JP4849973B2 - 断路器の動作監視装置、断路器、断路器の動作監視方法 - Google Patents
断路器の動作監視装置、断路器、断路器の動作監視方法 Download PDFInfo
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Description
まず、本実施形態の動作監視装置の適用の対象となる断路器について説明する。
図1は、本実施形態の動作監視装置による動作の監視の対象となるロックアウト装置を備えた断路器を示す斜視図である。同図に示すように、断路器100は、送電路に接続される複数組(図では3組)の固定接触部110a,110bと、これら固定接触部110a,110bの間を開閉するブレード120と、固定接触部110a,110bを絶縁する碍子130と、操作装置140の内部に設けられた操作モータ(図1には示さず)の回転を一のブレード120に伝達するための操作ロッド150と、当該一のブレード120の回転を他のブレード120に伝達するための連動ロッド160とを備えて構成される。断路器100は、入又は切の操作指令に基づき、上記操作モータが回転駆動し、この回転駆動が操作ロッド150を介して伝達され、ブレード120が回転することにより、固定接触部110a,110b間が開閉されることにより、送電路の入切状態を切り替えるものである。
図2は断路器100の入操作時の標準的な角速度の時間変化の一例を示すグラフである。発明者らは、図2に示す入動作時の角速度の時間変化の傾向に基づき、角速度が上昇する部分(以下、入操作時の第1区間という)と、角速度が略一定となる部分(以下、入操作時の第2区間という)と、角速度が低下したのち、上昇する部分(以下、入操作時の第3区間という)と、角速度が大きく上昇した後、短時間で零となる部分(以下、入操作時の第4区間という)とに分類し、夫々の区間と断路器の駆動機構との関係を調べた。すると、入操作時の第1区間は動力伝達部のクランク支点部の影響を受け易く、第2区間はブレード回転部の影響を受け易く、第3区間は、ブレード捻回箇所の影響を受け易く、第4区間は動力伝達部のクランク支点部の影響を受け易いことがわかった。
同図に示すように、本実施形態の動作管理装置1は、回転シャフト150の角速度の時間変化を測定するための測定器11と、測定器11により測定された角速度の時間変化に基づき、異常の有無を判定する判定器10と、を備える。
なお、本実施形態では、判定部10と、測定部11とを別の装置として記載しているが、これらを一体化してもよい。その場合、CPU2,6やメモリ3,7を共有化できる。また、判定部10と、測定部11を断路器100と一体化して、自己診断機能付き断路器としてもよい。
まず、ステップ400において、ジャイロスコープ5が回転シャフト150の回転を検知しない(すなわち、角速度がゼロ)場合には、回転を検知するまで待機している。また、ステップ400において、ジャイロスコープ5が回転シャフト150の回転を検知した場合には、ステップ402において、角速度を記録するためのメモリ3を初期化する。
次に、ステップ406において、角速度を記録するメモリ3のアドレスを進める。
次に、ステップ408において、カウンタタイマ(CO)に測定単位時間を加える。
次に、ステップ410において、角速度が検知されている場合にはステップ404に戻り、ステップ404〜410を繰り返す。
まず、ステップ500において、測定された角速度の時間変化と基準角速度時間変化とを比較する。ステップ500において、測定された角速度の時間変化と、基準角速度時間変化が略同じであると判定された場合には、ステップ502において、異常がないと判定する。また、ステップ500において、測定された角速度の時間変化と、基準角速度時間変化とで差異があると判定された場合には、ステップ510において、基準角速度に比べて角速度が低下している期間の有無を判定する。
図7は、ステップ512における基準角速度に比べて角速度の低下している期間に基づき異常箇所の特定を行う処理の流れを詳細に示すフローチャートである。
まず、ステップ600において、基準角速度に比べて角速度が全体的に低下しているかどうかを判定する。ステップ600において、図8に破線で示すように、基準角速度に比べて角速度が全体的に低下していると判定された場合には、ステップ602において、断路器を駆動する機構である操作モータの回転の低下したことにより、全体的に角速度が低下した可能性が高いため、操作装置の回転碍子などのベアリングにおいてグリス固化などが発生していると判定する。また、ステップ600において、全体的に角速度が低下していないと判定された場合には、ステップ610において、測定した角速度が基準角速度に比べて低下している期間を特定する。
ステップ520において、基準角速度に比べて測定された角速度が上昇している期間が見られる場合には、次に、ステップ522において、角速度が上昇している期間に基づき断路器の異常箇所の特定を行う。
