JP4849765B2 - 多層セラミックヒータ素子及びその製造方法 - Google Patents

多層セラミックヒータ素子及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、セラミックヒータ素子に関する。詳細には、本発明は、ディーゼルエンジン用の高温予熱プラグに使用されるセラミックヒータ等のセラミックヒータ素子、及びその製造方法に関する。
【0002】
(背景技術)
多層構造を有するセラミック予熱プラグを製造することは公知である。このような従来型の予熱プラグの例が、米国特許第4,742,209号、米国特許第5,304,778号、及び米国特許第5,519,187号に説明されている。一般に、これらの予熱プラグは、それぞれ絶縁性及び抵抗性の複数のセラミック層によって取り囲まれている導電性コアを有するセラミックヒータを備える。これらの層は別々に成型され、相互に嵌め込まれている。次に、得られた素地は、焼結されてセラミックヒータが形成される。このようなセラミックヒータには幾つかの欠点がある。予熱プラグに使用する場合、それらは周期的に加熱及び冷却されるので、各セラミック層の間の境界結合部において大きな内部応力が生じ、予熱プラグの最終的な故障に至る。この故障率を低下させるために、このようなセラミックヒータは、ディーゼルエンジンにおいて最適であろう温度よりも低い温度で周期的に加熱及び冷却されることが多い。
【0003】
積層型予熱プラグの内部応力は、主として異なった構成の各層の間の熱膨張係数の差異に起因する。予熱プラグの異なる層は、異なる速度で膨張及び収縮する。更に、残留応力は製造に起因し、特に、セラミック組成の塑性変形状態よりも低い温度で発生する冷却期間中の不均一な収縮、及び、各層の間の不均一な取り付けに起因する。
【0004】
1997年6月25日出願の米国特許出願番号08/882,306には、内部応力を低減させたセラミックヒータが説明されている。この出願には、界面境界域において傾斜組成を有する単一体としてスリップキャストされたセラミックヒータが開示されている。この出願に説明されているセラミックヒータの内部応力は低減されているが、このようなヒータに要求される厳しい規格に合わせて製造することが難しいことが分かっている。特に、層の厚みを正確に制御することは難しく、僅かな差異でさえも最終ヒータの熱出力を大きく変動させる。セラミックヒータが自動車及びエンジン製造業者用に大量生産される場合、発熱特性の正確な制御、及びヒータ素子のベース部での発熱損失を抑えることが重要である。
更に、先行技術によるセラミックヒータ素子の性能は、湿度の影響を受ける可能性があることも分かっている。
【0005】
従って、先行技術の欠点を解消したセラミックヒータ素子を提供することが望まれる。特に、内部熱応力が低く、正確に制御可能且つ再現可能な、主として素子の発熱先端部に集中された発熱特性を有し、湿度の影響に対して抵抗性があるセラミックヒータ素子を提供することが望まれる。
【0006】
(発明の開示)
一般的に、本発明は、新規なヒータ素子を組み込んだセラミックヒータ素子及び予熱プラグを提供する。ヒータ素子は、ベース部とヒータ部とを有する。導電性セラミック層、絶縁性セラミック層、及び抵抗性セラミック層は、ベース部及びヒータ部の両方にわたって延びる。高い導電性のリターンパスを形成するために、外側導電性セラミック層は、ベース部の外側に付加されている。これはベース部での抵抗性セラミック層の発熱を制限する傾向にあるので、ヒータ部において優れた信頼性の高い熱集中をもたらす。更に、ヒータ素子は、非導電性の外側防水性層を備える。ヒータ素子は、ディーゼルエンジン用予熱プラグを形作るように組み立てることができる。
【0007】
本発明の好適な実施形態において、セラミックヒータは、ベース部と、ベース部の一方の端部に形成されているヒータ部とを含む。ヒータ部は、ベース部よりも小さな直径を有する。ベース部とヒータ部の各々は、導電性セラミック層と抵抗性セラミック層とを有し、導電性セラミック層と抵抗性セラミック層とは、これら両層が電気的に接続されているヒータ部の先端を除いて、絶縁性セラミック層によって分離されている。更に、ベース部は、抵抗性セラミック層と電気的に接触状態にある外側導電性セラミック層を有する。非導電性セラミックから成る外側防水性層は、ベース部とヒータ部とにわたって延びる。ヒータは、実質的にベース部の全長にわたって延びる、随意的な中央導電性コアを備えることができる。
