、この定着液に溶解および膨潤するなどせず、一定以上の圧力を外側から加えることによって破壊されるようなワックスや紙に浸透、塗布された材料等で形成されたシェル中に内包された定着剤入り粒子を作製し、この定着剤入り粒子をトナー粒子本体内に核となるように内包させたトナー粒子を作製し、従来の方法と同じ方法でトナー粒子を被定着物上に載せタ状態でトナー粒子に加圧ローラ等で圧力を加えて、定着剤入り粒子のシェルを壊し、漏れ出た定着液によってトナー粒子本体を溶解または膨潤させたたのち、被定着物を乾燥させてトナーを被定着物に定着させる。
(7)上記方法を組み合わせる。
なお、定着剤入り粒子は、公知のマイクロカプセルの製造方法を用いることによって得ることができる。
2塩基酸ジエステル(インビスタ社製商品名DBE)と、エチルアルコールと、水とを
2塩基酸ジエステルが15重量%、エチルアルコールが30重量%、水が55重量%となるように配合し、十分に攪拌して定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステルが15重量%、エチルアルコールが50重量%、水が35重量%となるように配合した以外は、実施例1と同様にして定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステルが20重量%、エチルアルコールが40重量%、水が40重量%となるように配合した以外は、実施例1と同様にして定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステルが25重量%、エチルアルコールが50重量%、水が25重量%となるように配合した以外は、実施例1と同様にして定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステルが10重量%、エチルアルコールが28重量%、水が62重量%となるように配合した以外は、実施例1と同様にして定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステルが8重量%、エチルアルコールが25重量%、水が67重量%となるように配合した以外は、実施例1と同様にして定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステルが35重量%、エチルアルコールが57重量%、水が7重量%となるように配合した以外は、実施例1と同様にして定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステル(インビスタ社製商品名DBE)と、エチルアルコールと、界面活性剤(日信化学工業社製商品名オルフィン)と、水とを、2塩基酸ジエステルが15重量%、エチルアルコールが35重量%、界面活性剤が3重量%、水が47重量%となるように配合し、十分に攪拌して定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステルが20重量%、エチルアルコールが40重量%、界面活性剤が2重量%、水が38重量%となるように配合した以外は、実施例5と同様にして定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステルが25重量%、エチルアルコールが50重量%、界面活性剤が1重量%、水が24重量%となるように配合した以外は、実施例5と同様にして定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステルが8重量%、エチルアルコールが25重量%、界面活性剤が0.01重量%、水が66.99重量%となるように配合した以外は、実施例5と同様にして定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステルが27重量%、エチルアルコールが55重量%、界面活性剤が6重量%、水が7重量%となるように配合した以外は、実施例5と同様にして定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステル(インビスタ社製商品名DBE)と、エチルアルコールと、ジエチレングリコールジメチルエーテルと、水とを、2塩基酸ジエステルが5重量%、エチルアルコールが15重量%、ジエチレングリコールジメチルエーテルが40重量%、水が40重量%となるように配合し、十分に攪拌して定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステルが15重量%、エチルアルコールが30重量%、ジエチレングリコールジメチルエーテルが30重量%、水が25重量%となるように配合した以外は、実施例8と同様にして定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステルが20重量%、エチルアルコールが30重量%、ジエチレングリコールジメチルエーテルが10重量%、水が40重量%となるように配合した以外は、実施例8と同様にして定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステルが20重量%、エチルアルコールが30重量%、ジエチレングリコールジメチルエーテルが20重量%、水が30重量%となるように配合した以外は、実施例8と同様にして定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステルが20重量%、エチルアルコールが45重量%、ジエチレングリコールジメチルエーテルが10重量%、水が25重量%となるように配合した以外は、実施例8と同様にして定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステルが18重量%、エチルアルコールが40重量%、ジエチレングリコールジメチルエーテルが10重量%、水が32重量%となるように配合した以外は、実施例8と同様にして定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステルが8重量%、エチルアルコールが9重量%、ジエチレングリコールジメチルエーテルが25重量%、水が67重量%となるように配合した以外は、実施例8と同様にして定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステルが30重量%、エチルアルコールが45重量%、ジエチレングリコールジメチルエーテルが8重量%、水が22重量%となるように配合した以外は、実施例8と同様にして定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステル(インビスタ社製商品名DBE)と、エチルアルコールと、ジエチレングリコールジメチルエーテルと、界面活性剤(日信化学工業社製商品名オルフィン)と、水とを、2塩基酸ジエステルが5重量%、エチルアルコールが20重量%、ジエチレングリコールジメチルエーテルが20重量%、界面活性剤が2重量%、水が53重量%となるように配合し、十分に攪拌して定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステルが20重量%、エチルアルコールが40重量%、ジエチレングリコールジメチルエーテルが10重量%、界面活性剤が2重量%、水が28重量%となるように配合した以外は、実施例14と同様にして定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステルが10重量%、エチルアルコールが30重量%、ジエチレングリコールジメチルエーテルが20重量%、界面活性剤が5重量%、水が35重量%となるように配合した以外は、実施例14と同様にして定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステルが10重量%、エチルアルコールが30重量%、ジエチレングリコールジメチルエーテルが20重量%、界面活性剤が5重量%、水が35重量%となるように配合した以外は、実施例14と同様にして定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステルが0.5重量%、エチルアルコールが30重量%、ジエチレングリコールジメチルエーテルが20重量%、界面活性剤が5重量%、水が15重量%となるように配合した以外は、実施例14と同様にして定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステルが25重量%、エチルアルコールが35重量%、ジエチレングリコールジメチルエーテルが20重量%、界面活性剤が5重量%、水が15重量%となるように配合した以外は、実施例14と同様にして定着剤サンプルを得た。
2塩基酸ジエステルが0.2重量%、エチルアルコールが8重量%、ジエチレングリコールジメチルエーテルが9重量%、界面活性剤が6重量%、水が76.8重量%となるように配合した以外は、実施例14と同様にして定着剤サンプルを得た。
Claims (5)
- 2塩基酸ジエステルと、炭素数1〜3の一級アルコールと、水と、界面活性剤とからなる成分のうち、少なくとも2塩基酸ジエステルと、炭素数1〜3の一級アルコールと、水とからなり、2塩基酸ジエステルが15重量%〜25重量%、一級アルコールが30重量%〜55重量%、界面活性剤が0重量%〜5重量%、残部が水であるとともに、2塩基酸ジエステルが水中油滴型分散状態で分散していることを特徴とするトナーの湿式定着剤。
- 2塩基酸ジエステルと、炭素数1〜3の一級アルコールと、水と、界面活性剤と、ジエチレングリコールジメチルエーテルとからなる成分のうち、少なくとも2塩基酸ジエステルと、炭素数1〜3の一級アルコールと、水と、ジエチレングリコールジメチルエーテルとからなり、2塩基酸ジエステルが1重量%〜20重量%、一級アルコールが10重量%〜40重量%、界面活性剤が0重量%〜5重量%、ジエチレングリコールジメチルエーテルが10重量%〜30重量%、残部が水であるとともに、2塩基酸ジエステルが水中油滴型分散状態で分散していることを特徴とするトナーの湿式定着剤。
- 一級アルコールがエチルアルコールである請求項1または請求項2に記載のトナーの湿式定着剤。
- 2塩基酸ジエステルとして、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチルおよびコハク酸ジメチルが配合されている請求項1〜請求項3のいずれかに記載のトナーの湿式定着剤。
- 界面活性剤が0.5重量%〜5重量%含まれている請求項1〜請求項4のいずれかに記載のトナーの湿式定着剤。
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