JP4850772B2 - 円盤状磁気歯車 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動軸と従動軸の間で磁力により動力を伝達する磁気式トルク伝達装置に関し、さらに詳しくは、磁気式トルク伝達装置に好適に用いられる円盤状磁気歯車に関する。
例えば、モータで昇降装置、搬送用コンベヤ、シュレッダー等を駆動する場合、歯車やウォームギヤ等を用いたトルク伝達装置が広く用いられている。このような、従来のトルク伝達装置は、歯車同士を直接噛み合わせて動力を伝達させるため、歯車が摩耗して摩耗粉が飛散したり、歯車の噛み合いによる騒音が発生するという課題があった。
このような問題を解決するものとして、円筒表面上に磁極を軸方向にN極、S極交互に固着した円筒状磁気歯車を駆動軸側に用い、円盤表面上に磁極を円周方向にN極、S極交互に配置した円盤状磁気歯車を従動軸側に用いて、非接触で回転トルクの伝達を行う磁気式トルク伝達装置が知られている。このような磁気式トルク伝達装置は、摩耗粉等の塵埃の発生がきわめて少ないため、半導体製造工場や食品製造工場など、クリーンな環境が要求される場所での使用が期待されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2003−139213号公報(第1図) 特許2648565号公報(第9図)
ところが、図25に示したような従来の磁気式トルク伝達装置に用いられている円盤状磁気歯車500は、円盤状の支持板部510を有し、支持板部510の一方の面に、磁極がN極、S極交互に配置された磁極板部520が固着されていると共に、他方の面の中央部に従動軸600を固着するための取付部530を有している。そして、円盤状磁気歯車500と従動軸600との固定を取付部530に設けた止めねじ540によって行っていた。なお、図25において、参照符号700及び800を付した部材は、円盤状磁気歯車500と所定の空隙を介して対向して配備され磁気式トルク伝達装置を構成する円筒状磁気歯車と、それに連結される駆動軸を図示している。
しかしながら、止めねじ540による固定では、締結力が弱く、緩みやすいという課題が指摘されていた。また、従動軸600が止めねじ540によってのみ固定されているので、従動軸600の軸芯と円盤状磁気歯車500の軸芯とが一致しないという課題が指摘されていた。さらに、支持板部510がアルミニウムや樹脂などの非磁性材料によって形成されているため、伝達トルクが小さくなるという課題が指摘されていた。
しかも、支持板部510と従動軸600とを取付部530で直接固定しているため、従動軸600が偏芯したときに、その偏芯を吸収することができず、円盤状磁気歯車500の円滑な回転が損なわれるという課題も指摘されていた。
そこで、本発明の目的は、磁気式トルク伝達装置に用いられる円盤状磁気歯車であって回転軸(駆動軸又は従動軸)との締結力が強く、回転軸の軸芯と一致し、伝達トルクが大きく、回転軸の偏芯を吸収することができる円盤状磁気歯車を提供することにある。
請求項1に係る発明は、磁極を円筒表面上又は円盤表面上にN極、S極交互に配置した2つの磁気歯車の一方を駆動軸に固着し、他方を従動軸に固着し、所定の空隙を介して一方の磁気歯車の磁極と他方の磁気歯車の磁極同士が対向するように配置し、対向する前記磁極間に作用する磁気的吸引力及び磁気的反発力を利用して前記駆動軸の回転トルクを従動軸に伝達する磁気式トルク伝達装置に用いられる円盤状磁気歯車であって、前記円盤状磁気歯車が、磁性材料からなる円盤状の支持板部と、前記磁極板部が固着された前記支持板部の一方の面に前記磁極が円周方向にN極、S極交互に配置された磁極板部と、前記支持板部の他方の面の中央部に前記駆動軸又は従動軸を締結するクランプ部とを有しており、前記クランプ部が、前記支持板部と、又は、前記クランプ部と前記支持板部との間に配置されている前記ボス部を介して前記支持板部と、一体化されており、前記クランプ部が、前記支持板部に対して、前記支持板部との間の隙間により、又は、前記ボス部に対して、前記ボス部との間の隙間により、もしくは、軸受により軸受される前記ボス部と前記クランプ部とを接続すると共に前記駆動軸又は従動軸の偏芯を吸収するカップリング部により、軸方向で離隔していることによって、前記の課題を解決するものである。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の構成に加えて、前記駆動軸又は従動軸が嵌合する凹部又は貫通孔が、前記支持板部又は前記ボス部に形成されており、前記クランプ部及び前記支持板部が、又は、前記クランプ部、前記支持板部及び前記ボス部が、前記磁性材料により一体に形成されていることによって、前記の課題を解決するものである。