【0008】
本発明の別の実施形態において、前記のヒータ素子を用いたディーゼルエンジン用予熱プラグが提供される。予熱プラグは、円筒部とテーパ付きスリーブとを含む金属ハウジングを有する。ハウジング内にくさび留め嵌合するようにテーパ付けされたベース部を有するセラミックヒータ素子は、ハウジング内に取り付けられている。ヒータ素子は、ベース部の一方の端部に形成されているヒータ部を有する。ベース部とヒータ部の各々は、導電性セラミック層と抵抗性セラミック層とを有し、導電性セラミック層と抵抗性セラミック層とは、これら両層が電気的に接続されているヒータ部の先端を除いて、絶縁性セラミック層によって分離されている。更に、ベース部は、抵抗性セラミック層と電気的に接触状態にある外側導電性セラミック層を有する。非導電性セラミックから成る外側防水性層は、ベース部とヒータ部とにわたって延びている。ヒータは、実質的にベース部の全長にわたって延びる、随意的な中央導電性コアを備えることができる。
以下に本発明の実施形態を、例示的に添付図面を参照して説明する。
【0009】
(発明を実施するための最良の形態)
本発明を図1及び図2を参照して説明する。本発明の第1の実施形態によるセラミックヒータ素子の概略図が示されており、図1は、縦方向軸線に沿った断面図を示し、図2は、線A−Aに沿った断面図を示す。ヒータ素子は、一定の比率に拡大して示されておらず、全体的に参照符号10で示されている。
【0010】
素子10は、ベース部20とヒータ部22とから構成される。ベース部20及びヒータ先端部22は、略円柱状のヒータ素子を形成するが、このヒータ素子は、ベース部20で直径が太くヒータ部22に向かって直径が次第に細くなっている。当業者にはよく知られているように、ベース部20は、典型的に適切な電気接点を備える金属ハウジングに収容できる寸法であり、ディーゼルエンジンの予熱プラグを形成するようになっている。米国特許第5,880,432号「金属本体内にくさび留めで収容されたセラミックヒータを備える電気発熱装置」には、ベース部20にテーパを付けて適切な金属ハウジング内にくさび留めできるようにベース部20を形成する1つの方法が説明されており、その開示内容は、引用によって本明細書に組み込まれている。本発明者は、ヒータ素子10のベース部20を前記のように形成できることを十分認識しているが、本発明は、その特定形状及び寸法を問わず、如何なるセラミックヒータ素子にも好都合に適用できる。
【0011】
当業者にはよく知られているように、ヒータ部22の直径は、ベース部20の直径よりも小さい。従って、ヒータ部22の抵抗が高くなり、結果的に、熱出力が高くなる。つまり、素子10の発熱作用は、理想的にヒータ部22へ集中される。
【0012】
図1及び図2に示す好適な実施形態を参照すると、ベース部20はセラミック材料の6つの層で形成されている。よく知られているように、各層の組成は、特に、MoSi等の導電性セラミック成分の量において異なっており、異なる層の導電性を制御できるようになっている。ベース部20は、中心部から順に、内側導電性コア24、導電性セラミック層26、電気絶縁性セラミック層28、電気抵抗性セラミック層30、外側導電性セラミック層32、及び外側絶縁防水性層38から構成される。一般に、ベース部20は、素子10を予熱プラグとして組み立てた場合に、電気リード線(図示せず)への接続を可能にする孔34を備える。説明の目的上、導電性セラミック層26と抵抗性セラミック層30とは区別されている。しかし、以下に詳細に説明するように、これら2つの層は、同様の特性をもっているので、抵抗性セラミック層30に起因する発熱は、導電性セラミック層26においても同等に適切に達成できる。
【0013】