まず、ステップ700において、図13に破線で示すように、全体的に基準角速度に比べて角速度が上昇している場合には、ステップ702において、空気操作式の断路器では、排圧関係の部位の不具合があると判定する。また、ステップ700において、全体的に角速度の上昇が見していない場合には、ステップ710において、角速度が上昇している期間を特定する。
その結果、図16に破線で示すように角速度の時間変化に異常増減が見られた場合には、ステップ534において、この異常増減の発生した期間に影響を与える機構に不具合の可能性があると判定して、終了する。また、ステップ530において角速度の時間変化に異常増減が見られない場合には判定を終了する。
以上説明したように、判定部により測定された角速度の時間変化と、基準角速度の時間変化とを比較して、異常の有無及びその箇所を判定する。
切動作時の判定の処理は、図6に示す入動作時の判定の処理と略同様であるが、ステップ512における、基準角速度に比べて角速度が低下している期間に基づき異常箇所の特定を行う処理が異なる。
図17は、切動作時における、基準角速度に比べて角速度が低下している期間に基づき異常箇所の特定を行う処理を示すフローチャートである。
まず、ステップ800において、基準角速度に比べて角速度が全体的に低下しているかどうかを判定する。ステップ800において、図18に破線で示すように全体的に角速度が低下していると判定された場合には、ステップ802において、断路器を駆動する機構である操作モータの回転の低下したことにより、全体的に角速度が低下した可能性が高いため、操作装置の回転碍子などのベアリングにおいてグリス固化などが発生していると判定する。また、ステップ800において、全体的に角速度が低下していないと判定された場合には、ステップ810において、基準角速度に比べて測定した角速度が低下している期間を特定する。
切動作時の測定された角速度の時間変化に基づき判定を行う場合には、上記説明したステップ512における角速度が低下する期間に基づき、断路器における異常箇所の特定を行う工程以外は、図6を参照して説明した入動作時の判定の処理と同様の処理を行うことにより、異常箇所の有無及びその箇所を判定することができる。
3 メモリ 4 記録部
6 CPU 7 メモリ
8 記録部 10 判定部
11 測定部 100 断路器
120 ブレード 130 碍子
140 操作装置 150 回転シャフト
Claims (5)
- 送電路の入状態と切状態とを切り替えるブレードと、入又は切の操作指令に応じて駆動される操作装置と、前記操作装置の回転駆動を前記ブレードに伝達する回転シャフトと、を有する断路器の動作監視装置であって、
前記断路器の操作装置の回転をブレードに伝達する回転シャフトの角速度の時間変化を測定する角速度測定手段と、
前記測定した角速度の時間変化を、基準となる回転シャフトの角速度の時間変化との差異の傾向に基づき、断路器の異常の有無を判定する判定手段とを備え、
前記判定手段は、入又は切操作の時間を区分した複数の区間の夫々と、前記断路器の各部とを対応付けて記憶しており、各区間における前記角速度の時間変化が、基準と比して上昇又は低下している場合に、当該区間に対応する前記断路器の部位を異常と判定することを特徴とする断路器の動作監視装置。 - 前記角速度測定手段は、
前記回転シャフトに取り付けられた振動型又は回転型のジャイロスコープを備えることを特徴とする請求項1記載の断路器の動作監視装置 - 前記角速度測定手段は、
側面、上面、及び下面の少なくとも何れかの面に白黒の模様又はスリットが設けられ、前記駆動シャフトに取り付けられた円盤と、
前記円盤の白黒の模様又はスリットが設けられた面に向けて光を照射する発光ダイオードと、
前記発光ダイオードより照射され、前記円盤の白黒の模様又はスリットが設けられた面で反射された光を受信する受光素子と、
前記受光素子より出力された信号に基づき前記回転シャフトの回転の角速度を求める手段と、を備えることを特徴とする請求項1記載の断路器の動作監視装置。 - 請求項1から3までの何れかに記載の断路器の動作監視装置が組み込まれたことを特徴とする断路器。
- 送電路の入状態と切状態とを切り替えるブレードと、入又は切の操作指令に応じて駆動される操作装置と、前記操作装置の回転駆動を前記ブレードに伝達する回転シャフトと、を有する断路器の動作監視方法であって、
前記断路器の操作装置の回転をブレードに伝達する回転シャフトの角速度の時間変化を測定する角速度測定ステップと、
前記測定した角速度の時間変化を、基準となる回転シャフトの角速度の時間変化との差異の傾向に基づき、断路器の異常の有無を判定するステップとを備え、
入又は切操作の時間を区分した複数の区間の夫々と、前記断路器の各部とを対応付けて記憶しておき、
前記判定するステップにおいて、各区間における前記角速度の時間変化が、基準と比して上昇又は低下している場合に、当該区間に対応する前記断路器の部位を異常と判定することを特徴とする断路器の動作監視方法。
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