さらに、請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に係る発明の構成に加えて、クランプ部が、前記ボス部を介して前記支持板部と一体化されており、前記クランプ部が、前記ボス部に対して、前記ボス部との間の前記隙間により、軸方向で離隔しており、前記駆動軸又は従動軸が、前記ボス部に形成されている貫通孔及び前記支持板部に形成されている凹部に嵌合していることによって、前記の課題を解決するものである。
なお、「所定の空隙」の記載における「所定」とは、特定の値に限定されるわけではなく、例えば、最も結合力を強くするための狭い間隔を意味しており、例えば、0.5〜1.5mm程度である。
請求項1に係る発明によれば、円盤状磁気歯車が、磁性材料からなる円盤状の支持板部と、支持板部の一方の面に磁極が円周方向にN極、S極交互に配置された磁極板部と、磁極板部が固着された支持板部の他方の面の中央部に前記駆動軸又は従動軸を締結するクランプ部とを有していることによって、支持板部がヨークとして機能するので、伝達トルクが向上するとともに、クランプ部が、回転軸(駆動軸又は従動軸)の外周面全体に亘って押圧するので、止めねじによって点接触で回転軸を固定していた従来のものと比べて、回転軸と円盤状磁気歯車との締結力が格段に向上する。
また、カップリング部がある場合には、回転軸の偏芯を吸収することができる。
また、請求項2に係る発明によれば、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、駆動軸又は従動軸が嵌合する凹部又は貫通孔が、支持板部又はボス部に形成されていることにより、円盤状磁気歯車の軸芯と回転軸の軸芯とを一致させることができる。
さらに、請求項3に係る発明によれば、請求項1又は請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、クランプ部が、ボス部を介して支持板部と一体化されており、クランプ部が、ボス部に対して、ボス部との間の隙間により、軸方向で離隔しており、駆動軸又は従動軸が、ボス部に形成されている貫通孔及び支持板部に形成されている凹部に嵌合していることにより、凹部が、支持板部にくい込むように形成されており、その分だけ、回転軸との嵌合距離が長くなるので、回転軸の軸芯と支持板部の軸芯との一致度がより向上する。
本発明の円盤状磁気歯車50は、図1に示したように円筒状磁気歯車70と組み合わせて直角方向に回転トルクの伝達を行う磁気式トルク伝達装置の構成部品として機能させることもできるとともに、図2に示したように本発明の円盤状磁気歯車50の2つを所定の空隙を介して対向させて片方の円盤状磁気歯車の回転トルクを他方の円盤状磁気歯車に同軸方向に伝達する磁気式トルク伝達装置の構成部品として機能させることもできる。
本発明の一実施の形態を実施例1に基づき、図3を参照して説明する。
図3(a)は、図2に斜視図として示した磁気式トルク伝達装置の構成部品である円盤状磁気歯車50を矢視III方向から見た時の側面図である。図3(b)は、図3(a)に示した円盤状磁気歯車50を矢視IIIB方向から見た時の正面図である。図3(c)は、図3(b)に示した円盤状磁気歯車50をIIIC−IIIC線で切断した時の断面図である。
図3に示した円盤状磁気歯車50は、磁性材料からなる円盤状の支持板部51を有しており、この支持板部51の一方の面に磁極が円周方向にN極、S極交互にスパイラル状に配置された磁極板部52が固着されており、支持板部51の他方の面の中央部に駆動軸又は従動軸の回転軸を締結するクランプ部54を有しており、クランプ部54と支持板部51との間に回転軸が嵌合する軸支持凹部53aが内側に形成されたボス部53を有している。ボス部53は、クランプ部54と支持板部51との間に配置されている。
そして、図3(c)に示すようにクランプ部54とボス部53は、支持板部51と一体に形成されて一体化されているので、円盤状磁気歯車50の部品点数を削減することができ、取り扱いが簡便になる。また、軸支持凹部53aの口径は、回転軸の直径と一致しており、回転軸が軸支持凹部53aに嵌合することにより、回転軸の軸芯と支持板部51の軸芯の一致度を向上させている。