図1及び図3を参照すると、ヒータ部22は、セラミック材料の4つの層で形成されている。ヒータ部22は、最も内側の層から順に、導電性セラミック層26、絶縁性セラミック層28、抵抗性セラミック層30、及び外側絶縁防水性層38から構成される。ヒータ部22の遠位端は、導電性セラミック層26と抵抗性セラミック層30との間の電気的な接続部を形成する先端部36になる。
【0014】
一般に、種々の層を形成するセラミック材料は、Si、Y、炭化珪素、窒化アルミニウム、アルミナ、シリカ、及びジルコニアから成る群から選択される。次に、これらの導電性セラミック材料は、MoSi、TiN、ZrN、TiCN、及びTiBから成る群から選択される1つ又はそれ以上の導電性成分でドープ処理される。層の厚さと共に、導電性成分のパーセント濃度は、得られるセラミック材料の導電性を決定する。約10体積%から約0体積%の焼結添加剤を含んでもよい。焼結添加剤としては、イットリウム、マグネシア、カルシウム、ハフニア、及び他のランタニド群元素を挙げることができる。導電性及び非導電性成分は、微粉末の粒子として供給される。最適には、粒子サイズは、約0.2から約0.8ミクロンである。微粉末成分は、水等の溶媒中に混合及び懸濁されて懸濁液が形成される。DARVAN C(商標)という名称で市販されているアンモニウム・ポリアクリレート等の適切な解膠剤を添加することもできる。
【0015】
好適な実施形態において、非導電性セラミック材料はSiであり、導電性成分はMoSiである。内側コア24は41体積%から80体積%のMoSi、導電性セラミック層26は30体積%から45体積%のMoSi、絶縁性セラミック層28及び外側防水性層38は41体積%から80体積%のMoSiを含むことができる。
【0016】
前記の好適な実施形態は、内側導電性コア24を有するものとして説明されているが、本発明者は、ヒータ素子10がコアを持たない5層で形成できることを認識している。この場合、導電性セラミック層26が導電性コア24の容積部を塞ぐ。現時点でコア24がヒータ素子10へもたらすと考えられる利点は、ベース部20での導電性を改善して、熱の発生をヒータ部22に集中させる点にある。ヒータ素子10は、ベース部20の長さを超えて延びるコアを含むことができる点も認識されている。例えば、特定の用途では、先端部36近傍まで延びるコア24をもつことが望ましい場合もある。
【0017】
セラミックヒータ素子10は、米国特許出願番号08/882,306に説明されているようなスリップキャスト法によって製造されることが望ましく、その開示内容は、引用によって本明細書に組み込まれている。この出願に説明されている方法は、追加層、即ち内側コア24及び外側層32を組み込むために幾分変更されている。両端が開いた吸着性の管状型を準備する。この型は、焼石膏又は他の適切な吸着材料で作ることができる。好適な実施形態において、この型には小さな内径の段部が設けられており、比較的小さな直径のヒータ部22をもつ素子10を製造するようになっている。
【0018】
一般に、素子10の連続する各層は、先端部36の端部から型に加える。この方法は、最初に外側絶縁防水性層38を置き、次に外側導電性セラミック層32を積層し、次に抵抗性セラミック層30を形成する。次に、型内で絶縁性セラミック層28を形成する。標準サイズのヒータ素子においては、抵抗性セラミック層30と導電性セラミック層26との間に有効な電気絶縁性障壁を形成するためには、少なくとも0.3mmの絶縁性セラミック層28が必要でることが分かっている。最後に、公知の方法で導電性セラミック層26を形成する。次に、内側コア24は、実質的にベース部20の全長にわたって延びるように、型の反対側の端部から型内に注入する。この時点で、接続孔34を内側コア24内に形成することができる。導電性セラミック層26と抵抗性セラミック層30との間に一体的な電気的な接続部を形成するために、先端36の素地は、例えば、型から取り外す前に、超音波ワンドから先端部36へ低強度の振動を印加することによって改質される。低強度の振動は、内側容積部と外側容積部とをつなぐ導電性先端部へ、先端部の粒子を融け込ませる。液相が型の壁を介して実質的に吸着されると、改質された先端部を有する素地は、型から取り出されて空気乾燥される。
【0019】
もしくは、セラミックヒータ素子10は、抵抗性セラミック層30から開始して、前述の工程を続行することで形成できる。その後、素地を焼結する前に、素地を導電性セラミック懸濁液に浸けて外側層32を形成する。これにより、ベース部20を覆う非常に薄い導電性材料の被覆がもたらされる。次に、素地を絶縁性セラミック体に浸けて外側防水性層を形成する。公知のように、次に、セラミック素地を焼結し、研磨して素子10を作る。外側層32の厚みを良好に制御できるので、現時点ではキャスト法により外側層32を形成するのが好適である。
【0020】
図4を参照すると、次に、前述の米国特許第5,880,432号に説明されているように、素子10を組み立てて、予熱プラグ組立体を作ることができる。素子10は、円筒部44とスリーブ46とから構成される金属ハウジング42に挿入される。スリーブ46にはベース部20の外側テーパに合わせてテーパが付けられているので、素子10は、ハウジング42内にくさび留めでもって保持される。導電線48は素子10の孔34に挿入され、素子10と導電線48とは、エポキシ樹脂、又は腐蝕性の高温雰囲気内での作動に適した他の固定剤で円筒部44を満たすことによって、所定位置に固定される。次に、円筒部44は、コネクタキャップ50によって密閉される。
【0021】
図4から分かるように、スリーブ46、従ってハウジング42は、外側層32と電気的に接触状態にあり、一方で、導電線48は、内側コア24と電気的に接触状態にある。作動時に、ハウジング42と導電線48とを横切って電圧が印加される。これにより、電流が、導電線48から内側導電性コア24を通って導電性セラミック層26へ流れる。次に、電流は、ヒータ部22の外側抵抗性セラミック層30を通って流れ、外側層32に沿ってハウジング42へ戻る。電流がヒータ部22の領域において抵抗性セラミック層30を通って流れる時に、電流はディーゼル燃料点火に十分な温度までヒータ部22を加熱する。素子10を実験した結果、1500°Cの範囲のヒータ温度までの繰り返しサイクルでは、素子10は故障しなかった。当業者には理解されるように、外側層32の導電性は高いので、ベース部20の抵抗性セラミック層30には僅かな電流しか流れず、従って、ベース部の発熱は制限され、ヒータ部22の抵抗性セラミック層30での熱集中が改善される。
【0022】
図5を参照すると、本発明のセラミックヒータ素子の別の実施形態が示されており、全体的に参照符号60で示されている。本実施形態は、内側コアを有しないという点で第1の実施形態と相違している。代わりに、導電性セラミック層26が素子10の内側容積部を満たし、内側コアを形成する。一般に、この4層セラミックヒータ素子60は、導電性セラミック層26に依存してヒータ部22へ電流を流すようになっている。層26の有効抵抗率は僅かに低いので、作動温度は僅かに低く、典型的に1300°Cの範囲であるが、セラミックヒータ素子の製造コストを下げるという利点がある。
【0023】
当業者であれば理解できるように、本発明のセラミックヒータ素子は、先行技術に優る多数の利点をもつ。4層又は5層構造と外側層32とは、ヒータ部22での熱のより有効な集中をもたらし、セラミックヒータ素子の安定性及び均一性を向上させる。非導電性の外側防水性層38は、ヒータ素子の保護、及びヒータ素子の電気特性に対する雰囲気湿度の影響の最小化に関する性能を更に高める。その結果、製造時の不良品が少なくなるので、製造コストが低下して利益が増える。また、熱集中により、約1300から1500°Cまで繰り返しサイクルが可能なヒータ素子を得ることができ、このことは、一般的に900°Cから1100°Cで作動する先行技術のセラミックヒータ素子に優る著しい改善である。
【0024】
本発明の好適な実施形態を例示的に説明したが、本発明はこれらの特定の実施形態に限定されないことを理解されたい。当業者であれば、多数の変形及び変更を考えることができるであろう。本発明を定義する目的で特許請求の範囲を参照されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1つの実施形態によるセラミックヒータ素子の縦方向の軸線に沿った概略的な断面図である。