クランプ部54の形式は、スリ割式や二分割式等、特に限定されるわけではないが、実施例1においては、図2に示したように環状部材の一部にスリットを設けて、ねじを締めることによって、スリットの幅を狭めて回転軸の外周面全体に亘って押圧して回転軸を固定する、いわゆるスリ割式クランプを用いている。
クランプ部54は、ボス部53に対して、ボス部53との間の隙間57により、軸方向で離隔している。
次に本発明の別の実施の形態を実施例2に基づき、図4を参照して説明する。
図4(a)は、図3(a)と同様に図2に斜視図として示した磁気式トルク伝達装置の構成部品である円盤状磁気歯車50を矢視IV方向から見た時の側面図である。図4(b)は、図4(a)に示した円盤状磁気歯車50を矢視IVB方向から見た時の正面図である。図4(c)は、図4(b)に示した円盤状磁気歯車50をIVC−IVC線で切断した時の断面図である。
図4に示した円盤状磁気歯車50は、実施例1の円盤状磁気歯車50と対比させると、軸支持凹部53aが、支持板部51にくい込むように形成されており、その分だけ、回転軸との嵌合距離が長くなるので、回転軸の軸芯と支持板部51の軸芯との一致度がより向上する。この場合、軸支持凹部53aは、図4(a)、図4(c)に示されるように、ボス部53に形成されている貫通孔及び支持板部51に形成されている凹部から構成されている。
その他の構成については、実施例1と同じなので、対応する部材は、同じ参照符号を付すと共に、説明については、割愛する。
次に本発明の別の実施の形態を実施例3に基づき、図5を参照して説明する。
図5(a)は、図3(a)と同様に図2に斜視図として示した磁気式トルク伝達装置の構成部品である円盤状磁気歯車50を矢視V方向から見た時の側面図である。図5(b)は、図5(a)に示した円盤状磁気歯車50を矢視VB方向から見た時の正面図である。図5(c)は、図5(b)に示した円盤状磁気歯車50をVC−VC線で切断した時の断面図である。
図5に示した円盤状磁気歯車50は、実施例1の円盤状磁気歯車50と対比させると、ボス部を有さないことによって、スリム化し、軽量化されていると共に、支持板部51の中央に回転軸の外径と同じ直径を有する貫通孔である軸支持孔51aが設けられており、回転軸の軸芯と支持板部51の軸芯を一致させている。また、軽量化されたことによって、慣性が低減され回転トルクの伝達を速やかに遮断したい用途に適している。
そして、クランプ部54は、支持板部51と一体に形成されて一体化されており、さらに、支持板部51に対して、支持板部51との間の隙間58により、軸方向で離隔している。
その他の構成については、実施例1と同じなので、対応する部材は、同じ参照符号を付すと共に、説明については、割愛する。
なお、実施例1乃至実施例3は、いずれも支持板部51と磁極板部52の軸芯を合わせるための手段を有していないが、図6又は図7に示したようなインロー、すなわち部品を組み合わせるとき芯を合わせ易いようにするために設ける高さの低い凹凸を設けることによって、支持板部51と磁極板部52の軸芯を簡単に合わせることができる。
図6(a)は、支持板部51の外周に沿ってインローを設けた円盤状磁気歯車50を示しており、図6(b)は、図6(a)に示した円盤状磁気歯車50を矢視VIA方向から見た時の正面図であり、図6(c)は、図6(b)に示した円盤状磁気歯車50をVIC−VIC線で切断したときの断面図である。図6(c)に示したように支持板部51の外周に沿って磁極板部52の厚さの略半分程度の高さの外周円凸部位51bを有しており、外周円凸部51bの内側に磁極板部52を嵌めるだけで、支持板部51と磁極板部52の軸芯を簡単に合わせることができる。
図7(a)は、支持板部51の中央部に、磁極板部52の中央に設けた円形の貫通孔52aと嵌合する中央凸部位51cを設けた円盤状磁気歯車50を示しており、図7(b)は、図7(a)に示した円盤状磁気歯車50を矢視VIIA方向から見た時の正面図であり、図7(c)は、図7(b)に示した円盤状磁気歯車50をVIIC−VIIC線で切断したときの断面図である。図7(c)に示したように支持板部51の中央部に磁極板部52の厚さより若干低い中央凸部位51cを有しており、この中央凸部位51cと磁極板部52の中央に設けた円形の貫通孔52aを嵌合させるだけで、支持板部51と磁極板部52の軸芯を簡単に合わせることができる。
図6、図7に示した円盤状磁気歯車は、インローによる芯合わせ手段を有することを除いて、実施例1と同じなので、対応する部材は、同じ参照符号を付すと共に、説明については、割愛する。また、このインローによる芯合わせ手段は、本発明の技術的範囲に含まれる全ての円盤状磁気歯車に適用することができる。