【図2】 図1に示すセラミックヒータ素子の線A−Aに沿った概略的な断面図である。
【図3】図1に示すセラミックヒータ素子の線B−Bに沿った概略的な断面図である。
【図4】 本発明による予熱プラグの断面図である。
【図5】 本発明のヒータ素子の別の実施形態の断面図である。

Claims (28)

  1. ベース部と、
    前記ベース部の一方の端部に形成され、前記ベース部よりも小さな直径を有するヒータ部と、
    を備えるセラミックヒータ素子であって、
    前記ベース部と前記ヒータ部の各々は、内側導電性セラミック層と抵抗性セラミック層とを有し、前記内側導電性セラミック層と前記抵抗性セラミック層とは、前記内側導電性セラミック層と前記抵抗性セラミック層とが電気的に接続されている前記ヒータ部の先端部を除いて、絶縁性セラミック層によって分離されており、更に、前記ベース部は、前記抵抗性セラミック層と電気的に接触状態にある外側導電性セラミック層を有しており、
    前記ベース部と前記ヒータ部とを覆う外側防水性層を含み、前記外側防水性層が非導電性セラミックであり、
    前記内側導電性セラミック層、前記抵抗性セラミック層及び前記絶縁性セラミック層は、スリップキャストされて素地が形成されており、
    前記素地は、導電性セラミック懸濁液に浸されて前記外側導電性セラミック層が形成され、その後、非導電性セラミック懸濁液に浸されて前記外側防水性層が形成されている
    ことを特徴とするセラミックヒータ素子。
  2. 前記導電性セラミック層、前記抵抗性セラミック層、前記絶縁性セラミック層、及び前記防水性層の各々は、Si、炭化珪素、窒化アルミニウム、アルミナ、シリカ、及びジルコニアから成る群から選ばれた非導電性セラミック成分を含むことを特徴とする請求項1に記載の素子。
  3. 前記導電性セラミック層は、MoSi、Y、TiN、ZrN、TiCN、及びTiBから成る群から選ばれた導電性セラミック成分を含む組成を有することを特徴とする請求項2に記載の素子。
  4. 前記導電性セラミック層は、MoSiを30体積%から45体積%含むことを特徴とする請求項3に記載の素子。
  5. 前記導電性セラミック層、前記抵抗性セラミック層、絶縁性セラミック層、及び防水性層の各々は、焼結促進成分を含むことを特徴とする請求項1に記載の素子。
  6. 前記抵抗性セラミック層が、MoSi、TiN、ZrN、TiCN、及びTiBから成る群から選ばれた導電性セラミック成分を含む組成を有することを特徴とする請求項2に記載の素子。
  7. 前記抵抗性セラミック層が、MoSiを30体積%から45体積%含むことを特徴とする請求項6に記載の素子。
  8. 前記絶縁性セラミック層と前記外側防水性層とは、MoSi、Y、TiN、ZrN、TiCN、及びTiBから成る群から選ばれた導電性セラミック成分を含む組成を有することを特徴とする請求項2に記載の素子。
  9. 前記絶縁性セラミック層と前記外側防水性層とは、MoSiを0体積%から28体積%含むことを特徴とする請求項8に記載の素子。
  10. 前記外側導電性セラミック層は、MoSi、TiN、ZrN、TiCN、及びTiBから成る群から選ばれた導電性セラミック成分を含む組成を有することを特徴とする請求項2に記載の素子。
  11. 前記外側導電性セラミック層は、MoSiを41体積%から80体積%含む組成を有することを特徴とする請求項10に記載の素子。
  12. ベース部の中央に位置し、実質的にベース部の全長にわたって延び、内側導電性セラミック層に覆われ、該内側導電性セラミック層と電気的に接触状態にある内側導電性セラミックコアを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の素子。
  13. 前記内側導電性セラミックコアは、MoSi、Y、TiN、ZrN、TiCN、及びTiBから成る群から選ばれた導電性セラミック成分を含む組成を有することを特徴とする請求項12に記載の素子。
  14. 前記内側導電性セラミックコアは、MoSiを41体積%から80体積%含むことを特徴とする請求項13に記載の素子。