次に本発明の別の実施の形態を実施例4に基づき、図8乃至図13を参照して説明する。
図8は、磁気式トルク伝達装置の構成部品である円盤状磁気歯車150と、円盤状磁気歯車150を機器の筐体などに軸承するための軸受170と、円盤状磁気歯車150が軸受170から抜けないようにする止め輪160とが一体化された構成部品を示した斜視図である。なお、図8に示した構成部品には、本発明である円盤状磁気歯車150の主要部材である磁極板部の記載を省略している。図9は、図8に示した構成部品を矢視IX方向からみた時の背面図である。図10は、図8に示した構成部品を矢視X方向からみた時の側面図である。図11は、図10に示した構成部品を矢視XI方向からみた時の正面図である。図12は、図11に示した構成部品をXII−XII線で切断した時の断面図である。図13は、図8乃至図12に示された一体化された構成部品を分解した状態を示した斜視図である。
本実施例における円盤状磁気歯車150は、図12及び図13に示したようにクランプ部154と支持板部151との間に配置されているボス部153を有している。このボス部153の外表面は、円盤状磁気歯車150を機器の筐体などに軸承するための軸受170の内輪170aが圧入される被軸受部位153aとして機能する。また、支持板部151は、磁性材料から構成されており、ヨークとして機能するので、支持板部151の一方の面に固着される(図示はされていない)磁極板部と対向する別の磁気歯車との間に生じる伝達トルクを大きくすることができる。
また、支持板部151の他方の面と被軸受部位153aとの間には、軸受170と支持板部151の隙間を所定の距離に維持する肩止め部位151bが形成されており、円盤状磁気歯車150が偏芯することを防止し、円盤状磁気歯車150の円滑な回転を確保している。さらに、軸受170の内輪170aは、被軸受部位153aに圧入され固定されているが、円盤状磁気歯車150が磁気的吸引力を受けて軸受170から抜けることを防止するために環状の止め輪160を有している。なお、図12に示した参照符号170bを付した部材は、機器の筐体等に固設される軸受170の外輪であり、参照符号170cを付した部材は、内輪170aと外輪170bとの間で転がる転動体である。
また、クランプ部154とボス部153との間には、いくつかのスリットを切り代を残して異なる方向から入れて構成した、いわゆるスリ割式のカップリング部155を有している。そのため、円盤状磁気歯車150の軸芯と回転軸の軸芯との間に角度誤差、平行誤差が生じた場合であっても吸収することができ、円盤状磁気歯車150の回転をより一層、円滑にすることができる。さらに、支持板部151、ボス部153、カップリング部155、クランプ部154が、例えば、鉄のような磁性材料によって一体に形成されて一体化されているので、円盤状磁気歯車150の部品点数を削減することができ、取り扱いが簡便になる。
クランプ部154は、ボス部153とクランプ部154とを接続するカップリング部155により、軸方向で離隔している。
次に本発明の別の実施の形態を実施例5に基づき、図14乃至図19を参照して説明する。
図14は、磁気式トルク伝達装置の構成部品である円盤状磁気歯車250と、円盤状磁気歯車250を機器の筐体などに軸承するための軸受270と、円盤状磁気歯車250が軸受270から抜けないようにする止め輪260とが一体化された構成部品を示した斜視図である。図15は、図14に示された構成部品を矢視XV方向からみた時の背面図である。図16は、図14に示された構成部品を矢視XVI方向からみた時の側面図である。図17は、図16に示された構成部品を矢視XVII方向からみた時の正面図である。図18は、図17に示した構成部品をXVIII−XVIII線で切断した時の断面図である。図19は、図14乃至図18に示された一体化された構成部品を分解した状態を示した斜視図である。
本実施例における円盤状磁気歯車250は、図18及び図19に示したようにクランプ部254と支持板部251との間に配置されているボス部253を有している。このボス部253の外表面は、円盤状磁気歯車250を機器の筐体などに軸承するための軸受270の内輪270aが圧入される被軸受部位253aとして機能する。また、支持板部251は、磁性材料から構成されており、ヨークとして機能するので、支持板部251の一方の面に固着される磁極板部252と対向する別の磁気歯車との間に生じる伝達トルクを大きくすることができる。
また、支持板部251の他方の面と被軸受部位253aの間には、軸受270と支持板部251の隙間を所定の距離に維持する肩止め部位251bが形成されており、円盤状磁気歯車250が偏芯することを防止し、円盤状磁気歯車250の円滑な回転を確保している。さらに、軸受270の内輪270aは、被軸受部位253aに圧入され固定されているが、円盤状磁気歯車250が磁気的吸引力を受けて軸受270から抜けることを防止するために環状の止め輪260を有している。なお、図18に示した参照符号270bを付した部材は、機器の筐体等に固設される軸受270の外輪であり、参照符号270cを付した部材は、内輪270aと外輪270bとの間で転がる転動体である。
また、クランプ部254とボス部253との間には、環状の薄い可撓性部材からなる2つの板ばね255a、255bを有する、いわゆる板ばね式のカップリング部255を有している。
そのため、円盤状磁気歯車250の軸芯と回転軸の軸芯との間に角度誤差、平行誤差が生じた場合であっても吸収することができ、円盤状磁気歯車250の回転を、円滑にすることができる。
クランプ部254は、ボス部253とクランプ部254とを接続するカップリング部255により、軸方向で離隔している。
次に本発明の別の実施の形態を実施例6に基づき、図20乃至図23を参照して説明する。
図20は、磁気式トルク伝達装置の構成部品である円盤状磁気歯車350が1枚の筐体板380に軸承された状態を示した斜視図である。図21は、図20に示された構成部品を矢視XXI方向からみた時の斜視図である。図22は、図21に示された構成部品を矢視XXII方向からみた時の正面図である。図23は、図22に示された構成部品をXXIII−XXIII線で切断した時の断面図である。
円盤状磁気歯車350は、図23に示すようにヨークを兼ねる支持板部351と、その一方の面に固設された磁極板部352と他方の側に螺設されたボス部353と、回転軸を締結固定するクランプ部354と、ボス部353とクランプ部354の間に固着された板ばね式のカップリング部355とを有している。
クランプ部354と支持板部351との間に配置されているボス部353は、その外周面に筐体板380に埋設された軸受370によって、軸承される被軸受部位353aを有している。ボス部353は、カップリング部355側に鍔部位353bを有している。そして、軸受370の内輪370aの内周面と被軸受部位353aとが接するようにボス部353が内輪370aに圧入されている。一方、軸受370の外輪370bは、筐体板380の肩止め部位380aと環状の止め輪360によって、筐体板380の内部に固着されている。なお、図23に示した参照符号370cを付した部材は、軸受370の内輪370aと外輪370bとの間で転がる転動体である。
また、ボス部353は、回転軸の太さよりも大きな外径を有しているとともに、支持板部351の中央に切削加工等により設けたボス部固設用の凹部351aに嵌合されているので、ボス部353と支持板部351の接合がきわめて安定する。
クランプ部354は、ボス部353とクランプ部354とを接続するカップリング部355により、軸方向で離隔している。
なお、前記の実施例において、円盤状磁気歯車の着磁パターンは、すべて、図24(a)に示したようなスパイラル状であるが、図24(b)に示したような扇状であっても構わない。また、実施例4乃至実施例6は、クランプ部とボス部の間にカップリング部を有しているが、カップリング部による軸芯のずれ吸収機能を要しない場合には、クランプ部とボス部を直接接合して支持板部からクランプ部までを一体化しても構わない。
本発明の一実施の形態を示す斜視図。 本発明の別の実施の形態を示す斜視図。 実施例1の円盤状磁気歯車の(a)側面図、(b)正面図、(c)断面図。 実施例2の円盤状磁気歯車の(a)側面図、(b)正面図、(c)断面図。 実施例3の円盤状磁気歯車の(a)側面図、(b)正面図、(c)断面図。 インローを有する円盤状磁気歯車の(a)斜視図、(b)正面図、(c)断面図。 インローを有する円盤状磁気歯車の(a)斜視図、(b)正面図、(c)断面図。 実施例4の円盤状磁気歯車を用いた構成部品の斜視図。 図8に示した円盤状磁気歯車を矢視IX方向からみた時の背面図。 図8に示した円盤状磁気歯車を矢視X方向からみた時の側面図。 図10に示した円盤状磁気歯車を矢視XI方向からみた時の正面図。 図11に示した円盤状磁気歯車をXII−XII線で切断した時の断面図。 図8に示した構成部品の分解した状態を示した斜視図。 