  15. 円筒部とテーパ付きスリーブとを含む金属ハウジングと、
    前記ハウジング内に取り付けられているセラミックヒータ素子と、
    を備えるディーゼルエンジン用予熱プラグであって、
    前記ヒータ素子は、前記ハウジング内にくさび留め嵌合するようにテーパ付けされたベース部と、前記ベース部の一方の端部に形成されているヒータ部とを有し、前記ヒータ部は、前記ベース部よりも小さな直径を有し、前記ベース部と前記ヒータ部の各々は、導電性セラミック層と抵抗性セラミック層とを有し、前記導電性セラミック層と前記抵抗性セラミック層とは、前記導電性セラミック層と前記抵抗性セラミック層とが電気的に接続される前記ヒータ部の先端部を除いて、絶縁性セラミック層によって分離されており、更に、前記ベース部は、前記抵抗性セラミック層と電気的に接触状態にある外側導電性セラミック層を有しており、
    前記ベース部と前記ヒータ部とは、非導電性セラミックから成る外側防水性層を更に有し、前記内側導電性セラミック層、前記抵抗性セラミック層及び前記絶縁性セラミック層は、スリップキャストされて素地が形成されており、前記素地は、導電性セラミック懸濁液に浸されて前記外側導電性セラミック層が形成され、その後、非導電性セラミック懸濁液に浸されて前記外側防水性層が形成されており、
    前記導電性セラミック層と前記抵抗性セラミック層とを横切って電圧を印加する手段を含むことを特徴とする予熱プラグ。
  16. 前記導電性セラミック層、前記抵抗性セラミック層、前記絶縁性セラミック層、及び前記防水性層の各々は、Si、炭化珪素、窒化アルミニウム、アルミナ、シリカ、及びジルコニアから成る群から選ばれた非導電性セラミック成分を含むことを特徴とする請求項15に記載の予熱プラグ。
  17. 前記導電性セラミック層は、MoSi、Y、TiN、ZrN、TiCN、及びTiBから成る群から選ばれた導電性セラミック成分を含む組成を有することを特徴とする請求項15に記載の予熱プラグ。
  18. 前記導電性セラミック層は、MoSiを30体積%から45体積%含むことを特徴とする請求項17に記載の予熱プラグ。
  19. 前記導電性セラミック層、前記抵抗性セラミック層、絶縁性セラミック層、及び防水性層の各々は、焼結促進成分を含むことを特徴とする請求項15記載の予熱プラグ。
  20. 前記抵抗性セラミック層が、MoSi、TiN、ZrN、TiCN、及びTiBから成る群から選ばれた導電性セラミック成分を含む組成を有することを特徴とする請求項15に記載の予熱プラグ。
  21. 前記抵抗性セラミック層が、MoSiを30体積%から45体積%含むことを特徴とする請求項20に記載の予熱プラグ。
  22. 前記絶縁性セラミック層及び前記防水性層は、MoSi、Y、TiN、ZrN、TiCN、及びTiBから成る群から選ばれた導電性セラミック成分を含む組成を有することを特徴とする請求項15に記載の予熱プラグ。
  23. 前記絶縁性セラミック層及び前記防水性層は、MoSiを0体積%から28体積%含むことを特徴とする請求項22に記載の予熱プラグ。
  24. 前記外側導電性セラミック層は、MoSi、TiN、ZrN、TiCN、及びTiBから成る群から選ばれた導電性セラミック成分を含む組成を有することを特徴とする請求項15に記載の予熱プラグ。
  25. 前記外側導電性セラミック層は、MoSiを41体積%から80体積%含むことを特徴とする請求項24に記載の予熱プラグ。
  26. 実質的にベース部の全長にわたって延びる内側導電性セラミックコアを更に備えることを特徴とする請求項15に記載の予熱プラグ。
  27. 前記内側導電性セラミックコアは、MoSi、Y、TiN、ZrN、TiCN、及びTiBから成る群から選ばれた導電性セラミック成分を含む組成を有することを特徴とする請求項26に記載の予熱プラグ。
  28. 前記内側導電性セラミックコアは、MoSiを41体積%から80体積%含む組成を有することを特徴とする請求項27に記載の予熱プラグ。
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