実施例5の円盤状磁気歯車を用いた構成部品の斜視図。 図14に示した円盤状磁気歯車を矢視XV方向からみた時の背面図。 図14に示した円盤状磁気歯車を矢視XVI方向からみた時の側面図。 図16に示した円盤状磁気歯車を矢視XVII方向からみた時の正面図。 図17に示した円盤状磁気歯車をXVIII−XVIII線で切断した時の断面図。 図14に示した構成部品の分解した状態を示した斜視図。 実施例6の円盤状磁気歯車を用いた構成部品の斜視図。 図20に示した構成部品を矢視XXI方向からみた時の斜視図。 図21に示した構成部品を矢視XXII方向からみた時の正面図。 図22に示した構成部品をXXIII−XXIII線で切断した時の断面図。 本発明の円盤状磁気歯車に適用される着磁パターンを示した図。 従来の磁気式トルク伝達装置を示す斜視図。
50、150、250、350、500 ・・・ 円盤状磁気歯車
51、151、251、351、510 ・・・ 支持板部
51a ・・・ 軸支持孔
51b ・・・ 外周円凸部位
51c ・・・ 中央凸部位
52、252、352、520 ・・・ 磁極板部
52a ・・・ 貫通孔
53、153、253、353 ・・・ ボス部
53a ・・・ 軸支持凹部
54、154、254 ・・・ クランプ部
60、80 ・・・ 回転軸
70 ・・・ 円筒状磁気歯車
151a、251a ・・・(ボス部内側の)貫通孔
151b、251b ・・・ 肩止め部位
153a、253a、353a ・・・ 被軸受部位
155、255、355 ・・・ カップリング部
160、260、360 ・・・ 止め輪
170、270、370 ・・・ 軸受
170a、270a、370a ・・・(軸受の)内輪
170b、270b、370b ・・・(軸受の)外輪
170c、270c、370c ・・・(軸受の)転動体
255a、255b ・・・(カップリングの)板ばね
351a ・・・(ボス部固設用の)凹部
353b ・・・(ボス部の)鍔部位
353c ・・・(ボス部内側の)凹部
380 ・・・ 筐体板
380a ・・・ 肩止め部位
530 ・・・ 取付部
540 ・・・ 止めねじ
600 ・・・ 従動軸
700 ・・・ 円筒状磁気歯車
800 ・・・ 駆動軸

Claims (3)

  1. 磁極を円筒表面上又は円盤表面上にN極、S極交互に配置した2つの磁気歯車の一方を駆動軸に固着し、他方を従動軸に固着し、所定の空隙を介して一方の磁気歯車の磁極と他方の磁気歯車の磁極同士が対向するように配置し、対向する前記磁極間に作用する磁気的吸引力及び磁気的反発力を利用して前記駆動軸の回転トルクを従動軸に伝達する磁気式トルク伝達装置に用いられる円盤状磁気歯車であって、
    前記円盤状磁気歯車が、磁性材料からなる円盤状の支持板部と、前記支持板部の一方の面に前記磁極が円周方向にN極、S極交互に配置された磁極板部と、前記磁極板部が固着された前記支持板部の他方の面の中央部に前記駆動軸又は従動軸を締結するクランプ部とを有しており、
    前記クランプ部が、前記支持板部と、又は、前記クランプ部と前記支持板部との間に配置されている前記ボス部を介して前記支持板部と、一体化されており、
    前記クランプ部が、前記支持板部に対して、前記支持板部との間の隙間により、又は、前記ボス部に対して、前記ボス部との間の隙間により、もしくは、軸受により軸受される前記ボス部と前記クランプ部とを接続すると共に前記駆動軸又は従動軸の偏芯を吸収するカップリング部により、軸方向で離隔していることを特徴とする円盤状磁気歯車。
  2. 前記駆動軸又は従動軸が嵌合する凹部又は貫通孔が、前記支持板部又は前記ボス部に形成されており、
    前記クランプ部及び前記支持板部が、又は、前記クランプ部、前記支持板部及び前記ボス部が、前記磁性材料により一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の円盤状磁気歯車。
  3. 前記クランプ部が、前記ボス部を介して前記支持板部と一体化されており、
    前記クランプ部が、前記ボス部に対して、前記ボス部との間の前記隙間により、軸方向で離隔しており、
    前記駆動軸又は従動軸が、前記ボス部に形成されている貫通孔及び前記支持板部に形成されている凹部に嵌合していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の円盤状磁気歯車。
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